アニメ「どろろ(2019)」のネタバレ感想|社会的権力を得るために悪魔に魂を売った父×骸骨の姿で生まれた息子の孤独な人生譚

アニメ

「アマプラ同時上映会」第14弾!

当サイトの運営者3人が、Amazonプライムビデオでアニメやドラマ・映画を同時視聴する企画です🎬✨

今回観るのは、日本漫画界の巨匠・手塚治虫の漫画「どろろ」を原作としたアニメ「どろろ(2019)」

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ


社会的権力を欲して自分の長男を鬼神に捧げた父親、骨のだるま状態(手足も目玉も肌もなし)の長男、両親の愛を一新に受けて育った次男 のお話。

<あらすじ>
時は戦国…醍醐の国の主である景光は、ある寺のお堂で十二体の鬼神像へ、自身の息子と引き換えに領土の繁栄を願い出た。

それと引き換えに生まれた景光の世継ぎは身体のあちこちが欠けており、忌み子としてそのまま川に流され、捨てられてしまう。

時は流れ、鬼神は景光との約定を果たし、国には平安が訪れたように思えたがー。

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こんな人におすすめ

  • 手塚治虫作品が好き!
  • 人間とは何か?平和とは何か?を考えたい
  • 生きる尊さを噛み締めたい

 

 ネタバレ感想

第一話「醍醐の巻」

<あらすじ>
時は戦国…醍醐の国の主である景光は領地の繁栄のため鬼神と取引し、対価として生まれる我が子を差し出した。

時は流れある日、幼い盗賊どろろは妖怪に襲われている所を謎の少年に助けられる。

その少年の身体は、どこもかしこも造り物なのであった。

悪魔に魂を売って社会で成功したい、と考える人はいつの時代もいるものですね…。

鬼神は一体何を要求するのだろうと思ったら、よもや子供の命以外全てを奪っていくなんて…。

産婆を殺した怪物は、あの呪われた子が怪物を引き寄せたんでしょうか?

話は打って変わって、どろろは生きていくために人を騙したりするのは平気でも、お腹を空かせた子犬を人質に取られて足を折られようとしていたら庇ったり、この町から出て行けと死ぬほど殴られても「おれは誰の指図も受けねえ!」って反撃したりと、ものすごく芯の強い子です。

生命力があって、心が逞しい。

そしてほぼ全身義体の侍のお兄さんは、冒頭の呪われた子供ですよね。

話の途中に出てきた、仏さん(死んだ人)に義足や義手をつけて弔ってあげている職人さんは全身義体の侍と関係がありそうです。

どろろとの出会いはお兄さんをどう変えるのか…?

 

第二話「万代の巻」

<あらすじ>
どろろと百鬼丸は万代という女性が治める村を訪れる。

百鬼丸は何故か突然彼女を前に剣を抜き、村人たちによって土蔵に閉じ込められてしまう。

すると土蔵には先客が居て…。

百鬼丸は魂の色を判断できるけど、目も見えないし耳も聞こえない、声も出せないのか…。百鬼丸の身体能力が高くてよかった…今日まで彼が生きてこられてよかったです。

しかしまさかここの村の住人、どろろの言うとおり、万代に襲わせて旅人の路銀を奪っていたとは…。

村人全員で万代を守り、お金を分け合ってたんですね。しかしどろろは洞察力がある…!

万代の言った「残りを取り戻す気か?」は、残りの体の部分を取り戻すつもりか?ってことですかね?

1話では、どろろたちを襲ったヘドロみたいなのが鬼神だったんでしょうか?だから顔の皮膚が戻ってきたのかなって。

最初の旅人がお遍路だったから、ちりんちりんって鈴の音の幽霊?みたいなのが村に出てたんですね。

村人たちは万代ではなくそちらを殺して欲しかったと…ふざけるな!死ぬまで苦しんでろい!

どろろがやけに万代を庇うなと思っていたら、死んだお母さんに似てたからだったとは。お母さんとはいつまで一緒にいたんでしょうね。なんだか切ないなあ。

琵琶丸も目が見えないけど、百鬼丸と同じで魂の色が見えるんですね。目が見えないからこそ、真の姿が見えるってかっこよすぎる。

って、ああーー!!あの、百鬼丸が捨てられた時に近くにいたお坊さん!!!!百鬼丸のことよくぞ思い出してくださったー!!

