ドラマ「きのう何食べた? season2」(2023)の全話ネタバレ感想・あらすじ・評価・動画配信|ほろ苦くも温かい毎日と日々の食卓を描いた男2人暮らしの物語

ドラマ

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シロさんとケンジのほろ苦くもあたたかい毎日と、日々の食卓を描いた物語が再始動!「きのう何食べた? season2」

全話のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:【ドラマ24】きのう何食べた? season2 | テレビ東京・BSテレ東 7ch(公式)

楽天家な美容師×神経質な雇われ弁護士 のお話。

<あらすじ>
小さな弁護士事務所で働く雇われ弁護士・筧史朗とその恋人で美容師の矢吹賢二。
2人は“シロさん”“ケンジ”と呼び合う恋人同士だ。
史朗の日課は、定時に事務所を出た後に近所の安売りスーパーへ向かうこと。

 

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予告編・予告動画

 

こんな人におすすめ

  • 「きのう何食べた?」が好き📚
  • ゲイ二人の飯テロな日常を見つめたい🍚
  • 初老のゲイカップルが直面する人生の問題を考えたい💭

 

本作をもっとよく知るための小ネタ

2019年4月クールで放送されたseason1では、Twitterの世界トレンド1位、見逃し配信の再生数が全12話100万回再生超えに咥え、第16回コンフィデンスアワード・ドラマ賞、第101回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で最優秀作品賞を受賞するなど深夜ドラマ枠としては異例の記録を次々樹立。その後、2020年元日には正月スペシャルドラマが放送、2021年には映画化もされ、興行収入14.1億円の大ヒットとなりました。

引用:【ドラマ24】きのう何食べた?season2

②――物語が進み、シロさんとケンジが一緒に年齢を重ねていく姿に愛おしさを感じます。
西島「『何食べ』は人が生きていく上でぶつかる壁を、日常の中で感じるささやかな幸せで乗り越えていくお話。ドラマの中でも、「あ~、これ本当にわかるわ」と頷いてしまうような他人事とは思えない出来事が描かれていて。それを戸惑いながら乗り越えていく姿を繊細に表現できることは、役者としてやりがいを感じます。」

引用:『きのう何食べた?』season2西島秀俊、内野聖陽インタビュー【TV Bros.2023年10月号】

③――山本さんとの掛け合いも見どころの1つかと思います。
磯村:山本さんとは、いつもその場その場でお互い色々出し合ってお芝居をしているので、毎回同じということがないですね。毎回、何かが違う。今回も航が家のシーンで、スナック菓子を食べているのですが、スナック菓子関連で大ちゃんを困らせることをたくさんしてるんです。お互いアドリブでやり合うというか、2人ともハイになって楽しんでましたね(笑)。1日ずっと家での撮影があると、同じような掛け合いが朝から夜まであるわけですよ、最後はもうおかしくなってました(笑)。僕らの役は結構体力使うんだなと。2人でかなりハードにやりました。

引用:磯村勇斗「何食べ」4年経ての成長 共演者とのアドリブシーン明かす<「きのう何食べた? season2」インタビュー

 

ネタバレ感想

第1話 「男2人暮らし、再び!愛情のカレイ煮付け」

<あらすじ>
待望のシーズン2!遂にシロさんとケンジが帰ってきた!
体重も物価もコレステロールも上がるこのご時世…食費は限界を突破。
それでも恋人のために作る甘辛カレイの煮付け!

食費を月2万5000円に抑えられないと悩む史朗に、賢二は「人生最大の体重を更新しちゃった」と泣きついてきます。「健康診断の結果が出ただろうから見せろ」と言う史朗に、「コレステロール値がちょっと」と言いつつ結果を隠す賢二。

依頼人である八角堂製薬から「月に4回も筧先生の接待でキャバクラにお連れしているんですが、これ以上は出費は厳しいので所長さんから諌めてもらえませんか」と連絡が来て、困惑する史朗。所長は史朗が定時で帰るのが命のドケチ男と知っているので、「筧先生に限ってそんなことをするはずがない」と守ってくれます。

次の給料日まであと3日、行きつけの激安スーパー「ニュータカラヤ」で買い物をしようとしますが、狙っていたカレイに値引きシールを貼ってもらえず、家の在庫野菜でどうにか生き延びるしかないとため息をつきます。
ニュータカラヤが閉店すると賢二に聞いて、新しい買い物先を探さなければと頭を悩ませます。新たなスーパー「アキヨシ」に赴いた史朗は、賢二のコレステロール値を思っていい魚を買い込みます。レジで「ニュータカラヤ」の顔なじみの店員を見つけて驚く史朗。無愛想な彼女から「このお店はお魚がいいんですよ」と初めて声をかけられ、史朗は嬉しくなります。

賢二は客の佐藤が夫の不倫現場を押さえたので離婚するという話をし、恋愛話が好きなスタッフの田淵はかぶりつきで聞き入ります。浮気している店長の三宅祐は、「浮気がバレる時点でその旦那は駄目」と笑い、彼の妻である玲子がそこに来たので、一同は凍りつきます。

カレイの煮付けと時短レシピのポテサラを作る史朗。賢二は煮魚に大喜び。史朗は
食後、突然「話がある。すまん、今月から食費を3万円に上げたい。肉を鶏肉オンリーとかにすれば食費を抑えられるからって最近魚を買ってなかったんだよ。お前のコレステロール値が上がったのは俺のせいだ。これからは魚もたくさん使うから」と頭を下げる史朗。「魚美味しかったじゃない?いろいろ変わるけど、悪いことばっかじゃないよ」と笑う賢二。

八角堂製薬の担当者の丹波が筧の名前でキャバクラの領収書を切っていたようで、丹波は社内の人間に「筧先生が好き者で困る」と吹聴していたとのこと。謝罪の菓子折りをもらったものの、いい迷惑だと賢二に愚痴を言う史朗。しかし賢二は史朗がきれいな男女に目がないこと、チヤホヤされるのが好きなことを見抜き、実は行っていたのではないかと訝しみます。史朗は「そんなところに行ったら俺の一番好きな夕食作りができなくなるだろ」と怒り、賢二は「俺と一緒にごはん食べるのが好きなんだ」とニヤつきます。

 

第2話 「理想の休日デート!?バターチキンカレー!」

<あらすじ>
妄想爆発!
休日の朝はウキウキお散歩デート!?
カロリー消費ばっちり…佳代子から教わった絶品バターチキンカレー&手作りチーズナンをシロさんとケンジが共同作業。

二人で合わせて取っていた休日の予定が、急遽賢二に結納のための着付けの依頼が入ってしまいおじゃんになります。快く送り出す史朗。賢二はたまたま目に入った鏡に映った自分が太ったことを嘆き、史朗は「お前も運動しろ」と口を酸っぱくして言うのでした。

佐古田のブースが火元のはずがないと騒ぐ、同僚弁護士の修。ネットカフェ放火事件を追っているのですが、依頼者が「自分のいたブースに放火した」と自白したものの、警察に火元の調査を依頼すると、彼の隣から出火した可能性が高いと言われたのです。自腹を切って調査したらしいと聞いて、顔が曇る所長・上町美江。

美江は史朗を呼び出すと、彼女と結婚するつもりはないのかと尋ねます。さらに、「そろそろ引退したい。でも、息子の修は事件の調査に必死で、企業の顧問は引き継げないだろうから困っているの」と打ち明けます。史朗は美江が事務所に入りたての自分に「弁護士は自分の利益だけを考えて動いてはいけない」と教えてくれたことを挙げ、修は彼女の理想通りの弁護士だと言います。しかし美江はますます史朗に事務所を譲りたくなったと言い、「彼女と結婚して独立したい?これからの人生設計を教えてほしいの。修と二人で一緒に事務所を継いでくれないかしら?」と頼んできます。史朗は「僕は今のままがいいんです」と主張しますが、美江は「それって人生に責任を負いたくないってこと?」と怒ってしまいます。

