「陳情令オーケストラコンサート(オケそし)京都2021」のネタバレ感想&曲目レポ

小説

2021年9月20日に行われた、「陳情令」オーケストラコンサート京都(通称「オケそし」)の模様が2022年2月19日(土)にWOWOWにて放送されました。

「陳情令」の音楽を、オーケストラと伝統楽器の生演奏し、ドラマの映像とシンクロした演出が話題となったコンサートです。ドラマの思い出のシーンや、登場人物の生きざまが、京都市交響楽団の生演奏によって蘇ります。

以下、コンサートの詳細と感想について書いていきます。

陳情令オーケストラコンサート京都&東京

陳情令オーケストラコンサートが、

京都/ロームシアター京都:2021年9月20日(月)18時
東京/Bunkamuraオーチャードホール:2021年11月6日(土)17時,7日(日)15時にて開催となりました。

通称名は公式が名付けた「#オケそし」。WOWOWで放送されたのは京都公演です。

 

陳情令オーケストラコンサート演奏

京都:京都市交響楽団
東京:新日本フィルハーモニー交響楽団

の演奏(敬称略)

指揮者:西谷亮 陳情令50話を視聴されたそう
音楽監督:萩森英明
笛子:王明君
古箏:姜小青
ピアノ:紺野紗衣
シンセサイザー:大迫杏子
コーラス:KOCHO 事前録音
編曲の一部:直江香世子

京都から東京での変更は、ピアノがスタンウェイ→ベーゼンドルファーとのこと。

第一部40分、第二部60分で公演時間は2時間の予定です。

 

オケそし第一部

オーケストラ背後の大画面には、「陳情令」と映し出されています。いきなり始まったので驚き。

1.陳情令

いきなりグッときます。お琴も横笛も、まさに忘羨でときめく…。

一曲目だからか指揮者の方が演奏後に観客を振り返り一礼されていました。意外と一曲一曲短くて、早く終わってしまいそうなのが切ない。

2.忘機(ワンジー)

魏無羨が生き返り、最初に2人が再会した場面が映りました。琴の主張が強く、藍忘機だ…とつぶやいてしまいます。

3.御笛〜忘羨(笛ソロ)

魏無羨復活後、金凌の窮地に温寧が現れたシーン〜藍忘機が魏無羨の手を掴むシーンが流れます。

4.清心音

座学時代の江澄と師姉!!かわいい!!初々しい!!映像も相まってこれは心洗われますね。しかしなぜこの映像チョイスだったのだろう?🤔

5.狡童〜忘羨

不穏さと小狡さ、小悪魔感溢れる音。映像に温晃が登場します。ライトアップが赤に!笛が特徴的でした。

「藍湛、何か歌ってくれ」と玄武洞で魏無羨が藍忘機にねだるシーン、からの「忘羨」!!😭
藍忘機視点で温氏に対抗した魏無羨との思い出がひたすら回想され、「藍湛、この曲の名は何ていうんだ?」で演奏が終わります。

6.救いなき悲しみー傷情ー

「江澄を守れ」と虞夫人が魏無羨と江澄を紫電でくくって蓮花塢から逃すシーン…ライトアップも紫なのが心憎いです。辛い。
血まみれの虞夫人が…夫と手をにぎりしめて…うう、うう。
師姉が手から血を流すくらい拳握りしめて、雨の中の江家の子供3人が泣いています…見ているだけでしんどい…。眠りながら涙する江澄、江澄を山に送り出す魏無羨…。

7.乱葬崗

突然不穏です。笛の音が急に怖く感じるなあ。
「魏嬰はどこだ?」と温氏に聞く藍忘機。懐かしいですね。横笛を操る謎の男となって魏無羨は帰ってくるのだ…。
「俺の心の在りようなんて他人には分からないことだ、藍忘機」の突き放した言い方が胸に迫ります。

8.射日

未来を感じさせる強いメロディー。映像には聶明玦も映っています。
藍曦臣が戦ってる!美しい剣捌き!ここで魏無羨の力が発揮されますね。魏無羨を慄き見つめる藍忘機も映ります。
温若寒を金光瑶が殺すシーンで映像は終わり。金光瑶、この時何考えてたんでしょうね?三尊の構想まで描いていたのかなあ。

