一つ屋根の下、何かが始まる予感ーーひと夏のトライアングルBL、「ぼくとぼくが好きな彼と、君と。」。
全話のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。
早速見てみましょう!
登場人物とあらすじ
引用:ぼくとぼくが好きな彼と、君と。| 公式無料動画配信 ネットもテレ東
恋愛に飽きたノンケカメラマンと家族に勘当されたオープンリーゲイモデル×元料理人のクローゼッドゲイフリーター のお話。
<あらすじ>
料理人を目指す天瀬拓実は住み込みで働いていた店が潰れ、路頭に迷っていた。
次の就職先を探すも不採用…そんな時、ふと入った喫茶店でとある人を見つけ、驚く。
店内にはカメラマンの崎山亮二、モデルの真島奇跡、奇跡の叔父でマスターの宗一郎がいた。
\ 1話3分のショートドラマアプリ /
予告編・予告動画
こんな人におすすめ
- 2.5次元俳優に興味がある🎭
- 三角関係にドキドキする🔼
- ショートドラマを見てみたい🎬
本作をもっとよく知るための小ネタ
①監督には「タカラのびいどろ」(CBC・BS朝日ほか)、「北欧こじらせ日記」(テレ東)、「僕らの食卓」(BS-TBS)などの石橋夕帆。監督を務めた2025年劇場公開予定の映画「ひとりたび」は第29回釜山国際映画祭コンペティション部門(ジソク部門)に正式出品され、更なる飛躍の年となった今年、ショートドラマに初挑戦となります。
②両親との死別を経て、料理人を目指すもうまくいかない男・天瀬拓実を演じるのは、2015 年の「第 28 回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞し、「仮面ライダーエグゼイド」(テレビ朝日)で主演を務め、「僕らの食卓」(BS-TBS)、「御社の乱れ正します!」(BS-TBS)など俳優として活躍の場を広げている飯島寛騎。
カメラマンながらもどこか人と一線を引く男・崎山亮二を演じるのは、来年 4 月からの上演を控えるブロードウェイミュージカル「キンキーブーツ」など舞台での活動と共に、ドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」(東海テレビ・フジテレビ系)など、幅広いジャンルで目覚ましい活躍を続ける東啓介。
モデルであり生来の人懐っこさで天真爛漫に生きる男・真島奇跡(だいや)を演じるのは、映画「衝動」「夜明けのすべて」や「闇バイト家族」(テレ東)などに出演し、最近ではNHK連続テレビ小説「虎に翼」(NHK)大庭徹太役での好演も記憶に新しい見津賢。
③本作はショートドラマ配信アプリ「BUMP」で、2024年10月18(金)から配信されていました。
ネタバレ感想
第1話
<あらすじ>
学生時代に一目惚れした彼・亮二と再会する拓実。
居合わせた男・奇跡に導かれ3人で住むことに。
しかし拓実は男性が好きなことを隠していて…。
ーーその出会いはきっと、俺の人生を変えた。
天海拓実は就活に落ち、落ち込んでいました。偶然雰囲気のいい喫茶店を見つけ、コーヒーを飲みに入ります。
喫茶店主人・真島宗一郎の甥っ子らしい真島奇跡は、人懐っこく声をかけてきます。その後ろではカップルが別れ話の修羅場を迎えており、崎山亮二は彼女に水をぶっかけられていました。「カメラにかからなくてよかった」と安堵する彼を見て、「お前はどういうふうに生きたいの?」と問われたことを思い出す拓実。
あの日、自分を変えてくれた人が目の前にいるなんてと感慨深くなる拓実。拓実は喫茶店のバイトになり、亮二は店の常連のようです。奇跡は亮二ともう1人でルームシェアをしたいらしく、拓実は立候補します。拓実は先日までイタリアンの店で料理人として働いていましたが、店が潰れたため寮を今月中に出ていかなくてはいけないのです。亮二は警戒心むき出しですが、奇跡は拓実を取り込む気満々です。
