中国人気BLドラマ「陳情令」のネタバレ感想|強い絆で結ばれた2人の激動の運命を描くファンタジー時代劇

ドラマ

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中国で動画再生回数64億回を超え、2019年のWEBドラマ再生回数No. 1を記録した「陳情令」

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登場人物とあらすじ


堅物で生真面目なイケメン仙師×無実の罪を着せられ死んだが、なぜか生き返った破天荒な天才仙師 のお話。

<あらすじ>
五大世家(藍氏、江氏、聶氏、温氏、金氏)が世の秩序を治める中、快活で何ものにも縛られない自由奔放な魏無羨〈ウェイ・ウーシエン〉が無口で戒律を重んじ己にも厳しい藍忘機〈ラン・ワンジー〉に出会う。
そんな対照的な二人は、偶然にも藍氏の禁地へ足を踏み入れ、藍氏が代々守ってきた秘密を知る。
正義のため力を尽くすことを誓った二人は、共に事件を解決していくうちに、徐々に絆を強めていくが、魏無羨は罪を被せられ、断崖から身を投げそのまま消息を断ってしまうのだった…その16年後、呪術によって再び蘇る魏無羨は藍忘機と再会し、二人は新たな事件の真相にたどりつくと、それが16年前の忌まわしい過去につながることに気づく…。

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相関図

引用:「陳情令」ドラマ公式サイト

引用:「陳情令」ドラマ公式サイト

 

こんな人におすすめ

  • アニメ「魔道祖師」にハマった❤️
  • 中華BLに興味がある🇨🇳
  • ファンタジーBLが好き🧚‍♂️

 

 ネタバレ感想

#1「目覚め」

<あらすじ>
仙師たちが戦いを繰り広げる中、断崖絶壁から身を投げようとする1人の男がいたー彼の名は魏無羨。
手を伸ばし救おうとする藍忘機、怒りの剣を降り下ろす江澄。
2人の目前で魏無羨は奈落の底へと落ちていった…。

仙師たちが陰虎符を我が物にしようと戦いを繰り広げる中、断崖絶壁から身を投げようとする1人の男がいました。彼の名は魏無羨。
血塗れの手を伸ばし彼を救おうとする藍忘機、「死ぬがいい」と叫び怒りの剣を降り下ろす江澄。2人の目前で魏無羨は奈落の底へと落ちていきました。
しかし彼の骸は見つかっておらず、仙師たちはいつ復讐のために魏無羨が現れるのではと怯えていました。

死後16年が経った頃、魏無羨はなぜか莫家荘の一室で莫玄羽として目覚めます。
蘭陵金氏宗主の隠し子だった莫玄羽が、自分の命と引き換えに魏無羨に敵討ちを念じて舎身呪(自分につけた傷の数=敵の数。敵全てを殺さなければ召喚された者は死ぬことができない)をかけたのです。

そこに莫夫人の一人息子である莫子淵が現れ、魏無羨を蹴り倒し、「お前などは蘭陵金氏に迎え入れられるはずもない」と罵倒し去っていきます。

莫玄羽は13歳で金鱗台に行き、そこから戻るや否や顔に白粉を塗りたくったり仮面をつけたりと奇行を繰り返していたそうです。下男から木の実を奪い散策していると、姑蘇藍氏の仙師たちに出会います。

仮面をつけた魏無羨は莫夫人が姑蘇藍氏の仙師たちと自分の家には縁があると長話をしているところに転がり出て、「盗んだものを返せ!この人たちは僕に暴力を振るうんだ」「今度僕のものを盗んだら手を切るぞ」と大声で泣き叫びます。
夫人の演説を見に来ていた民たちは「なんて残酷な親戚たちだ」と声をあげます。

莫家荘では化け物騒動が起きており、姑蘇藍氏の仙師たちは退治のために呼ばれていたのでした。仙師たちは西院には近づかず夜は部屋から出ないようにと莫一家に忠告します。

魏無羨は自分が考案した召陰旗が仙師たちに使われていることを不満に思いつつも、旗を1つ奪って呪いの書き方が正しいか確かめます。「これでは5里以内の邪祟しか呼び出せない」と思いつつ、脳裏に過った藍忘機の姿になんとも言えない想いを抱きます。

その晩、魏無羨に仕返しをするために召陰旗を奪って西院に行く莫子淵。莫子淵の首には黒い紋様が浮かび上がり、何かの邪祟に取り憑かれて2人も殺してしまいます。莫夫人は邪術を学んだ魏無羨の仕業だと大騒ぎします。

莫子淵は仙師の術で気絶しますが、左手が暴走し自分で自分の首を絞めて死にます。莫家当主も邪祟に呪われ、夫人に襲いかかります。黒い紋様は明らかに陰虎符によるものですが、陰虎符は16年前の不夜天の戦いで破壊され尽くしたはずです。

仙師たちは藍忘機に救援信号を送ります。藍忘機の到着を待っていると、莫夫人の左手が暴走し仙師たちを襲い始めたため、魏無羨は死体になった莫子淵と莫家当主を操り莫夫人と戦わせます。莫夫人から必死で仙師たちを守る魏無羨。そこに藍忘機が現れます。久々に見る藍忘機の勇姿に思わず笑みが溢れる魏無羨。

仙師たちが藍忘機に悪霊の正体を尋ねると、「一品霊器に宿った霊識だ。(忘機琴で)剣に宿したので剣霊になった」と説明しますが、仙師たちは「なぜ一品霊器ごときがこれほどの怨念を?」と戦きます。藍忘機は剣霊に陰虎符の痕跡があると見抜き、魏無羨がどこかにいるのではと探します。

翌日、詠仙楼の主人は3日間魏無羨の話をしただけで何者かから金子を貰っていました。その横を通り過ぎる魏無羨とロバ。腕に残された傷はあと1つ。魏無羨は一体誰を殺せばいいのかと悩みます。

たこわさ
たこわさ

アニメ「魔道祖師」第1話とほぼ同じですが、藍忘機が現れた瞬間に「あいつまだ白装束なのかよ」って嬉しそうに呟く魏無羨にオタクは爆散してしまいました💥
自分めちゃ藍忘機のこと好きやん…🥺❤️
宿の主人が何者かから魏無羨の話をした対価に金子を貰ってたのと、莫玄羽の残り1人の仇敵を匂わせる描写は「魔道祖師」にはなかったです。莫玄羽は莫一族以外にいったい誰を呪っていたんでしょう?

自分を一族の一員だと認めてくれない蘭陵金氏宗主(金光善)かな…?🤔

 

#2「再びの大梵山」

<あらすじ>
莫家荘を出た魏無羨は、大梵山の周辺で人々の魂が奪われる事件が起きていることを知り山へと向かう。
大梵山には、宗主となった江澄率いる雲夢江氏、師姉 江厭離の忘れ形見の金凌の率いる蘭陵金氏、そして藍忘機率いる姑蘇藍氏も集まっていた。
魏無羨は墓守の老人の言葉から祠へと向かうが、そこにあったのは藍忘機と封印したはずの天女像だった。

騒ぎに乗じて食いしん坊のロバを連れて莫家荘を出た魏無羨。道中、道教の神地である大梵山に向かう人々に出会います。

大梵山周辺では食魂殺が現れ、人々の魂を吸う事件が起きているのだそう。魏無羨が作った風邪盤が動かないから食魂殺はこの辺りにいないはずだと言う旅人たちを尻目に、山へ向かおうとする魏無羨ですが、ロバが動こうとしません。
困り果てていると、阿臙という娘がリンゴを分けてくれます。リンゴをロバの前に垂らしながら先を急がせる魏無羨。

魏無羨が大梵山に登りあたりを見渡していると、一緒にいた阿臙が突然踊り出します。
阿臙は先日婚礼が決まったばかりでしたが、ある日山へ芝刈りに行った婚約者が戻ってこず、彼を探しに行った彼女は帰ってきた時は突然大梵山に向かって踊り出す以外は廃人のようになってしまいました。さらに今度は阿臙の父親が魂を失い、程なくして死んでしまいます。

「助けて」という悲鳴を聞いた魏無羨が慌てて山を降りると、そこでは金凌が仕掛けた罠に捕らえられた人々の姿が。「400枚の縛仙網を仕掛けたのに愚か者のせいで無駄になった」と怒る金凌。裕福な蘭陵金氏らしい豪快な金の使い方に魏無羨は呆れます。

阿臙が現れたせいでロバが走り出してしまい、金凌に「痴れ者」と罵倒される魏無羨。人々を捕らえたまま降ろしてやらない傲慢な金凌を懲らしめようと、「母親はどんな教育をしてたんだ?」「父親じゃなく外叔父に懲らしめてもらうって?」と馬鹿にする魏無羨の前に、宗主となった江澄率いる雲夢江氏が登場します。
魏無羨に襲い掛かろうとする金凌でしたが、そこに藍忘機率いる姑蘇藍氏が現れます。

江澄は藍忘機が各地を渡り歩いていたのに今更夜狩に首を突っ込んでくるのかと喧嘩腰。そんな時、藍色の光剣(藍忘機の剣)が400枚全ての縛仙網を切り裂いたとの一報が入ります。憤る江澄ですが、藍忘機が揉め事に口を出すのは珍しいからと怒りを収めます。
藍忘機は魏無羨を見やりますが、何も言わずに去って行きます。

魏無羨が川で水を飲もうとすると、水面に江澄や江厭離が映り、彼らとかつて交わした言葉が思い出されます。

蘭陵金氏の仙師たちは金凌の傍若無人っぷりに呆れており、「魏無羨に殺された江厭離の忘れ形見だから雲夢江氏にも溺愛されて仕方なかろう」と噂します。それを聞き、自分の失言に呆然とする魏無羨。
江澄はこの16年間、鬼道を使う者を決して許さず、徹底的に厳罰に処してきたようです。

大梵山を徹底的に散策する姑蘇藍氏の仙師たちですが、一向に手がかりは見つかりません。
「温の旦那様から命じられてここに長い間来ている」という墓守の老人は、「舞天女が祀られている山頂にある祠にある1体の石像がまるで生きているように動くので奇妙だ」と仙師たちに話します。

魏無羨がロバのリンゴが草を食べているのを見つめていると、その近くに聚霊草が生えていることに気づきます。聚霊草は地中の霊元(霊の力の源)を吸い、修師の墓のそばに生えます。草を辿っていくと、埋葬された修師たちの霊元が散らずに陰気な空気に包まれた墓に辿り着きます。

墓守の老人はここは温氏の墓だと言います。魏無羨は「ここに家族が埋まってる」という女の声を聞き、これは食魂殺の仕業ではないと気づきます。
金凌が危ないと思った瞬間、墓守の老人は跡形もなく消え去っていました。

舞天女の祠に着いた姑蘇藍氏。祠は数百年前に仏脚鎮の猟師が山に入り、人そっくりの石を洞窟で見つけたことからできたようだ」と話します。「祠はご利益があると聞いていたが、掃除もされず荒れたままなのはおかしい」と話し合う仙師たち。

そこに金凌が現れ、「ご利益があるのなら私が願ってみよう。”大梵山で魂を食ってる奴を私の前に連れてこい”」と言います。その瞬間、石像が動き出したため魏無羨は札でその動きを食い止めつつ仙師たちを祠から逃します。

祠の外に出ると、魏無羨は姑蘇藍氏に煙霧弾を上げて藍忘機を呼ぶよう頼みます。しかし莫家荘で全て使ってしまった上に予備もないと知り呆気に取られる魏無羨。

「なぜ魂を奪ったのは天女だと分かったのか」と尋ねられ、「食魂殺はまだ散っていない死者の霊識を吸収することから、墓に霊識が集まっているのに生きた人間を殺すのはおかしいと思ったからだ」と魏無羨は説明します。

「では阿臙の異変はどういうことか」と尋ねる仙師。魏無羨は「婚約者がいなくなれば女は普通神に祈る。同じくおかしくなった娘を見た父も医者に治せないならと神頼みをする。
彼女が狂ってしまったのは、一度霊識を奪われたことでそれが傷ついてしまったからだ」と説明します。さらに「天女が動き出したのは、金凌が大梵山で魂を食ってる奴を私の前に連れてこい」と願ったから…と話しているうちに、金凌はどうしたのかと魏無羨はハッとします。

あたりを見回すと、天女が金凌たちを追いかけてきていました。しかし天女はかつて魏無羨と藍忘機が封じたはず。なぜ動くのかと魏無羨は不思議でなりません。
魏無羨は咄嗟に仙師の剣で竹を切り笛を吹き、天女の動きを止めます。天女に襲われそうになった金凌を間一髪のところで死んだはずの鬼将軍 温寧が助けます。

温寧は一蹴りで天女を粉々にします。

温寧は死んだはずなのになぜここにいる?手の込んだこんな幻影を作ったのは誰だ?誰が俺に温寧を召喚させようとしているんだ?と混乱する魏無羨。

温寧に向かって突進する仙師たち。魏無羨は笛を吹き、仙師たちと戦わせます。金凌は笛を吹く魏無羨を訝しげに見つめます。

温寧は魏無羨のもとに近づいてきます。
魏無羨の笛を吹く手を止めさせたのは藍忘機。藍忘機が来ると同時に温寧は去り、温寧の後を藍忘機が追わぬよう魏無羨は彼の手を握りしめます。

そこに現れる江澄率いる雲夢江氏。なぜ救援信号を送らないのだと激怒する江澄に仙師たちは「温寧が現れた」「莫玄羽が呼んだ」と必死で報告します。

江澄は問答無用で魏無羨を紫電(奪舎(他人の体に自分の魂を移すこと)した者の魂を取り出す)で攻撃しますが、莫玄羽を攻撃しても魂が奪い取れないことに苛立ちます。
姑蘇藍氏の仙師は「魏無羨は死後、骸や魂も見つからないのに奪舎できるはずがない」と言いますが、江澄は「死んだとは限らん」と激昂。「江宗主が殺したのでは?」と尋ねられ、彼は口籠もります。

江澄は「答えよ!お前は誰だ!」と魏無羨に叫びます。魏無羨は「蓮花塢に戻りたい」と16年前のことを思い出しながら、地面に倒れ込みます。

16年前、魏無羨は江澄に小言を言われながらも江厭離に甘え、幸せそうに過ごしています。

たこわさ
たこわさ

「魔道祖師」では聚霊草は出てこなかったような?🤔

魏無羨が無理やり連行しようとする江澄にしなをつくって「藍忘機みたいなイケメンとがいいな〜❤️」って言うシーンもなかったですねw 結構内容が違うんだなあと面白く観ています。

「魔道祖師」と「陳情令」、どちらの方が原作に近いんでしょう?

 

#3「運命の邂逅(かいこう)」

<あらすじ>
時は16年前に遡る。
藍氏の座学に参加するため魏無羨、江澄たちは彩衣鎮の宿に泊まろうとするが、江厭離の許婚 金子軒の一行が宿を借り切ったため、そのまま雲深不知処へ向かうことに。
宿に招状を忘れ、取りに戻った魏無羨だったが、日は暮れ閉まっていた山門から無断で潜入したため藍忘機に気づかれてしまう。

時は16年前に遡ります。
藍氏の座学に参加するため魏無羨、江澄たちは彩衣鎮の宿に泊まろうとしますが、江厭離の許婚 金子軒の一行が先客を押し除けてまで宿を借り切ったため、魏無羨は侍女の綿綿に部屋を融通してくれないか頼み、了承されます。綿綿が金子軒の世話をしているのを見た江厭離は悲しげな表情に。

その後、なぜか宿の主人から追い出される魏無羨たち。
金子軒とかち合ってしまったため、魏無羨は「座学に帯同するのは各仙家から数名なのになぜこんな大勢引き連れているのか?蘭陵金氏は礼儀に厚いと聞いていたのに期待外れだな」と金子軒に問いますが、無視されます。

江厭離は金子軒を見つめますが、彼が目を逸らしたため別の宿を探そうと提案します。江澄は落ち込んでいる江厭離を心配しています。

宿を出た雲夢江氏一行はそのまま雲深不知処へ向かうことに。
姑蘇藍氏からの招状を宿に忘れてしまった雲夢江氏一行は雲深不知処に入れず困っていました。師姉を主人に会わせてもらえれば分かると魏無羨は主張しますが、酉の3刻に知らせると言われ門の前で待たされます。

そこに現れた藍忘機の後に、傷ついた藍氏の門弟が運ばれてきます。魏無羨は藍忘機に「招状をなくしてしまったんだが入れてくれないか?彩衣鎮までの20里も戻って招状を探すのはつらいし、故意に失くしたわけじゃないんだ。もう日が暮れるし…」と頼みますが、冷たく一瞥した彼に禁言術をかけられて黙らされてしまいます。

仕方なく雲夢江氏一行は野宿の準備をし、魏無羨は宿に招状を探しに戻ります。江厭離は魏無羨が金子軒に虐げられやしないかと不安でなりません。

招状を見つけて戻ってきた魏無羨は山門から入ろうとしますが、結界が張られているようで入ることができません。魏無羨は術で結界を解き、酒を片手に意気揚々と入っていきます。
しかし屋根をよじ登っていたところでちょうど藍忘機に出くわしてしまいます。

藍忘機は姑蘇藍氏の家規を淡々と述べ、魏無羨がいくつも家規を破っていることを指摘。しかし魏無羨は「姑蘇藍氏へは初めてやってきたし、家規は知らないよ!でももう破らない!それに師姉たちを探しているんだ。会わせてくれ」と言い立ち上がります。
その瞬間、藍忘機の剣が魏無羨の喉元に突きつけられます。

焦った魏無羨は「大好きなお酒・天子笑を分けてやるから見逃して」と言いますが、藍忘機は聞く耳を持たず魏無羨に容赦なく剣を振るいます。逃げる魏無羨、追う藍忘機。

喧嘩の最中に天子笑を一瓶割ってしまい、しょげる魏無羨。屋根の上で飲む分には家規たは問題ないだろうと嘯く彼に苛立つ藍忘機。

その頃、藍氏宗主の藍曦臣と叔父の藍啓仁は、失踪していた門弟の骸にたくさんの亀裂のようなものが入っていることに驚いていました。最近姑蘇周辺の各世家からも弟子が頻繁に行方不明になると報告を受け、それを調査していたところこの骸が見つかったのです。この亀裂はどうやら邪術の類のようです。

藍忘機に連れられて、魏無羨は藍曦臣から家規を破った処罰を言い渡されます。「家規を300回書き写すこと」と言われ、必死で反発する魏無羨。しかし、江澄たちが中にいると聞いて安心します。

そこで魏無羨は山門で見かけた門弟の骸に気づきます。「山門で見かけた時は死んでなかったのに」と言う魏無羨の言葉に顔を見合わせる藍曦臣と藍啓仁。

不夜天では、温情が温若寒から「温晁と共に雲深不知処へ行け。大梵山の陰鉄も見た目は同じだ。必ず見つけて持ち帰れ」と命じられていました。彼女は「病弱な阿寧(温寧)を共に連れていきたい」と願い出、許されます。

雲深不知処では、魏無羨たちの前で死んだはずの門弟が突然体を起こし目を開けます。魏無羨は「死体っぽいが霊力の波動を受けているから完全な死人ではなく、霊識を失っている感じだ」と話します。
藍忘機が「接霊(霊識を吸い取ること)では」と言うと、藍曦臣は「傀儡だ」と言い当てます。

庭で月を見上げる藍忘機。彼は藍曦臣に「傀儡のことで気掛かりなことでもあるのでは?」と尋ねます。藍曦臣は「理由は分からぬが野心の強い何者かが邪術を試したのだ。今は探ってみるしかない…お前は弟子の失踪を調べてくれ」と頼みます。

藍曦臣は「父が亡くなってから、お前への要求が高すぎたのではと心配に思う」と不安を吐露しますが、藍忘機は「私は兄上を支えるのみ」と気丈に返します。
藍曦臣はせっかくの座学、各世家からは年の近い者たちか集まっているから交流してみなさいと笑顔で促します。魏無羨の若君も頭が切れていいと褒めると、藍忘機は剣を強く握り怒りを露わにします。

呻め座り込んでいる人々の間をニヤニヤと笑いながら通り抜ける薛洋。温若寒が彼になぜ笑っているのか問いかけると、薛洋は「これらの傀儡は陰鉄の足元にも及ばない。わざわざ弟子を集めて陰鉄の力を試さなくてもいいのに」と軽口を叩きます。
温若寒は舐めた態度の彼を絞め殺そうとしながら、「残り3つの陰鉄の欠片を探し出し、他の世家を支配すれば退屈することもなかろう」と憎々しげに言い放ちます。
薛洋は「最初に不夜天に来た時、俺の条件は伝えた。忘れるなよ」と不敵に笑います。

「大梵西 姑蘇東 擽陽北…最後の陰鉄はどのにある?」と問う温若寒に、薛洋は「約束を忘れたのか?俺が擽陽常氏の陰鉄を手にしたら最後の場所を教えてやる」と言い、去っていきます。

たこわさ
たこわさ

新キャラ、薛洋が登場!

擽陽常氏という仙家も「魔道祖師」では出てきませんでしたね。

魏無羨の「山門で見た時は死んでなかったのに」という発言が気になります。藍氏門弟はいつ死んだのか?なぜ死んだのか?謎が山積してますね…⛰

 

 #4「異端の仙師」

<あらすじ>
姑蘇藍氏での座学が始まり、居眠りや落書きをしてばかりで講義に身の入らない魏無羨だったが、そこへ温氏の次男 温晁が配下を引きつれて座学へやってくる。
温氏の宗主であり仙督の温若寒が陰鉄の欠片を見つけるよう温情に命じていたのだった。
温情は雲深不知処の裏山に結界が張られていることに気づく。

蘭室と呼ばれる教室で藍啓仁による座学が始まります。約3,500条にも及ぶ藍氏の家規が読み上げられますが、魏無羨は金の小鳥を袂に隠している隣席の聶懐桑とこそこそ雑談をしては、藍忘機に睨みつけられます。

家規の読み上げが終わり、まず蘭陵金氏の金子軒が拝礼します。彼の父である金光善が広く経典を集め編纂・金の糸であつらえた「河洛経世書」を差し出したため、仙師たちはその豪華さにどよめきます。
次に清河聶氏。聶懐桑は副使である孟瑶に紫砂の丹鼎を出させます。孟瑶は金光善の隠し子で、金鱗台から追い出されたため聶氏の門下に入ったのだと仙師たちは陰口を叩きます。

雲深不知処の山門にやってきた、温晁・温寧・温情と門弟たち。「招状がないものは通せぬ」と言う姑蘇藍氏の門弟を温晁は鼻で笑い飛ばし、「これが温氏の招状だ」と火だるまにしようとします。
そこに温情が割って入り、慌てて鎮火。「密かに調べよとの命なのに派手に動いては支障が出るわ」と温晁をたしなめますが、「傍系の門弟は臆病で困る」と聞く耳を持ちません。

雲夢江氏が拝礼していると、温晁と門弟たちが「姑蘇藍氏の門は入りづらくて敵わん」とドカドカと入ってきます。
藍忘機が「この100年、温氏の参加はありませんでしたが若君がお越しとは仙督から指示でも?」と尋ねると、温晁は「用があるのは後ろの2人だ。岐山温氏は衆生を導いてきた。今さら藍氏で教えを聞く必要はない」と馬鹿にします。

そこに魏無羨が「弟弟子の江澄が拝礼中なのにそこに割り入るなんて、それが岐山温氏の導き方ってことか?」と口を挟むと、温晁は「青二才めが。礼儀知らずを懲らしめねば世人に非難されるからな。聞き分けのない奴をどう始末するか教えてやる」と言うや否や、門弟たちに剣を抜かせます。しかし魏無羨らも素早く反応し、卓上に置いていた自分の剣を抜き対峙します。

おもむろに藍曦臣が笛を吹くと、全員の持っていた剣が床に突き刺さります。「温の若君、今日は師に拝謁を行っている。自重してもらえぬか」と言う彼につかみかかろうとする温晁ですが、温情が前に進み出て彼を止め、名を名乗ると「私と弟の温寧は座学に参りました。初めてのことで不作法があり申し訳ありません」と言い、贈り物を差し出します。
藍曦臣は贈り物を受け取ると、温晁に向き直り、「拝礼は終えたゆえ、精舎で休んでくれ。明日より時間どおり蘭室に来るように」と告げます。温晁は藍曦臣を馬鹿にした目つきで見やると、その場を後にします。

その後、「温晁が来るなんて珍しい。しかも温晁自ら!」「温晁は普段から横暴極まりないが、拍車がかかったな」と仙師たちは噂話をします。
聶懐桑が「魏兄のように肝の座った男になりたい。どうやったらなれるの?」と無邪気に問い、魏無羨は「遊び倒すことだ。俺が教えてやる。まずは雲深不知処の裏山にある川で魚を獲ろう」とふざけます。江澄は2人の会話を聞きながら「悪い道に引き込むな!家規の筆写がまだ260回も残っているぞ」とたしなめ、魏無羨は不貞腐れます。

その頃、「藍氏の双璧」と謳われる藍曦臣
と藍啓仁は「傍系の姉弟とはいえ、温氏が座学に弟子を送り込むなんて何か別の狙いがあるのでは」「温氏は火術を使う…もしや傀儡と関係があるのでは」と訝しんでいました。

温氏は仙督となって以来、その傍若無人さは増長する一方です。不夜天は城のようで、門下も客卿も多数。「もし摂霊の一件が仙督と関係あれば藍氏だけではどうにもできまい」と藍啓仁は嘆きます。

藍曦臣が部屋を出ると、孟瑶が彼に別れを告げるために待っていました。孟瑶は勉強したい気持ちはあれど聶氏の客卿ゆえ早めに帰るべきだと遠慮します。
藍曦臣は「聶宗主は公明正大で賞罰も明確な方であるから、功績があれば重用されよう」と孟瑶を励まします。その言葉に顔を明るくする孟瑶。藍曦臣も腰が低く賢明な彼に好感を抱きます。

一方、温情は裏山で陰鉄の欠片を銀針を投げては密かに探していましたが、結界が張られていることに気づきます。
しかしそこには魚獲りに興じる魏無羨と聶懐桑がいました。「法術を使えば魚なんて獲り放題なのに、どうして手で捕まえようとするの?」と尋ねる聶懐桑に、「なんでも法術を使ってちゃつまらないだろ?せっかく雲深不知処に来たなら山や川を存分に楽しまないと!」と器用に魚を捕まえます。
温情の気配に気づいた魏無羨は彼女を追いかけ、「裏山は立ち入り禁止なのにここで何を?その銀針は何?」と無邪気に尋ねます。温情は平静を装いながら「医者の銀針に触るなという教えを知らないの?」と慌てて針を隠して去っていきます。

剣の稽古に励む江澄に夜食(蓴菜の汁物)を運ぶ江厭離。魏無羨への怒りをぶちまける彼に、「今日くらい好きにさせてあげたら?江氏を開いた祖先はもともと侠客だったのよ。正義感があって束縛されない。魏無羨もそういう子なのよ」と宥めます。江澄が「だからあいつは父上にも好かれる」と肩を落とすと、江厭離は「正しい心を持つ者なら父上は誰だってお好きよ。文句は言いながらもあなたのことを気にかけているのよ」と慰めます。
そこに魏無羨が川で釣った焼き魚を持って現れ、「蓴菜の汁物!焼き魚にぴったりだ!」と大喜びで席に着きます。江澄は能天気な魏無羨に毒気を抜かれます。
江厭離が「座学が始まったら好き勝手はだめよ」と優しく魏無羨に注意すると、「虞夫人の言うとおり面倒は起こさないよ。約束する」と敬礼します。

翌日、座学の時間に居眠りをしたり落書きをして遊んだり、こっそりお菓子を食べる魏無羨と聶懐桑。しかも魏無羨は落書きを藍啓仁の尻にくっつけたり、藍忘機に紙人形を飛ばしたりとやりたい放題です。

藍啓仁は「教えを聞く必要がなければ問題を出す」と言い、「妖 魔 鬼 怪 は同じ類か?」と出題します。魏無羨は「妖は人以外の生き物が化け、魔は人が化ける。鬼は死者が化け、怪は人以外の死骸が化ける」とスラスラと答えます。さらに「妖と怪は混同しやすい。例を挙げよ」と問われますが、「例えば後ろの木は文人の気に長年触れているので、人に化け意識を持ち害を及ぼせば”妖”です。もき斧で幹を切り株になれば、それが修練を重ね”怪”となります」と難なく答えます。
藍啓仁は気に食わないといった様子で「清河聶氏の祖先の商いは?」と勢いこんで尋ねますが、これもまた「肉売り」と即答。「蘭陵金氏の家紋の白牡丹の品種は?」にも「金星雪浪」と即答。「修真界で初めて門派より血縁を重んじた者は?」にも「岐山温氏の祖先 温卯です」と流れるように答えます。

藍啓仁は「雲夢江氏の門弟なら答えられて当然の問題だ。得意になるほどでもない」と言い、「両親や妻子のいる首斬り人が非業の死を遂げた。斬首した数は100余人。骸が7日もさらされ、怨念が悪霊となり凶行に及んだ。どうする?」と尋ねます。門弟たちが答えに窮する中、藍忘機は「方法は3つ。第一に化度 第二に鎮め 第三に絶やす。両親と妻子からの念で化度して執念を消し、効力がなくば鎮め、鎮められぬ場合は根こそぎ怨念を断つ。玄門は手順を遵守しませんと」とよどみなく答えます。藍啓仁は「完璧な答えだ」と褒め称えると、「修行でも処世でも問われるべきは堅実さだ。取るに足りぬ山精や物の怪を祓った程度で驕り高ぶり満足しているようではいずれ恥をかく」と言います。

すると魏無羨が質問したいと挙手。「化度が第一でもうまくいかないことがあります。執念を消すなんて言うのは簡単。新しい衣への執着なんてものならまだしも、家族を殺され復讐を誓うほどの執念なら…第四の方法がある。非業の死を遂げれば悪霊になって当然だ。だったら生前首を斬った100余人の墓を掘り起こして怨念を刺激し、その悪霊と戦わせればいい」と言います。
藍啓仁は怒りのあまり震え、「罰当たりな!邪を祓う目的は化度であるぞ!それどころか怨念を刺激するとは…人の道にもとる!」と大声で叫びます。

しかし魏無羨は「化度できないこともあるかなら、利用すべきでは?大禹の治水でも”塞ぐは下策 流すは上策”と言うし、鎮圧は塞ぐこと すなわち下策だ。霊気も怨念も”気”でしょ。霊気は丹田にため力に利用できるなら、怨念も利用できる」と続けます。
藍啓仁が「では再度聞く。その怨念を制御する方法は?」と怒りを抑えて尋ねると、彼は「考え中です」と言ったため巻物を投げつけられます。

「もし操れたら各世家が許さぬ!出ていけ!蔵書閣で「礼則編」を1,000回写せ!忘機よ、奴が写し終えるまで監視せよ!」と怒鳴りつけられ、藍忘機に連れら渋々蘭室を出ていく魏無羨。江澄と江厭離は気が気ではありません。

温寧が裏山で、滝を落ちて行く岩を音で感じ取り射抜くという弓矢の稽古をしていると、魏無羨が突然現れ「見事な腕だ!」と褒めます。慌てる彼に驚かせたことを詫びつつ、「凄腕なのに清談会では見かけなかった」と尋ねます。
温寧は「とんでもない…私は愚鈍ゆえご指南を仰いでも?」と謙虚に答えますが、魏無羨は「ご指南なんて滅相もない。温兄には天賦の才がある」と称えます。

「なぜ座学に参加せず誰もいない場所で修練を?」と尋ねると、温寧は「若輩者のため参加できないのです」と悲しそうにつぶやきます。「あなたはなぜこちらに?」と聞き返され、実は自分は藍先生から追い出されたんだと気まずげに答える魏無羨。

話を変え、「先ほどの弓についてだが、力加減は十分だった。構えに難があったから指南してやる。腕の位置を低くし、前の腕を伸ばして肩を開く…脚を曲げて狙いを定める…」と弓を引かせようとしていると、温情がそれを見かけて思わず「温寧」と声をかけます。驚いた温寧は矢を放ってしまい、魏無羨は慌てて矢の先にお札を貼り付け、軌道を逸らします。

温情は温寧に「なぜその人といるの」と詰問。温寧は「魏の若君は弓の指導をしてくれていたんだ」と嬉しそうに答えます。魏無羨は「むしろこちらが尋ねたい!なぜいつも裏山で会うんだ?こっそり俺をつけているのか…もしくは、藍氏の裏山で何か探してるのか?」と温情をからかいます。
温情は「言いがかりはやめて」と怒ると、また裏山に入っていきます。魏無羨は彼女の行動を訝しみ、「この裏山には本当に何か秘密が?」と裏山をうろつきます。

しかし後ろから近づいていた殺気に気づき思わず剣を抜くと、そこには無表情の藍忘機が。「藍兄か!」と魏無羨は笑顔になります。

たこわさ
たこわさ

温氏が座学に殴り込んでくるシーンは「魔道祖師」にはなかったですね。そもそも陰鉄という存在自体、「陳情令」で初めて聞いたしな…🤔💭

温氏の傍若無人さと温情の常識人ぶりが分かる回でした。

 

 #5「湖の怪」

<あらすじ>
座学で叱責され藍忘機の監視の下、蔵書閣で3日の筆写の罰を受けた魏無羨。
花をつけた藍忘機の姿絵と春画を見せ藍忘機を激怒させてしまう。
そんな中、彩雲鎮では水の怪が出現し、碧霊湖で舟に乗った人々を次々と落水させているという事件が起きていた。

裏山を散策していた魏無羨は、藍忘機に「裏山に異常があった。摂霊と関係があるかも…」とこっそり打ち明けますが耳を傾けてもらえず、蔵書閣に引き摺られます。藍忘機の監視の下、蔵書閣で3日間の筆写の罰を受ける魏無羨。

早々に筆写に飽きた魏無羨は、「なぜ俺を嫌うんだ?」と藍忘機に尋ねます。藍忘機は質問を無視し、「書写に戻れ」とだけ言って禁言術をかけます。

温寧は温情に「姑蘇に来てから頻繁に姿を消すのはなぜなの?裏山で探し物をしてるの?」と心配そうに尋ねます。温情は温若寒から「雲深不知処にある陰鉄は大梵山のものと同じ形状だ。必ず持ち帰れ」と命じられたことを思い出しますが、何も言いません。温寧は温情が言いたくないことを察し、彼女を労ります。
温寧は病弱で、温情は代々医師の家系にも関わらず病を治してやれないことを申し訳なく思っていました。
「いつかあなたを連れて不夜天を去るわ」と決意を述べる温情に、温寧は心配そうにうなづきます。

魏無羨は書写の最終日、花をつけた藍忘機の姿絵と春画を見せ彼を激怒させます。愚弄されたと感じた藍忘機は思わず剣を抜き「失せろ」と怒鳴ります。

裏山で一連の話を聞いた江澄は「雲夢江氏の面汚しめ。お前の尻拭いはもうたくさんだ」と呆れ果てます。
すると空に温氏が監視用に飼っている梟が飛んでいたため、魏無羨は怪しみ追跡用の札を飛ばします。

藍忘機は魏無羨が結界に侵入しようとした形跡があることを藍曦臣に報告し、結界を頑丈にすべきだと嘆願。しかし藍曦臣は「結界は先人が張ったもの。破れるのは「ある者だけ」だ」と言葉を濁します。

そこに門弟が現れ、彩雲鎮で水の怪が出現し、碧霊湖で舟に乗った人々を次々と落水させているという事件が起きているから解決して欲しいと民から要望が来ていると伝えます。

しかし彩雲鎮の民は水に慣れており、落水するはずがありません。藍曦臣は門弟に民を安心させ、明朝藍忘機とともに自ら向かうと言います。

温情は散策中に立ちくらみを起こした江厭離を助け、江澄と魏無羨に礼を言われます。「病人を助けるのは医者の務め」と言いつつも、温情は仲睦まじい彼らの姿に自分と温寧の関係を重ねて何とも言えない気持ちになります。

藍啓仁は清談会のため清河に行っており、数日間座学は休みのようです。江澄は魏無羨から、藍曦臣たちが彩雲鎮の水の怪を退治しにいく予定だと聞き、自分も力になりたいと申し出ます。
藍忘機は掟に背くと断りますが、藍曦臣は「藍忘機が江氏の2人と同行したそうだから」と快く下山を許します。温情と温寧も「経験を積みたい」と願い出、快諾されます。

彩雲鎮埠頭では、「碧霊湖が人を食う」という噂が広まってからはどの店でも客足が途絶えているようです。
ずっと穏やかだった湖が2ヶ月前、外地の客商の船が沈んだことを皮切りに地元の漁船まで沈み、乗船していた者たちは1人もあがってこない上に骸もないと宿の主人は話します。

翌日、魏無羨は藍曦臣に「例の摂霊の件に何か進展は?」と尋ねますが、「なぜそんな質問を?」と逆に尋ねられます。魏無羨は「雲深不知処は霊脈の尽きぬ場所。でも突然弟子が襲われ、次は水の怪が出現した…もしや関連があるのでは?」と疑問を投げかけます。
藍曦臣は「今回の事件は水の怪の仕業。とにかく迅速に解決せねば」とやんわりと魏無羨の考えを否定します。

魏無羨はそんな藍曦臣の言動を怪しみ、「摂霊の件で重大な進展があったことを俺たちに隠してるんじゃないか?」と藍忘機に酒を勧めながら尋ねます。藍忘機は甕を逆さにして酒をすっかり捨てると、「夜狩中は禁酒だ」とだけ言って先を急ぎます。

深い霧に包まれた碧霊湖に着いた一行は、船に乗り、現場へ向かいます。
魏無羨は藍忘機が1人で乗っている船が倍以上沈んでいることに気づき、船底を攻撃するよう指示します。藍忘機が船を裏返すと、そこには海藻のような生き物が蠢いており、すぐに水の中に潜っていきます。

次々と水の怪が現れ、藍忘機と魏無羨の乗った船を襲います。剣で攻撃すると去っていくそれらを見ながら、藍忘機が剣の名前を尋ねると「随便(適当なこと)だ」と返したため、「剣霊を適当に呼ぶなど失敬な」と更に怒りを買います。
随便は魏無羨が江澄の父から貰ったもので、20通りは名前を考えたものの気に入らなかったため適当に名付けたとのでした。

霧は濃くなり、水色がどす黒く濁り始めたため不安感を抱く藍曦臣たち。
江澄は水の怪から攻撃を受け、左脚を斬られてしてしまいます。船が湖の中心に引き寄せられていることに気づいた藍忘機は早く岸に戻らねばと提案します。

そこで魏無羨は「水の怪が集まり水行淵を起こしてる!全員飲み込む気だ」と声をあげます。
藍忘機が「御剣の術だ」と叫ぶと全員が空中に飛び上がり、湖に飲み込まれることを回避できましたが、江澄は負傷していたため術がうまく発動せず船に取り残されてしまいます。
温寧は江澄に気づくと彼を引きずり上げようとしますが、水の怪に取り憑かれてしまいます。慌てて魏無羨と藍忘機が2人の救出に向かい、空中に飛び上がります。

藍曦臣が水の怪を退治しますが、温寧は晩になっても目を覚ましません。魏無羨は温情に護符を渡し、「温寧はあんなことで昏倒するほどヤワじゃないはずだ。以前にも奇妙な経験をして容易に邪祟が取り憑くようになったんじゃないか?」と探りを入れます。
温情は何も言いませんが、魏無羨は「雲深不知処に来た目的は知らないが、俺も法術ならそこそこの腕はある。護符を温寧の助けにしてくれ」とだけ言って去ります。護符を握りしめる温情。

翌日、活気の戻った彩雲鎮で江澄は温情に助けられたお礼にと櫛を物色します。
藍忘機は、「弟子の摂霊と水行淵の出現に関連があるのでは」と藍曦臣に尋ねますが、「私の推測が外れれば良いのだが、的中していれば我らの手には負えぬ」と堅い表情で答えます。

