映画「ただ悪より救いたまえ」(2019)のネタバレ感想・あらすじ・評価・動画配信|暴走する暗殺者と狂暴な殺し屋の運命の対決の結末は!?

映画

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「新しき世界」のファン・ジョンミンとイ・ジョンジェが7年ぶりに共演したノワールアクション「ただ悪より救いたまえ」

全編のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:Amazon.co.jp: ただ悪より救いたまえ(字幕版)を観る | Prime Video

日本の重鎮ヤクザを殺した韓国人暗殺者と、殺された重鎮ヤクザの弟(在日韓国人) のお話。

<あらすじ>
凄腕の暗殺者インナムは引退前の最後の仕事として、日本のヤクザ・コレエダを殺害する。
コレエダの義兄弟だった冷酷な殺し屋レイは復讐のためインナムを追い、関わった者たちを次々と手にかけていく。
一方、インナムの元恋人は彼と別れた後にひそかに娘を産みタイで暮らしていたが、娘が誘拐され元恋人も殺されてしまう。

 

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予告編・予告動画

 

こんな人におすすめ

  • 激しいアクションやカーチェイスを見たい💥
  • 流血やグロめの殺人描写が出てきても大丈夫🩸
  • 男同士の闘いに血が沸き立つ✊️

 

本作をもっとよく知るための小ネタ

①ホン・ウォンチャン監督は、ナ・ホンジン監督作『チェイサー』や『哀しき獣』、『殺人の告白』などの脚本を手がけ、韓国ノワールの革新を牽引してきた注目の才能。撮影監督は、アカデミー作品賞受賞作『パラサイト 半地下の家族』の名手ホン・ギョンピョ。

引用:Amazon.co.jp: ただ悪より救いたまえ [Blu-ray] : ファン・ジョンミン, イ・ジョンジェ, パク・ジョンミン, 白竜, 豊原功補, ホン・ウォンチャン: DVD

②生き別れた娘を執念で探す主人公インナム役は、韓国が誇る名優ファン・ジョンミン。インナムの命を執拗に狙う無慈悲な殺し屋レイには、Netflix史上最大のヒット作「イカゲーム」で話題沸騰のイ・ジョンジェ。殺伐とした物語の中で一服の清涼剤となるのが、バンコクでインナムを手助けするユイを演じたパク・ジョンミン。
また、東京パートでは、豊原功補や白竜ら日本人キャストが短い出番ながらも強烈な印象を残す。

引用:Amazon.co.jp: ただ悪より救いたまえ [Blu-ray] : ファン・ジョンミン, イ・ジョンジェ, パク・ジョンミン, 白竜, 豊原功補, ホン・ウォンチャン: DVD

 

ネタバレ感想

「大きな仕事が入った。最後にもう1件やる約束だろ?大物だから誰もやらない」と言う電話の男。「標的は?」と問うインナム。「コレエダ・ダイスケ。関東組織の東京支部長だ。女を何人も殺してる。悪党中の悪党だ」と返す電話の男。

風呂場で女を殺すコレエダ。無言電話に「お前誰だ?」と叫びますが、返事はありません。「山本!吉田!誰かいないのか!畜生」と銃を構えて隠れるコレエダ。しかし、作業員になりすましたインナムがすかさずコレエダを絞殺します。

インナムはコレエダの家を出ると、街の定食屋に入ります。そこにいた男に「多めに入れといた。行き先は決めたか?送り出すのは寂しいな。最近はお前みたいに信用できる奴が少ない。在日は俺と同じ朝鮮人の血が流れてる」と言われます。インナムがコレエダの写真を出すと、「こいつは成り上がりだ。闇で両替して送金してやる。手数料は15%だ。本当に最後にもう1件やらないか?」と男は誘ってきますが、インナムは「裏切ったらお前が最後の1件だ」と言って立ち去ります。

「すべて口座振込ですか?」と銀行員に問われ、頭を押さえていましたが「お願いします」と答えるインナム。

居酒屋に入ったインナムは「あれ、どこの写真か分かるか?」と店主に尋ねます。写真をよく見た店主は「パナマって書いてある」と言います。インナムが男に電話すると、「パナマは世界の富豪のパラダイスだ。いくらでも金を隠せる。気候はいいし南米の女は最高だよな」と返ってきます。「両替は?」と問うと、「早くて1週間」と返ってきます。「残りの人生を海でゆっくり楽しめ」と言われ、電話を切るインナム。