いざ三人で暮らし始め、拓実の料理のうまさに感動する二人。亮二の評価がいちいち気になる拓実。それを奇跡はじっと見つめていました。
早めに帰宅した拓実と亮二。すると部屋では奇跡が見知らぬ男と抱き合っていました。慌てて逃げ出す男を見送ると、亮二は「こんなことがあるなら出ていくからな」と奇跡に凄みます。拓実が「奇跡さんってゲイなんですか?」と尋ねると、奇跡はあっけらかんと「そうだよ。拓実もでしょ?いつも亮二のこと見てるもんね」と笑います。「秘密にしてほしい」と頼む拓実に、奇跡は「手伝わせてよ」と楽しげに言います。
男を落とす方法その1は「胃袋をつかめ」。チーズ好きな亮二のために、チーズづくしの料理を作る拓実。その2は「とにかく褒める」。ゴミを分別した亮二をすかさず褒める拓実。その3は「スキンシップ」。触って距離を詰めろと奇跡に言われたものの、拓実は怖気付いてしまいうまくできません。訝しげに拓実を見つめる亮二。
亮二と二人きりで夕食をとっていると、突然亮二が「なんで料理人になろうと思ったの?」と尋ねてきます。大学時代に両親が交通事故で亡くなり、親戚に引き取られたものの、親戚家族が忙しく料理を作らない人だったため、母の味が恋しくなってカレーを作ったのだと言う拓実。しかしレシピ通りに作ったはずが母の味とは同じにならず、泣きながらカレーを食べたのでした。当時の思い出や味はそのまま記憶に残っていると言う拓実に、亮二は「だからお前の料理はあったかい味がするのかな。お前の料理、好きだわ」と感慨深げに言います。距離が縮まった二人を、奇跡は見つめています。
「亮二と何かあったでしょ?」と奇跡に問われ、嬉しそうな拓実。その時、奇跡に彼の兄から連絡が入ります。集まりに顔を出せという催促のようです。奇跡は「俺、結構いいところの息子なんだよ。親父が社長で兄貴が次期社長、そんな金持ち一族にゲイがいるってバレたらどうなると思う?親子の縁を切られます。でも表向きには俺の存在を消せないんだよね。受け入れてくれるのは叔父さんだけだよ」と不貞腐れたように言います。喫茶店の主人は奇跡の父の弟らしく、社長職を譲って今の仕事をしているようです。
拓実が早めに帰宅すると、疲れた様子の奇跡がソファに寝転んでいました。「奇跡は大事なことは言わないって総一郎さん(喫茶店の主)が言ってましたよ」と言う拓実に、奇跡は「俺、早い段階でゲイだって自覚してたんだ。高校生の時に親と喧嘩して、その時にポロッと言っちゃって…それから縁を切られて頼れるのは叔父さんだけ。でも心のどこかで受け入れてほしいと思ってるみたい」とぼやきます。「奇跡さんはやかましい人だけど、人のことをちゃんと見ていて、力になろうとしてくれて、そういう奇跡さんに俺は救われました。奇跡さんが奇跡さんでよかった」と言う拓実。恥ずかしがるも、嬉しそうな奇跡。
亮二が撮った奇跡の写真を見て、「プロの現場って想像できないなあ」と感動する拓実。亮二は「じゃあ見てみる?」と気軽に拓実を誘います。庭で奇跡を撮影し、すぐに写真を見せてやる亮二。拓実は歓声を上げます。拓実に水をかけて遊ぶ奇跡。亮二は二人の様子を写真に収めます。
後日、亮二が現像した奇跡の写真を楽しそうに見る拓実。奇跡は亮二の頬にキスをして去っていきます。困惑する拓実。
翌朝、拓実は奇跡の行動が理解できず困惑します。亮二に「大丈夫か?」と心配されるほど、挙動不審です。奇跡は亮二と二人きりになると、「拓実のこと好きになっちゃったかも」と楽しげに言います。
現場でモデルから連絡先を交換してほしいとねだられる亮二ですが、華麗にかわします。亮二は、恋愛なんて面倒だといつの頃からか思うようになっていました。勝手に期待されて、勝手に期待外れだと去っていく…。そう思いながらも自分の撮った拓実の写真から目が離せない亮二。
