「アマプラ同時上映会」第11弾!
当サイトの運営者3人が、Amazonプライムビデオでアニメやドラマ・映画を同時視聴する企画です🎬
今回観るのは、東映アニメーション制作による2017年公開のアニメ「正解するカド」。
早速見てみましょう。
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
外務省に勤務する凄腕の交渉官である真道幸路朗(しんどう・こうじろう)は、羽田空港で真道が乗った旅客機が離陸準備に入った時、空から出現した謎の巨大立方体を目撃する。急速に巨大化し、252人の乗った旅客機を飲み込んでしたその巨大立方体の名は「カド」。
カドに取り込まれた真道は、謎の存在・ヤハクィザシュニナと人類の間の仲介役を引き受け、日本政府は国際交渉官の徭沙羅花(つかい・さらか)を代表として現場へ送り込むが、ヤハクィザシュニナとは何者か、そして彼の狙いは何なのかー。
ネタバレ感想
第0話 ニノヴォ
<あらすじ>
外務省への異動を約一ヶ月後に控えた真道幸路朗と花森瞬は、総務省での最後の業務として、用地買収交渉を依頼される。すぐに交渉が成立するかと思いきや・・・。
真道の「交渉」への信念が垣間見える、第1話の少し前のストーリー。
「正解するカド」前日譚です。Amazonプライム限定での公開だそう。
真道という男は、「買収」という目の前の目標・利益よりも長い目で双方の利益を考える男だということをひしひし感じます。
(最終話まで見た後でこの0話を思い出すと、結局何の意味もない話でした。最終話のネタバレになりますが、結局真道は敵側と交渉せず、殺すという暴力で相手を黙らせました。”交渉人”として最悪手です。)
第1話 ヤハクィザシュニナ
<あらすじ>
突如、羽田国際空港に謎の巨大立方体が現れ、離陸準備中の旅客機が乗客もろとも飲み込まれる。果たして偶然乗り合わせた外務省の交渉官・真道幸路朗らを含む乗客の運命は?
そして、謎の巨大立方体「カド」の正体と目的とは?
一辺約2kmの立方体…一体何なんでしょう。花森は腕を立方体に取り込まれた?感じでしたが、無事なんでしょうか。
オーバーテクノロジーってワクワクしますね!!!ヒュウ!!!///
飛行機内には2週間以下の水と食事しかない…2週間以内に決着がつくのかな?🤔
第2話 ノヴォ
<あらすじ>
外務省の交渉官 真道幸路朗は、羽田空港に突如出現した巨大構造物に、旅客機ごと飲み込まれてしまった。日本政府は乗客の救助のため、理論物理学者・品輪彼方とともに尽力するが、構造物の強固な壁を前に、作業は困難を極める。
その時、巨大構造物の上部に、取り込まれた真道幸路朗と謎の人物が姿を現した。
ヤハクィザシュニナは人間全員の脳内に直接語りかけられるんですね。すごい…神々しい…。
徭は凄腕の交渉人なんでしょうか?🤔
ヤハクィザシュニナとカドの源流がノヴォ、ふむふむ。
ヤハクィザシュニナは積極的にコミュニケーションしてくれるからありがたいですね。しかし彼は何が目的なのだろう…。
第3話 ワム
<あらすじ>
謎の存在ヤハクィザシュニナは、交渉官・真道幸路朗に人類との間に立つよう協力を依頼したヤハクィザシュニナは日本国政府との交信を希望、対する政府は徭沙羅花国際交渉官を交渉役に任命する。今、人類と謎の存在との対話が始まろうとしていた。
この宇宙よりも次元が多い世界、高次元世界からヤハクィザシュニナは来た。カドは異方(ノヴォ)と宇宙の境界であり変換機能である。めもめも。
余剰のものを分けることをユノクルと呼ぶ。ヤハクィザシュニナは世界を推進するために地球に来た…。
ワムという無限に電力を取り出す装置を人類にあげる…それは哀れみのような気持ちから??🤔
人間に似合うものは”進歩”…ヤハクィザシュニナに何も裏はないのかな…?