バンコクでは、韓国人のヨンジュが「資料をメールで送ってください」と忙しそうに電話をしながら娘であるユミンのために朝食を作っていました。ユミンを学校に車で送り迎えするヨンジュ。「コインのマジックが見たい」とねだるユミンにマジックを見せてやると、「今日はお手伝いさんが来るからね」とヨンジュは念を押します。

「ここはタイで一番のゴルフ場です。ほとんど韓国人なので管理は楽ですよ。元金は最初の2年で回収できますし、それ以降は収益が上がるだけです。まずは今週中に契約金のお支払いを」と言う業者。「こんなにいい条件はありませんよ。契約金の用意ができないならば…」と業者に言われますが、「いえ、条件が良すぎるのが不安です」とヨンジュははにかみます。「では数日待ちます」と言う業者。

学校を終えて、お手伝いさんのリンリンに出迎えられるユミン。「ママのところに行きましょう」と怪しげな男の運転する車に乗せられます。

コインロッカーからパナマに関する資料を受け取るインナム。「キム・チュンソンを知ってるか?話があるそうだ」と男から言われます。「いい話じゃないし、知らせるか迷ったよ。でもお前に関係あることだ。バンコクにいるヨンジュから連絡があった。お前と連絡を取りたいと。訳ありらしい。インナムは行方不明だと言っておいた。どうする?」と男に言われ、「過去のことです。俺は死んだと伝えてください」と答えるインナム。

「連絡する方法はありませんか?分かったら教えて下さい」と電話の向こうに頼むヨンジュ。「他に追加することはありますか?」と警察に問われます。「延辺から来た不法滞在者です。これを配って手がかりがつかめれば誘拐か家出か分かります。今のところは脅迫もありませんよね?あれば捜査チームが動きます」と言う警察。「9歳の子が家出するとでも!?」と激昂するヨンジュ。警官は「領事ですか?」と電話をしに席を外してしまいます。
そこに、「リンリンが見つかりました。詳しいことは分かりません。金を要求してます。警察には言わないで。ユミンは金と引き換えに。このことは誰にも言わずにすぐに来てください」と電話の男に言われ、慌てて警察署から走り出すヨンジュ。

畳に寝転がっていたインナムは、「この前の男からお前に伝言だ。キム・チュンソンから簡単な連絡だ。”ソ・ヨンジュ死亡”。韓国に遺体を運べるかってさ。ソ・ヨンジュって誰だ?」と電話の男に尋ねられます。

8年前、「国家情報院に北朝鮮担当の部署があると告発文が公表されました。工作活動をする極秘要員は暗殺の訓練まで受けており、衝撃が広がっています」とラジオニュースを聞きながらインナムは車を走らせ、手に包帯を巻きます。
「俺を殺そうとした奴です」と車の荷台に拘束された男を見せます。「課長、誰の差し金ですか?」と問うインナムに、「上層部の指示だ。今日で部署は解散する」と返す課長。「役立たずは廃棄処分に?」とインナムが問うと、「今すぐに空港に行け。最後の任務だ。好きな所に行け」と課長はパスポートを差し出します。「いつまで隠れていろと?」と問うインナムに、課長は「ユンジュが心配か?何が大事か考えろ」と返します。遠くから発砲する男が聞こえてきます。

「びっくりした。連絡しないでくるなんて。その手はどうしたの?」と笑うヨンジュに、「出国する前に寄ったんだ。戻れないかもしれない」と言うインナム。「冗談でしょ?…心配させないでよ」と言いながら、ヨンジュとインナムはエレベーターに乗ります。すると、ドアが開いた途端、インナムは突然銃で撃たれます。ヨンジュは悲鳴を上げてその場に座り込みます。インナムは襲撃してきた者たちを皆殺しにします。