家で料理の下拵えをしていた拓実に、「俺のこと意識してる?亮二なんてほっといてお仲間同士楽しくやろうよ」と誘ってくる奇跡。ちょうどそこに亮二が帰ってきて、三人の間に気まずい空気が流れます。
第2話 交錯する3人の恋
<あらすじ>
男性が好きなことを隠していた拓実は一目惚れした彼・亮二にバレてしまう。
そんな中もう1人の住人・奇跡は自分の気持ちに気づいてしまい…。
両親が亡くなった後に見つけた夢を追うも、心許なさを抱えていた拓実。そんな時に亮二と偶然出会ったのでした。レシピ本をぼんやり見つめていた拓実は亮二がカメラの部品を落としたので、拾って渡してやります。その時に「料理人?」と尋ねられたので、「なれるかわからないですけど」とぼんやりと返す拓実。「夢とか目標を目指すのって、それがない人生が想像できるかどうかってことじゃないかと思うよ。覚悟もいるけど、お前はどう生きたいの?」と亮二に問われ、「俺は俺の料理で誰かを笑顔にしたい。誰かの人生の一部になれるような、そんな店を作りたい」と答えます。「じゃあそれがない人生って想像できる?」と問われ、「したくない」とムキになって答えると、「いい顔になったじゃん」と写真を撮られます。亮二にとっては些細なことかもしれませんが、拓実にとってはかけがえのない出会いでした。
帰宅した亮二は、リビングに拓実が一人でぼんやりと座っていたので声をかけます。奇跡はクラブでオールするらしく、拓実は「おやすみ」と部屋を出て行こうとします。亮二は拓実の腕を取ると、「奇跡との話、勝手に聞いてごめん」と謝ります。拓実は「亮二さんが好きなんです。亮二さんが気持ち悪いとかって思ったら出ていくから」と泣きじゃくり、亮二は「出て行かなくていい」と拓実を抱きしめます。亮二の背中に腕を回し、涙する拓実。
朝食を準備する拓実ですが、ぼうっとしている間に目玉焼きが焦げています。奇跡がそれを指摘し、「何かあったでしょ?」と尋ねてきますが、拓実は「何もない」と言い張ります。そこに亮二が現れ、「昨日はよく眠れた?」と拓実に尋ねますが、拓実はギクシャクとしか返事ができません。
撮影現場で奇跡の控え室に来た亮二。しばらく映画のロケで沖縄に行くので、「拓実のメシが食えない」とぼやく亮二を無言で見つめる奇跡。「俺、拓実のこと本気だから」と牽制して去っていく奇跡に、亮二は何も返せません。
沖縄での撮影中、監督から撮った写真を見せてほしいと頼まれる亮二。監督は亮二の写真を気に入っており、亮二が以前ネパールで写真を撮りたいと言っていたのを覚えていました。「大きなスポンサーが入ったからできるかもしれない。一年くらいの長期の企画になるかも」と言います。「一年ですか…」と言い淀みつつも、プロデュースに紹介するからと言われ満更でもない様子の亮二。
久しぶりに家で奇跡と二人きりになった拓実。亮二から「沖縄でのロケは順調」と連絡が来たことを拓実が報告すると、奇跡は突然箸を置き、「拓実の作る料理って胸がギュッとする。本気で好きだよ」と告白します。拓実は「奇跡さんのことをとても大事に思っているけれど、俺は亮二さんが好きで…亮二さんに受け入れられなかったとしても気持ちは変わらなくて」とたどたどしく言います。奇跡は「知ってる」と笑い、「こんなふうに人を好きになったの初めてなんだ。それだけで幸せ。だからこれまで通りよろしくね」と拓実の頭を撫でます。
帰宅した亮二は拓実にお土産を渡すと、「1年間海外に行くことになると思う」と打ち明けます。拓実は無邪気に喜びますが、亮二は「今言うことじゃないと分かってるけど…好きだ。何度考えても気持ちは変わらなかった」と告白。「俺、男だよ?亮二さんなら普通の幸せが掴めます」と泣きながら言う拓実に、「拓実がいい」と涙を拭いてやる亮二。キスする二人。「俺、昔亮二さんに会ってことがあるんです」と言う拓実に、「知ってる。思い出したのはつい最近だけど」と返す亮二。「こんなふうに会うなんて運命だな」とふざける亮二に、「案外ロマンチストですね」と笑う拓実。