賢二の休みが仕事で埋まってしまったので、久々に主婦仲間である佳代子の家にお邪魔する史朗。手作りナンを振る舞ってもらい、佳代子の夫の富永、娘の渡辺ミチルとその夫、息子の悟朗とともに食卓を囲みます。佳代子には新しい家族ができたので自分と会う時間などないのだと察する史朗ですが、それを見抜くようにミチルから悟朗をおじさんのようにかわいがってくれと頼まれます。
佳代子は史朗と二人で洗い物をしながら、2年半前にミチルが子どもができたから結婚すると報告してきたことをはなします。ミチルは子育てのための金も時間もないと思いながらも、それが堕ろす理由にはならないからと出産することを決めたのでした。

帰宅した史朗は賢二から結納をした女の子の写真を見せられます。賢二は高校時代から髪を切ってあげていた彼女が大きくなったことに思わず涙。
史朗は火曜日に休みを取ったことを賢二に告げ、賢二は大喜びで「一緒に史朗さんの習慣である朝散歩に行こう」と提案します。

ほぼ競歩の散歩に悲鳴をあげる賢二。しかし、史朗が爽やかな汗を流す姿に思わずキュンとしてしまいます。
ブランチに、佳代子から教えてもらったバターチキンカレーとチーズナンを作り始める史朗。
甘めが好きな賢二のために、バターチキンカレーを甘めに調理する史朗。「これ作るの面白そうだから、お前と一緒に作りたかったんだよ」と嬉しそうな史朗に、「二人だけの休日、楽しみにしてくれてたんだね」と照れる賢二。
二人で後片付けをしながら、「いつの間にか変わってるのも悪くないよ。結婚したり、子ども育てたりさ。どこかで覚悟を決めて年相応になるのもいい」とつぶやく史朗。

 

第3話 「ハロウィンナイト!衝撃コスプレ…金目鯛の姿蒸し」

<あらすじ>
衝撃のハロウィンパーティーナイト!
豪華中華料理…金目鯛の姿蒸し&棒棒鶏サラダ&ステーキチャーハン。
さらにジルベールと小日向の出会いの真相…最後はケンジ(秘)ひとり飯。

10月、史朗と賢二は結婚指輪を嵌めると小日向の家に向かいます。警官コスプレの小日向と狼男コスプレの航が出迎えてくれます。賢二いわく、自分たちは組織犯罪対策本部の刑事と弁護士の彼氏のコスプレなのだそうです。金目鯛の蒸し煮をメインとした中華のフルコースに舌鼓を打つ四人。「また呼んでくれてありがとう」と感謝する賢二に、「ハロウィンを楽しみたかっただけ」と天邪鬼な航。

食後に片付けを手伝いながら、賢二は小日向と航の出会いを尋ねます。小日向が大学生の時に航の家庭教師をしていたそうで、当時航は12歳。「犯罪者!」と青ざめる賢二に、「お付き合いしだしたのは18歳になってからです!むしろ最後は航くんの方から…」と航からアプローチされたことを話す小日向。航の両親(一代で外食チェーンを築き上げた実業家)は小日向と息子が同棲していることも知っているそうで、「あんな根性のひん曲がったやつは私の息子ではない。会社は次男が継ぐので」と突き放されたのだそうです。

二人で家へと帰りながら「航くん、在宅ワークだからきっと一人でご飯食べるのが寂しくなっちゃったんだね」と話す賢二。「出会ったのが12歳だったからジルベールなんだよ!」と気づく史朗。「あの二人がちゃんと出会えてよかったよね」と賢二は嬉しそうに言います。
「久々に筧さんたちに会ったら疲れちゃった。こういう時間が幸せ」と寝転がってわさビーフをつまむ航を愛おしげに見つめる小日向。

姉からの電話で「母さんが店や身体のことで弱気になってるみたいだから顔を見せてあげて」と言われた賢二。「そういえば俺も親から相談があるって言われてたんだよ」と言う史朗。「俺達結構いい息子だよな」と二人は笑い合います。

両親とともに近代的なお墓のサンプルを見に行く史朗。「筧家にはお母さんいろいろご迷惑おかけしてるから…」と本家のお墓に入りたくなさそうな、母・久栄。「どっちかが残された時にもここならお参りしやすいしいいよな」と言う史朗に、「お前が毎月仕送りをしてくれるからこの墓も買えるよ」と感謝する父・悟朗。「きついならここの代金は俺が出すから」と言う史朗ですが、「俺のメンツが立たんだろ!」と急に悟朗に怒られてしまい、史朗は困惑します。

史朗は両親に会いに行っていて不在なのだと祐に話す賢二。しかし両親と顔合わせもしているなら一緒に行ってくればよかったのにと言われ、「ほんとにいいお母さんなんだけど…すごく繊細な方なんだよね。史朗さんとの関係を認めてもらえてるだけで幸せ」と返す賢二。祐は飲みに誘いたいけれど娘が受験生だから父らしいことを頑張ってるんだと言います。「祐さんのための料理を作るほうが玲子さんは大変なんじゃないかな」という言葉を飲み込む賢二。

賢二は惣菜のとんかつを買って帰り、家でカツ丼にして食べます。優雅なひとり飯を終え、もう史朗の両親と一緒に食事をすることはないんだと切なくなる賢二。
帰宅した史朗は両親からの「これからも俺をよろしくって。いつぞやの無礼のお詫びなんだろ」と初物の苺を賢二に差し出します。史朗は「こんなことで許さなくていいからな。お前に家に来るなって言ったのは撤回したわけじゃない。うちの親も、俺も、お前にひどいことをしてると思う」と続けますが、賢二は「息子の恋人だからって無理に親しくする必要ないよ。会いたい時には会える。それが幸せなんじゃない?」と笑いかけます。

ちなみに史朗の両親の墓は合わせて120万になりますが、100万円を加えれば5人まで墓に入れるらしく、久栄はその100万を賢二と史朗で出して、二人に一緒に墓に入ってもらったらいいのではないかと提案します。困惑しつつも嬉しそうな賢二。

 

第4話 「カルボナーラは別れの合図!完璧な恋人?」

<あらすじ>
別れた原因はカルボナーラ?!
最高に素敵な、完璧恋人のビミョーにまずい料理とは…?
さらに美容室フォームに激震の予感。

客の秋山が猫背になっていると、田淵は「また秋山さんブスになってる!」と指摘。賢二は田淵の口の悪さにひやひやしていますが、祐は「カットもうまいし、口の悪さがむしろ癖になってるお客さんは多いし…」と擁護します。さらに自分の客である阿部のカットを自分の不在時に任せたいと言います。阿部は祐の浮気相手で、1年前に別れたはずですがどうやらまだ関係は続いているようです。しかも玲子はそれに気づいているようで、賢二を始めとした同僚たちははらはらと二人の会話を見守ります。
そんな中、田淵に「晩飯付き合ってもらえませんか」と言われ、賢二は田淵が店を辞めたいのではないかと祐に相談します。

村田課長からのパワハラについて砂川は会社側の対応を求めていますが、一番の問題は村田課長が砂川に極度のストレスを与えていたという事実に全く気づいていないことです。村田課長にはパワハラ講習を受けてもらい、どんな言動が砂川を傷つけていたかについて学び、謝罪文を作成してもらい、それを条件に和解に応じるようだと社長に話す史朗。美江は突然、社長に長年務めていた顧問の仕事を史朗に譲ると宣言し、史朗も困惑しながらも了承してもらいます。美江は実入りのいい仕事先は、息子のために残しているようで、史朗もそれなら安心かとある意味で一安心します。