またお堂の鬼神が一つ壊れて、百鬼丸が苦しんでたけど…万代が鬼神だったのかな?🤔
百鬼丸の体のどこかが戻ってきたのかな?

 

第三話「寿海の巻」

<あらすじ>
医者である寿海は各地を回り、戦で傷ついた人々に義手や義足を与えていた。

ある日彼は身体のあちこちが欠けた赤ん坊を川で拾い、造り物の身体を与え育てる。

「百鬼丸」と名付けられたその少年は、自らの身体を取り戻す旅に出る。

見せしめであんなむごい殺し方をするなんて…斯波家の奴らは人間じゃない…。

寿海先生は無料で治療を施してるんですね、ほんと神様みたいな人だ…。侍に言いがかりをつけられ腕を切られるなんて、なんという世の中なのか…。

寿海先生の義体を作る技術は、海に身投げしたけれど船に助けられてしまい、大陸に連れられ学んだから得られたものなんですね。だからあんな先進的な作りなんだな。

あんなに師に心酔していた弟子のカナメが、寿海先生は斯波氏に仕えていたと聞いた途端豹変…。義足も捨てて去って行きました。

「また救えなかった」と泣く先生。

先生…過去の罪を消せない、苦しいですね…償いは死ぬまで終わらない…終えてはいけない…だってカナメの両親もカナメの足も奪ったのは斯波氏、そして寿海先生だ…。

必死で生きようと寿海先生の指を吸う百鬼丸に号泣しました。「生きたいか」と問い、涙ぐむ先生にも。
百鬼丸を生かしてくれてありがとう、先生…。

百鬼丸という名前の由来がずっと気になってたんですが、「この世は何百もの鬼がいるけれど、それを超えてゆけ」っていう思いがこもってるんですね…。

ありがとう寿海先生、がんばれ百鬼丸…生まれながらにたくさんの枷を背負って…辛かろうけれどどうか生き抜いて…😭

寿海先生は白い炎、醍醐家の家紋付きお守りは緑の炎…お守りこそあやかしを惹きつけているのかも?🤔

別れの時、百鬼丸に顔を触られて泣く寿海先生…分かります、辛いよね。親代わりみたいなものだもの。

どろろの「化け物はたしかになぜ皮膚とか欲しがるんだ?」に、たしかに!ってなりました。琵琶丸は「心のたしになる」と言ってたけど…ふーむ、そうなのかあ。

百鬼丸、足の中身だけでなく、万代を殺したことで皮膚と痛覚が戻ってきたみたいです。よかった😭🔥

予想した通り、百鬼丸が鬼神を殺すほど体の部位が戻ってくるみたいですね。琵琶丸、即予測できてすごいなあ。

寿海先生の「わしはどこへもゆけぬ、百鬼丸」とは、どこへ行っても同じ、多くの人を殺した罪人であるということでしょうか…。

 

第四話「妖刀の巻」

<あらすじ>
どろろと百鬼丸は人斬りの田之介と対峙する。

彼が振るう刀は鬼神が宿る呪われた妖刀であった。

かろうじて田之介を退けるも、妖刀がどろろの手に渡ってしまい、どろろは妖刀に操られてしまう。

田之助は「刀が血を欲しがったから斬った」と言っていましたが、たしかに刀だけが真っ赤だったので、悪い魂は刀にしかないんですね。

田之助を殺さなくて済んでよかった…けれど、田之助の心にはまだ妖刀の残滓みたいなものが残ってるみたいです。

せっかく5年間も待っていた妹に、全く目もくれずに「俺はここにいるぞ…」ってホラーですね…。

自軍の大将が妖刀似蛭を田之助に握らせた…けど、田之助が苦しみながら人を斬っているうちに刀が覚醒してしまったのか…。
しかし、妹が作ってくれた鶴のことは思い出しかけているような…?

どろろも結局似蛭に精神まで操られてる…!百鬼丸はどうするのだろうとハラハラしてたんですが、うまく弾けてよかった!

だが今度は妹さんの目の前で田之介を殺さなければいけないことに…でもこれは仕方なかった…。

おお!!そして次は耳が戻ってきました…!!!