「拓実と付き合うことになった」と奇跡に報告する亮二。奇跡は「分かってたけど悔しい。おめでとう」と素直に祝います。しかし「すぐ遠距離になっちゃうから」とぼやく亮二。「じゃあ長期戦に持ち込めたじゃん!告んなきゃよかった」と後悔する奇跡を、亮二は牽制します。そこに拓実が戻ってきました。
宗一郎は拓実に「近々店を閉めようと思ってる。俺も歳だからそろそろ地元に戻ろうかと」と言い、奇跡も「宗ちゃんだけじゃ心配だから俺も帰ることにした」と報告します。「だからシェアハウス解散」と言う奇跡。「せめて店だけでも残せると良かったんだけど」と残念そうな宗一郎に、拓実は自分が店を継ぎたいと申し出ます。
帰宅して三人は部屋を飾りつけて、解散祝いパーティーを開きます。「料理人はどこででもできる、みんなと出会えた大事な場所だから」と嬉しそうな拓実を、二人は応援してくれます。泥酔して潰れてしまった奇跡。
亮二は「これまで人間関係全般が苦手だったんだけど、奇跡と拓実と一緒にいて、これまでの生活と全然違った」と嬉しそうに言います。「好き、です」とつぶやいた拓実に、キスしようとする亮二。
突然奇跡が目を覚ますと、「こういうことするなら俺、出ていくからな」と亮二の声真似をします。
ーー二人との出会いは人生を変えた。きっと一人じゃ変われなかった。けど、二人がいたから…。
拓実は翌日、部屋から明るい庭を見渡しながらそう思います。荷物は全て運び出され、部屋はがらんとしています。
「なんかあっという間だったな」と言う亮二に、「あっけないね」と答える拓実。亮二の肩に自分の頭を寄せます。「一年、待ってます」と言う拓実に、「なるべく連絡するから」と答える亮二。しかし拓実は「期待せずに待ってるよ。亮二さんのやりたいこと、やりきってきてほしいから」と彼の目を見つめて言います。「拓実に負けないように頑張るよ」と見つめ返す亮二。奇跡は「バカップルども、働け!」と荷物を運びながらヤジを飛ばします。
がらんどうの部屋に「行ってきます」と言うと、部屋を出ていく拓実。
まとめ
亮二と拓実の出会い、ロマンチックだったな〜。とはいえ、拓実が当時のことをしっかり覚えてて、ずっと亮二のことを気にかけてたっていうのもまさに運命だったんだろうなという気がします🫶💕
とはいえ、亮二はノンケだし、1年間も遠距離ということで、拓実の心も変化していってしまうのでは…と不安は隠せません。二人が幸せにお付き合いを続けられたらいいな。
当て馬・奇跡のいい奴っぷりが半端なかったですね。拓実が亮二を好きだと言ってなお、このまま友達として仲良くしようねと微笑める強さ…かっこよすぎます。さらに二人がいちゃついててもヤジを飛ばしてむしろ二人の仲を取り持ったりして…😭 奇跡にも幸せになってほしいです。恋人ができる、できないという話ではなく、幸せな人生を歩んでほしいと願ってやみません。
亮二はノンケなのでもう少しゲイの恋愛に抵抗があるかなと思ったのですが、意外にすんなりでしたね。キスも2回とも自分から仕掛けてたし。とはいえ、この令和の時代のBLで「俺、男だよ?」「亮二さんなら普通の恋愛ができるはず(ゲイの恋愛は普通ではないという暗喩)」というセリフを主人公に言わせるのはいかがなものか…。これが10年前とかの作品ならまだ分かるんですが、あまりにも制作者側の性的マイノリティへの偏見が強い気が…。一見普通で幸せなBLドラマみたいな顔してますが、登場キャラクターのセリフや行動のあちこちに引っかかるところを感じてモヤつきました。