藍忘機は水辺の商人から天子笑を何本か買い、呑みます。

たこわさ
たこわさ

最後、魏無羨からびわを投げつけられても「要らぬ」と無表情で投げ返していた藍忘機が天子笑を何本か買ってたシーンにニヤニヤしちゃいました。

ツンデレだなあ〜🍶❤️

 

#6「志の継承」

<あらすじ>
水行淵を退治し雲深不知処に戻った魏無羨は江澄たちと酒盛りをするが、その現場を藍忘機に目撃されてしまう。
魏無羨は藍忘機を術にかけて酒を飲ませるが、すぐに酔い潰れた藍忘機は魏無羨の部屋で寝てしまう。
翌朝、藍啓仁は大いに怒って魏無羨や藍忘機に重い罰を与えるのだった。

水行淵を退治し雲深不知処に戻った魏無羨は江澄・聶懐桑と天子笑で酒盛りし大騒ぎします。女の好みの話題になり、江澄の好みをバラそうとしたため大乱闘に。

騒ぎを聞きつけた藍忘機に酒盛りの現場を目撃され、戒律堂で懲罰を受けるように命じられますが、魏無羨は藍忘機を術にかけて酒を飲ませます。

一杯飲んだだけで酔い潰れてしまった藍忘機は魏無羨の部屋で寝てしまいます。抹額がずれていたので直そうとしてやる魏無羨ですが、「触れていいのは父母と妻子のみ」と断られます。

藍忘機には母はいないことを知り、魏無羨は自分も4歳の時に両親を亡くしたことを打ち明けます。

翌朝、清談会から戻ってきた藍啓仁は清河でも同様の事件が起き、首には赤い痕が浮かんでいたことを藍曦臣に話します。藍曦臣は温氏には動きはないこと、碧霊湖で水の怪に異変があったこと、魏無羨の推測では摂霊と関係があるかもしれないことを報告します。
魏無羨は魏長沢と蔵色散人の息子。母親と同じく悪知恵が働くようだと藍啓仁は渋い顔をします。

藍啓仁は藍忘機が魏無羨に唆されて酒を飲んだことに激怒し、2人を雅室で戒尺300回叩きの刑に処します。
そこで思わず「お前は母親に似てどうしようもない」と口走ってしまい、魏無羨は「母のことを知っているのか」と縋ります。しかしすぐに刑が行われたため、うやむやになります。

打たれた痕が痛むと泣き言を言う魏無羨に、当帰の汁物を作ってやると宥める江厭離。藍曦臣は罰の傷は癒えるのに半月はかかるため、裏山の冷泉で癒やしてはと彼に勧めます。さらに蔵色散人は藍啓仁の学友だったと聞かされます。

温情は札を燃やし、温若寒に碧霊湖での異変を「白瞳現る」と伝令していました。彼は陰鉄がか水底にあると理解し、ほくそ笑みます。

裏山の冷泉に到着した魏無羨はそこで藍忘機に遭遇。一方的に蓮花塢の良いところを話す魏無羨ですが、2人は突然冷泉の底の洞窟へと引きずり込まれてしまいます。

洞窟の奥には藍氏の禁紋封印が書かれた琴が置いてあり、魏無羨が近づくと琴が勝手に藍氏秘伝の術である弦殺術を使って彼を倒します。
洞窟にはうさぎたちがおり、なぜか藍氏の抹額をつけています。
藍忘機が抹額で魏無羨と自分の腕を結びつけると、無事琴に近づけました。琴には法力があり、きっと亡くなった藍氏祖先の遺物だろうと想像する藍忘機。

藍忘機が触れると、琴は自然と問霊を行います。魏無羨は「琴を弾くことで先人と交流する藍氏秘伝の技だ!」とはしゃぎます。

藍忘機が「あの方だ」と呟いた瞬間、「仙山を殺し 陰鉄を葬れ」という男たちの声が洞窟中に響き渡ります。魏無羨は「五大世家がどこかの門派を滅ぼそうとしてるのか?陰鉄って何だ?」と藍忘機に慌てて尋ねますが、藍忘機も分からないようです。

そこに姑蘇藍氏唯一の女家主であり弦殺術を編み出した・藍翼が現れ、「陰鉄は不吉よ 言及せずともよい」と言います。
彼女はこの寒潭洞で寂しくないようにと霊力でうさぎを飼っているのだそう。
藍忘機が「もう何年も前に他界されたのになぜ」、魏無羨が「陰鉄と関係あるんですね」と尋ねると、藍翼は「それは私の生涯で最大の過ちでした。ゆえに代償として残りの霊力を使い、陰鉄を抑えているの」と言い、手元に鉄の破片を出現させます。

藍曦臣と藍啓仁は門弟を総出させ、藍忘機と魏無羨の行方を捜索していました。江厭離は疲れのあまり湖畔で足を滑らせてしまいますが、金子軒に抱きとめられ、思わず頬を赤らめます。

魏無羨が「陰鉄とは何か?さっきの叫び声はどこから?」と藍翼に尋ねると、「禁紋封印は効力が薄れつつある。私の霊識も弱まる中、あなたたちが来たのです。これは天意かもしれない…」「数百年前、陰鉄はまだ欠片ではなかった。かつて夷陵の乱葬崗は一面の仙山で、当時最高の国師 薛重亥の拠点だった。今となってはなぜ当時、薛重亥が陰鉄に怨念を吸わせ人々を犠牲にしたのかは分からない。薛重亥は古の妖獣 屠戮玄武を操り仙門の衆派を虐殺したため、五大世家の協力により殺害された。薛重亥と屠戮玄武を抑えるため大勢の命が消えた。そして夷陵仙山は屍ばかりの乱葬崗になった」「陰鉄は人間の霊識を吸いすぎて怨念は消えなかった。陰鉄は本来天地の気を吸う至宝だけど、薛重亥により人間の霊識や修師の霊元まで吸収した。結果、陰鉄は怨念に満ち浄化できなくなった」と藍翼は語ります。魏無羨は陰鉄とは摂霊のことだと確信します。

薛重亥を殺しに行った温卯は「お前たちの末路も私と同じだ」と笑われていました。五大世家は陰鉄を鎮め、いくつかの欠片とし、霊脈の豊かな地に隠し、後世に伝えぬよう決めたのでした。

藍翼はかつて女の身で宗主とはと非難を浴びるなか、大鉈を振るうべしと古いしきたりを廃し新しい道を模索していました。

寒潭洞は霊脈が豊かで四方の寒気が集まり、永遠に凍らない寒潭を作っています。冷泉の源泉だけでなく陰鉄を封印するには絶好の地です。

藍翼は浄化できぬ陰鉄を寒潭洞で見つけ出し、生涯唯一の知己である散人の忠告も聞かず藍氏のために使おうとします。しかし浄化できぬ陰鉄を使えば逆に操られます。禁門を解かれた陰鉄は二度と封印できず、逆に深手を負ってしまいます。藍翼は霊識で封印する代わりに寒潭洞に留まりました。

たこわさ
たこわさ

ふ、複雑!!内容が複雑!!

でも陰鉄は何なのか?藍忘機が愛用している琴はどこで手に入れたものなのか?が明らかになりましたね。

しかし温若寒も陰鉄の場所を特定してしまった(?)🤔💭ようなので、今後が不安です。

白瞳とは何なのかも気になります。

 

#7「天灯に託す願い」

<あらすじ>
寒潭洞で藍氏家主 藍翼に出会った魏無羨と藍忘機。
藍翼は2人に陰鉄の災いを食い止めるよう託して霊識は消滅する。
寒潭洞から戻った魏無羨だったが、天灯を揚げる際、江厭離に対する金子軒の態度に激怒、取っ組み合いのケンカとなる。

藍翼が長年自分の霊識が藍氏の禁地を守り続けたのだと言うと、魏無羨は抱山散人は自分の母の始祖だと打ち明けます。当時弟子をとっていなかった抱山散人の孫弟子に会えるとはと藍翼は目を潤ませます。
しかし自分が禁忌を犯して以降、抱山散人は隠遁したため今更自分は顔向けできないと寂しげに言います。

藍忘機は藍翼が自分達をここへ導いたのかと尋ねますが、否定されます。藍翼はこの100年間自分の霊識で結界を張り陰鉄を守ってきましたが、この10年は他の陰鉄の欠片が世に出たことで動きが見られるようになり、さらに陰鉄が水中に浸透したため自分の霊識も弱まってしまったと言います。

魏無羨は「摂霊された門弟は薛重亥の方法で傀儡になったのだ、人体実験されたのだ」と藍忘機に言います。
藍翼は自分が封印を解いてから陰鉄の欠片は呼応しあっているため、いつまた陰鉄が災いを起こしてもおかしくないとため息をつきます。

魏無羨は陰鉄が災いを引き起こさない方法を尋ねると、藍翼は「陰鉄は天地の霊だから消し去れない上、砕かれて怨念を発しているから周囲では妖邪が出現してしまう。唯一の方法は欠片を集め、寒潭で清めること…でも私はもはや自分の罪を自分で贖うことができない」と告げます。目の前で藍翼の霊識が薄くなっていくのを見つめ、藍忘機と魏無羨は「必ずや意志を引き継ぎ、寒潭で陰鉄を清めます」と誓います。
藍翼は最後に「陰鉄には数々の試練が伴う。何があっても私と同じ轍は踏まないで」とだけ願って消え去ります。そこに残されたのは琴と陰鉄のみ。

裏山にいた温情と温寧は何かの気配を感じ、足を止めます。しかしそれ以上の証拠は掴めず、温情は「雲深不知処が裏山に結界を張るのは山を守るためだけなのか?」と疑問を抱きます。江澄がそこに合流し、「藍の若君たちをお探しに?」と尋ねられぎこちなく頷きます。
そこに突然、抹額で片腕同士を縛った状態で転がり出てくる魏無羨と藍忘機。

魏無羨と藍忘機にとってはわずかな時間でしたが、実は一晩も寒潭洞にいたようです。温情は2人から強い寒気が感じられるのを怪しみ、この洞窟に何があるのかと尋ねますが魏無羨が「氷と水に決まってるだろ!凍え死んじゃうから早く戻ろう」と適当に嘘をついてその場を凌ぎます。

2人は持ち帰った陰鉄を藍曦臣と藍啓仁に預けます。2人は陰鉄のことを既に知っていたようで、藍翼が禁忌を破ってから裏山に結界を張っていたのは陰鉄の怨念を広めぬためであったと打ち明けます。そして藍氏の家主だけが陰鉄の存在を知っていると藍曦臣は言います。
さらに水淵霊の問題を調べさせたところ、結界が弱まっていたため陰鉄の怨念が漏れ出したのが原因だったようです。
藍啓仁が清河に行ったのも、聶宗主と相談するためだと教えられ納得する魏無羨と藍忘機。

すると突然、空から岐山温氏の梟が旋回してきます。「温若寒は欠片の1つを持っており、雲深不知処にも存在すると知っていたのかもしれない。温氏が座学に参加したのもこのためであったか」と言う藍曦臣に、藍忘機は「なぜ温若寒は知り得たのです」と尋ねます。

陰鉄が封印されて100年、封印の地を知る者は他にいないはずです。「温若寒が知りえたのは協力者がいるから、もしくは呼応する陰鉄の欠片の痕跡を辿っているから。今できることは再度封印して寒潭洞へと戻し、結界を強めて誰も近づけぬことだ」と話す一同。
しかし、「陰鉄は呼応するため、寒潭に戻しても功を奏すかどうか…」と藍忘機は別の対策を講じるべきだと反論しますが、藍啓仁に却下されます。

江澄は魏無羨が藍忘機と急速に仲良くなったことに嫉妬し「座学が終わっても雲深不知処に残ればいい」とそっぽを向きますが、魏無羨は「蓮花塢が一番だよ!変な想像するなよ」と楽しげに彼に抱きつきます。

その頃、温晁と薛洋は温若寒に呼び出されており、薛洋は「櫟陽へ行け。陰鉄さえ手に入れば何をしようと構わぬ」と命じられ、温晁は薛洋の監視を命じられます。姑蘇藍氏の陰鉄は静観すると言う温若寒に歯痒さを感じる温晁。

夜に天灯を揚げるため、灯籠作りに精を出す仙師たち。魏無羨は生死を共にしたのだから一緒に天灯を揚げて祈ろうとうさぎの絵を描いた灯籠を見せて提案しますが、すげなく却下されます。
藍忘機に突き飛ばされた衝撃でうっかり聶懐桑の灯籠を燃やしてしまう魏無羨。この紙は清河澈雲堂の品で超高級品なのだぞと泣きそうな聶懐桑を魏無羨は必死で宥めます。

空に昇っていく天灯を見つめながら、仙師たちはそれぞれの願いを口にします。
聶懐桑は「来年は来なくて済むように」と、温情は「一生温寧が平穏に暮らせるように」と、魏無羨は「一生悪をくじき弱きを救えるように」と。江澄は温情の願いを聞き、藍忘機は魏無羨の願いを聞いていました。

江厭離に何の願いをしたのかと駆け寄り尋ねた魏無羨は、「あなたが落ち着くように」と言われて、「嘘だ。良縁に恵まれるように、だろ?」とにやけます。すると江厭離は綿綿たちから「良縁を祈る必要はないでしょう?もう良縁はあるのだから」「金の若君と灯籠を放ち、”共白髪”を祈っては?」とからかわれ、居心地が悪そうに目線を落とします。
金子軒は周囲から侮辱されたと感じ、怒って1人でその場を後にしてしまいます。悲しげな江厭離の表情を見た魏無羨は金子軒の後を追いかけます。

するとなんと金子軒は「私の望む婚姻ではない。二度と言うな」と綿綿を叱りつけていました。殴り合いの喧嘩をした金子軒と魏無羨でしたが、江厭離が仲裁に入りなんとか鎮まります。

蘭氏の宗主、金氏の宗主(金光善)、江氏の宗主(江楓眠)が集まり協議する中、江宗主は娘と金子軒の婚約解消を申し出ます。
それは、江氏が天性と本心を大切にしており、今回の婚姻は虞紫鳶が決めたものであるため、双方気が進まぬなら強制したくないという思いからでした。
もう妻には報告したのでひとまず縁談は白紙にしてほしいと言う江楓眠に、愚息のせいで縁談が台無しだとぼやきつつ金光善は提案を受け入れます。
両家の関係に今回の縁談破棄は影響しないことを約束し、両家は笑顔で会談を終えます。

藍曦臣と藍啓仁は会談を終えると、江楓眠にのみ陰鉄による摂霊問題について打ち明けます。
江楓眠はそういえば道中、最近櫟陽で仙門が次々と襲われ皆命を落としたと噂を聞いたと話します。背後で操っている者は分からないが、暴れているのは温氏の薛という若い客卿だとかと言葉を続けます。
温氏の野心に危機感を強める3人。

江澄は父が縁談破棄を言い出したことを魏無羨に伝え、魏無羨は慌てて江厭離のもとに走ります。江厭離は金子軒から貰った臭い袋を撫でて落ち込んでいました。
「あなたのせいじゃない。縁がなかったの」と魏無羨を怒らない江厭離に、魏無羨は「奴より何百倍も優れた夫を娶れる」と元気づけます。そして座学も終わったのだから蓮花塢に戻らなければと言われ、複雑な気持ちになります。

江氏一行も雲夢への帰途につこうとしますが、魏無羨は藍忘機が陰鉄を探しに行くのではないかと踏みます。

たこわさ
たこわさ

魏無羨の底なしの自信に感服します…怒られても全くめげないし、どこからあの不敵なまでの自信は湧いてくるんでしょうか…😂w

それにしても、江厭離は大好きな人との縁談をめちゃくちゃにされても魏無羨を全く叱ることがなかったのがすごいなと思いました。これが中国的「いい女」なのだろうか…私だったら泣き喚いてしまいそうですww

藍忘機は陰鉄をどうするつもりなんでしょう?気になります。

 

#8「不吉な影」

<あらすじ>
江澄たちに何も告げず、藍忘機を追った魏無羨。
藍忘機と共に残りの陰鉄を探しに行くが、常に不気味な梟にあとをつけられていた。
潭州に入った2人は聶懐桑と遭遇、蒔花女の屋敷に陰鉄があると突き止めるが、すでに温晁から陰鉄を奪われたあとだった。

魏無羨は精舎にいるはずの温寧を見舞おうとしますが、彼はすでに発った後でした。
その後、寒潭洞にいたうさぎを裏山に離してやります。

その夜、藍曦臣のもとに温晁が現れます。土足で室内に入った温晁は「裏山に結界が張ってあるのは宝があるからだろう。入らせろ」「忘れるなよ。藍忘機は昨日一人で下山した」「陰鉄を仙督に渡さねば藍氏は滅びるだろう」と藍曦臣を脅します。

蓮花塢に戻る江澄たちに「夜狩に行く」とだけ告げ、魏無羨は姿を消します。
藍忘機と共に残りの陰鉄を探しに行きますが、2人は温氏の梟にあとをつけられていました。

魏無羨を無視する藍忘機ですが、魏無羨特製の「2丈以上離れられなくなる紐」を括り付けられため息をつきます。

蓮花塢では江澄が魏無羨を連れ戻そうと家を後にします。その背中を心配そうに見つめる江厭離。

潭州に入った2人は遊び呆けている聶懐桑と遭遇し、人だかりができているのを見つけます。どうやらずっと隠居していた蒔花女が広く修師を招き雅居で詩会を開く上、雅で才ある修師ならば蒔花女自らもてなすとのことで人々は沸き立っているようです。
風流なことに目がない聶懐桑曰く、”潭州にある花園では女が月下で詩を吟じる会を開き、詩が見事なら蒔花を一輪贈る。蒔花は3年散らず芳香が続く”と「蒔女花魂」にあったとのことです。

空から落ちてくる花びらの雨に見惚れる藍忘機を、聶懐桑は「絶世の麗人、貴公子だな」とうっとりと見つめます。しかし彼の手元の陰鉄は鈍く光り、その頭上では梟が怪しげに鳴いていました。

藍忘機たちは蒔花女の屋敷に陰鉄があると突き止めますが、屋敷はまるで災害に遭った後のように真っ黒に煤けており、地面には梟の羽だけが落ちていました。
数刻前、蒔花苑に来た温晁は梟に導かれて一足先に陰鉄を奪っていたのです。

陰鉄により百花の王である牡丹が変化し、真の蒔花女を監禁。そして天下の修師を募り他の陰鉄の欠片を探そうとしていたのではないかと魏無羨は仮定します。
聶懐桑は「その陰鉄はそんなに強力なのか?そんなものを持っていては危険じゃないのか?」と不安がりつつ、清河まで送ってくれと藍忘機たちのあとをついてきます。

温情は温晁に仙督からの命「数日 擽陽より報告がないため早急に薛洋に手を貸せ」を伝えますが、功績を上げたい温晁はそれを無視。逆に温情の一族が住む大梵山を藍忘機たちが通過するため何か大事件でも起きてしまうかもしれないなと危害を加えても構わないのだと匂わせます。「あの人食いの面倒を見てくるがいい」と囁かれ、怒りに震える温情。
温晁は大梵山の舞天女を縛る印を消し、にやりと笑います。

魏無羨を追っていた江澄は偶然、温情と遭遇。温情はわざと江澄に嫌がらせをして自分に掴み掛からせ、「大梵山で魏無羨たちの身に危険が迫っている」と小声で知らせます。江澄は慌てて店を出ていきます。

しかし藍忘機たちはすでに大梵山にある村に到着。「天女の災いが降りかかり、霊を吸い、魂を奪う…」と呟きながら震えて座り込んでいる老婆に出会います。
魏無羨は奇妙な気配に気味悪く感じつつも、老婆の言葉を反芻。摂霊のことではとハッとします。

老婆は藍忘機たちを舞天女の祠へと連れて行きます。そこに祠にずっといたと言う老人が出てきて、「この舞天女はもともと天地の霊が宿る奇石だったが少しずつ天女の姿に変わってきたためここに建てられた。20年前舞天女が祟りを起こし始め、他人の霊識を吸ったのだ。ある家主(温氏?)が鎮めたが、死人が多すぎて廃れてしまったのだ」と話します。老人は「温氏望」と彫られた石碑を大切に抱き、磨いています。

藍忘機たちは村の中にある宿を探していましたが、老婆が無理やり祠に泊まるように仕向けたため、仕方なくそこに泊まることにします。
深夜、聶懐桑が悪夢を見たと言って飛び起きると、舞天女が動き出し、藍忘機たちに襲いかかります。魏無羨が舞天女の動きを封じると、ようやく像は動かなくなります。

しかし同じ頃、村では人々が何かに操られているように次々と家から出て来、祠に向かっていました。藍忘機たちは傀儡が迫っていることに気づき、慌てて祠の扉を封鎖します。祠の周りを飛び回る梟。

扉が壊され、大量の傀儡が祠の中に雪崩れ込みます。

たこわさ
たこわさ

ギエーッ!!大量の傀儡に囲まれた上、舞天女という魂を吸う謎の怪(?)のいる祠に閉じ込められてしまった…!!

大ピンチだ…藍忘機たちはどうにかこの事態を切り抜けられるのでしょうか…😨

 

#9「惑わしの霧」

<あらすじ>
大梵山にある舞天女の祠に閉じ込められた魏無羨と藍忘機たち。
襲い掛かる村人たちを操っていたのは温晁だった。
江澄と温情も合流し、魏無羨と藍忘機は幻音の霧の中、温晁の梟を始末し、村人たちも正気に戻る。

襲いかかる村人たちを殺そうとする魏無羨を、藍忘機は「まだ生きている」と止めます。

2人が聶懐桑を守りながら村人たちに突撃しようとしたその時、温情の号笛(ごうてき)の音が鳴り響き、村人たちはその音の方へ引き寄せられていきます。温情は炎を使い村人たちの動きを止めますが、彼女の頭上を梟がまた旋回して行きます。

祠を出ようとする3人に、「待て。舞天女の祠に立ち入るとは罪深きことよ。1人逃げ出した罪を認めよ」と江澄が声をかけます。再会を喜んだのも束の間、号笛の音が止んだことに気づいた江澄は温情の身に何かあったのではと彼女のもとに駆けつけます。

温情は藍忘機たちに「私のことは構わず逃げて」と繰り返します。魏無羨が「村人たちが正常に戻る方法を知っていたら教えてくれ」と頼むと、温情は「村人たちを解放するのは簡単よ。温晁が陰鉄の封印された梟を使っているだけだから、梟を殺せばいい」と言います。金糸障を使って江澄たちを守ると、魏無羨は藍忘機と2人だけで梟のあとを追います。

突然森に濃い霧が立ち込める中、梟を探す2人。霧の中では梟の声が四方から響き渡り、どこにいるのか分かりません。
梟が作り出した幻音の霧を魏無羨が流光呪で晴らそうとしますが、うまく発動しません。幻音は方向感覚を失わせ、心を乱すため念力を集中させられないのです。
藍忘機に「五識を閉じろ」と言われ、倣う魏無羨。互いに背を預け、魏無羨は赤裂符で、自分は剣で四方八方から飛んでくる鎖に立ち向かう藍忘機。

しかし魏無羨が鎖に捕らえられ、首を絞められ失神。あわや梟に殺される…と思いきや、逆に梟を捕らえ、締め殺します。
藍忘機が急いで駆けつけ、魏無羨を縛っていた鎖を斬ります。鎖は霊識で操られていたようで、2人は温晁を見つけることはできませんでした。

一方その頃、江澄たちは村人たちに取り囲まれながら藍忘機たちの帰りを待っていました。聶懐桑は玄鉄製の扇子でどうにか村人たちを退けます。

2人が梟を殺して江澄たちのもとに戻ると、村人たちは正気に戻っていました。江澄たちのことを知らないと言う彼らに困惑する藍忘機たち。

正気に戻った老婆と村人たちは、墓場に3人を連れて行き、「家主に申し訳ない。情様を襲おうとするとは」と泣きながら温情に謝っていました。
温情は「早くここから逃げて。岐山にも行かないで」と村人たちに言い含めます。
そこに藍忘機たちが合流します。魏無羨が「ここはどこなんだ?」と尋ねると、彼女は温氏の傍系一族が埋葬されている場所なのだと返します。祠もそうで、温氏傍系一族は医術を専門とし、岐山を離れ代々大梵山に居を構えていたのです。

「まさかあんな惨劇が起こるなんて」と温情は目を伏せます。幼少期に一族で祠に行った時、舞天女が一族を襲い、温寧は霊識を奪われかけたがどうにか命からがら逃げ出したという事件について語ります。その後、2人は仙督に引き取られ岐山へ移りました。残っている温氏傍系温氏は彼女たち姉弟だけなのです。

その頃、温晁は温若寒に温情の裏切りで魏無羨を殺せなかったと恨言を言っていました。温若寒は梟を使って村人たちを傀儡にしたため温情の怒りを買ったのだと怒り、なぜ薛洋の応援に行かなかったのだと温晁を責めます。

事件も一件落着し腹をすかせた魏無羨と聶懐桑は山で野生の鶏を追いかけ始めますが、その間、藍忘機はなぜ20年前に舞天女が動き出したのかと温情に理由を尋ねていました。
江澄と聶懐桑が鶏を追いかけている間に、魏無羨は藍忘機たちのもとに戻ります。

温情は「舞天女については何も知らない」とシラを切りますが、魏無羨は「舞天女の心の臓には陰鉄が欠けているからではないか?だから藍忘機だけを捕らえようとしたのでは?それなら雲深不知処から温晁が追ってくる理由が分かる」と尋ねます。
魏無羨は「何も知らないならなぜ俺たちを助けた」と苦笑しますが、温情は硬い表情で「あなたは弟を助けてくれたからこれでおあいこよ。”恩に報う”が温氏の家訓なの。他のことは何も知らない」と頑なな態度になり去ろうとします。

大梵山は地形や方角もよく、霊力溢れる地。しかし実際は霊力は枯れ、奇妙な気配が漂っています。舞天女は天地の霊物ですが、人形に変化するには外からの力が必要です。
100年平穏だったのにこの20年間だけ人の霊識を吸っていたのは、埋め込まれていた陰鉄が水祟のように人形へと変化させたから。
そして10年前、陰鉄を取り出したせいで霊力が取り込めず、像が村人たちの霊識を吸っていたのです。

藍忘機は「20年前、温若寒が陰鉄を取り出し、温情の一族の命を奪った。温若寒が残りの陰鉄を奪えばさらなる犠牲を出すぞ」「4つの陰鉄のうち3つが世に現れた。最後の1つは?」と淡々と語りかけます。
温情は「温若寒には育てられた恩がある。何と言われても手は貸せない」と逃げ去ります。

去っていく温情を追う江澄。江澄は「大梵山に姿を現せば、温氏が黙ってはいないだろう」と心配しますが、温情は「弟が不夜天にいるし、大梵山に現れたのは一族を救うためよ。温若寒は私の医術を必要としている」と、彼に背を向けます。

温情と別れた魏無羨たちは櫟陽へと向かいます。櫟陽の地酒「常山紅」にうつつを抜かす魏無羨を置いていこうとする藍忘機の衣を慌てて掴む魏無羨。
藍忘機はこの地の仙門世家である常氏一族に何か異変はないか直接話を聞こうとしますが、魏無羨は「旗亭酒楼」という居酒屋を指差し、そこで飲み食いすれば地元の噂がきっと耳に入るはずだと言います。聶懐桑も、孟瑶たちはまだだから休もうと乗り気です。

酒を頼むと、店員に「何か奇怪な出来事があれば教えてくれ」と尋ねる魏無羨。藍忘機が「東南には何があるのか」と尋ねると、常氏の屋敷があると言われます。
「城門を出て数里行くと見えてくる美しい建物が常氏の屋敷で、普段は十数人が住んでいるのですが、最近突然全員姿を消したんです。でも夜になると強く扉を叩く音が聞こえます。それも十数日連続で…。閉じ込められているような、天地を震わすような鳴き声や叫び声なのです。中は確かめましたが誰もおらず、夜になると物音が…じき日暮れですから分かるでしょう」と店員は慌てて去って行きます。
店員が去った途端、陰鉄が騒ぎ出し、藍忘機が苦しみ始めます。藍忘機は常氏たちが惨殺される光景を脳裏に見ていました。

聶懐桑以外は全員、すぐに常氏の邸宅に向かいます。扉を無理やりこじ開けると、そこには常氏の家の者たちの惨殺死体がそのまま残されていました。

死体を確かめ、「骸が青ざめ、瞳が変色しており、首には赤い亀裂の紋様ー死ぬ前に傀儡となった痕だ」と魏無羨は推測します。

たこわさ
たこわさ

名前のとおり、情深い温情に惚れてしまいます…。なんてカッコいい女性なんだ😭❤️ 江澄が好意を寄せる気持ちが分かります😭❤️

常氏一族は温氏に陰鉄を使って傀儡にされた?ようですが、ということは温氏はもう4つ(①舞天女の像 ②蒔花女の屋敷 ③常氏の屋敷 ④寒潭洞)のうちの3つを自分のものにしているということでしょうか…?🤔

 

#10「清河の雄」

<あらすじ>
櫟陽の仙門、常氏の屋敷を訪れた魏無羨、藍忘機、江澄だったが、なんと常氏一族は薛洋の手で惨殺されていた。
そこに薛洋を追う暁星塵と暁星塵の友 宋嵐も加わり薛洋を捕らえる。
だが薛洋は陰鉄を持っていなかった。

常氏の屋敷に散らばる骸の中で、陰鉄が不気味に光ります。その先には薛洋がおり、不敵に笑みを浮かべていました。
そこに薛洋を追う暁星塵が現れ、乱闘に。魏無羨も糸で人を縛る無衣(同袍)の術で加勢しますが、薛洋は面白がるばかりで乾坤秞という目眩しで撹乱させます。

暁星塵の友・宋嵐が現れ薛洋を捕らえると、藍忘機たちと暁星塵たちは詞堂で自己紹介をします。
「清風明月の暁星塵 霜雪も恐れぬ宋子琛 世間を救うお2人の噂はかねがね」と藍忘機は深々と一礼。

宋嵐は近くで夜狩をしていた際、暁星塵から知らせを受けて応援に来たようです。
暁星塵は最近仙家が続けて滅ぼされたのは薛洋の仕業だと話します。
藍忘機は陰鉄をよこせと言いますが、しらを切られます。実際、詞堂に入ってから陰鉄は反応がありませんでした。

大人しく罠にかかったのは陰鉄が見つからない自信があるからだ 最も危険な場所こそ最も安全な場所…つまり、死体の中に隠したのではと魏無羨は当てをつけます。

皆が陰鉄を探している間、魏無羨は薛洋に尋問します。「お前は温氏の回し者か?」と聞かれ、薛洋は「買い被りすぎだ!俺は夔州の無名のごろつきさ。温氏のような大家とは付き合いはない」と嘲笑します。
しかし、大家とは付き合いはないが小さな仙門なら容赦なく惨殺するというのはおかしい話です。
薛洋は「温氏と俺は関係ない。仙門を殺して回っているのは個人的な恨みだ」と笑うばかり。こんな残忍な殺し方ができるのは一体どんな恨みなのだと魏無羨は眉を顰めます。

どれだけ探しても陰鉄は出て来ず、藍忘機たちは「ここに陰鉄はない」と結論づけます。

そこに聶懐桑と孟瑶が登場。孟瑶は聶宗主が藍忘機たちを案じており自分を遣わしたこと、藍宗主への密書も届いたため清河に来てほしいことを伝えます。

魏無羨が薛洋の処断を聶宗主に任せたいので不浄世まで連れて行っても構わないかと暁星塵たちに尋ねると快諾されますが、「我らは血縁より志を重んじているため仙門とは距離を置きたい」と同行は拒否されます。

藍忘機が暁星塵たちにどこに師事しているのかを尋ねると、暁星塵は「白雪閣に師事しており、師は抱山散人だ」と答えます。魏無羨は蔵色散人について尋ねますが、「私は師事が遅かったため、師の秘蔵っ子としか知らぬ。お会いしたことはない」と言われ気落ちします。
「いつになれば始祖に会えるのだろう」とため息をつく魏無羨に、暁星塵は「師匠は隠遁し、居を定めていない。それに山を出た弟子は戻れぬのが慣例だ。ただ魏の若君に会えば師匠も喜ぶはず」と言われ、希望を持ちます。

去っていく暁星塵に、薛洋は「俺を忘れるなよ」と捉えられた手を掲げてニヤニヤと笑います。
白装束を着た薛洋と黒装束を着た宋嵐が颯爽と去っていく姿は壮麗で、聶懐桑は思わず感嘆のため息をつきます。

暁星塵たちと別れた藍忘機たちは、聶懐桑たちと共に不浄世に到着。
不浄世では岐山温氏の使者が訪れてから、宗主が警備の強化を行っていました。温氏の使者は「大仙門の世家から家主の血縁の弟子を選び岐山へ訓学に来るように、背けば温氏より迎えを遣わす」と言っていたそうで、魏無羨は「座学は皆競って参加したがるが、訓学は無理強いか?人質を取るようなものだ」と吐き捨てます。
家主の血縁の弟子は聶氏であれば聶懐桑しか該当せず、聶懐桑は慌てふためきます。

そこに現れたのは、聶懐桑の兄であり聶氏宗主である聶明玦。”赤鋒尊”と呼ばれる彼は威厳に満ちています。
薛洋の罪状を聞いた聶明玦は、陰鉄が見つからなければ八つ裂きの罰を与えてやると抜刀。しかし薛洋は怯えるどころか「俺が温氏のものであれば、宗主が俺を斬れば聶氏は擽陽常氏と同じ末路を辿るだろうな」と笑います。

聶明玦は「温氏は仁義なく天道に背いたのだ。我は天を頂き 地に立つ。お前のごとき凶賊を恐れるものか」と怒ります。
孟瑶は「陰鉄の件は各世家の未来に関わります。薛洋を殺す前に陰鉄の在りかを聞き出しては?温若寒は薛洋が捕らわれたことをまだ知らぬはず。先に薛洋の陰鉄を手に入れれば岐山には痛手です」と説得します。
薛洋は聶宗主の命令で地下牢に入れられることに。しかしその間もずっと薛洋は不気味に笑い続けています。

孟瑶は総領に薛洋を投獄する同行を頼みますが、「お前は客人を仕切っていろ」と馬鹿にされます。薛洋は逆上することなく「赤鋒尊の命に背いた時、私は責任を負いかねます」と言葉を重ねますが、総領は「妓女の子のくせに自分の立場も分からぬか」と重ねて馬鹿にされます。

どうやら4つの陰鉄は全て世に現れたようです。聶明玦は薛洋の素性を藍忘機たちに尋ねますが、誰一人として知りません。
魏無羨が「あの人も薛だな?」と呟くと、聶明玦は「それは薛重亥のことだな?」と勢いこんで尋ねます。

薛洋が何者であれ、温氏は既に2つの陰鉄を持っています。温晁の攻撃が失敗したとはいえ、温若寒の性質からして諦めることはありえません。

「温氏と戦いになるかもしれぬ」と言う聶明玦に、魏無羨は「俺たちが持つ陰鉄で法宝を作れば温氏に対抗できる」と楽観的に言います。
しかし聶明玦は「仙山国師でも陰鉄を抑えられなかった。藍翼もしかり、子弟なら尚更だ。邪道な考えは起こすでない」と制します。

温晁は金魚の糞のように藍忘機たちをつけてきていたため、一行が不浄世にいることは温氏には明らかです。

聶明玦は藍忘機の方に向き直ると、「藍曦臣は禁書に陰鉄の記載を見つけたそうだ。今は直ちに陰鉄を姑蘇に持ち帰り、災いを除く策を講じてくれ」と頼みます。

その夜、総領は宴で浴びるほど酒を飲み、また妓女の子のくせにと孟瑶に突っかかっていました。孟瑶は宴に出ず薛洋の見張りに向かいます。

築山堂では藍忘機が1人で精神を集中させていました。築山堂の瓦の上には魏無羨が酒を片手に寝ており、「天地は天幕 天を布団とし 地を席とする」と意気揚々と詩を歌っていました。寝こける彼を尻目に、藍忘機は1人で雲深不知処へ戻るため不浄世をあとにします。

翌朝、魏無羨が起きると不浄世に温晁が乗り込んできていました。
温晁は「仙督は隕鉄と常氏の件を聞き、大層御立腹だ。仙督が管理すべき案件であるのに、己の本分も知らぬ非力な仙門がしゃしゃり出てくるとは。今日は仙督の言葉を伝えに来たが、ついでに機会を与えてやる。宗主はお前に荷が重かろう。隕鉄と薛洋を引き渡せば出過ぎた真似は追及すまい」と聶明玦を馬鹿にします。
聶明玦は「その要求には従えぬ」と言うなり、抜刀。

温晁は「清河聶氏は姑蘇藍氏に味方するのだな。この身の程知らずめ。命に従わぬなら私が仙督に代わって粛清してくれよう」と叫び、他人の金丹を溶かす能力を持った温逐流と聶明玦を戦わせます。

孟瑶は嫌な予感がし、薛洋を見に急ぎ城内へ戻ります。城内では温氏と聶氏の門弟たちが戦っており、魏無羨は赤鋒尊のもとに、江澄は薛洋のもとに急ぎます。

「薛洋が逃げた」と叫ぶ声が聞こえ、慌てて聶明玦が声の方に走ると、そこでは死んだ総領と孟瑶がいました。孟瑶は自分ではなく薛洋が斬ったのだと必死で訴えますが、聶明玦は呆然としています。そこに斬りかかる温逐流。孟瑶は身を挺して聶明玦を守り、体を一突きにされます。さらに聶明玦は金丹を溶かされ、瀕死になります。

駆けつけた魏無羨が聶明玦を支え、温晁に「清河聶氏の縄張りに手を出すな」と忠告しますが、温晁は「お節介な奴だ。どうしても首を突っ込むつもりなら教えてやろう。兄の温旭が姑蘇へ行ったぞ。藍忘機が無事に姑蘇に帰れても目にするのは一面の廃虚となった雲深不知処だ!3つの陰鉄は温氏のものだ!」と叫びます。

温晁は聶明玦に向き直ると、「お前は陰鉄を隠す輩を助け温氏に背いた。今日は許してやるが以降同じことがあれば清河不浄世は第二の雲深不知処となるだろう」と言い渡します。
そして魏無羨には「父が各世家に岐山への訓学を命じた。後日遊んでやる」と言い、去っていきます。
聶明玦は「孟瑶を連れてこい」とだけ言うと、吐血しながらどこかへ歩みを進めます。

一方その頃、聶懐桑は祭刀堂の前でうろうろしていました。孟瑶は「私は副将に抜擢されるも普段から総領に見下され、幾度も辱められました。どれだけ辱められようとも耐えてきました。手柄を奪うだけならまだ許せます。ですがさっき、奴が薛洋を逃すのをこの目で見たのです。いつもそうだ、私の母が卑しいからと…誓ってもいい」と釈明しますが、聶明玦は「それほど体裁が大切か?」と涙します。
孟瑶は「赤鋒尊に出会えて悔いはありません」と言い、彼の手で殺されることを選びます。

しかし聶明玦は「私の命を救った。殺しはせぬ。立ち去れ。二度と戻ってくるな」とだけ言って、彼と目を合わせようとしませんでした。孟瑶は「宗主の恩に感謝いたします」と泣きながら告げ、城を後にします。

たこわさ
たこわさ

孟瑶があまりにも哀れすぎる…。

自分が誰から生まれるかなんて子供には選べないのに、それで差別されるなんて辛すぎます。孟瑶本人はとても清廉潔白で優秀な武人なのに…。

そして、いよいよ温氏が他仙家に堂々と喧嘩を仕掛けてきましたね。しかし、温氏と薛洋の関係性が謎です。どういう繋がりなんだ…?🤔💭

 

#11「手負いの雲紋」

<あらすじ>
清河聶氏をあとにした魏無羨と江澄は蓮花塢へと戻ってくるが、すでに雲夢には岐山温氏から訓学へ子弟をよこすようお達しが届いていた。
訓学に向かうことになった魏無羨と江澄をねぎらう江宗主だったが、妻の虞紫鳶は夫と魏無羨に対して不満をぶつける。
一方の姑蘇では温若寒の長男 温旭が兵を率いて雲深不知処を襲撃していた。