田淵は家飲みを提案し、賢二はインテリアの様子からして最近彼女が出ていったのだと察します。原因はカルボナーラだと田淵は言います。彼女の名前は、逸見千波。出版社で校正の仕事をしており、全く家事をしない田淵に代わって家事をこなしてくれていました。品数もメニューのバランスも最高なのですが、味が絶妙に美味しくないのです。夕食は彼女のせいでつまらないので、田淵の昼食への執着は強くなってしまいました。その日はどうしてもカルボナーラが食べたい気分だったため、千波が八宝菜を作ろうとしていたにも関わらず、彼女に代わってカルボナーラを創り始めます。興奮して食べる千波。田淵があまりにうまいうまいと食べるので、「自分の作った料理でそんなに幸せになれるなら一人で暮せばいいじゃない!」と泣き出してしまいます。そのまま彼女は出ていってしまったのでした。
賢二は「彼女は田淵くんのことが大好きだったんだよ。美味しいって喜ばせてあげられないのが悲しかったんだよ。人が何でどれくらい傷ついちゃうかって本人じゃないと分からないからね」と慰めます。「でも俺が矢吹さんに話したかったのは彼女の話じゃないです。玲子さんからすごい話聞いちゃったんですよ」と田淵は声を潜めます。
田淵は玲子と世間話をしている時に、「娘が大学に合格したらエステの仕事で独立するって決めてたの。この店ともあの人とも潮時かな」と聞いてしまったのでした。「玲子さん、離婚カウントダウンってことですよ!俺、しばらくあの店やめられないなあ!」と大興奮する田淵。相変わらずスキャンダルが大好きなようです。

千波が使わなかった八宝菜の材料を押し付けられた賢二。「事務所を譲られる話をされててさ」と言う史朗に、と話す史朗に「昔の史朗さんだったら断ってたのに、変わったね」と笑う賢二。と返す賢二。「俺が美味しいって言うの、シロさんは嬉しい?」と賢二が尋ねると、史朗はと尋ねる賢二に、「嬉しいよ」と笑います。と笑う史朗。賢二は史朗の作った副菜をつまみ食いしながら、「ああ幸せ…」と噛み締めるのでした。

 

第5話 「史朗の元カレ登場!幸せ…涙のクリスマス」

<あらすじ>
シロさんの元彼、初登場!
甦る9年前の出来事…タイプがドンピシャだけに強く言えなかった過去。
ケンジの行動に涙…クリスマスディナーはホロっと旨い最高のビーフシチュー。

12月、洗濯機の排水溝から水が溢れてしまい、「前に(元彼に)えらい怒られたから…」と言う史朗。賢二に「どんな人?」と問われ、9年前のことを思い出します。元カレの伸彦に排水溝の水を溢れさせたところを見られるも、彼には唐揚げを催促され、さらには「さっさと片付けろ。洗濯機に入れてる青いシャツは夜に着ていくからアイロンかけとけよ」と命じられます。そもそも、伸彦がつれてきた愛猫・かぼすちゃんの毛が原因で排水溝が詰まっているのにと思いつつも、伸彦が好みのタイプだからと強く言えず、甘やかし続けてしまう史朗。
賢二に伸彦の話をしながら、しみじみと「賢二はタイプじゃないんだよな」と思う史朗。そういえば、上の階が水漏れを起こしたのがきっかけで、史朗は賢二に「うちに来るか?」と誘い、恋に発展したのでした。

今年のディナーも楽しみだと嬉しそうな賢二。「アキヨシ」に来た史朗はクリスマスのメニューを考えながら買い物をします。ラザニアに鶏肉の香草パン粉焼きに…と毎年同じメニューの材料を買おうとしますが、そういえば賢二は最近太ったと嘆いていたと思い出し、メニューを変更しようかと悩みます。史朗が作ってくれるクリスマスディナーの内容を同僚に自慢していると、「そろそろ50歳の人が食べるには重すぎませんか?」と言われてしまいます。賢二はそこで「俺がこれがいいって言ってたから、シロさんは無理して合わせてくれてたのかも…」と青ざめます。
その日の夜、史朗は「あのボリュームだと俺、重いから、クリスマスのメニューを変えないか?」と提案します。賢二も戸惑いながら、「ダイエットしたいと思ってたんだ」と賛同しつつも、「煮込み料理リクエストしてもいい?」とおねだり。史朗は「時間がかかるから25日なら」と了承します。

クリスマス用にケーキを買うも、結局毎年同じショートケーキとモンブランを買ってしまう史朗。
帰宅すると、赤身肉のビーフシチューとバゲットに明太子サワーディップを添えます。大喜びする賢二。「毎年のクリスマスメニューが好きだったのは、史朗さんが俺に最初に作ってくれた料理だからだよ。あの時、史朗さんはレパートリーの中で一番のごちそうを作ってくれたんだよね」と感慨深げに言います。そして、自分の身体を心配してメニューを変更してくれたんだよねと史朗に言い、史朗も自分の胃の容量を心配して変更を申し出てくれたんだろうと言います。「俺達、以心伝心だね!」と笑う賢二は、「少しずつ変わってきてる。でもそれがいいんだよね」と言うのでした。

スーパーに駆け込もうと慌てて仕事を片付ける史朗ですが、久米井商事の福本からどうしても相談したいことがあると電話を受けてしまいます。急いで帰宅した史朗はばたばたと親子丼の準備を始めますが、洗濯物を畳んでいた賢二はゆっくりでいいよと声をかけます。史朗が洗面所に行くと、洗濯機の隣に見覚えのないホースが。賢二が水漏れのことを知って、応急処置としてホームセンターでホースを買ってきたのだそうです。
賢二に感謝しながら冷蔵庫を開けると、玉ねぎがありません。「お昼に玉ねぎを使っちゃった」と申し訳無さそうな賢二は、急いでスーパーに行ってくると駆け出します。
賢二の後ろ差姿を見ながら、揚げ物をして片付けもせず散らかしていた伸彦のことを思い出します。「今晩は鶏もも肉のオーブン焼きを作ろうと思ってたから、鶏もも肉は使わないでって言ったよね?」と責めても、「俺は自分で食費払ってるのになんでお前の許可を取らなきゃいけねえの?それにもう腹いっぱいだから飯いらねえよ」と逆ギレされてしまいました。
畳まれている洗濯物の山を見つめて、「俺、今幸せなんだ。あいつ全然タイプじゃないんだけどな」と苦笑する史朗。「鶏もも肉、二枚使ってやるか」とつぶやくのでした。

 

第6話 「仲良し4人で初詣!特製の黒豆と豚の角煮」

<あらすじ>
仲良し4人で初詣&カウントダウン&ニューイヤーパーティー!
シロさん特製の黒豆と豚の角煮VS老舗料亭の高級おせち!?
そして明かされる格安家賃の秘密、実は…??