仁川。「子どもの失踪届の書類に縁故者としてあなたの名前が。損傷が激しいですかご覧になりますか?処理する途中で捨てたようです。家族でなくても代理人としてお引き取りに?」と問う刑事。横たわっているのは、ヨンジュです。
「第一発見者は釣り人です。これは警察が見つけた被害者の財布。金や身分証は抜き取られ、残ったのは子どもの写真だけ。大使館はこれで身元の確認を。遺品です。どうぞ」と言うと、刑事は去ろうとします。「子どもの行方は?」と問うインナムに、「捜索中ですが、現地は治安が悪いので…失踪や誘拐事件も多いんです。結果を待ちましょう」と返す刑事。

遺骨と遺品を持ち帰るインナム。財布を開けて、ヨンジュとユミンの写真を見ると、写真をポケットに入れます。

「知ってたんですか?」と問うインナムに、「お前の出国後、俺を訪ねてきた。”おなかに子どもがいる。どうしたらいいか”と。俺は”選べ”と言った。子どもかインナムか。ヨンジュの選択だった」と言う男。インナムは憤って帰ってしまいます。

「一つ問題が出来た。コレエダの葬式にレイが来たそうだ」と言う電話の男に、「レイ?あの人殺しか?」と問うインナム。「調べたところ、コレエダには血のつながった弟がいた。レイがコレエダの弟だ。縁を切ってたから誰も知らなかった。兄の仇を取るって血眼になってる。レイは人を吊るして腹を裂くらしい。偏執症で凶暴な性格だとか。計画どおりにやればいい。お雨はパナマに行け」と言う男。「知ってたんだろ?」とインナムが問うと、「最後にもう1件やるかと言っただろ。レイを殺すべきだった。もう手遅れだ。今すぐそこを離れろ」と男は言います。男はタクシーに乗っていましたが、電話が切れた直後にタクシーは大破します。

拘束された男に、「レイが来る。キム・インナムはどこだ?」と問うヤクザ。「仁川にいる。それしか知らねえ。同胞にこんな真似するな」と怯える男に、レイは「ああ、俺の親父は韓国人だった。解放直後、釜山から船に乗って大阪港へ。裸一貫でやってきた親父が市場で始めたのが獣を解体する仕事だった。昼は獣の腹を裂き、夜は酒に酔って俺達兄弟をぶん殴った。家出したクソ女房を思い出すってな。俺も子どもの頃、犬やブタの解体をしてたんだ。残念だがこれが俺のやり方だ」と言って、彼を吊るします。

車内で突っ伏していたインナムは、「バンコクにいるイ・ヨンベという男に会え。期待はしすぎるな」と電話を受けます。「子どもになんと言えばいい?」と言うインナムに、「笑えばいい」と返す男。

排水溝に血が流れていきます。レイはきれいにナイフの血を洗い流し、殺した男が持っていた写真とユミンの写真を確認します。「バンコクに行くのか?もう十分じゃないか?」と言う仲間に、「コレエダを殺した奴だからな、現地の者を二人だけ用意しとけ」とレイは指示します。

ムエタイのリング近くで手を降るヨンベ。「チュンソン兄貴の後輩か?刃物を使う割に傷がないな。兄貴の頼みだから来たんだ」と言うヨンベは、「韓国人はよく住み込みの家政婦を雇う。家族感覚だがここじゃ違う。シッターにも金を渡して兵器で誘拐もする。でもこれは単純な誘拐じゃない。通帳がカラだから組織的な犯行だろう。通帳の大金を知ってた奴がいる。だから俺が周りをリサーチしてみた。ハン・ジョンス。自称不動産業だが、韓国では詐欺の指名手配犯だ。不動産の投資話で韓国人をカモにしてる。1年前ヨンジュに接近したらしい。最近まで投資話を持ちかけてた。多分そいつだ」と言います。

「お二人には高級住宅がお似合いですよ!お子さんの名前は?シウちゃんですか。シウちゃんも喜びます。ご成約ありがとうございます!」とおべっかを使うジョンス。「お前の旦那には口を滑らせるなと言っておけ」とどこかに電話をしながら車に乗り込みます。すると後部座席に乗っていたインナムがすかさず彼の首を絞めます。