手負いの孟瑶は傷を癒す間も与えられぬまま聶懐桑と魏無羨たちに別れを告げ、不浄世を去っていきます。
聶懐桑はなぜ孟瑶を追い出すのかと聶明玦に詰め寄りますが、逆に叱りつけられてしまい不満に思いながらも何も言うことができません。

魏無羨と江澄は聶明玦に勧められ、蓮花塢に帰ることに。姑蘇藍氏の無事をただただ祈ります。

蓮花塢へと戻った2人は、市井の人々から「最近小さな仙家が江宗主を頼ってきたりとか、見ない顔が増えました」と言われ不穏さを感じます。
試剣堂に戻ると門弟たちが剣の修行をしており、平穏そのもの。風臨軒で書を書いていた江厭離は弟たちの帰還を喜びます。

江楓眠に迷惑をかけた罰を受けようとする2人ですが、まず食事を摂ろうと提案され食卓につきます。そこに虞紫鳶が現れます。

江澄が「どうしても訓学に行かねばなりませんか」と尋ねると、江楓眠は「清河で既に聞いたかもしれないが、雲夢にも岐山温氏から訓学へ子弟をよこすよう特使が来た。7日以内に血縁の子弟を岐山に送り教えを受けさせろということだ。この数日で準備をしておけ」と告げます。

江澄は「厚かましいことだ」と憤り、虞紫鳶も「手紙を見たわ。”温氏の命に背き、氏族を継ぐ直系子弟をよこさねば反逆し 百家に害を及ぼした罪で粛清する”だなんて…少なくとも阿澄(江澄)か阿離(江厭離)の1人よ!教えを受けさせるなんて、我が家の子弟なのだから温氏の手など借りる必要はない!明らかに人質に行かせるようなものよ!」と怒鳴ります。

江澄は母を宥めようと自分が行くと名乗り出ますが、「この下僕(魏無羨)に行かせたら?」と名指しします。
「本人が希望するなら…」と江楓眠が口籠ったため、魏無羨は自分が行くと言いますが、「阿澄は強制でこの下僕は自由なんていい御身分ね!他人の息子には優しくて、江宗主はなんて善人なのかしら!」と火に油を注いでしまいます。
江澄も「一生隣の男に負け続けて悔しくないの!」と怒鳴られ、俯いてしまいました。

一方、姑蘇に向かう藍忘機は温晁と温逐流の襲撃を受けます。「跪いて陰鉄を渡せば許してやる」と言われますが、藍忘機は魏無羨の破魔呪をつかって目眩しをし、逃走します。

雲深不知処では、温若寒の長男 温旭が兵を率いてすべての出入り口を封鎖・山の結界を破った上、内弟子の居所にも火を放ち、そこかしこで大乱闘が起こっていました。

藍啓仁は温旭の放った火毒のせいで体調を崩しています。藍曦臣は「蔵書閣の古書を持って寒潭洞に逃げてください。あそこなら抹額を持っていない者は入れません」と頼みますが、藍啓仁は「宗主が生き残れば姑蘇藍氏は滅びぬ。内弟子は全員外弟子を連れて寒潭洞へ逃げろ」と彼に藍氏の未来を託します。

魏無羨は温氏がこれほど傲慢なのは、藍氏の座学で拝謁の時に邪魔をした自分のせいかもしれないと江楓眠に懺悔します。江楓眠は「陰鉄の件は知っている」「お前たちが清河にいた時、藍宗主からその旨を告げる文が届いたのだ。恐らく温旭の用件は訓学だけではあるまい」と言います。

温氏の魔の手が自分たちにも伸びてくるのではと恐れる江澄に、江楓眠は「藍宗主曰く、陰鉄の精錬は困難を極める。少しの不注意で陰鉄に操られるようだから、各門派に攻め入ることはなかろう。反撃に遭うからな…しかし藍氏は陰鉄との関わりが深すぎる」「3日後には出立せよ」と命じます。

魏無羨は「岐山で自分の身はしっかり守る。温晁も俺たちの命まで取る度胸はないさ」と茶化したように返します。
江楓眠は「成さぬを試みてこそ成せる 時に成さぬことで成せるのだ」と言葉を贈ります。

藍啓仁は血を吐きながら、温氏門弟たちの攻撃を受けます。大群で攻めてくる温氏の攻撃を藍忘機と弟子たちは必死でかわし、寒潭洞に逃げ込みます。

寒潭洞の前で温氏は「陰鉄を差し出さねば藍氏門弟を皆殺しにするぞ」と脅し、実行していきます。追い詰められた蘇渉という門弟は抹額があれば入れると口を割ってしまいます。

藍忘機は「心に恥じぬように生きよ」という藍翼の言葉を思い出し、寒潭洞から出て「弟子を解放し、雲深不知処から退け。私も岐山に行く」と告げますが、温氏の門弟は藍忘機が手練れであることを知っているのでその場で部下に片脚を折らせます。

岐山では既に3つの陰鉄が温若寒のもとに集まっており、粗相をした門弟を傀儡に殺させていました。温若寒は「次があれば温寧を襲わせるぞ」と温情を脅しながら、陰鉄の精錬のために鍼を施させます。

一方、江澄と魏無羨は山で弓の腕を競っていました。その後、2人は江厭離と江楓眠に見送られて蓮花塢を発ちます。大量の荷物を持っていかせようとする江厭離。江楓眠は「お前たちには佩いた剣と心にある訓戒を渡した」と告げます。2人を見送りながら、江厭離も江楓眠も心配げです。

岐山の強化司には、各宗家から子息が集められていました。藍氏の者がいないことに不安を抱く魏無羨。
そこに温晁が現れ「早く連れてこい」と言うと、そこには温氏門弟に引っ立てられる形で藍忘機の姿が。

温晁は「ここに来たからは掟を遵守してもらう。一つ、仙督に害を及ぼす恐れがあるため勝手に武器を持ち込んではならぬ。これから剣を没収する」と告げます。

たこわさ
たこわさ

温情が温若寒に重用されてるのは、陰鉄の精錬のために鍼治療をさせてるからだったんですね。

それにしても温晁をはじめとして、温氏門弟全員(温情と温寧除く)憎たらしい〜!!!藍忘機の脚を蹴り折って嘲笑とか何様じゃボケ〜!!!!

次回以降胸糞展開が続きそうで心がダークサイドに堕ちていますw

 

#12「粛清の始まり」

<あらすじ>
岐山温氏の訓学に参加した各世家の面々だったが、監督する温晁から剣を没収されてしまう。
温氏の家訓を暗唱するという屈辱的な課題を強いられる中、魏無羨だけは負けじと何かにつけて対抗するが、温晁を激怒させ猛獣のいる牢に投獄されてしまう。
そんな魏無羨を案じた温寧はこっそり温情の薬を与えるのだった。

岐山温氏の訓学に参加した各世家の面々ですが、監督する温晁から剣を没収されてしまいます。
屈辱に震える仙師の1人は、思わず「修師は剣を手放せぬ!事前に伝えぬとはどこまで狡猾なのか」と声をあげますが、「お前たちのように礼儀を弁えぬ子弟がいるため仙督は強化させることに決められたのだ」と言い渡します。
しかし金子軒は「金氏の子弟は剣と共にあり 我らも連れて行くがよい 我らは訓学に来たのだ」と温晁の命を跳ね除けます。

「温氏に逆らおうとする者は藍氏以外にもいたか」と言うなり、門弟たちに剣を抜かせる温晁。金子軒も立ち向かおうとしますが、綿綿が間に入り「若様は家訓に従ったまで 背く気はありません」と許しを乞います。
彼女を一目見て気に入った温晁は、彼女に免じて金子軒を許します。
金子軒は綿綿に「宗主のお言葉をお忘れですか!一時の屈辱は我慢なされませんと」と説得され、剣を温氏に渡します。

各世家の面々は毎日 朝と昼と日没時に温氏の家訓「温門菁華録」を暗唱するという屈辱的な課題を強いられます。暗唱できぬ者は家規で罰を与えると言われ、魏無羨は込み上げてくる怒りを堪えます。

温寧は体調が安定しているようで、温情は嬉しそうです。温若寒が岐山に世家の面々を集めていると聞いた温寧は「魏の若君は来ているかな?」と嬉々として尋ねますが、温情は「彼とは友達になれないの。決して接触しないで」と、理由は言わず強い口調で彼を諌めます。

「温門菁華録」を見ていた魏無羨は「家名の威を借り虐げるは肝悪の徒である 一律 万人に唾棄され後世に警告すべし」と書いているの見て、今の温氏はみんな首を刎ねられるべきだなと笑います。
江澄が荷解きをしていると、温情のために買った櫛が出てきます。温情に思いを馳せる江澄。

魏無羨は唐突に、「執念深い温氏がなぜ藍忘機だけを訓学に呼んだのか、きっと理由があるはずだ」と言い、外出しようとしますが、部屋の外には門番がおり、温氏の許しがなければ出てはいけないと槍で制止されます。

翌日、温晁は藍忘機・魏無羨・金子軒に「温門菁華録」を暗唱せよと命じます。魏無羨は藍氏の家規を頭から暗唱し始めます。
そのせいで畑にて糞尿を運ばせられることになった3人。魏無羨は藍忘機に近づくと、「温旭が雲深不知処に乗り込んできたそうだが薛洋の陰鉄が見つからなかったから無理難題を押し付けられているのでは」と話しかけます。

2人が話していると門弟を大勢引き連れた温晁が「何の話をしているんだ」と割り入ってきたため、魏無羨は「この糞尿の臭いはどこかで嗅いだことがあるって話してたんだ。そう、お前の臭いだよ」と笑うと、温晁は鞭を振るいます。門弟に魏無羨を縛らせ鞭打ちする温晁を見ていられず、思わず彼の鞭を取り上げる藍忘機。金子軒も助太刀に入ろうとします。

温晁は「陰鉄は既に3つ手に入れた。残りの1つはお前が持っているんじゃないか?」と魏無羨にふっかけると、彼を地下牢に投獄します。それを物陰から見ていた温寧。温情に関わるなと言われますが、納得できません。

魏無羨が地下牢に入ると、そこには巨大な猛獣が。江澄は魏無羨を探しに行こうとしますが、彼の部屋に温情が訪れ魏無羨の行方を尋ね、慌てて去っていきます。

魏無羨は地下牢で血まみれになりながら猛獣と戦っていましたが、突然猛獣に温情の蟾酥針が刺さり、温寧が補気丹(体力を補ってくれる薬)と凝血草を持って助けに来てくれます。

魏無羨は温寧と温情を心配し、温寧は温情が地火殿から戻ってから「藍忘機と魏無羨に関わるな」と言われるのだと正直に打ち明けます。
お礼を言う魏無羨に、温寧は雲深不知処から帰ってきた温旭が「藍氏を粛清して生まれ変わらせた」「百年の仙境を破壊し、大部分を燃やし尽くした」と宣言したことと、藍忘機が脚を折られたことを伝えます。
魏無羨は薬を藍忘機のために残しておこうとそっと袂に忍ばせます。

翌日、温晁は地下牢の魏無羨を引っ立てて他の世家の面々と共に並ばせます。
そして雲深不知処が岐山の管理下に入ったこと、清河聶氏は仙督が鎮圧を命じたことを発表します。雲夢江氏を近々滅ぼすと脅す彼の言葉に、江澄と魏無羨は怒りに震えます。

温寧は温情に「魏の若君は無事だった?」と縋り付いて尋ねます。温情は「なぜそんなことを聞くの?言いつけが守れないなら部屋の外には出さない」と怒りますが、温寧は「温家の家訓は”恩に報う”ことだっていつも教えてくれたよね?魏の若君は僕の温人なんだ」と悲しげに言います。

「温門菁華録」を暗唱させられる門派の子弟たちでしたが、兄が殺されたのではと怯える聶懐桑は気が気ではなく失神してしまいます。

そんな折、慕渓山で邪祟が出没し鎮圧に向かった者が全滅したとの報告を受けた温晁は、丸腰の魏無羨や藍忘機ら門派の子弟を「合同の夜狩」と称して連行し慕渓山へと向かいます。

温晁は王霊嬌を侍らせ意気揚々と闊歩していますが、藍忘機は片脚を引きずりながらも顔色を変えまいと懸命に歩を進めています。
それに気づいた魏無羨は彼の脚の怪我を慮り、江澄の忠告を無視しておぶってやると申し出ます。

たこわさ
たこわさ

温晁&王霊嬌のクソ男クソ女コンビキターーーー💢💢💢

あと温寧が優しすぎて涙出そうです。温氏の家訓を体現してるのは温情と温寧だけだ…どうしてこんなことになってしまったのか…🤦‍♀️

そして残り1つの陰鉄はどこにあるんでしょう?🤔💭

 

#13「二人だけの夜」

<あらすじ>
温晁に連行され慕渓山の洞窟へと向かう魏無羨たち。
藍忘機の脚の傷を案じた魏無羨は、温情に頼み藍忘機を休ませる気遣いを見せる。
そして一行は洞窟へたどり着くが、洞窟の奥には大きな池が広がっており、池の中には凶暴な妖獣が待ち構えていた。

魏無羨は藍忘機におぶってやろうと提案しますが断られ、傷が悪化するのではと心配します。
魏無羨は人形を温情に飛ばし、藍忘機を休ませたいと言葉を伝えます。温情は素知らぬふりをするも、魏無羨の願いに応えて全員に休憩を取らせます。
温情は温晁から「また奴らを気遣ってやったのか?自分はともかく弟のことを心配するんだな」と脅されます。

王霊嬌から、「日暮れまでに妖獣を見つけなさい」と命じられる世家の面々。
王霊嬌はもともと温晁の正室の侍女でしたが、色仕掛けで主人を誘惑したようです。温氏の下僕は剣ではなく焼きごてを持っており、王霊嬌も同様です。

温情はくまなく探したが何も見つからないと王霊嬌に報告。魏無羨は何かの気配を感じて札を飛ばします。すると突然一部だけ霧が晴れ、洞窟の入り口が姿を現します。

温晁に引っ立てられた一行は洞窟へとたどり着きますが、洞窟の奥は底が見えないほど深い谷になっており、その先には大きな池が広がっていました。
温晁は「誰かを吊るして血を落とし、妖獣を誘き寄せよう」と言い、王霊嬌は綿綿をその役に任じますが、金子軒は彼女を庇います。
温晁は門弟たちを刃向かった金氏一族に斬りかからせます。

魏無羨は温晁に温氏門派を開いた名士 温卯が書いた「温門菁華録」の一節「家名の威を借り虐げるは奸悪の徒 一律殺すべし ただ殺すだけでなく首を刎ね 万人に唾棄され 後世に警告すべし」「温門の名士を辱めた罪は問答無用で殺す」をそらんじ、魏無羨の言葉を「妄言」だと馬鹿にした温晁に「今すぐ死んでいいぞ」と言います。

魏無羨は池の中の岩に温晁を引っ立てると、「温氏門弟が1人でも動けばこいつの首を斬る」と宣言します。
その瞬間、池の中から巨大な妖獣が姿を現します。藍忘機は妖獣の目が悪いことを瞬時に見抜き、「音を立てるな」と全員に言い渡しますが、温晁が温逐流に大声で助けを求めたため妖獣は暴れ出してしまいます。

どさくさに紛れて王霊嬌は綿綿に焼きごてを押し付けようとしますが、彼女の悲鳴を聞いた魏無羨がすんでのところで救出します。

温晁一行は先に洞窟から抜け出し、地上に上るための縄を切り配下に命じて洞窟の入り口を塞いでしまいます。温情は各世家に温若寒は何と申し開きをするのかと温晁を責めますが、「夜狩中の事故だと言えばよい」とその場を後にします。

洞窟に閉じ込められた各世家一行は途方に暮れますが、藍忘機は洞窟に紅葉が落ちてきたことからどこかに外に繋がる抜け道があるはずだと提案します。
「妖獣が追ってくるはずだ。もし抜け道が人の通れる大きさでなければどうする?」と金子軒が言いますが、江澄が人柱となって抜け道を見つけ、各世家の門弟たちを外に連れ出します。

しかし門弟の1人が脱出時に怪我をしてしまい、妖獣がその血に反応してしまったため魏無羨と藍忘機はやむなく囮になることを決意。魏無羨は江澄に応援を頼みます。

妖獣は池から離れられないようで2人はなんとか洞窟の奥に隠れますが、魏無羨は藍忘機の予想以上の脚の傷の深さに驚愕。落ちていた枝を添木にし、抹額を奪って傷口を縛り、瘀血を吐かせて応急処置をします。
藍忘機の怪我にばかり凝血草を使う魏無羨に、彼は「お前の傷も治せ」とぶっきらぼうに告げます。

藍忘機は痛みを堪えて「綿綿は美人だから顔に傷が残ったらかわいそうだが、俺なら女子を守った勲章になる。一生その女子が感謝してくれるなんて美談だろ」と冗談を言う魏無羨に、「女子が一緒忘れない意味を分かっているのか?意味もなく気を持たせるな」と怒ります。
魏無羨は「お前はもしかして綿綿を好きなのか?図星か」と笑います。

魏無羨は藍忘機に穀断ちの経験を尋ね、飲まず食わずで生きられるのは3〜4日程度だと話します。
「姑蘇の方が雲夢より慕渓山に近いから藍氏が助けに来てくれる。藍氏が来なくても2日あれば江澄が雲夢へ戻る」と魏無羨は藍忘機を励まします。
しかし藍忘機は魏無羨のおこした炎を見つめながら、雲深不知処は焼き討ちに遭ったこと・叔父は深傷を負い兄は行方不明であることを告白します。その言葉に言葉を失う魏無羨。

規則正しい生活を送る藍忘機は、亥の刻(午後9〜11時)になると眠りにつきます。目を閉じた彼を見て、魏無羨は自分の衣を彼にかけて安堵するのでした。
魏無羨は江澄と雲夢は今頃どうなっているだろうと思い廻らせながら、自分も眠りにつきます。

たこわさ
たこわさ

涙が止まりませんでした…「魔道祖師」でこれから藍忘機と魏無羨がこんなふうに穏やかに語り合える時間はもうないのだと知っているからこそ、2人が過ごしたこの時間のなんと尊いことか…と…🤦‍♀️
そして藍忘機が魏無羨に「意味なく気を持たせるな」と忠告するところがたまらなく大好きです😭❤️
魏無羨も自分の傷の手当ては後回しにして藍忘機のことばかり心配して…なんて優しいカップルなんだ…胸が苦しいです。

 

#14「暗黒の剣」

<あらすじ>
洞窟に取り残された魏無羨と藍忘機。
妖獣の正体は、かつて薛重亥に操られていた屠戮玄武で、何かの力により洞窟に封印されていた。
魏無羨は屠戮玄武の甲羅内で強い怨念を放つ剣を発見。

卯の刻に目を覚ました藍忘機は、「池の妖獣がかつて薛重亥に操られていた屠戮玄武(偽の玄武)に似ている」と魏無羨に話します。
2人は屠戮玄武を倒すため、昨夜の戦闘で使った弓矢を拾い集め修理します。

魏無羨は甲羅が硬いからこそ内側は脆いはずと目測を立て、魏無羨が甲羅を内側から攻撃し屠戮玄武が甲羅から出たら藍忘機に洞窟に張った弦で弦殺術を使い援護して貰えるよう藍忘機に頼みます。

魏無羨が悪臭に満ちた屠戮玄武の甲羅内を散策していると、陰鉄と同じく人の体だけでなく霊識まで食べていることが発覚します。
そこで魏無羨は凄まじい強い怨念を放つ剣を発見。その剣が屠戮玄武を封印していたのだと分かります。

屠戮玄武が魏無羨の握った剣に釣られて甲羅から出たところを、藍忘機が弦殺術で縛り上げます。しかし魏無羨は剣から溢れる怨念に身体を支配され、その力で散らばっている剣で一勢に屠戮玄武を襲い刺し殺します。

2人は屠戮玄武を倒したものの、魏無羨はそのまま意識を失ってしまいます。
しばらくすると意識を取り戻しますが、魏無羨は「さっきは大勢の人の悲鳴が聴こえて意識が遠ざかったんだ…」とうわごとのように話をして、高熱を出したまままた気を失います。
藍忘機は手から気を送り込み、魏無羨を懸命に癒そうとします。

静かすぎるから何か歌ってくれとねだる魏無羨の言葉に応え、藍忘機は歌を歌ってやります。2人が思い出すのは、雲深不知処と岐山に来てからのさまざまな出来事でした。
歌の名前を尋ねる魏無羨に藍忘機は答えますが、魏無羨はもう目を開けることも何かを聞くこともできず、気を失います。

一方、岐山では温若寒が「温旭に薛洋を捜索させよ。櫟陽と清河で彼と接触した者を洗い出せ」と温晁に命を出します。温晁は陰鉄は3つでも傀儡の力は十分強大だと言いますが、温若寒は「3つの傀儡があっても、残り1つで作られた傀儡は操れぬ」と言います。

剣を抱きしめていた魏無羨が目を覚ますと江澄や金子軒に救われていました。2人は7日間もろくに寝ずに魏無羨の体調を心配していたのでした。
しかし、藍忘機は魏無羨の知らぬ間に慕渓山を後にしていました。

姑蘇と清河が温氏に占領されたため蘭陵に行くしかなかったものの、金子軒が金宗主に温氏討伐を訴えてくれたおかげで魏無羨を救出できたのだと江澄は説明します。
温晁に阻まれなかったかと心配する魏無羨に、金子軒は「最近の温氏の動きは変だ。温晁たちに何かを捜索させている」と話します。

改めて、金子軒に感謝する魏無羨。

金子軒は「魏の若君が目を覚ました以上、早く発とう。逃げてきた各世家の子弟も蘭陵に集結している。温氏の報復に備えねば」と促し、江澄も父に温氏討伐に立ちあがろうと話してみると約束します。

魏無羨は改めて剣を握り直しますが、怨念はもう噴き出してきません。それに違和感を覚えながらも江澄に連れられて蓮花塢に戻ります。

その頃、温晁は客卿からの知らせで金子軒と江澄が魏無羨を救出するため暮渓山に入ったことを聞きます。門弟に洞窟に入らせ魏無羨を探させ、温逐流には「王霊嬌を連れて雲夢に乗り込め」と命じます。

蓮花塢では江楓眠が門弟たちの修行に付き合っていました。方々の体で辿り着いた魏無羨でしたが、到着するなり気を失います。
目を覚ました魏無羨は江厭離に看病を受け、好物の蓮根と骨つき肉の汁物にかぶりつきます。

江楓眠は魏無羨が屠戮玄武を倒した手柄を褒めますが、魏無羨は江澄が何日間も自分を助けるため放浪してくれたことに感謝します。
しかし江楓眠は江澄の目を見ず「良くやった」と言うだけ。魏無羨は江澄を持ち上げようと、「藍忘機と2人じゃ息が詰まったからお前と2人が良かったよ」と軽口を叩きますが、江澄が「そもそもお前が藍忘機を庇わなければこんなことには…」と怒ります。

江楓眠はそんな江澄を「今の言葉のどこに非があるんだ」「時に口に出してはいけないこともある。言えば雲夢江氏の家訓を理解していないも同然だ」と叱ります。

しかしそこに虞夫人が登場し、「江澄が分からないなら魏無羨が理解すればいいわ。”成せぬを試みてこそ成せる”のおかげで面倒事を招くと分かりながら騒ぎを?その2人のうちどちらが息子か分かっているの?魏無羨に外出を禁じるべきだったわ。もし騒ぎが起きても江澄なら温晁は手を出さなかった。いつか魏無羨は必ず災いを持ち込むわよ」「噂を知らないとは言わせないわ。”江宗主は何年も某散人を忘れられず、忘れ形見を我が子と見なす 魏無羨は江宗主の…”」とまくしたて、江楓眠はうんざりして足早に去ります。

江澄はいたたまれず魏無羨の部屋から出て行きますが、魏無羨は「自分の両親くらい分かる。話があるなら全部ぶちまけてくれ。お前は未来の宗主なんだから厳しくするのは当然だろ。俺の両親はおじさんの友達だから、俺には遠慮してるんだよ」と懸命に江澄を宥めます。

江澄は「父上は母上と私がお嫌いなのだ。こんな性格の私を後継者にしたくはないのだ…家訓も分からず気骨もないからな」と愚痴を言います。
しかし魏無羨は「姑蘇藍氏なんて家訓が3,000以上もあるんだぞ?全部守ってたら死んでしまうよ。家主だからって家訓を守らなきゃいけないなんてことはない。雲夢の歴代家主が全員同じわけがない。お前が家主になれば俺は配下、お互いの父親のようにな。姑蘇の双璧がなんだ。俺たちは双傑だぞ。お前を認めないなんて俺が許さないからな」と励まします。

魏無羨は江澄に「また奴らと会うことに?」と尋ねると、江澄は憮然としながら「知るかよ」とつぶやきます。

たこわさ
たこわさ

藍忘機が魏無羨に歌ってあげた子守唄がEDの歌だったのは感動でした…歌の名前は何なのでしょう…「魏無羨」かなあ(号泣)

特に最後の歌詞、「生涯共に奏でる 二人の琴笛」っていいですよね。藍忘機の琴の音を思い出す…😭

 

#15「母の思い」

<あらすじ>
小さな仙門の平陽姚氏が雲夢に助けを求めにやってくる。
岐山温氏の魔の手からかろうじて逃れたのだった。
江宗主は姚宗主を金氏のいる蘭陵へ届けるため、魏無羨と江澄に留守を任せる。

小さな仙門 平陽姚氏の宗主 平陽姚が温氏に追われ、雲夢に助けを求めにやってきます。生き残りは宗主を含めてたった3人。
江澄は「温氏は岐山から逃げた各家子弟は問答無用で殺すと言っていました。姚氏にとって蓮花塢は安全な場所ではないかも」と説明します。

江楓眠は温若寒の殺戮に対抗できるのは蘭陵金氏だけだと判断(金光善はまだしも金子軒は正義感のある男だと江澄と魏無羨が推薦したため)し、姚宗主を金氏のいる蘭陵へ届けるため、魏無羨と江澄に数日間留守を任せます。

旅立つ江楓眠と江厭離に虞夫人は近づき、道中食べるための劉婆の作った点心と、江楓眠が頭痛に苦しんだ時のために駆風散を持たせます。

蓮花塢に残された江澄は不安げで、魏無羨は彼を励まします。「利害のない姚氏のような仙門まで皆殺しにしようとするとは、温氏はなんと残虐なのだ」と憤る彼に、魏無羨は「さらに血の雨が降る前に俺たちも準備しておこう」と心構えをします。

一方、温若寒は温晁に薛洋の行方を探させていましたが一向に見つかりません。
手から立ち上る怨霊のようなものに苦しみ、「温情を呼べ!鍼を打たせろ!」とのたうち回る彼に、温晁は彼らは夷陵に送ったはずだが呼び戻すべきかと狼狽えながら尋ねます。

暮渓山の屠戮玄武のいた洞窟で、「薛重亥の神物である屠戮玄武が藍忘機と魏無羨により殺されました。封印紋があったことから、何かの法器で洞窟に封印されていたようです。法器はまだ見つかっておりません」と温晁から報告を受けた温若寒は、彼に手を上げます。
屠戮玄武を100年間も封印した法器はただの代物ではありません。「それも探し出せ」「雲夢は滅ぼしたいなら好きにせよ」と命じ、温若寒は温晁に背を向けます。

蓮花塢では江澄と魏無羨が門弟たちの修行を監督していました。時折「順位が低かった何人かは六師弟と、落ちた凧と矢を拾いに行け」と命じる魏無羨に、門弟の1人がずるいと声をあげます。

魏無羨は虞夫人から敷地から出るなと命じられているようで、「きっと金珠と銀珠がどこかで監視して密告するんだ。命を破れば虞夫人の鞭で皮剥ぎの刑に処される」とふざけます。

江楓眠と江厭離が蓮花塢を発って数十日、まだ彼らは帰ってきません。江澄は数日前に父から文が届いたからあと何日かで戻るだろうと楽観的です。

江氏門弟たちが凧と矢を探していると、そこには王霊嬌と配下たちの姿が。王霊嬌は六師弟を捕まえ、「反逆だ」叫び連行したのだと門弟たちは騒ぎます。

虞夫人が現れ、動揺する江澄を一喝します。
するとそこに王霊嬌が配下を従え、雲夢へと乗り込み、宗主が座る椅子に堂々と座り江氏を下僕だと侮った挙句、「一つ目怪物」の絵の凧の色と絵柄は温氏の紋である太陽の柄と同じであり温氏への不敬と反逆行為だといちゃもんをつけます。
さらに、暮渓山で温晁を危険に晒した罰として雲夢江氏の見せしめに罰を与えるよう虞夫人に命じます。

虞夫人の紫電で何度も打たれ吐血する魏無羨を、江澄は身を挺して庇います。
しかし王霊嬌は納得せず、魏無羨の右手首を斬るように命じます。自分が魏無羨の手を持ち帰れば江氏を滅亡させないで済むと言う王霊嬌にしぶしぶ従おうとする虞夫人。

しかし雲夢を温氏の拠点である監察寮にすると知った虞夫人は「奴婢が生意気な!」「我が眉山虞氏は百年の名門ながら、お前の祖先の潁川王氏などどこの馬の骨とも知らぬ一族だわ!何が”尊卑”ですって?尊いのは私よ!」と逆に王霊嬌へと襲い掛かります。次々と温氏の門弟を倒していく、虞夫人の従者である金珠と銀珠。

王霊嬌を殺そうとしたその瞬間、化丹手の温逐流が現れます。虞夫人は趙という苗字を捨てた彼を侮蔑。
そして虞夫人と温逐流が激しく戦う中、王霊嬌が岐山へ向けて応援信号を出してしまいます。

虞夫人は江澄と魏無羨を隠しておいた船に乗せ、江澄に紫電を渡します。
「一緒に逃げてください」と頼む江澄を抱きしめると、虞夫人は魏無羨に「こんな災いを持ち込んで!忌々しい!」と叫ぶと紫電で2人を縛りつけます。
「安全な場所につけば自然と解ける。魏無羨!江澄を命に代えて守るのよ!」と叫び、自分だけが蓮花塢に残ります。

江澄と魏無羨は蓮花塢に向かう江楓眠と江厭離に出会います。江楓眠に紫電を解いてもらった2人は蓮花塢の危機について必死で報告します。

江楓眠は江厭離もまとめて紫電で巻き直すと、蓮花塢には向かわず眉山の祖母を頼れと3人に命じます。泣く3人それぞれに江楓眠は声をかけ、「今生の別れではない」と言い去ります。

たこわさ
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「魔道祖師」では虞夫人の存在感が圧倒的で、江楓眠はかなり弱々しい印象でしたが…「陳情令」ではむしろ母の愛もそうですが父の愛を強く感じました。

泣きじゃくる3人の子弟たちを慰め、安全な地への送り出す姿はまさに宗主然としていて、あまりのかっこよさに涙が止まらなかったです…🤦‍♀️

 

#16「無情の殺戮(さつりく)」

<あらすじ>
紫電に縛られた魏無羨、江澄、江厭離を運ぶ舟が雲夢から遠ざかっていく中、蓮花塢で孤軍奮闘していた虞夫人のもとへようやく江楓眠が到着、果敢に戦うも最後は温逐流の手にかかり、蓮花塢は全滅してしまう。
失意の中、宿で身を隠す魏無羨たちだったが、温氏の追っ手はすぐそこまで迫っていた。
ところが魏無羨が目を離した隙に江澄が姿を消してしまう。

紫電に縛られた魏無羨、江澄、江厭離を運ぶ舟が雲夢から遠ざかっていく中、突然紫電が解けます。船の木材で懸命に船を漕ぐ魏無羨と江澄。

その頃、蓮花塢で孤軍奮闘していた虞夫人のもとへようやく江楓眠が到着し、援護します。江楓眠が温逐流の部下に不意打ちで殺されると、虞夫人は絶望のあまり小刀で自分の胸を一突きにします。
うわごとのように妻の名を呼び、死んでいく江楓眠を温逐流は見つめていました。

蓮花塢に辿り着いた魏無羨と江澄は、両親だけでなく幼い門弟たちまでもが皆殺しにされたことを目の当たりにします。

温晁と王霊嬌はかたく手を握りあう江楓眠と虞夫人の亡骸を前に宗主の椅子に2人で堂々と座り、雲夢江氏の”九弁蓮”の紋章を全て捨て、岐山温氏の”太陽紋”に取り替えろと門弟たちに指示します。

それを見ていた江澄は込み上げる悲しみに耐えきれず、思わず走り出してしまいます。彼を追いかける魏無羨。

しばらく走ると、江澄は蓮花塢に戻ろうとします。「仇を討つのは今じゃない。お前を守ると虞夫人と約束した」と江澄を止める魏無羨を、江澄は魏無羨の首を絞め「英雄を気取れて満足か!?両親も門弟も蓮花塢も全てを失った」と泣き叫びます。

蓮花塢では温晁が門弟に法宝を押収させ、2,400点以上もあったと報告を聞き大喜び。“雲夢監察寮”で宴を開きます。魏無羨と江澄の行方を温逐流に追わせる温晁。

翌朝、江澄に首を絞められ気を失っていた魏無羨は沈黙している江澄の手を取り、「江厭離が待っている」と声をかけます。
江厭離と合流し、魏無羨は蓮花塢での惨状を伝えます。虞夫人から貰った御守りを握りしめ、大雨の中で「嘘よ」と号泣する江厭離。

失意の中、魏無羨たちは眉山虞氏を目指し宿に身を隠します。高熱を出した江厭離のため薬を買いに外に出た魏無羨でしたが、温氏の追っ手に捕まりそうになります。

慌てて宿に戻った魏無羨は江澄たちを連れて逃げようとしますが、宿に戻ると江澄が姿を消していました。
江澄が復讐のために蓮花塢に戻ったと踏んだ魏無羨は、江厭離を劉婆さんの家に預け、「絶対に江澄を連れて戻り、3人で眉山へ行く」と約束して雲夢へ向かいます。

蓮花塢に戻った魏無羨は、そこに着いたばかりだという温寧に出会います。江澄は温晁に捕らえられていると聞き、魏無羨は温寧を人質に江澄を解放させようと一瞬考えますが、打ち消します。
温寧が「私なら協力できるよ」「温情と私は夷陵の監察寮に遣わされたけれど、手下は従順な門下生だ」と申し出たため、魏無羨は江澄と江楓眠と虞夫人の亡骸も持ち出してもらえないかと頼みます。

温晁と王霊嬌が江楓眠と虞夫人の亡骸を吊るして宴で酒に溺れる中、温逐流は温寧の怪しい動きを察知します。

魏無羨は温寧を信じて船で待機していますが、彼を信じていいものかずっと自問自答しています。

たこわさ
たこわさ

大号泣回でした…😭

江氏一門、みんななんて美しい泣き顔なんでしょう…本当に心の底から辛くてたまらないというような泣き顔を見ていたら余計涙が出てきて、胸が痛くてたまらなかったです。

しかも「魔道祖師」とは違い、江楓眠と虞夫人の最期がお互いへの愛を伝え合っている演出だったので辛さがさらに高まって…🤦‍♀️

温寧は無事江澄と江楓眠と虞夫人の亡骸を持ち出せるでしょうか…温逐流が何か嗅ぎつけている様子だったので心配です。

 

#17「失意と決断」

<あらすじ>
温晁に占領された蓮花塢から、捕らわれていた江澄を救った温寧。
魏無羨や江厭離を連れ夷陵にある監察寮でかくまうことに。
温情の懸命な治療と魏無羨たちの献身的な看病により江澄はようやく目を覚ますが、なんと江澄は温逐流の手にかかり金丹を失っていた。

隠れていた魏無羨は温氏門弟たちが「ここの酒は岐山の酒には劣る。湖の味がする」と愚痴を溢しているのを聞き、「荷風酒のことか」とひとりごちます。
かつて蓮の葉に酒を入れ飲んでみた魏無羨は、”酒 蓮に混ぜ 香り冷たく 水に勝り”と詠んで、「蓮の葉を漬けた酒を作ったら芳しさは格別なのでは?」と江厭離と江澄に提案し、それを荷風酒と名付けたのでした。

そこに江澄をおぶって現れた温寧。宴で振舞われた荷風酒に薬を盛り、眠らせたのです。
江澄は温晁に江氏の戒鞭で打たれ、肋骨を折ったのだそうで血塗れです。紫電も彼が持ってきてくれ、魏無羨はそれを見つめて泣きそうになります。
温寧は江楓眠と虞夫人の亡骸も移動してくれたらしく、「信じてくれるなら隠れ家に案内する。江の若君には治療が必要だ」と夷陵に来て温情の手当てを受けることを提案します。感謝する魏無羨に「お礼なんて言わないで」と微笑む温寧。

翌朝、温晁は宴に参加していた者たち全員が倒れているのを温逐流に見せられ激昂します。「百日酔という激しい頭痛と四肢の脱力に数日間苛まれる薬を酒に混ぜられていたようだ」「江澄はきっと魏無羨に連れ去られた」と話す温逐流。

温晁は門弟たちを叩き起こし、江澄を連れ出した犯人探しをします。門弟の1人が温寧に命じられ江澄を逃したことを知った温晁は、その者を温逐流に殺害させます。
王霊嬌は「温情が温若寒のお気に入りだから調子に乗っているんです」と不満げ。温晁は「温寧1人では何もできない。温情に頼ったに違いない」と、温逐流を伴って翌日夷陵に向かう、そして殺すと宣言します。

魏無羨と温寧は劉婆のもとに身を隠していた江厭離と合流。劉婆にも「遠くへ逃げて」と警告をし、4人は船で夷陵へ向かいます。

夷陵に着いた魏無羨は、「ここは監察寮だろう!またどこかの世家を滅したのか!俺たちをどうする気だ!」と温寧に詰め寄ります。
温寧は「温氏は各地で世家を制圧してる。逃げ回るよりも監察寮の方が安心だ。内部までは捜さない」と反論します。

そこに偶然温情が通りかかり、監察寮の扉が「何事だ」と激しく叩かれたため、魏無羨は彼女に剣を抜きます。温情が「弟が帰ってきただけよ、下がって」と命じてくれたため、その場はなんとか収まりました。

江澄はずっと高熱にうなされており、うわごとで父や姉を呼び続けています。温情は江澄に懸命に治療を施してくれます。
彼女は魏無羨に「暮渓山でのことは…」と言いかけますが、魏無羨は「もういい」と遮ります。「では蓮花塢は?」と尋ねられ、「命は命で償わせる」と拳を握りしめる魏無羨。

魏無羨たちの献身的な看病の甲斐あってか、江澄はようやく目を覚まします。しかし、なんと江澄は温逐流の手にかかり金丹(修行で鍛錬された気)を失っていました。
「金丹を失えば永遠に再生できず、霊力も散り普通の人間になってしまう」「きっと父上と母上も金丹を奪われ、抵抗する力を失い殺されたのだ!」「魏無羨!なぜ私を救った!救って何になる?温氏の傍若無人さと非力な己を生きて見届けろとでも!?」と絶望し当たり散らす江澄を前に、魏無羨は呆然と立ちすくみます。

温情は憔悴しきった江澄に「手を貸す」と言いますが、江澄は「温氏の顔など二度と見たくもない!消えろ!」と喚き散らします。困惑する温情。

薬草を煮ていた温寧に、「五味子と灯心草が足りないわ。煎じ直して」と注意する温情。
温寧は彼女に「江の若君は治る?」「私たちは敵同士になるの?」とおそるおそる尋ねます。
温情は「治らないわ。これも運命よ」「私たちは温氏とは違う。医に携わる者として人助けするのみ」と淡々と言います。そして、「傷の様子を見て温晁が来る前にここを出発させる」と続けます。姉に感謝する温寧に、温情はただ嬉しそうに微笑みます。

