年下スパダリ家政夫×無自覚誘い受けパパ！甘々エロスにほっこり癒される♥世尾せりな「パパだって、したい」シリーズを読みました！
2019年1月にアニメ化もされました！詳しくは、以下のネタバレ感想記事をチェックしてみてください⬇️
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します！☺️✨
登場人物とあらすじ
大学生の家政夫×バツイチ子持ちサラリーマン のお話。
＜あらすじ＞
家政夫バイトの阿澄が訪れた「成瀬家」。
そこは、シングルファザーの成瀬さんと息子・壱佳の二人家族だった。
――しかしこの成瀬さん、妙に色っぽい…！
こんな人におすすめ
- ほっこりかわいいファミリーBLが好き👨👦
- 年上受けが年下攻めに翻弄される姿を見たい👀
- BLジャンルで長年愛される人気シリーズを読んでみたい📖
本作をもっとよく知るための小ネタ
①――作品紹介をお願いします
「人妻モノAVみたいなBL」、「無限に垂れ流される受けの色気に屈しておさわりしまくる攻め」が描きたくて始めました。
引用：世尾せりな先生インタビュー 2022/05/18 作家インタビュー｜BL情報サイト ちるちる
②――主人公たちはどんな攻×受ですか？
年下のスパダリ家政夫×無自覚誘い受のパパです！
攻の阿澄は怖いもの知らずのスケベ一直線でガンガン攻めていくタイプです。
受のパパはおっとり清楚系(？)でスキあらば襲われて戸惑っていましたが、最近では満更でもなさそうな感じです(笑)。
引用：世尾せりな先生インタビュー 2022/05/18 作家インタビュー｜BL情報サイト ちるちる
③――当て馬や重要な脇役は？
息子の壱佳がキューピットになってます～！
どこでものびのびしていて、描いていて和みます(笑)。
引用：世尾せりな先生インタビュー 2022/05/18 作家インタビュー｜BL情報サイト ちるちる
ネタバレ感想
パパだって、したい1
バツイチ子持ちのサラリーマン・成瀬は、美しい外見のせいで家政婦たちに思いを寄せられることが多く、悩んでいました。苦肉の策で、男子大学生兼家政夫の阿澄に仕事を頼むことにしますが…。
阿澄は男だから自分に思いを寄せてこないはずと目論んだ成瀬でしたが、初回にあっさり襲われてしまう展開に。まず阿澄の手の早さに驚きましたが、阿澄自身も自分の言動が予想外だった様子。どうやらこれまで自分の性的指向はヘテロだと思っていたようですが、成瀬に惹かれる自分をはっきりと自覚していました。「ゲイではないが成瀬に惹かれる」とあえて書くところに、時代的な偏見（1巻は2017年7月1日刊行）を感じますね。
「父親だって我慢できない時があるんです」は、「パパした」を代表するセリフですが、1巻で登場したんですね。
「やっぱり出迎えてもらえるのって嬉しいかも」と言うところからして、成瀬さんは専業主婦を求めているのかな。今は阿澄が大学生なので融通が効くものの、いずれ彼が就職して共働きになったらどうなるのかが心配です。阿澄は家庭に入るのかな。でも、成瀬は阿澄の未来を自分が狭める（自分と恋仲になることで）ことに不安を抱いているようなので、仕事に関しても阿澄の希望を第一に考えそうではあります。
幼稚園のママ友たちが「成瀬さんの周りってほんと噂絶えないわよね」「早く落ち着いたらいいのに」と余計なお世話すぎる噂話をしてましたが、これくらいの噂話なら悪口というほどではないのでは？と思ったり。とはいえ、成瀬を守りたい阿澄の気持ちがよく伝わってきました。
阿澄の成瀬への告白、「はじめは無理にでも奪おうと思ってた。成瀬さんのいろんな顔見てたら壊しちゃいけないって気づいて…不安があるなら取り除いてあげたい。好きだから助けたいって思うのは変なのか？学生だからって一線引かれるのは嫌だ」は彼なりに誠実に成瀬に向き合おうとしているのが感じられて微笑ましかったです。最初は性欲に突き動かされたものの、今は体だけでなく心ももっと成瀬に頼られたい！と頑張る阿澄が可愛いです。
作者：世尾せりな
家政夫バイトの阿澄が訪れた「成瀬家」そこは、シングルファザーの成瀬さん息子・壱佳の二人家族だった――しかしこの成瀬さん、妙に色っぽい…！どうにか仕事に集中しようとする阿澄だが、成瀬さんが欲求不満なことに気づくつい魔が差してしまい…！？
パパだって、したい2