お姉さんの泣き声が届くようになったんですね…こんなタイミングで…苦しいな…。

 

第五話「守子唄の巻・上」

<あらすじ>
慣れない「音」に苦しみ、妖怪との戦いで傷を負った百鬼丸は、ミオという少女に出会う。

彼女は戦で親を亡くした子供の面倒を見ており、百鬼丸も世話になることになった。

だが近くに鬼神がいると分かった百鬼丸は傷も治らぬうちにその退治に向かう。

どろろが百鬼丸の頭に結んであげたリボン巻きがかわいいですw

しかし、もんどりうって苦しむ百鬼丸。音の取捨選択は難しいよね…。

琵琶丸、また助けてくれた〜!ありがたや。戦争の兆候まで教えてくれて、優しいな。

誰か歌ってる…?ミヨさん、魂が白色だからいい人なんですね。

戦争孤児同士で助け合って生きてるんだ…。

醍醐氏の同盟国、酒井氏には天災が…。「国ごと小さな礎の上に乗っていることをお忘れなきよう」という百鬼丸の母、縫の方の言葉が胸に刺さります。

ミヨさん、夜に出かけてるところからして夜伽をしてる…?もしくはいじめられて体に傷がある?さらにもしや、ミヨさんは戦いで死ぬ…?

と思ったら、やっぱ体で稼いでた…!ミヨさん…痛いんだね…うう…。

そして近くにいた怪物に傷を負わせたことで、いよいよ百鬼丸に声が!!!!!

でもせっかく生えた右足の膝下を失ってしまった…。

 

第六話「守子唄の巻・下」

<あらすじ>
鬼神から声を取り戻すも、脚を奪われてしまった百鬼丸。

荒れ寺に戻り傷を癒やしたのち、再度鬼神に挑みに出る。

一方、ミオ達が待つ荒れ寺では…。

「あんなのってねえよ…」ってどろろが怯えてたくらいのことをミヨ姉はしてたんですね…膝も擦りむいて、他のところも…。

どろろはタケたちに真実を伝えなかった…そして、ミヨ姉に「あんた、私の仕事知ってるんだね」「おっかちゃんが死ぬまでそれだけはやらなかった仕事だから」「そっか、どろろのおっかちゃんは偉いねえ」「おっかちゃんはえれえけど、姉ちゃんもえれえよ!!!」と顔を涙でぐちゃぐちゃにして泣くどろろに号泣しました。

姉ちゃんも偉いよ、みんなで一面の田んぼを作るために頑張ってるよ、偉いよ。

百鬼丸、自分の声がうるさいから話せないってかわいいです。

百鬼丸がまた一人で鬼神に…!でも、どうにか脚が戻ってよかった…。

侍たちのせいでまた…また子供たちもミヨ姉も死んだ…百鬼丸が怒り狂う気持ちが分かります。
どろろが気づいてくれてよかった、「姉ちゃん…全てを失っても侍から種籾を取り戻したんだ…」

侍に奪われたんだから、侍から取り返す!って笑顔だったミヨ姉の笑顔が種籾を見ると浮かんできて…苦しいです。ミヨ姉、みんな、生きててほしかった…。ミヨ姉に一面の田んぼを見せたかったなあ…。

 

第七話「絡新婦の巻」

<あらすじ>
蜘蛛の妖怪・絡新婦(じょろうぐも)は百鬼丸から受けた傷を癒やすため、人間に姿を変え弥二郎という青年を利用する。

絡新婦を取り逃がしたどろろと百鬼丸は、立ち寄った村で人攫いが出るという噂を聞く。

貧乏なのに自分のご飯までくれる弥二郎…。絡新婦は「空腹はお互い様だね」なんて言って弥二郎を食うのをやめつつも、最後は襲うのかな?

人攫いが続出してるなんて、領主に何か問題があるのか…?

そして、弥二郎は何の仕事をしているのか…。貧しい村から逃げたい人を逃していたのかな…。

「俺が絡新婦の餌になり続けるよ」と言う弥二郎は矢で射られたけどどうにか息はあった…!!どうか助かって、2人仲良く生きて欲しいです。人と仲良くなる妖もいるんですね。

「人も動物も同じ重さの命」というどろろの言葉が胸に刺さります。

 

第八話「さるの巻」

<あらすじ>
ある村では、黒雲をまとう大百足の鬼神を鎮めるために、若い娘を生贄として捧げる習わしがあった。

姉が生贄となった少年・さると共に、百鬼丸はどろろと協力し鬼神に立ち向かう。

でかいムカデ、どうやって対峙するのか…。
さる、お姉さんが殺されるなんて…辛かったね…。

「残され雲」「化け物の嫁になりに行く」とは?

