中国BLドラマ「盛勢 Advance Bravely」(2017)の全話ネタバレ感想・あらすじ・評価・動画配信|イケメン御曹司と最強SPのムズキュンの恋!?

ドラマ

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イケメン御曹司と最強SPのムズキュンの恋!?「盛勢 Advance Bravely」

全話のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:盛勢 Advance Bravely|フジテレビの人気ドラマ・アニメ・TV番組の動画が見放題<FOD>

妹を溺愛するSP学校校長×正義感の強いイケメン御曹司 のお話。

<あらすじ>
中米キックボクシング大会で優勝したイケメン夏耀(シア・ヤオ)は、彼の事が大好きな袁茹に、興味を持てずに冷たくしていた。
袁茹は、SPの学校の校長である兄・袁縦(ユエン・ゾン)に、夏耀へプレゼントを渡して欲しいと頼む。
早くに両親を亡くした袁縦は、妹の袁茹を溺愛し何でも叶えてあげたい様子だ。

 

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本作をもっとよく知るための小ネタ

①主演は、大ヒットしたブロマンス武侠ドラマ「山河令」、「絶世令嬢~お嬢様はイケメンがお好き!?」「酔麗花=エターナル・ラブ~」で人気のゴン・ジュンと、「我的愛与星辰(原題)」「奈何明月思華都年(原題)」などに出演し活躍の幅を広めているモデル兼俳優のシュー・フォン。ゴン・ジュンは「山河令」の大ヒットで日本でも知っている方が多いはず。ちなみに、ゴン・ジュンも186cmと高身長ですが、シュー・フォンはさらに大柄の192cm!!衝撃の高身長カップル。

原作小説は、有名中国BLドラマ「ハイロイン」と作者が同じです。

③ドラマはBLシーンを極力排除してありますが、原作のネット小説「勢不可擋 小說」はかなり良いと評判です。(検索すると中国語で出てくるので機械翻訳してみてください)

 

ネタバレ感想

第1話

<あらすじ>
米中キックボクシング大会で中国の選手を次々と倒したブラウン相手に、決勝で戦う事になった夏耀(シア・ヤオ)は、12ラウンドでついにブラウンを倒し優勝する。
夜、優勝を祝う会が準備されるが、夏耀は支払いだけはするが行かないと言って断る。
その時「誰の声?」「ニーハオ」とどこからともなく声が聞こえる。

米中キックボクシング大会で中国の選手を次々と倒したブラウン相手に、決勝で戦う事になった夏耀(シア・ヤオ)は、12ラウンドの猛闘の末、ついにブラウンを倒し優勝します。その夜、ドウが主催の優勝を祝う会が準備され、ポン・ゾーから誘われるものの、ヤオは「支払いはするけれど行かない」と断ります。
その時、「誰の声?」「ニーハオ」とどこからともなく声が聞こえます。声の主はヤオの飼っている九官鳥でした。ゾーは「あのユエン・ルーもくるんだぞ!あの東北女のでかい胸、長い脚、あれを見ても何も感じないのか?」と誘うものの、ヤオの決意は揺らぎません。九官鳥を連れて散歩に行くと、近所のリーおばさんに「そろそろ結婚しないと」とお節介を焼かれますが、ヤオは気にせず足を進め、湖の近くまでたどり着きます。

ヤオは昔のことを思い出していました。8年前、美しい脚の女性とチャットしていたつもりが、実は男性だったとバラされ、それから女性の生脚にトラウマを持つようになってしまったのです。

湖畔から家に戻ろうとしていると、途中で車に轢かれかけます。車から降りてきたユエン・ルーは「シア坊、あなたのための宴会なのよ。来てよ。私が行くから嫌なの?」と誘いますが、あっさりと振られてしまいます。ユエン・ルーは「好きな人がいるんだけど脈なしっぽいの。お兄ちゃんにしか頼めないのよ」とスパーリングをする兄に頼みます。兄は「自分でアプローチしろ」とすげない反応です。

翌日、ヤオがコンビニでガムを買っていると、隣に大男が突然並び「同じものを」と買い求めます。違和感を覚えるヤオ。

 

第2話

<あらすじ>
夏耀が買い物をしていると袁縦(ユエン・ゾン)が現れ、同じガムを購入すると去り際に夏耀の首にガムを入れた。
渋滞している車でちょうど隣になった袁縦に、夏耀は手を振るが、それも無視してじっと見られている。
スピードを上げて逃げても、付いて来る。

いかつい大男はガムを買うと、ヤオの首にそれを無言で入れて去っていきます。
その後、車で移動していると渋滞に巻き込まれるヤオ。ぴたりと隣につけてきたのは先ほどガムを買った男です。「偶然ですね」と手を降りますが、なぜか彼は無表情のままこちらを見つめてきます。しかも渋滞を抜けても彼は車でずっと追いかけてきます。「何かご用ですか」と声をかけても、彼は無言のまま。

1週間ずっと付け回されたヤオは、「悪い奴に追われてる。誘拐されるかも」とボディーガードたちに電話をかけます。
ボディーガードたちは次々に大男の車に乗っていた男たちにやられてしまいますが、ヤオが加勢し男たちを薙ぎ倒します。いよいよ大男とヤオが戦いますが、大男にあっさりやられてしまいます。
「仇討ちか?恐喝か?」と叫ぶヤオに、「俺はルーの兄だ。妹がお前を好きだと」と説明するユエン・ゾン。「お前らどうかしてる!妹さんに無理だと伝えろ!」と吐き捨てるヤオ。

ヤオは部下にユエン・ゾンについて調べさせます。すると彼が昔は特殊部隊に所属し、今はSPの会社を立ち上げており、芸能人や政府要人の優秀なSPとして活躍しているとの情報を得られました。また、妹を親代わりに育てたため溺愛しているとも。「ルーがマジなら逃げられないだろう」と言われ、絶望します。

ルーはゾンに「ヤオの呼ばれたくないあだ名って知ってる?”和尚様”よ!呼ぶと顔を真っ赤にして怒るんだって」と楽しげに言うと、「手作りのクッキーを作ったからヤオに渡して。お兄ちゃんからなら受け取るでしょ」と頼みます。
甘いものが嫌いにも関わらず、ルーのクッキーを貪り食うゾン。

ヤオにクッキーを渡すゾン。「俺は何も受け取らない」と拒否するヤオですが、ゾンも「俺はモノを渡すだけだ」と引きません。「じゃあそれでいいです。どっちが暇人かな」とクッキーを無視して勝負をけしかけるヤオ。

ヤオは移動に車ではなくバスを使ってみたり、一つ手前のバス停で降りてみたりしてゾンを撒こうとしますが、彼はピッタリあとをつけてきます。「男らしい人だと思ってたのに妹さんの言いなりですか。他にやることはないんですか?軽蔑されたくなければもうやめてください!消えてくれ!」と吐き捨てるヤオ。

晴天の中、サイクリングを楽しむヤオ。

 

第3話

<あらすじ>
夏耀は、まだ袁縦に追いかけられていた。
自転車で逃げようとしたが、自転車が壊れたため、捨てて帰宅する。
給料より高い自転車で、母に怒られると心配している夏耀、音がして部屋のカーテンを開けると、そこに袁縦が立っていた。

サイクリングを楽しんでいるかに見えるヤオですか、実はまだゾンから逃げ続けていました。しかし途中で自転車が壊れてしまい、ヤオは怒りのあまりその場に捨てて帰ってしまいます。

実家に帰ったヤオは自転車がないことを指摘されますが、「壊れたから修理に出した」と咄嗟に嘘をつきます。その夜、ヤオは6000元の給料すら自由に使えないのに1万元もする自転車を捨てたなんて知られたら母さんにヤバい…と冷静になって慌てていました。
翌朝、家の前になぜか直った自転車が置いてあります。「こうこなくっちゃ」と機嫌を直すヤオ。

ローラースケートを楽しみながら出社するヤオ。デスク下にローラースケートを置くと、「さあ今度はどうする?」と楽しげにひとりごとを言います。

機嫌良く帰宅したヤオは、おばさんはいつ戻るのかと母を心配します。風呂から上がり窓の外を見ると、なぜかゾンが立っています。妹のプレゼントを渡すまでヤオにつきまとい続けるつもりのようです。
ヤオは九官鳥に「うせろ」という言葉を覚えさせ、実家のベランダに吊るしておきます。

SPたちを指導するゾン。ルーが来たからと指導を中断します。SPたちは「ルーに気に入られた男は哀れな末路を辿るそうだ。ルーが好きな男はダメ男が多いだろ?けど、うちの社長は白黒はっきりした性格だ。妹を泣かす奴には容赦しないだろう」と噂します。「社長は人間味がないんだよな。妹のこと以外には興味がない」と話すSPたち。

ルーはヤオと彼の飼っている九官鳥の世話を一緒にしたいからと、九官鳥の餌をゾンに届けるように頼みます。ゾンが無言で受け取ったため、ルーは「義理の弟として認めてくれてるんだわ」と機嫌をよくします。
ゾンは九官鳥を買うと「嫌だ」と言わせるようにテープを流し続け、ルーからもらった餌も与えます。

友達の結婚式があるからと会社を早退するヤオ。ベランダに出ると、「うせろ」と言う自分の九官鳥の前に、「嫌だ、絶対に嫌だ」と言い続ける別の九官鳥が吊り下げられています。

苛立ったヤオが根負けしてゾンからルーのプレゼントを受け取ると、クッキー缶の中に入っていたのは木のおもちゃでした。困惑するヤオ。

 

第4話

<あらすじ>
夏耀は部屋の外に立っている袁縦に「一度だけ会ってやると伝えろ」と告げる。
夏耀から誘う事は過去無かったと、袁茹(ユエン・ルー)は着ていく洋服選びに必死だ。
ミニスカートを穿いて待ち合わせに現れた袁茹、何があっても離れないと言うが、夏耀が「EDでも?」と聞くと、おとなしく帰って行く。

ヤオはすぐさまベランダにいるゾンに「一度だけ会ってやると伝えろ。最後にいい印象を残したければミニスカートは履くなともな!」と吐き捨てます。
ルーは「彼から誘ってくれるなんて!」と大喜び。結局ミニスカートのワンピースを選んだルーに、ゾンは「それでいい」とGOサインを出します。

喫茶店で待ち合わせたヤオとルー。「いつまで続けるつもりだ」と呆れるヤオに、「海が枯れて石が腐るまで 天地が重なるまで君と離れぬ。何があっても手放さないわ」と笑顔で言います。ヤオは「俺には欠陥がある」と言うと、ルーは「欠陥なんてみんなあるわ!互いに補っていくものよ。怠け者で性格が悪くてもかわいがってあげるし、イケメンでなくなってもずっとそばにいるし、植物人間になっても世話してあげる!」と言います。しかし、ヤオが「EDなら?」と言うと、ルーは黙り込んでしまい、「用事があるから今日はここまでにして。私よりいい人がたくさんいるわ!」と逃げ帰ってしまいます。「俺に勝てると?」とほくそ笑むヤオ。

ゾーは友人のリー・ジェンジェンという女言葉の男性を連れてきます。飲み物を注文するときに、わざわざ「5100氷河 天然鉱水」と銘柄を指定するジェンジェンは美容に目がないようです。「幼馴染だ。イケメンだろ?」とゾーがヤオを指すと、「まあまあ」とジェンジェンは失礼な答えをします。顔を引き攣らせるヤオ。ジェンジェンは話題の中心が自分ではないと拗ねたようで、「ショッピングに行ってくる」と早々と席を立ってしまいます。
「最近好きな女の子がいるけど、全然相手にしてくれなくてさ。でもジェンジェンがいるとなぜか俺に興味を持ってくれる!」と嬉しそうなゾーに哀れみの視線を浴びせるヤオ。

翌日、会社で同僚たちが集まっているのを見てヤオも引き寄せられます。すると「お前の義兄だぞ。優秀な企業家トップ10に入ってる。カッコいいな」とインタビューを受けているゾンを見ながらみんな騒いでいます。「あのクソ真面目なところが?変態ぶりが?どこがかっこいいんだ?」と首を捻るヤオ。
「数千万の寄付もしていて、少し前に話題だったあの家族の医療費も彼の会社が出してるんだぜ」と言う彼らに、「会社の話だろ…」とヤオは鼻じらみます。
「業界をリードしている最大の理由は?」とインタビュアーに聞かれ、「本分を尽くすことです。幼い頃に母を亡くし、父が私たちを育てました。お金がない時は1日1食で凌ぎました。大変だった時期を乗り越え、今の会社を設立し、一歩ずつ歩んできました。容易ではなかった。大変でした」と自身の半生を話し始めるゾン。「妹のことに熱心なわけだ。唯一の肉親だもんな」「考え直したらどうだ?嫁ぐにはいい環境だ」と同僚たちに言われ、神妙な顔になるヤオ。

帰宅するヤオが車に乗り込むと、駐車場で女性が暴漢に連れ去られそうになっているのを見つけます。女性はなんとルーで、もしや演技かと思いましたが、ヤオは懸命に助けます。ルーを助けようとして車に轢かれかけるヤオを、間一髪のところでゾンが助けます。ルーを攫おうとした男たちはヤオが執拗に車に縋り付いてくるので、ルーを放り出して逃亡します。ルーが助かり、ほっとした途端に気が抜けてしまうヤオ。

「SPの2人はリュー教官が病院へ」と部下がゾンに報告します。ルーを守っていた2人は暴漢に倒されてしまい病院へ運ばれたようです。「きっとパオズの仕業よ」と言うルー。ルーはヤオが身を張って自分を助けてくれたとゾンに訴えますが、ヤオは「偶然あそこにいただけだ。誰が居合わせたとしても助けたはずだ」と頑なに言います。しかし暴漢から何度も腕をドアで挟まれたせいで、腕からは大量の出血が。ゾンは手早く手当を施します。