大掃除でテレビを掃除していた賢二は隙間風を感じて嫌な予感を覚えます。どうやら史朗が帰ってきた時に外気が入ってきたようです。初詣に四人で行こうと航に誘われたと言う賢二。「大晦日に集まって徹夜して新年を祝って朝まで飲んで騒ぐのが友達と過ごす初詣の楽しみ方だよ」と熱心に言う賢二に、「風邪引いたらどうするんだ?アラフィフの俺達は一ヶ月くらい引きずるぞ」と文句を言う史朗。しかし、「たまに夜ふかしするくらいいいじゃない」と引き下がられ、家族行事と思えば…と参加することに。

いざ大晦日、小日向と航とともにカウントダウンをした史朗は「こういう感じか」と賑やかな境内を見回しながら楽しげ。「楽しいでしょ」と賢二は嬉しそうです。一人だけ長くお祈りする史朗。
お参りを終えた四人。賢二は「小日向さんと航くんの二丁目の行きつけのお店とかで飲んだりしましょうよ」と誘いますが、二人ともここ10年ほどは行っていないそうです。「せめてお茶でも。このまま解散なんてことある?」と食い下がる賢二ですが、眠そうな航に配慮して、「昼くらいからニューイヤーパーティーしましょう」と言う小日向の提案に乗ることに。

「ただの礼節わきまえたお年始じゃん」と言いつつ、小日向の家へ向かう賢二。小日向が取り寄せた豪華なおせちを前に、史朗と賢二は「すごい」と感嘆します。「大ちゃんは毎年、いろんなところからお取り寄せするのよ」と説明する航。史朗は手作りの黒豆と豚の角煮を小日向に渡します。史朗の黒豆を食べて、「お取り寄せのおせちと変わらない」と言う航。「京都の老舗料亭の…3ヶ月前から予約した限定20食の…」と言葉に詰まる小日向を必死でフォローする史朗と賢二。
小日向はここ数年は仕事で帰れなかったこともあり、毎年実家には帰らないという慣習になっているようです。家族は小日向がゲイであることを知っているのかと尋ねる賢二に、「薄々分かってると思います。それに、兄と妹が結婚して5人も孫がいるからもうあれこれ言われなくなったのは楽ですね」と笑う小日向。航も「昔は弟なんてうざいだけだったけど、今はいてくれてラッキーって思うしね」と笑います。「兄弟がいると親が何の期待もしなくなるから楽だよね」と言う賢二ですが、一人っ子の史朗に気づき、口をつぐみます。航は空気を読まずに「お正月パーティーを恒例にしようよ。どうせみんなゲイで両親とは縁も薄いんだしさ」と笑います。小日向は炊きたての中華おこわをよそいながら、「本当は母から時々結婚しないのかと電話がくるんですけどね」とこっそり史朗に打ち明けます。

「川上さんは奥さんの碧さんと同居の事実はあるようなので、奥さんにも支払い義務が発生します。川上さん自身は無職ですが、碧さんは会社経営で潤っているようなので、支払いに応じるか退去するかの選択になるはずです」と池辺に説明する史朗に、「半年間も家賃を滞納されて困ってたんですよ」と笑う池辺。「筧さんの同居人の男性の方って、恋人ですか?」と問われ、いくつもの脳内シュミレーションを経て「ええ」と答える史朗。
「まだ事務所でもカミングアウトしてないのに、言っちゃったよ。池辺さん、この部屋が3月に更新だから出ていくかもしれないって気にしてたから…。東京都ではパートナーシップ宣誓制度が導入されることで民間の賃貸が借りやすくなるみたいでさ」と言う史朗。「ただ、法律上は何の権利もないけどな。相続権もないし」と続けた史朗に「シロさんが言ってるところ見たかったなあ」とのろける賢二。「そういえば、ここって駅チカで10万円しかかからないってすごいよね?なんで?」と無邪気に言う賢二に、「事故物件なんだよ。不倫した夫を妻が刺して、夫が死んでるんだ」とあっさり打ち明ける史朗。「心なしかなんかひんやりする」と悲鳴をあげる賢二に、「寝室が犯行現場って言ったらどうなるんだろうな」と内心ぼやく史朗。

翌朝、史朗は「近くを通ったから買っておいた」と賢二にお守りをプレゼントします。熱心にお参りしていた史朗にお願いの内容を尋ねる賢二ですが、「それは言っちゃ駄目だろ」と秘密にする史朗。「俺達超円満なんだから!もう取り憑かないでください!」と壁に向かって叫ぶ賢二なのでした。

 

第7話 「まさかの老眼…ケンジ特製鍋焼きうどん!」

<あらすじ>
50歳目前の史朗が遂に老眼に…。
お誕生日プレゼントに眼鏡を新調。
ケンジ特製“鍋焼きうどん”&二人きりの誕生日会は“江戸前風ばらちらし”。

3月、史朗は書類を読みながら顔をしかめます。事務員の小山志乃は史朗に「私、先生にずっとあげたいものがあったんです。百均で買ったものですからお気になさらず」と老眼鏡を差し出します。必死に拒む史朗ですが、修たちになだめられてかけてみると、あまりに字がくっきり見えるようになり、驚きます。

「来週の誕生日にほしいものはある?」と賢二に尋ねられ、「老眼鏡」と答える史朗。二人で眼鏡屋へ行き、老眼鏡を買います。「これは自分で買う」と史朗が言うと、賢二は自分が払うと言い張ります。しかし、「値段見たか?」と言われ、あまりの高額に目を剥きます。「年を取ってくるとなんでも普通じゃ間に合わない。金がかかるんだよ」と嘆息する史朗。「帰りにいつものショートケーキを買ってくれよ」と言われ、賢二はしぶしぶ納得します。

「明後日の俺の誕生日、夜は駄目になった」と賢二に言う史朗。「大学の同級生が死んだ、がんで闘病してたんだってさ。ついに同級生が不慮の事故じゃなくて病気で死ぬ年になってきたよ。金森っていうんだけど、子どもが三人いるのに奥さん一人で大変だろうな」とぼやく史朗。
いざ通夜に行くと、金森の息子と娘が嫁とともにあいさつ回りをしています。長男の和幸、長女の晴香は立派な社会人。しかも「一番下のお嬢さんは今年社会人になるらしいよ。晴香さんには子どももいるらしい」と同級生に言われ、「孫がいるのか!?」と驚く史朗。
妻の諒子と闘病期間について話す史朗。「あと20年くらいは一緒にいられると思ったから寂しいな」とぼやく彼女の横顔を見つめながら、しんみりします。

帰宅すると、賢二が海老天やかまぼこ、卵の入った「全部のせ鍋焼きうどん」を作ってくれます。夢中でうどんをすする二人。

「なんか欲しいものないかって言ってただろ?お前のも一緒に誕生日祝いたいんだ」と言う史朗。実は先日、賢二は「次の誕生日で47になるんだよ。アラフィフになると急に年取ったみたいで嫌なんだもん!俺は永遠に46でいいです。もう誕生日は祝わなくていいから」と意地を張っていたのでした。
「年取るとみんなめでたくもなんともないって言うけど、若くして死ぬやつもいるんだから、無事一つ年を撮ったんだからめでたいだろ」と賢二を説得する史朗。「俺は俺と賢二のためにおいしくて健康的な食事を作るんだ」と「アキヨシ」で気合を入れる史朗。

ばらちらし寿司と、ハマグリのお吸い物、菜の花の和物、天ぷらの盛り合わせ、賢二が買ってきてくれた割安のホールケーキ(チョコレートプレートつき)で誕生日を祝う二人。「いつもより華がある!」と大興奮の賢二。宅配便で航から「50歳おめでとう」とバルーンつきのどでかい豪華な花を送られ、妙にショックを受けてしまう史朗なのでした。

眼鏡屋に来て、老眼鏡の最終チェックをする史朗。賢二はそんな史朗にメロメロです。しかし史朗はなるべく老眼鏡をつけたくないようで、「俺、眼鏡萌えしてたのに。普段はつけないの?」と賢二は不服そう。しかし「アキヨシ」がたまたま33周年セールをしており、チラシを見るのに老眼鏡をつけた史朗は馴染の店員から「お似合いですよ」と褒められます。史朗は急に機嫌がよくなり、「俺が褒めてもかけてくれないのに」と賢二は唇を尖らせます。「俺は一般からの評価を気にしてるんだよ」と反論する史朗。

 

第8話 「ロマンス詐欺!?シンガポールチキンライス」

<あらすじ>
国際ロマンス詐欺!?
あの夫婦に訪れた衝撃の展開……それぞれの決断!
パクチーたっぷりシンガポールチキンライス&チンゲン菜のエスニック炒め!