その後、魏無羨は温情に医学書を集めてほしいと頼み込みます。温情は彼に「休むべきよ」と忠告しますが、魏無羨は「医学書が必要なんだ。全てに目を通す」と必死で言い募ります。

飲まず食わずで昼夜問わずひたすら医学書を読み続ける魏無羨に、温情は食事を差し入れます。そして「江澄の傷は大方治ったものの食事を拒否しており、根銀針を施してやっと寝たぐらいよ」「江厭離と会ってあげて。心配してるわ」と告げます。

江厭離もまた必死で江澄を看病しており、「父上も言っていたわ、江氏の子弟はそれほど弱くはないと…。阿羨と必ず方法を見つけるから諦めないで」と眠る彼を励まします。
そこに現れた魏無羨は江厭離の体調を心配します。江厭離はやつれきった魏無羨を見て涙します。

魏無羨は「医学書を読まないと。金丹を再生する方法があるはずだ…でもここは書が少なすぎる。雲深不知処ならいいのに」「そうだ!藍忘機なら力になってくれる!」と部屋を飛び出そうとします。

江厭離はそれをどうにか止め「あなたまで倒れてしまうわ」と忠告しますが、魏無羨は「俺のせいかもしれない。きっと虞夫人が言うように俺のせいなんだ」と繰り返します。
江厭離は「江氏は滅びた。父上と母上も亡くなり、阿澄は金丹を失った。あなたを責めたところでその事実が変わるの!?頼れるのは家族だけなのに、あなたまで失ってしまったら…私は本当に1人になってしまう」と泣きくず折れます。「約束したはずよ、一緒に蓮花塢に戻るって…忘れたの?」と彼の手を握る江厭離に、魏無羨はただただ涙を流します。
横たわる江澄の閉じられた瞳からも、涙が一筋零れ落ちます。

江厭離と魏無羨が抱き合い涙する姿を見つめた後、温情は魏無羨が読み散らかした医術書を整頓し、自らも再度金丹の再生に関する文言がないか調べ始めます。
食事を摂った魏無羨は、今度は温情に江厭離の作った食事を差し入れます。

江厭離は薬草を煎じ、江澄はただただ眠り、魏無羨は医学書を読み耽る毎日です。

そしてある日、魏無羨は医学書の中から金丹を復活させる方法を見つけ出します。しかしその方法を聞いた温情は激しく反対します。
食事を持ってきた温寧は温情の剣幕に驚きますが、「もしできることなら手を貸してあげて」と共にお願いします。

魏無羨は、江澄が損得を重んじる人間ゆえに修行の成果がなくなり普通の人間になれば人生が終わってしまうと温情に言い募ります。
「可能性は5割よ」と温情は告げますが、魏無羨はホッとしたように「十分だ」と微笑みます。

たこわさ
たこわさ

温情の口ぶりからして、きっと江澄の金丹を蘇らせるには魏無羨が犠牲になる感じですよね…。

私は魏無羨がこんなにも罪悪感を抱いていることが辛くてたまらないです。

魏無羨は何も悪いことはしていない。ただ正義の道(罪のない他門弟を温氏の魔の手から守った、温氏から無意味に辱められ続けた屈辱を晴らした)を歩んだだけなのに、どうしてこんなにも…江氏を滅ぼした元凶のように罵られなくてはいけないのか、悔しい気持ちでいっぱいです。

江氏一門全員に幸せになってほしい。ただそれだけがこんなにも難しい…🤦‍♀️

 

#18「ずっと三人で」

<あらすじ>
魏無羨たちと別れ暁星塵と歴遊していた宋嵐。
師匠のいる白雪閣に戻ると、待ち伏せしていた薛洋に襲われ目を負傷してしまうが、倒れていたところを偶然にも魏無羨に救われる。
その頃、各地では温氏を倒すべく各世家が立ち上がっていた。

「これで江の若君が助かるね」と無邪気に喜ぶ温寧をよそに、魏無羨は夷陵を後にします。温情は去っていく魏無羨を目に涙を溜めて見送ります。

雉を片手に夷陵を出た魏無羨は、両目に包帯を巻いた宋嵐が倒れているのを発見します。慌てて声をかけますが、彼の反応はありません。

魏無羨は宋嵐を夷陵に連れ帰り、温情に診てもらいます。目は数日で回復するようですが、魏無羨から渡された薬を飲み終えると彼はこれまでのいきさつを話し始めます。

魏無羨たちと別れ暁星塵と歴遊していた宋嵐。そして数月前、師匠が誕辰を迎えるため白雪閣に戻ったのですが、門弟たちは全員薛洋に虐殺された後でした。師匠は宋嵐が現れるまで数十日に亘り彼に嬲られ続け、殺されました。

宋嵐は彼に襲われ目を負傷してしまいますが、薛洋は「暁星塵に伝えよ。俺からの贈り物だとな」とだけ言い残して去ります。どうやら暁星塵に復讐するためだけにそれほどの残酷な所業をしたようです。

星塵は彼の師、抱山散人のもとへ宋嵐を連れて行き目を治そうとしてくれたようです。しかし途中ではぐれ、魏無羨に助けられたのでした。
温寧は「死人をも生き返らせるという、あの伝説の隠逸仙師?」と大興奮。温情が「夷陵に抱山散人の住処が?」と勢いこんで尋ねますが、宋嵐は首を横に振ります。

魏無羨は「抱山散人は俺の始師だから、きっと居場所は分かるよ。江澄も助かる」と江厭離を励まします。

眠り続ける江澄から根銀針を抜くと、彼が目を覚まします。魏無羨が「そんなに死にたいか?」と声をかけると、江澄は「敵討ちできないなら死んで怨霊になる」と返します。
「幼い頃、安魂礼(死後、悪霊化を防ぐ儀式)を受けたから無理だな」と軽口を叩くと、「金丹を取り戻す方法はある。俺の母親 蔵色散人は抱山散人の弟子…抱山散人は何百年も生きている世外の仙師だ。どの山に隠居しているかも見当がついてる。つまり俺はお前を抱山散人に会わせてやれるのさ」と何でもないことのように告げます。

江澄は「幼い頃の記憶はあるのか」と尋ねると、「当然全部は覚えていないが、記憶の断片を繋ぎ合わせると”もし万策尽きた時には、そこへ行き、山を探して助けを求めろ”と女性に言われた記憶があるんだ。たくさん禁忌はあるけれど…」と魏無羨は返します。

縋り付くように「今日出発しよう」と頼む江澄に、魏無羨は「まず飯を食え。師姉の落ち着き先を探してからだから明日発とう。
山に登ってからは辺りを見回したりするなよ。最も重要なのは相手から何者か尋ねられても、”蔵色散人の子”と言え。傷が誰からやられたかは事実のとおりに答えるんだ。この件は俺とお前だけの秘密だ」と言い聞かせます。
慌てて食事をする江澄を見て、魏無羨はホッと安堵のため息をつきます。

その夜、魏無羨は温情の部屋を訪ね、「宋嵐の傷の治り具合は良好だから、視力が戻ったらすぐにここを去る」と告げます。
温情は「お尋ね者は沢山抱えてるから1人くらい増えても平気よ」と言いますが、魏無羨は「宋嵐に頼んで江厭離を金氏に送り届け、藍忘機と合流させる」「1日眠らせるくらいの、よく効く安神粉をくれないか?」と頼みます。

温情は「もし彼が知ったら?」「今は良くてもいつか知るかもしれないわ」と言いますが、魏無羨は「温寧に同じことが起こったら君は俺と同じことをするはずだ」と言い、薬に礼を言って去ります。

江澄の看病をしていた江厭離に、「気分が安らぐから」と安神粉を渡す魏無羨。江厭離は喜び、早速香炉にそれを流し入れます。

「お昼は食べた?」と尋ねられ魏無羨が口籠ると、そこには大好物の蓮根と骨つき肉の汁物が。
2人は初めてその汁物を食べた時の思い出を話し始めます。

蓮花塢に来てまだ日が浅い頃、魏無羨は江澄の飼っていた犬が怖くて縮こまっていました。江楓眠から貰った靴が大きくてもそれを言い出せないほどでした。
江楓眠は犬を怖がる魏無羨のためにそれらを他人にあげてしまったのですが、江澄は妃妃や小愛と名前をつけて可愛がっていた犬たちを魏無羨のせいで奪われたと怒り、「犬をけしかけてやる」と脅し、寝室から追い出してしまいます。

江厭離は犬を怖がって木の上に隠れる魏無羨をなだめ、おぶって帰ります。江澄は犬を取り上げられたのが悲しいのと同じくらい魏無羨が来てくれたのが嬉しかったのです。でもそれをうまく表現できず、困り、怒っていたのでした。

横になりながら、江澄はその時のことを思い出し、静かに涙します。
汁物を食べ終えて「あの時の味を今も覚えてる」という魏無羨に、江厭離は「阿澄、阿羨、私はずっと一緒にいるのよ。永遠に離れない」と彼の手を取って約束します。

香粉ですっかり眠り込んだ江厭離を魏無羨と江澄は運び出し、金氏へ向かう馬車に乗せます。
江澄は「金丹を取り戻したら蘭陵へ迎えに行く」と誓い、馬車を降ります。そして馬車を引く宋嵐に「何があろうと蘭陵へ連れて行ってくれ。姉のことを頼む」と懇願します。
命を賭けて守ると約束してくれた宋嵐は、「星塵に会ったらあの時は…」と言いかけて止め、車を走らせていきます。

温情は「本当にいいのね?」と魏無羨に再度確認をします。魏無羨は哀しげに微笑んで、竹藪の中へ江澄と共に消えていきます。

蘭陵では、宗主の金光善のもとで江氏惨殺をきっかけに各仙門の温氏討伐の機運が高まっていました。

なんとか生き残っていた、三大世家 金氏(金光善)・聶氏(聶懐桑)・藍氏(藍曦臣)が力を合わせて温氏に対抗したことを”射日の征戦”と呼びます。
“清河監察寮”と掲げられていた旗を倒す藍忘機。

その頃、魏無羨と江澄は山の道なき道を彷徨っていました。とても住処とは思えない分かれ道の途中まで魏無羨に案内され、江澄は目隠しをさせられ「この先は1人で」と送り出されます。
魏無羨はふもとの町で待つことにし、杖をつく江澄を見送ります。「二度と無茶はするなよ」と呼びかける魏無羨の声に手を振る江澄。

江澄は歩きながら、魏無羨に言われた約束を反芻していました。
倒れても目隠しを取ってはいけない、目を開けてはいけない、好奇心を持たず何があっても自分は魏無羨だと思えー。問答の内容は、あらかじめ2人で練習していました。

草生い茂る中、江澄はひたすら前へ進みます。すると突然鐘が何度も鳴り響いたと思いきや、「立ち止まれ」と剣を突きつけられます。
「ここは抱山散人の住処か?私は魏長沢と蔵色散人の息子 魏無羨だ」と江澄が言うと、女は剣をしまい「蔵色散人なら山を出ており、もう師弟でもない。若者よ帰るがよい」と突き放します。

江澄は思わず地に膝をつき、「母に免じ、私の命をお救いください」と温氏により江氏が滅亡させられ自分も金丹を失った経緯を話すと、女は「これも何かの縁だろう」と言い、布を渡し「これについてまいれ」と山の中を引導し始めます。

たこわさ
たこわさ

江厭離の「私たち3人はずっと一緒にいるのよ」で大号泣しました…姉師…😭😭😭

彼女の笑顔のためなら何だってできる、命を張れると思う魏無羨や江澄の気持ちがすごく分かります。

江厭離は誰かを恨んだり、怒ったりしない。ただ心も体も愛に満ち満ちていて、まるで聖母のようで…🤦‍♀️

だからこそ現実の非情さが辛いです。

そして“射日の征戦”がやっと起こって本当によかった…!早く温氏(温寧と温情以外)滅亡してほしいです。

あといまだに分からないのが薛洋の動きです。彼は一体何がしたいのか…?ただ殺人がしたいだけなんでしょうか?それにしては暁星塵をやけに追っているような…?2人には何か因縁があるんでしょうか。

 

#19「乱葬崗(らんそうこう)」

<あらすじ>
江澄のために身を犠牲にした魏無羨。
ふもとで江澄を待ち続けるが運悪く温晁たちの一行に遭遇してしまう。
痛めつけられてもひるまない魏無羨を温晁は乱葬崗に捨て去る。

7日後、山の麓の町で江澄を待っている魏無羨は体調を崩していました。
覚束ない足取りで江澄との待ち合わせ場所である夷陵の茶楼に入ると、そこには温氏門弟たちが待ち構えており、慌てて外に出ようとした魏無羨は温逐流に殴られます。そこに現れる、温晁と王霊嬌。
魏無羨は温晁の指示で江澄の居場所を吐くよう拷問されますが、決して口を割りません。

温晁は「江澄は帰る家を失った犬だ。犬なら新しい主人に尻尾を振るものだろう?今日の私は気分がいいから、お前がここで3周まわったら許してやろう」と言いますが、魏無羨は「人間の言葉は聞こえなかったな」と嘲ります。

温晁は激昂し、「出血多量で死なせるな!温逐流に金丹を消させて絶望の淵に叩き落としてやる」と叫び、王霊嬌は「若様、こいつの手を斬る約束だったでしょう?」と強請りますが、魏無羨は「どんな方法でも遠慮せずに試すといい。度胸があるならなぶり殺してみろ。残忍なほどいい…死後、化けて出られるからな。昼夜、岐山温氏の奴らに取り憑いて離れず呪ってやるぞ」と挑むように言います。

温晁は怯みますが、「世家の子弟は幼い頃に儀式を受けている!惑わされるな」と王霊嬌を安心させます。しかし魏無羨は不気味に笑い、「俺は幼い頃 江家にはいなかった。下僕の子だからな。安魂礼は受けていない。死後、怨念が天に昇り悪霊となる。気をつけるんだな」と凄みます。

王霊嬌は魏無羨の前に進み出ると、焼きごてで彼の体に新たな傷をつけますが、魏無羨は温晁たちを一瞥して嘲笑します。
温晁は怒り、魏無羨を羽交い締めにしたまま乱葬崗に連れて行きます。

その頃、江澄が目を覚ますと目隠しが消えており、蓮花塢の中庭に横たわっていました。試剣堂の前で両親と幼い自分たち姉弟と魏無羨が戯れているのを見て思わず微笑みますが、こちらを向いた虞夫人の目からは血の涙が。
そして周囲の建物も燃え、自分は温逐流に金丹を奪われ…とそこで目を覚ますと、江澄は岩の上に寝ており、金丹を取り戻していました。

江澄は喜びのあまり、「仙師!ありがとうございます!」と山に向かって何度も礼を繰り返します。軽い足取りで下山する彼を、抱山散人は後ろから見つめていました。

江澄が茶楼の近くに来て魏無羨を探していると、「岐山温氏の奴らがなぜまた夷陵へ?」と話している民を見かけます。

眼下に広がる乱葬崗を見ながら、温晁は「ここは無縁塚でもある古戦場だ。どれだけの無名の輩が捨てられているか…あの黒い気を見よ。邪念と怨念が渦巻いている。温氏でも抑えられぬゆえ禁地にするしかない。教えてやろう、夜になれば魑魅魍魎の巣窟になる。生きた人間が足を踏み入れれば、出ることもできず魂も戻らぬ。それでもまだ笑っていられるか?永遠に埋もれていろ!」と言い、魏無羨を突き落とします。

落ちていく魏無羨はなぜか黒い気に体を支えられながら地面に落ちます。地に落ちた途端、気を失う魏無羨。

温情と温寧は酷く痛めつけられ、牢に監禁されていました。血塗れの温寧は「何も話していないよ」「江の若君には金丹が戻ったかな。魏の若君は無事かな」と温情に尋ねますが、彼女は涙することしかできません。

乱葬崗で意識を取り戻した魏無羨は、大量の老若男女の叫び声が渦巻く中、「魏無羨、復讐したいか?仲間になれ…敵を討ちたいだろう?手を貸してやる。共に復讐するぞ」という声を発する剣を見つけます。
吸い寄せられるように剣を握った魏無羨は、「この地に残るがよい」という声とともに、屠戮玄武の体内にいた時のことを思い出します。剣を引き抜いた魏無羨の目には、復讐の炎が燃えていました。

魏無羨が消えて3か月後、岐山では温氏たちが「雲夢江氏は私たちが滅ぼしたんだぞ」と意気揚々と酒盛りをしていました。
そこに現れる藍忘機と藍氏門弟、そして江澄。藍忘機は「魏無羨はどこだ?」と尋ねますが、「乱葬崗に捨てられました。屍もなく、魂は散ったかと」という答えに言葉を失います。

温晁と夷陵に滞在していた王霊嬌は毎晩魏無羨の悪夢にうなされていました。王霊嬌は恐怖のあまり「まだ奴は生きているのでは…死んでいたとしても化けて出てくるのかも」と温晁に縋りつきますが、「これまで乱葬崗送りにして戻ってきた者はおらぬ!今頃奴は屍さえ残っていまい」と自分に言い聞かせるように言います。

王霊嬌は「温情は夷陵に投獄中ですよね?」と怯えますが、温晁は”射日の征戦”に頭を悩ませていたこともあり、「奴らは傍系で我らの走狗に過ぎぬ!反乱など起こせようか」と怒り、宗主の呼び出しを受けて部屋を出て行ってしまいます。

王霊嬌は部屋に1人残された恐怖のあまり、温晁宛の手紙を盗み見ます。「四大世家が蘭陵に集結 射日の征戦により温氏を討伐 清河を失った」と書かれたそれに、王霊嬌は怒り狂います。

藍忘機は江澄と岐山温氏の教化司を襲撃、制圧。江澄は「もう三月だ。夷陵の茶楼で落ち合うはずが、今になっても現れない。てっきり蘭陵へ行っているとばかり…本当に乱葬崗に捨てられたと?」と藍忘機に尋ねますが、彼は目を伏せたままです。

藍氏門弟たちは温氏が没収していた剣を探し出すと、江澄と藍忘機に手渡します。魏無羨の剣を見た藍忘機は思わずそれを手に取り、心の中で「お前はどこへ?」と問いかけます。

清河に金子軒が到着すると、そこは血の海でした。聶明玦(赤鋒尊)は一太刀で温旭を討ったそうで、その勇ましさを讃えられます。
金子軒は温氏門弟の亡骸にたかるカラスに紙符を飛ばすと、金子勲と門弟に骸を片付けるよう指示します。

江厭離は金子軒と共に清河に来ると、「一面の荒涼の地を 埋め尽くす白骨」と思わずつぶやきます。清河で別れようとする江厭離に、金子軒は「魏無羨にあなたを頼まれた。江澄が来るまでは君を…」と言います。
そこに江澄が現れ、江厭離は駆け寄り、彼を涙ながらに抱きしめます。

江澄と共に現れた藍忘機に、金子軒は「敵が討てたな」と声をかけます。金子軒は藍忘機が魏無羨の剣を持っていることに気づきます。
藍忘機は言葉少なに「岐山の教化司を焼き打ちに」と報告すると、金子軒の剣を門弟に持って来させます。
金子軒は「剣を奪還する方法を相談したかったのだ」と喜びますが、「魏無羨は?江殿の世話を託されていたのだ」と心配そうに尋ねます。江厭離も江澄に同じことを尋ねますが、江澄は顔を歪め、何も答えられません。

不浄世では、聶明玦が「温氏の手段を選ばぬ残虐さたるや 天の怒りを買って当然だ」と激怒していました。
金子軒は「温旭を殺し、温若寒の右腕を奪った。江氏の弔いになるかと」と言いますが、江澄は「温晁と温逐流を殺さずして御霊は鎮まらん」と進言。聶明玦はそれに同意し、「全ての温氏をこの刀が斬ってくれよう」と怒鳴ります。

金子軒は「琅邪(蘭陵金氏の管轄地域)と清河の監察寮は制圧し、沢蕪君(藍曦臣)も子弟と雲深不知処に戻った。姑蘇一帯も平定されよう。残るは雲夢と夷陵の2か所だけだな」と分析します。

藍忘機と江澄は夷陵への参戦を聶明玦に申し出ます。
夷陵は南西の地で岐山のそばにあります。「攻めあぐねるぞ」と聶明玦は困惑しますが、2人の覚悟を決めた表情を見て「では明日出立だ。敵に悟られぬよう迂回して行け」と背中を押します。

金子軒も2人に続いて場を後にしようとしますが、聶明玦に引き止められます。
聶明玦は「孟瑶は分を弁えておるか?」と心配そうに尋ねますが、金子軒は不思議そうに「聶氏で務めているのでは?姑蘇で見て以来会っていません。父とて孟瑶のことは…」と言い、聶明玦は言葉を失ってしまいます。

江澄が魏無羨の剣を撫で、思いを馳せていると、江厭離が蓮根と骨つき肉の汁を持って来ます。
「やっと再開できたのにまたお別れだわ。あなたはもう大きくなったから私にできることは心配することだけ」と悲しげに言う彼女に、江澄は「姉上を守れなくてすまない。毎日心配をかけた」と謝ります。
「阿澄、どうか阿羨を連れて戻って」と目に涙を溜めて頼む江厭離に、江澄は「必ず連れて帰る」と約束します。

教化司を失ったという報告を聞いた温晁は、「教化司は岐山の麓にあるのだぞ」と怒ります。さらに仙督が温晁に「岐山へ戻ってくるように」と言っているという報告を王霊嬌は盗み聞きし、「あんな男捨ててやる!仕えてたら死ぬだけだわ」と宝物を持って逃げようとします。

寝床の下に置いてあった宝箱を開け、中身を持ち出そうとしますがそこにはなぜか人間の両目玉が。
悲鳴を上げた王霊嬌は部屋に貼られていた結界の札を自分に貼り、再度宝箱をひっくり返します。するとそこには目玉などなく、大量の宝石が入っていました。

安心した王霊嬌は両手いっぱいに抱えた宝石の山に顔を埋めますが、そこで何かを見つけてしまいます。

たこわさ
たこわさ

藍氏・聶氏・金氏・江氏の反撃のターーーーン!!!!🥳🎉✨

魏無羨に早く復活してほしい…魏無羨のあの無邪気な笑顔が早く見たいです。早くもロス😭

温晁が怒りでギリギリ歯軋りしているのと、王霊嬌が怯える様子はいつ見ても楽しいなあ!(悪い顔)

しかし温若寒、薛洋、孟瑶はどこで何をしているんでしょうね…?

 

#20「邪を呼ぶ笛の音」

<あらすじ>
夷陵の監察寮に攻め入った藍忘機と江澄。
だがそこで見た光景は怪死を遂げた温氏の配下たちと首を吊って自害していた王霊嬌、そして邪を招くように何者かの手によって書き足されていた護符だった。
一体 誰の仕業なのか、藍忘機と江澄はそんな疑問を抱きながら逃げた温晁と温逐流の行方を追い、ようやく隠れ家の宿を突き止める。

宝石に顔を埋める王霊嬌は転がる人間の目玉を見つけ、悲鳴をあげます。
温晁は「あの女を黙らせろ」と酒をあおり大声で怒鳴りますが、部屋に入ってきたのは口から血を流し「助けて」とつぶやく王霊嬌。

温晁は謎の頭痛に苦しみながら恐れ慄き、彼女を殺します。剣を突き刺されてもなお「助けて」と縋ってくる彼女に、温晁は腰を抜かします。
温晁は王霊嬌を殺す幻影を見ていたのか、空中に向かって「私が殺したのではない。温逐流がやったのだ」と弁明し続けていました。
主人の異様さに気づき、咄嗟に部屋から出させる温逐流。

時は少し戻り、王霊嬌は部屋で「あなたを殺して悪かった」と叫びながら部屋中の物を壊して錯乱しており、「あなたの顔を血だらけにしたから、こうして償う」と笑いながら壺の破片で顔を傷つけていました。
そこに現れたのは、笛を吹く魏無羨。その笛の音に操られて王霊嬌は温晁の部屋へ向かったのでした。

その晩、夷陵の監察寮に攻め入った藍忘機と江澄。強い陰気と血の臭いを不思議に思いながら入ると、門扉には謎の札が貼られていました。

監察寮では七穴から血を吹き出して死んでいる者、絞殺された者、焼死した者、溺死した者、毒死した者…温氏の配下たちがどれも異なる死因で倒れていました。
「何者かが我々に加わって先に任務を終えたようだ」と言う江澄に、違和感を覚える藍忘機。
自害していた王霊嬌を見つけた江澄は、思わず紫電で彼女を打ちのめします。

藍忘機が屋敷のあちこちに貼られていた札の一つを取り見てみると、何者かの手によって人の血で四筆書き足されて、邪を招くように「逆転した護符」になっていました。江澄は「邪を招く護符など前代未聞だ」「各士の仕業とは思えない。目的が我らと同じなら構わないが…」と困惑しますが、藍忘機は「たしかに殺気が集まるようになっている」「筆跡から見て同じ人物だ」と推測します。

牢で1人生存者がいたと言われ、門弟に連れてこられたのは温情。温情は魏無羨の行方を尋ねますが、江澄は「知らぬ。我々は剣を取り戻したばかりなのだ」「四大世家が温氏討伐のために動き出している。温若寒率いる岐山温氏はもう終わりだ」と告げます。

江澄は「君は私の命の恩人だ。君が温氏から離れてくれれば私は…」と言いますが、温情は「まだ岐山に温寧が囚われている」「私には守るべき数十人の一族がいる。全員をあなたは守れる?貸し借りはこれで終わりね」と言い、背中を向けます。
江澄は「将来困った時は私を頼れ。一度だけ力を貸す」と言い、赤く艶やかな櫛を贈り、去ります。

藍忘機と江澄は「一体 誰の仕業なのか」と疑問を抱きながら逃げた温晁と温逐流の行方を追い、御剣の術で岐山に向かいます。

道中、惨殺された温氏の門弟を見つけます。「邪気が強い。気をつけよう」と注意を促す藍忘機に、「目的が同じなら恐れることはあるまい」と楽観的な江澄。
なぜか岐山に戻らず雲夢の駅站の近くに温逐流がいたという報告を受け、急ぎ向かう一行。

隠れ家の宿を突き止め、温逐流の姿を見つけ飛びかかろうとする江澄に、藍忘機は「温晁の姿が見えぬ」と制します。温逐流は布を被り「灯りを消せ!奴らに見つかる!」と怯えきった温晁に酒を飲ませ、落ち着かせようとします。
薬を塗るために布を取った温晁は、髪の毛がほとんど抜け落ち、身体中に爛れたような傷がついていました。
天井の隙間からそれを見て、あまりの壮絶な様相に絶句する藍忘機と江澄。

突然屋敷の扉が開き、「笛だ!」と温晁は怯えますが、温逐流は「風の音です。あと2日もあればお父上のもとへ参れます」と宥めます。
温晁は「こんな姿で2日も待てと!?それでも食客か!役立たずめ!奴を早く殺せ!」と罵倒。温逐流は怒り席を立ちますが、温晁は「悪かった!族譜に入れてやる!そうすればお前は私の兄だ!」と必死で彼の足に縋りつきます。

おもむろに扉が開くと、温晁たちの前に笛を携えた魏無羨が現れます。思わず魏無羨の愛刀を握りしめる江澄。
魏無羨は「この俺からあんな浅ましい奴を守れるのか?」と温逐流に尋ねると、彼は「命を懸けるまで」「救われた恩には報いねば」と回答。魏無羨は「なぜお前の恩返しのために他人の命が奪われる?」と静かに怒り、笛を吹き始めます。

笛が吹かれ始めた途端、屋敷中の火が消え、怨霊が姿を現します。怨霊は温逐流に襲いかかり、身体中を爪で切り裂きます。温逐流は魏無羨に襲い掛かろうとしますが、すんでのところで江澄が紫電で彼を絞殺。

江澄は魏無羨に剣を返し「この三月どこに行っていた」「ふもとで合流するはずだったろ、5日も待ったのだぞ」と詰問しますが、魏無羨は「一言ではとても言い表せない…」と言い、2人は抱き合います。

「乱葬崗に捨てられたと聞いたが、どこにいたのだ?護符もお前が書き足したのか?」と江澄は魏無羨に尋ねます。
魏無羨は「例えば俺がこの三月、ある洞窟にいて世外の達人の奥義書を見つけたとする。そして洞窟を出て殺したと言ったら…信じるか?」と言いますが、江澄は「冒険譚の読みすぎだ」と鼻で笑います。
「あとでゆっくり話すよ」と笑う魏無羨。「無事でよかった」と安堵する江澄の隣で、藍忘機は雰囲気が変わった魏無羨に違和感を感じ続けていました、

魏無羨は江澄のこの三月の苦労を労わります。藍忘機は「なぜ剣を使わず護符で殺したのだ」「邪道を修めれば代償を伴うぞ 身も心も蝕まれる」と問い詰めますが、魏無羨は「簡単には説明できない。雲夢でなら答えるかもしれないが」「他人の霊識は奪っていないのに、なぜ邪道だと?俺の心のありようなんて他人には分からぬことだ」とはぐらかします。
江澄は「温氏討伐は今が正念場だ。説明を求めるにしても姑蘇藍氏の手は借りぬ」と魏無羨を擁護。

そこで温晁が目を覚まし、魏無羨たちに謝り「殺さないでくれ」と懇願し始めます。魏無羨は「これは雲夢江氏の私事だ。首を突っ込まないでくれ」と言うと、江澄と2人で温晁にとどめを刺します。

蓮花塢に戻った魏無羨と江澄は、江楓眠と虞夫人に「約束どおり、姉師と江澄は守り抜きました」と報告します。
江澄は祈り終えると「私と清河へ”射日の征戦”に行くか?」と誘い、魏無羨は快諾します。

清河に着くと、江厭離は大量の怪我人の治療を手伝っていました。互いの姿を見つけた2人は思わず立ち尽くし、涙します。

たこわさ
たこわさ

パワーアップした魏無羨、かっこよすぎる…!!!😭✨

でも藍忘機へのあの挑戦的な態度はどうしたのでしょう…心を怨念に蝕まれてしまったのかな…。

江厭離と再開した時、涙ぐんで立ち尽くす姿は昔の魏無羨のままで、胸がいっぱいになって泣いてしまいました…🤦‍♀️

 

#21「変化」

<あらすじ>
江厭離との再会を果たした魏無羨。
江澄と3人で再び家族が集ったことに心から喜ぶが、魏無羨の帰還を祝う宴席では、剣を佩いていないことや奇妙な術を使ったことなどから魏無羨は非難の目にさらされることに。
しかし、魏無羨が自ら釈明しないため、世家の仙師たちからの反感は増していく。

江厭離との再会を果たした魏無羨。
2人は互いに「痩せたね」と言い、抱きしめ合います。
「姉師と江澄と俺はどこであろうと一生一緒だ。約束しただろ?」と言う魏無羨に、江厭離は「もう消えないでね」と泣きながら笑顔で頼みます。2人を見つめて思わず涙する江澄。

そこに聶懐桑が現れ、「今夜宴を開くから参加してくれ」とひとしきり騒ぐと出ていきます。
1人きりになり、笛を大事そうに撫でる魏無羨を遠くから見つめる藍忘機は、嫌な予感を感じて思わず愛剣を握りしめます。

温若寒は温晁の死を門弟から報告され、嘆息。息子の血に塗れた愛剣を受け取ると、「何が”射日”だ!天の太陽を射られてたまるか!」と剣を空に掲げます。

魏無羨の帰還を祝う宴席で、魏無羨は世家の子息なら栄養であるはずの剣を佩いていないことを姚宗主から「怠慢」と、金子勲からも「剣の腕前が見事だと聞いていたから手合わせを願おうと思っていたのに、随分と馬鹿にされたものだ」と非難されます。
さらに温晁をどうやって殺したかを尋ねられても「悪事が祟って自害した」としか答えず、「怪しげな呪符を使ったらしい」「きっと下等な術だろう」と陰口を叩かれます。
しかし、魏無羨が自ら釈明しないため、世家の仙師たちからの反感は増していきます。

宴に参加していない藍忘機は、部屋で1人琴を弾いていました。
宴にうんざりした魏無羨は、徳利を持ち出すと彼の部屋の前で1人酒を煽ります。「邪道を修めれば心も体も蝕まれるぞ」と言われたことを思い出し、苦笑する魏無羨。
江澄は魏無羨を追いかけてきて、「なぜ中座した?”随弁”を取り戻したのになぜ佩かぬ?」と質問します。魏無羨は「身につけるのが嫌なんだ。俺が剣を持てば血を見るからな」とふざけますが、「公の場では身につけなければ揶揄されるのが落ちだ」と苦言を呈します。

魏無羨は部屋で1人座禅を組み、黒い気と戦っていました。江厭離は大量の汗をかいている彼を案じ、竹笛はどうしたのかと尋ねます。
彼女が笛に触れると、黒い気が湧き上がり、手が弾き飛ばされます。
魏無羨は慌てて江厭離が傷ついていないか駆け寄りますが、「(その笛は)あなたを主と認めている、あなたの霊器なのね。母上の紫電の同じ」「一品の霊器なら名前をつけてあげないと失礼よ」と微笑みます。
「それなら…”陳情”(言葉にできない情を訴えること)にするよ」と言う魏無羨に、何とも言えない表情を浮かべる江厭離。

藍忘機は愛剣を見つめながら、雲深不知処の座学で魏無羨が「怨念も気と同じで利用できる」と言っていたことを思い出します。

宴で何も食べなかった魏無羨を心配して、江厭離は蓮根と骨つき肉の汁を作り、食べさせます。
「あなたは変わったわ。三月どこにいたの?でも3人でいることが大切。話したくなったら話して」と言い、残りを江澄に持っていく江厭離。
去っていく彼女を呼び止め、魏無羨は「この汁物、美味しいよ」と久々に笑顔を見せたため、江厭離は安堵の笑顔を見せます。

炎陽殿では3つの陰鉄を温若寒が精製し、この世のものとは思えない傀儡を作っていました。

翌日、黒い気を放ちながら瞑想する魏無羨。気が高まり、思わず叫び声をあげてしまいます。巾着の中から黒い気が立ち上っていることに気づき、目を見張ります。

江澄は藍曦臣が来たため皆で協議しようと魏無羨を探しますが、姿が見当たりません。
「魏無羨の態度は目に余る。温晁を殺した功績があるゆえ待っているのに」「宗主が配下を制御できないとは…また怪しげな法術を使っているのでは?」と金子勲に非難され、「江氏のことだ。金氏には関係ない」と憤る江澄。

聶明玦は「今こそ奮起して岐山を倒す時である」と決意表明し、今後の作戦を練り始めます。
「温若寒は息子2人を失ったことで軍を率いる者がおらず岐山で孤立している。そこを攻めれば温氏の根城を滅ぼせる」と言いますが、藍曦臣は「温若寒の奥の手は息子ではなく陰鉄と傀儡だ。仙門を虐殺できたのも、陰鉄の力で人間や傀儡を操れたからだ」と提言。では温若寒の陰鉄にどう対抗するかという問いには、誰も答えられません。

魏無羨は生き残った温氏一族の処遇を見にきており、心臓から黒い気が出てくるのを抑えられずその場に倒れ込みます。
引っ立てられている者たちの中には温情がおり、温寧を探していました。
「温宗主が舞天女を呼び起こさなければあなた様は巻き込まれなかった…」と涙する老婆。老婆が路傍の石に躓き、鞭で打たれそうになったところを温情が身を挺して庇うと、どこからか笛の音が鳴り響き、落石事故が起こります。

魏無羨は笛に操られるようにそれを吹いており、笛の音が鳴り止むと人々はまた引っ立てられていきます。温情は魏無羨の姿を見つけると、見つからないように自分の顔を伏せて隠します。

江厭離は黒い気を放ちながら笛を吹いている魏無羨を見てしまいますが、言いにくそうにしている彼に気を遣い、深くは追及しません。

滞る軍議の最中、魏無羨が入室します。「温若寒の陰鉄は恐るるに足らず。陰鉄にも相克する物があるはずだ。一月も経てば分かるはず」と言うと、礼をして去ります。
金子勲は「相克する物などあるはずがない!我々を馬鹿にしているのか」と激怒。

藍曦臣は「魏の若君は随分自信ありげだったが、一月余りで陰鉄に対抗できる物が見つかると?」「魏の若君は自信過剰だな」と藍忘機に言いますが、彼は何も答えられません。
藍曦臣は「夷陵の監察寮での惨殺は陰鉄と関係が?」と魏無羨が陰鉄を持っているのではと疑いますが、藍忘機は「この世の全ては定説に則ると?」と反論します。

「物事の是非をはかる時は、心の標(しるべ)に従え」と言う藍曦臣。
藍曦臣は「魏の若君を案じているなら…」と言いかけますが、藍忘機は口早に否定してその場を去ります。

江澄は「藍忘機と喧嘩をするな、剣を刷け」と魏無羨を叱りますが、魏無羨は「宗主の風格がでてきたな」と笑顔なので江澄は呆れて立ち去ってしまいます。

魏無羨の部屋を訪ねようとした藍忘機は江厭離と偶然出くわします。江厭離は藍忘機に、魏無羨が黒い気を吐く笛を吹いていたことを伝え、「剣こそ正道。呪符は補足であり修めてはなりません」と教えます。そこに現れた魏無羨は「江氏のことに首を突っ込まないでくれ」と突き放します。

魏無羨は藍忘機を追いかけ、引き止めます。すると突然剣を抜き襲い掛かられ、喉元に剣先を突きつけられます。
「この数月でまた上達したな」とふざける魏無羨に、「お前は進歩しない。随弁は?」と堅い表情で尋ねる藍忘機。魏無羨は疲れ果てたように笑います。

たこわさ
たこわさ

姚宗主と金子勲何様じゃコラァ!!!😡💢

と怒り狂いそうになりました…誰のおかげで夷陵の監察寮を壊滅させて温氏を追い詰められたと思っとるんや!!魏無羨のおかげやろうが!!💢

しかし、魏無羨から立ち上る「黒い気」は怨念か何かなのでしょうか?怨念に魏無羨が飲み込まれないか不安です。

 

#22「不夜天の決戦」

<あらすじ>
行方不明だった三月の間、詭道術法を修めていたと藍忘機に告げた魏無羨。
だが藍忘機は魏無羨の心がむしばまれるという不安を払拭できずにいた。
そんな中、誤解がきっかけで金子軒が江厭離を泣かせてしまう。

雲深不知処で初めて出会った時のように2人で屋根の上に座り、魏無羨は行方不明だった三月の間、詭道術法を修めていたと藍忘機に告げ、江厭離に夷陵での虐殺について何も話さなかったことに感謝します。
魏無羨は「薛重亥のような邪道じゃないから大丈夫」「藍氏の音律術と俺の詭道術法は音律と呪符の融合だ。1本の竹笛で万物を操れる」と笑顔を見せます。
しかし藍忘機は「竹笛で精神を操るのだろう?精神を操るのは火中の栗を拾うも同じ…一歩間違えば気が暴走してしまうぞ」と、魏無羨の心がむしばまれるという不安を露わにします。

魏無羨は笑顔で「この魏無羨、魔道に落ちたりしない」と誓います。藍忘機が「私に協力させよ」と申し出たため、魏無羨は嬉しそうに了承し去っていきます。

翌朝、聶明玦は温若寒の首を刎ねること、不夜天を攻めることを宣言し、出立。江澄は先陣を切ります。
聶懐桑に見送られながら、魏無羨は「江澄や孔雀男とお祭り騒ぎはごめんだ」と卸剣の術で向かわず、藍忘機と並んで騎馬して岐山へ向かいます。

温若寒は陰鉄でこの世のものとは思えない傀儡たちを操り、江澄・金子軒たちと戦わせます。
心臓を一突きしても死なない怪力の傀儡たちに、両氏の門弟たちは次々殺されてしまい、2人は慌てて撤退します。温若寒は「この方法は効果てきめんだ」と大満足。

藍忘機と魏無羨は、捕らえた温氏門弟たちだけでなく、襲われた江氏・金氏門弟たちも傀儡化していることに気づきます。
聶明玦は傀儡が不死身のごとく倒れなかったことを聞き、陰鉄の力を改めて恐れます。「賊を捕らえるにはまず王から」と、自分が単身不夜天に潜入し温若寒を殺すことを提案します。金子軒は反対しますが、「総帥としてこれ以上の犠牲は出せない。私なき後は沢蕪君に任せよう」と言います。
その時、藍曦臣が岐山の布陣を図示した絵巻を持って現れます。

魏無羨は傀儡化した門弟について詳細を聞き回っており、どうやら傀儡の亀裂に触ってしまうと同じように変化してしまうようです。
「陰鉄の力が強大になっている」と魏無羨は恐れ、藍忘機は傀儡になった門弟を治療しようとしますが「三月霊力を注がねば治せぬ」と匙を投げます。

そんな中、誤解がきっかけで金子軒が江厭離を泣かせてしまいます。

江厭離は出征中、手当や食事の用意をする中、毎日汁物を3碗多く作っていました。江澄、魏無羨、金子軒の分です。
金子軒は「あれは阿鳶が私に…」と言いかけますが、綿綿は「江さんは自ら渡せず、阿鳶に頼んで天幕に運ばせたのです」と説明します。

今日に限って江厭離と金子軒が鉢合わせになり、金子軒は江厭離が阿鳶を真似したと勘違いして「婚約は解消した。なぜこんな真似を?」と大勢の金氏門弟たちの前で突き放したのです。
江厭離は「婚約が目的だと?」と悲しげに尋ねますが、金子軒は「清河に送り届け、私の任務は終えた。戦場で苦労せずともよい」「江氏 忠告しておこう。世家の出でも真心を模倣するのは感心せぬ。卑しい身でも世家の者より高尚だ。自重されよ」と罵倒したのでした。

魏無羨は金子軒の言葉を到底許せず、有無を言わさず殴りかかります。藍忘機が間に入り、「落ち着け」と魏無羨の腕を掴んだお陰で魏無羨は落ち着き、無言で天幕を出て行きます。

聶明玦は藍曦臣がどうやって機密情報の巻物を手に入れたのか?雲深不知処が襲撃された後、どこで誰に匿われていたのか?と詰問。藍曦臣は「協力者の名前は言えないが…調査には数月を要したため変わっているところもあるだろうがほぼ正確だろう」「温氏を倒してから正体を表したい」と答えます。

岐山の布陣は精密です。3つの陰鉄で陣を形成しています。聶明玦は自分だけでなく藍曦臣たちの命まで奪われるのではと弱音を吐きますが、藍曦臣は「射日の征戦は本来背水の陣」と勇気づけ、7日後に総攻撃をかけることが決定します。

不夜天での戦いが開始。不死身の傀儡の力は日に日に増しており、藍氏門弟たちを次々と傀儡に変えていきます。藍曦臣に合流した藍忘機・魏無羨・江澄は挟撃されていることを互いに報告し合います。

「傀儡3隊は自分たちを殺したいのではなく不夜天に引き入れているのでは?」「温若寒の策か…聶明玦からも連絡はない」「7日経つ前に攻めては聶宗主の計画に影響するやも」「しかし挟撃された今となっては不夜天に進むしか道はない」と、魏無羨・藍曦臣・江澄は話し合います。
江澄は不夜天に攻め入ることを決意。
魏無羨は地図の出所を藍曦臣に尋ねますが、「旧友からだ」としか答えはありません。

温若寒は「聶明玦 私の陰鉄が邪道だと申すか…ならば正義の士に見せてやる。邪道の力がどれほど強大か」と彼を捕らえて存分に嬲ります。
温若寒に仕える孟瑶の姿を見た聶明玦は、怒りのあまり彼を殴打します。吐血しながら果敢に温若寒に立ち向かう聶明玦でしたが、とどめの一撃を喰らい死んでしまいます。

炎陽殿の外で戦う藍曦臣・藍忘機・魏無羨・江澄。温若寒は「お前が考えた筋書きを見たくはないか?」と孟瑶を焚き付けます。

炎陽殿の外では、炎陽殿から噴き出してきた炎の弾を受けた門弟たちが一瞬で塵となった上、大量の傀儡が藍曦臣・藍忘機・魏無羨・江澄たちを取り囲みます。
魏無羨は「どんな方法なら生きて戻れるかな?」と藍忘機に軽い調子で尋ねると、「死闘だ」と端的に返って来、ニヤリと笑います。
藍忘機と魏無羨は背中を預け合い、戦います。

戦いが佳境に入ると魏無羨は高台でおもむろに笛を吹き始め、藍忘機は何度も心配そうに彼の方を振り返ります。
魏無羨は傀儡たちに黒い気を送り込み、相討ちさせます。それを目の当たりにし、慄く藍曦臣と江澄。

炎陽殿では温若寒が懸命に陰鉄を操作していますが、なぜか傀儡が動かず「誰のせいだ!?」と困惑していました。

たこわさ
たこわさ

いよいよ不夜天の戦い開始!!