「やめてくれ!俺は何も知らない!人違いだ!」と焦るジョンスの指を切って脅すインナム。「不動産の契約金を用意させた後、子どもを誘拐する。身代金を要求して契約金をそれに充てさせた後、子どもを解放するんだ」と泣きながら告白するジョンス。「子どもはどこだ?」とインナムが問うと、「死んだよ!リンリンが殺したんだ!殺した分もくれと!本当だ!」と叫ぶジョンス。「子どもの遺体は?」と問うインナムに、「リンリンに聞け!旦那と殺すって言ってた!」とジョンスは言います。「警察を呼べ!俺から話すから!助けてくれ!」とジョンスは叫びますが、インナムは彼の頸動脈にナイフを突き立てて殺します。

レイは「子どもを誘拐した女だ。俺達が捕まえた」とリンリンの写真を見せながら言う男たちに会います。レイは情報料を支払い、「女は中にいる」と男たちに案内してもらいます。しかし、そこには男たちがたむろしているだけ。「金持ちだな。しかし怖いもの知らずの馬鹿なやつだ」と笑う男を次々とナイフと拳で殴り殺していくレイ。全員を片付けたレイは、外で見張りをしていた男に「俺は韓国の子の居場所を知ってる。どこにいるか教えるから助けてくれ」と命乞いされます。

リンリンは屋台で食事を買うと、ユミンを誘拐した男が待つ家に帰ってきます。夕食の用意をするリンリン。そこにインナムが現れ、リンリンと男を拘束します。「嘘をついたら厄介なことになる。正直に答えてくれ。この子を覚えてるな?遺体はどうした?誰が処理した?」と問うリンリンの目の前で、男の爪を剥いでいきます。「生きてる!ハンには死んだって嘘をついたの。子どもは売れると聴いたからお金をもらってチャオポに売った。その後のことは知らない、その人に聞いて!」と叫ぶリンリン。

「トニー!」と中年の女が叫ぶと、トニーは小さな部屋に押し込められた子どもの中から一人選び、運びます。「その子は?」と問う男に、「十分使えそうだ。手術は明後日だから、明日のうちには移しておけ」と返す聴診器をかけた男。「韓国の子は貴重だから飯の量を増やせ」と指示すると、ユミンの閉じ込められた部屋の前から離れます。

「チャオポだと?タイで一番出回ってる麻薬はヤーバー。チャオポたちが元締めで、ビジネスは半端ない。それが本業で、子どもの売買は副業だ。日本や韓国の子の臓器は人気で順番待ちだが、韓国では手に入らなくてタイに臓器を買いに来る。ここでも東南アジアの子より韓国の子の臓器が人気だ。急いだ方がいい」とインナムに説明するヨンベ。

ドラァグクイーンのユイは5年前に性転換手術に来て、まだタイに滞在しています。ヨンベに呼び出されて「入金についてこないで」と不機嫌なユイに、「手術代がいるだろ?」となだめるヨンベ。「1週間だけこいつのガイドをしろ」とヨンベに言われ、「いくらくれるの?愛人ならお断りよ」と笑うユイ。「その子を捜してる。手伝ってくれたら手術できる」と言うインナムに、ユイは「ドルで2回に分けて3万ね。まず前金を半分、終わったら残金。1週間以上は駄目よ」と言います。「ラートプラーオから電話しろ。子どもを買うと言えばいい。俺はここまでだ。あとはユイとやれ」とカードを差し出すヨンベ。

翌日、「お兄さんは何してる人?ヤクザでもカタギでもなさそう。写真見せて。顔を覚えてないと探せないでしょ!」とユミンの写真をねだるユイ。「お兄さん、お金のためだと思ってる?私にも子どもがいるもんね。5歳なの。このざまで子どもに会う自信がないの。見つけたら二度と迷子にしないで」とユイは写真を返します。そこに発信者不明な着信が。「何がほしいかって」と言うユイに、「腎臓がほしいと」と返すインナム。「あの車に乗れって」とユイは恐る恐る言います。

指定されたバンに乗り込む二人。中にはいかつい入れ墨男が座っています。「こいつらだ」とアジトに案内する男。その先には女が待ち構えており、「腎臓を取るから好きな子を選んで」と部屋にとじこめられた少年少女たちを見せます。「韓国の子を」とインナムが言うと、女は「一人いるけど予約済みよ。何日か待てば他の子を連れてくる。それにもう別の場所に移したわ」と言います。「絶対に必要だ。金に糸目はつけない」とごねるインナム。