4月、「無事に大学生になりました」と報告する玲子を祝う賢二。「まあこれで一段落かな。下の子は専門学校に行くらしいから、夫婦ふたりでベトナム旅行でも行こうかなと」と言う祐。「思ってた展開と違うんですけど。人の気持ちなんてそんな簡単に修復しないと思いますけどね」と不服そうに賢二に言う田淵。

北林敏子は保険会社の管理職で収入が十分にあるにも関わらず、夫の盛綱が「離婚して、好きな女性と一緒になりたい」と主張していることを撤回させたいと史朗に相談します。「息子さんも自立されているし、盛綱さんから慰謝料をもらって離婚された方が有益かと思いますが」とアドバイスする史朗に、敏子は夫と浮気相手のやり取りを見せます。「夫のお相手の方はカマラさんとおっしゃるそうですが、どこの国の方か分かっていないそうです。つまり、国際ロマンス詐欺ではないかと思うのです。この半年で1000万も彼女に金を送っているんです。夫は銀行の融資担当なので、何かあってからでは遅いと…」と敏子が言うので、「警察にご相談なさっては?」と史朗は言いますが、「夫が被害を認めない限り対応は難しいと言われて…」と敏子は表情を暗くします。「夫にだまされていると認めさせてほしいんです」と言われ、史朗は頭を抱えます。

帰宅した史朗は、賢二がキッチンでなにやらこそこそしているのを見つけます。「こっそりやっておこうと思ったのに。実は前に同僚から水回りの掃除ってやっておいてもらえると嬉しいよねって話を聞いたから」ときれいになった水回りを見せながら言う賢二。祐は浮気が全くばれていないと思っていますが、玲子には全部筒抜けなのだという話をする賢二。「祐さんはこつこつ信頼を回復していくしかないと思うんだけど、最近なぜか二人はいい感じなんだよね」と言う賢二に、「お前、浮気してるのか」と問い詰める史朗。

盛綱は「カマラさんは素晴らしい人なんです。紛争地で看護師をしていて、病院が次々と閉鎖される中、少ないスタッフたちと毎日頑張ってるんですよ。現地の子供たちが笑ってくれたと写真も送ってくれているんです。結婚したいなんて思っていません!ただ力になりたいんです。夢を応援したいんです。早期退職をして、彼女のように世界を飛び回りながら人のために働くのもいいなと思っています」と言う盛綱に、カマラが送ってきた写真はすべて撮影国もバラバラのフリー素材だと説明する史朗。しかし盛綱は「カマラさんは日本に来てるんです。でも荷物が税関に引っかかって入国できなくて。指定の口座に入金するとひとまず入れるらしくて…」と言います。カマラが関空にいると言うので、史朗は二人で関空へ行くことに。

祐はがらんどうの部屋で記入済みの離婚届を前に呆然としていました。駆けつけた賢二に、「玲子に電話しても出ない。電話番号を変えられてたみたいだ。息子と娘にも連絡したけど、返事はなし」と他人事に言う祐に、「泣いてすがるくらいのことをしなきゃ」と言う賢二。祐は「俺そういうのできないんだよね。俺、仕事はできるしお店は順調だし家族を生活で困らせてもいないし玲子にも好きなことをさせてるし、だったら浮気くらい大したことないでしょって都合よく思ってたんだよね。何やってんだろうな、俺」と言い、うなだれます。
祐からその話を聞いて大興奮する田淵。「すぐに玲子の代理人の弁護士から電話があって、学費の分担とかは全部そっちを通してくれって。玲子とは会ってないよ。そのまま離婚届を出して終わり。明日からベトナム行ってくるから、しばらく店を頼むわ」と賢二に店を任せて、祐はベトナムに旅立ってしまいます。

「関係修復はできてなかったよ」と史朗に報告する賢二。実は賢二は玲子にこっそりと呼び出されていました。「ケンちゃんにはいろいろ迷惑かけたでしょ。実はお店をもう開店してるの」と名刺を見せてくれる玲子。なぜか名字がそのままです。「この名前で私も慣れてるし、戸籍を取り直したの。子どもたちも混乱するし」と笑う玲子。「あの人のことは、嫌いじゃないけど許せない。入学式に一人しか会場に入れないって言われた時に、”あなたが一番頑張ってきたんだから、あなたが入らないと”ってあのひとに言われた時は別れるのをやめようかとも思ったけどね。でも、間違いを許せるようになるために別れるの」と言う玲子。「別れる方が幸せになれるってことだね」と賢二は史朗に言います。

「家を売って老人ホームに入ろうと思っている」と打ち明ける悟朗。「家と土地くらいお前に残したかったけど…」と悔やむ悟朗に、「二人が30年ローンで頑張って働いて手に入れた家と土地だろ?俺はもともとここを当てにしたことなんてないよ。老人ホームに入ろうと決めたのも俺のためでしょ?だから二人は堂々と自分たちのために自分の財産を使ってよ」と言う史朗。しかし久栄は「賢二さんにも遺産を残せうように遺言を書いておこうと思うの」と斜め上なことを言い出し、史朗は賢二と別れる未来もあるかもしれないのにと困惑します。

海南チキンライスを作り、賢二と一緒に食べる史朗。史朗は自分の依頼人は祐と正反対の結果になったと話します。
盛綱がだまされていたことを認めてくれたと感謝する敏子。実は関空で職員に話を聞いたところ、「この1週間であなたが8人目です。みなさんカマラさんに会いたいとおっしゃって。関空がそのような理由で金銭を要求することはありません、詐欺の可能性が高いです」とはっきり否定されてしまいます。盛綱はいまだに「カマラさんはいた」と言い張っており、犯人も捕まる可能性は低く、お金も戻ってこないようです。「離婚はされないんですよね?許せなくないんですか?」と言う史朗に、「私、忘れられないことがあって。息子が2歳のときに夜泣きがひどかったんですが、夫が夜中に息子をおぶって近くの公園まであやしに行ってくれたんです。誰でも間違えることはあります」と笑う敏子。
「人が決断する時、相手の何を思い出すかって、人それぞれだし、結末も違うんだね。シロさんは俺のこと思い出すとしたら何を思い出す?」と尋ねる賢二に、「玉ねぎ?」と言う史朗。賢二が玉ねぎを買いに行ってくれたことを思い出すだろうなと史朗は思ったのです。しかし賢二は「情緒がな〜い。俺はシロさんのことで思い出すこと、いっぱいあるよ。知りたい?教えてあげない。俺の宝物だから」と不服そうにするのでした。

 

第9話 「すれ違う日々…元気づける大好物の油淋鶏」

<あらすじ>
史朗が背中を押し、ケンジが遂に店長に!
だが、すれ違う日々…ひとりで食う晩飯はやっぱり寂しい…。
“肉、油、炭水化物!”ケンジを元気づける大好物の油淋鶏!