孟瑶はなぜ温若寒のもとにいたのでしょう…傀儡ではないですよね?🤔💭

魏無羨の陳情が活躍の片鱗を見せていますね…次回が楽しみだ…☺️✨

 

#23「落日(らくじつ)後の形勢」

<あらすじ>
傀儡の異変を感じた温若寒。
炎陽殿の外に出るや、黒い気に覆われた魏無羨に気づき、彼が陰虎符を持っていることを知る。
凶暴な傀儡たちは魏無羨の前に全滅し、温若寒も孟瑶の手で葬られる。

傀儡の異変を感じた温若寒は、炎陽殿の外に出るや、黒い気に覆われた魏無羨に気づき、「どこから陰鉄を?薛洋から奪ったのか?陰鉄を制御するとは一体…」と尋ねますが、魏無羨は「俺は一度死んだ人間。俺もこいつも冥界からやってきたのさ」「これは精錬したばかりの法宝。陰虎符だ」とにやりと笑います。

温若寒は魏無羨を絞殺しようとしますが、その瞬間、凶暴な傀儡たちは魏無羨の術によって全滅。さらに温若寒も背後から孟瑶に心臓を一突きされ葬られます。

魏無羨はその場で失神し、藍忘機が慌てて駆けつけ抱き上げます。金子軒が駆けつけた時には、既に戦いは終わっていました。
こうして“太陽”として最強を誇っていた温氏は倒れるのでした。

瀕死の聶明玦は聶氏の仙師を殺したからと孟瑶を殺そうとしますが、藍曦臣は2人の間に入り、岐山温氏の布陣図を横流ししてくれたのも、雲深不知処から逃げた自分を匿ってくれたのも孟瑶だと明かします。

戦いから3日後、ずっと気を失っていた魏無羨は、江厭離から温氏は滅亡したこと、金光善までもが彼の見舞いに来たこと、藍忘機が毎日訪れては精神が安定するようにと琴を演奏していたことを知ります。魏無羨は戦いには出てこなかった金光善に恨み言をつぶやきます。
江厭離は陰虎符のことを知ったものの、魏無羨の心と体に負担がかかるからなるべく使わないでほしいと穏やかに制します。

藍忘機の琴の音を聴いてすっかり体が動くようになったと喜ぶ魏無羨に、藍忘機は「あと3日は邪を祓わねば」と忠告。魏無羨は「俺は力を消耗しただけだよ。お前も陰虎符は邪で人の心を乱すと思うか?」と尋ねますが、藍忘機は目を伏せて答えません。

藍曦臣は「丸腰の者まで捕らえる必要が?」と金光善に尋ね、聶明玦もそれに同意しますが、「2つの陰鉄は葬ったが、残りの陰鉄の行方を突き止めなければならぬ。野心ある者などの手に渡っては困る。ゆえに残党を捕らえるのは陰鉄を探すことでもある」と金光善は温氏だけでなく全仙師を調べる必要があると言い、孟瑶を息子と呼び、「これを機に族譜に入れてやることにした」と笑います。

孟瑶は温氏の残党を捕らえましたが、大部分が仙師の家族で陰鉄の行方も知らず、何の術も使えません。老人や女たちは悪さをせぬよう窮奇道(谷にある古道で、人目につかず天然の要塞)で隔離・監視するにとどめ、敵対する者だけを始末すれば良いと提案します。
藍曦臣は聶明玦が金光善を嫌っているために孟瑶をも毛嫌いするようになったことを気にせぬようにと声をかけます。

魏無羨は藍忘機に、「目下 誰が正道で誰が邪道だと思う?」と胸を押さえながら尋ねます。藍忘機は苦しむ彼を支え、「「洗華」の琴譜を学びたくは?」と彼の心身が陰虎符に蝕まれぬよう勧めます。

「陰虎符をどこで手に入れたんだ?」と尋ねる藍忘機に、魏無羨は「玄武洞で陰鉄の剣を手に入れたと言ったら信じるか?」と答えます。
「精製したのはいつだ?」と矢継ぎ早に尋ねる彼に、魏無羨は「いい加減にしろ」と怒鳴ります。しかし藍忘機は一歩も引かず、「協力させるという約束だ」と嗜めます。

「俺を疑っているのに協力できるのか?」と鼻で笑い立ち去ろうとする魏無羨に、藍忘機は「陰虎符は邪物の産物。心が乱れれば制御できぬ」と引き留めます。魏無羨は「俺が温若寒のように陰鉄に支配されると?陰虎符は陰鉄とは違う。俺も温若寒じゃない」と反論します。

逃げまどう罪のない温氏残党を笑いながら殺していた金子勲を妨害した藍忘機。魏無羨は「岐山の怨霊がまた増えそうだ。今本当に必要なのは「安息」の曲だな」とつぶやきます。
藍忘機は無惨に殺された老人と女・子供たちのためにその場に座りこんで琴を弾き、魏無羨もその音を聞いて笛を奏でます。

その頃、藍曦臣と聶明玦と金光瑤(孟瑶)は、「我ら兄弟3人はここに誓いを立てる 仙門に報い 黎民を安ずることを 天地が証人である もし異心あれば衆人と天の憤りを買うだろう」と天に祈りを捧げていました。

その晩、炎陽殿では金光善が各宗主を出迎え、宴を開いていました。姚宗主からは「我らのごとき小世家は宗主が頼りです」と賛辞を受けています。江澄は新たな江氏宗主として祝福を受けます。

温宗主の就いていた上座を勧められた聶明玦は怒りを押し殺し、「あの席には座らぬ」と金光善を睨みつけます。

魏無羨は金光瑤に、なぜ今日は温若寒を殺した時の軟剣を持っていないのかと尋ねます。「あれはその場にあった剣で…」と彼は言いますが、何やら隠し事があるようです。

宴が始まり、各仙師たちは盃を交わし合います。藍忘機は一足先に炎陽殿の外で1人で呑んでいた魏無羨のもとに向かいます。
藍忘機は魏無羨の心身の穢れを清めるために新たな曲を考えていると言い、「強情だな」と笑われます。

炎陽殿の中では金光善が温若寒の玉座の前に座り、三大世家の功績を讃えます。
そして江氏前宗主と自分は兄弟同然の仲であったことからも、再び息子と江殿に縁組を願いたいと宣言します。
小さな世家たちはこぞって賛同しますが、江澄は「金氏におもねった」と思われるのではと苦悶します。

そこに何者かが登場し、「金宗主の厚意は受け取った」と場の空気を切り裂きます。

たこわさ
たこわさ

無事温若寒を倒せたのは良かったけれど、金光瑤がいいところをかっさらった感がw

金光善は第二の温若寒になりそうですね…金子勲も嫌な感じだし、金氏全体不快感がすごいです💢

最後に声をあげたのは魏無羨でしょうか?ナイスアシスト✨

 

#24「新たな船出」

<あらすじ>
金宗主から金子軒との縁組みを再び勧められた江厭離だったが、今は蓮花塢の再建が先決だと申し出を断る。
金光瑶は魏無羨が残りの陰鉄を持っている可能性を金宗主に示唆、魏無羨の見張りを命じられるのだった。
その頃、蓮花塢では亡き父親の後を継ぎ、江澄が宗主の地位を継承し江氏の再建を誓うが、魏無羨は毎日町で酒を飲み歩いていた。

金光善の前に現れたのは、魏無羨。「婚姻ならば江澄ではなく江厭離に聞くべきでは?」と江澄に助け舟を出し、江厭離は「娘としては今は蓮花塢の再建が先決です」と婚姻の申し出を断ります。

金光瑶は金氏による狩猟大会を百鳳山で開くことを発表します。金氏宗主は太っ腹だと小さな世家たちがざわめく中、三大世家は皆複雑そうな表情です。

金光瑶は魏無羨が薛洋から陰鉄を奪った可能性を金光善に示唆し、魏無羨の見張りを命じられます。

その頃、魏無羨・江澄・江厭離は蓮花塢に到着し、亡き両親との思い出を反芻していました。江澄は怒りのままに、温氏の紋章が掲げられた瓦を紫電で破壊します。

一方、姑蘇に戻った藍忘機は帰るなり蔵書閣の琴譜を持ち去り、自室で昼夜琴を弾いていました。彼は琴の研鑽のため、藍曦臣に蔵書閣の禁室に入りたいと頼みます。

藍啓仁は藍曦臣と藍忘機を呼び、「各地で起きた殺戮は妖邪を招きやすく、温氏も邪道に手を染めすぎた。早く浄化せねば将来災いは尽きぬだろう」と言います。

さらに、何かを言いかけた藍忘機を制し、「お前は曦臣に同行する必要はない。蔵書を修復し家訓を改めることが目下の急務だ」と雅正集を手渡します。藍忘機は「禁室に入る許可を」と繰り返すも、藍啓仁からは「蔵書閣の書物も読み終えておらぬであろうに」と却下されます。
藍忘機は雅正集を開き、1ページ目の「妖邪祟さを誅し 正法を立て 大道を保つ」という言葉を見て、顔を上げます。

江澄は宗主の地位を継承し、残りわずかな門弟たちの前で江氏の再建を誓います。
厳しく門弟たちを躾ける江澄のもとに、小さな仙門が挨拶に来ます。魏無羨に任せようとする江澄ですが、彼は毎日町で酒を飲み歩いており、江厭離が代わりに対応します。江澄は「あいつは江氏を再興する気などないのだ!」と憤りますが、江厭離は魏無羨を庇います。

酒を飲んでいた魏無羨は姑蘇に来ていた藍曦臣と会います。
「浄化なんて藍忘機の一番興味のありそうなことなのに、なぜ沢蕪君が?」と尋ねた魏無羨に雅正集編纂のことを伝える藍曦臣。
「投獄と同じだ!3年は山を降りられない」と笑う魏無羨。藍曦臣は神妙な表情で、「姑蘇に来たら忘機が作った曲”洗華”を聴くといい。君なら忘機の配慮が分かるはず」と勧めます。

しかし魏無羨は「わざわざ忠告に来たのか?」と冷笑します。藍曦臣は「人々の口に戸は立てられぬ。我が道に固執すれば君を案ずる者にまで危害が及ぶ。我らを信じてくれれば姑蘇藍氏が剣の道を取り戻す力になる」と説得します。
魏無羨は「信じてるが、その気はない」と言い、去ります。

蓮花塢に戻った魏無羨は江澄から「剣も佩かずに飲み歩くとは!」と怒られ、体当たりされます。ぶつかられた勢いのまま倒れ込んでしまった魏無羨を、江澄は「飲みすぎて霊力もなくなったのか?」と嘲笑います。
魏無羨は手を貸そうとする江澄の手を制し、よろめきながら祠堂へ向かいます。

祠堂では江厭離が1人鏡を磨いており、「もしかして蓮花塢にいたくない?」と不安げに尋ねます。魏無羨は慌てて「この数日間身勝手すぎたよ。怒らないで」と江厭離の涙を拭きます。

幼い頃、魏無羨は道に捨てられているものを漁って生活していました。それを見つけた江楓眠が声をかけ、蓮花塢に連れてこられたのです。
魏無羨自身もよく覚えていない幼い日のことを江厭離は楽しげに語り、「あなたはいつも楽しそうだった…そんな性格だから阿澄を受け止められるのね」とはにかみます。
江厭離は「阿澄の言うことを真に受けないでね。心ではあなたのことを気にかけているのよ」「父上と母上も亡くなったわ。この世で家族と呼べるのは私たち3人だけよ」と言い、魏無羨は「お腹が減ったよ」と言い涙を誤魔化します。(※魏無羨は辛い時、苦しい時に「空腹だ」と誤魔化す癖があります)

魏無羨は「人はどうして特別に誰かを”好き”になるの?好きになりすぎるのは嫌だ。自分の首に紐をつけるようなもんだろ」と子供に戻ったように尋ねます。江厭離は「羨羨は一歳ね。夜食を食べるにはかまどに手が届かないかしら」とふざけます。
江厭離との会話を聞いてホッとする江澄。

江澄が立ち聞きしていたのを見つけた魏無羨。江澄から「江氏再興のためにお前は父親のように尽くしてくれると言っていたよな」とからかわれ表情を硬くしますが、「当たり前だ。雲夢双傑だ」と江澄を小突きます。

あと一月で百鳳山の狩猟大会。射日の征戦後、初めての夜狩です。
「将来の宗主である金子軒とはうまくやれよ。いくらなんでも加勢はできんぞ」と苦言を呈する江澄。
魏無羨は「そういえばお前の不夜天での態度はなんだ!金光善はあちこちで女に手をつけているらしいし、あんな奴に師姉はやりたくない」と駄々をこねます。

蔵書閣では藍忘機が禁書を密かに読みふけっていました。

翌日、蓮花塢では魏無羨と江厭離は門弟たちと船で遊んでいました。「もしかして過去に戻るのはそんなに難しくないかも」と、魏無羨は密かに希望を抱きます。

たこわさ
たこわさ

今「魔道祖師」の小説も並行して読んでるから気づいちゃったんですけど、魏無羨、江澄が金丹を取り戻した時に体調が悪そうにしてたのは自分の金丹を彼にあげちゃってたからなんですね…。

それを知ると、魏無羨の不可解な言動の意味が分かって胸が苦しくなります。彼は誰も不幸にしたくなかったから、自分が悪者になることで平穏な日々を取り戻そうとしたんですよね…🤦‍♀️

「もしかして過去に戻るのはそんなに難しくないかも」に涙が止まりませんでした。この後、魏無羨はどんどん孤立していくと知っているから、辛い…。

 

#25「不協和音」

<あらすじ>
蘭陵金氏では、狩猟大会が開催される。
招待を受けた世家が狩猟に挑む中、魏無羨の陳情笛により雲夢江氏は大量の獲物を獲得する。
そんな折、魏無羨は金子軒が江厭離にきつい言葉を浴びせているのを目撃し、一触即発となる。

蓮花塢に金子軒が狩猟大会の招状を届けに来ました。母から江厭離にも狩りを見学してほしいと言付かったと言われ、江厭離は「金夫人のお招きとあらば」と快く答えます。
江厭離に何か言いたげな金子軒でしたが、魏無羨に向き直ると「薛洋と接触したなら陰鉄の行方が分かるはずだろう」「狩猟後の百花宴では射日の征戦にて陰虎符で負傷した仙師に釈明してもらうぞ」と高圧的に述べ、去ります。

蘭陵金氏主催の狩猟大会が開始。
入山する前に一定の距離から的を射て、中心近くに射るほど山道に入りやすくなるという仕組みです。しかし金光瑤は的の前に温氏の残党を並べ、「的の前に人がいれば難易度が上がります」と飄々と言ってのけます。
江澄たちの顔を立て、どうにか怒りを抑える魏無羨。

金子軒は鼻でせせら笑い、空に浮いたまま的の中心を射抜きます。「我こそはと思う者は挑戦してみろ」と挑発する金子勲。
魏無羨は藍忘機に「抹額を貸してくれ」と謎の頼みをしますが、断られると、目隠しをして弓を取り的の中心を射抜きます。

各世家は彼の弓の腕を褒めそやしますが、面目を潰された金子勲は「百鳳山こそが本番。目隠しで狩りをしてみよ」と愚弄します。

招待を受けた世家が狩猟に挑む中、魏無羨は陳情笛を吹いて物の怪たちを江氏の網の中へ誘導し、3割もの獲物を獲得します。江澄は「あれほど言ったのに」と憤ります。

魏無羨は陳情笛を吹き終えると藍忘機を見つけ話しかけようとしますが、藍曦臣から言われた忠告を思い出し目を伏せます。しかし藍忘機が魏無羨に気づき、「琴譜を新調したから効果があるか試してみたい」と頼みます。
魏無羨は「俺はお前の何だ?」とうんざりしたように言いますが、逆に藍忘機も「私はお前の何だ?」と悲しげに見つめ返します。
魏無羨は「かつてはお前を生涯の知己だと…」と言いますが、藍忘機は「今もそうだ」と強い口調で返します。

金子軒と江厭離が歩いているのを見つけた藍忘機と魏無羨は思わず隠れます。南から流れてきた妖物である量人蛇の残した粘液を見つけ、「ここは危険だ」と忠告します。
狩猟大会の獲物など余裕だと言う彼に、江厭離は「人が傷を負わないのなら何よりです」と控えめに答えます。「そんな獲物など何の面白みもない!金氏領には珍しい獲物がたくさんいる。来月にでも連れて行こう」「狩りを見るのが好きなのだろう?」と金子軒は言いますが、江厭離は横に首を振ります。
「なぜ嫌いな狩りに来たのか」「嫌いなのは狩りではなく私か」と言われ、「違います」と懸命に言い募る江厭離ですが、「もう良い」と背を向けられてしまい、道を引き返そうとします。

耐えられなくなった魏無羨は2人の間に割り入り、「これ以上師姐を愚弄することは許さない」と啖呵を吐きます。
するとそこに金夫人が現れ、「また愚息がひどいことを言ったのね」と江厭離を庇います。

さらに金氏門弟たちが集まり始め、魏無羨は邪道で八百長をしていると大勢の前で金子勲に辱められます。「実力で俺を下してみろ」と魏無羨は鼻で笑いますが、「下僕の子のくせに思い上がるな」と言われ思わず陳情を使いそうになります。藍忘機と江厭離に両腕を掴まれ、どうにか精神を落ち着けます。

江厭離は「狩りは実力次第。他の人が狩れなければ邪道になるのですか」「魏無羨は私の弟です。雲夢江氏の魏無羨に謝罪を」と金子勲に対峙しますが、金子勲はいくら狩場が広げられていると聞いても「こんな不公平な夜狩があってたまるか」と吐き捨てて去ってしまいます。

魏無羨の邪気は強いから離れていたほうがいいと言う金夫人に、江厭離は「阿羨は弟です。決して離れません」と笑顔を絶やしません。そして「若君にどうか強要しないで」とだけ言って去ります。
金子軒は離れていく江厭離に焦り、「母の意向ではない!君を連れてきたかったのは私の…」と言い、大勢の前で取り乱したことを恥じたのか逃げ去ってしまいます。

江厭離は金夫人と金鱗台へ戻り、魏無羨は百花宴には出たくないようで山を降ります。「魏無羨が持つ陰虎符は陰鉄でできている」「江氏の開催する夜狩には参加しないようにしよう」と他世家の者たちが話しているのを聞いた江澄は憤怒のあまり震えます。

魏無羨が蘭陵の街を酒を飲みながらうろついていると、金氏の門弟に「物乞いめ」と突き飛ばされた温情を見つけてしまいます。驚愕する2人。

藍忘機はずっと憂いをたたえていることを藍曦臣から心配されていました。藍忘機は「ある者を…雲深不知処に連れて帰りたい。連れて帰り、隠します」と告白しますが、「ただ、彼は望まぬだろうな」と言われ目を伏せます。

たこわさ
たこわさ

藍忘機の「ある者を…雲深不知処に連れて帰りたい。連れて帰り、隠します」が完全に婚姻か!?ってなるし、藍曦臣が「彼は」って魏無羨のことを藍忘機が憂えていることを見抜いているのにもときめきが止まらなかったです😭❤️

藍忘機はいつも魏無羨を生涯の知己と思って全力で守ろうとしてくれる…😭❤️❤️❤️

金子勲と姚宗主は早く消えてほしいです。

 

#26「雨の中の選択」

<あらすじ>
蘭陵金氏が主催する百家宴。
そこには温氏が雲深不知処に攻め入った時に藍氏を裏切り、帰郷後に自らの門派を開いた蘇渉の姿もあった。
そんな中、金子勲が藍宗主、藍忘機兄弟に酒を強要する。

蘭陵金氏が主催する百家宴では、温氏が雲深不知処に攻め入った時に藍氏を裏切り、帰郷後に自らの門派を開いた蘇渉の姿がありました。藍曦臣は動揺しますが、金光瑤が何も知らなかったと言ったため許します。

江澄は「捕らえた獲物は各世家に分ける」と言い、場の雰囲気をおさめます。
そんな中、金子勲が家訓で酒を禁じられているにも関わらず藍曦臣、藍忘機兄弟に酒を強要します。怒りを堪え酒を飲み干す藍曦臣。

藍忘機に勧めた酒は魏無羨が代わって飲み干し、金子勲に温寧の行方を問いただします。
「知らぬ存ぜぬ」を貫く金子勲に、魏無羨は「一月前あんたが夜狩で追っていた蝙蝠王が岐山温氏の生き残りが暮らす収監所に逃げ込んだろ。その収監所の門弟を率いていたのが温寧だ」「蝙蝠王を見失うと、あんたは温氏の門弟たちに召陰旗を着け蝙蝠王を誘き寄せるよう迫った。そしてあんたと口論になった。結局蝙蝠王に逃げられたあんたは門弟たちを痛めつけ、彼らはその後行方知れずとなった。まだ詳しく聞きたいか?あんた以外誰に行き先を聞けと?大人しく引き渡せ」と迫ります。

金光善は「蘭陵金氏の管轄内で騒ぎを起こすな!陰虎符は陰鉄に似ておる。多くの仙師を負傷させたものを1人で持っているのは感心せんな」と忠告しますが、魏無羨は「行方知れずの者たちを追わねば手遅れになる。うち1人は俺の命の恩人だ」と言い、すぐにでも出発しようとします。
金光善が自分の陰虎符を狙っていると感づいた魏無羨は「岐山温氏が滅びれば蘭陵金氏が取って代わって当然だと?」と挑戦的に言い放ちます。

温情や温寧たちも殺して当然だと言う金子勲に、魏無羨は「無辜の民を殺して当然だと言うなら、お前を殺しても文句はないな?」と凄みます。陳情を抜いた彼に全仙師が剣を抜きます。
金子勲は激怒した魏無羨に恐れ戦き、「窮奇道へ行くのだな」と言い放ちます。

金光善は激怒。魏無羨は待っていた温情に合流。魏無羨は飢餓寸前の彼女を気遣い、パンを差し出します。なぜ温寧を1人にしてしまったのだろうと泣く温情。「これを食べたら一緒に連れて行く」「必ず温寧を連れて戻る」と魏無羨は約束します。
しかし温寧はすでに金氏門弟たちから陵辱され殺された後でした。

宴が催されていた闘妍庁では、「魏の若君はすっかり変わってしまった」と皆が困惑していました。江澄は自分勝手な魏無羨に怒りを抑えられません。
しかし藍忘機だけは「彼は何か間違ったことを?」と魏無羨を庇い、彼の後を追います。

魏無羨は温情を連れて窮奇道へと向かいますが、そこにいたのは豪雨の中 強制労働せられる温氏の生き残りたち。
屍は谷に捨てたと言われ金氏門弟に案内させますが、そこにあったのは野ざらしにされた何の罪もない者たちの屍の山でした。

温情は腹に陰召旗を突き立てられ身体中から血を流していた彼の死体を見つけ、慟哭します。その様を見つめ魏無羨は、陰虎符を見つめます。

見張りの金氏門弟たちは「実験用に捕虜たちを捕らえておかないと俺たちが殺される」「捕虜たちを殺せばいい」といきり立ち、次々と無抵抗の人々を殺していきます。そこに現れたのは陳情を吹く魏無羨。
「彼らに陰召旗を突き立てたのは邪祟を呼ぶためか?それとも邪術を編み出すためか?誰が殺した?」と尋ねますが、見張りたちは「全員足を滑らせて死んだのです」とあからさまな嘘を吐きます。

「本人に証言させよう」と魏無羨が陳情を吹くと、温寧が蘇り見張りたちを次々に投げ飛ばします。
魏無羨は温寧が陳情で制御できないことに戦きます。温情は魏無羨に「阿寧は死んでない!霊識を奪われてるだけなの!」と彼を止めるよう懇願します。
魏無羨が懸命に温寧に呼びかけると、彼は雄叫びをあげてその場に座り込みます。その隙に見張りの監督の男は脱走。

窮奇道に向かっていた藍忘機は逃げ出した見張りたちから「死人が蘇った」と聞き、慌てて歩を進めます。

魏無羨は家屋の中にいた温寧の部下たちと温寧自身、気を失った温情を連れて馬で逃走します。
その途中で藍忘機と出会い、「どこへ行く。覚悟はあるのか?この先は道を外したとみなされ、後戻りもできぬ」と尋ねられますが「天地は広い。身の置き場はある。俺が何の道を外したと言うんだ!あの時の誓いを忘れたのか?」と苦悶の表情で叫びます。

たこわさ
たこわさ

最後の「俺が何の道を外したと言うんだ!あの時の誓いを忘れたのか!?」という叫びが胸に突き刺さります。あの泣きそうな表情、生涯の知己と認めた藍忘機にだけは分かって欲しかったのにという表情が辛すぎます。

魏無羨が言うとおり、温氏が金氏にとって変わっただけなんですよね…。

皆それを分かってるのに長いものに巻かれろ主義で金氏の顔色をビクビク伺って、正義を成さない。魏無羨こそが正義なんだ…ふざけんな…と怒りが込み上げます。

 

#27「揺るがぬ誓い」

<あらすじ>
魏無羨を引き止めるため窮奇道にやってきた藍忘機。
しかし魏無羨からかつて交わした誓いを問われ、道を譲ることに。
魏無羨は温氏の生き残りを引き連れて夷陵の乱葬崗へと入っていくのだった。

魏無羨を引き止めるため窮奇道にやってきた藍忘機ですが、魏無羨から、かつて「一生悪をくじき 弱きを救う」と誓いを交わしたではないかと詰問されます。
「狩猟の時に温氏を止めていれば温寧はこんなことにはならなかった。救う機会を一度誤ったのだから今度こそ非のない者たちを救う」「道を譲る気がないなら戦え。もし死ぬのだとしても含光君の手で葬られるなら本望だ」と藍忘機に戦いを挑みますが、藍忘機は目を伏せ、彼に道を譲ります。

魏無羨は温氏の生き残り50名を引き連れて夷陵の乱葬崗へと入っていきます。薛重亥の伏魔殿を占領し、麓に結界を張ります。

一方、魏無羨が温寧を傀儡にして舎監4名を殺したことで、宗主の立場にある江澄は矢面に立たされ糾弾されていました。
かつて魏無羨に助けられた綿綿は「人々を見境なく虐殺しているのではない」、藍忘機は「魏無羨は江宗主を馬鹿になどしていない」と彼を庇いますが、他仙家は今すぐに魏無羨を抹殺すべきだと声高らかに言います。
綿綿は魏無羨の功績を知ろうともしない家督たちに呆れ、金氏一門から抜けると宣言します。
江澄は各世家に対し、魏無羨を連れ戻して陰虎符を没収することを約束します。
藍忘機は綿綿と同時に席を外し、綿綿と共に何かを話し合っています。

藍忘機は藍啓仁から窮奇道で魏無羨を逃したことや禁書を盗み見ていたことを問い質され、「父親と同じ道を歩むな」と釘を刺されます。

江厭離は「弟を探してくる」と金鱗台から発とうとしますが、「魏無羨のことは関係ない。私を信じてくれ。一生君を守る」と金子軒に引き止められます。

伏魔殿では魏無羨が温寧の霊識を取り戻そうと試行錯誤を繰り返しており、「声をかければ早く意識を取り戻すかも」と言われ温情は懸命に声をかけます。
生き残った者たたは不毛な大地をせっせと耕します。

江澄は魏無羨の敷いた結界を紫電で破り、乱葬崗の中へと単身進みます。江澄は宗主たちの言う「魏無羨は温氏残党を率いて宗主を名乗るつもりだ」という言葉とは正反対の牧歌的な風景に唖然とします。
江澄は横たわる温寧を見て傀儡と何が違うんだと叫び、魏無羨はそんな彼に「お前も俺が陰鉄を持っていると思うのか?」と皮肉げに尋ねます。

たこわさ
たこわさ

クソ宗主たちに1人で馬鹿にされまくる江澄がかわいそうだし、「あの誓いを忘れたのか!」って叫ぶ魏無羨が世間から大悪人だと言われるのもかわいそうだし、魏無羨の正義を知ってるからこそ彼を庇いたい藍忘機が糾弾されるのもかわいそうだし、金氏と姚氏とその取り巻き皆死んでしまえばいいのに…(号泣)

 

#28「双傑の対峙(たいじ)」

<あらすじ>
乱葬崗には家を建て耕作に励み、日々を生きようとする温氏の人々の姿があった。
温氏と手を切って戻るよう説得する江澄に対し、魏無羨は温情と温寧の恩を忘れたのかと問い詰める。
翌日 二人は決闘を行い、魏無羨は乱葬崗に残り、江澄は江氏が魏無羨を破門したことを天下に告げるのだった。

江澄は温寧が心を取り戻すのは難しいと言いますが、魏無羨は温情にハッタリをかましてしまった手前、自分がやらなければならないのだと頑なに言います。

江澄は魏無羨の正義は否定されていると告げ、温氏と手を切って戻るよう説得します。しかし魏無羨は温情と温寧の恩を忘れたのかと問い詰めます。

江澄は「誰もが温氏の滅亡を願っているのに、お前が温氏を守る限り俺はお前を守れない」と泣き叫びます。
魏無羨は「守れないなら捨ててくれ。俺が裏切ったと天下に告げろ」と江澄を突き放します。

その晩、江澄は温情から返された櫛を見つめ、温情がなぜ自分を頼ってくれなかったのかと苦しんでいました。

翌日 二人は決闘を行い、江澄は左腕を、魏無羨は腹を負傷。魏無羨は乱葬崗に残り、江澄は江氏が魏無羨を破門したことを天下に告げるのでした。

江厭離は魏無羨の行方を金鱗台でずっと案じていました。蓮花塢に戻りたいと涙ぐむ彼女に、彼は「あなたのための蓮花塢をここに造る」と、泥に塗れながら切り取った蓮の花を渡します。

それから一月後、世間は夷陵老祖の噂で持ち切りでした。屍を操る彼の妖術は恐れられ、温寧は”鬼将軍”と呼ばれていました。「そんな奴は殺してしまえ」と騒ぐ民衆たちの噂を聞き、静かに激怒する藍忘機。

そんな中、藍忘機は夜狩の途中で夷陵を訪れるとある小さな男の子から脚をつかまれます。
藍忘機は阿苑から泣きつかれ弱りきっており、その様子を遠くから見た魏無羨はひっそりと笑います。
阿苑を「俺が産んだ」とふざける魏無羨。藍忘機は阿苑を泣かせた詫びにおもちゃを買い与え、懐かれます。2人は久々に食事を共にすることに。

たこわさ
たこわさ

江澄の「誰もが温氏の滅亡を願っているのに、お前が温氏を守る限り俺はお前を守れない」と泣き叫ぶのに号泣しました…。

江澄は、江氏一門と魏無羨を守りたくてたまらなかったから屈辱にも耐えてきたんですよね。なのに義兄は江氏よりも温氏を取った、それが江澄の孤独感をより増長させただろうし、「お前にとっての江氏はそんなものなのか」って辛かったろうな…。

 

#29「我が道を行く」

<あらすじ>
久しぶりに再会した魏無羨と藍忘機。
阿苑を交えて食事をしていると乱葬崗から異変の知らせが。
急いで乱葬崗へ戻ると、目覚めた温寧が伏魔殿の禁制の術を解いて悪霊を放ち暴れ出していた。

久しぶりに再会した魏無羨と藍忘機は、阿苑を交えて食事をしていました。藍忘機にすっかり懐いた阿苑は、彼の膝の上に乗ったりと上機嫌です。
藍忘機は魏無羨に「外の様子を教えてくれ」と乞われ、半月後に江厭離と金子軒が婚姻することを告げます。魏無羨は100年語り継がれるような盛大な式にしてほしいと熱く語ります。
その時、乱葬崗から異変の知らせが。

急いで乱葬崗へ戻った2人は、目覚めた温寧が伏魔殿の禁制の術を解いて悪霊を放ち大暴れ、血の池の怨念が噴出しているのを目の当たりにします。
魏無羨と藍忘機は陳情笛と忘機琴で温寧を鎮め、温寧は理性を取り戻します。やっと弟と相見えた温情は嬉し泣きします。

魏無羨は藍忘機に乱葬崗を案内します。「本当に温寧を抑えられるのか?お前や陰虎符に問題が生じたらどうする?いつまでこんなことを続けるんだ?」と魏無羨を心配する藍忘機。
度重なる戦闘で負傷した魏無羨は温情に悪血を吐かされ、無理やり薬湯を飲まされます。

乱葬崗をあとにする藍忘機は、別れ際、「温氏の生き残りを見捨てることはできない。お前が同じ立場でもそうするだろ?詭道術法や陰虎符を用いなくても守りたい人を守れる道が他にあるというのか」と縋るように言い、師姐の婚礼話を教えてくれたことに感謝します。その場を後にし、阿苑と戯れる魏無羨を遠くから見つめる藍忘機。

藍忘機を見送ってから集落に戻ると、あちこちに灯籠が掲げられていました。「これまであなたは忙しかったから話しかけないようにしていたけれど、みんなお礼にあなたと食事をしたかったの」と温情に言われ、山で取った果実で果実酒と安寧が作った料理を振る舞われます。
温情が温寧に世話を焼く姿を見て、江厭離を思い出す魏無羨。酔った彼は思わず「俺は役立たずだ。師姐の婚礼にも参加できない」とこぼしてしまいます。

藍忘機は降り頻る雪の中、藍啓仁が住む月水風松の前で剣を掲げ、跪いていました。

夷陵では魏無羨の門弟を名乗る詐欺師たちが横行し、珍妙な護符を売り捌いていました。それを横目に乱葬崗に戻る温寧と魏無羨。
魏無羨は伏魔洞で風邪盤を発明したり、収穫した大根を町に売りに行ったりとそれなりに忙しく過ごしています。

たこわさ
たこわさ

魏無羨が藍忘機に言った「詭道術法や陰虎符を用いなくても守りたい人を守れる道が他にあるというのか」に号泣しました…😭魏無羨にとって、愛することは守ることなんだ…😭
藍忘機に甘える阿苑が可愛くて、魏無羨に感謝する温氏の生き残りたちが優しくて、地獄の中の天国を見ているようでした…🤦‍♀️

 

#30「涙の晴れ姿」

<あらすじ>
温寧と大根を売りに街へ出た魏無羨は、突然 江澄から呼び止められる。
江澄の案内で空き家に入った魏無羨の前に現れたのは師姉の江厭離だった。
江厭離は金子軒との婚礼が間近のため、花嫁姿を魏無羨に披露しにやってきたのだった。

温寧と大根を売りに街へ出た魏無羨は、突然 江澄から呼び止められます。
温寧は外で待たせて、江澄の案内で空き家に入った魏無羨の前に現れたのは、江厭離でした。
江厭離は金子軒との婚礼が間近のため、花嫁姿を魏無羨に披露しにやってきたのです。

江厭離は感無量になる魏無羨にまだ生まれてこない息子のために字を考えてほしいと告げ、3人は久しぶりに師姉の蓮根の汁物を囲んで再会を喜びます。
江澄が魏無羨に字をつけてほしいと願ったのだと聞かされ、思わず顔を見合わせて笑い合う3人。