帰宅したゾンに、ルーは「こんな卑劣なことをするなんて絶対にパオズの仕業よ」と言いながら恐ろしげに震えます。「ヤオが現れてくれた時、夢かと思ったの。彼のことまだ諦められてないのかも…」という彼女に、自分がついているからと宥め、寝かしつけます。

 

第5話

<あらすじ>
しばらく留守にする、と袁縦が九官鳥を夏耀に預けに来る。
夏耀の部屋の外には、2羽の九官鳥が並びいつも以上に賑やかな状態に。
特に袁縦の九官鳥が煩くて夜も寝られない。

ゾンがヤオの家にやってきて、「しばらく留守にするから九官鳥を預かってくれ」と去っていきます。ゾンの持ってきた九官鳥は「あなた素敵よ」「タンクトップ脱いで」「パンツも」「騒いじゃダメ、でも騒いじゃう」などと訳のわからないことを喋りまくります。
ヤオはゾンの九官鳥を勝手に売ろうとしますが、ヤオの母は「この子気に入ったからここに置いておいて。お前の鳥は悪口ばかりでかわいくないんだから」と言います。嫌ならよこしなさいと言われ、ヤオは嫌々ながらゾンの九官鳥も引き取ることに。

SPの過酷な練習を見守るゾン。女性SPの服が棘のあるワイヤーフェンスで切り裂かれてしまい動けなくなっていたところを見かねて、彼は自分のシャツを脱いで彼女に放ると「別のセットを追加でやれ!SPは警護対象が第一!合格するには自己犠牲が必須だ」と言い渡します。

部下がゾンに「ルーを襲った暴漢は4人はパオズの者です。社長が北京にいない留守を狙う恐れがあります。彼女を呼ばれることをおすすめします。また、パオズはヤオも探っているようです」と報告してきます。

ゾンは夜、ヤオの家に向かうと、密かに彼を警護します。夜中にヤオの部屋に灯りがついたのを確認すると、ゾンは帰宅します。

翌日もゾンは若手SPの訓練をチェックしにきますが、部下に「顔色が悪いですよ」と注意され、珍しく「お前には関係ない」と荒っぽい口調で遮ってしまいます。

この2日間、鳥が静かだと不思議に思ったヤオがベランダを見ると、そこにはゾンが立っていました。蚊に刺されまくっているのに微動だにしない彼を見て、ヤオは「妹を助けたことへの恩返しのつもりだろうが、俺以外の奴があそこにいても同じことをしただろう」と言って家に帰そうとします。しかし無言のゾン。ヤオはゾンを無視して寝ることにしますが、やはり気になってしまい、翌朝虫除けをベランダに撒きます。「SPってやつは想像わ超える心と強い意思を持っている、追い払うのは難しい」とひとりごちます。

その晩、ゾンはまたヤオの家のベランダにいました。鳥の鳴き真似をして彼を呼ぼうとしますが、ヤオは熟睡しています。そのうち天気が荒れ始め、ヤオは「嵐になりそうだから帰ってくれ」とゾンに言いますが、彼は無視。
そのうち本当に豪雨になってしまいます。ヤオはタオルを用意すると、シャワーを浴びてこいと命じます。眠っていたヤオに半裸で襲いかかるゾン。突然口を手で封じられ、これが目的だったのかとヤオは半狂乱になりますが、ゾンはすぐさま外に飛び出していきます。ゾンを追おうとヤオがベランダに出ようとしますが、外から鍵がかけられています。ヤオがゾンの行く先を目で追うと、そこには暴漢と戦うゾンの姿が。倒した防寒を軽々と担いで自分の車に乗せると、ゾンはヤオを見上げます。

 

第6話

<あらすじ>
夏耀を襲った不審者は、袁縦によって捕らえられた。
妹の代わりだと言って、夏耀の言葉を聞かずに袁縦は去って行くが、山東(シャンドン)の梨を手土産に再び姿を現し、梨の皮を剥いて、夏耀に渡す。
九官鳥を持って行けと袁縦に勧めるが、仲良くやっているからまだいいだろうと受け入れて貰えない。

ベランダに戻ってくると、「捉えた奴らは明日にはブタ箱だ」とヤオに報告するゾン。ヤオはこのためにうちにいたのかと納得すると同時に、「だからと言って妹を好きにはならないぞ。俺の気持ちは俺が決める」と言います。ゾンは話の途中で雨の中、自分の車へ戻っていきます。

格闘ゲームを楽しむヤオ。またベランダにゾンが現れ、「山東名物の梨だ」と手土産を持ってきますが、ヤオは「うちには献上品の無農薬の梨がある」と嫌味ったらしく言います。持ち帰ろうとしたゾンに「たまにはそういうのもいい」とツンデレるヤオ。ゾンは小刀で皮を剥き、ヤオに差し出します。「見た目は悪いが中身は綺麗なんだな。味はまあまあだ」と半分食べさせようとするヤオに、「梨は分けちゃいけない」と迷信を信じるゾンは拒否します。ろそろ鳥を持って帰ってくれ。鳥は好きだがこいつは大きすぎる」と文句を言うヤオに、「こいつも懐いてるしいいだろう」と苦笑するゾン。「こいつは誰の鳥なんだ?妹か?」と問われ、無言になるゾン。

退屈そうなルーはトレーニングルームの外に出たいとゾンに愚痴を溢します。「全部そっちの事情で私には関係ない」と言うルーに、「奴らの中にお前と通じてるのがいてよく会っていた」とゾンが指摘すると、「友達の中にパオズがいるなんて知らないわよ。ヤオの件のせいで遊んだだけだし。ヤオはいい男でしょ。ただ…まあ医学は進歩してるし…」とルーは言葉を濁します。ヤオと会うために2日間だけ外に出してと言うルーに、「自分から会いに来るから必要ない」とゾンは切り捨てます。

ヤオは自分の九官鳥に「黒ちゃん」と名付けて可愛がっていましたが、うんともすんとも鳴きません。まさかずっと喧嘩していたのに、ゾンの九官鳥と離れたのが寂しいのでしょうか。新しい九官鳥を買ってきて話し相手にしてやりますが、黒ちゃんが話すばかりで新入りの九官鳥は少しも鳴きません。ヤオはゾンに「鳥を持ってこい」と電話します。

ヤオは鳥を持ってきたゾンに「鳥を売れ、いくらだ」と頼みますが、ゾンは「売らない代わりにこれから毎日連れてくる」と提案します。力づくで奪い取ろうとすると、さらりと技をかけられてしまいます。
ヤオは「SP訓練生の募集はしてないのか?前から興味があったんだ」と言いますが、ゾンは「全日制だぞ。お前には必要ない」と鼻白みます。「俺みたいな危険な仕事には自分も周りの安全が必要だ。ダメだと言っても俺は行くからな」とヤオは叩きつけるように言います。ゾンは呆れたように背を向けて帰っていきます。

「社長は部隊でエリートだった。部隊当時の記録は破られてない。見ろ、この傷は社長から貰ったものだ。まだ治らない。女かどうかも関係ない。必要なら殴る」と言うゾンの部下に、「血の気が多いな。社長に彼女はいないのか?年齢は?」と尋ねると、「31歳。特に上級のSPになるほどシングルの率が高くなる」と返ってきます。自分より7歳年上なだけなのに、随分と老けて見えます。

検査も全て合格したヤオはゾンのSPの会社で訓練生になることに。ゾンは訓練生になる契約を破棄しようとしますが、ヤオが強硬に反対したため、自分が直々に教えると言い出します。個人訓練ではなく集団訓練がいいと言うヤオは、シーという集団練習の上官に教えを乞うことにします。

ヤオは入社して早速、女子生徒たちからイケメンだと話題になります。ルーもヤオを見つけ、大騒ぎ。

 

第7話

<あらすじ>
袁縦のSP養成学校に入学を許可された夏耀は、社長の義弟と呼ばれ、人よりも厳しい訓練を受ける羽目に。
袁縦はその様子を遠くから見ている。捕獲訓練中に服を脱がされかけて抗議したと、訓練後に2時間立たされる。
社長に呼ばれていると言われ社長室に行くと、用意してあった甘い物は教官に奪われてしまい、口にすることが出来なかった…。

ヤオがまず挑戦したのは、捕獲訓練です。合図と同時に垂れ下がっている布を奪い合い、仲間のうちのいずれかをその布で捕縛するのです。十数人いる仲間同士で布を奪い合います。首を絞められかけ思わず声を荒げるヤオですが、「大事なのはクライアントの身の安全だ。覚悟が足りないな。ユエン社長の義弟さんよ」と上官に煽られ、唇を噛み締めるヤオ。
他の訓練でも、社長の義弟だからと1人だけ厳しく扱かれてしまいます。さらに、「ここに来たのは社長のためではなく強くなるためです」と口答えすると、社長の体裁のためにと2時間も立たされます。

講義を受けていたヤオは、女子生徒から社長が呼んでいたと声をかけられます。社長室に行ったヤオはスイーツの盛られた皿を見つけます。後から来た部下は「こいつ(ヤオ)は誘惑に耐えましたよ」と山盛りのスイーツを横から独り占めにすると、ゾンに報告して出ていきます。

着飾ったルーが訓練室に行くと、そこはもぬけの空。ゾンがシャワー中だと答えると、ルーは「ヤオの国宝級の体がたとえ男にでも見せるのは耐えられない!」と騒ぎ立てます。ルーに命じられて部下がヤオのためにシャワー室を用意しますが、シーに「また特別待遇か?公明正大な社長のイメージが崩れる!男同士なんだからいいだろ」と強引に合同のシャワー室に連れ込まれるヤオ。腰にタオルを巻いたままシャワーをしていたヤオを「恥ずかしがるなよ!」と笑いものにしたシーの前にゾンが立ちはだかり、「黙ってシャワーを浴びろ」と威圧します。シーは「シャワー室内まで監視なんて初めてだ…」と文句を言いますが、その後もヤオがシャワーを浴び終わるまでゾンはヤオの後ろに立ち続けていました。

ゾン直々の講義。ゾンはシーが皆に公平に接しているとみんなの前で褒めます。しかしその日の給金はたったの2000元。規律も守っているし今朝は褒められたのになぜこれだけなのかとゾンを問いただすシーに、「褒めたからだ。俺の言葉は3000元に値する」と飄々と言うゾン。

ヤオはダーユーという友人とクラブで数年ぶりの再会を果たします。彼女はいないのかと根掘り葉掘り聞くダーユーに、ゾーがヤオは独身貴族なんだ、会社では「夏和尚」と呼ばれてる、と返します。「学生時代はませてて、道端で女の子にちょっかいをかけてたのにどうなってる?」と揶揄うダーユー。3人はゾーの奢りで酒を飲みまくります。
2年前に父だけ単身赴任になったと話すヤオ。ダーユーはなぜ突然引っ越したのかとゾーが尋ねますが、彼は「家の事情さ。俺にもよく分からない」と返します。
そのうちフロアに出て踊り始めるヤオ。しかし女性に触られると、「触るなよ!」と激しい拒否反応を示します。

 

第8話

<あらすじ>
夏耀と彭沢、宣大禹(シュエン・ダーユー)がクラブで遊んでいる。
酔った夏耀を宣大禹が背負って帰る様子を、袁縦が見ていた。
袁茹に「夏耀は男女関係なく虜にする」と注意された事を思い出し、ちょうど出くわした酔っ払いと入れ替え袁縦が夏耀を背負う。

「昔は酔ったら人の耳を噛む癖があっただろ。しかも噛んだら離さない!」「飲み足りないんじゃないか?」とダーユーとゾーに言われ、さらに飲むヤオ。ゾーはジェンジェンに、ヤオはダーユーにおぶわれて店の外に出ます。ダーユーのお抱え運転手が自分が代わりにヤオを担ごうとしますが、ダーユーは「昔からこいつは俺のおんぶが好きだから」と断ります。

それを見ていたゾンはルーが「ヤオは男女ともに虜にしちゃう」と言っていたことを思い出します。その辺を歩いていた酔っぱらいをダーユーに担がせ、ヤオを担いで歩き始めます。「あいつに勝つにはどうしたらいい?タイソン先輩に倣うなら、耳を噛むのが正解!」も言うなり、ゾンの耳を噛むヤオ。

ダーユーが家にヤオを連れて帰り、「一緒のベッドで寝よう」と言うと、背中には謎の男が!しかも男に帰れと言っても「こんな夜中に追い出すのか?」と聞く耳を持ちません。男が落とした免許証には、「ワン・ジーシュイ」と名前が書いてあります。どうしても追い出したいダーユーですが、ジーシュイは「前世で500回見かけたから現世で出会えたんだよ」と必死で居座ろうとします。よく寝た翌日、居間はまるで泥棒に荒らされたようなひどい有様です。ジーシュイが手当たり次第に宝石や高級な服を盗んで帰ったのです。

そこにヤオが訪れます。ヤオは昨晩誰かの耳を噛んだ記憶があるし、起きた時に口の中が血の味がしたからお前の耳が心配で来たと言いますが、ダーユーは「お前をおぶって帰ったのは別人だ!」と怒り出します。2人でゲームをしながら、ダーユーは被害届を出すのではなくジーシュイを探し出してギャフンと言わせたいから一緒に探してくれとヤオに頼みます。ヤオは偵察力と恐怖に打ち勝つ力を鍛えたくてSPの訓練学校に行ってるから無理だとすげなく断ります。ダーユーはヤオと一緒にいたいためだけに訓練学校に行こうかなとボヤきます。

淡々と1人で訓練所の点検をするゾン。

 