「腐った世の中がイヤでここに来たのに同じね。絶対に出ていってやるわ」と言うユイ。耐えきれなくなったインナムは部屋の鍵を壊し、少年少女たちに「この子を見たことがある?」と写真を掲げて尋ねます。「車で同じだった」と言う少年に、「この子はどこにいる?」と問うと、「手術を受けに」と言う少年。少年の腹にはすでに手術痕があります。「どこで手術するの?」と問うインナムに、「そこで一緒にサッカーをしました」と言う少年。「全員連れていく!」と啖呵を切るインナム。
そこに、「お前ら、なんでそこに入ってる!」と売人たちが集まってきます。インナムは一人で全員を殴り倒していきます。ボス格の女を捕らえると、「どこにいるか聞け」とユイに命じます。「昨日までいたけど今朝心臓を移植するために手術するためにラーチャブリーに行った」と言う女は、それ以上知らないようです。「ランヤオ!」と叫ぶ少年を抱いて逃げるユイ。
「お前は誰だ?ここに何しに来た?」と慌てる売人たち。レイが売人たちを滅多刺しにしているのを見て、インナムは戦闘態勢に。二人はもみ合っていましたが、インナムがどうにか逃げおおせます。
ユイは少年を抱いたまま逃げていましたが、警察に捕まってしまいます。インナムはユイを見捨てることにします。

「子どもの売買を」と上司に報告する警官。「誰の縄張りだ?」と問う上司に、「ランの一味のチャオポです。きっと仕返しに来るでしょう」と警官が答えます。人混みに紛れて車に乗り込んだチャオポは、「もう一人の韓国人は逃げました」と言う部下に、「誰なのか突き止めろ。全員探し出して殺せ」と命じます。

「ランヤオの意味は”長い水路”。メコン川の河口にある村がランヤオだ。夜中じゃ何も出来ない。韓国に電話したか?子どもを見つけたら連絡しろ。本当に最後だ。兄貴の頼みだから…」と文句を言いながら携帯を渡すヨンベを無視するインナム。「これ以上追ってきたら命はない」とインナムはレイに電話で忠告しますが、レイは「お前に関係のある奴は全員殺す。自分で撒いた種だ」と吐き捨てます。

「私には関係ないわ。頼まれたからガイドしただけ」と警察署で尋問を受けるも言い張るユイ。大使館を呼んでくれと騒ぎますが、「大使館が来ても無駄だ。刑務所に10年入るか?洗いざらいはなせ」と刑事に凄まれ、「ランヤオに韓国人の子どもがいる。それしか知らない。本当よ」と付け加えます。「ランヤオにはチャオポの工場があるな。特殊部隊も出動させるぞ」と指揮を取る刑事。

インナムはランヤオに車で到着。
その頃、レイは銃器店に行き、「弾薬は?見せてくれ」と銃を眺めた後、「チャオポと取引をしてるか?呼び出せ」と命じます。「お前は誰だ?」と警戒するチャオポの部下たちを殴り、「韓国のガキはどこだ?」と高圧的に聞きます。

サッカーボールで遊ぶ子どもに英語で話しかけるインナム。「このサッカーボールはパパが作ったんだよ」と言う少年に、「パパの職場に案内してくれないか?」と金を握らせて頼みます。
サッカーボール工場の一角ではユミンが監禁されていました。ユミンは窓から顔を見せ、それをインナムが目撃します。
チャオポの部下はユミンを連れて車で移動し始め、インナムは全速力で車を追います。そこにレイが現れ、インナムの車を襲撃。インナムは逃げますが、レイと警察の挟み撃ちに遭ってしまいます。
ユミンは麻酔で眠らされており、医師は「大金がパーになる前に早く移植しろ」と部下たちに指示します。レイは警察からの襲撃に遭い、インナムを追うことができません。インナムはユミンがどうにか切り刻まれる前に救い出すことができました。

インナムは自分のホテルにユミンを連れ帰り、自分の怪我の手当をします。ユミンは眠ったままです。「船便の予定は?」とヨンベに電話で問うと、「アルンシアム・ホテルに、イ・チョルジェの名前で予約した。密航業者から連絡が入る。明日3時までに手付金を払え。南米の奴らだ。日本から追手が?」と返されます。「俺が死ぬまで追いかけてくる。安全なところに逃げてください」とインナムは警告をします。