ひいい!ムカデの妖、頭としっぽ両方に顔があるなんて!

姉ちゃん、丸呑みされたから生きてたんですね。よかった…。

そして百鬼丸の嗅覚が戻った!やった!!

さらに、百鬼丸が初めて「どろろ」と呼んでくれました。記念日ですね✨

 

第九話「無残帳の巻」

<あらすじ>
風邪で熱にうなされるどろろ。

朦朧としながら曼珠沙華を目にしたどろろは、父・火袋と母・お自夜とのかつての日々を思い出す。

火袋「侍たちに戦いを挑むのは、侍以外の俺たちも生きてる人間なんだって分からせてやってるんだ」

火袋「領主たちの戦のせいで親兄弟は殺された…なのにイタチ、お前は侍と手を組めっていうのか!」

イタチ「賢くねえやつは死ぬ」

どれも胸に刺さります。今よりもっと幼いどろろ、可愛かったなあ。

そしてどろろは百鬼丸に女の子って知られたくないんですね。いつまで隠すつもりなんだろう?

 

第十話「多宝丸の巻」

<あらすじ>
醍醐領内のある村では、村人が湖に棲む妖怪の犠牲になっていた。

多宝丸は、側近である兵庫・陸奥とともに村人のため妖怪の退治を買って出る。

兵庫と陸奥の姉弟 、美少女弓使いとゴリゴリ棍棒使いのナイスコンビですね。
多宝丸も強いけれど、妖怪にはどう効くか…。

そして最後に百鬼丸とまさか会うとは!

互いに兄弟だとは気付いていませんでしたが。

 

第十一話「ばんもんの巻・上」

<あらすじ>
醍醐領に入ったどろろと百鬼丸は、国境の砦跡地に残る1枚の巨大な板塀「ばんもん」の存在を聞く。

百鬼丸はばんもんに現れる狐の鬼神と対峙するのであった。

百鬼丸があれほどてこずったばんもんの鬼神を醍醐の兵は弓で倒せる…?そんなに上等な弓なんでしょうか?

助六、勝手に走り出したのはどうしても自分の家に帰りたかったからなんですね…待っていられなかった…。

多宝丸も百鬼丸に近づいてるし、琵琶丸は地獄堂を発見したし、百鬼丸は父と対峙したし、どうなるのやら。

 

第十二話「ばんもんの巻・下」

<あらすじ>
我が子を鬼神に差し出した景光。奪われた身体を取り戻さんとする百鬼丸。

今二人は、運命に引き寄せられるように向かい合う。

「己の善良さのために民を犠牲にするのか」と景光は百鬼丸に言ったあと、多宝丸が百鬼丸に戦いを挑んでいく姿を見てにんまりしてましたが…お前が言うな!!!!!

自分が厄災のぶんの苦しみを引き受けてるならまだしも、子供に背負わせておいてよくもそんなことを…子供は自分の所有物、おもちゃだと思ってるんですね。ふざけるな!

助六のおかん、生きててよかったなあ…。
一方で、百鬼丸を憎む者が増えていくのが怖いです。

縫の方「私はそなたを救えませぬ」の後、何事かと思ったら自害…!?

百鬼丸も人の子、きっと寿海と過ごすうちに家族が自分のことを救ってくれるかもと少しくらいは思っていた…かもしれないですね。

そう思うと、父からの「死に損ない」扱い、弟からの「鬼神」扱い、とどめに母からの「私はお前を救えない」という言葉…相当辛かったろうな…。

 

第十三話「白面不動の巻」

<あらすじ>
醍醐領を出たどろろは、滝の裏にそびえ立つ巨大な不動明王像を目にする。

この不動の正体は、人間の顔を集め自分のものにしてしまう妖怪なのであった。

理想の顔を求めて、掘っては壊し掘っては壊しを繰り返した仏師…完璧主義だったんですね。

しかし、外見も声も相手の理想の人そっくりに変えられるって魔法みたいだ…いろんな妖がいるものだなあ。

全く警戒せずにおかゆ食べていいの!?とハラハラしてたら、やっぱり眠り薬が入ってたのかー!!