第9話

<あらすじ>
夏耀は宣大禹を学校に連れてくるが、ちょうど見回っていた袁縦に気付かれ、宣大禹を校内に入れるなとスタッフに伝える。
それを取り消してもらおうと夏耀は袁縦に直接交渉に行く。
袁縦の耳に残っている歯型の傷の痕を見つけた夏耀は急いで部屋を出ようするが引き留められ、袁縦に、自分の耳を噛んだ代わりに耳を噛み返すか、妹とデートするかという選択を迫られる…。

ゾンが出社すると、ヤオがダーユーを社内を案内していました。「あの緑の服(ダーユー)を中に入れるな」と部下に命じます。ゾンに文句を言いに行くヤオですが、「耳を噛んでおいてその態度か」と言われ、やはり噛んでしまったのかと急ってその場を後にしようとします。しかし、「代償に僕が君を噛むか、妹とデートするか。どちらも嫌なら友達を外で待たせるかだ」とゾンに言われ、ダーユーとはなかなか会えないし…と「噛んで」と耳を差し出しますが、ゾンは耳を噛むことはなく、折れて、着替えの服をヤオに渡します。

ヤオの基礎訓練の様子を観覧するダーユーは楽しげです。休憩中のヤオはダーユーと楽しげに話しており、それをゾンは遠くから見ていました。

次に警護対象を背後に回して守る方法を習いますが、ダーユーの前にゾンが立ちはだかっているせいでヤオが見えません。苛立つダーユー。ヤオが上官に足蹴にされた途端、ダーユーはモップの棒を抜き取って殴りかかります。苛立ちがおさまらないダーユーはトレーニング器材を薙ぎ倒し、「訓練なら何してもいいのかよ!こんな会社潰れちまえ!」と激怒します。

バスケットコートで1on1をするダーユーとヤオ。「やりすぎじゃないか?」と言うヤオに、「お前を蹴るのはどんな理由でも許さない」と返すダーユー。ヤオが幼い頃にダーユーが助けたように、ダーユーは今でもお前を守りたいのだと言います。特にゾンのヤオを見る目があやしいと言うダーユーに、「あの人は苦労してやっと会社を軌道に乗せたんだ。お前はその苦労を踏み躙ったんだぞ」と苦言を呈します。

シーはダーユーの件を重大な暴力事件と捉え、ヤオの学費を返金して退学させてはどうかと提案します。ゾンはヤオを助けてやりたいと思い自分に任せろと言いますが、部下たちは「妹の夫になる男だからえこひいきしている」と噂をします。

訓練後、ゾンはトレーニング器材を一つ一つ手直していました。そこにヤオが現れ、「壊した物は弁償する」と言いますが、ゾンは「手伝ってくれ」としか言いません。
どうしても弁償すると言って聞かないヤオですが、ゾンは「全部自分で直したからいい。材料費は君の入学費から充てる」と言うと、「俺が君の面倒を見る」とヤオを追い詰めます。ヤオは「嫌だ」と殴りかかりますが、ゾンに簡単に手を取られてしまいます。
「あの日、俺の耳に噛みついて離さなかったのに?」と煽られ、喧嘩になりますが、ゾンに「上達している」と褒められてつい喜んでしまいます。

「あの暴れた奴は誰だ?」と問われ、「高校以来に再会した幼馴染だ」と答えるヤオ。「それであんなに熱くなるのか?」とゾンは尋ねますが、ヤオはよく意味が分からないといった顔をします。
「ヤオが20分訓練をサボりました」「ヤオが電話のため無断外出しました」と部下たちから報告を受け続け、うんざりするゾン。

 

第10話

<あらすじ>
袁縦の元には、教官から次々と夏耀の違反報告が入る。
中秋節を前にしても、厳しい袁縦は授業を続けるつもりだったが、夏耀が口とは反対に蓮根掘りをしたそうだったため、急遽午後の訓練を休みにした。
そして皆で蓮根掘りを楽しむ。

「ヤオに体罰と携帯電話の没収を」と報告してきたシーを追い払うゾン。ヤオは女子生徒に飴を配っており、上官たちはヤオのポケットがぱんぱんに膨らんでいることに気づきます。

訓練を視察に来たゾン。シーから明日は中秋月だから午後は訓練を休みにして蓮根掘りをしないかと提案されます。「訓練が先だ、遊びは後にしろ」と怒るゾン。

講義を終えて、ヤオは立派な蓮池を興味津々で見つめていました。「蓮根を掘りたいか?」と尋ねると、ヤオは「鳥を見ていただけだよ」とうそぶきますが、ゾンは彼の表情を見て、午後の訓練は休みにして蓮根掘りをすることにします。
ゾンがヤオにゴムパンツを渡すと、上官たちが囃し立てます。

同僚たちは次々に蓮根を掘り当てますが、ヤオはなかなか見つけられません。楽しげなヤオを見て、「調子に乗るな」と言いつつ嬉しそうなゾン。ヤオは最後まで池の中で蓮根掘りを楽しんでいました。

調理場に行くと、蓮根の下処理をするゾン。ウキウキのヤオは帰ろうとしますが、自分の掘り当てた蓮根たちが見つからずに慌てます。そこにゾンが現れ、「これをお母さんに」とタッパーに入れたもち米蓮根を渡します。「作らせたのか?和物の方が良かった」と文句を言うと、コックが「社長が初めて作られたんだよ」と横から口を出します。

実家に帰って母に食べさせると、絶賛!ヤオも一口食べてあまりの美味しさに驚愕します。「明日か休み明けにまた買ってきて」と催促する母。2人で美味しく食べきります。

翌朝、ヤオは母から「もち米蓮根お願いね」と頼まれます。近所の店のものを買って帰ったものの、母は吐き出してしまいます。「あの店は週末だけなんだ」とさらに嘘を重ねてしまうヤオ。

講義を受ける準備をしていたヤオは、何度も母からもち米蓮根を催促されて困り果てます。
鳥を訓練所に連れてきて、蓮池のほとりに置くヤオ。講義を終えた後、蓮池を見るとゾンが1人で蓮根掘りをしています。ヤオはにんまりします。
訓練終了後、ヤオは誰かを待っているようです。

 

第11話

<あらすじ>
学校のキッチンで、袁縦がもち米蓮根を作っている。
その様子をこっそり見ている夏耀に気付き、入ってこいと誘う。
袁縦が夏耀に、連休は何をしているのか?と聞く。

学校のキッチンでもち米蓮根を作るゾンをヤオはこっそり見つめます。気配に気づいたゾンは厨房に入ってくるように誘います。
連休の予定を尋ねられ、「休みは2日しかないから近場で遊ぼうかと思う」と言うヤオに、「連れて行きたいところがある」と言うゾン。
車庫を開けると、そこには真新しいバイクが鎮座しています。ゾンはバイクで黄河に連れて行くと言うのですが、「まずは乗せろ」とヤオは1人で乗ってみます。「良いバイクだから自分で買う」と言うヤオに、「俺が改造したものだから他にはない」と答えるゾン。「一緒に行くだろ?」ともち米蓮根を入れていた空容器を見せられ、「気が向いたらな!」と笑って去るヤオ。

ダーユーが盗難に遭った夜のことを調べようと、ヤオは酒を飲んだ店の監視カメラを見せてもらいます。どうやって自分とジーシュイがすり替わったかをカメラで確認すると、その現場を写真に現像してもらいます。
その足でヤオはダーユーの家に行き、一緒にゲームをしながらジーシュイについて話します。「もう北京にはいないんじゃないか」と言うヤオに、「北京訛りが強かったからこのあたりに住んでいるはずだ」と言うダーユー。ヤオは「もしかしたらお前をもともと狙ってたんじゃないか?」と言いつつ、最近何をしていたかと尋ねます。週末はみんなを呼んでゲームをしようとダーユーから誘われますが、ヤオはゆっくり休みたいからと断ります。ヤオはその晩、ゾンに「朝4時出発で、昼頃は黄河でバーベキュー、日帰りにしよう」と週末の予定を提案します。

時間通りにまだ暗いうちから出発します。眠気に襲われるヤオは必死で自制しようとしますが、知らぬ間に爆睡してしまいます。目を覚ますとまだ河北省です。遅いと文句を言うとヤオは、運転を代わってもらい、爆走します。
運転の途中で休憩しようと提案されたヤオ。腹が減ったかと問われるも、彼のリュックには何も入っていません。「魔法でなんでも出してやる」とゾンが言うので、ヤオは好物の「パイ菓子」「牛肉丸」「エッグロールケーキ」と次々と言いますが、ゾンはどこからかすべて出してしまいます。「いつ俺の好物を?」と驚くヤオに意味深な微笑みを浮かべるゾン。

とうとう2人は黄河に着きました。

 

第12話

<あらすじ>
黄河の雄大な流れを前に、夏耀と袁縦は、お互いの家族の話をする。
日帰りで家に帰りたいと願う夏耀は、大雨の中を運転するが、諦めて2人でホテルに泊まることに。
週末に会うことを断れられていた宣大禹は、夏耀の家を訪ねると、昨日友達と出かけてまだ帰っていないと夏耀の母親から聞き、不信な気持ちに…。

開放感で大喜びのヤオは、ゾンに歌ってみてくれと嬉しそうにリクエストします。
手近な石に座り、串焼きを食べる2人。「なぜ軍人に?」と尋ねるヤオに、「家族のためさ。無学な父は貧しく、30過ぎてやっと結婚を。体の弱い母は40で妹を産んで死んだ。俺は高校卒業後にすぐ軍に入った。そこで徐々に軍に特別な感情を抱くようになったんだ」と淡々と反省を話すゾン。「君は?甘やかされて育ったんだろ」と逆に尋ねられ、「祖父がいた頃は何人もの祖母が家にいたよ。俺の幼少期もあんたと大して変わらないさ。父さんがいろんな模型を買ってくれたのを覚えてる」と答えます。ゾンが「俺は東北名物をたくさん食べたな。凍らせた柿や梨、大餡餃子、鍋包肉、豚肉春雨」と言うと、ヤオは思わず「美味しそう…」と感嘆しむす。「今度連れて行く。東北料理を堪能しよう」と乾杯する2人。

いよいよ帰る時分になり、ゾンは「寒くなるから」とヤオにライダースジャケットを着せ掛けてくれます。「寒かったら速度を落とすぞ」と心配してくれるゾンの懐に手を入れて、ヤオも「寒くないか?」と心配します。急に空が曇ってきたのでスピードを上げたいところですが、道も悪く渋滞しているため、鈍行でしか走れません。そのうち大雨になり、雨がおさまってから帰ろうと言うゾンに対して、「今日中に帰りたいから」とヤオが強引に運転します。

しかしやはり先に進むことはできず、どうにか入ったホテルで「シングル1室しか空いていません」と言われてしまいます。土砂降りの中、他に宿探しをするのは難しく、一緒の部屋で寝ることにした2人。2人とも上裸でシングルベッドに眠ります。「もし妹と付き合わなくても、今のように遊びに行ったり料理を作ったりしてくれる?」と尋ねるヤオに、「俺が冷たくなるのが怖いのか」と尋ね返すゾン。「親以外でこんなに優しいのはあんたくらいだから。でも自分の気持ちは曲げない」と言うヤオに、「優しいのは妹のためだけじゃない」と返すゾン。

ヤオの実家に、贈り物をたくさん持って遊びにきたダーユー。ヤオはどこか尋ねると昨日の朝早く友達と出掛けて帰ってきていないとヤオの母に言われ、「俺には疲れてるって言ったくせに…」といじけるダーユー。友達と酒を飲んで気を紛らわせようとしますが、沈んだ心は晴れません。

 

第13話

<あらすじ>
宣大禹はバーでお酒を煽った帰りに、背負われて家に帰る酔っ払いのひとりと入れ替わる王治水を見つけ捕まえた。
怒りで蹴る宣大禹に対して、王治水は言い訳ばかりする。
夏耀は授業後にざくろを差し入れに持って来る。

泥酔したダーユーは、背負われて帰る酔っ払いと入れ替わるジーシュイを見つけます。叔父が待っているからと帰ろうとするジーシュイの耳から自分のピアスをもぎ取ると、ダーユーは「うちから物を盗んで1ヶ月も経ってないよな?」と追求しますが、ジーシュイは「俺が家を出た後に坊主とベストの2人組が隠れてた気が…」と嘘八百を語り始めます。しかもダーユーが警察に突き出そうとすると、「あんたが俺に贅沢を教えたのが悪い」と責任転嫁しはじめます。戸籍はない、山東省出身だ、出稼ぎで北京に来た。幼い頃に母が離婚して父は全財産を持ち逃げしたから、中学も行かず働いている。祖父と父は確執があり自分の引き取りではなく、家はない。服の転売で日銭を稼ぐ毎日で…とジーシュイは哀れみを誘うように言います。「俺を警察に連れて行ってください。こんなの人の生活じゃない」と泣きじゃくるジーシュイを見ていると、ダーユーは罪悪感に駆られ、その場を後にしてしまいます。

ヤオの家の前で待っていたダーユーは、彼に会うとジーシュイの半生をそのまま話して聞かせます。時刻を確認しようとしたダーユーは買ったばかりの時計が盗まれていることに気づきます。怒りに震えるダーユー。

翌日、ヤオは学校に箱入りのザクロを持ってきて、同僚たちに配ります。ゾンが取る時のために隠しておいた大きなものを後から箱に追加するヤオ。ゾンのザクロが大きいと同僚たちは文句を言いますが、ヤオは素知らぬ顔です。
ゾンはザクロを半分に割るとヤオに手渡しますが、その時に彼の手の冷たさに驚きます。タイツを履いていないなと睨むゾンに、そっぽを向くヤオ。ゾンは管理人に半月も早く暖房を入れるように頼みます。経費が余計にかかると渋る管理人に、自分のポケットマネーから払うからと言うゾン。