「バンコクで麻薬組織同士が銃撃戦となり、警察との交戦に発展しました」とニュースが流れます。「警察は後ろ盾どころか工場を潰しやがって」と苛立つラン。「韓国の奴だけを捕まえるつもりでしたが、武器を持った韓国人が急に現れたんです」と言う警察。「俺がお前ら警察にばらまいた金に比べたら工場なんかなんでもない。問題は何者かが俺達を刺激したことだ」と言うラン。そこに銃を構えたレイが殴り込んできて、「ランは?話がある」と言います。
「お前が韓国の男を捕まえる?ここは俺達の縄張りだ。死体は持っていけ。なぜその男を殺したいんだ?」と問うランに、「理由は思い出せない。どうでもいい」と返すレイ。

外を見ようとするユミンを制して、カーテンを引くインナム。「おじさんはママの友達だから大丈夫だよ。家に連れて帰ってあげるからね」とユミンを説得しますが、彼女は表情を変えません。

「韓国の奴を探し出せ」とチャオポの手下が町をうろつきながら叫んでいます。うつむきながら早足で歩くユイ。インナムからの電話に、「もしもし、どうなってるの!?チャオポが追ってきた!」と言うユイ。インナムは「見つけた」とだけ報告します。「良かったわね。でも私は見つかったら殺されるわ!」と言うユイに、「子どもを預かってくれ。アルンシアム・ホテルだ」とインナムは頼みます。「知らないわよ。警察にもチャオポにも追われてるんだから」とユイは電話を切ります。

男を拷問するレイ。

ユミンに服を買ってやり、ぬいぐるみをプレゼントするインナム。ユミンは黙りこくって、笑顔を見せません。「子どものことで医師を呼べますか?」とカウンターで頼み、「では小児科医を」と返されます。

ユイに再び電話するインナムでしたが、ユイは電話を取ろうとしません。何度もため息をついています。「パナマ行きを?20分後、ホテル裏の市場へ」とホテルの電話に連絡があり、インナムは了承します。
そこに、小児科医が訪れ、ユミンを内診してくれます。「外傷はありませんが強いストレスを受けたようです」と言う彼に、「何も話しません。僕が外出する10分間だけ子どもを見ていてくれませんか」と頼むインナム。
ベッドの下にあったコインを見つけ出すユミン。コインを指すペンを消すマジックをしてみせるインナム。「ママも好きだったよ。パパはママを守る勇気がなかった。二度と同じ失敗はしたくない。約束するよ。何が遭ってもユミンのそばにいる。心の中でゆっくり10まで数えてほしい。それまでにおじさんはまた帰ってくるからね」と言うインナムに、ユミンは指切りで約束すると、彼にハグを求めます。

市場に行くと、店の男に「裏に行け」と指示されるインナム。そこで食事していた老人から「韓国人か?」と問われ、「子どもと一緒だ」と答えるインナム。「レムチャパン港から出発する。午後5時までに行け。残金を忘れるな」と指示されます。
「ママ、パパ」とつぶやくユミン。ホテルに入った途端、インナムは次々と男たちに襲われます。次々に返り討ちにしていくインナム。腹をナイフで刺されましたが、急いでユミンのもとに向かいます。しかし部屋ではレイとその部下たちが待っていました。ユミンの姿は見当たりません。
「子どもは助けてくれ。ここまでやる必要が?」と命乞いをするインナムに、「俺に殺される奴らがよく言う言葉だ。俺はそれが聞きたくてやってる。期待していいぞ。ここで終わらない」と言うレイ。インナムは昏倒させられます。レイはインナムを取り押さえていた男たちを銃殺し、「気が変わった。いくら受け取る約束だ?このホテルに連れて行け。ペイは2倍だ。俺の手であいつの腹を裂く。だからあいつに手を出すな」と命じます。
ホテルに来ていたユイは物騒な男たちがインナムを運んでいるのを見て、とっさに車をぶつけて車を妨害。どうにかインナムを救出します。
「子どもは?」とドライバーをインナムが脅すと、「連れてった」とレイの運転する車を指さします。インナムはレイの車を走って追いかけます。