百鬼丸が引きずられていくのをどろろが必死で止めながら、「アニキには俺がついてるって誓ったんだ!!」と痺れる手足を踏ん張りながら言う姿に泣きました…。

そうだよね、どろろはどんな時だって百鬼丸についてきてくれる、それを百鬼丸は密かに心の支えにしてるんだよ…。

「自分の顔を取り上げられちまったもんのこと考えてみろよ!立派な顔じゃなくてもいいじゃないか!
と叫ぶどろろに、ハッと気付かされる仏師。

自分を操っていた妖からうっかり斬られ、瀕死になりながら「どろろの笑った顔が見たい、触らせて」「菩薩みたいに見える」と言うシーンもすごく心にきました…。

仏師は、本当は優しい顔の菩薩像を作りたかったんですよね。でも、戦国時代になるにつれて不動明王のような力強い像が売れるようになり、取り残されてしまった…。

何が正解か分からない、苦しみもがき続けてきた仏師の気持ちを思うと胸が張り裂けそうです。

もちろんそのために人を殺すなんてもってのほかだけど、理想を追い求めてついには狂人、殺人犯になってしまうところに、人間の業を見た気がしました。

そして、温泉で見えたどろろの背中にある赤い模様は、地図…?なんでしょうか?🤔

 

第十四話「鯖目の巻」

<あらすじ>
どろろと百鬼丸は訪れた焼け寺の跡地で、辺りを治める鯖目という男に出会う。

鯖目の屋敷に招かれ焼け寺と妖怪の話を聞くが、不審な点を感じる二人。

温泉でまた琵琶丸と出会った百鬼丸とどろろ。

どろろの背中の地図は宝の地図と聞いて、「金は人を動かし世を変える力の源になる。食うや食わずの身の上で志を貫けるのは一握りの人間だ。」と諭す琵琶丸。

ここは胸が痛かったです。私は貧乏な芸術家の友人が多いので、貧しい中で志を貫くことがどれほど難しいかは…苦しいくらいに共感できました。

辛い。人はどうして生きていくのにお金が必要なのだろうと悲しくなります。

そして焼け寺での奇妙な油の跡、鯖目の人々の妙な一体感…。

夜の巨大芋虫襲来は怖すぎました…夢に出てきそうです😭

しかもピリピリする鱗粉を振り撒いていって…百鬼丸たちに毒じゃなければいいなとハラハラしました💦

 

第十五話「地獄変の巻」

<あらすじ>
鯖目は自分が治める里を守り抜くため、鬼神に人を喰わせていたのであった。

百鬼丸は再び蛾の鬼神と対峙する。

その頃、蔵に閉じ込められていたどろろは…。

鯖目にのさばる妖を殺したことで村の繁栄が止まり、村が焼けてしまった…
焼け野原に呆然とするどろろと、飄々としている百鬼丸。

どろろは百鬼丸の味方だけど、だからといって誰かにひもじい思いをさせたいわけではない…と苦悩します。

でも百鬼丸はどこ吹く風。初めて(?)百鬼丸とどろろが喧嘩してしまいました。

そしてバッドタイミングなことに、どろろがイタチに捕まります。

「お前が持ってる残りの半分を見せろ」とイタチは脅しますが、どろろは頑なに「そんなものは持ってない」としらを切ります。

誘拐されてしまったどろろはどうなるのか…?

 

第十六話「しらぬいの巻」

<あらすじ>
どろろはイタチに連れられ、火袋が金を隠したとされる岬へと向かう。

岬に渡るための舟を探していると、片腕の少年・しらぬいに声をかけられる。

ひええ…人喰いサメのいる村に行くことになるとは…。

しらぬいの片腕がないのは侍か何かにやられたのか?とおもっていたんですが、よもや自分でサメたちの餌にしたとは…いかれてる…。

どろろの「生きてんのに死んでるような顔すんな!下を向くな顔を上げろ!最期まで前向け!」って、火袋が言ってるのかと思うくらい逞しくてまばゆかったです。

どろろの背中の地図、温泉では浮き上がってたけど、普段は真っ白なんですね。

体温が上がると浮かび上がる仕掛け…一体どんな風太彫ったのやら。

あと、イタチが言うようになぜ男として育てたのでしょう。たしかに男と言っておいた方が悪い奴らに襲われにくそうですが。

太郎丸はどろろが囮になることでどうにか対峙し、宝が眠る岬へ行けそうですが…イタチにリンチされたしらぬいがブチ切れてたので、次郎丸がイタチたちを食い殺すのでは?と予想してます。

 