第4話 ロトワ
<あらすじ>
『カド』に取り込まれていた乗客の解放が始まった一方で、ヤハクィザシュニナより日本政府へ、電力を無尽蔵に発生させる異方の物体『ワム』が供与された。人類の技術を超えた『ワム』をめぐり、日本政府はどう動くのか。
世界の注目が集まるー。
ヤハクィザシュニナの言う爆弾とはワムのことですよね。
ヤハクィザシュニナは人類にワムをあげたいのであって、国にあげたいわけじゃない…。日本国はどうすれば良いのか?
ヤハクィザシュニナのスマホでの電話の仕方、拙くてかわいいなあ❤️
第5話 ナノカ
<あらすじ>
ヤハクィザシュニナが日本政府へ供与した、電力を無尽蔵に発生させる異方の物体『ワム』。国連安保理は国連主導でのワムの厳重管理を主張、制裁をチラつかせ、日本に即時提出を要求する。
岐路に立たされた首相・犬束構造に、真道が持ち込んだ方策とは―。
ヤハクィザシュニナはすごく人類に好意的なのに、なぜカドを攻撃しているのか…😞
人間は理解を超えたものに対してすぐ暴力に訴えますよね。暴力は人間がなしうることの中で最も愚かなことだと思います。
ヤハクィザシュニナはワムを早急に人類に渡すことが必要だと考えている…のに、国連が日本からワムを全て奪おうとしている…。
国家間の温度差が地域間、民族間…あらゆるところで起きているが、ワムはただ分配するものではなく、無限の源泉。ならばどうすべきなのか…?
ワムを国連に提出するが、作り方も全世界に教えた…これはたしかにヤハクィザシュニナが望む未来に近づけそうです!!
ナイス判断首相!!
第6話 テトロク
<あらすじ>
ヤハクィザシュニナと真道幸路朗の依頼により、理論物理学者・品輪彼方は『ワム』の製造法を習得。覚悟を決めた犬束首相は、その方法を全世界に公表した。
世界がどよめく中、真道らは、羽田空港を占拠し続けるカドに対し、ある計画を立ち上げ解決に乗り出す。
ワムは意外と作るの難しいんですね。
カドが湖の方に移動したことで長期間いても問題なくなってよかったです🙆♀️
そして、真道ママが言っていた、ヤハクィザシュニナの生殖方法ってどうなってるんでしょう?
ヤハクィザシュニナはこれまでもこれからもひとりぼっちなのかな…。
まずエネルギー問題はワムで解決された、そして次は…「君たちはもう眠らなくてすむ」!?
第6.5話 エクワリ(総集編)
<あらすじ>
羽田国際空港に現れた謎の巨大立方体「カド」と異方存在ヤハクィザシュニナ。そして彼と人類との間に立つネゴシエーター真道幸路朗。
果たして、異方に触れたこの世界はどこへ向かうのか―。
第1話から第6話までの物語をナレーションと音楽で振り返る、特別総集編でした。
映像を切り貼りしただけなので、特に目新しい情報はなかったです。
第7話 サンサ
<あらすじ>
『ワム』の製造法公開で社会が揺れる中、真道幸路朗は羽田空港を占拠し続けるカドの移転計画に尽力。各所の協力の下カドは無事、狭山湖へ移動したが、息つく間もなく、ヤハクィザシュニナは、新たな異方の物体を真道に見せる。
その驚くべき機能とはー。
“自分”は多次元に存在し、1人が眠って1人が起きる…など、自分をワークシェアリングできる。そんな異方の感覚を与えるのがサンサ。
労働力が1.5倍になるってすさまじい革命ですね…。
ヤハクィザシュニナの着物姿、かわいいなあ☺️❤️
ヤハクィザシュニナを異方に帰すなんてできるんでしょうか…?