5月、帰国した祐は「俺は懲りないからまた遊ぶと思うんだよ。日本にいたらまた同じことをすると思う。何か新しいことにチャレンジしたいんだ。ガイドのグエンさんが不動産屋もやってるらしくてさ、ベトナムで店をやるよ。日本の店は任せたよ」と賢二に店長の仕事を任せてしまいます。
店長になるかどうか悩む賢二に、「たしかに俺達は、仕事はそこそこ、自分たちの生活を大事にが信条だよな」と言う史朗。「店長になったことでシロさんとすれ違うのは嫌だし」と悩む賢二ですが、背中を押してほしそうな雰囲気を感じ取り、史朗は賢二に店長をやってみるといいとアドバイスします。
「店長になって大変じゃない?」と客に心配される賢二。慌てふためきながら客を必死で回します。一人で夕食を取る史朗。22時になっても賢二は帰ってきません。賢二は朝ご飯も食べられずに出勤する日が続きます。
「レジ管理苦手だ」と言いながら疲れた様子でダイニングテーブルに突っ伏す賢二。「最近、一人で食べてるのがなんかさ。ちゃんと作ってもらえてるだけありがたいよね」と言いつつ、寂しそうな賢二。

「栗沢製作所の仕事は修にやってほしいのよ」と言う美江に、「分かるけど、まさか急に社長が亡くなるとは」と困惑する修。「遺産分割協議の主任だけは私がやりますよ」と史朗が助け舟を出すと、美江は「人気のラーメン屋さんが都内進出する件について相談に乗ってほしいと言われててね。そっちも頼むわ」と申し訳無さそうに言います。

「俺は料理さえできればいいんだよ!賢二のために、夜中に食べても胃にもたれないものがいいな」とあっさりしたレシピを考えながら買い物をする史朗。「脂たっぷりの鉄板焼をやりたいけど、二人でないとな」とカルビを見ながら思います。
待機中、思わず「つまんないな」とぼやく賢二。
田淵は千波とヨリを戻したらしく、「友達の家に間借りしてるからそっちがいいならいいけど」と彼女は戻ってきてくれたのだそうです。「こういう時はひとり飯を満喫したらいいんじゃないですか?さっきもらったんで」とラーメンの割引券を差し出してくれる田淵。トッピングもりもりのラーメンを食べようとしたところ、ちょうど仕事に来た史朗に見つかってしまう賢二。

帰宅した賢二は「ほんとにごめんなさい」と史朗に謝ります。「毎日気を使ってご飯作ってくれてるのに」と小さくなる賢二に、「お前に店長やれって言ったり頑張れって言ってるのは俺なのに、ちょっとつまんねえなって思ってる自分に腹が立ってるんだよ」と声を荒げる史朗。
「何やってるんだよ。俺が元気づけてやらないといけないのに」と反省しながら買い物をする史朗は「賢二の好きな、肉!脂!今日のメインは油淋鶏だ!」と決意します。

揚げたての油淋鶏を食べる賢二は嬉しそう。「二人で美味しいものを食べられるって天国だね」と笑顔です。
「数字苦手なんだよ」と泣き言を言いながら、家で締め作業をする賢二。史朗は「休憩するぞ。お前がもらってきたやつを食おう」とお茶を入れます。

ちなみに賢二がもらってきたのは、千波の作ったパウンドケーキ。味見が苦手な千波のために、田淵は「レシピ通り作らなきゃいけない料理を作ってみたらどう?千波の性格上絶対向いてると思うよ」とアドバイスしたのです。すると、結果は大成功。「やっぱお前、面白いわ。好きだわ」と言う田淵に、千波は赤くなるのでした。

史朗は「今度レシピ聞いてきてくれ」と言いながら完食し、「意外とやってみるとうまくいくこともあるよな。お前も売上は上がってるし経費は抑えられてるらしいじゃないか」と賢二を褒めます。「経営ってやっぱ大変。お店を潰さない程度に頑張らなきゃ」と奮起する賢二。
「新しいことに頑張ってるお前、なんかいいよ」と微笑む史朗に、「自分はマイペース死守するくせに」と賢二は唇を尖らせます。そこで、賢二は修から相談されたことを告白します。
修は司法研修所の刑事弁護教官(司法修習生に実務を教える仕事)に推薦されているらしく、「刑事の経験は浅いし断ろうと思ってるんだけどね。引き受けたら三年はかかるし教官のギャラは安いしこっちの仕事を筧先生にまかせてばかりだし…」と申し訳なさそうな修を見ながら、史朗は「もしそうなったら俺はもっと修先生のサポートをしなきゃいけない」と言いつつも、「応援したいって思っちゃったんだよな。ここまで仕事をがっつり引き受けるなら、事務所も継ごうかなと思ってる」と決意を固めます。
「やってみたいって顔してるよ。やってみたら案外向いてるかもよ」と微笑む賢二。
「失敗したらその時はその時だ。俺は家で飯作ってお前と食えればそれでいいしな」と笑う史朗。「ただし、レジ締めは早く慣れろよ」と釘を差すのでした。

 

第10話 「ケンジ家族と遂に対面…鰻のフルコース!」

<あらすじ>
史朗も決意、事務所のボスへ!
さらに…ケンジ家族と遂に対面!緊張の食事会は鰻フルコース!
日本酒たっぷり常夜鍋と〆はラーメンで。

8月、事務所のボスになる話を引き受けると美江に言うと、修と志乃は仰天。「事務所の仕事は俺が主に回すことになるから、その間はメインでやることになっちゃうけど」と言う史朗に、「筧先生ありがとう!」と頭を下げる修。「まさか自分が引き継ぐとは思ってなかったですよ」と笑う美江に、「私は初めて会った時から長い付き合いになると思ってたけどね」と言う美江。「今回のお礼じゃないんだけど、これプレゼント」と美江がくれたのは、卓上クッキングヒーター。「私は使わないから。修とお嫁さんのプレゼントなんだけど」と言う美江。「そこまでが一連のプレイなのかもね」と言う賢二に。「家族ってめんどくせえな」と笑う史朗。

「そういえば、俺、今日実家に行ったでしょ?お母ちゃん、元気なんだけど…シロさん嫌だったら断ってね。姉ちゃんたちとも一緒にシロさんと食事をしたいって言われたの」と言う賢二。

母・峰子の客である室田の髪をカットしてやる賢二。「猿みたい」と独特の褒め言葉で大はしゃぎの室田は「これで遺影をばっちり撮れるわね」と笑顔です。峰子は加齢で急に右手がしびれて動かなくなったものの、「今日はどうしても室田さんの髪をやらなきゃいけなくてね」と賢二に感謝します。「冬休みで帰るって言ったら、写真館で写真を撮りたいって言われたもんで」と室田の家族が賢二に説明しつつも彼女を囲んで褒めそやします。
史朗に会いたいと言う峰子に、「母ちゃんどっか悪いの?」と心配する賢二ですが、峰子は笑い飛ばします。
「埼玉から来てくれるんだよな?都内のどっかのお店で会おう。下のお姉さんは北千住か来るんだよな。銀座はどうかな…」と店選びに奔走する史朗。

いざ食事会の日、「上野なんて久しぶりに来た」と嬉しそうな政江。智恵子は北千住からなのでアクセスが良かったようです。きた
先に店で家族を待ちつつ、「お母ちゃん、シロさんに会いたい理由を言わないからさ…」と不安げな賢二。いざ三人が到着すると、政江は「シロさん、写真よりもずっとかっこいい!とにかく一度会わせなさいよって言ってたんですよ」と笑顔満開です。和やかに食事は進み、「これ、本当にただの食事会なのかもしれないな」と史朗が思い始めた頃、急に峰子が口を開きます。
「しばらく来なかったお客様が、息子を亡くしたと言ってこられたの。今更ながらに息子の望んだお別れができたのか考えてしまうそうでね。私も賢二が亡くなったらと思って…。私が筧さんを知らなかったら、筧さんは友人としてしか付き添えないでしょう?賢二のことは、身内同然だと思ってくださっているんでしょ?だから、家族全員で顔をあわせておけば、一緒に賢二を見送れると思ったんです。他人でも身内ってことはあると思うから」と言う峰子。