江厭離は温寧にも蓮根の汁物を振る舞います。温寧は阿苑に持って帰ると言います。
江澄は先日自分が刺した傷の治り具合を不安げに尋ね、「この先どうする?お前が自重しても面倒事が周りを放っておかない」「私たちのような親しい者とはもう会えないのだぞ」と心配します。しかし魏無羨は「山にいるのも親しい者たちだ」と拒絶。

江厭離は父の書斎で見つけた根付けを魏無羨に渡し、人目につかないよう先に帰らせます。彼を引き止めようとする江厭離の声を懸命に振り切り、魏無羨は乱葬崗へと帰ります。

魏無羨は江厭離たちと会ったことは温情には決して言うなと温寧に口止めします。
その後、温寧が阿苑に蓮根の汁物を食べさせているのを見た温情は、魏無羨の様子がおかしかったのは江厭離に会ったからだと知ります。

魏無羨は江澄に雲夢双傑の誓いをしたこと、藍忘機と「弱きを助け 悪を挫く」と誓ったことを思い出しながら、また自分は同じ過ちを繰り返すのかと自嘲していました。

乱葬崗では魏無羨が蓮を育てようとしていましたが、阿苑に芽を摘み取られてしまい思わず激怒してしまいます。「お姉さんに会いに行きたいなら行けばいい」と温情は阿苑に伝えに行かせます。
その翌日、蓮が芽を出し、魏無羨も温氏の生き残った人々も大喜びします。

蘭陵の芳菲殿では金光瑤が宴の準備に尽力していましたが、金光善は金子軒に次期宗主の座を譲るつもりで、彼に発破をかけます。

1年後、魏無羨は江厭離が5日前に金凌という名の子を産んだのだと町行く人の噂で耳にします。

金光善は金光瑤を引き立ててはいましたが、金如蘭を彼に抱かせることはありませんでした。それに怒りを隠せない金光瑤。
そこに現れた藍忘機は、全ての先達を阿凌の満一月祝いに呼ぶのなら魏無羨も呼ぶべきだと金子軒に主張します。藍曦臣も、魏無羨はこの1年間何の悪事も働いていないのだからと弟の意見に同意します。

金子軒は藍忘機の提言を受け、厭離も寂しいと言っているからと金光善に魏無羨を招くよう直々に頼みます。
金光瑤は「魏無羨を1人で金鱗台に来させ、陰虎符を差し出すのであればその場で雲夢江氏への復帰を布告するのはどうか」と提案します。
金光善はそれに満足し去り、金子勲は胸に違和感を覚え、去っていきます。

久しぶりに魏無羨と会えると聞いて喜ぶ江厭離。

胸を押さえて苦しむ金光勲の前に現れた金光瑤は、「魏無羨に特別な恨みでもあるのか?」と問い、金光勲は瞠目します。

たこわさ
たこわさ

師姐ーー!!!綺麗だよーー!!!😭❤️
江澄だって甥を目に入れても痛くないくらい愛してるだろうに字をつける役を魏無羨に譲ったり、「私たちのような親しい者とはもう会えないのだぞ」って引き止める様に泣きました…😭

江澄はまだ魏無羨にいっぱい愛情を持ってて、口汚く喧嘩はしても結局雲夢に戻ってきてほしいんですよね…双傑の夢を語り合った2人だもん…😭

江澄……これからの地獄をどうか耐え抜いてくれ……。

 

#31「予期せぬ悲劇」

<あらすじ>
魏無羨のもとに藍忘機から書状が届く。
金子軒と江厭離の息子、金凌の生誕満一月を祝う宴へ招待したいという内容だった。
喜んだ魏無羨は自ら作った魔よけの腕輪を持参して、温寧と金麟台へ向かうため窮奇道を通るが、そこには金子勲が各家の子弟を率いて待ち伏せしていた。

蓮の花が咲き、邪を払うお守りにしようと喜ぶ魏無羨のもとに藍忘機から書状が届きます。
金子軒と江厭離の息子、金凌の生誕満一月を祝う宴へ招待したいという内容でした。

霊宝閣では金氏が各地に物見台を作り、各世家と共同管理すると仙師たちが噂していました。金凌は選び取りの儀で父親の剣「歳華」を握ったらしく、きっと将来は偉大な剣仙になると両親は大喜びしたとか。

魏無羨は連日寝る間も惜しんで作った魔よけの腕輪を持参して、温寧と金麟台へ向かうため窮奇道を通ります。魏無羨は金子軒と喧嘩しないでと心配する温寧に、「奴が招いてくれたんだから1年間は悪口は言わない」と約束します。

窮奇道では金子勲が各家の子弟を率いて待ち伏せしていました。
金子勲から「俺にかけた千瘡百孔の呪いを解け!解かないのなら殺す」と身に覚えのない因縁をつけられた魏無羨は、温寧を操って矢を放ってきた金子勲たちに対抗します。

しかし魏無羨は金子勲と戦っている最中、金凌に渡すはずだった贈り物を奪われてしまいます。
そこに突然金子軒が間に入ります。金子軒は金子勲を「手を引け!魏無羨の仕業と決まったわけではない」と叱責。金子勲は全く引かず、さらには魏無羨が作った贈り物を握り潰します。

金子軒は魏無羨に温寧を止めるよう言いますが、魏無羨は金子軒も自分を殺害するための計画に一枚噛んでいたのではと疑ってしまい、温寧を凶暴化させるよう陳情で操ります。
魏無羨は金子軒を害するつもりはありませんでしたが、温寧は彼を一撃で殺してしまいます。

「厭離はお前が子の祝いに駆けつけてくれるのを楽しみに待っている…」と言い、倒れていく金子軒。魏無羨は取り返しのつかないことをしたという絶望で立ち尽くします。

金鱗台では江澄と江厭離が魏無羨たちを待っていました。そこに現れた藍忘機は、後から来た金光瑤に「なぜ金子勲と一部門弟がいないのか」と詰問。そこに金子軒が温寧に殺されたという報告が入ってきます。

伏魔洞で眠り続けていた魏無羨は、「なぜ金子軒を殺した!師姉はどうなる!金凌は!俺は何のために乱葬崗に身を隠したんだ!」と温寧を蹴り倒します。
しかし温寧を作り替えたのは魏無羨です。

温情は泣き叫ぶ魏無羨に鍼を刺すと、彼を無抵抗にさせ横たわらせます。そして彼が目を開けるまで温寧と相談していたと言い、「金氏から私たち2人が金鱗台へ謝罪に行けばひとたび不問に伏すと言われた」「鍼の効果で3日間は動けない」と打ち明けます。

魏無羨は「金子勲に呪いをかけたのは自分じゃない!呪いはかけた者にも跳ね返るから呪いの痕跡があるものを探し出せばいい」と温情に言いますが、彼女は「どうやって誰がいつまで探しだすの?包囲された時、誰も痕跡があるかどうかなんて尋ねてくれなかったでしょう」と諌めます。

魏無羨は「なぜ元凶の俺じゃなく刀である温情と温寧を呼ぶんだ」と泣きますが、温情は「私たち「刀」がいなくなればあなたを攻撃する口実を失うから騒動は収まるはず」と滔々と話します。

温情にとって温寧が何よりも大事だということを知っている魏無羨は「金鱗台に行けばどうなるか分かっているのか」と問い詰めますが、温情は「これが私たちの定めなのよ。生き延びた日々は拾いものよ」「ごめんね、そしてありがとう」と魏無羨に言葉を残し、伏魔洞を後にします。

温情たちは温氏の生き残りたちと顔を見合わせ、全員で金鱗台へと向かいます。
金鱗台では金光善と金光瑤が待ち構えており、「屍を灰にしてやる!」と温情と温寧を取り囲みます。俯く温寧の手を握る温情。

闘妍庁では、喪に服す江厭離が息子を抱いてただただ涙していました。

魏無羨は夢の中で江厭離の「家に帰るのよ」と言う声、温情の「ごめんね、そしてありがとう」と言う声を反芻していました。
目が覚めた彼は慌てて伏魔洞の外に出ますが、そこには誰一人としていません。強いめまいを覚えながらも、金鱗台へ向かおうと走る魏無羨。

たこわさ
たこわさ

温情の「ごめんね、そしてありがとう」も、金子軒の「厭離はお前が子の祝いに駆けつけてくれるのを楽しみに待っている」も辛すぎて涙が止まりませんでした…。

金光瑤、ここまでする必要あった?そこまでして宗主になりたかった?

こんなにも多くの善良な命が奪われたことが悔しくてたまらないです。

 

#32「絶望の叫び」

<あらすじ>
金子軒の死に打ちひしがれる江厭離の姿を見て心を痛める魏無羨。
一方、各世家は犠牲になった仙師を弔うべく不夜天で決起大会を敢行、温氏残党は骸がさらされ、温情と温寧もすでに殺され灰と化していた。
そんな中、不夜天に魏無羨が現れ、ついに各世家の仙師たちと戦うことに。

闘姸庁に忍び込んだ魏無羨は、金子軒の棺の前で打ちひしがれる江厭離の姿を見て心を痛めます。思わず彼女の前に姿を現してしまい、何も言えないまま立ち去ります。
乱葬崗への帰り道、怨念たちに手を貸してやると囁かれ激しく抵抗します。

一方、金光善主導のもと各世家は犠牲になった仙師を弔うべく不夜天で決起大会を敢行。温氏の生き残りは縛首にされその骸はさらされ、温情と温寧もすでに殺され灰と化していました。金光善により散らされた遺灰を前に、江澄は顔を曇らせます。

藍忘機は魏無羨の行方を追い、不夜天に向かいます。
そんな中、不夜天に魏無羨が現れ、ついに各世家の仙師たちと戦うことに。金子善や姚宗主に理不尽に責められる魏無羨を見つめながら、江澄は苦渋の表情を浮かべます。
その時、ある男の矢が魏無羨の胸を貫きます。そのまま本人に打ち返し彼を殺したことで、戦いが始まります。

聶明玦、藍曦臣、江澄は魏無羨の言い分(窮奇道での戦いは誰が主導か?温情と温寧に謝罪させれば不問にするのではなかったのか?)を聞いてから戦いに躊躇しており、動き出せません。
しかし魏無羨が陳情を奏で始めると、四方八方から怨念が仙師たちに襲い掛かり、彼らも戦いに加わることに。
しかし、怨念はなぜか江氏の前だけは避けて行きます。「大兄師は我らを覚えているのでは」と門弟に言われ、立ちすくむ江澄。

そこに現れたのは、忘機で清心音を奏でる藍忘機。魏無羨は「お前といつか刃を交えると分かっていた」と言い、笛を吹きます。
藍忘機は剣を振り翳しながらも「やめよ」「私を信じよ!何か裏がある」と彼を説得しようとしますが、怨念に邪魔され彼に近づけません。

突然喪服姿の江厭離が戦場に現れます。「阿羨!阿澄!」と叫ぶ彼女を探す魏無羨と江澄。戦う仙師たちから魏無羨を守りながら「笛を吹け」と命じる藍忘機。

突然どこからか陳情ではない笛の調べが流れてくると、江氏門弟たちが殺され、さらに殺された仙師たちが傀儡となって仙師たちに襲い掛かります。
異変を察して慌てる魏無羨ですが、その混乱の中に江厭離が現れたため笛を吹くのも忘て彼女の元に走ります。江澄は「もう笛を吹くな」と叫びます。

江厭離の後ろから傀儡が襲い掛かり、彼女の背を深く切り付けます。慌てて駆け寄る魏無羨と江澄。
「傀儡を止めるのだ」と藍忘機に制されますが、魏無羨は彼を振り払い江厭離のもとに駆け寄ります。

「(傀儡を)御せるはずだろ!」と傷ついた江厭離を抱きしめて叫ぶ江澄。「私の羨羨…私が伝えたかったのは…」と言いかけ、突然魏無羨を突き飛ばす江厭離。
彼女の心臓を一突きした剣の先には、最初に魏無羨に矢を射った男の兄弟がいました。魏無羨は怒りのあまり彼を絞殺します。
江澄は江厭離を抱きしめたまま泣き崩れます。

たこわさ
たこわさ

師姉………江澄から魏無羨への恨みきれない想いが滲んでいるのも辛いです。「御せるはずだろ!」と、彼を信頼したような発言をしていたのにも泣いてしまう…。

そして最期まで師姉は魏無羨を叱ることなく、「羨羨」と優しく呼びかけていたことに胸が張り裂けそうでした。愛する夫を奪われてもなお怒りに支配されず、弟を愛せるその愛の深さ、そんな心を持った人を失ってしまったことが悲しくてたまりません…。

 

#33「16年後」

<あらすじ>
江厭離を失い自暴自棄となった魏無羨、陰虎符をバラバラにして、藍忘機と江澄の目の前で不夜天の谷底へと姿を消す。
それから16年後、莫玄羽として復活した魏無羨は藍忘機と再会、久しぶりに姑蘇藍氏の雲深不知処にとどまることに。
だが莫家荘で捕らえた剣霊の力が強大なため、問霊を行った藍先生が負傷してしまう。

江厭離の亡骸の前で立ちすくむ彼に各世家の仙師たちが「邪道を極めた男の自業自得だ」と襲い掛かります。また笛を吹き怨霊を操り始めた彼を、藍忘機は止めようとします。

しかし笛を吹いている途中で魏無羨は喀血。陰虎符を奪おうとする仙師たちの前で、彼はそれをバラバラに砕きます。醜くそれを奪い合う仙師たち。

魏無羨はその光景に嘲笑し、静かに不夜天の谷底へ落ちようとします。負傷した腕で彼の腕を掴む藍忘機。藍忘機は「手を離せ」と言う魏無羨の言うことを聞きません。
そこに現れたのは目に涙を溜めた江澄。江澄に「死ぬが良い!」と剣を向けられ、魏無羨は目を閉じますが、江澄は彼ではなく岩に剣を突き立てます。
藍忘機が共に落ちてしまうことを恐れた魏無羨は彼の手を振り解き、1人で谷底へ落ちていきます。

それから16年後、莫玄羽として復活した魏無羨は藍忘機と再会。久しぶりに姑蘇藍氏の雲深不知処にとどまることになります。影竹堂で藍忘機の「忘羨」を聞きながら、魏無羨は蘇ってから江澄に「お前は誰だ」と尋ねられたことを思い返していました。「16年経った…夢のように」とひとりごちる魏無羨。

16年前、江澄は不夜天の谷底を調べさせましたが骨しかなく、藍忘機はその3年後に調べに行きましたが白骨もなくなっていました。「この16年間どこにいたか分からない。信じるか?」という魏無羨に、間髪入れずに「信じる」と答える藍忘機。しかし「あの時は俺を信じていたか?」と問われ、答えることができません。

翌日、静室から出た魏無羨は座学を受けていた頃の自分と江澄、江厭離の幻影を見て切なさを堪えます。そのまま蔵書閣へと向かうと、藍忘機にいたずらした記憶が蘇ります。
裏山を歩いていると、そこにはたくさんの白兎が。「まだここで飼われていたんだな。石頭の藍忘機はお前たちを嫌っていたのに」と懐かしそうに彼らを撫でます。
冷泉に辿り着くと藍忘機が浸かっており、彼が戒鞭だけでなく温氏の焼きごてを体に受けた跡が見えたため魏無羨は驚きます。藍忘機は皆の手本のはずなのに何があったのかと尋ねますが、彼は答えません。

そこに藍氏門弟が走り寄り、冥室で藍啓仁が莫家荘で捕らえた剣霊を問霊したものの力が強大なため負傷していると報告を受けます。
無理やり部屋に突入した2人。藍忘機は琴で問霊をします。魏無羨は藍啓仁に気づかれまいと耳で覚えた「忘羨」を適当に吹きますが、意識を浮上させた藍啓仁に「笛を吹くな!出て行け!」と一喝されます。
魏無羨は再度失神した藍啓仁を横目に、藍忘機と共に笛で霊を鎮めます。

落ち着いた剣からは陰虎符の気配が漂っています。剣を握った魏無羨はその怨念の強さに倒れそうになります。

静室にて藍啓仁に丹薬と鍼を施した藍忘機。それでも彼は目を覚ましません。夷陵老祖が復活したのではと不安がる門弟たち。
魏無羨は仮面をつけ1人竹林にいましたが、藍思追が「莫家荘で使った召陰旗は半径5里以内の邪祟しか呼び寄せません。しかし剣霊の力は強大で、もしもともと5里以内にいたなら莫家荘は私たちの到着前に血の海になっていたはず。つまり、剣霊は時間と場所を狙って放たれたということー剣霊の狙いは我らだったはずなのに、藍先生に申し訳ない」と吐露したため、「いい分析だ。だがこの世には自分ではどうしようもないこともある」と褒めます。
藍思追になぜまた仮面をつけているのかと問われ、魏無羨は「昔の友に会いたくないだけだ」とつぶやきます。

翌朝、藍忘機に「俺のせいだと疑ってる?」と魏無羨は尋ねますが、彼は首を横に振り、「だが陰虎符の黒霊はどこから?」と訝しみます。
「もし誰かが君がバラバラにしたものをかき集めたら」「いや、欠片では何の意味もない。唯一の可能性は、陰鉄で新たに復元することだ」「薛洋か!?」と2人は顔を見合わせます。
“陰鉄の霊 四方で鎮める”となれば欠片は4つだと誰もが思うが、もし薛洋が持っていたら玄武洞の陰鉄剣と合わせると陰鉄は5つになる…つまり薛洋が陰虎符の欠片から陰虎符を復元したのでは?と2人は想像します。どんな秀才でも、陰虎符の欠片がなければ再現することはできません。

陰虎符に侵された剣霊が魏無羨と同時に現れたのは偶然にしてはできすぎている、自分とは縁もゆかりもない莫玄羽が自分の行方を追っていたのもおかしい、莫家荘での騒動や舞天女の幻影を作ったのも同じ者の仕業ではないか?「狙いが何であろうと全て俺を狙ってのことだ」と魏無羨は推測します。

冥室に置かれた剣霊は北西の地・清河を指し示しています。「剣霊が指しているのは主人もしくは元凶のいる場所だ。剣霊の主人が誰か分かれば謎は解決する」と言いきる魏無羨。藍忘機は藍思追に負傷者の手当てを任せ、2人で清河へ向かいます。
清河へ来ると剣霊の殺気が強まっており、近くに元凶があるはずだと2人は当てをつけます。

街を歩いていると、物売りから「お客さんは眉間が黒く両目に力がない!妖邪の仕業だ!夷陵老祖の似顔絵を貼るといい」と髭面の醜男の絵を押し売りされて羞恥に震える魏無羨。
そこに金凌がやってきて、魏無羨の名を私の前で出すと物売りを蹴飛ばします。

魏無羨は金凌の傲慢さに辟易し「躾けてやらねば」と決心しますが、そこに金凌の霊犬である仙子がやってきて、犬嫌いの魏無羨は悲鳴をあげて逃げ出します。

たこわさ
たこわさ

不夜天で魏無羨にとどめを刺したのは江澄かと思っていたら、最後まで義兄を刺せなかったのだと分かり大号泣🤦‍♀️

目に涙をいっぱいに溜めて、「死ね!魏無羨!」と言いながらも岩を刺すことしかできなかった。そこに最愛の姉を殺されても魏無羨を憎しみきれない江澄の愛が感じられて、この2人は本当に深く想いあった義兄弟なんだな…と深く感じ入りました。江澄に殺されるならと穏やかに目を閉じる魏無羨も辛い。

手を振り払われた藍忘機の絶望的な表情もつらくて嗚咽が止まりません。

雲深不知処でかつての師姉と江澄の幻影を見て微笑む魏無羨にも泣きました…😭

 

#34「懐かしき顔」

<あらすじ>
清河に到着した魏無羨と藍忘機。商人から郊外の行路嶺に人食い妖怪と霊堂があるという怪談を耳に。
二人が早速 霊堂に行くと、中には刀を入れた棺、壁には金凌が埋められていた。

仙子に追いかけられたため思わず藍忘機をよびよせてしまう魏無羨。金凌は興味を無くしたように仙子と共に去ります。

魏無羨は夷陵老祖の似顔絵を売っていた商人から、清河から5里ほど行ったところにある行路嶺に人食い妖怪と霊堂があるという怪談を耳にします。「足を踏み入れたら屍も消滅する」と言う彼になぜその現場を知っている者がいるのか?聶氏は領内の問題を放置しているのか?と訝しみます。
商人は今の聶氏宗主は「知らぬ存ぜぬ」の聶懐桑なのだから何もできはしないと馬鹿にします。

二人は早速 霊堂に向かいます。道中、赤鋒尊が怪死するなんてと不思議がる魏無羨。
霊堂の周りには迷陣が敷かれており、不気味な濃い霧が立ち込めています。仙子が迷陣の中に入れず焦って吠えている様子から、金凌は霊堂の中にいるのではと2人は推察します。

霊堂の外壁は一部が壊されており、中に入ると魏無羨は怨霊の悲鳴に苦しみはじめます。祭刀堂と書かれた部屋から金凌の気配を感じた魏無羨ですが、そこには刀を入れた棺しかありません。

藍忘機はここはどんな場所で誰が建てたのかと問霊します。全てに「知らぬ」と答える霊識に困り果てる2人。金凌はどこかと藍忘機が尋ねると、彼は部屋の壁に埋められていました。素手で必死に掘り起こす魏無羨。藍忘機が簡易的に治療を施します。
金凌の横には白骨化した遺体が。意識を取り戻した金凌がまた壁の中に入ろうとしたため、魏無羨は慌てて彼をおぶって外に出ます。

霊堂を出た2人の前を走り去る怪しい影が。魏無羨はその影を藍忘機に追わせ、自分は助け出した金凌を宿まで連れていき、清河の札売りのいた近くの宿で落ち合おうと約束します。
藍忘機は逃走者を追いかけると、着物の裾を切り証拠にします。

宿で金凌を横たえると、彼の脚には悪詛痕が。目を覚ました金凌は魏無羨の手を払い除けますが、彼がつけている玉佩は魏無羨が江厭離から受け取ったものと同じで、「母上の肩身だ」と金凌はそれを隠すと一目散に宿から逃げ出します。

逃げた金凌のあとを追い外に出た魏無羨でしたが、そこに現れたのはなんと金凌を探していた江澄。息を潜めて隠れていた魏無羨でしたが、仙子に吠えられて硬直した彼は江澄に捕られられます。
温寧はどこだと問い詰める江澄。「何年も経ったのにまだ忘れていないのか」と言う魏無羨に、江澄は激昂。「誰のせいで金子軒は死んだと?誰のせいで金凌は誹りを受ける羽目になった?我ら江氏が何をしたと言うのだ!」と魏無羨の胸ぐらを掴みます。

そこに金凌が入って来、南へ数十里にある荒屋で温寧を見たと言ったため、金凌を見張りにさせて現場へ向かいます。江澄は紫電で彼を縛りますが、金凌が「借りは返す」と紫電の拘束を解き、彼を脱走させます。
魏無羨は金凌に大梵山で言ったことを謝罪。両親がいなくても平気だと強がる彼に不意打ちで一撃を浴びせ、魏無羨は金凌の悪詛痕を自分に移します。

たこわさ
たこわさ

魏無羨の「何年も経ったのにまだ忘れてないのかよ」には江澄以上にブチ切れました。

金子軒も江厭離も魏無羨の邪道のせいで殺されたんやぞ!!!!!!!!!!!!(本人は意図していなくても結果的にそうなっている)

元を辿れば魏無羨の恣意的な言動のせいで温氏に真っ先に目をつけられて親も何もかも殺された義弟を前にしてよくもそんなことが…!と怒りで目の前が真っ赤になりました。

魏無羨は自分が江澄と同じことをされても許せるんでしょうか?江澄への暴言を謝罪してほしい。腹立たしいです。

 

#35「刀霊の導き」

<あらすじ>
金凌に取りついた悪詛痕を自分の体に移した魏無羨。
宿にいたのはかつての友人で、今は聶氏宗主の聶懐桑だった。
行路嶺にある人食い霊堂の噂の真偽を聞いた魏無羨と藍忘機は、翌日 再び霊堂に入り、棺に入った刀を調べる。

藍忘機は魏無羨に再会してすぐ、金凌から移された脚の悪詛痕に気づき心配します。藍忘機はかつて魏無羨が背負おうとしてくれたことを思い出し、無理やり彼をおぶります。
大梵山でなぜすぐに自分だと気づいたのかと問う魏無羨に、「君が教えてくれた」と答える藍忘機。

宿に着くと、怪しげな人影の正体である聶氏宗主の聶懐桑がいました。
人食い霊堂やその周りを彷徨く妖怪や迷陣は行路嶺から足を遠のかせる防御線だと謎を解き明かす魏無羨。なぜ行路嶺に霊堂を作ったのか?霊堂の中の屍の正体は?と問われ、聶懐桑は霊堂は聶家の墓だと告白されます。

普通の仙門は剣法を正道としますが、聶家の祖先は肉売りだったため刀道を極めます。歴代家主の刀は強い殺気を帯びており、どの家主も最後は気が暴走し錯乱して死にます。家主が存命中は刀が暴れても制御できますが、家主が死ぬと誰も制御できず誰も手のつけられぬ凶器となるのです。

邪道は人の命を求めますが、聶家の刀は人を犠牲にせず、妖魔や物の怪を生贄に祭ります。それを与え続けねば刀は暴れ出してしまうのです。刀霊が認める主は1人。刀を溶かすのは祖先に憚られるし、溶かしても解決するとは限らない…そのため、第六代宗主が妖怪たちを封じ込めた霊堂を作ることを思いついたのです。

「人食い」霊堂と呼ばれたのは、霊堂が盗賊に荒らされた時に刀霊が覚醒し、彼らを殺してもしまったからなのです。

聶懐桑は、金凌が墓を荒らした盗賊の屍の1体を粉々にしたため、彼が自ら壁の中に入ってしまったのだと説明し、慌てて去ります。

突然、封悪乾坤袋の中の刀が暴れ出したため藍忘機と魏無羨の2人がかりで鎮めることに。
藍忘機は鬼腕が悪詛痕に反応したということは、剣霊は聶家の祭刀道に導いていたのではと仮説を立てます。

魏無羨と藍忘機は、翌日 再び霊堂に入り、壁を壊して中にいる白骨死体を調べて回ります。剣霊が指していたのは犯人ではなく主人だと言う魏無羨。
棺を全て開かせ刀を調べると、唯一、前宗主 聶明玦の覇下だけが見当たりません。

聶懐桑から聶明玦の身に起きた怪事(百花宴で筋脈が断ち切れたが、逃走したため骸が見つかっていない)を聞いた2人は、もし聶明玦の覇下の刀霊なら刀霊は主を自分達に告げるはずだから、刀霊が聶明玦の骸のもとへ呼んでいるのではと推測。

莫家荘にこの刀霊を放った者の目的は、聶明玦を探させること…つまり聶明玦の非業の死には裏があるはずだと藍忘機は言います。しかし魏無羨や陰虎符との関係は見えず、また自分を陥れようとしているのではと魏無羨は訝しみます。

聶懐桑は兄の骸が見つかったらすぐに知らせてくれと2人に頼みます。
2人は刀霊が指し示す西へ向かいます。莫荘家に鬼腕を放った者と聶明玦を殺した者は別人だろうと想像する2人。聶明玦を殺した者は聶氏の秘密を多く握っており、骸を隠すほど用意周到。刀霊放った者は、聶明玦の死の秘密を明らかにしたい者。ますます謎めいてきました。

かつて聶懐桑と3人で訪れた旗亭酒楼を見つけ、2人は食事をとります。
そこで客たちが薛洋が今は金氏の客卿になっていると噂しており、驚く魏無羨。16年前に薛洋は金鱗台に現れ、各世家が処刑を望む中、金光善だけが大反対。唯一の生き残りである常萍が証言しましたが、「常氏が殺されたことと薛洋は無関係だ」と翻されました。
金光瑤の代に彼は追放されたようです。

暁星塵は失踪。宋嵐も遊歴後、姿を消したそう。藍忘機は数年前に常萍は両目を失い肉を剥がされ殺された、肉を削いだ凶器は暁星塵の愛刀である”霜華”だと告げます。

藍忘機は「世は無常だ」と言うなり、魏無羨の酒盃を奪いあおります。

たこわさ
たこわさ

聶懐桑が兄の非業の死について話す藍忘機たちのそばで怒りに燃える目をしていたのがたまらなくギャップ萌えでした…!!!

普段はあんなに華奢で可憐なアホな子かわいいちゃんなのに、あの瞬間は完全に触れる者皆殺すバーサーカーだった…🔥

常萍の肉を削いだ凶器は暁星塵の愛刀である”霜華”…というのが不可思議ですよね。どんな秘密が?🤔💭

 

#36「知己の告白」

<あらすじ>
頭に刺顱釘を埋め込まれて何者かに操られていた温寧。
魏無羨のおかげで温寧は正気を取り戻す。
すると突然 酔った藍忘機が現れ、魏無羨は藍忘機の行動に振り回されることに。

酔った藍忘機を宿に連れ帰った魏無羨。宿を出て雨の中、魏無羨が「忘羨」を陳情で奏でていると、温寧が現れます。
彼は体中を鎖で縛り付けられており、頭に刺顱釘を埋め込まれて何者かに操られていました。本来の温寧なら、鎖は自力で解けるはずです。
正気を取り戻した温寧は金光善に呼び出されてから記憶が曖昧だと説明します。誰に囚われ、刺顱釘を打たれたのかも分かりません。

温寧に撒かれた鎖は仙剣でしか斬られないため、魏無羨は藍忘機の愛剣「避塵」をこっそり借りようとします。虚な藍忘機が2人の前に現れ、慌てて逃げる温寧。

すると突然 藍忘機は飼育されている鶏を盗み、魏無羨に「やる」と差し出します。さらに「藍忘羨ここに参上」と他人の家の柱に勝手に書き込みます。「魏夢羨もここに参上」と書き込むと、魏夢羨は藍忘機を宿に連れて帰ります。

宿に戻ると、そこには刀霊を奪おうとする仮面の男が。男は藍氏の剣術を熟知しているようで、巧みにかわすと、大量の霊力を必要とするであろう伝送符で去ってしまいます。

魏無羨は藍忘機が酔っているのをいいことに、「なぜ俺を助ける?」と質問します。「不夜天でお前と共に戦わなかったという悔いがある」と言われ、涙ぐむ魏無羨。

翌日、魏無羨は町の子どもたちが射日の征戦を真似て遊んでいるのを目撃。お目付役のおばさんが魏無羨役だと知って苦笑します。
魏無羨は鬼面の男が顔と剣に術をかけていたのは、仙師の間でその男が有名だからではないか?藍氏の人間ではないか?と推測します。
鬼面の男は封悪乾坤袋を狙っていたのだから、聶明玦の死と関係あるはずです。

魏無羨と藍忘機は刀霊の導きで蜀の東、義城に到着します。
義城は遺体を安置する「義荘」がある町で、棺や冥銭など葬儀の品を作るのが盛んな町でした。しかし今は濃い霧に追われ、人の気配もしない不吉な場所らしく、義城に暮らす民は6〜7名/10名が短命だったり変死するのだそう。

魏無羨は葬儀用の紙人形の頭につまずきます。彼らのすぐそばを何者かが走り抜けます。その者を追ううちに、魏無羨は藍思追たち姑蘇藍氏の子弟や金凌と遭遇。
藍思追曰く、何やら用事があって義城に来たものの城内に入ってから方向を変えず進んでも出口が見つからず迷っていたのだそう。

どこからか大量の傀儡が現れ魏無羨たちを襲おうとした時、藍忘機が忘機で抹殺。魏無羨は「俺のものではない反欠の陰虎符で操られている」と見抜きます。
すると藍景儀が「霧に変な粉が混じっていて気持ち悪い」と言い出します。

魏無羨が藍氏子弟たちを連れて出口に向かおうとすると、鬼面をつけた男がまたも封悪乾坤袋を狙って襲い掛かってきます。
藍忘機に彼の相手を任せ、魏無羨は傀儡に仕込まれた毒に侵された子弟たちの心臓と頭の位置を高くして静かに運ぶよう指示。
人がいる家を探して戸を叩いて回っていると、老婆の住む家に辿り着きます。

老婆に頼み込み、店に入れてもらう一行。卓上の蝋燭をつけると、店内には大量の人形が垂れ下がっており子弟たちはその精巧さに慄きます。
老婆は魏無羨たちを無視し、暗闇の中、灯りもつけずに針に糸を通そうとしていました。針を通してやり、厨房を借ります。

たこわさ
たこわさ

酔った藍忘機に魏無羨が「なぜ俺を助ける?」と問うた時、「不夜天でお前と共に戦わなかったという悔いがある」と答えた彼の表情の切なさ、胸を打たれたような魏無羨の表情に泣きました…🤦‍♀️ たしかドラマオリジナル台詞だと思います。

知己……🤦‍♀️

 

#37「操りし者」

<あらすじ>
義城で大勢の傀儡に遭遇し、あばら屋に身を隠した魏無羨たち。
魏無羨が解毒の粥を作っていると、外には杖をつく白瞳の娘の姿が。
そこへ遠くから霜華剣を背負った1人の男が現れる。

魏無羨はなぜ藍氏子弟たちが義城にいたのか尋ねると、金凌は清河から、藍氏子弟たちは琅琊から、猫の死骸を吊るして去る何者かを追ってきたのだと言います。

石碑の前の村にいた”猟師”に道を聞いたと言う2人に、農民しかいないはずなのにと違和感を感じる魏無羨。もしや陰虎符を復元した者が義城におり、魏無羨たちと藍思追たちを引き合わせるための手引きしたのか?と推測します。

魏無羨、藍思追、金凌は解毒のためにもち米の粥を作り子弟たちに振る舞いますが、あまりの辛さに全員が絶句。

家の外から音がしたため魏無羨が覗くと、そこには杖をつく白瞳の娘の姿が。怖いからこそ詳細まで観察すべきだと言い、子弟たちに娘の外見から推測できることを言わせます。
藍思追は「彼女が杖でことさらに音を立てるのは何かを伝えたいからでは?そして首に黒い紋様があった」と答えます。
魏無羨は「何か用か?」と彼女に話しかけますが、彼女は口がきけないようです。彼女が突然怯えるように立ち去ると、目に包帯を巻き”霜華”を背負った男が現れます。毒に侵され血を吐く彼は、暁星塵に違いありません。

魏無羨は点睛召将術を自分にかけ、毒霧の中から彼だけを救い出し、粥を食べさせます。すると今度は家の周りを数百体の傀儡が取り囲みます。

突然、傀儡となった宋嵐が頭上から屋根を突き破って剣を振り回し始めます。魏無羨は笛を奏でて彼の動きを止め、拘束。
舌を抜かれている彼の異様さから温寧のことを思い出し、頭を探ると案の定刺顱釘が刺さっていたため抜きます。

魏無羨は藍思追に問霊をさせ、誰に斬られたのか、誰に操られているのかと問います。
宋嵐は「暁星塵に斬られた」「汝らの後ろにいる男に操られている」と告白。

子弟たちは宋嵐に剣を向けますが、彼にかかればひとたまりもありません。
目を隠した男は子弟たちを家から出すよう魏無羨に指示。魏無羨は藍思追に子弟たちを託します。藍思追は「莫先輩はどこか含光君と似ている。2人のどちらかがいれば何も怖くないと思える」と心の中でつぶやきます。

目を隠した男は「自分が誰か彼らに告げてないな?だから正体がばれないよう奴らを外に出してやった」と笑います。魏無羨が子弟たちを人質にして何がしたいのかと尋ねると、男は粉々に砕けた霊識を修復しろと頼んできます。
しかし霊識があまりに少なく、霊識も望まないなら修復は無理だと魏無羨は断言。そして男が薛洋だと見破ります。

どうしても霊識の修復に魏無羨を協力させようとする薛洋。魏無羨は「釘を作ったり陰虎符を復元したのがお前ならば、霊識の修復もひとりでできるだろう」と言いますが、薛洋は否定します。

“陰鉄の霊 四方で鎮める 四方の気は玄武に帰する”…つまり陰鉄は5つあるのだと薛洋は早々に知っており、不夜天に行く前から陰鉄を持っていたのです。通りで常氏の屋敷を探しても陰鉄が見つからなかったはずです。

2人が話していた家屋に飛び込んできた、激しく闘う宋嵐と温寧。
霊識の修復を渋る魏無羨に霜華で襲い掛かる薛洋。すんでのところで藍忘機が助けに入ります。藍忘機から霜華を奪われた薛洋は、愛剣”降災”に持ち替えます。

魏無羨は隠れていた子弟たちと合流。魏無羨は「杖の音について行けば外に導いてくれる」「彼女が消えたのは薛洋が現れたからだ」と説明します。
一行は無縁仏を安置する義荘を見つけます。魏無羨が「ここからは傀儡の気配がしないから安全だ」と言うと、白瞳の娘が飛び出して棺を懸命に叩きます。

魏無羨が用心しながら棺を開けると、そこには間違いなく暁星塵の死体が横たわっていました。白瞳の娘(阿箐)は、棺に縋りつき嗚咽をあげます。
魏無羨は時間がないため、問霊ではなく共情し、終わり次第藍忘機と合流することにします。

たこわさ
たこわさ

いよいよ本格的に義城編突入。

暁星塵の美しすぎる骸に涙が止まりませんでした……阿箐が舌を失ってなお棺桶さに縋り付いて泣くのもしんどい。

そして薛洋の描写がすごく詳細でグッときます!!!😭

暁星塵の霊識を復元させろとふざけた態度で魏無羨に迫っていた時に温寧が乱入した時、血相を変えて霊識を守る姿が哀れで…🤦‍♀️

宋嵐は傀儡になっても生前と変わらぬ凛とした雄々しさがあって、それがまた物悲しいです。

そういえば、薛洋は藍忘機と霜華を鞘から抜いて戦ってたけど、なぜ抜けるんでしたっけ?本人でもないのに…🤔💭

 

#38「束の間の安息」

<あらすじ>
魏無羨は暁星塵の骸のもとへ導いた白瞳の娘の記憶に入り込む。
10年前、失明したふりをして盗みを働いていた阿箐は、ある時 同じく失明した暁星塵に出会う。
阿箐は暁星塵と旅をするようになるが、道中瀕死の男を発見、義城の義荘で治療してやることに。

魏無羨は金凌に江家の銀鈴を合図にするよう頼み、阿箐に共情します。

10年前、失明したふりをして盗みを働いていた阿箐は、ある時 同じく失明した暁星塵から銭袋を盗みます。自分の銭袋を渡し、「それまで盗みをするな」と諌めます。

阿箐は暁星塵の旅に同行させてほしいと頼み、各地を転々とするようになります。阿箐と暁星塵は義城で血の臭いをさせる瀕死の男を発見し、義荘で治療してやることに。

その瀕死の男こそお尋ね者となっていた薛洋でした。薛洋は阿箐の目が見えているのではと疑っており、飴をやると言って刀を構えてどこまで来られる試します。
暁星塵は無償で邪祟を退治し、家屋の修繕も率先して行います。

阿箐は薛洋が「狩り」を「夜狩」と訂正したため仙師だろうと見当をつけ、自分の身分を隠した悪人だと疑いますが、暁星塵は傷が治れば彼はそのうち出ていくだろうと楽観的。薛洋は暁星塵を自然に笑わせ、2人は親密になっていきます。

しかし薛洋は義城の人々を毒に侵し舌をなくさせることで傀儡だと暁星塵に誤解させ、殺戮させます。その現場を見た阿箐は更に薛洋を警戒。
薛洋は村の人々を時に脅して買い物をしたりしながら、暁星塵と阿箐と穏やかに暮らしていました。

しかし3年後、義城に宋嵐が訪れ、阿箐に「目の見えぬ白い衣の修師を知らぬか」と尋ねます。阿箐が暁星塵のもとに彼を連れて行っている途中、宋嵐は薛洋に親しげに話しかける暁星塵を見つけて怒りのあまり血で滲むほど拳を握ります。

宋嵐は買い物から帰ってきた薛洋に襲い掛かり、暁星塵といるのは何が目的だと詰問。薛洋は答えをはぐらかし、暁星塵が目が見えないために自分の思い通りに非道な振る舞いをしていることを暴露して「お前のせいで目を失ったのだ」と彼を罵ります。