成瀬親子と過ごす時間が増えていき、家族同然の付き合いを嬉しく思う阿澄。一方成瀬は、阿澄の将来を奪わないようにと、身を引くことを考え始めていました。 思い悩む成瀬を心配した同僚・油井が成瀬家を訪れて…？
両想いになった二人は、もはや家族同然に過ごし始めます。しかし、有頂天の阿澄の一方で、離婚経験もあり、まだ幼い壱佳の面倒も見なくてはいけない成瀬は、「結婚して家庭を作る普通の幸せ」を阿澄から奪うわけにはいかない、早く身を引かねば、と焦るばかり。
阿澄から襲われて今の関係になっているにも関わらず、成瀬の「普通の幸せ」のイメージが異性愛のイメージなのが、作品の時代を感じさせますね。
とはいえ、阿澄が成瀬を説得し、合鍵までもらって同居一直線！
始まりは体の関係からだったものの、阿澄はすっかり成瀬と未来を作ることにある程度の覚悟を決めているようです。不安に揺れていた成瀬も、阿澄の覚悟に当てられて随分落ち着いてきました。
最後に阿澄の同じ大学に通う柳が、成瀬の会社のインターンとして登場。当て馬の予感です。
濡れ場は1巻からグレードアップしており、成瀬がなんとドライでイけるように進化（？）。しみじみとえっちですね…。ダダ漏れな色気が、よりマシマシです。
作者：世尾せりな
成瀬親子と過ごす時間が増えていって、家族同然の付き合いを嬉しく思う阿澄。一方成瀬は、阿澄の将来を奪わないようにと、身を引くことを考え始めていた。家政夫の仕事も終わり、繋がりを失う二人。
パパだって、したい3
成瀬親子と一緒に暮らすようになった阿澄。そんな折、成瀬の職場にインターン生の柳が来ます。阿澄に忠告されていたにも関わらず、成瀬は柳に近づかれてしまい…？
成瀬親子との同居生活が始まり、幸せいっぱい！かと思いきや、インターン生の柳の初々しいスーツ姿に阿澄を重ねてしまい、つい隙を見せてしまう成瀬。そして成瀬のダダ漏れな色気にすっかり虜になってしまう柳。
阿澄は柳に気をつけてと忠告するんですが、酔いどれの成瀬は「似てるんだよね」とこれまた煽るようなことを言ってしまい…お仕置きフェラへ。
柳が原因で成瀬と阿澄の仲がギクシャクしてしまい、さらにそれを敏感に察知した壱佳が精神的に不安定に。
1巻の時から思ってたんですが、成瀬は壱佳に対して「阿澄くんに迷惑をかけなかった？」「いい子にしてた？」と、やんわりとですが「いい子」でいるように強制してるんですよね。壱佳は、1巻でも成瀬を元気にさせたいからと猫を探しに行ったりしてたじゃないですか？壱佳は彼なりに、一人で頑張っているお父さんに迷惑をかけないようにしよう、お父さんを応援したいといつも望んでいると思うんです。成瀬にだって恋をする自由はもちろんあるけれど、成瀬にとって一番大事なのは壱佳じゃないのか？なのに、壱佳に心配をかけるとはどういうことだ？と、私の中のモンペが暴走しそうになりました。どうどう。
結果的に、阿澄の友達・高野が成瀬を尾行してくれたことで、成瀬を柳から救い出すことに成功。成瀬のお人好しっぷりにハラハラさせられましたが、仲直りセックスと壱佳との3人でのお風呂タイムで、どうにか円満解決へ。
騒動の元を辿れば、成瀬が結婚指輪をしていなかったことが原因なので、阿澄は早急にペアリングを買いに行くべきですね…！
作者：世尾せりな
成瀬親子と一緒に暮らすようになった阿澄。恋人同士としてお互いを思い合うものの、阿澄は成瀬の無防備さを危うく思っていた。そんな折、成瀬の職場にインターン生の柳が来る。
パパだって、したい4
ある日、保育園に壱佳を迎えに行った阿澄は、弟を迎えに来た少年・大輝と出会います。実は阿澄の昔馴染みだった大輝は、かつてのように阿澄と一緒に過ごすように。しかし、大輝は阿澄がなぜ壱佳の世話をしているのかと関係を怪しむようになり…？
壱佳と同じ保育園に通う勇輝＆兄で高校生の大輝（阿澄の昔なじみ）が登場します。久々に会えた阿澄に甘えたい大輝は、阿澄が成瀬親子を優先させることにモヤモヤ。でもそれを素直に口には出せず。複雑な家庭環境ゆえに自由な高校生活が送れず、普段は弱音を吐けずに頑張りどおし…という彼の我慢強さが痛々しく、切なかったです。
成瀬は阿澄に懐く大輝を微笑ましく見守りつつも、嫉妬。酔った勢いで阿澄を小悪魔に誘う成瀬に、阿澄だけでなく読者も悩殺されました…！
熱を出した成瀬を阿澄が看病するターンもあり、熱のせいでさらに色気がノンストップダダ漏れになってしまう成瀬が悩ましい…。
作者：世尾せりな
お互いを大切にしながら暮らす阿澄と成瀬親子。ある日、保育園に壱佳を迎えに行った阿澄は、弟を迎えに来た少年・大輝と出会う。実は阿澄の昔馴染みだった大輝は、かつてのように阿澄と一緒に過ごすように。