翌日学校に来たヤオは暖房がついていることに喜びます。
水中格闘訓練が始まり、全員水着姿に。ヤオの水着姿に色めき立つ女子生徒たち。全員がプールに入りますが、ヤオは顔を水につけるのもやっとの状態です。ゾンはそんなヤオを見かねて個人指導をしますが、シーから「ヤオはいいから他の者の指導を」と口を挟まれ、睨みつけて撃退します。

 

第14話

<あらすじ>
学校の食堂で、夏耀に袁縦が料理を振る舞う。
東北の花山椒の酔っ払い鳥等、計6種類の料理を次々とおいしそうに食べる夏耀の様子を、袁縦はうれしそうに見ている。
夏耀は、バーでビリヤードをやっている彭沢を訪ねた。

学校の食堂で、ゾンがヤオに東北名物料理を手づから振舞います。まずは、花胡椒の酔っ払い鶏、豚背骨醤油煮…となんと6品も作り上げます。美味しい美味しいとかぶりつくヤオをじっと見つめるゾン。
帰宅したヤオは「残業ついでに外食してきた」と言い、母の手料理には手をつけません。母は何かを勘ぐります。

ゾーとビリヤードをしながら酒を飲むヤオ。「忙しいはずなのに太ったみたいだな」と言われ、「むくみだろ」と焦ります。ゾーは酒場に来ているある女性が好きなようで、もぞもぞしています。
夕食はダーユーとヤオの実家で母の手料理を食べることに。ダーユーはジーシュイを捕まえたいと意気込んでいます。

彼女ができないと悩む会社の同僚。ヤオはこの顔でも彼女がいないぞと引き合いに出されて憤慨します。
そんな時、ダーユーから電話が。ジーシュイを捕まえた夢を見たと言われ、ヤオは苦笑します。
そこに同僚たちが返ってきて、高級酒がなくなる事件の犯人が捕まったと話します。犯人は変な男で、酒を盗むとすぐにその場で飲んで朝まで眠ってしまうのだそうです。男の名前はワン・ジーシュイだったか…と彼らが話すのを聞いて、ヤオは思わず立ち上がります。ジーシュイはまだ現場にいるだろうと言われ、ヤオはダーユーに電話をして捕まえにいくことに。

怒り心頭のダーユー。警察が事情聴取中らしく、ダーユーはジーシュイが話す出身地や家族関係が全くのでたらめだったと知り、さらに怒りを募らせます。しかし、10数万元もの被害に遭ったにも関わらず、ダーユーはジーシュイに関わるのが嫌で、彼が触れた物全てを処分してしまっていました。ダーユーの被害が正しく考慮されれば数年の実刑がつきますが、酒3本を盗んだ程度ではせいぜい15日勾留されるのがオチです。ダーユーは実刑はどうでもいいからこの手で叩きのめしたいと言います。

ヤオは学校に行くと、社長室をノックします。残業して遅く帰宅すると怒られるからここで寝ると言うヤオ。同じベッドに2人は横たわります。格闘ゲームをして遊ぶヤオに、狙撃手は視力が重要なんだと説くゾン。「最近妹を見ないな」と言うヤオに、「海外旅行中なんだ。どうした、気になるのか?好意もないのに引き留めてどうする。可能性がないなら諦めさせたらどうだ?」と言うゾン。シスコンのくせにと意外そうなヤオに、「俺は2人の味方だ」と言うゾン。

 

第15話

<あらすじ>
夏耀は袁縦を訪ねると、同じベッドに横たわりゲームを始める。
その気が無いなら妹に諦めさせるべきでは?と袁縦は夏耀に話すが、夏耀は答えずに突然、背中を掻いてくれないか?と袁縦に頼みそのまま眠ってしまう。
訓練中に袁縦の肩に九官鳥が乗り、「ご飯」と繰り返した後「チューして」とねだり、袁縦は表情を変えずキスをする…。

ヤオは背中を掻いてくれと突然ゾンに頼むと、そのまま眠ってしまいます。

翌日の訓練では、上官と訓練生が激しい取り組みの練習を行います。まだ目標には程遠いと叱咤される訓練生たち。ヤオはシーと組合をすることに。たった5分の休憩中、ヤオは黒ちゃんに餌をやります。女子生徒から「たまにはカゴの外に出してあげたら」と言われます。「あなたに幸せが訪れますように」と鳴く黒ちゃんに思わず微笑むヤオ。

ヤオがゾンに一口大に切ったドリアンを持っていくと、「脂っこいから要らない」と言われてしまいます。しかし「自分で食べるのも惜しいくらい美味しいのに」と言うヤオに煽られて、ゾンは口いっぱいにそれを頬張るのでした。思わず笑ってしまうヤオ。

午後はゾンによる訓練でしたが、訓練室の中を黒ちゃんが飛び回っています。ゾンの肩に止まった黒ちゃんは「チューして」「早く」と言い始め、ゾンは仕方なく黒ちゃんにキスして追い払います。笑いを堪えるのに必死な訓練生たち。

「俺の(格闘ゲームをしていた)タブレットをどこに隠した?」とゾンに尋ねるヤオ。「反省文を書いたら返してやる。書かないなら飯は抜きだ」と言うゾンに、ヤオは確かに渡したからなとオレンジを2つ渡すと、ゾンはヤオのリュックを顎で指します。リュックの中にタブレットは入っていたのでした。

学校の食堂で料理するゾンの近くでヤオはうろちょろしながら、「女の子を紹介しようか?堅物が女の子といちゃつく姿を見たくなったんだ」と笑います。なかなか帰らないヤオに、「女の子探しに行けないなあ」とわざとぼやくゾン。じゃあ帰らないとと言いつつ、淡々とりんごを食べるゾンに絡み、結局、その日もヤオはゾンのベッドでゴロゴロし始めます。
ダーユーから勧められて買ったタブレットが重くて動かないと拗ねるヤオ。

翌朝、ヤオが起きるとタブレットの動作が異常によく動くようになっています。誰かがデータを復元して改良してくれたのかと訝しみます。自分でゲームアプリを消すと、「俺のタブレットをいじったろ。アプリ消えてるんだけど」とゾンにふっかけます。ゾンは無表情のまま、髭剃りの泡をヤオにつけて立ち去ります。

服の買い物に行くヤオ。気に入った服を買おうとしますが、そうすると残額が300元になってしまいます。しかしまあいいかと気を取り直します。

 

第16話

<あらすじ>
高価なジャケットを叔父に買ったんだけど、試着してと夏耀は袁縦に頼んだ。
似合っている袁縦を見て、叔父さんには合わなさそうだからあげるとプレゼントする。
白海市第一拘置所から、王治水が出所する。

ヤオは高価なジャケットを叔父に買ったから試着してほしいとゾンに頼みます。肩幅の広い叔父には合わなさそうだからあげる、セール品だから返品もできないしと理由をつけるヤオに、全てを見透かすように「そうか」とだけ返すゾン。

同じ頃、白海市第一拘置所からジーシュイが出所します。ダーユーは家のSPたちにジーシュイを拘束させ、車で連れ去ります。

急に兄の恋人探しにやる気を見せるルー。EDのことが引っかかってはいるものの、ボクシングの成績はいいのにわざわざSPの学校に入るなんて他の目的があるに違いないと自信満々に言います。そんなヤオはお兄ちゃんはずっと守ってくれてるのとゾンの自慢も始めるルー。話を聞いていた友人は、テレビで彼を見たけれど近づきにくい感じがすると渋い顔です。「でもその分、お兄ちゃんは一途だよ。お兄ちゃんを落とせる人がいたら尊敬しちゃうな。姑はいないし、家も車もある。おすすめだよ」とルーが売り込むので、友人は「じゃあ頑張ってみようかな…」と乗り気になります。カフェの食事が美味しいと言う友人に、明日家に呼ぶからお兄ちゃんの料理を食べてみてよ、他の料理が全部まずく感じるからと胸を張るルー。

翌朝、またヤオはゾンのベッドで半裸で爆睡していました。ヤオからもらったジャケットを丁寧にハンガーにかけるゾン。ベッドサイドに朝食の準備をしてやり、着る服まで用意してやってから起こします。ねぼすけなヤオの頭を何度も撫でるゾン。

ゾンはヤオが寝具をぐちゃぐちゃにしているので、畳み直すように指示します。「そんなんだから彼女がいないんだ」と憎まれ口を叩くヤオ。「女の子紹介しようか?」とニヤけ顔で擦り寄るヤオにもゾンは真顔を貫きます。
訓練の視察に来たゾンはヤオのプレゼントしたジャケットを着ています。嬉しさを抑えきれないヤオ。

ルーが「お兄ちゃん、あなたに会うからってオシャレしてる!いつもは私がどんなに言っても着ないのに」と言うので、友達は心が浮き立ちます。ルーはゾンに友達を紹介します。ワン・シュワンと友好の握手をする様子を見ていたヤオは仏頂面です。
ルーはヤオに「恋しかった?」とつきまといますが、冷たくあしらわれています。

1人にさせられたシュワンはゾンに「ご用は?」と尋ねられ、見合いに来たのにルーから何も聞いてないの!?と焦ります。しかし、ここまで来たのだからと「友達の会社が貴社の宣伝を手伝いたいと。直接話したくて。会社だけでなく経営陣の宣伝もしたいのでまずは社長とお話がしたかったんです」と仕事の話でゾンを釣ります。
シュワンと長話をするゾンに気を取られ、スパーリングに集中できないヤオ。シーに「調子が悪そうだからやめろ」と中断させられてしまいます。

ルーは「今日はサプライズがあるの。でもこのサプライズには少し”犠牲”が必要で。特訓に比べたら何でもないから」とSPたちにヤオを連れ去れさせます。

 

第17話

<あらすじ>
夏耀は、袁茹の命令で仲間のSP達に連れ去られ、医者の治療を受けさせられそうになった。
夏耀を含めて数名が団体活動でいない事に気付いた袁縦は、駆け付けると夏耀を助け、袁茹には1週間の外出禁止を命じる。
夏耀は足の裏に治療で針を刺され、痒みが出た。

ヤオは突然、施術台に縛り付けられます。「あなたの努力する姿を見て私も心に決めたのよ。私も一緒にこの試練を乗り越えるわ」と言うなり、ルーは部屋を出ていきます。

代わりにワンという男性の心の健康の研究を長年行っているという医師が入ってきて、「心も体も新しい自分を見つけられますよ」と微笑みます。もう1人は婚前健康専門委員会の会長で、男性の臨床に長く携わり、主に勃起不全など男性疾患に豊富な臨床経験があると胸を張ります。「俺は病気じゃない!」とヤオは抵抗しますが、「人目を気にして病院に行くより、今治療した方がいいですよ。おたくのSPの方々は口が固そうですし」とヤオに触れようとする2人。

ヤオはどうにか部屋から抜け出しますが、部屋を出た瞬間、ルーと大量のSPたちが勢揃いしています。「ヤオ坊っちゃま、我々はお2人の愛を岩のごとく硬いものにします」と口を揃えるSPたちに恐れ慄くヤオ。

訓練室に戻ったゾンはごっそりと部下たちが抜けているのに気づき、シーに尋ねます。「団体活動があるとかで、ヤオとルーも一緒に抜けました」と言う彼に嫌な予感を感じるゾン。ルーとヤオに電話をかけても、どちらも「電波の届かないところに…」という答えしか返って来ません。訓練室をシーに預けて退室するゾン。

ヤオはその頃、施術台に縛り付けられて、医師に鍼を打たれていました。心の中でゾンに助けを求めるヤオ。ヤオの惚気を女性SPに話すルーのもとにゾンが現れます。ヤオが縛り付けられているのを見て、ゾンはSPたちを蹴り倒し、彼を救出します。
「一体何を?」とゾンが怖い顔でルーに詰め寄ると、「病気の治療を」とルーはおろおろと返します。「仲間の前で恥をかかせてどうするつもりだ。奴は何の病気でもない。ルーを連れて帰れ。1週間外出禁止だ!」とゾンが怒鳴ると、SPたちはルーを連行します。「私は悪くない!」というルーの叫び声だけが廊下にこだましていました。

「俺はこの先どうしてたらいい?」とクッションに顔を埋めてうめくヤオに、「大丈夫だ。みんな事情も知らずに集まっただけだ」と安心させるゾン。ゾンは慰めるように果物を剥いて、ヤオに食べさせようとします。
「大丈夫だ、俺がついてる」と言うゾンに、ヤオは「足の裏がかゆい」と先ほど医師に鍼を刺された場所を見せます。ゾンは自分も熱いだろうに、熱いタオルを患部に当てて痒みを和らげようとします。熱さに悶えるヤオはゾンを心配しますが、ゾンは「平気だ。手の皮が厚いから」と淡々と返します。
「病気なんて嘘をつかなければよかった。まさかルーが信じるなんて…」と後悔するヤオ。痒みが引くと、ヤオは元気を取り戻し、厚いタオルをゾンに投げたりしてわんぱくぶりを発揮します。

社長室でシュワンと2人きりで親密そうに話すゾンを扉の隙間から見るヤオ。後ろからシーが来て、「ルーが紹介した彼女だ。これで2回目だぞ」とこそこそと話します。なぜここにいるのかと言われ、「お邪魔しちゃ悪いだろ。俺がずっと女を紹介するって言ってたろ?でもこれで気が軽くなった。ルーも今回ばかりはいいことをしてくれた」と返すヤオ。「夜は何を食べる?」と言うゾンに、「気分がいいから何でも。量は多めに」と嬉しそうに返すヤオ。