駅まで三人を送っていると、「私は筧さんを一目みた時から、ああこの人なら大丈夫って思いましたけどね。これからも賢二をよろしくお願いいたします」と峰子が史朗に頭を下げます。
元気に帰っていく女性陣を見送りつつ、賢二が「今度は割り勘にしようって。みんなでまたちょくちょくご飯を食べようねって」と言います。「そこに俺もいるのかな」と史朗がつぶやくと、賢二は「また素敵なお店選んでね」と笑顔になります。

「シロさんが素敵彼氏で最高だった」と職場でのろける賢二。一方その頃、史朗は「昨日の店のうなぎは最高だったけど、出費が痛かったのも事実。しばらくは買い物なしで過ごさないとな」と倹約メニューを考えていました。
ひじき明太を副菜に、常夜鍋を美江からもらったクッキングヒーターで温めながら賢二の帰宅を待つ史朗。おろしポン酢とゴマダレで鍋を平らげ、締めに味噌ラーメンで満腹になります。

「あの店はボスが連れて行ってくれたんだよ。あの店のおかげで、お義母さんにいい印象を与えることができたと思う」と言う史朗。「お義母さん、俺のことを一目見て大丈夫って思ったって言ってくれたんだよ。赤の他人なのにな」史朗が言うと「他人に大事な物を任せられる関係って素敵だよ。他人でも身内ってことはあるってお母ちゃん言ってたし、そんな感じになれたらいいんじゃない?」と賢二は微笑みます。
「しかし、今後あの店以上の店を探すの難しいよな。みんな出費がきついし」と史朗が言うと、賢二は「うちのお母ちゃんたちと、ちょこちょこご飯に行ってくれるの?」と目を輝かせます。「いや、緊張するんだよ。お前、うちの親の前でうまく立ち回ってくれてたんだな」と顔を強張らせる史朗。「うちなんてシロさんの両親に比べたらすごい楽なんだからね!俺に感謝してよ」と賢二は不服そうに言うのでした。

 

第11話 「航がテニス!?リコッタチーズのパンケーキ」

<あらすじ>
航、大活躍のテニス&リコッタチーズのパンケーキパーティー!
さらにケンジと佳代子が念願の初対面!
アスパラ、ズッキーニ、みょうが、アジ…夏野菜の天ぷらで家族団らん。

小日向がサークルのテニスで大活躍するものの、全く興味のなさそうな航。「富永さんがぎっくり腰で来られなくなっちゃったから、本来の意味が…」と言葉を濁す史朗。食事会は佳代子の家でやる予定だったので、それも立ち消えてしまい、航は「もう帰ろう」と不機嫌。史朗の作ったまっ茶色のお弁当を美味しそうに頬張る航に、気が気でない小日向。思わず暴投してしまい、相手の沢渡を負傷させてしまいます。どうにか航に興味を持ってもらおうとダブルスを提案し、航は奇跡的に一点だけ獲得することができました。

テニス終わりに、史朗たちの家に来た小日向と航。航がリコッタチーズのパンケーキを食べたいと駄々をこねるので、そうすることに。航は運動会など大事な場面で活躍するタイプで「ミラクル航」と呼ばれていたと自慢げに話す小日向。小日向の見せるレシピを老眼鏡で見る史朗に、「筧さん、老眼鏡?」と目ざとく聞く航。「50をバルーンで強調してしまってすみませんでした」と謝る小日向。
「史朗さんって、意外と急なお願い聞いてくれるよね」と言う航に、「歴代の彼氏がひどい男ばっかりだからドM耐性がついてるみたい。小日向さんほどじゃないけど」と返す賢二。史朗と小日向は二人で手分けしながら作業を進めていきます。ホイップクリームとチョコレートソースは外せないと主張する賢二と航に、「買っておきました」とすかさず取り出す小日向。卓上で思い思いにパンケーキを焼きながら、たっぷりのフルーツを散らして舌鼓を打つ4人。富永と佳代子に会いたかったので残念だと言う賢二。

「アキヨシ」で買い物中の賢二にばったり会った佳代子ですが、史朗から聞いた特徴と合致するとは思ったものの、いざ目の前にすると緊張してしまい、何も話しかけられませんでした。しかし、「筧さんに会って5年も経つのに、賢二に会ってないのはおかしい!」と、佳代子は「今度の土曜、うちに晩ごはん食べにこない?」と史朗に電話をします。

いざ食事会の日、富永は「筧さんはどうやって賢二さんと出会ったの?」と賢二を質問攻めにします。止めに入ろうとする史朗ですが、佳代子は「諦めて。お父さんは今日聞きたいことを山ほど考えてたんだから」と呆れ顔。「賢二さんは貯金しないから困ってるけど、二人の老後資金は自分が貯めるつもりでいるってさ」と言う富永に、ときめく賢二。

ズッキーニやアスパラ、アジと大葉の天ぷらなど、山盛りの夏野菜の天ぷらを美味しいと平らげる史朗と賢二。
「しかし、初めて会った気がしないわね!」と嬉しそうな佳代子。「俺が賢二と会って8年も経つのか」としみじみ振り返る史朗。佳代子と片付けをしながら、「食材を買う時や、レシピの話をする時に、いつも史朗さんは賢二さんの話をするのよ。幸せをお裾分けしてもらってるって感じ」と笑います。感動する賢二。

「なんで富永さんの方が先に会っちゃうの?大ちゃんの方が先に友達だったじゃん!俺、みんなで会うのを楽しみにしてたのに」と金切り声をあげる航。「今度テニスに富永さんたちを連れてくるから」小日向は必死でなだめます。「シロさん、昔は俺のことを人に話すなってすごく大きな声で怒鳴ったりしてたよね」と言う賢二に、「人間変わるんだよ。よく続いたよな」としみじみ返す史朗。「それにしても、俺のことを冴羽遼に似てるとか言うなよ!似てないから!」と恥ずかしそうな史朗に、「俺の遼ちゃんは永遠にシロさんだもん」と笑う賢二。

 

第12話 「家族の形…ケンジの愛情たっぷり特製弁当」

<あらすじ>
アラフィフ史朗“老いじたく”を考える!?
間に合わなかった誕生日プレゼント…果たして何を買うべきか?
それぞれが想う“家族の形”とは。

9月、八王子にある老人ホームの見学帰り、賢二にもらったハンカチで汗を拭う久栄。同じハンカチを使っている史朗は嬉しくなります。
今日見学をした施設は老人ホームというより分譲マンションのようで過ごしやすそうではあるものの、自分の家から近い方がいいのではと言う史朗。さらに、「この間見た練馬のホームはこれくらいだよ。ここが売れればそれで10年20年は暮らせるはずだから、都心に近い方が」と言いますが、悟朗たちは「貯金が底をつくのを心配しながら生活するのは嫌だしね」と反対。「その時は俺が出すから」と史朗は食い下がりますが、「その頃にはお前が老人ホームを考えなきゃいけない年になってるだろ。何かと面倒を見てくれる子どもがお前にはいないんだから、老い支度を考えないと」と注意します。

来週の誕生日プレゼントを決めてくれと催促する史朗。賢二は「これがほしいってものがないから、シロさんに任せるよ。お互いにプレゼントのし合いっこをしたいの。俺はシロさんのくれるものなら何でもいいからね」と言いますが、史朗は内心「賢二のこういうところがめんどくさい」と煩わしく感じていました。
佳代子にプレゼントを相談する史朗ですが、「”なんでもいい”は何でもよくないからね。”普段からあなたが私をどれだけ見てくれてるのか試すわよ”ってことだからね」と注意され、史朗は余計に頭を抱えます。「筧さんは自分が思ってるよりずっと賢二さんのこと考えてると思うけどね」と言う佳代子。