薛洋は白雪閣が襲われた時、宋嵐が暁星塵に会いたくないと言ったではないか、お前はどの立場から俺を非難するのだと言い、陰鉄を使って怨念に宋嵐を襲わせ、彼を毒で侵します。そして彼の舌を切り取りました。

宋嵐が薛洋を殺そうとした瞬間、暁星塵が彼の胸を貫きました。宋嵐は愛剣「払雪」を暁星塵に触れさせることで自分を認識させようとしますが、その寸前に完全に薛洋の傀儡となってしまいます。阿箐は2人の戦いの一部始終を見ていました。

金凌は銀鈴を鳴らし続け、どうにか魏無羨は共情から目覚めます。暁星塵の首には深い傷跡がありました。
阿箐が目も口もきけなくなったのは薛洋のせいだと確認した魏無羨は、義荘に子弟たちを置いて1人で薛洋を倒しに行きます。

魏無羨は温寧に宋嵐を押さえつけさせ、刺顱釘を引き抜きます。温寧を操っていたものよりも細く材質も違うそれを見て、すぐに理性を取り戻すだろうと推測する魏無羨。

藍忘機は薛洋と戦い続けており、その最中、暁星塵の霊識を入れた袋を奪います。「返せ!」と怒鳴る薛洋に、魏無羨はなぜ彼の霊識を修復させようとするのか尋ねます。

たこわさ
たこわさ

「陳情令」は原作に比べて薛洋の心情に寄り添った描写(なぜ薛洋がその言動をしたのかという解説描写)多めだなあと思いました。

宋嵐に「暁星塵に会いたくないと言ったのはお前だ!なぜ会いに来た」と問うシーンは原作にありませんでした。薛洋が暁星塵と一緒にいたいがために宋嵐に彼を否定させた…ように見える…。(薛洋から暁星塵へのクソデカ感情大好き☺️❤️)

宋嵐が最期に愛剣「払雪」を暁星塵に触れさせようとしたのには泣いてしまいました。会いたくないと一度は拒絶し、自分は彼の親友と言っていいのかと悩む宋嵐の姿が哀れで…。

そして金凌お嬢様は今日もとってもプリチーでした☺️❤️江澄に言葉遣いそっくりで愛おしい☺️❤️

 

#39「こぼれ落ちた飴」

<あらすじ>
義城での悲しい真実を知った魏無羨たち。
薛洋は藍忘機の剣に倒れる。
魏無羨と藍忘機は正気を取り戻した宋嵐にその場を託し、阿箐を埋葬する。

魏無羨は、暁星塵が憎いならなぜ常萍を殺したのか?暁星塵と同じように目をくり抜き処刑じみた殺し方をしたのは彼のためだろうと薛洋に語りかけます。
温寧と藍忘機が魏無羨を守る中、彼は陰鉄の欠片を作るのも誰かに手伝ってもらったのではとかまをかけます。

藍忘機が阿箐の杖の音がした方角に避塵を投げると、薛洋に命中。薛洋が阿箐を殺すと同時に、藍忘機は薛洋の胸を一突きにし、正気に戻った宋嵐は彼の左腕を斬り落とします。
その瞬間、どこからか鬼面の男が現れ、薛洋から陰鉄を回収して伝送符で消え去ります。鬼面の男は薛洋の仲間で、主人は同じだろうと推測する魏無羨。
藍忘機は鬼面の男の剣術が姑蘇藍氏の剣法を知り尽くし、蘭陵金氏の技も繰り出す奇妙なものだったと告白します。

魏無羨と藍忘機は正気を取り戻した宋嵐にその場を託し、阿箐を埋葬します。
宋嵐は払雪で薛洋にとどめを刺し、薛洋は薄れゆく意識の中、自ら命を断った暁星塵のことを思い返していました。

薛洋の小指がないのは、彼が7歳の頃に飢えてどうしても飴が欲しくて馬車を止めたところ、常萍から鞭で打ちつけられ、指を一本一本轢き潰されたからでした。左手の骨は全て砕け、小指はぐちゃぐちゃになりました。
暁星塵は一家まで殺す必要はない、白雪閣を襲い宋嵐の目を奪ったのはなぜだと詰問します。薛洋は暁星塵が常氏に協力したからだと言い、俺が最も憎むのは正義を自負し高潔だと気取った奴らだ、善行で世の中が変わると思ってるなんておめでたくて愚かだと叫びます。

そして、暁星塵が殺したのは傀儡ではなく無辜の民だと笑いながら告げます。
「私を騙したな」とよろめく暁星塵に、薛洋は「騙していたことは信じるのに、なぜ真実は信じようとしない?」と絶叫。
薛洋は抵抗する暁星塵を、傀儡にした宋嵐に斬らせます。しかし暁星塵は襲ってきた剣が払雪だと気づいてしまい、彼の剣を握って絶望のあまり膝を折ります。
暁星塵は「許してくれ」と叫び、血涙を流しながら自ら首を斬って自害します。

薛洋は驚愕しますが、「死んでこそ俺の思い通りになる」と無理やり笑みを浮かべます。
血塗れの暁星塵を丁寧に拭き清め、楽しげに彼を傀儡にする準備を行う薛洋。しかし彼の霊識は戻ってこず、薛洋は絶望のあまり家財をめちゃくちゃに破壊し、号泣します。
そして鎖霊嚢があれば!と思いつき、叫びます。

薛洋は暁星塵と暮らす中で、かつて幼い自分が「誰かが毎日飴をくれたらいいのに」と願っていたことを打ち明けます。その日から、暁星塵は薛洋の寝床にそっと飴を置くようになりました。
宋嵐に刺されて瀕死の薛洋の右手の中には、あの日暁星塵からもらった飴が握られています。薛洋は飴を見つめて微笑みながら死んでいきます。

刀霊が反応したため義荘に戻った魏無羨と藍忘機は、暁星塵の棺のそばに佇む宋嵐に再会し、暁星塵の残った霊識を彼に渡します。これから「霜華を背負い世を渡る 星塵と共に魔を除き 邪を倒す」と言う彼を見送る2人。宋嵐は何度も義城を振り返りながら、去ります。

魏無羨と藍忘機が刀霊が示す場所を探ってみると、鎮圧法陣が施された禍々しい棺が地中から現れます。棺には陰虎符の気配があり、そこには首のない一体の骸がありました。

潭州に戻った魏無羨と藍忘機、そして子弟たち。藍思追は、蝶の玩具に興味を示します。誰かに遊んでもらっていた記憶があるものの、朧げです。

魏無羨と藍忘機は待っていた藍曦臣に、骸が赤鋒尊だと伝えます。衣の状態はよく、刀霊は骸を確認して本来の姿に戻りました。
藍曦臣は赤鋒尊が金鱗台で暴走し、筋脈が絶たれた瞬間を見ていました。

魏無羨は藍曦臣に鬼面の男に心当たりはないか尋ねます。鬼面の男は清河聶氏の祭刀堂の存在を知り、姑蘇藍氏とも非常に近しく、赤鋒尊ともゆかりがある…つまり金光瑤が犯人ではと匂わせますが、藍曦臣は「彼ではない」と否定します。今月も来月も彼は自分と清談会について計画を練っており、移動は不可能だと言います。
「誰かを遣わしたのでは?」と藍忘機が言いますが、藍曦臣は「世人は彼に対して誤解があるが、私は自分が見てきたことを信じる」と頑なに金光瑤を庇います。

藍曦臣は魏無羨の存在に気づいていたようで、金凌が魏無羨を庇うようなことを言って藍思追と口喧嘩しているのを聞き「気にするな」と声をかけます。魏無羨は改めて刀霊を放った存在は誰なのか再考してほしいと言い、立ち去ります。

たこわさ
たこわさ

薛洋が血塗れの暁星塵を丁寧に拭き清め傀儡にしようとしたシーン、彼に貰った飴を握りしめて笑顔で死んだシーンに号泣しました…。薛洋は自分に敵意を持たない暁星塵と一緒にいたかったんだ…🤦‍♀️

「俺が騙していたことは信じるのに、なぜ真実は信じようとしない?」は、彼の魂からの絶叫でしたね。あまりに深い言葉に、言葉を失ってしまいました…。

薛洋がどうか出自で判断されない世界に生まれ変われますように。

 

#40「首級(しるし)の行方」

<あらすじ>
蘭陵金氏の金麟台で開かれる清談会に現れた藍曦臣と藍忘機兄弟。
そして魏無羨も仮面をつけて同行するが、莫玄羽だと誤解され会場内は騒然とする。
実は莫玄羽は金光瑶の妻である秦愫に付きまとっていたというのだ。

金凌は藍思追が魏無羨を庇ったことに激怒していましたが、藍忘機にひと睨みされ口をつぐみます。魏無羨は自分を追いかけてきた温寧に身を隠すよう命じます。
藍忘機は魏無羨に酒を持っていってやり、「明日金鱗台へ行き、赤鋒尊の首級を探そう」と提案します。藍曦臣も「証拠が見つかれば公正に判断しよう」と賛成。

蘭陵金氏の金麟台で開かれる清談会に藍氏として現れた、藍曦臣と藍忘機と魏無羨。
江澄は魏無羨を紹介してくれと藍曦臣に迫りますが、金光瑤は笑顔で魏無羨を招き入れます。なぜ魏無羨がここにいるのかと訝しむ金凌。
魏無羨は仮面をつけて同行しますが、莫玄羽だとばれてしまい会場内は騒然とします。
宴が進むと、聶懐桑が藍曦臣と金光瑤に「困ったことがまた起こったから助けてくれ」とみっともなく縋りつきます。

魏無羨はなぜ莫玄羽が蘭陵金氏から嫌われているのか探りに行くから江澄が自分を探さないよう見張っていてくれと藍忘機に頼みます。
魏無羨は金蘭から莫玄羽は金光瑶の妻である秦愫に付きまとっていたと聞き、莫玄羽の身の程知らずさに呆れます。金凌に庇われる魏無羨。魏無羨が「屋敷の奥まで入ったのは秦愫に謝りに来たからだ」と金凌に嘘をつくと、金凌は「莫玄羽は錯乱し、容貌が崩れたとずっと顔を隠して仮面をつけるか白粉を塗っていたのに…お前は本物か?」と疑います。

芳塵軒に戻った藍忘機と魏無羨。魏無羨は紙人形に自分の意思を入り込ませ、赤鋒尊の首級を捜すため金光瑶の寝殿である芳菲殿へと潜入します。

寝殿では何者かと会い、告発の文を受け取った秦愫が金光瑶を激しく責めていました。秦愫は「彼女は絶対に裏切らない」「どおりであの時から二度と…阿松はどうして死んだの!?」と金光瑶を罵倒し嘔き気を催します。
金光瑶は「誰から文を渡されたんだ?その者は君以外にも吹聴するはずだから教えてくれ」「他に道はなかったのだ」と縋ります。
魏無羨は文を渡した者は自分たちを赤鋒尊のもとに導いた者と同一なのではと推測します。

金光瑶は秦愫を「君への思いに偽りはない。君は私の出自を少しも気にしなかった。だが誰も手を下さずとも、阿松は死なねばならぬ。もし成長したら我らは…」と抱きしめますが、秦愫は「今の地位のためなら手段も選ばないのね」と張り手をします。

金光瑶は突然表情をなくすと、「義父上は遊学中だ。君も同行するといい」と言うなり、秦愫の動きを封じて鏡を通り抜けた奥の密室へと連れていきます。
朦朧とする秦愫に「文を渡した者を教えれば外に出す」と言う金光瑶。

魏無羨は部屋を見守り、雲夢の雲萍城という場所の土地の権利書を見つけます。しかし金光瑶は紙のはためく音を聞きつけ、垂れ布をめくって「何年も経つのにまだ私を許さないと?」と赤鋒尊の首級に向かって話しかけます。
魏無羨は首級に近づくと、その後ろに陰虎符の設計図があることに気づきます。そして首級に張り付き、共情を始めます。

たこわさ
たこわさ

金光瑶が秦愫に言った「君への思いに偽りはない。君は私の出自を少しも気にしなかった」は心からの真実なのだろうなあ…と思いました。

この時代ではいかに正しい血統かが重視されていましたもんね。

赤鋒尊に「大哥」と呼びかける金光瑶、なんだか不思議な感じがします。恨んでいても一度義兄と決まったらそう呼びかけるのが普通なのかな?🤔

 

#41「両者の溝」

<あらすじ>
芳菲殿の密室で先代の聶宗主・赤鋒尊の首級を見つけた魏無羨、赤鋒尊の記憶に入り込む。
赤鋒尊と金光瑶の因縁は、金光瑶がまだ孟瑶と名乗っていた頃、夜狩で子弟たちに侮辱されていたことに端を発す。
その後、副将に抜擢された金光瑶だったが、総領を殺した件で聶氏を追放され、その後 藍曦臣も加えて義兄弟となるも赤鋒尊との溝は埋まらず、ついに赤鋒尊は金光瑶の罠にはめられ命を落とす。

赤鋒尊と金光瑶の因縁は、金光瑶がまだ孟瑶と名乗っていた頃、夜狩で子弟たちに侮辱されていたことに端を発します。

子弟たちから雑用を押し付けられていた孟瑶は洞窟で彼らが「雲夢から証を持って認知してもらおうと尋ねたが門前払いされたらしい。そもそも金光善が認知したことなんてあったか?」「一日中労を惜しまず駆けずり回ってるのは奴の点数稼ぎさ」と噂しているのを聞き、赤鋒尊は激怒し、「お前がやるべきは陰口を叩くこやつらを黙らせることだ」と孟瑶を副将に抜擢します。

その後、孟瑶が総領を殺すところを赤鋒尊は目撃してしまいます。孟瑶は総領が薛洋を逃すのを見た、さらに自分を妓女の子だと馬鹿にしたから殺したのだと釈明しますが、あえて温氏の剣を使って刺したのは以前から企てていたからだろうと責め立てられます。
孟瑶は薛洋と話していたところを総領に見られたため、口を塞ぐために殺したのでした。

赤鋒尊は初めて出会った日もあえて弱者のふりをしたのか?自分がいなければ陰口を叩く者たちを皆殺しにしたのか?と問いかけます。自分の命を救った孟瑶を赤鋒尊は殺せず、聶氏から追放します。

その後、赤鋒尊は温若寒のもとで孟瑶から「これが河間(赤鋒尊が温旭を討った地)王?」と罵られ、目の前で部下を殺されます。さらに「あなたの”覇下”はかろうじて一級の法器だが、温宗主の手にかかれば折れてしまうやも」と、自分の父が温氏によって殺されたことを匂わされます。激怒した赤鋒尊を蹴り倒す孟瑶。

赤鋒尊は気がつくと藍曦臣に抱き起こされており、岐山温氏の布陣図を横流ししたのは孟瑶だと明かされます。藍曦臣は孟瑶を庇い、赤鋒尊は怒りながらも藍曦臣も含めて3人で義兄弟の契りを交わします。

その後、金光瑤は藍曦臣から教えられた「清心音」を赤鋒尊に毎日奏でましたが、いつからか彼はその音色を聴くと心が休まるどころか吐血するようになりました。
共情している魏無羨の顔色が曇ったため、藍忘機は慌てて琴をかき鳴らします。

藍曦臣が金光瑤に「お前が毎日清心音を弾かねば、義兄上は刀霊に蝕まれて気性はより不安定になろう」と話している時、赤鋒尊が怒りながら入室してきます。
金光瑤は「百花宴の目録を見てもらっても?義兄上と話した後に参ります」と言い残して2人きりになります。

赤鋒尊が「薛洋は?」と尋ねると、金光瑤は「死ぬまで地下牢に投獄を」と飄々と答えます。赤鋒尊は「血は血で贖わなければ」「誰が不浄世で奴を逃したのだ!総領か?お前か?」と詰め寄ります。
金光瑤は「当時とは違い常萍が供述を覆したため、薛洋が常氏を虐殺した証拠はありません。父も生かしておけと」と言いますが、赤鋒尊は「薛洋は陰鉄を持っている。その奴を抱き込むなど理由はあまりに明白だ」「お前のあざとい芝居など私には通用せぬわ」と激怒します。

金光瑤は「偉丈夫に謀略は不要だと豪語されるが、あなたは世家の生まれで修行もされた。しかし私には何の後ろ盾もない!蘭陵金氏での地位が盤石で、金子軒の代役になれると!?」「”何も恐れるな?”でも私はこの天地が憎い!そして人の心も!」と叫びます。
赤鋒尊は「結局薛洋を殺さないのは蘭陵金氏での地位を守るためか」とつぶやきます。

「あなたは何十もの人を殺したはずだ。なぜ仕方なく殺した数人の命をあなたに恨まれなければならないのです!」と罵る金光瑤に、赤鋒尊は「私は決して私欲のために殺めたことはない。のし上がるためなどもっての外だ」と激怒します。
「大事に犠牲はつきもの」と言い切る金光瑤に、赤鋒尊は「なぜ己を犠牲にせぬ?お前の方が高貴で他人とは違うと?」と聞くと「当たり前だ!奴らと私は違う!」と答えたため、赤鋒尊は金光瑤を階段から蹴り落とし「妓女の子め!程度が知れる!」と叫びます。

立ち上がった金光瑤は衣服の乱れを直すと、赤鋒尊を睨みつけます。その瞬間、赤鋒尊は激しい胸の痛みに襲われます。金光瑤は「義兄上と私の清心音はどこか違うとなぜ気付かぬのです」と笑い、赤鋒尊は金光瑤の幻覚を覇下で斬りつけ続け、絶叫します。
身体中から血を噴く兄の元に駆けつけ、「兄上!私だよ!」と泣き叫ぶ聶懐桑。赤鋒尊は怒りに燃える目で聶懐桑を押しとどめる金光瑤を睨みつけ、刀の先を彼に向けます。

暴れ回る赤鋒尊を縛り付け、陰虎符で制御しようとする金光瑤と薛洋。しかし半欠の陰虎符では不可能です。金光瑤は赤鋒尊を殺すよう薛洋に指示。

金光瑤は紙人形を斬ろうとし、魏無羨は置いてあった髄便を抜こうとします。髄便はすんでのところで金光瑤に斬りかかります。その間に紙人形の魏無羨は逃げ出します。

魏無羨は藍忘機に芳菲殿の銅鏡は密室への入り口になっており、秦愫が秘密を握って監禁されている、赤鋒尊の首もあったと説明します。金氏の子弟たちを蹴散らし芳菲殿に向かう2人と藍曦臣。

金光瑤は金光瑤に密室を見せてくれと頼みます。蘇渉が現れ、「藍氏は礼儀正しいと聞いていたが、夜中に主の寝床に潜り込もうとするとは…」と皮肉を言います。
魏無羨は「藍氏を裏切りながら含光君の真似ばかりして琴まで使うとは。お前に姑蘇藍氏を語る資格が?」と返します。

たこわさ
たこわさ

金光瑤にとって「妓女の子め!」って言われるのがどれだけ地雷なのかが分かる回でしたね。
聶懐桑が「大哥!!私だよ!!」って叫び続けるさまがつらくて泣いてしまいました…懐桑…🤦‍♀️
そして錯乱してもなお金光瑤に刀を負け続ける赤鋒尊がかっこよすぎてシビれました⚡️
赤鋒尊の「偉丈夫に謀略は不要だ」という生き方、大好きです。

 

#42「清心音の謎」

<あらすじ>
金光瑶に隠し部屋を開くよう迫る魏無羨と藍忘機。
衆人が見届ける中、突然 秦愫が短刀を奪い自害してしまう。
憤った金光瑶は、仮面をかぶる莫玄羽らしき男が夷陵老祖であることを暴く。

金光瑶は藍曦臣、藍忘機、魏無羨を隠し部屋に通します。赤鋒尊の首級が置いてあった場所を魏無羨が暴きますが、そこには「刺客の手で死んだ者の霊識が姿となって映る」という温若寒の短刀が置かれていました。すると突然、秦愫が短刀を奪い自害してしまいます。
そこに慌てて駆けつけた江澄と聶懐桑。藍曦臣は莫家で起きた謎を追っているうちに赤鋒尊の覇下を見つけたのだと皆に説明します。

一体誰が自分に濡れ衣をかけたのだと憤った金光瑶は、仮面をかぶる莫玄羽らしき男が夷陵老祖であることを暴きます。金光瑶と蘇渉は剣を抜き、魏無羨は傍にあった髄便で応戦します。江澄は全て分かっていたというようにひっそりと苦笑します。
金光瑶は魏無羨が献者の術で蘇ったから紫電が効かなかったのだと言います。

蘭陵金氏の門弟たちに取り囲まれた藍忘機と魏無羨。金光瑶に「含光君も騙されていたのだな」と言われ、「違う」と強く否定する藍忘機。復活して雲深不知処で「あの時お前は俺を信じていたか?」と言った魏無羨の問いに、藍忘機は「険しい道を進むのも悪くはない」と今答えたのでした。
その様を困惑した表情で見つめる藍曦臣と江澄。

魏無羨の前に立ちはだかった金凌は思わず彼を刺しますが、藍忘機は魏無羨を連れて金麟台を脱出。

逃げる途中、魏無羨の体調を気遣う藍忘機。魏無羨は以前は誰もが自分を死ねばいいと思っていたけれど今はお前がいると微笑み、吐血します。
「外叔父と同じところを刺しやがって」と軽口を叩く魏無羨を、藍忘機は雲深不知処の静室にかくまいます。

献舎の術の傷跡を確認した魏無羨は、莫玄羽の最後の敵は金光瑶で、彼が死ねば呪いは解けると推測します。莫玄羽は金光瑶の秘密を知り、秦愫に告げようとして金光瑶に先手を打たれ、狂人にされたのです。
莫玄羽に秘密を告げた者は秦愫に文を書き、魏無羨たちに赤鋒尊の行方を調べさせたようです。

静室に来た藍曦臣は、雲深不知処に身を寄せていれば誰も引き渡しはしないだろうと魏無羨が留まることを快諾します。
しかし、赤鋒尊の首級は金光瑶のもとにあったと魏無羨は言っていると主張する藍忘機に、藍曦臣は金光瑶を信じると言って聞きません。

藍曦臣から金光瑶が黒幕である根拠を問われた魏無羨は、赤鋒尊と共情した際に金光瑶が弾いていた清心音を吹いて聞かせます。清心音は難解ですがその分、威力は絶大。
藍忘機は金光瑶が赤鋒尊に聴かせた戦慄には一箇所間違いがあると指摘し、魏無羨は記憶力の良い金光瑶が覚え間違えるわけがないと言います。

3人は蔵書閣の地下にある禁室へ向かい、藍忘機は「乱魄抄」という東瀛の邪曲集を見せ、その本に書かれた戦慄は演奏中に霊力を加えると人を害すると説明します。曲によっては、聴かせた者は日々痩せて焦燥し、気血が漲りすぎて五感を失い、霊力の高い者なら三拍もあれば命も取れるという恐ろしいものもあります。
魏無羨は気血を激らせ命を奪うような曲はないかと藍曦臣に尋ね、藍曦臣はあると答えます。

三拍で命を取ってはすぐに気づかれるため、赤鋒尊に聴かせる清心玄曲を利用し、精神を落ち着かせる名目で三月弾けば、慢性の毒のように彼に発作を促すかもと魏無羨は推理します。

たこわさ
たこわさ

藍忘機が魏無羨を盲目的に信じるように、藍曦臣は金光瑶を信じている…ものの、どうにか中立という立場をとっていましたね。興奮して話す藍曦臣はレアで、ハァ〜兄上ってこんな顔もするんだあ…と希少生物を見た気持ちになりましたw

 

金凌が魏無羨を刺した時、江澄が痛々しい表情をしていたのが義兄への想いを感じて胸が苦しかったです…。江澄の表情を細かく挟んでくる「陳情令」オリジナル演出が憎い!!!泣いちゃう!!!😭😭😭

 

そして懐桑ちゃんの一問三不知演技のうまさよ…!間抜けを演じながらもしっかり皆が周知しておくべきことは繰り返すところが役者だなあとニヤニヤしてしまいました😏✨

 

あと、原作では金凌がどんな表情で魏無羨を刺したのか分からなかったけれど、「陳情令」では両親の仇だと心底憎みながらも自分を義城で助けてくれたのはなぜだと刺してなお戸惑っている感じで、あーーーーりん!!!!!😭😭😭って泣き叫びそうになりました…。あーりん辛いね…。

 

#43「重なり合う心」

<あらすじ>
金光瑶が赤鋒尊に聞かせた清心音に邪曲の旋律が組み込まれていたと踏んだ魏無羨と藍忘機、そして金光瑶の裏の顔に動揺を隠せない藍曦臣。
その藍曦臣に魏無羨は藍忘機の体にある戒鞭の痕について問う。
実は16年前、藍忘機は魏無羨をかばったとして叔父の藍啓仁から戒鞭300回と3年の面壁を科せられていた。

魏無羨は清心音ではない旋律こそ「乱魄抄」から抜け落ちていた部分ー記されていた東瀛の邪曲は複雑で難解ですが、金光瑶は抜群の記憶力で覚え、証拠を隠滅するために破ったのだろうと推測します。清心音を弾く際に使う霊力は僅かですが、「乱魄抄」の部分で本格的に注入しても赤鋒尊には細かな違いは分かりません。

藍曦臣は雲深不知処には出入りさせたが禁室の存在は話したことはないと言いますが、魏無羨は射日の征戦で金光瑶は温若寒の密室に誰にも知られずに入り完璧な「内通者」だったことを思い出させます。
藍曦臣は金光瑶の無実を明白にするため自分に邪曲を試して曲譜を再現させることを約束。

その藍曦臣に魏無羨は藍忘機の体にある戒鞭の痕について問います。
実は16年前、藍忘機は伏魔殿を捜索しようとする金光瑶を止めたため、魏無羨をかばったとして叔父の藍啓仁から戒鞭300回と寒嘆願洞で3年の面壁を科せられていたのでした。

藍忘機の母は姑蘇の外れで夜狩から帰る途中の父に一目惚れされたそう。彼女は父の恩師まで殺したものの、秘密裏に連れ帰り「彼女を殺すならまず自分を殺せ」と言い、妻を藍忘機の住む静室に軟禁。自身も長く修行に出るようになりました。藍曦臣は父のしたことは正しいと思うかと魏無羨に尋ねます。
藍曦臣は藍忘機が母が死んだと聞かされてもなお静室の前に座り続けたことを聞かせ、魏無羨が詭道を習得した時の心の苦痛と迷いは母に対するものと同じだと説明します。

藍忘機は魏無羨に温寧から窮奇道で二箇所から笛の音がしたことを藍曦臣に伝えたのか尋ねます。魏無羨は不夜天でも同じく笛の音がしていた、つまり金光瑶が陰で「乱魄抄」を使って”陳情”の指令を変えたのではと推測します。
答えを知りたくはないのかと尋ねる藍忘機に、真相を知っても知らずとも世人は罵倒できる対象を求めているだけだからどうでもいいと言います。人生で心に恥じぬ1人の知己を得られれば幸せだと魏無羨は藍忘機を見つめて思います。

そんな中、金光瑶が雲深不知処を訪れ、藍曦臣に「失効したから」と通行玉令を返し、藍忘機と魏無羨を雲深不知処に隠しているのではないか、各世家が騒いでいるので捜索させてくれと頼みにきます。
そして乱葬崗に傀儡が現れた、きっと魏無羨が陰虎符で召喚したのだろうと告げます。他世家も金鱗台に招集したので来てくれと言われ、藍曦臣は承諾。
義兄上の葬儀を行うが会いに行きたいかと問われ、藍曦臣は困惑しながら首肯します。
「異心があれば容赦せぬ」と金光瑶の背を見つめて言う藍曦臣ですが、藍忘機は兄の声に迷いを感じます。

魏無羨と藍忘機は密かに雲深不知処を離れ乱葬崗を目指します。玄武洞で歌ってくれた曲を尋ねる魏無羨。藍忘機は自分が作った曲だとしか答えません。
近くの民家で水をもらおうとすると、そこに母親になった綿綿が暮らしていました。

たこわさ
たこわさ

藍曦臣の「かつて忘機にも忠告したが 今我が身にも降り掛かり やっと分かった 決意とはこれほど難しいものなのかと」と言いつつも宗主として毅然とした態度を取ろうとしてます…が…藍忘機ほどではなくとも藍曦臣にとっての金光瑤が魏無羨的な存在だと思うと非常に複雑ですね…私は曦澄推しなので…。

 

あと、金光瑤が通行玉令を返しに来たのが謎です。この時点で金氏から逃げる算段をしていたとしても、通行玉令を返す必要あります…?🤔💭

 

#44「裏切り者の旋律」

<あらすじ>
蘭陵金氏の仙師だった綿綿に再会した魏無羨と藍忘機。
その後、温寧も合流し乱葬崗に向かうが、乱葬崗の伏魔殿には金凌や藍思追ら各世家の子弟たちが何者かに捕らえられていた。
すると各世家の宗主たちも到着、傀儡を操ったと魏無羨を問い詰めるが、そこへ傀儡の大群が現れ、奇妙なことに宗主らは霊力を失ってしまう。

蘭陵金氏の仙師だった綿綿に再会した魏無羨と藍忘機。彼女は夜狩からの帰りだったらしく、城外で傀儡が出没するとの情報をくれました。
雄叫びが聞こえた方角へ向かうと、温寧が金鱗台から魏無羨を尾行し、先回りして傀儡を倒していました。

夷陵に着いた魏無羨は温苑が生きていれば何歳だろうと懐かしみます。
その後、乱葬崗に向かいますが、かつて温氏の生き残りたちと暮らした場所は16年前に壊滅され荒れ果てていました。
藍忘機は傀儡から身を守らせるために魏無羨に髄便を渡しますが、今の魏無羨は霊力が低く宝剣を使いこなせません。

伏魔殿に行くと、金凌や藍思追ら各世家の子弟たちが何者かに捕らえられていました。魏無羨は温寧に縄を切らせます。
鬼面を着けた者たちから襲われ、傀儡に襲われろとばかりに伏魔殿に捨てられたと藍思追は証言します。

魏無羨は温寧に外の傀儡を倒してくるよう頼みます。しかしそこに現れたのは各世家の宗主たち。
誰もが傀儡を操い子弟たちを攫ったのだと魏無羨を問い詰めますが、なぜかそこには藍曦臣と金光瑤がいません。蘇渉は金光瑤は先日何者かに襲われたため藍曦臣が治療していると言います。
江澄は金凌を背に隠し、藍啓仁は苦々しい顔で魏無羨を見つめています。聶懐桑は「私はただ呼ばれただけで何も知らない」と明るい声で言ったため、顰蹙を買います。

魏無羨は「やっていないことについて責任追求されても困る。赤鋒尊も金夫人も自分は殺していないし、道中の傀儡も俺は操っていない」と言います。温寧を殺す機会を伺いながら陰虎符を隠し持っていた金氏こそ傀儡を操っているのではないかと魏無羨は話します。

するとそこへ傀儡の大群が現れ、江澄は金凌を守るため前線に出て紫電を振るいますが、なぜか傀儡に当たった瞬間吐血してしまいます。藍啓仁もです。奇妙なことに宗主らは霊力を失っていたのです。

藍思追が伏魔殿の中に法陣があることに気づき、人々を誘導。蘇渉は伏魔殿に入ったら魏無羨の思う壺だと言い、頑なに外に居続けようとします。藍忘機と温寧が殿を務め、どうにか全員伏魔殿に逃げ込めました。

魏無羨は伏魔殿に入ると、宗主たちがなぜ毒に侵されたのかについて話し始めます。たまたま居合わせた医者が2時ほどは霊力が使えないだろうと見立て、法陣はそんなに持たないと皆慌てます。
2日間伏魔殿に捕らえられていた子弟たちの霊力はあるのに、宗主たちだけが力を使えないのは何か理由があるはずです。

魏無羨は蘇渉が先ほどから盟友たちを陥れるような言動ばかりすることを指摘。
抹陵蘇氏は姑蘇藍氏を裏切った一族のため、両者の関係は最悪です。聶懐桑に乞われて藍景儀が言うには、秘技も変わりなく音律に長け、家主の一品霊器は含光君を模倣した七弦古琴だそう。

抹陵蘇氏と姑蘇藍氏の間で罵り合いが始まり、「あれだけ退魔曲を弾き間違えたくせに」と藍氏の門弟が文句を言います。
魏無羨は「抹陵蘇氏の秘技は姑蘇藍氏のものを基礎にしており、姑蘇藍氏の秘技の一つが邪を駆逐する破傷音であり、七弦古琴は最も奥深いため琴を修める者は最も多いはずだ。しかし抹陵蘇氏の家主は琴技を極めていなかったため家主の育てる門弟も腕が劣るんだな?」と藍忘機に確認します。
抹陵蘇氏の弾く戦曲は旋律がどこか変でも姑蘇藍氏は腕が劣るゆえの間違いとしか考えません。しかしそれは誤りで、わざと間違えたのではと魏無羨は指摘します。

霊力を失ったのは傀儡を殺したから。傀儡を殺した時、蘇渉は琴で傀儡を退けるように見せかけて戦曲の一部分を一時的に人が霊力を失う旋律に変えたのです。
聴く者の霊力を奪うような邪曲があるのかと聶懐桑が尋ねると、魏無羨は東瀛の秘曲集「乱魄抄」には証拠も残さず相手を殺せる音律もあると言います。

蘇渉は当時門弟の自分が禁室に入れるわけがないと言いますが、魏無羨は「主は入れるだろう?曲を変える方法も主に教わったのでは?」と問い詰めます。

たこわさ
たこわさ

江澄めっちゃ映りますね!?!?逐一写してくれてありがとうスタッフ😭そして魏無羨への罵倒に一切加勢しない江澄に愛しかない…😭
傀儡の大群が現れた瞬間、いの一番に傀儡を倒そうと前線に向かう江澄の勇ましさに心震えたし、江澄の前に出て傀儡を討った後、彼が吐血してるのを見て青ざめてる魏無羨にガチ泣きしました…ウウウウ雲夢双傑!!!!!!!