更衣室で着替えながら、同僚たちにEDのことがバレていないようだと安堵するヤオ。
今日の訓練は関節技の練習です。まずシーとヤオが模範訓練を行いますが、ヤオは微妙に足を引きずっています。(ルーの差し向けた医者の治療のせいか?)
シーは警護対象を必ず守るという自信が何より大事だと言い、訓練生たちにペアを組ませて練習させます。

ゾンの家に呼ばれ、夕食を作ってもらうヤオ。イタズラ心でゾンの携帯をいじっていると、未読メールが1件あります。そこには、「ワン・シュワンです。これが私の番号。よろしくね!」と書かれていました。

 

第18話

<あらすじ>
袁縦の作る夕食を待つ間に、夏耀は袁縦の携帯を見て、王霜からのメッセージを見つけた。
嫉妬して、袁縦が電話で席を外した時、スープに塩を大量に入れ嫌がらせをする。
夜また電話が鳴っているのを見て、翌朝、社長室で王霜と打ち合わせ中に、勝手に参加することに。

会ったことがあるくせに、初めて会ったかのように連絡してくるシュワンに不機嫌な顔を浮かべるヤオ。携帯が鳴り始めたので、ゾンに「電話だ」と手渡します。すると彼がすぐにその場を離れたので、自分には隠したい相手なのかと苛立ちます。イタズラ心で、彼の作っていた鍋に塩を大量に入れるヤオ。ゾンはすぐに彼のイタズラに気づき、「悪ガキめ」と悪態をつきます。

塩辛い鍋をよそって一気に食べたゾンは笑い出します。「電話なんかしながら作るからこんな味になるんだ」と文句を言うヤオですが、鍋の汁を飲んでみると全く塩辛くありません。今度は「焦げ臭い」と文句を言ってみるものの、ゾンは素知らぬふりです。

ゾンのベッドでまたしても半裸で寝そべるヤオ。ゾンの携帯にまたシュワンから電話があり、ヤオはうんざりしたようにゾンに携帯を手渡します。「弊社では広報部が対応します。その他の業務もそれぞれの担当部署が…」と事務的に話すゾン。「友達より恋人か」とヤオは不貞腐れ、彼の部屋に置いてあったプラモデルをいじり、部屋を出ていきます。

翌日社長室に行ったヤオは、またシュワンが来ているのを見つけます。そんなに親密なのかとなぜか気持ちがジリつきます。「先日お話しした宣伝資料です。経済トーク番組で視聴率も高いです。具体的に話を…」とシュワンがゾンに話しますが、ヤオは「俺にも見せて」と資料を横取り。「たかがポータルサイトの経済チャンネルのくせに、うちは有名テレビ局にも出たんだぞ。お前のところなんか使うか。親しげにしても無駄だ」と内心シュワンを見下すヤオ。ゾンは「この番組は見たことがある。いいね」と食いつきますが、ヤオは「この番組、注目度は低いし、企業家の経済分析ばかりだ。宣伝効果は低いね」と横槍を入れます。「著名人の影響力で双方に利益を。トークの内容については別の話です。これは企業文化の宣伝です」と言い返すシュワン。「他に宣伝の予定がなければ検討しよう」とシュワンとヤオの喧嘩を一刀両断するゾン。ヤオは「早く帰れよ」と心でつぶやき、シュワンを睨みつけます。

シュワンは「先ほど、ルーから連絡がありました。私のおかげで外に出られるようになったって。でも、それは私ではなく妹思いのお兄様のおかげだと…」と言いかけますが、ヤオは「今度新しい訓練生を。黒豹SP社は金属張りの特製の靴で一気に何人も倒せるって!」と話を奪います。ゾンも「らしいな。それに防刃手袋も。うちも買おうかと」と返します。シュワンは負けじと「今度ルーが市場に行ってお兄様に手料理をって!お兄様は料理がお上手と」と話を被せます。突然ヤオは立ち上がり、「よろしく」とシュワンに手を差し出します。握手する2人。帰りながら「このジャケット素敵ね」とゾンに話しかけるシュワンに、「俺が買ったものだ」と敵対心を燃やすヤオ。

カフェにて、シュワンは宣伝部の社員から「あなたの思うように番組は作れないのよ。安請け合いしないで」と怒られていました。「でも今更できないなんて言えないわ。とても有名な会社だからすごく効果もあるはずよ」と食い下がるシュワンですが、「有名な会社ほど、敏感で複雑な問題が絡んでる。うちの記者は毎日忙しいのよ。この件は後回しだわ」とすげなく断られます。しかしシュワンは引き下がりません。「もう12月末だし、できたとしても春節以降ね。これでも早い方よ。あなたの恋のために無理はしないわ。そんなにあの人が好きなの?」と訝しむ社員。「せめて誰か人だけでもよこして。そうすれば私の顔も立つから助けて」と彼女は懇願します。「来週、記者を2人派遣するわ」とため息をつく社員を前に、シュワンは笑顔になります。

会社で物思いに耽るヤオ。「俺はいつだって冷静だ」と心の中でつぶやくと、ヤオは突然外に出てしまいます。
ヤオはSPの会社に関する宣伝について話がしたいと、自分の会社の部下を呼びつけます。日程はと尋ねられ、冬休みが視聴率高く取れるはずだから明日頼むと言って、ヤオは颯爽と会社を出ていきます。

訓練中、ゾンはSPとしての心得を厳しい声で訓練生たちに伝えます。そんな彼をうっとりと見つめるシュワン。そこに雲海テレビ局の車が突然乗り入れてきます。
シュワンは自分の頼んだ記者たちが来たのかと勘違いしかけますが、頼んだのはテレビではなくネットのはずです。ゾンはテレビ局のアナウンサーたちを訓練所に案内してインタビューを受け始めます。悔しさのあまり、思わず手に持っていた資料を捨てて帰ってしまいます。

ヤオが仕事をしていると、ルーが彼の勤める会社にまでやってきます。何人もの同僚に「美女が待ってるぞ」と言われ、苛立つように席を立つヤオ。

 

第19話

<あらすじ>
会社の前で袁茹が夏耀を待っている。
仕方なく入り口へ降りて行き、病気は君を避けるための口実だったと白状する。
袁茹は笑うと、王霜との約束へ向かう。

「この前のことだけど、乱暴ではあったけどあなたのためだったの。優しくする方が傷つくかと」と言うルーに、「君から逃げるための嘘だったんだ」と真実を話すヤオ。
そこにシュワンから「テレビ局が取材に来たのよ!恥をかいたわ!」とルーに電話がかかってきます。ルーは「そんなことより嬉しい知らせがあるの」と言い、あっさりと先に帰ってしまいます。ため息をつくヤオ。

ダーユーは「1週間もかけてジーシュイをとっちめたのに、すぐにマカオに行くことになるとは」とSP兼運転手に文句を言います。「普通の人間なら1週間もとっちめられれば気がおかしくなりますが、あいつは糞虫と遊んでいます。あいつは頭がおかしい」と言う運転手。

ジーシュイを尋問するダーユー。ジーシュイはダーユーに捕まってから太ったようです。ジーシュイは「僕のことを覚えて欲しかったから盗んだんだ。でも全然見つけてくれないから気を引こうと…時計を持ち去れば探してくれると思ったんだ!」とまた嘘を重ねます。

SPにジーシュイの頭にパンツを被せて殴らせようとした時、ジーシュイが暴れて入院することに。ヤオも病院に呼ばれ、「病院沙汰にするなと行ったろ」とダーユーに注意します。ジーシュイは病院を勝手に退院し、バスで逃亡。ヤオは「もう十分だろ、大目に見てやれよ。なぜそんなに執着する?」と尋ねますが、ダーユーは「分かんねえよ!」と吐き捨てて先に帰ってしまいます。

訓練の様子をテレビに撮影してもらうゾン。疲れたように座り込むヤオに、「後で送ってやるから午後は帰れ」と優しく声をかけるゾン。「疲れたのは心だよ。心配事だらけだ」と言うヤオ。ゾンのポケットに入っているお金を抜き取ろうとするヤオ。とっさにゾンが手を掴んで阻止します。「ジャンクフードを食べるつもりだろ」とゾンに睨まれ、「幼い頃に食べさせてもらえなかったから今ハマってるんだ」と言うと、ゾンのポケットからお金を抜き取り、走り出します。

ゾンの家で一緒に彼の手料理を夕食に食べるヤオ。春節の予定を尋ねると、期末試験の後に1ヶ月間ほど実家の黒龍江省に帰ると言います。「3年ぶりだしみんな待ってるんだ。両親の墓参りも」と言うゾンに、ヤオは「みんな春節は実家に帰るもんね」と寂しそうに拗ねた顔をします。

たくさんの買い物をして帰ったヤオは、「やけに早く帰ったのね。父さんの上司が来るからね」と母から言われます。母に大量の紙袋の中身を尋ねられ、「北京の特産品だよ。同僚に配るんだ」と笑います。「どういう風の吹き回し?」と笑う母。

買ってきたお菓子を見て、「少しくらい食べてもいいよな…」と食べ始めたヤオ。ドラマを見ながら食べているうちに、ほとんど食べ尽くしてしまいます。「早く渡さなきゃ全部食っちゃいそう」と焦ります。

ヤオはゾンに北京土産を「道中に」と渡しに行きますが、ゾンには「フライト2時間だぞ。多すぎる」と驚かれます。「向こうで買えない可能性があるだろ?箱も2つあるから持っていけよ。空港まで見送るよ。俺の気持ちだけ」と言い、ゾンはほのかに笑います。

帰宅したヤオは母が「お歳暮はまだかしら。ほら、箱でいつももらっていた燻製のお肉よ」と言っているのを聞き、突然焦ります。

 

第20話

<あらすじ>
夏耀は、去年おいしかった燻製の肉のお歳暮が届いていないと、母から言われる。
袁縦の帰省に持たせようと、彼に渡してしまったのだ。
関係が悪くなっている夏耀と彭沢の間を修復しようと、宣大禹は2人を会わせる。

「まだもらってないよ、上層部が厳しくて経費削減かもね」と嘯くヤオ。

ダーユーの家でカードゲームをするヤオ。「春節だし、みんなで集まって遊ぼう」とダーユーに誘われますが、ゾーと仲直りしていないヤオは気まずく、「明日は残業があるから」とやんわりと断ります。ダーユーは「いい加減仲直りしろよ。明日の夜迎えに行くからな」も言い放ちます。

翌日、3人は集まりましたが気まずい雰囲気。ゾーは「実は幼い頃、2人が羨ましかった。2人は仲が良かったからおれは孤立していた。ダーユーがいなかった時はヤオと遊んでいたけど、お前が戻ってからは2人でべったりだ」と打ち明けます。「いつも3人で遊んでたろ。何に嫉妬を?」と笑うダーユーに、「お前がいなくなってから、ヤオは変わった。以前はもっと毎日楽しそうにしてた。でも180度変わったんだ」と言うゾー。「俺のせいなのか?違うと思うぞ」とダーユーが笑うと、「よし、飲もう」とゾーはグラスを持ち上げます。

泥酔したゾーは「俺とジェンジェンのことが気に入らないんだろ?ジェンジェンもあと少しだ。好きな女の子といい感じなんだ」と言いながら、運転手のリウに車に乗せられていきます。「俺たちは仲間だ!」と言いながら車内に消えていきます。

またダーユーにおぶってもらって家に帰るとヤオ。ダーユーは帰りながら、「耳を噛む癖があっただろ?俺の耳を噛めばいい」とヤオに話しかけると、ヤオは従順にダーユーの耳を噛みます。「もう終わりか?ジーシュイに変わってないよな?」と心配するダーユー。無事にダーユーのベッドに寝転がされるヤオですが、酔ったダーユーはヤオがジーシュイに見えてしまい、ベッドの上で大喧嘩に。
「今度は絶対に盗まれるものか」とダーユーはヤオを紐で縛り上げます。

起床したヤオは全裸かつ身体中に傷だらけで、紐で縛られていました。ダーユーもヤオも何が起こったのかさっぱり覚えていません。「この件は誰にも言うな!」と怒るヤオ。

ヤオが出勤すると、同僚が「頼まれたワン・ジーシュイの住所だ。親戚もみんなその辺だから一緒に書いておいた」とメモを渡してくれます。ヤオは「ランファン・ヨンチン県か」とつぶやくと、早速調べ始めます。

翌朝、ダーユーとヤオはジーシュイの住む場所へ車で向かっていました。ダーユーはジーシュイに会ったら、殴ってチャラにするか、悪事を家族にバラしてやるか…と考え込んでいました。ヤオはぐっすり寝入っています。

あたりを見回しながら「ワン・ジーシュイ」の家を探しますが、誰もそんな家を知りません。「父がワン・カイツァイ、母がリー・チュンチンです」と言っても、誰も知らないと言います。どれだけ探しても見つからず、2人は途方に暮れます。

 

第21話

<あらすじ>
夏耀と宣大禹は王治水の親戚の家を訪ね、ついに彼の故郷の家にたどり着いた。
自治会の人の話によると、王治水の父は家を出て母は亡くなり、祖母が彼の面倒を見ていたが、結局自殺してしまい、家は長らく無人となっていた。
夏耀は、ホテルの部屋から袁縦へ連絡をした。

「”育った家でその人が分かる”」と言うダーユー。ヤオはジーシュイの大叔父が村の北側に住んでいるから話に聞きに行こうと提案します。
ジーシュイの大叔父の家に来たヤオは友好的に大叔母に話しかけますが、「うちが分かってあの家が分からない?知らないわ」とすげなく追い返されます。仕方なく、村の自治会に行って話を聞くことに。