第十七話「問答の巻」

<あらすじ>
寿海は戦場跡で血まみれになった百鬼丸と再会し、百鬼丸の奪われた身体と鬼神の関係を知る。

新しい義足が欲しいと寿海に求める百鬼丸だったが…。

寿海先生におでこをこっつんこされて嬉しそうにぐりぐりする百鬼丸がかわいいです。

そして、「寿海先生 おれ 知ってる (寿海先生はおれの)おっかちゃん」と言う百鬼丸に声をあげて泣きました…。おっかちゃんじゃねえよ、と笑い泣く寿海先生がまた優しい笑顔で…。

おとうちゃんもおっかちゃんも、生まれた時からいなかった百鬼丸。捨てられたのだと分かりながらも、決して言動にその寂しさや不満をこれまでこぼすことのなかった百鬼丸…だからこそ、胸が痛かったです。

百鬼丸はおっかちゃんにそんな顔を見せるのか、そんなにおっかちゃんの優しさが嬉しかったのか、どうして自分の子に親は生まれながらに罪を背負わせたのか…景光への怒りと百鬼丸への愛がないまぜになって、涙が止まりませんでした。

これまで寿海先生は妖にあまり襲われていませんでしたが、それはもはや死んだように生きていたからだったんですね…。妖からは生きたものと見えていなかったから妖が来なかった…のかな。

多宝丸は百鬼丸とのタイマン勝負後、もはや景光と同じ鬼神になり下がってしまいましたね…縫の方の体調を気遣うこともなく、これが醍醐の跡継ぎか…と思うと絶望的な気持ちになります。

 

第十八話「無常岬の巻」

<あらすじ>
サメの鬼神が咆哮を上げ、身動きの取れないどろろに襲いかかる。

その頃、岬には多宝丸の率いる軍勢が迫っていて…。

しらぬいのイタチたちへの憎悪、多宝丸の百鬼丸への憎悪、いろんな人の思惑が重なって、結局イタチは金塊を目前に死んでしまいました。

イタチはどう考えても狡猾な悪人ですが、死ぬ寸前に思わずといったふうに、爆風からどろろを体を張って守る姿には感動してしまいました。

イタチが言ったこと、やったことは許せないことばかりです。どろろのおっかちゃんの墓をあばいて宝の地図を書き写したり…。
でも、彼にも少しは人間らしいところがあったんだなと見直しました。

しらぬいは爆発に巻き込まれて死亡…たくさんの犠牲を出したけれど、どうにか金のありか見つかってよかったです。

 

第十九話「天邪鬼の巻」

<あらすじ>
どろろと百鬼丸は折れた刀を直すため、宗綱という刀鍛冶が住む村を訪れる。

宗綱の家に向かうと、娘のおこわの出迎えを受けるのであった。

宗綱の住む村に入った途端、みんながあべこべに話をするようになってしまった…!?

妖の仕業とどろろが見破れて、百鬼丸がうっかりおこわと祝言をあげることにならなくてよかったです💦

刀が新しくなって、心機一転!

百鬼丸の残りの体を探す旅もいよいよ大詰めですね。

 

第二十話「鵺の巻」

<あらすじ>
妖怪を探し山道を歩いていたどろろと百鬼丸は、賽の目の三郎太という少年に出会う。

自分も妖怪を狙っている、と言う三郎太と共に退治に向かうのであった。

三郎太の言動に違和感は感じていたのですが…よもや、妖怪に餌を誘導する人間だったとは。

しかし初めて知ったんですが、妖のキメラとかいるんですね。

そして、どろろがそういう変な人間を察知する能力に長けてきているところに、旅の中での成長を感じます。

百鬼丸を食ったのは12人の鬼神だと思われていましたが、1人は食い損ねていたんですね。

だから、縫の方の手持ちの菩薩像は首が飛んでいた…百鬼丸の身代わりに菩薩様がなってくれていた。

本当は、鬼神は百鬼丸の頭も取るつもりだったんだ…。

うおおおおおいつもピンチの時助けてくれる琵琶丸ゥゥゥゥゥ!!!!!!!!