 

江澄がいっぱい映るのも、魏無羨が江澄を守るように戦っていたのも嬉しすぎて何回も巻き戻して見ちゃいましたね…🤦‍♀️

魏無羨の心の根っこが雲夢江氏にあるってことが泣きたいくらい嬉しいし、魏無羨が江澄をずっと守るべき弟だと思ってるところも大好きです…🤦‍♀️

 

#45「在りし日の面影」

<あらすじ>
戦曲のからくりを見抜かれた蘇渉。
魏無羨から「乱魄抄」を見せられ、その場を逃げ出す。
傀儡が襲ってくる中、魏無羨と藍忘機がおとりとなって全員を乱葬崗から脱出させ、一行は乱葬崗から近い蓮花塢へ身を寄せることに。

魏無羨は「雲深不知処を自由に出入りできる権力者は誰だろうな?各家の子弟を捕らえて乱葬崗に誘導し傀儡に襲わせるも、黒幕は疑われぬようその場におらずお前に呼応させるとは大したものだ」と蘇渉の裏に金光瑤がいることを匂わせます。

さらに「反論があるなら今ここでさっきの戦曲を弾け」と命じ、袂から芳菲殿の密室に隠してあったという「乱魄抄」から破かれた2枚を藍啓仁に確認してもらおうとすると、突如蘇渉は剣を抜きます。応戦した藍忘機は蘇渉が鬼面の男だと確信。
蘇渉は法陣を破り、陰虎符を使ってその場を逃げ出します。

温寧が傀儡に対抗し、子弟たちも次々と彼に追従します。江澄は金凌に紫電を渡そうとしますが、金凌はその手を跳ね除けて傀儡に向かっていき、江澄は絶望に絶叫します。
魏無羨は白い内衣に召陰旗と同じ術を書くと、「戦おうとせずに外へ逃げれば傀儡には襲われない。傀儡の第二派が襲ってきたら俺が囮になって血池におびき寄せ、藍忘機が倒す」と宣言します。

一行は乱葬崗から脱出し、近い蓮花塢へ身を寄せることに。姚宗主を筆頭に早く逃げようと喚く仙師たちに、江澄は「このまま逃げるのか」と激怒。藍思追は何とか生き延びた魏無羨と藍忘魏を迎えに行きます。魏無羨は緊張が解けて気を失います。

蓮花塢に向かう道中、温寧から身の上を尋ねられた思追は、温寧に既視感を覚えます。温寧は阿苑と呼んでもいいかと尋ね、草の玩具を渡します。
金凌は温寧に襲い掛かろうとしますが、親の仇を前にして彼を刺すこともできず父の愛剣を抱きしめて号泣します。
江澄が彼を呼び寄せたため、金凌は一目散に外叔父の元に向かいます。険しい表情で見つめ合う魏無羨と江澄。魏無羨に「よく戻れたものだ」とだけ告げる江澄。

江澄が魏無羨の前に立ちはだかると、温寧は外で待つと告げ、江澄は無言で踵を返します。
藍思追は温寧と魏無羨の過去の話で盛り上がります。

その後、一行が蓮花塢に到着すると、それを待ち受けたかのように宗主たちの傷に効くという貴重な薬草を持った2人の女、碧草と思思が訪ねてきます。江澄は魏無羨を試剣堂に招き入れ、女たちに話し始めるよう促します。

元妓女である思思は11年前に豪商に嫁ごうとしたものの妻に逆恨みされ顔を傷物にされたのだと言います。娼館を追い出されたため年のいった妓女たちを頼り仕事を分けてもらっていたのですが、ある日仲間が大きな仕事を持ちかけてきました。思思たちはなぜか大金を前払いされ、馬車で豪華な屋敷に通されました。

薛洋に脅され妓女たちが先に進むと、手脚を寝台に縛り付けられた金光善がいました。金光瑤は妓女たちに金光善を襲わせ、彼はそのまま息絶えたのだそう。しかし金光瑤は金光善が死んだ後も続けよと命じたと思思は言います。

仲間は全員殺されたのですが、なぜか陀艮は絶対にしないと言った思思だけは監禁され月日は流れました。しかし最近になって「君子面した悪党を野放しにしない」と憤ったある者によって救い出されたのだと言います。

碧草は楽陵秦氏の清談会で秦愫に仕えていた侍女です。12〜13年前から彼女は秦愫に仕えていましたが、秦愫の母親は溺愛する娘の縁談が決まると突然塞ぎ込むようになったと言います。娘を手放すのが寂しいからだと碧草は思っていましたが、母親は死に際に金光瑤と秦愫は兄妹だったと打ち明けたのです。

金光善は外出の際、酒の勢いに任せて秦愫の母親を襲ったのです。母親は過ちが起きぬようにと婚礼前に金光瑤に秘密を明かしましたが、取り消されることはありませんでした。

金凌は話を聞きながら、混乱のあまり歳華を握りしめます。

たこわさ
たこわさ

江澄は他仙門の宗主たちみたいに魏無羨を罵りはしないけど、「よく戻れたものだ」ってだけ言うのが重くてグッ…ときました。

顔くしゃくしゃにして泣く金凌かわいいし、金凌が泣いてたら「阿凌!誰に泣かされた!?」ってすごい焦って呼び寄せる江澄かわいいし、泣きながら江澄に全速力で駆け寄る阿凌クソかわだし、江楓眠や虞夫人が座ってたあの蓮の花を模した宗主の椅子に江澄が座ってるのがメチャメチャかっこよくて、ウワ〜!!!!!艶!!!!!宗主!!!!!😭😭😭😭😭てなる、叔父甥尊いの極み神回でした…✨

 

#46「金丹の真実」

<あらすじ>
金光瑶の恐ろしい事実を告げた妓女 思思と秦愫の元侍女 碧草。
2人は何者かに金光瑶の悪事を暴くように仕向けられていた。
声高に打倒金光瑶を叫ぶ各世家の仙師たちをあとに、魏無羨は藍忘機を連れて江氏の祠堂を訪れ、亡き江一族の位牌にお参りする。

金光瑶が後ろ盾を確立するには秦蒼業という義父の後ろ盾が必要なため、秦愫と結婚したのは当然だ、金如松を毒殺したのは金光瑶の仙督就任を反対した家主であることも偶然ではない、あんな悪党はいないと声高に叫ぶ宗主たち。
魏無羨は「阿松は死なねばならない」と金光瑶が言った理由を理解します。

魏無羨は碧草になぜ今になって真実を公表しようとしたのかと尋ねると、義憤に駆られたからだと答えます。彼女の腕にはまっている高価そうな翡翠の腕輪を見て、何か裏があるのではと勘繰る藍忘機と魏無羨。

宗主たちは、金光善が死ぬ数年前から次々と彼の隠し子が殺害されており、莫玄羽は幸運だと話します。金子軒の死も彼が関係したのでは?陰虎符を作った薛洋を逃したのも彼では?と非難が高まります。
各宗主は金光瑶を生け捕れと大騒ぎします。そした陰虎符は魏「先生」に任せると言われ、ため息をつきます。苦悶の表情を浮かべる江澄。

藍忘機と魏無羨は碧草と思思に真実を暴露するようけしかけたのは自分達を赤鋒尊に導いた黒衣の男ではと見当をつけますが、動機が分かりません。

魏無羨は藍忘機を連れて江氏の祠堂を訪れ、亡き江一族の位牌にお参りします。藍忘機は兄弟分の江澄に告げないのかと尋ねますが、袂を分かって長い上、陰虎符を作ったのは自分だから合わせる顔がないと魏無羨は言います。

しかしそこに江澄が通りかかってしまい、江氏の主人に断りも入れず連れを引き連れて祠堂に我が物顔で入るなと怒られます。
魏無羨は罵倒するなら俺だけにしろと言いますが、江澄は藍忘機や温氏を守ったことで江氏を犠牲にしたのを忘れたのかと噛みつきます。魏無羨は江澄に殴りかかろうとしますが、自分が犠牲にした者たちを前にして江澄に手を上げることができません。
江澄は魏無羨を追いかけ殴ればいいと胸ぐらを掴みますが、魏無羨は鼻血を出して失神してしまいます。

そこに温寧が現れ、何度紫電で打ち据えられても江澄に魏無羨の剣“随便”を抜けと迫ります。江澄は随便を抜けた自分に困惑。温寧は江澄の金丹は温情が魏無羨から移植したもので、その場に温寧といたのだと暴露します。
魏無羨が剣を佩かなくなったのは、金丹がなく剣の道を進めなくなったからだと言われ、滂沱の涙を流す江澄と藍忘機。
藍忘機は魏無羨を連れて去り、温寧は誰かに随便が抜けるか試させてみれば嘘かどうか分かると言います。
温寧は江澄は常に誰かと戦っているが、一生魏無羨には勝てないのだと言いその場を後にします。

温寧は阿苑を救ってくれた藍忘機にお礼を言います。そして魏無羨は損得で物事を考える江澄を生かすために麻酔をほとんど受けずに金丹を取り出したのだと説明します。
魏無羨は江澄は怒るとわざと相手が不愉快になるように罵倒する癖があるから気にするなと言い、蓮の実を摘んで3人で分け合います。

藍忘機は金氏からの伝令蝶を受け取り、金光瑶が雲夢にいることを告げます。藍曦臣からの便りもなく、彼の行動は不可解です。
魏無羨は金光瑶が赤鋒尊の首と共に隠されていた土地の権利書に書かれていた「雲萍城」にいるはずだと推測し、藍忘機と温寧と向かうことにします。

たこわさ
たこわさ

温寧の「あなたは常に誰かと戦っているが、一生魏無羨には勝てない」って何様なん?なんで温寧にそんなこと言われないかんの?江澄と魏無羨の問題に首突っ込むのおかしいやろ。何で魏無羨が隠してる秘密を他人が勝手に暴露すんの?ってめちゃくちゃ腹立ちました。

温寧マジ何様なん?????💢
江澄が他人と自分を比較しなければいけなかったのは親が魏無羨と散々比較して育てたからですよね。なんで江澄の性格にめちゃくちゃ難ありみたいに言われないかんの?非難すべきは親やろ。って糞腹立ちました。
でも江澄のガン泣き顔めちゃくちゃ扇情的やったし美しすぎたのでそこだけは許します。

 

一番私の金丹と涙腺にクリティカルヒットだったのは、江澄が魏無羨を罵りながらも昔のように自分に殴りかかって欲しくて縋るような目をしてたところ。義兄と弟の愛よ…🤦‍♀️

金丹を渡したのは魏無羨の選択なのに一方的に江澄を悪者扱いする藍忘機にも腹立つけど、温寧、金丹の話で既にズダボロだった江澄の心を傷付けたお前は一生許さん。

 

#47「華麗なる弁舌」

<あらすじ>
雲萍にある金光瑶の私有地を訪れた魏無羨と藍忘機。
そこは街なかに建つ観音廟だった。
2人は温寧を外に残し廟をのぞくと、中には金氏の子弟や霊力を奪われた藍曦臣の姿が。

魏無羨は町に出れば子供に絡まれる温寧を宿に返し、今回の件が終われば温寧に伴侶を探してやりたい、藍思追を友にしてはどうかと藍忘機に提案します。

魏無羨と藍忘機が雲萍にある金光瑶の私有地を訪れると、そこには建つ廟がありました。観音殿に入ると、中には黄金の観音像が聳え立っています。
藍忘機は陣で何かを鎮圧している気配を感じます。難解な陣であることから夜中に出直そうと宿に戻る途中、坊主が明日から古くなった建物を補強するため3日間廟を閉めると町人に話しているのを耳にします。
普通、廟は山に建っているものですが、町の人々は忙しいため、祈願して心の平穏を求める場所が必要だと坊主は魏無羨に説明します。大師は受戒していないのに仏法に通じていると坊主に指摘すると、彼は笑顔で去っていきます。

夜中に改めて観音廟を訪れた藍忘機と魏無羨と温寧。結界が貼られていたため、2人は庭園から侵入し、温寧は「自分たちが戻らなければ江澄に知らせにいけ」と外で待機するよう命じられます。
2人が去った後、温寧は何かを見つけて血相を変えて街中を走り抜けます。
金凌は仙子が観音廟に向かって走っていったため、慌てて追いかけていました。

藍忘機と魏無羨が廟の中を覗くと、そこには金氏の門弟たちと坊主、そして藍曦臣の姿が。仙子が吠えたため金凌は廟の門を叩きますが、廟の中では金氏の門弟たちが今にも矢を放たんと待ち構えています。
金凌は門から入れないと分かると塀をよじのぼり中を見ようとしますが、弓矢が放たれ、魏無羨は慌てて笛を犠牲にして「金凌!逃げろ!」と叫びます。

門弟たちと戦っていると、魏無羨は金光瑶に琴弦で首を絞められます。それを見た藍忘機は反撃を断念。藍曦臣は謀られ霊力を失ってしまったようです。
金光瑶はなぜ魏無羨が観音廟に辿り着いたのか、魏無羨は廟に何が眠っているのか尋ねます。そこに金凌が坊主たちに捕らえられて現れ、金光瑶は仙子を殺すよう指示。金凌は声を上げれば殺すと暗に脅されます。

その頃、観音殿の中では金氏の門弟たちが穴を掘っており、魏無羨は陰虎符で一体何を鎮圧させているのかと考えます。
金光瑶は魏無羨を殺したくなければ避塵を置いて霊脈を自ら封じろと命じ、魏無羨は今すぐ声を上げろと藍忘機に訴えます。藍忘機は金光瑶の言うとおりに行動したため、魏無羨は絶望します。

雨が降ってきたため、一同は観音堂の中に移動します。金光瑶がうっとりと観音像を眺めていると、聶懐桑が蘇渉に捕らえられてきます。「時期がくればあなたも懐桑も無傷で解放する」と言う金光瑶に、藍曦臣は「信じていいのか」と尋ねますが、「いずれにせよあなたに選択肢はない」と言われ何とも言えない表情を浮かべます。

藍曦臣は「門下である蘇宗主を冷遇したことはないのに、なぜ忘機に敵対するのか」と尋ねます。己を誇る態度が気に入らないと言う蘇渉に、魏無羨は「金光瑶は藍曦臣に敬意を表しているから含光君を傷つけるのはやめた方がいい」と言います。

その瞬間、観音堂の扉が叩き壊され、江澄が登場します。外に逃げ出した蘇渉を追いかける仙子。江澄は紫電で金氏の門弟たちを次々叩き落とすと、藍曦臣の「(金光瑶の)琴の音に注意せよ」という叫びを聞いて、落ちていた剣を擦り合わせて音を妨害、金光瑶を剣で突き刺そうとします。

なぜここが分かったのかと尋ねる金光瑶を無視し、江澄は紫電で彼を狙います。仙子の後を追って金凌を追ってきたのか?さっきから魏無羨と目を合わせられないようだが?と畳み掛ける金光瑶に、江澄は動揺。藍曦臣は「彼の話を聞くな」と忠告します。

しかし金光瑶は「あなたは昨日蓮花塢で夷陵老祖の剣を持ち、駆けずり回っては会う人々に抜かせたそうだな。誰も抜けないはずなのにあなたは抜けたとか。16年前に封印し、夷陵老祖以外抜けないはずだが…」「江宗主は最も若い家主で独力で雲夢江氏を再建したが、それまでずっと魏無羨に劣っていた。どうやって射日の征戦後、挽回した?まさか金丹か妙薬でも飲んだのでは?」と言葉を続けます。

魏無羨は温寧に預けたはずの髄便をなぜ江澄が持っているのかと混乱し、江澄も動揺のあまり金光瑶の攻撃を何度も喰らってしまいます。江澄に弾かれた金光瑶の剣が魏無羨に届きそうになった瞬間、藍忘機が動く前に江澄が剣を叩き落とし、藍忘機と魏無羨は目を見張ります。

江澄は何度も金光瑶に刺され、流血。霊力を奪われてしまいます。蘇渉は血まみれになって帰還。仙子を捕まえられません。

そんな中 金光瑶は門弟たちに目当てのものを掘り起こさせ、満面の笑みを浮かべます。
魏無羨はなぜ江澄に言ったのだと藍忘機に言うと、江澄が「口止めだと?」と聞き咎めます。

たこわさ
たこわさ

雲夢江氏を復興させたのは江澄の力やろ!!!!!

なんで全部が全部魏無羨のおかげみたいに言われないかんのや!!!おかしいやろ!!!江澄の努力あってこそやろが!!!!!
温寧も金光瑶もクソクソクソムカつく…紫電振るう江澄めっちゃ美しかったけど、最後が不穏すぎてマジで何も言えんです…。

 

#48「暴かれた呪い」

<あらすじ>
江澄に金丹のことを問いただされた魏無羨は、過去には執着していないから忘れるよう江澄に伝え、魏無羨の思いに江澄もわだかまりを解いていく。
一方ようやく目当ての品を掘り当てた金光瑶だったが、地中から毒が噴き出し手を負傷、箱を開けると入っていたのは首をつながれた赤鋒尊の骸だった。
驚愕する金光瑶を必死で手当てする蘇渉。

江澄は「無欲なお前こそ江家家訓を理解すると父上が言った理由が分かる!私はいつもお前に抑えつけられ、低劣だ!」「先に江家を裏切ったのは誰だ?雲夢双傑になろうと言ったのに、迷いもなく出ていき、温家の奴らを守った。言えない事情があるならなぜ私に言えぬ!私は何なのだ!お前を恨むこともできぬ道化ではないか!」と叫びます。

金凌と藍曦臣が傷に障ると止めようとし、藍忘機は江澄を斬ろうとしますが、江澄は魏無羨だけを見つめます。
魏無羨は「そんな姿を見たくないからだ」と告げます。江澄は「お前は将来私が宗主になったら配下として支えてくれると言った…藍氏が双璧なら、江氏は双傑だと…永遠に江氏を裏切らないと言った…」と涙ながらに繰り返します。「すまない、約束を破った」と答えた魏無羨に、江澄は「この期に及んでお前に謝らせるとは、私はどれだけ高慢なんだ」と自嘲し、「すまん」と涙します。魏無羨は江澄のそばに寄ると、「江氏への恩返しだ。今の俺からすれば全部前世だ。過去だ。執着しないで忘れろ」と彼の涙を拭い、微笑みかけます。

江澄が息も絶え絶えに自分の傷の止血をしていると、聶懐桑が目を覚まします。

一方ようやく目当ての品を掘り当てた金光瑶でしたが、地中から毒が噴き出し手を負傷。藍曦臣はその傷を見て唖然とし、蘇渉は調息をしようとします。
埋められていた箱を開けると、入っていたのは首をつながれた赤鋒尊の骸でした。驚愕する金光瑶、藍曦臣、聶懐桑。
藍曦臣は「何を企んでいる!」と金光瑶に叫びますが、魏無羨は「埋められていたものをすり替えられたんだろ?」と図星を突きます。

魏無羨は、秦愫に手紙を渡したのは秦夫人に仕えていた碧草であり、金光瑶が監禁していた思思も誰かに扇動されたに違いない、その者は一足先に埋められていたものを持ち去ったのだろうと言います。
そして、「お前の一挙一動を常に今も見張っているのかもな、人間ではないかもしれないが」と言ったため、金光瑶は赤鋒尊の骸を見て怯えます。
金光瑶は蘇渉に毒が抜け次第出立すると言い、蘇渉は藍忘機、魏無羨、江澄を縄で縛り上げます。

蘇渉の裂けた衣からのぞいた千瘡百孔の痕を見た魏無羨たちは、当時 金子勲を呪った者が誰だったかを知ります。江澄は怒りに燃える瞳で蘇渉を睨みつけます。
藍曦臣は「これも窮奇道での殺戮の一環か?魏の若君を招いたのも、金子勲が千瘡百孔のことで殺意を抱くと知ってのことか?」と金光瑶に問いかけます。金光瑶は「なぜそんな質問を?」と返し、藍曦臣は言葉に詰まります。
江澄は「一度の殺戮で後継争いにおける邪魔者を消し去ったのだろう!蘇渉がかけた呪いも誰が指示したかは明白だ!」と激怒。魏無羨は「なぜ俺を金子軒殺しに仕立てた!」と涙を湛えて叫びます。

金光瑶は「確執がなければ無事でいられると?」と嘲ります。
江澄が「冷酷な小人め!」と罵ると、蘇渉は「お前たちは廉潔の名士を気取るが、それは良い家柄に生まれただけだ!私は含光君の少しの過ちも許さない態度が許せない。まるで私が人として劣っているかのよう…金宗主以外誰が私に敬意を表した?金子勲のような人を見下す輩は片っ端から殺してやる!」と声を荒げます。

魏無羨は「大勢殺した理由がそんなこととは」と大笑いします。
金光瑶は「魏の若君、我らが金子勲を呪わずとも、あなたは別の理由で襲撃されたはず。なぜならお前という人間は至る所で敵を作る。敵に回した者が一生安泰ならば良いが、彼らの身に何か起きれば一番に疑われるのはお前で、真っ先に報復の対象となる!そしてそのことはお前でも止められない。だからお前のような人間は短命なのだ。そう考えるとやりきれなくないか?」と笑います。

「お前こそ短命だ!」と江澄が叫ぶと、蘇渉が彼の首に剣を当てます。
「妓女の子め!のし上がるためなら恥も外聞もなしか!」と江澄が言った途端、金光瑶は「あなたは罪悪感を消すために全ての責任を押し付けられる悪魔を急いで見つけたいのだな?しかし魏の若君がこうなったのはお前にも大きな責任がある。なぜ夷陵老祖を倒そうと関係ない者までもが一斉に訴えたと思う?射日の征戦後、お前は蓮花塢を再建したばかり。さらに何をしでかすか分からない魏無羨もいた。そんな状況にある若い家主を他の世家が歓迎したと?お前が2人の絆は固いと示していたら、事が起きても寛大に対処していたらその後のような悲劇は起きなかったやも」「忘れぬことだ。乱葬崗の討伐にはお前も加わったのだぞ」と言い、笑います。

魏無羨が「”妓女の子”という言葉にそれほど反応するとは。”妓女の子”は逆鱗に触れるのか。赤鋒尊を殺すわけだな」と嘲笑うと、金光瑶は口をつぐみ、「出立するぞ」と蘇渉に声をかけます。

魏無羨は「どうやって赤鋒尊を殺した?」と彼の背中に問いかけます。「薛洋とお前は赤鋒尊を傀儡にしようとしたが、かなり手間取った。赤鋒尊が化けて出るのが怖くないのか?」と言うなり、魏無羨は口笛を吹き始めます。
途端、金光瑶の袖に何かがまとわりつきます。観音殿の外には、「孟瑶!非業の死を遂げよ!」と叫ぶ秦愫を始めとした怨念たちの姿が幻のように現れます。
金光瑶は黒い霧のようなものに「下衆め!」と頬を叩かれ、突然怯え始めますが、血を吐きつけてそれらを退けます。藍曦臣と聶懐桑は顔を見合わせ、困惑。

金光瑶は魏無羨に向き直ると、「さすが夷陵老祖…”陳情”がなくても半欠の陰虎符のみで操れるとは」と畏怖します。
藍曦臣は霊力が回復していることを密かに確認し、金光瑶の喉元に朔月を押し当てます。
藍曦臣を刺そうとした蘇渉の手首を藍忘機が斬り、魏無羨と江澄の腕を縛っていた縄も解きます。

魏無羨が金光瑶に「渡してくれ。持っていて意味が?」と尋ねると、彼は袂から陰虎符を出し、その場に捨てます。驚愕する藍曦臣と江澄。
魏無羨は「この陰虎符は何から精製した?薛洋の陰鉄では作れなかったはず」と言うと、金光瑶は「予測がついているなら言わずとも良い」と返します。藍曦臣は「早々に陰虎符を狙っていたのか」と戦慄きますが、魏無羨は「それどころか、不浄世ですでに薛洋とは手を組んでいたな」と見抜きます。

「薛洋との結託は陰虎符を作るためか?」と尋ねる藍曦臣に、金光瑶は観念したように「当時陰鉄を持つ薛洋は暁星塵を救おうと私と協力し陰虎符を精製したが、陰虎符の半分の威力しか出せなかった。魏の若君、当時私はお前が薛洋の陰鉄を奪い陰虎符を作ったと思ったが、どうやって陰鉄を手に入れたのだ?」と魏無羨に問いかけます。
魏無羨は「陰鉄は4つだと思われているが、実は違う」と”四方の気は玄武に帰する”の意味を明かします。

「幾度も悪事を重ねてきたのは陰虎符のためか?」と戸惑い尋ねる藍曦臣。金光瑶は「それだけではない…理由を聞かぬと?」と問いかけます。藍曦臣は朔月を鞘にしまい、「お前の所業を知らなかったわけではない。ただ苦渋の決断だと信じていた。だが今は…お前は手を染めすぎた。信じていいから分からぬ」と言います。

金光瑶は藍曦臣を見つめていましたが、突然座り込み、「二義兄上、私が間違っていた」と懺悔します。困惑する藍曦臣と江澄。
金光瑶は「二義兄上とは付き合いも長い。真心で接してきたことは知っているはず。もう仙督の座に未練はなく、陰虎符も渡した。今夜東籯に渡り、二度とこの地には戻らない。それに免じて…命だけは助けてください」と涙ながらに訴えます。

たこわさ
たこわさ

「今の俺からすれば全部前世だ。過去だ。執着しないで忘れろ」って言った後、魏無羨が江澄の涙を拭うのめちゃめちゃめちゃめちゃ良かったです…100回巻き戻した…。

江澄の言い方はすごく喧嘩腰なんですけど、いつも最後に本音が出るんですよね。短い会話の中で2回も「雲夢双傑になるって約束したじゃないか」って泣く江澄、マジ弟…江氏っていう宝物を一緒に守ってくれるお兄ちゃんをずっと待ってたんよ…約束したもんね…(号泣)

江澄が自分に雲夢双傑の約束を叶えてくれるって信じてたからこそ憎しみを抱いてるんだって、魏無羨だけが分かって受け止めてくれるのほんと「兄力(あにぢから)」を感じて最高に好(ハオ)です…ありがとう魏無羨大好き…😭😭😭😭😭

 

#49「不義の果て」

<あらすじ>
追い詰められた金光瑶。
藍曦臣から秦愫を娶り金光善を殺した理由を問われ、他に道はなかったと告げる。
そして蘇渉を使って温寧が金子軒を殺すように仕向けたことも告白、魏無羨と金凌が動揺した隙に、金凌を人質に取るのだった。

「命だけは助けてください、私に退路はないのです」と懇願する金光瑶に、藍曦臣は「乱葬崗を襲う策を講じた際に私は”二義兄”と呼ぶ必要はないと言ったはず」と突き放します。
藍忘機と魏無羨は「話を聞くな」と忠告しますが、藍曦臣は金光瑶が「”お前の所業を七日後に天下に告げる。罪を認め自らを裁くか、死期を待て”と脅迫状を受け取ったのです」と縋る言葉に心を揺らしますが、「そうであっても徹底的に排除しようとするなど…」と憤ります。
江澄は「七日後に悪事が暴露されても大事にならぬのう、各世家を乱葬崗に集め傀儡に襲撃させ打撃を与えようとしたのだな」と彼の思惑を詰ります。

金光瑶は「ではどうしろと言うのです!私の所業が晒されれば、永遠の笑い者に成り下がるのですよ!彼らが死ぬか己が滅びるかしかないのです」と涙します。
藍曦臣は「お前自身が原因ではないか!悪事を犯さねば脅迫されることもない」と言いますが、金光瑶は「悪事は否定しませんが、追い詰められたからです。少しも私を信じられないと?」と彼の足に縋りつきます。

藍曦臣は藍忘機の制止を振り切り、「私は惑わされぬ」と金光瑶に質問します。
「一つ目、妹と知りながらなぜ秦愫を娶った」「致し方なかったのです。あなたはおめでたすぎる。秦蒼業に婚姻を認めてもらうために私がどれだけ心血を注いだか!もし婚姻を拒めば金光善と秦蒼業は反目し、私も2人を敵に回す。最も悲惨な目に遭うのは誰だと?」涙する金光瑶に藍曦臣は「娶っても冷遇できたはずだ」と反論しますが、金光瑶は「今となっては金光善を憎めばいいのか、疑い深い己を憎めばいいのか分からない」と泣きます。
「だから殺したのか?己の父をあのよつな方法で」と問われ、頷く金光瑶。藍曦臣は激怒し「阿瑶!」と叫ぶと彼に平手打ちをします。彼を打った手を呆然と見つめる藍曦臣。

「父を殺したことも認めるのだな。では金子軒は?」「彼には偶然遭遇したのではない」
淡々と答えた金光瑶に、江澄は三毒を持つ手を震わせ、魏無羨は「何をした!答えろ!」と彼の胸ぐらを掴み上げます。

金子軒が死んだ日、金光瑶は金子勲が大勢を率いて窮奇道へ魏無羨を襲いに行ったことを告げ口し、さらに蘇渉と共謀して温寧が金子軒を殺すように仕向けたのです。
なぜだと金光瑶の胸に縋りついて泣く金凌を支える魏無羨。

金光瑶は「なぜだと?同じ息子であってもお前の父は最愛の妻と優雅に我が子を愛せるのに、私は当然のように実の父から顎で使われる!金鱗台の最上段から突き落としたのだぞ。この差はどうして生まれる?」
「父に期待したこともあった。どれほど愚かで恨みを買うことでも手を染めた。阿凌、私が何に絶望したと思う?失望したのは、父が女子を侍らせていた時、あれだけの富豪でありながら自分の母を身請けしなかったのは、”身請けなど面倒だ。特に学識のある女は一生付きまとう。息子?あんな奴の話などするな”とこぼしていたからだ」と言います。

金光瑶は藍曦臣に向き直ると、「ニ義兄上、どうです?私のような息子には大した価値もない」と大笑いします。藍曦臣は「そんな父親とはいえ、お前は…今更そんな話をして何になる?」と首を振ります。
「今更何を言っても無駄だ。仕方ありません。悪事を尽くして命乞いをする。私はそんな人間なのだ」と言うなり、金光瑶は金凌の首に琴弦を回し、人質に取ります。

観音殿の外に走り出そうとした蘇渉の首に、藍曦臣の朔月が突きつけられます。金凌の首に食い込む琴弦。
江澄は魏無羨が金光瑶から武器を奪ったと思っていたので、「なぜ奴が琴弦を!?」と悲痛に叫びます。藍忘機は金光瑶が琴弦を体内に隠していたことを見破ります。

金光瑶は「私を無事に流してくれれば阿凌は無事に返そう」と言ったため、「人質なら私が代わる!」と江澄が懇願します。しかし金光瑶は「江宗主は負傷中で足手纏いになる」と拒否。
魏無羨は「金宗主、一番大事なものを忘れているぞ。忠実な僕なら俺たちの手の内にある」と脅しますが、蘇渉は「私には構わず」と告げます。金光瑶は「感謝する」と金凌を人質に逃げようとしますが、藍曦臣に「金宗主、また嘘を重ねたな?」と言われ「今回だけだ。次はない」と目を伏せ言い返します。藍曦臣は「またその言い訳か!一体どの言葉が真実なのだ!」と声を荒げます。

その瞬間、思追が「抑えられません!」と叫びながら廟の中に飛んできます。
さらに赤鋒尊の得物“覇下”を持つ黒い気に包まれた人物が現れます。それは刀霊に取りつかれた温寧でした。思追は「会った時にはあの様子で…」と困惑しています。

魏無羨は口笛で温寧を操ろうとしますが、廟に近づいて来ます。金光瑶は金凌の琴弦で金凌の首をさらに締め上げます。
覇下を振り上げた温寧から身を守ろうとした金光瑶の隙をつき、魏無羨は金凌を奪還。江澄は魏無羨と金凌の名を呼び、慌てて駆け寄ります。

魏無羨が顔を上げると、藍忘機によって左腕を斬られ、覇下に怯える金光瑶の姿が。蘇渉は「藍宗主!お願いです!薬を!」「宗主はあなたを敬ってきた!助けてください!」と叫びます。
覇下を引き摺り金光瑶に近づく温寧を前に、藍忘機は忘機琴を、藍曦臣は裂氷を出し、合奏します。

金凌が「逃げて」と叫んだ瞬間、江澄が「黙れ」と制止。温寧は振り上げた覇下を止めると、金光瑶の血がついた金凌に標的を変えます。金凌を庇う江澄、魏無羨は「温琼林!!」と絶叫。覇下は金凌の頭すれすれのところで止まります。

温寧は「私では制止できない」と、覇下の刃を素手で掴みます。「早く逃げろ!」と叫ぶと、覇下を柱に突き刺す温寧。江澄は魏無羨に陳情を投げ渡し、魏無羨は頷きます。江澄は陳情を吹く魏無羨の後ろ姿を懐かしい思いで見つめます。
魏無羨が旋律を奏でると、陰鉄がかたかたと動き始め、黒い霧を吐き出し始めます。
覇下が柱から抜けると、魏無羨は赤鋒尊の骸の入っている棺に誘導します。

魏無羨が陳情を吹く姿を見て、思追は何かを思い出し、蝶の玩具を懐から出すと握りしめます。
とその時、聶懐桑の悲鳴が響き渡ります。
「蘇渉、なぜ私を殺そうと!?」「違う!奴が自分で…」と言い争う声に応えるように、覇下は真っ直ぐに蘇渉の胸を貫きます。「宗主…」と呻く蘇渉に、金光瑶は涙しながら「憫善…」と繰り返します。

魏無羨は改めて陳情で覇下を操り、赤鋒尊の骸の入っている棺に覇下と陰鉄の欠片を収め、術で封印します。

傷口が痛いと騒ぐ聶懐桑に苦笑しながら、手当てをしてやる藍曦臣。江澄は金凌の傷口を止血してやります。
目を瞑って柱にもたれかかっている金光瑶。藍曦臣は金光瑶の前に膝を進めると、「金宗主、無駄な抵抗はしないことだ。さもなくば…私も躊躇なく命を取る」と告げます。金光瑶は鋭い目で「沢蕪君に感謝を」と返します。金光瑶の傷口を手当てする藍曦臣の背中越しに、聶懐桑が憎悪に燃える目で金光瑶を見つめていました。

藍曦臣は金光瑶を手当てしながら、聶懐桑に「さっきの薬を」と乞います。懐から聶懐桑が薬を出そうとした…その瞬間、彼が「曦臣義兄上!危ない!」と叫びます。藍曦臣は咄嗟に朔月を抜き、金光瑶の胸を貫きます。
「何を…」と呻く金光瑶と、何が起こったのかと混乱する魏無羨たち。
聶懐桑は「三義兄上…いや、金宗主が背後から迫って曦臣義兄上を襲おうと…」と怯えながら訴えます。

たこわさ
たこわさ

聶懐桑の逆襲回キターーー!!!🥰❤️❤️❤️
殺意のこもった目で金光瑤を密かに睨みつける姿、痺れるほどかっこいいです。
陳情を渡す江澄と目を合わせ頷く魏無羨と、彼の姿を懐かしげに見つめる江澄は胸熱でした…😭

 

あと、藍曦臣の「信じる」の意味が全く分からないです。これだけ多くの人が裏切られ殺されてて一体何を信じるつもりなのか?どこまで金光瑤を甘やかせば気が済むのか?あなたのせいで稀代の殺人鬼が野に放たれていいのか?その責任があなたに取れるのか?取れもしないくせに情をかけるな!と怒りで歯軋りしたくなります。宗主としての立場を私的に利用するな💢

 

その点、どんなに愛する義兄であっても特別扱いせず、宗主として魏無羨を罰する判断をし、苦しみながらもそれを覆さなかった江澄は強いリーダーだなと思いました。

 

#50「忘羨(ワンシエン)」

<あらすじ>
聶懐桑が叫んだ瞬間、とっさに金光瑶に剣を向けた藍曦臣。
すさまじい怨念の力で廟が崩れ始め、魏無羨や藍忘機たちは外へ逃げるが、金光瑶は藍曦臣を外へ突き飛ばし一人 廟に残る。
魏無羨は腕の傷が消えるのを確認し、莫玄羽の最後の仇敵が死んだことを知るのだった。

「抵抗すれば躊躇なく命を取ると言ったはずだ」と言う藍曦臣に、金光瑶は「私が本当に抵抗したと?」と言います。
怯える聶懐桑を見る藍曦臣。
金光瑶は「奴を見て分かるものか。長年私でさえ気づかなかったのだ。聶懐桑よ、とんだ食わせ者だな!こんな形で私を葬り去るとは!”知らぬ存ぜぬ”とは恐れ入った」と剣で刺されたまま立ち上がります。
「それ以上動くな!」と叫ぶ藍曦臣。

金光瑶は朔月を掴むと、「藍曦臣よ、私が一生で偽り殺めた人間は無数だ。だが、あなただけは傷つけようとは思わなかった。その昔、雲深不知処から逃亡したあなたを救ったのは誰だ?その後、姑蘇藍氏が再建する際、惜しまず支援したのは誰だと?これまで私が姑蘇藍氏を抑えつけたり支持しなかったことが?こたび霊力を封じた以外に、あなたを陥れたことも見返りを求めたこともない。憫善は私が彼の名を覚えていただけであれほど私に報いた。なのにあなたは…藍曦臣…あなたまで聶明玦のように私を許さぬとは!」と彼の刃を体に食い込ませながらどんどんと彼に近づいていきます。

「二義兄上、もはや私に生きる道さえ残してはくれない」と言うなり、金光瑶は藍曦臣の腕を掴み、聶明玦の骸の入った棺の上に自分の血液を流します。
唖然とする藍曦臣。棺は吹き飛び、すさまじい怨念の力で廟が崩れ始め、魏無羨や藍忘機たちは外へ逃げます。

朔月を握りしめ、「二義兄上、一緒に死んでください」と微笑む金光瑶。藍曦臣は彼を突き飛ばせず、共に死ぬ覚悟を決めます。しかしその表情を見た瞬間、金光瑶は藍曦臣を外へ突き飛ばし一人 廟に残ります。呆然とする藍曦臣。
金光瑶は「聶明玦…私がお前を恐れると?」と虚空を睨みつけ、棺のそばへ走り寄ります。

壊滅した観音殿の前で膝をつく金凌。藍曦臣は「阿瑶が分からない。”私こそが彼の理解者”と思っていたのは私の思い違いで、改めて見極めようとしたが、今でもよく分からぬ」と聶懐桑に溢します。聶懐桑は「完全に理解するなど無理だ」と言い、「本当に阿瑶は私を襲おうと?」という問いに「何となく見えたんだ」と返します。
「誠か?」と問いただす藍曦臣に、聶懐桑は「問いただされると私だって断言できない。分からないよ」と顔を伏せます。

魏無羨は自分を見つめる江澄に笑いかけると、腕の傷が消えるのを確認し、莫玄羽の最後の仇敵が死んだことを知るのでした。
そこに藍啓仁率いる藍氏と江氏の門弟、仙子が現れます。

江澄は魏無羨をしばらく見つめると、去っていきます。魏無羨は江澄の後ろ姿を見つめます。
観音殿には金光瑶が被っていた帽子が埃に塗れて落ちていました。金光瑶の母・孟詩は彼に「君子は身なりを正す」と教えたものでしたが、今その帽子は聶懐桑が埃を払っていました。疲れたように観音殿を後にする聶懐桑。

観音殿に入ると、金凌は魏無羨の行方を尋ねます。藍忘機と温寧と共にリンゴちゃんを見に行ったと教えられ、仙子を藍氏の門弟に預けて会いに行こうとしますが江澄に止められます。
「引き止めてお礼を言って謝れと?」と言う江澄に、金凌は「そんなだから人が去るんだよ!」と反論し、江澄は殴ろうかと振りかぶります。「我らも戻ろう。それぞれの変えるべき場所へ」と歩み出す江澄。

「魏無羨に何か話したいことがあるんだろ」と江澄に詰め寄る金凌。江澄は「師姉の熱がひどいから薬を帰ってくる。どこにも行くな」と言って出かけていった彼が温氏に見つけられそうになっているのを見てしまい、彼を助けるために心の中で「姉上を頼む」と言い残しわざと囮になり、温氏に捕まったのでした。
「達者で……行くぞ」と涙ぐむ江澄に、たじろぐ金凌。

そして藍忘機と廟をあとにした魏無羨を藍思追と温寧が追いかけてきます。藍思追は魏無羨に幼い頃のおぼろげな記憶を話し、自分が阿苑であることを告白します。
阿苑は藍忘機に助けられたと聞き、感極まる魏無羨。2人は思わず抱き合います。

温寧は魏無羨に「阿苑と相談し、岐山に戻り一族の頃も冠塚を建てることにしました。阿苑を雲深不知処に送ったら、その後のことはゆっくり考えます。自分で道を歩んでみます」と言い、魏無羨の同行を断ります。

藍忘機は「一緒に行こう」と誘う魏無羨に、首肯することができません。
藍忘機が魏無羨に「どこに行くのか決めたのか?」と聞くと、魏無羨は「酒とロバを片手に好き勝手行くさ。この天下が家だ。またいつか会おう」と藍忘機のそばを通り過ぎて行きます。
背を向けてそれぞれを道を歩み始める藍忘機と魏無羨。藍忘機は遠くから聞こえる”忘羨”の笛の音に気づき、足を一度止めるとそのまま進み続けます。
魏無羨は笛を吹いていましたが、どこからか琴の音が聞こえ、笑顔で振り向きます。

所変わって、雲深不知処。聶懐桑は「また千条家規が増えたか」とぼやきます。藍忘機と共に現れた魏無羨は、「一番大事な家規は分かるか?」と尋ね、聶懐桑は首を捻ります。
魏無羨は「奸邪との交流を禁ずる」と囁き、聶懐桑は笑います。

2人のやりとりを見つめる藍忘機に「仙督」と挨拶した聶懐桑は去ろうとしますが、魏無羨は「あれだけ周到に手を回して、仙督になろうとは?」と尋ねます。
聶懐桑は「ある人が言っていた。四季折々の山河の美しさは、どれだけ眺めても見飽きないと。私は身の程を知る人間だ。やるへまきことは自分でやるが、本分でないことは手を出さぬ」と言い、去って行きます。

「誰が莫玄羽を解放し、刀霊を放ったか、誰が思思と碧草を捜し匿名の文を書いたのか…今となっては重要じゃない」と言う魏無羨に、それ以上の追求を避ける藍忘機。
雲深不知処の山奥で、魏無羨と藍忘機は”忘羨”を合奏します。

魏無羨は藍忘機が仙督を引き受けたことを意外だと話しかけます。藍忘機は「我らはここで誓った。一生 悪を挫き 弱きを救えるように」と言い、魏無羨は天子笑を煽ります。
「さすが含光君だな」と言う魏無羨に、「お前もさすが魏無羨だ」と返す藍忘機。魏無羨は思わず笑い、藍忘機もほのかに笑顔を返します。

たこわさ
たこわさ

江澄が魏無羨を庇って温氏の囮になったエピが描写されてて大☆歓☆喜!!!😭😭😭

 

藍曦臣は最後まで真実か嘘かにこだわっていたけれど、その点聶懐桑は「完全に人を理解するなんて無理」と達観していて、世間から「沢蕪君」と崇められてる曦臣の方が人を見る目がなく、「一問三不知」と馬鹿にされている懐桑の方が大人だな〜と対比が面白かったです。まさに、曦臣は「見たいものしか見ない」子供だったんだなと思わされました。

 

しかし藍忘機が仙督になるエンドとは!

陳情令軸では魏無羨は藍家の客卿なのでしょうか。雲深不知処に堂々と居座ってましたもんねw

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

アニメ「魔道祖師」や原作との違いを楽しむつもりでしたが、オリジナル演出の良さにハマりすぎてもう何が何だか分からぬままに最終回を迎えてしまいましたwww

一言言えることは、「江澄、幸せになって」。それだけです。

江澄のモンペより。

小錦あや
小錦あや

1話からいきなり魏無羨が藍忘機にデレたのでめちゃくちゃびっくりしましたw 「魔道祖師」では割と魏無羨→←←←藍忘機って感じだったので…。その後も基本藍忘機は魏無羨に甘かったですね。

あと役者さんたちのお顔が美しい…!!

皆さんアニメみたいな7頭身スタイルだし、3次元を観ている気が全くしませんw

風光明媚な映像美もアニメに負けず劣らずで、製作費すごそうだな…といらんことを考えてしまいましたw

アクションシーンも迫力があり、面白かった…!!

内容がヘヴィーなので2周、3周するのはきつそうですが、名作であることは間違いないです!!

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

魏無羨の役者さん(シャオ・ジャン(肖戦)さん)がいかにもヤンチャそうな表情をするのがたまらなく可愛くて、胸がキュンキュンしました…!!😍
一方、藍忘機の役者さん(ワン・イーボー(王一博)さん)はいかにも堅物という感じで、身に纏う雰囲気からして冷たくお堅い感じなのが最高でした!

他のキャストさんもそのキャラにぴったりの表情、佇まいで、俳優さんってすごい…!!と改めてドキドキしちゃいました。

中華BLは最近一気に流行りが来てますが、私も本作をきっかけに他の作品を見てみたくなりました☺️❤️

「陳情令」はスピンオフドラマが「生魂」と「乱魄」の2作品あり、そのほかにも「オーケストラコンサート」「スペシャルドキュメンタリー」「陳情少年座学中」などのスペシャルイベント・番組もあります。

それぞれネタバレ感想を書いているので、ぜひ見ていってください♪

 

「陳情令」の原作は、「魔道祖師」というBL小説で、アニメ化もされています!
原作小説のネタバレ感想はこちらからご覧ください。

アニメも絵がとても美しく(特に雄大な背景は圧巻!)、音楽もEDはAimerが担当するなどかなり力の入った作りになっています。
ネタバレ感想、ぜひ見ていってください♪

 

今回3人が見た「陳情令」は、Amazonプライムビデオ、dTV、U-NEXTで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

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