9.出会った頃に戻れたら

師姉に甘える羨羨3歳!!師姉の最期を知っているだけに、彼女を見るだけで号泣します。
「お前は俺の何なんだ?関わらないでくれ」「私はお前の何なんだ?」「…かつてはお前を生涯の知己だと」「今もそうだ」って忘羨の会話、涙溢れますね…。青と紫のライトアップが心憎いです。

10.疏林の訴えー赤子

温寧をヨシヨシする温情。温情の弟への想いがめちゃくちゃ溢れてきます。ライトアップも赤!
雨の中、温情が温寧を抱きしめるシーン、辛かったですね…。ここで笛の音が響いて切なさマシマシです。
温寧が魏無羨を助けてきたいろんなシーンが流れます。

「赤子」はジブリ音楽とかにありそうな穏やかで未来溢れる、少し切ない感じ。涙腺が緩やかに死にます。でも映像は温寧復活シーンなので割とグロめ。夷陵で大根売ってるのシーンだけが可愛いかったな。

11.夜を駆ける

「魏無羨、どこへ行く」「藍湛、戦いが避けられぬのならお前と勝負したい。死んだところで少なくとも含光君の手で死ねるのなら悔いはない」。
魏無羨が温氏残党と窮奇道から逃げる雨の日のシーンですね。魏無羨の行手を阻まず、涙する藍忘機。今も昔もあなたを知己だと思っていると、この寡黙な人が言うのはどれほどの勇気と決意が必要だったろう…けれどそれほどの相手を救う力が自分にない。辛いですね。

魏無羨vs江澄のシーン!!
江澄…クラリネットの静かな音色が胸に響きいて涙が止まりません。魏無羨はずっとこんな胸が締め付けられるような気持ちだったのかな。

12.永久の隔たり

金子軒!!!!!!!!嫌だ!!!!!どうして死ぬシーンなの!!!!
軽快でやさしくて師姉のような、春風みたいな曲です。

師姉との出会いのシーンが流れます。金子軒、もっと長生きしてほしかったよ。めちゃくちゃいいパパになったしいい仙督になったよ。だから金光瑶は絶対殺したかったんだろうな。

師姉に告白するシーン!!!!可愛いね金子軒。蓮の花を背中に隠して…泥だらけになって…貴公子なのに。金凌を抱く金子軒の表情の優しさよ。
死に顔なんて見たくないよ、金子軒…。

13.御笛

不穏。金子軒を殺した温寧に怒る魏無羨、師姉に会いに来た魏無羨、師姉も魏無羨も泣いています。どんな気持ちで見たらいいのか分からない。辛い。
そして魏無羨討伐へ。もうずっとメロディーが不穏です。笛の音が悲鳴みたい。
そしてここで師姉が斬られて死にます。

14.諦めきれず

笛の音から始まります。師姉が魏無羨を守って死去。江澄が亡骸を抱き止めます。優しいクラリネットの音色、師姉だ…。
師姉の前だと生き生きしてる江家の弟2人が愛おしいです。優しい師姉の笑顔大好きだった…。
流れる川のような雄大さを感じます。師姉の愛の大きさだね…この母なる大河の愛で弟2人は育ったんよ…。
師姉の結婚式を控えて排骨蓮藕湯を食べる3人が可愛いです。この時、江澄が珍しく笑顔なんだよなあ。

崖から落ちていく魏無羨。見送る江澄と藍忘機。不穏な感じの音色。

 

オケそし第二部

15.忘羨(古琴ソロ〜器楽版)

復活した魏無羨に聞かせてる感じ。琴のソロ。優しいピアノの音色が良いなあ。
笛と古琴、ピアノだけのシンプルな演奏が胸に響きます。

16.義城〜孤城

うわっ不穏!まさにあの義城の霧に包まれてる町の感じが伝わってきます。
暁星塵の善行の数々が星の如く降り注いで、もうたまらん気持ちになります。優しくて切ない音色がしんどい。
映像の最後に流れる、宋嵐と暁星塵の知己2人の背中が切ないです。薛洋…。

17.荒城の救い

切ない音楽。むせびなく暁星塵に笑う薛洋。けれど暁星塵が自害した瞬間、愛剣を思わず下ろすくらい驚いてしまう…薛洋は自分があまりに辛い目に遭いすぎて、他人がどれくらい追い詰められたら死を選ぶのかが分からなかったのかもな…と思ったり。
迫るような悲しみの波が感じられます。
死んでやっと自分の思い通りになる、と嬉しそうな薛洋。赤いライトが暁星塵の血のようで悲しいです。フルートの清廉な音色が暁星塵の心みたい。
飴玉を最後まで握りしめてた薛洋…うう…。