第8話 タルネル
<あらすじ>
言野匠はカド内部でヤハクィザシュニナを取材。そこで目にしたのは人類に異方の感覚を与え、睡眠をも不要とする装置『サンサ』であった。
その一方で、交渉官・徭沙羅花は「ヤハクィザシュニナを、異方に帰したい」と、真道幸路朗に自身の望みを伝えるがー。
全世界同時配信でサンサを流す…!どうなることやら。
徭は真道が好きなんですねえ。でも恋愛の側面は入れなくてもよくないですか?恋愛話を入れることで話が無駄に遅れ、足踏みしてる感があります。
というか、徭の父親の、女だから炊事洗濯ができなくてはいけないという感覚の古さにゾッとします。気持ち悪っ。
徭は真道の情に訴えてヤハクィザシュニナを止めてくれと話していましたが、止めることはもうできない気が…。
世界が変化を求めていますもんね。
第9話 ナノミスハイン
<あらすじ>
SETTENの言野匠は、ヤハクィザシュニナと共に異方の装置『サンサ』の映像を世界配信した。一方、徭沙羅花が打ち明けた、人類と世界の尊厳を守りたいという想いが、真道幸路朗の胸中に一石を投じ、真道はザシュニナと話すべくカド内部へ向かうのだがー。
ヤハクィザシュニナが持ってきた最後の力は、質量を変化させる力。
なぜさまざまな力を人類に与えるかというと、消費が生産を上回ることはないーつまり異方が情報量に飢えてるから人類にさらに力を与えて処理しきれないくらいの情報量をもらおうという目論見だったと。
でもそれは人類にとっては関係ないことですよね。人類に支障がなければ全部力をもらって良いのでは?
ヤハクィザシュニナは真道に話すのが早すぎたから、数時間前の君に戻す、とさらっと言ってましたけど、数時間前の真道も今の真道も同じ存在だから、別に力を行使されても悪ではないですよね…。とはいえ、「操作されてる」感はありますが…。
そして徭は異方存在だった…!?
第10話 トワノサキワ’
<あらすじ>
ワムとサンサが世界を席巻する中、ヤハクィザシュニナは真道幸路朗に更なる異方の物体を提示し、異方存在の本質的な欲求を告白する。しかし彼の動きに疑念を抱く国際交渉官の徭沙羅花は、性急すぎる人類の進化に異議を唱え、遂にザシュニナと対峙した。
なるほど、ヤハクィザシュニナは異方へ人類(真道)をつれて行きたいんですね。
そして着々と進むヤハクィザシュニナの思惑!
第11話 ワノラル
<あらすじ>
ヤハクィザシュニナの企みを阻止すべく力を振るうも敗れた徭沙羅花は、隔絶空間で深手を負った真道幸路朗の傷を癒しながら、この宇宙に降り立った想いを打ち明けた。一方ザシュニナは複製真道とともに『ナノミスハイン』を人類へと広め始めた。
真道と徭のキスシーン生々しかったな…異性愛ものは苦手なのでウエッてなりました🤮
あと、真道は「ヤハクィザシュニナはサプライズを欲しているんだ、彼はたくさんの情報が欲しいと言ったけど、大量の情報は時間があれば処理できてしまうから…」と、ヤハクィザシュニナを倒す器具を作っていたけれど、本当にちゃんと交渉できるのだろうか…?
ヤハクィザシュニナを殺すのではなく、お互いの利益を尊重して交渉するというやり方はすごく素敵だなあと思いました。
一方的に倒すだけじゃ禍根を残すだけですもんね。
それに、人類はすでにヤハクィザシュニナに思惑があったとはいえたくさんの良いものをもらっているわけだし…。
最後のヤハクィザシュニナの「会いたかったよ、真道」にはグッときました❤️❤️❤️
第12話 ⊿Γ≡
<あらすじ>
人類の異方変換を企むヤハクィザシュニナを阻止すべく、品輪彼方らの力を借りて、密かに備える真道幸路朗たち。「双方の望みを叶える」という真道の策は、人類を正解へと導けるのかー?