帰宅した史朗は賢二がプレゼントを広げているのを見てしまいます。賢二はわっぱの弁当箱をお揃いで買っていたのでした。「ごめんね、シロさんはおそろいとか嫌いだって分かってたんだけど」と謝る賢二。いつまでもタッパーを弁当箱がわりにしていた史朗は喜びますが、賢二が「こういうお弁当を作りたい」とキラキラの映え弁当の写真を見せてきたので「型抜きなんてどうせすぐ飽きるんだから買うのは禁止」と言い、賢二は「生活に彩りがない!」と文句を言うのでした。

悟朗は「1週間考えてやっぱり八王子のホームに決めたよ。家は残らないから遺産を少しでも残したいんだ」と言い、史朗は「俺の知り合いのお家の子どもの名前、悟朗っていうんだ。俺の名前から朗を取ってくれて、たまたまお父さんと同じ名前になった。俺、次の世代に伝わるのが嬉しいって気持ちが少し分かったんだよ。お父さんとお母さんが俺に財産を残せなかったって言うなら、俺は孫っていう形の次の世代は残せなかった。でも、孫の顔を見せられなかったことを今はもう二人に悪いとは思ってないんだ。俺は二人からいろんなものをもらってるし、俺のもらったものは何かしらどっかに伝わってると思うから。だから、二人とも俺に悪いなんて思う必要はない」と言い切ります。久栄は「やっぱり私は遺言書を創りたいわ。賢二さんに気持ちを伝えたいのよ。あんないい人いないんだから。史朗さん、駄目よ!別れちゃ」と念を押します。

帰宅した史朗は「将来もしも俺が先に死んだ時にさ、俺の遺産をお前に譲るっていう遺言書を作ろうと思ってる。公正証書は金がかかるけど、遺言書を法務局で保管してくれる制度が二年前にできてさ。その制度を使えば、俺に何かあった時にちゃんとお前に連絡がいく」と賢二に話します。「死ぬまで一緒にいてくれるってこと?」と尋ねる賢二に、「いや…。それか、俺と養子縁組するか?年長者が親になることになるから、お前が子どもだ。まあ、養子になった方が圧倒的に相続税が安いし、お前に自動的に遺産は相続されるし、そっちの方がいいか?」と史朗は話を続けます。「シロさんって結局お金だけなんだね」と賢二に言われ、「それだけじゃないよ」と震える声で言う史朗。「養子縁組は嫌。養子縁組を解消した者同士は、もう結婚はできないじゃない。もし将来男同士で結婚できるってなったとしても、俺達結婚できなくなっちゃうじゃない」と涙声の賢二。「お前調べてたのか」と史朗が呆然と言うと、「俺、シロさんと家族になりたいけど親子になりたいわけじゃないもん」と言う賢二。

翌朝、史朗が起きると「予約が早いお客さんがいるから先に出るね。お弁当の中身は食べる時まで見ちゃだめだよ」と賢二からメッセージが入っていました。
職場に着くと、美江が「筧先生、最近悩んでたでしょう?私が中途半端なのがよくないんだと思ったの。だから、今日から筧先生の席はこっちね」と自分の空っぽのデスクを指し、志乃も「弁護士会の名称変更の手続きもまもなく済みます」と微笑みます。「よろしくおねがいします」と頭を下げてくれる一同。
誰にも見られないうちにと弁当箱を開ける史朗。映え系ではなく完璧な海苔弁に頬を緩ませます。賢二も今頃同じものを食べているのかと嬉しくなります。そういえば付き合いたてのことに勝手にハンカチをお揃いにされ、史朗は激怒したことがあったのでした。「金輪際お揃いは駄目だ」とそういえば言ったなと思い出す史朗。

帰宅した賢二に弁当が美味しかったと言う史朗。そして、誕生日プレゼントを緊張した面持ちで渡します。賢二は料理がうまくなったからと、プレゼントの中身はエプロンです。しかも、史朗と色違いの。賢二に嬉しそうにエプロンをつけてやる史朗。「一緒に飯作るか」とキッチンに向かおうとする史朗を引き止め、賢二は「昨日の話だけど…シロさん、遺言書作って。俺、シロさんの遺産を受け取るよ。シロさんの俺への気持ちだって分かってるから…」と言います。「俺がお前と死ぬまで一緒にいるかは断言できない。でも、これだけは思ってるんだよ。俺の人生で俺の遺産譲ろうなんて思う相手はお前くらいだよ。ロマンチックな答えじゃなくて悪いな」とつぶやく史朗に、「最高に嬉しいよ、シロさん」と賢二は微笑むのでした。
誕生日祝いにステーキを焼く二人。並んで料理をしながら、史朗は「もしもこの先俺達が別れることになったとして、俺が死ぬ時お前が誰か別の人と暮らしててもそれはそれでいいんだよ。俺はお前が幸せなら」と心の中だけで言うのでした。しかしそれを読み取ったように、賢二は「俺は死ぬまでシロさんと一緒にいる。死んでも一緒にいる」と言うのでした。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

史朗と賢二の同棲生活がまた見られる!と、シーズン2を楽しみに待っていました。それにしても、やっぱりこの何でも値上げのご時世で食費2万5000円はさすがにつらいよねと冒頭から共感することしきり。小日向と航の馴れ初めも知られて嬉しかったです。佳代子一家との交流がもう5年にもなるなんて、そんなに月日が経ったのか!そりゃ史朗さんも50歳になるわけだわ…と時の流れの速さにしみじみとしたりも。祐の離婚は意外でしたが、玲子が幸せそうで安心しました。史朗は悟朗や峰子たち親世代とも上手くやっていけているようで、そこに嬉しかったな。

小錦あや
小錦あや

歳を重ねてきた史朗と賢二。それに従って周りのライフスタイルも変化して、二人との関係、二人の関係にさまざまな影響を及ぼしていましたね。人間って関わる組織は変わらなくても、こうして大なり小なりいろんな事件があって、みんなそれに併せて変化を余儀なくされて、自然と一人ひとりとの関わり方が変わっていくものだよねと面白さを覚えました。
個人的に一番好きなのは峰子との食事会回ですね。峰子が賢二になにかあった時のために史朗を家族として認識しておきたいと願ってくれたことが嬉しかったです。

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

悟朗と久栄、史朗という親子には、いろいろ考えさせられるものがありました。悟朗たちは自分の今住んでいる家にも土地にも思い入れがある(自分たちのお金でローンを組んで購入したものだし、そこで史朗を育て上げたので)し、それらを当然史朗に譲りたいと思っているけれど、史朗はそれを譲ってもらって資産にしようなんてさらさら思っていない…というこの対比は、ただ「世代間、個人間で異なるお金の問題」ではなくて、「自分たちが生きた証を後世に残さなければならない」とやや脅迫的にヒステリックに考えている悟朗と久栄の思想と、「自分らしく生きていれば自然と後世に何かが伝わるだろう/伝わらなくてもそれはそれで構わない」と考える史朗との対比になっています。前者はいかにも日本のマジョリティなヘテロ男女の考えそうな保守的な思想で、自分は聞いていてかなりの気持ち悪さを感じました。「後世に何か残すことで、”何者か”になりたい」という思惑が透けて見えるのがグロテスクですね。

今回3人が見た「きのう何食べた? season2」は、Amazonプライムビデオ、Huluで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

引用:【ドラマ24】きのう何食べた? season2 | テレビ東京・BSテレ東 7ch(公式)

 

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