どろろを救いたいのにできなくて、岩に頭を打ちつける百鬼丸が痛々しかったです。

打ちつける頭の痛みよりも、目の前でどろろを見殺しにする心の痛みのほうが強かったんですね…。

体が欲しいことに意味を求められること自体おかしいですよね。諸悪の根源は景光なのに、なぜ百鬼丸が責められるのか。

自分の体に人類の命がかかってると思ったら、それが人間か?人間ってなんだ?一人じゃ人間じゃないのか?もう何も分からないです…。

三太郎の「泣いて命乞いしろ!俺はお前みたいになりたかった…でももうなれねえ…」はお母さんを助けられなかった弱い自分への後悔ですよね。

こんな大きな妖を倒したのにどの部位も戻らないって、もしや百鬼丸が鬼に近づくほど体の部位が戻らなくなっていく…とかでしょうか…?

 

第二十一話「逆流(ぎゃくる)の巻」

<あらすじ>
醍醐景光は隣国の朝倉との戦の準備を進めていた。

醍醐領に百鬼丸が向かっているという報せを受けた景光は、多宝丸を討伐に向かわせる。

多宝丸が出陣する時だけ景光が悲しそうな表情をするシーンで怒りが爆発しそうになりました…。もう1人の息子をあれだけ苦しめておいてよくも…!

どうして体を取り戻したいのかと聞くどろろに、「俺の目で、俺の手で感じる、どろろと同じに!!!」って真剣に話す百鬼丸に号泣しました。

生まれた時は骨だるまで、全てを奪われて生きてきた孤独な子…。やっと取り戻せるだけの力を得ることができたのだから、取り戻そうと思うのは当然ですよね。

陸奥の首元に赤いあざがある…キスマークじゃないですよねw なんだろう…?

あんなに子供と離れたくないと嫌がっていたお母さん馬のミドロを…まるで人を殺すための道具、ナイフとか弓みたいに使いやがった…やっぱり醍醐の侍は最低だ、最悪だ。

体にあんな鋭利な刃物を深く刺されて痛かったろう…涙が止まりません。

絶対許さない…馬も人間と同じ生き物なのに、命を軽んじる醍醐の侍達を絶対許さない!!!!!!!!

体に炎を纏ったミドロは妖でしょうか?それとも百鬼丸のなにか…秘めていた鬼の力?によるもの?

そしてまたどろろが誘拐されてしまいました…。

 

第二十二話「縫の巻」

<あらすじ>
醍醐の城に連れ去られ牢に閉じ込められてしまったどろろ。その牢の前に縫の方が現れる。

一方、どろろと身体を取り戻さんと醍醐の城に向かおうとする百鬼丸の背後に、アヤカシと化したミドロ号が立っていて…。

あのあざ、陸奥は流行り病でしたか…。

陸奥は地獄堂で「12体目の約定、私の体全てを与える」と鬼神にお願いしたけれど、結局は百鬼丸のでなければ嫌だと拒否されてしまいました。

鬼神にすがろうとした3人、多宝丸・陸奥・兵庫は鬼神に逆に取り憑かれてしまいました。

多宝丸の姿が一番衝撃的ですね。目が3つになっています。

増えた目は百鬼丸の目…!

 

第二十三話「鬼神の巻」

<あらすじ>
百鬼丸は、鬼神の力を宿した多宝丸、陸奥、兵庫と対峙する。

駆けつけたどろろ、縫の方、琵琶丸は、醍醐の国の行く末を巡る、凄まじい戦いを目のあたりにするのであった。

多宝丸はずっと百鬼丸に対し、生贄には人権はないと主張していますね。これはもしや百鬼丸死ぬエンド…?😨

百鬼丸の両手と目が戻らないのはなぜなのかと不思議でしたが、多宝丸たちの中に入っている鬼神が持っているんですね。

つまり、彼らを殺さなれけば百鬼丸は残りの体を取り戻せない…!!

ミドロ…かわいそうに…ミドロの子供の馬が必死で逃げ出してきて、やっとお母さんに出会えたと思ったらこんな…人間の道具にされて死んで…悔しい、辛いです。

百鬼丸の犠牲の上でぬくぬくと平和に暮らしてきたくせに、お礼どころかさらに百鬼丸を傷つけて「鬼神」「お前こそ災い」「死ね」と言う多宝丸に怒りが燃え上がります。

ふざけるなよ!!!!!!!!!

百鬼丸がどれだけ苦しんで生きてきたか…民全員が背負う苦しみをたった1人の体で受けてきたんだ!!!!!!!