パパだって、したい5
両親に対して心を押し殺してきた成瀬でしたが、改めて両親と向き合うことに…。一方、阿澄もまた家族と話すうちに成瀬との関係を打ち明けたいと思い始めます。そして、冬旅行では甘いひとときも…！？
成瀬と阿澄がそれぞれの実家に帰省し、それぞれの両親と向き合います。
特に問題を抱えているのは、成瀬家。幼い頃から大人になるまでずっと両親の期待に応えたいと思うがあまり、結婚したものの、家庭を顧みずに仕事に励み、結局は離婚という結末に至ってしまったことを悔やんでいる成瀬。
両親に再婚を勧められるも、「自分で選択して生きる」とはっきり言えた成瀬に感動しました。長年刷り込まれた「両親の期待に応える人生を送らなきゃ」という呪いを、成瀬はもう克服していたんですね。考えてみれば、阿澄と付き合おうと決めた時点で、成瀬は自分の人生を生きることを決意していたのかもと思ったり。
後半は、会社の同僚である油井たちとスノボ旅行に行ったり、初詣に行ったり、こたつエッチをしたり（！？）。冬服でもこもこな壱佳がベリベリキュート最強天使ちゃんすぎました。オールインワンが世界一似合うよ！
作者：世尾せりな
年末を迎え、阿澄と成瀬はそれぞれ帰省する。両親に対して心を押し殺してきた成瀬だったが、改めて両親と向き合うことに…。一方、阿澄もまた家族と話すうちに成瀬との関係を打ち明けたいと思い始める。
パパだって、したい6
冬旅行から帰り、阿澄の大学生活も残りわずかに。阿澄のアパートで壱佳の誕生日を祝っていると、突然、阿澄の母親が来訪！？とっさに「友達」と名乗る成瀬ですが、その後阿澄は実家で恋人関係を打ち明けて…？
2年ぶり、待望の続巻です！
阿澄、家族にカミングアウトするの巻。これまでのストーリーの中で一番シリアスでした。
弟を筆頭に激しい反発を食らう阿澄。しかし、阿澄は「成瀬さんと壱佳が大事だ。二人を好きな気持ちを隠したくない」とひるまずはっきり主張し続けます。
最終的には家族も納得して、受け入れてくれました。良かった。成瀬一家と阿澄の絆がより深まった一巻でした。
作者：世尾せりな
冬旅行から帰り、阿澄の大学生活も残りわずかに。阿澄のアパートで壱佳の誕生日を祝っていると、突然、阿澄の母親が来訪！？とっさに「友達」と名乗る成瀬だが、その後阿澄は実家で恋人関係を打ち明けて…？
パパだって、したい7 Sweet Home
阿澄の実家とのトラブルも乗り越え、成瀬の息子・壱佳と三人で穏やかに暮らしている阿澄。阿澄が大学を卒業し、もうすぐ社会人生活が始まる春先に、トラブルメーカーの後輩・柳がやって来ます。遊びの恋愛ばかりを繰り返す柳が、阿澄にある頼みごとをしてきて――？
阿澄の母と成瀬が緊張の対面。特に阿澄母は、理由のない敵意や同性愛・ゲイへの偏見・差別を持つことなく、真摯に成瀬に向き合ってくれたのが好感触でした。成瀬との交際でバトルを繰り広げたものの、阿澄と弟のその後の関係は良好な様子だったのにも一安心。卒業した阿澄のスーツ姿もイケてました（垂涎）
その一方、阿澄の後輩かつ、以前成瀬の会社でインターンをしていた柳がまた暗雲を運んできます。当て馬・拓巳が二人の仲をかき回し、嫉妬でエッチが盛り上がる展開に。本巻は「外側から見た成瀬家」がテーマだったようですが、8巻はどうなるのか。楽しみです。
作者：世尾せりな
シングルファザーの成瀬と交際している阿澄。阿澄の実家とのトラブルも乗り越え、成瀬の息子・壱佳と三人で穏やかに暮らしている。阿澄が大学を卒業し、もうすぐ社会人生活が始まる春先に、トラブルメーカーの後輩・柳がやって来る。
まとめ
アニメ化もされた人気BLシリーズ、「パパだって、したい」（通称「パパした」）。
濡れ場メインのいわゆる「やおい」（やまなし、おちなし、いみなし）作品かと思いきや、巻を追うごとに攻め・受けそれぞれの繊細な心の動きが丁寧に追われ、年下家政夫攻めとバツイチ子持ちパパ受けのハートフルファミリーBL作品へと変化していきます。
メインカップルである阿澄と成瀬の恋が成熟していくさまだけでなく、成瀬パパそっくりのあどけない息子・壱佳の成長を見つめるのも楽しみの一つです。
2017年7月1日に電子版が公開されて、早8年。まだまだ熱が冷めない「パパした」！
7巻で新章に突入したということもあり、まだまだ続く予感です。あなたも、二人の穏やかに思い合う日常を見つめてみませんか？