ジーシュイの家らしき場所に着き、扉を叩きますが、返事は返って来ません。近所の人が「入院したらしくてしばらく無人なの」と教えてくれます。さらに、ジーシュイの母であるチンチェンは、若かった頃は村のラッパ班(ストリッパー)で、長いこと男を誘惑していたから、子ができても誰の男か分からないと言います。2歳の息子と舞台で雑技をやったりしていたそうです。祖母は生きていた頃は虐待の日々で、近所中に婆さんの声が響いて周りは気が狂いそうだったと。しかし結局その祖母はジーシュイの部屋のドアの縁に首を吊って死んだのだそうです。しばらくして父のカイツァイは逃げ、チンチュンは病気になったのだそうです。ジーシュイは実家に寄り付かず、入院しても彼は帰らなかったよう。近所の人は「チンチュンには天罰が降ったんだ!村中から憎まれてたよ。悪事を働き尽くしたんだから因果応報だ。村であの女の話を口にする者はいない。これで分かったね?」と言います。

北京に車で戻るダーユーとヤオ。ヤオが「あいつ、常習犯じゃないのかも。子供の頃から雑技をやってたなら器用に決まってる」と言うと、ダーユーは「金は母親の治療費のためかも。それか、自分で遊ぶためか…」と口ごもります。ヤオが「まだ追いかけるか?」と尋ねると、「奴の婆さんに免じてもうやめるよ」と答えます。

家に着くと、ヤオはゾンに電話をかけます。「生きてるか確認だよ。そっちはどう?」と尋ねるヤオに、「寒いよ。君が俺の寒さを知らないと困る」と答えるゾン。「俺が喜ばないと困る?」と笑うヤオに、「機嫌が良さそうだな。何かやったな?」とゾンは微笑みます。「俺が何をやろうとあんたの出る幕じゃない。自律できる」といきがるヤオに、「自分にお仕置きを?」と煽るゾン。妹がゾンの部屋に入ってきたので、彼はすぐさま電話を切ります。満足げなヤオ。

その晩は、ダーユー、ゾーがヤオの実家に集まって夕食を食べます。ゾンの会社の宣伝番組がテレビで流れたので、ヤオは「俺が出てる!」と大喜びでダーユーに見せます。「前は広告を撮る話も断ったのに何をはしゃいでるんだ」とうんざりした様子のダーユー。ゾンが朗々と会社の有意義さを語る様子を嬉しそうに見つめるヤオの横顔をダーユーはじっと見ます。

翌日、ゾンの経営する「SP訓練学院」には人だかりができていました。ヤオは会社に行くと、「誰も俺への報告なしに社長に何も報告するな」とゾンの部下に言いつけます。
そこにダーユーから電話が。「ジーシュイがいなきゃお前は何もできないのか?燃え尽きたのか?」と言うヤオに、ダーユーは「そうかもな。お前は何してるんだ」と尋ねます。ヤオは「みんなが休暇中だから手伝いに来てる。ゾンは正月も休みもなし。今日は特別休暇だ」と言って電話を切ります。

観光客たちと肩を組んで学校前で写真を撮ってやるヤオに、シーから「今すぐに来てくれ」と電話が入ります。ヤオが駆けつけると、乱闘騒ぎが。温泉に入っていたら悪態をつけて殴りかかってきたようです。ワン・チュワンという男がボス格らしく、黒豹(ヘイパオ)のSPで、通称ヘイズと呼ばれているそうです。「ライバルだったヘイパオがうちに先をいかれて恨んでるんだ。計画的なものだろう」と言うヤオ。「会社のために収めようとおもったが、こうなったらやむを得ない」とシーは殴りかかってきた男に応戦します。

そこにマスコミが駆けつけ、乱闘の様子をカメラで撮影しようとしますが、彼らを遮るように車が停まります。中から「張さん」と呼ばれる男が現れ、「乗れ。別の場所で話をしよう」と有無を言わさずナレーターとカメラマンを車に乗せます。

「どなたをお待ちで?」と張に尋ねるカメラマン。張の携帯にヤオから着信が。「お迎えにあがります」と言うと、彼は席を立ちます。そこにヤオが合流。ヤオは「お礼を言いにきました。今日はうちとヘイパオがSP対抗試合を行ったんです。もとは非公開の予定でしたが、全てお2人が記録したようなので、報道時はうちがよく見える写真を」とにやりと笑って言います。「お2人とも、ただの試合だとご存知ですよね?撮影した写真を見せていただけます?」と圧力をかけるヤオ。ヤオは、チュワンを殴り倒している自分の写真を見つけると、「彼はヘイパオのエースだから、彼が倒されているようではあちらの面子が立たない。公表される際には僕の顔に加工を」と軽口を叩きます。

 

第22話

<あらすじ>
彭沢の家に行って李真真の細い足を偶然見た夏耀は、8年間のチャットの相手と疑い、李真真を押し倒す。
彭沢に止められ我に返った夏耀は、この話を笑わずに聞いてくれるのは袁縦しかいないと、電話で打ち明けた。
父が戻る前に恋人が出来なかった夏耀は、両親に見合いを迫られる。

実家からヤオに電話をかけるゾン。「一日中遊んだから疲れたよ」と言ったきり爆睡してしまうヤオ。ゾンは電話を切ると天井を見上げます。

翌朝、ヤオはゾーの家に遊びに行きます。すると浴室から音が。扉を開けるとセクシーな脚を彼シャツから覗かせる美しい後ろ姿が。ヤオは8年前にチャットしていた相手ではないかと思い、無言で彼を襲います。「この女のような脚!お前だ!印があるはず!8年前に男と裸でチャットしただろ!」と叫ぶヤオを歯がいじめにするゾー。「8年前13歳のこいうが裸でチャットなんてするわけないだろ!」とゾーに怒鳴られ、よろめきながら浴室を出ていくヤオ。ジェンジェンは怯えたように服で体を隠し、ゾーは頭を抱えます。

ヤオは帰宅すると、「誰かにこの話をぶちまけたいが、俺の心の傷を分かる奴なんているわけない」とひとりごちます。「この件が公になっても笑わないのはあいつだけだ」とゾンの電話番号を押すヤオ。「話したいことがあるんだ。8年前、俺は馬鹿なことをした」とことの顛末を話します。ゾンは笑い、「視覚だけに頼ってはいけない。考えるんだ、そいつがやりそうなことか。成人で、人の性格はほとんど決まる。ある種のことは簡単にはできなあ。変に考えずもう休め」とヤオを甘やかします。

その翌日、ヤオは父から「元旦に私が言ったことを覚えているか?私が帰る日までに彼女ができなければ必要な措置を取ると」と言われ、「どんな措置?」とふざけます。「相手の目星をつけておいたから時間を作って会え。お前の会社の社長に1週間の休暇を取らせてもらうよう頼んでおいた。どうせ会うことになる。この1週間は見合いに専念しろ」と命じる父。

次の日、ヤオは朝から優雅にパックをしています。相手の女性になぜ連絡をしないのかと問い詰める父に、「顔の傷が見えない?初対面なら良い印象を残さないと」とありもしない傷をでっち上げて父の忠告を無視します。
父は「いい年をして見た目ばかり」と文句を言いますが、母は「たんすを整理して服の整理をしていたし、見た目もそんなに気にするってことは今度は本気なのよ」と慰めます。

しかし翌日早朝、父がヤオの部屋に行くともぬけの空。母は「大きなカバンを持って出かけたわ。デートよ。贈り物も用意したのね」と微笑みます。
その頃、ヤオは飛行機に乗って東北へ飛び立ち、暗い森の中を1人で歩いていました。携帯は圏外で、コースも見失ってしまいました。焦るヤオ。

母と共にドラマを見る父は「こんな時間になるがまだ帰らない。電話にも出ないし」と時計と携帯を気にします。母は「デートよ。春節は店も閉店が遅いし、朝帰りの子だっているのよ。毎日この時間は電池切れだし。心配しすぎよ。明日は出発なんだから荷物の準備をしたら?」と父をせっつきます。

ヤオは「新年の挨拶がしたいんです」とゾンの家はどこか近所の人に尋ねると、凍えそうになりながら暗い道を進みます。道に迷っていると、ある家から男がぞろぞろと出てきます。そのうちの1人にゾンの家を尋ねると、「ゾン!客だぞ!」と男は振り返って叫びます。門を開いて、ゾンが出てきます。

 

第23話

<あらすじ>
夏耀の父に電話があり、夏耀が昨日の見合いに行っていないことがバレてしまった。
宣大禹が夏耀を訪ねると、ちょうど出がけの母親に会い、夏耀が見合いに行ったと聞かされる。
街に出た宣大禹は、縁日を見つけブラブラと見て歩いた。

ヤオの父は車で移動中、見合い相手の女性の母から「見合いはいつにしますか?」と電話がかかってきて、ヤオが見合いに行っていないことを知ってしまいます。

ダーユーがヤオの家に遊びにくると、ヤオの母が放鳥するところでした。母が「ヤオは今から見合いよ」と言うので、ダーユーはUターンして帰ります。

しかし帰宅中に渋滞に巻き込まれ、近くで縁日がやっているのを見かけます。目的もなく屋台を物色していると、その近くに、曲芸小屋がありました。袖から出てきた男は手品を見せます。顔にペイントを施していましたが、なんとはなしにその手品師が気になるダーユー。手品師が放ったオモチャを偶然受け取るダーユーですが、彼はダーユーと目があった途端、袖にはけてしまいます。
ダーユーは手品師を連れて小屋を出てきます。「てっきり盗みの才能しかないのかと」と言うダーユーに「ひどいな」と膨れるジーシュイ。「いつからいつまでやるんだ?」と尋ねると、「縁日が終わるまでだよ」と返ってきます。「いいな。充実した年越しだな」と言うダーユーに、ジーシュイは「早く戻らないと」と足早に小屋に駆けていきます。
その後、ジーシュイは華麗な体術を見せて観客を沸かせます。妖艶にこちらを見つめてくるジーシュイから目が離せないダーユー。「いつまでやるんだ?いくら貰える?」とダーユーがジーシュイに尋ねると、「日当3000元かな」と答えます。「3万やるから俺に付き合え」と命じるダーユーに、「日当5000ならいいよ」と言うジーシュイ。ダーユーは呆れたように笑い、承諾します。

ダーユーは冷凍の水餃子を茹でると皿にこんもりと盛り付けます。その他の惣菜もジーシュイに食べさせながら、「俺もお前も1人なんだし、一緒に年越しすべきだろ」と暴論を吹っかけます。笑うジーシュイは、「今更バイト先に戻れないし、ここに泊まっていい?1人だと怖いから一緒に寝て」と甘えてきます。鼻で笑うダーユーに「本当だ。だから人通りがあるところで寝てる」とふてくされながらお菓子を貪ります。ダーユーは「勝手にしろ」と吐き捨てますが、ジーシュイは半裸のダーユーのベッドに潜り込んでくるなり爆睡します。

翌朝、ダーユーは多すぎる金をジーシュイのベッドサイドに置きます。「多すぎない?」とジーシュイが目を剥くと、「1万はお年玉、もう1万は傷の治療費だ」と飄々と言うダーユー。「じゃあありがたくもらいますね。恩は忘れるかもしれないけど」と言うジーシュイに、「口外だけはするな。こっちは体裁がある」と言うダーユー。「口止め料は?」と聞いてくるジーシュイを睨みつけると、彼は尻尾を巻いて逃げていきます。「これで罪滅ぼしはできたはず。これで赤の他人だ」と自分に言い聞かせるダーユー。

ルーは起床して真っ先に違和感を覚えます。普段なら7時にはゾンが起こしに来るはずなのに、もう9時です。ゾンの部屋をノックしても返事がなく、これまで鍵など閉めたこともないドアはロックされています。「あんな芋女にお兄ちゃんが落とされたの?」と対抗心を燃やすルーは、ゾンの部屋の鍵を勝手に開けて入ります。そこにはゾンと添い寝するヤオが。
ルーは「夢じゃないよね?」とヤオの寝顔を携帯で撮りまくります。「いつ来たの?サプライズのつもり?照れてるの?」と質問責めにするルーを、ヤオは面倒そうに布団であしらいます。
ゾンの手作りの朝食を心底嬉しそうに頬張るヤオ。ヤオにメロメロで料理に手をつけていないルーを注意します。「私もそれが食べたい」と甘えるルーに、「うまくキャッチしろよ、1、2…」とあーんする素振りをするヤオを見ながらゾンは笑いを噛み殺します。

 

第24話

<あらすじ>
袁縦、袁茹の故郷へ来た夏耀は、3人で食卓を囲み楽しく過ごしている。
宣大禹から電話が入っても、すぐ切ってしまう始末。
一方、宣大禹の元には勝手に出入りする王治水の姿があった。

ヤオは肉団子をルーの顔に目掛けて適当に放り投げますが、「ヤオったら!」とぽかぽかと殴られます。
食事の途中で「どこにいる?何してるんだ?」と電話してきたダーユーに、「東北にいる」とだけ答えるヤオ。「あの東北美女に惚れたのか?」と尋ねられ、口籠るヤオ。ゾンはルーに電話を中断して食事に戻るよう言えと命じます。ヤオはルーに促され、すぐさま電話を切り上げます。

外出しようとしたダーユーはなぜかジーシュイが自宅に入ろうとするのを引き止めます。「何してる?」と睨みつけるダーユーに、「家に入ろうと。1人で留守番するから平気」と飄々と答えるジーシュイ。「誰の家だと思ってる?勝手に出入りするな」と怒っても、「今日は元宵節でしょ。忘れたの?一緒に旧正月を過ごすって言ったじゃん!縁日のバイトも辞めてきたのに。今日はいつもの2倍の日当だったんだよ。元宵も買ってきたし一緒に食べようよ!旧正月は家で過ごすべきだ」と捲し立ててきます。結局、「元宵食べたら帰れよ」とダーユーは折れてしまい、なぜか笑ってしまいます。かき込むように元宵を食べるジーシュイに、「甘すぎて食べ飽きないのか?」と顔を顰めるダーユー。「ばあちゃんの手作りが懐かしい」と言うジーシュイに、ダーユーは「1人で何が楽しい?」と尋ねます。「昔から1人で遊んでた。みんなは連れ立ってるけど、別にいいんだ」と言うジーシュイの答えを聞きながら、ダーユーは「そういえば俺も1人で縁日に行ったっけ。気分転換は必要だしな」と思い、「クラブ遊びでもなんでも選べ、俺が奢る」と意見を変えます。