どろろの「自らの手で掴まなかったものは守ることもできない。平和とは誰かの犠牲の上に成り立つものではなく、自分たちのことは自分たちで守るしかねえ。とにかく始めるんだ。」に号泣しました。間違いない、本当にそうだよ。自分の手で掴まなかったものは守れもしない。

琵琶丸の「もがいているからこそ人」は、考えさせられました。力を求め続けていけば結局鬼になってしまう。苦しみ続けることこそ、人生および人間の本質なのかなあ。

ふと思ったんですが、原作も同じ終わり方なんでしょうか?原作も読んでみたいなあ。

琵琶丸は百鬼丸をどうにか鬼にさせまいとしていますが、多宝丸たちが鬼神を取り込んだ今、百鬼丸も鬼にならなければ戦えないですよね…。

 

第二十四話「どろろと百鬼丸」

<あらすじ>
炎に包まれる醍醐の城。運命に翻弄される血を分けた兄弟。

どろろ、寿海、縫の方はそれぞれの想いを胸に抱え城へ向かう。

産声さえあげられなかったその命が辿り着く先は、果たして―。

寿海先生は何をするつもりなんでしょう…。

多宝丸と対峙して、百鬼丸は全てを持っているはずの多宝丸が何かかけていることにきづきます。

「私が欠けているのだとしたら、それお前が奪ったのだ!!」なんて、多宝丸は贅沢だなあと半目になってしまいましたが…百鬼丸が多宝丸の欠けている部分に気づけたこと、彼の心に寄り添おうとしたことがすごく人間らしいなと感じました。鬼ではできないことです。

百鬼丸、多宝丸を殺さない選択をしたんですね。

でも多宝丸が最後のパーツ、目を返してくれて本当によかった。

12鬼神のうちの最後の一体は、まさかの醍醐の城の真下に埋まってました。

心臓に刀を突き立てる百鬼丸!!!!!

ここの映像美よ…!!!!!!!

どくどくと聞こえる心音、毒々しいほど鮮やかな心臓の色、鬼神から吹いてくる爆風。

何度でもみたい名シーンです…!!!😭✨

そして、倒れた多宝丸を自分の膝に乗せる縫の方と寿海先生。

「もう母はどこにも参りませんよ。ずっと一緒です」「母上…」には号泣でした…。

ずっと百鬼丸目線で見てきたけれど、多宝丸だって母がどうして自分を愛してくれないのだろうとつらかったはずですよね。

最期にはじめて母の愛を痛感できるなんて、悲しすぎました…。もっと生きて、新たな醍醐の国を作ることはできないのか…。

朝倉の軍勢にぼこぼこにやられて、地獄堂で「百鬼丸がもし醍醐を継いでいたら…」と想像する景光。

たしかに鬼神が欲しがるくらい、生まれながらに選ばれた子供だったのかもしれませんね。

さいごおおおお!!!!!うおおおおお成長した百鬼丸ばりばりいけめん!!!!!!!!

成長した百鬼丸のお話も見てみたいです。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

私はとうらぶヲタなので、百鬼丸がcv鈴木拡樹さん(刀ステ 三日月宗近役)と聞いた瞬間に見なければ!!!!と軽率に食いついたんですが、見てみると想像以上に拡樹さんの声の演技が素晴らしくて…何度もわんわんと泣いてしまいました。

両親に兄弟に見捨てられ、何千人もの民に、生まれながらに恨まれ生きる人生。どれほど辛かった、そしてこれからも辛いでしょう。

百鬼丸のこれからの人生に、少しでも幸多かれと願わずにはいられません。

小錦あや
小錦あや

手塚治虫先生といえば、「ブッダ」「火の鳥」など死生観について考えさせられる作品が多いですよね。「どろろ」は未読だったんですが、アニメを見てみて、人間の業の深さが苦しかったです。

特に百鬼丸の父、景光の愚行とそれに付き合わされた縫の方や多宝丸たちの人生の哀しさ…。

いっそ死ねたらどれほどよかったろうと思うような地獄を、人間は平気で作り出します。

ハッピーエンドのはずなのに、観賞後はただただ哀しかったです。

 

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

最終回まで一度もダレることのない、洗練された物語でした。名作、その一言に尽きます。

過去3回もアニメ化されているそうですが、その理由がわかります。

名作は時代を問わないのだと、あらためて感じさせられました。

はあ…清々しい物語でした…。

今回3人が見た、「どろろ(2019)」は、Amazonプライムビデオで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

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