拡がり始めたカドに世界が混乱する中、最後の“交渉”が今、始まるー。
ヤハクィザシュニナが真道にだけは無防備なのがかわいいですね…真道にいろいろ教えてもらって情が湧いたのかな…かわいいな…(二度目)
なるほど、コピーは真の存在ではないんですね。ワークシェアリングは多次元の自分とできるけど、本体は地球にいる自分。
だから、ヤハクィザシュニナは真道のコピーと共に行動しながらも、あまり関心を示さず、本物の真道を求めていたんですね。
ううっ、かわいい。真道に友達と言われて嬉しそうなヤハクィザシュニナがかわいい。
は!?結局ヤハクィザシュニナを殺すのかよ!!!!!!!!!!交渉してないじゃん!!!!!!!!
真道はカドの中で16年先を進んだからこそ勝ったわけだけど、結局ヤハクィザシュニナの一撃で死んだんですね…?
娘が生まれた時には真道がいて、娘を育てたのは花森で…時間軸がいまいちわからない…。
しかしあまりにも悲しい…ヤハクィザシュニナは逃げ惑いながらも最期まで真道から貰ったしおりを胸に抱いて、亡骸を丁寧に抱き抱えて、「真道と同じだ」とか「友達…!」って心を震わせてたのに…。
ヤハクィザシュニナを殺す必要ありました?なんで最後の最後に交渉しなかったんだ?交渉人の話でしょ!?
ヤハクィザシュニナの死と共にヤハクィザシュニナが人類に与えた三種の神器は全部なくなったのか…。
まとめ
「正解するカド」全話を見終えた今、私は怒りに震えています。
その理由は5つあります。
子供はヤハクィザシュニナを殺すためだけの生物兵器ってことですよね?
子供は親の所有物じゃないのに、あまりにも残酷すぎませんか?
②人間と異方の存在が混ざったら純粋な異方の存在よりも高次な存在になるっておかしくないですか?
だって人間は異方の存在によって情報を得るために作られた、低次な存在なのに。
③子供を作ってるってことはヤハクィザシュニナと「交渉」ではなく最初から「殺そう」と思ってたってことですよね?
じゃあ何のためにずっと「交渉人」としての真道の側面をピックアップしてきたのか?
脳筋の主人公での方がよほどこの展開にしっくりきます。
④徭の着物姿とか、徭が実家に真道を連れて行くシーンとか、あらゆる描写やキャラのセリフが前時代的すぎます。
女が男を家に連れてきたら結婚だとか、女が炊事洗濯できなければ半人前のような言い方だとか、いちいち引っかかります。
話の流れ的に不要であるにも関わらず、女性の萌えシーン(着物姿)をわざわざ入れるところに、男性の女性への性的な目線をことさら意識させて吐き気がしました。女性は男性に性的に消費される存在ではありません。
などなど、「女は子を産むための道具」「子は親の道具」という男性優位の考え方が展開に透けて見え、がっかりしました。
さらに
⑤まるで真道たちのやり方は正義そのものかのように描かれていますが、相手の思いも顧みずに一方的に殺すことは本当に正義でしょうか?
殺される恐怖に逃げ惑うヤハクィザシュニナに対して、交渉の余地はあったのではないでしょうか?
何のための「交渉人」なのでしょうか?
Amazonプライム上では高評価だったので見ましたが、高評価をつけている人たちの気持ちをはかりかねます。
普段は基本的にどんなアニメもだれかに刺さるはずだと思い、おすすめする姿勢でいますが、このアニメだけはおすすめしたくないです。
ネット上で「クソアニメ」「ひどすぎる」と言われている理由がとてもよく分かりました。
話は変わりますが、今大人気のドラマ「チェリまほ」、そして、タイ初で世界中で人気を博しているBLドラマ「2gether」。
出典:テレビ東京「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」
この2つのドラマには共通点があります。
それは「登場人物たちが互いに違いを決して否定せず、愛をもって共感する」ということです。
一方、「正解するカド」からは、女性や子供を消費する存在だと考える男性たちの偏見が凝縮されている印象を受けました。
このアニメを平然と世に出せる製作陣や絶賛している人たちに心底ゾッとします。
さて、私は「チェリまほ」と「2gether」を見返してきます。
こちらは私が全身全霊でおすすめするドラマです。



お口直しにどうぞ。