なぜかわざわざ自分がいた縁日に行くジーシュイ。客として遊びたかったんだと屋台にかぶりつき、ぬいぐるみを楽しそうに撫でる彼を見ながら、ダーユーもなぜか笑ってしまいます。ジーシュイを愛車に乗せて夜の街を走るダーユー。
ダーユーはダッシュボードを開けると、綺麗にラッピングされた小箱を彼に渡します。「プレゼントだ。元値は4万7000元だから高く売れるぞ」と言うダーユーに、「なんでそんなに金持ちなの?ヤオより金持ちなの?」と尋ねるジーシュイ。「俺は足元にも及ばないよ。でも金が全てじゃないからな」と答えるダーユー。金でできたライターを噛んで「本物の金?」と尋ねるジーシュイに、「バカにつける薬はないな」とダーユーは呆れます。

同じ頃、ゾンとヤオも縁日に来ていました。お面をつけてはしゃぐヤオを呆れたように笑うゾン。「あの抱き枕欲しい」と射的屋でねだるヤオに、10発中5発命中したら好きなものを持っていきなと言う射的屋のおやじ。ゾンは高速で10発とも当てて、ヤオにぬいぐるみを渡します。大喜びするヤオ。

楽しい時間を過ごし、北京へと舞い戻ります。ゾンは彼の家まで車で送ります。「ここまでしてくれなくていいのに。ここまででいいから」とヤオは何度もゾンを押し留めますが、彼は振り切って、ヤオに大量のプレゼントを持たせて彼を玄関まで送り届けます。ちょうど玄関が開き、母が「このバカ息子が!」と怒鳴りながらヤオの耳を摘み上げて家の中に引っ張り入れます。
ゾンが慌てて「僕が来て欲しいって頼んだんです。僕のせいです。休みを許可してたのに、人手が足りなくて呼び寄せてしまって」と謝りますが、母はつんと顔を逸らします。ヤオは「食べたがってた燻製肉もあるよ。彼のお手製なんだ。香りもすごくいい。それに東北産の山菜もいっぱいあるし、他にも生薬とか東北のいいものばかり!」と母に渡そうとします。母はとうとう観念し、「遠出する時は事前に言ってちょうだい。今度やったら許さないからね!」とヤオに怒ると、ゾンには「くつろいでね」と優しい声を出します。

ゾンを見送りに家から出たヤオは、「見合いって?」と尋ねられ、「父さんにしろって言われたんだ。でも別に何も」と肩をすくめます。家に戻ったヤオは、母と向かい合います。母は燻製肉をしげしげと見ながら「彼が本当に作ったの?料理が上手そうには見えないけど…」と嬉しそうに言います。「見る目がないなあ。あのもち米蓮根もあいつが作ったんだよ」と自慢げに言うヤオに、「奥さんになる子は幸せね。笑ってないで少しは見習いなさい!」と怒る母でした。

翌日、出社したヤオはダーユーに何度も電話をかけますが、繋がりません。次にゾーに電話をかけ、ダーユーの居場所を尋ねます。探すなら手伝おうかと言われますが、自力でやると言って席を立つヤオ。
帰宅したダーユーは、玄関をノックするヤオを見つけます。「なぜ電話に出ない?」と尋ねるヤオに、「俺だってかけてたのになぜ出なかった?」と怒るダーユー。「少し電話に出なかっただけで何だよ」と笑うヤオに、「東北の話はもう聞きたくない!お前にとって俺は何なんだ?よく考えろ!俺に隠してること多すぎないか?」と言って、ヤオの目の前で玄関の扉を閉めるダーユー。
いじけたように車に乗って帰るヤオに声をかけようとするジーシュイ。ジーシュイはダーユーの家にノックすると、「スワンラー春雨の美味しい店を見つけたからあんたにも食べて欲しいなって。へへ…」とテイクアウトしてきた料理を見せますが、ダーユーは「帰れ!」と激怒します。

 

第25話

<あらすじ>
宣大禹を訪ねて、王治水が酸辣春雨を持って訪ねて来た。
虫の居所が悪い宣大禹は、八つ当たりをするが、王治水はいつもの調子で部屋に入る。
宣大禹の様子を見て「あの冷たい男のためになぜ?」と聞き、怒りを買ってしまう。

ダーユーは「今日は俺は機嫌が悪いんだ。お前のためにも帰れ!」と言いますが、ジーシュイは「本当はご機嫌なんでしょ?気分が悪いなら癒しのスワンラー春雨を」と差し出します。酢の入った袋を見せるジーシュイに逆に袋を押し付け返し、彼の顔は酢塗れになってしまいます。

罪悪感に駆られたダーユーはジーシュイを家に入れます。ふてくされるダーユーを横目に、ジーシュイは楽しそうにスワンラー春雨を啜っています。「何にも考えてねえな」と悪態をつくダーユーの言葉を聞いて、ジーシュイは仕返しに大量の酢をスワンラー春雨に投入します。しかし、ダーユーは取り憑かれたように完食。ジーシュイは「あの冷たい男のためになぜ?」とヤオを揶揄します。ダーユーは突然激怒し、「もう一度言ったら突き落とすぞ!」とベランダに連れ出します。ジーシュイは「じゃあもう一言だけいい?それから突き落とすか決めてよ。実は俺、40代なんだ」と言うなり爆笑し、ダーユーは「究極の変人だ…」と思わず笑ってしまいます。

「なぜ俺に言わなかった!」とシーに激怒するゾン。「彼が社長には電話するなと…」と言うシーに、「なぜ奴に聞く?たとえどんな状況でも奴を表に出すな!奴は若くてわからないことも多い。お前たちが頭を使え!」とゾンは怒り心頭です。「話しかけるなら慎重にな」とシーに言われるも、ゾンに近づくヤオ。
「スパでの騒動は聞いた。ありがとう」と感謝するゾン。しかし「今後はこんなことに関わるな」と言われ、ヤオは「俺にとっては簡単なことだったんだ」と申し訳なさそうに返します。ゾンに昼飯に誘われるも、用事があるからと断ります。心配そうなゾン。

ヤオはショッピングを終えると愛車に乗り、ドライブします。車からエラー音が鳴るので不思議に思い、人気のない場所に車を止めて点検し始めるヤオ。そんな彼を物陰からナックルダスターをつけたチュワンが睨みつけていました。
チュワンは突然ヤオに殴りつけると、「ヤオ坊ちゃんと呼ぼうか、それともゾンの妾か?前回は負けたが今度こそ俺の強さを見せてやる」と煽って蹴りかかってきます。チュワンの顔面に何発もの拳を叩き込むヤオ。手に持っていた粉状のもので目潰しされ、ヤオも反撃を喰らってしまいます。顔を足で押しつぶし、「そんなにその顔が大事か、イケメンさんよ。その顔を台無しにしてやる!」とヤオに馬乗りになるチュワン。失神したヤオの顔の左半分は血まみれです。チュワンは、ナックルダスターつきの拳でヤオの顔面を殴ろうとします。
そこにゾンが駆けつけ、最後の一発をどうにか回避させます。ゾンはチュワンに殴りかかると、馬乗りになり容赦なく殴りつけます。そこでヤオの気がつき、「早くきて。もうダメだ」と虫の息でゾンを呼びます。ゾンはお姫様抱っこでヤオを車に乗せると急いで病院へ向かいます。「大丈夫か?」と不安げなゾン。担架に乗せられたヤオは、不安げなゾンの顔を見つめます。

救急措置室に運び込まれたヤオは、医師の声にもうめき声でしか答えられません。ゾンは「喧嘩で…」とだけ言って、医師の処置を見つめます。応急処置だけされたヤオは「俺の顔、どんなだ?鏡を見せてくれ。いつもポケットに持ってるだろ?」とゾンに頼みます。ゾンは小さな鏡をヤオに手渡します。ヤオは顔のあまりの惨状に、「出て行ってくれ!こんな顔あんたに見られたくない!」と涙声で叫びます。しかしゾンはヤオの手を取り、「腫れは2日で引く」と言います。そこに看護師が来て、「大腿骨骨折です。手術を」と報告します。「手術は嫌だ。保存療法で」と頼むヤオに、「この怪我では保存療法は無理です。療養期間は長いし、生活も大変でしょう」と言う看護師。ヤオは泣きながら手術を了承し、自分の手を握るゾンの手を見つめます。真剣な眼差しでヤオを見つめるゾン。

 

第26話

<あらすじ>
襲われて大怪我をした夏耀は袁縦に、母親には数日黙っていてくれと話す。
袁縦はリングのルールを実生活に持ち込むなと諭すが、夏耀が自分のために怪我をしたと思っていた。
顔の腫れが引いた後、母親が駆け付け、袁茹も見舞いに来た。

入院するヤオに付き添うゾン。ヤオは傷が良くなるまで母には黙っておいてくれと頼みます。ゾンは「やり返さず逃げていればこんなことにはならなかった」と叱りますが、ヤオは「あいつは弱そうで勝てると思ったんだ。でも卑怯な手を扱われて」と言い返します。ゾンは「リングでのやり方を普段の生活に持ち込むな。身を守りたいなら卑怯な手を使ってもいい」と諭します。自分を守るためにヤオは大怪我を負ったのだと思ったゾンは申し訳なさに顔を歪めます。

翌日もゾンはヤオのベッドサイドにいましたが、疲れでうとうとしています。ゾンにブドウの皮を投げつけてふざけるヤオ。

ヤオはゾンの顔の傷がどれくらい治ったか尋ねますが、突然病室にヤオの母が現れます。「車が故障したんだ」と嘘をつくヤオ。「あなたにもしものことがあったらどうしたら」と抱きつく母を見て、ゾンは病室を後にしますが、そこにルーが見舞いのために花を持って現れます。ゾンは「顔のことは言うな。特に左右の目が違うことは」とルーに注意します。しかし看護師が「午後に左右の目の違いの検査をします」とルーに書類を渡してきたため、ルーはうっかり目のことを言ってしまい、母は目の大きさが左右で違うと大騒ぎし始めます。

さらに母とは入れ替わりにダーユーも現れます。「俺とは絶交なんだろ?何しにきた」と言うヤオに、「どんな罰が当たったのか見にきた」とダーユーは吐き捨てます。さらに、ルーからヤオの顔のことは言うなと言われたにも関わらず、「顔は青と紫のまだら模様で、鼻だって膨れてる。左右の頬の大きさも変だ」と嫌がらせのように言います。ヤオはラッピングされた袋を渡し、「美容水だ。誰かさんのご機嫌を取りに行く途中だった。誰かさんが冷たいとか言うから、昼飯も食べずに買い物に行って夜急いで渡そうとしたら車がおかしくなって…いや、もういい、疲れるだけだ。おかしいだろ。笑えよ」とヤオは突き放します。「お前は一見おおらかそうに見えるが、内心ではあれこれ細かい計算ばかり。俺じゃなくてお前こそはっきりしろよ!」と怒るヤオに、「お前は病人だからお前の言う通りでいいよ。これ、ありがとな」とはにかむダーユー。やっと仲直りできました。

廃倉庫で、「兄貴」と呼ばれる男は部下たちに車に荷を詰めさせています。「ヘイズはもう風前の灯なのになぜ?シア・ウェイドンの孫にやられてるくらいだ」と言う部下に、「シア・ヤオを見たことがあるか?俺は奴が毎年出るボクシング大会のファンなんだよ」と言いながら車に乗り込みます。それを天井から隠れて見ていたゾンは、車が出発すると同時に車に飛び乗ります。車は灯油タンクにぶつかり、床に灯油がぶちまけられます。男たちと乱闘になるも、たった1人で圧勝するゾン。灯油に火が引火し、男たちはちりぢりに廃倉庫から逃げ出します。それをゾンは冷静に追いかけます。車で逃げ出す男たち。

 

第27話

<あらすじ>
宣大禹は夏耀が袁茹と付き合っていて、騙されているのではないかと思い、王治水に尾行を依頼する。
王治水は袁茹が別の男とデートしているのを見て、浮気だと卵をぶつける。
夏耀と袁縦が食事をしている時、袁茹から電話があり2人が現場に駆け付けると、夏耀は宣大禹と王治水が、袁茹に嫌がらせをしていて驚く。

ダーユーはジーシュイにルーの写真を見せ、「この明らかに整形顔の女、ヤオと付き合ってる」と不貞腐れたように言います。思わず笑うジーシュイを殴るダーユーですが、チラリと見えた額には傷跡が。「傷跡を消せと金をやっただろ!」とダーユーは怒鳴りますが、ジーシュイは無言で髪を元に戻し、「俺を呼び出した理由は?」と尋ねます。「ヤオが騙されてないか不安だ。この女を尾行してくれ。報酬は今の10倍やる」と命じます。金をもらってニヤつくジーシュイを見ながら、「なんだか可愛く見えてきたな」とひとりごちるダーユー。

ルーが男と腕を組みながらデートしていると、「ユエン・ルー、クソ女!浮気は日常茶飯事か!」とどこからか罵声が聞こえます。物陰に隠れていたジーシュイは、「シア・ヤオがいるのに他の男と付き合うのか!本人から聞いたんだぞ!親友の俺が許さない!」と言いながら卵や野菜を彼女にぶつけます。