レイの車に飛び乗ると、ユミンはどこだと叫ぶインナム。アタッシュケースから泣き声が聞こえ、インナムはユミンがそこにいると気づきます。手榴弾を探し出すと、外に放りだして爆破。車が横転した隙にユミンをカバンから出してやります。
駆けつけたユイに「この子を頼む」と託すインナム。ユイに抱かれて遠ざかっていくユミンを見つめる彼に、レイは「こうなることは分かってただろ」と言い、残っていた手榴弾を爆破させます。

ユミンを連れてコインロッカーに来たユイは、偽のパスポートと大金が入ったカバンを見つけます。「ここを離れたいんだろ?約束した金と必要なものはカバンの中にある。そこに着いたら俺の使いだと言え。あとは俺に任せろ。渡航に必要な書類も入れておいた。もし俺が行けなくなってもユミンだけでも連れていくと約束を。ありがとう。助けてくれて。ユミンに会って初めて生きたいと思ったんだ」というインナムのメッセージを聞いて、二人でパナマへと向かうユイ。青い海で遊ぶ二人。部屋には、インナムとヨンジュとユミンの写真が飾られています。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

韓国映画といえばバイオレンスな描写が上手、というイメージがあったのですが、本作もやっぱり期待を裏切らない!汗と血に塗れて戦う男たちのアクションシーンも素晴らしいですが、たびたび挟まれるカーチェイスにもワクワクさせられました。まるで「ワイルドスピード」みたい!ハリウッド映画を見ているような圧倒的なスケール感で、画面から重力をじんじん感じるほどでした。このライブ感!!たまんねえな!!
また、インナムとレイの血で血を洗う男同士の戦いもまた見どころ。お互いの命を狙い合う宿命のライバルながら、その深すぎる執着心はもはや愛と呼べるのではと思うほど。ユイに連れられていくユミンを見つめながらその瞳に絶望を宿すインナムと、インナムと最期を迎えられることに安堵したようなレイ。未来・希望への執着を残す者と、残さない者。最期の二人の表情が対照的で、そこもまた対比が美しかったです。

小錦あや
小錦あや

元は警察官で自棄のように生きていたインナムを救ったのは、ユミンという存在。生まれた時から裏社会の闇に塗れ、同じように自棄に生きていた(ように見える)レイは、誰にも救われなかった。あえて言うならば、インナムと相討ちになり、自死したことでやっと救われた。インナムとレイは表裏一体のキャラクターだったように思います。
ちなみに、戦後日本において在日韓国人の人々が裏社会で権力を持っていたというのは割とメジャーな話だそう。日本の表社会にも韓国にも戻ることができず、唯一の兄まで殺されて、いよいよ居場所がなくなり追い詰められてしまったレイのことを考えると、レイがあそこまでインナム殺害に駆り立てられたのは、彼を殺すことだけが残された自分の存在証明という意識もあったのではないかなと思えてきます。

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

2022年時点では、レイのスピンオフドラマ「Ray」も作られていたようですが、その後の続報がないので立ち消えになってしまったのかな。
レイは一見ただのサイコパスに見えるんですが、インナムと命のやり取りをしていくうちに、どんどん人間味が出てくる面白いキャラクターでした。最初はほとんど顔色を変えずに淡々と父仕込みの技で人を捌く機械のようだったのに、もはや途中からはなぜインナムを殺そうとしているのかの理由も忘れ、「そんなのはどうでもいい」とお互いの命を賭けた一対一の戦いに我を忘れているようでした。特にラストに向かうにしたがって、レイは「インナムの興味をどうしたらもっと自分に引き寄せられるか」だけを判断基準に動いていたように思います。
それはなんだか、家族愛に恵まれなかったレイが、ようやく自分の父や兄、もしくは同士を見つけて歓喜しているようにも見えるんです。やっと、自分を対等に認めてくれる存在を見つけたという安堵というか。
愛に飢えていたレイが、思いもかけずにインナムという男の中に自分に向かう複雑な感情の中にそれを見つけ、歓喜していた。だから、最期にレイはあれほど安らかな表情だった…そんなふうに思います。

今回3人が見た「ただ悪より救いたまえ」は、Amazonプライムビデオ、Huluで無料視聴できます。

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