18.乱魄抄

藍忘羨の、藍曦臣への黒幕告発から映像は始まります。てんてけてんてんてん、って少し和風な感じ。
3人の義兄弟。階段から蹴り落とした聶明玦。
魏無羨が自分の顔を明らかにしたり、流れる映像は結構過去と現在飛び飛びですね。でも基本は金光瑶が黒幕だと告発する部分。音楽自体は穏やかで不思議な感じです。

19.少年侮るべからず

壮大な感じ。藍思追のナイスプレー場面が次々映ります。あとは魏無羨に育てられた思い出の回想とか。
蓮花塢の外で2人座る温寧と藍思追。

20.別恨の果てに

江澄の攻撃を跳ね返せず倒れるのを藍忘機が抱き抱えるシーン、虞夫人に抱きしめられて紫電渡されるシーン…江澄の涙よ。
師姉との再会、魏無羨との再会、どっちでも抱きしめてた江澄。川の流れのような壮大な雰囲気です。喜びも悲しみも流れていく。
温寧に金丹の秘密を暴露され呆然とする江澄。紫のライトが映えます。最後は雲夢双傑の夢を魏無羨が江澄の肩に手を回し語るシーンで終わる。しんどいの総集編かよお…。

21.蓮花塢

急に朗らかな曲調で、笛の音が通ります。温寧と藍忘機に助けられて蓮の中で師姉を思い出す魏無羨。
のんびりゆったり、優しくて癒されます。師姉のスープを食べたり門弟とはしゃいでみんなで笑ったりと走馬灯のような映像です。そんなかつての蓮花塢を思い出しながら藍忘機と蓮の実を食べる魏無羨。

22.憎しみに生きて〜抗えぬ因果

金光瑶に殺されそうになる魏無羨のため霊力を自ら封じる藍忘機のシーン。

「抗えぬ因果」、突然笛の根が優しく響きます。湧き上がるような想い。とここで、めちゃ長い縦笛が登場!なんだあれ!?横笛を演奏してくださる方、いろいろ弾けてすごいな…。こもったような音がいかにも古めかしくて素敵です。
藍曦臣の背後で聶懐桑が金光瑶を睨みつけるシーンが流れます。聶懐桑が珍しく悪い顔をしているw
途中からこれが運命か、みたいな壮大さを感じます。ぽつぽつ鳴る音が涙のよう。

23.清河の訣別

琴が悲観的に鳴り響きます。静かだ…。ライトがなぜか紫と緑…?

低い音がぼんやり響きます。強い聶明玦と可憐な聶懐桑、弟の、兄の死に対する悲しみの深さが伝わってきます。
「陳情令」の序盤、寂れた街で扇子を広げてたのは懐桑か!とここで流れた映像で気付きました。

24.酔夢

ぽつんぽつん、という音が洞窟に落ちる水音っぽくて、玄武洞のことを思い出します。

温苑が忘機の脚に抱きついてるシーン。琴が効果的に響きます。

硬い表情で別れる、けれど最後はまた一緒に生きることを誓う藍忘羨。映像に合った、中国の雄大な自然を感じさせる音です。広がる緑、大きな滝、湖、山々。

最後に「陳情令」と画面いっぱいに表示され、演奏者全員が一礼してくださいます。

 

アンコール

1.忘れない

16年分の思いを感じる壮大さ。藍忘機はいつでも魏無羨を思ってたんだね、と胸がじんとします。

2.曲尽する陳情

リズミカル!魏無羨の寂しさと明るさを同時に感じます。

3.忘羨

壮大な「忘羨」。フィナーレにふさわしい重厚感でした。

 

まとめ

魏無羨の笛、藍忘機の琴が終始印象的で、心に残りました。

音楽を聴いただけのはずなのに「陳情令」を全話見返したような充実感が残ります。映像と音楽と照明が絶妙なコンビネーションで、照明の色と音楽だけでも何度も涙を堪えました。

2時間も聴いていたとは思えないほどあっという間の時間でした。何度も聴き直したいなあ。

 
「陳情令」はBL小説「魔道祖師」シリーズの実写ブロマンスドラマなのですが、スピンオフドラマやコンサートがたくさんあります。
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「魔道祖師」シリーズはアニメ化もされています!
以下は、アニメのネタバレ感想記事です。

もちろん、原作小説のネタバレ感想も書いているので、こちらもぜひご覧ください♪