同じ頃、退院したヤオはゾンとレストランで食事をしていました。ルーからゾンに「変な人がいるの。卵を投げてくる」とSOSの電話が鳴り、ゾンとヤオはルーを助けに行くことに。逃げるジーシュイを追いかけるルー。ジーシュイに追いついた時、ちょうどルーはゾンとヤオに、ジーシュイはダーユーと合流します。ダーユーは「ヤオと付き合ってるくせに他の男とデートを!」と指さしますが、ルーは「付き合ってない!」と反論。ゾンがジーシュイを殴ると、ダーユーは慌ててジーシュイを担いで帰っていきます。困惑の表情でそれを見送るヤオ。

翌日は豪雨。横断歩道が池状になっていて渡れない子供たちを見て、ヤオは1人1人抱き抱えて渡ってやります。
配達の仕事をしているジーシュイのもとに、ダーユーが車で来て「安静にしろと医者に言われたろ!さっさと帰るぞ」と怒鳴りつけます。仕事が終わっていないから帰れないと言うジーシュイのために、車で配達を手伝ってやるダーユー。
「今働かなくても金は十分足りてるだろ。何に使ってるんだ」と尋ねるダーユーに、「貯めてる。いつか女に使うためにな」と鼻で笑うジーシュイ。
病院内で待っていたダーユーは、「今すぐ病院の入り口まで来て」とルーに呼び出されます。「卵の件は終わってないわよ」と怒るルーに、「十分に報いは受けた。それに、ヤオと付き合ってないって証拠は?なぜ兄貴の会社に?なぜ春節に土産を?なぜあのクソ寒いハルビンに?」と言うだけ言って去ってしまうダーユー。ルーは呆れ返ります。
治療を終えたジーシュイは病院の外に出るとダーユーに電話をしますが、繋がりません。長いことバスを待って、配達のバイクを回収しにいきます。

ヤオの実家で彼ら親子のために料理を作るゾン。ヤオの母は「彼、女の子に人気なんでしょ?私も若い頃はあんな男が好きだったわ」と夢みるように言いますが、ヤオは「結局は美少年が人気なんだよ。俺はどちらかと言うとゾンと同じタイプだろ?俺らは同じなんだ」と嬉しそうに言います。

ジーシュイはバイクを見つけるともう一度ダーユーに電話します。ダーユーは「もう何も信じない。ほっといてくれ!このクラブで俺が死んだとしても関係ない」と泥酔した声で電話を切ります。クラブに向かって走り出すジーシュイ。

 

第28話

<あらすじ>
酔った宣大禹を王治水が迎えに来て、自分の部屋に連れて行く。
王治水は、夏耀と間違えて一番の兄弟だと言う宣大禹を、あしらって寝かせる。
明け方、外のニワトリが鳴く声が煩くて、王治水は鶏を捕まえ捌いた。

ジーシュイは泥酔したダーユーをバイクに乗せ、自分の家に連れて帰ります。ダーユーの家は遠く、バイクの充電が持ちそうになかったのです。
ダーユーはジーシュイをヤオと間違えて、「お前は俺の1番の兄弟だ」と言います。ジーシュイは明日も朝から配達があるので、ダーユーを適当にいなして寝ようとします。
しかし明け方、やけに外で鶏が鳴いてうるさくて眠れません。ジーシュイはずっと我慢してきましたが堪忍袋の尾が切れ、鶏を捕まえて捌こうとします。鶏の血を浴びてしまうダーユー。ジーシュイはおざなりに血の痕を消し、ベッドに横になります。

ダーユーにヤオから「どこにいるんだ?」とチャットが入ります。ジーシュイは「ダーユーは酔って寝てるから朝迎えにきてくれ」と代わりに返信し寝ます。
鶏の飼い主は近所の犬が食べたのだと勘違いし、「バカ飼い主ども!」と叫び立てています。

早朝、ヤオがジーシュイの家に迎えにきます。半裸の状態で寝る2人は鶏の羽だらけです。ヤオは「うまく隠してたんだな」と言い、帰ってしまい、ダーユーに叩き起こされたジーシュイは「昨夜逃げたのがいたんだな」とつぶやきます。

ビリヤードをするゾーは「ダーユーがあの金を盗んだ奴とどうにかなってると?」と尋ねると、「強制したんだ。血だらけだったんだぞ」とヤオは今朝見た様子を話します。「一緒にいたら”気持ち”が湧くだろ」と返すゾー。

ヤオが学校の一室でミニカーを走らせて遊んでいると、シーが「社長室のいたずらはお前だろ?会いにきた人がいるぞ。訓練室を壊した奴だ」と呼びにきます。ダーユーのことだと気づいたヤオは彼を迎えにいきます。ダーユーは「ジーシュイとは何もない。あの日飲みすぎて奴が迎えにきたんだ」と言いますが、「腑に落ちないな。お前が奴の部屋にいた時、お前は奴のことを誰だと思ってたんだ?」と尋ねます。ダーユーは口ごもり、「話がある。誰にも言うなよ。奴は人間じゃなくて鶏の精だ。俺が寝てたら鶏が一羽飛んできて、俺の周りを飛び跳ねてたんだ。それから鶏が消えたんだぞ。奴と合体したんだよ。起きたら枕元に本物の羽毛があったんだから!本気でこの件は調べないと」と真面目に言います。

またゾンの部屋で一緒に半裸で寝るヤオ。「週末、俺の友達に会ってよ」と頼むヤオに、「ダーユーか」と嫌そうなゾン。そっぽを向いて寝てしまいます。

ヤオはダーユーとゾー、そして彼の彼女であるリウ・シュエンを週末の飲みに誘います。ジェンジェンはゾーの探していた靴をプレゼントしてやり、つんと澄まして携帯をいじりはじめます。ゾーは彼女を誘っても喜ばないからとジェンジェンを週末の飲みに誘います。

ジーシュイはヤオからダーユーと一緒に来いとその晩、飲みに誘われます。ジーシュイはゾンに近づくと、サインをくれとねだります。身なりが良くなったなとヤオが揶揄うと、ジーシュイはダーユーからもらった金のライターを見せびらかします。「金しか頭にないくせに義理堅い奴だな」と思うダーユー。

 

第29話

<あらすじ>
夏耀は袁縦に頼んで、宣大禹と彭沢を呼び食事会を開く。
宣大禹と一緒に来た王治水は、身なりも整い、宣大禹から貰ったライターを大切にしていた。
彭沢は李真真を連れ、少し遅れて登場。

ダーユーが投資する映画で自分が主役を演じるからSPを頼まれてくれないかとゾンに頼むジーシュイ。「あいつに惚れたのか?」と尋ねるダーユーに、「同じ男として憧れるじゃん」と口を尖らせるジーシュイ。
ゾーが渋滞で遅れてきましたが、部屋に入るなり、ジェンジェンはやけにゾンに熱い視線を送っています。ヤオは1人1人ゾンに紹介します。

トイレに立ったジーシュイに、ゾンは「そのライターを売ってくれないか?俺の時計と交換でもいい」と持ちかけます。ジーシュイは時計の方が高価そうだし、いずれゾンが有名になればサインよりも値打ちが出ると算段しますが、「売らない」と意固地になります。ライターを取り上げたゾンに、返してとまとわりつくジーシュイ。

学校に来たヤオはシーから「慈善基金を立ち上げる件、聞いてない?傷痍退役軍人のための基金を立ち上げるんだ」と言われます。「強制でないけど、社員は寄付したい奴が多いだろうな」と答えるシー。
ヤオは帰宅すると、母に自分の貯金はいくらか尋ねます。普通の貯金とお年玉を合わせて50万元くらいかしらと答える母。ヤオはゾンが慈善事業を立ち上げるから手伝いたいんだと話します。母はゾンが挨拶に来てくれるし、料理も作ってくれるし、慈善事業なら手伝わないとねと口座のお金を全部使ってもいいと言ってくれます。

ヤオはゾーにもゾンの事業に寄付してくれないかと電話をし、50万元以上出さないと絶交だと脅します。ダーユーにも電話しますが、彼は出資したドラマ撮影に忙しいようで金は出せないとすげなく断られてしまいます。
学校に着いたヤオはシーに自分と友人の100元をゾー名義で寄付してくれと頼みます。

「ティエンチアオ安全学院院長のユエン・ゾン氏が本日の基金設立イベントを主催されました」と基金イベントの司会者が話し始めます。次に、寄付者の紹介がなされます。ツァオ・リン氏2万元、シュン・チョン氏8000元、ポン・ゾー氏100万元、と名前が呼ばれ、ゾンとヤオは笑顔で顔を見合わせます。さらに本イベントに賛同をいただいたヤオの友人のシュエン・ダーユー氏250万元、と呼ばれ、ゾンは驚きます。

ジーシュイは女優を相手に堂々と演技をしています。撮影を見つめるダーユーのもとに、上機嫌のヤオが。ヤオはジーシュイの足が白いことに惹きつけられます。ヤオはまた突然「9年前に男と裸でチャットしただろ!」とジーシュイの足を割り開こうとします。「9年前のこいつにパソコンなんてあるわけないだろ!」とダーユーに言われて我にかえるヤオ。

帰宅中、ヤオは渋滞に巻き込まれます。ヤオは突然ヘルメットを被った作業員たちが「助けてください」とそこらの車に手当たり次第に声をかけているのを見つけます。作業員たちは「井戸に人が落ちたんです。救急を呼びましたが時間がかかっていて」と言います。救急車は渋滞にはまってしまっているようで、12月に井戸に落ちてしまえば命が危ういです。ヤオは作業員たちに連れられて井戸に向かいます。井戸に落ちてからもう20分も経っているらしく、落ちた作業員は縄を降ろしても掴めないでいるようです。ヤオは井戸の底に着くと、倒れている作業員にも縄を結び、引き上げさせます。しかし上にいる作業員たちは2人分の体重を引き上げられず、ヤオはやむなく自分につけていた紐を解きます。

 

第30話

<あらすじ>
井戸に落ちた作業員を助けようと、井戸に入った夏耀は、先に人をロープで出すと、冷たい水の中に残った。
寒さのため、意識が朦朧とする夏耀。
地上にいる作業員が夏耀の携帯で電話を鳴らすと、袁縦に繋がる。

作業員たちはすぐさまヤオを井戸から救おうと縄を下ろしながら声をかけますが、ヤオは凍えそうになり、意識を失いかけています。作業員の1人がヤオの携帯でゾンに電話をし、ゾンが渋滞の隙間を縫って慌てて救助に駆けつけます。

「大丈夫、やっと会えた。ゾン、寒いよ…」と震えるヤオに縄を結びつけると、ゾンは「俺は後から上がるから」と勇気づけます。しかし縄は途中で切れてしまい、ヤオはまた井戸の底に。ゾンはヤオだけでも助けようと、自分の肩に足をかけて上に上げさせますが、ヤオは自分1人では嫌だと泣きじゃくり、ゾンは途中で意識が遠くなってしまいます。
そこに駆けつけたゾンの部下であるSPたち。

2人は病院に搬送され、一命を取り留めます。ヤオは足の指に障害が残ることは彼に伝えないでくれとルーに頼みます。目を覚ましたらゾンを見て思わず泣いてしまうルー。大丈夫だと繰り返すゾンに、思わず「足の指を全部失ったのよ」と言ってしまいます。平衡感覚がなくなってしまうと暗い顔をするルーですが、ヤオの母は「今は骨の再建技術もあるから、毛細血管や筋繊維を修復して正常に機能するように治せるわ。アメリカの医者に連絡したから一緒に行きましょう。あなたは息子の命の恩人だもの。感謝してる」と優しく話しかけます。

ゾンはヤオを見つめ、ヤオも彼を見つめ返します。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

ヤオはゾンと、ダーユーはジーシュイと、ゾーはジェンジェンとお付き合いする流れなのかな?
ルーはいつの間にヤオのことを恋愛の対象外にしてたんでしょうか。他の男の人とデートしてる時にはもうすっかりヤオへの熱は冷めていたんでしょうが…。
あと、廃工場でゾンが戦ってた相手は誰だったんでしょう?ヘイパオの一味?
最初はシーから命令されてたヤオがいつの間にか立場逆転してたのも謎でした。ヤオがお金持ちの御曹司だから?
それに、男同士で同じベッドに半裸で寝るのは中国では普通なの?それともBLドラマだからなの?
解説、続編求む〜!!!!

小錦あや
小錦あや

各キャラクターが何をしてるのか、何を言いたいのかよく分からない場面が多かったです。説明が少なすぎる!
あと、中国人の恋愛観が分からないので、感情移入のしどころが分からなかったです。ジーシュイが金のライターを見せびらかすシーンでダーユーが胸キュンしてるのは謎だったな…。
それに結局、ヤオとゾンがどうなるのか未知のまま終わりましたね。これはBLなのか?ブロマンス?井戸のくだり必要だった?など、疑問が多く残る終わり方でした。全体的に謎なドラマでした。美しい俳優さんたちを愛でるには良いドラマかな。

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

ゴン・ジュンもシュー・フォンも、顔が小さくて手脚が驚くほど長い!完全に二次元の体型です。他の俳優さんたちも美男子揃いで、いやはや美の暴力だなと思ってしまいましたね。かなり規制が入ったようで、内容的にちぐはぐな場面も多かったですが、半裸で一緒に寝るシーンを入れたりと製作陣はだいぶBLに寄せるように頑張ってくれたのではないかなあと思いました。

今回3人が見た「盛勢 Advance Bravely」は、Amazonプライムビデオ、Huluで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

引用:盛勢 Advance Bravely|フジテレビの人気ドラマ・アニメ・TV番組の動画が見放題<FOD>

 

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