座裏屋蘭丸先生「シャングリラの鳥」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
ルールは「イかせないこと、挿入しないこと、そして、絶対に恋に堕ちないこと」。
性を謳歌する男娼達の楽園で、試情夫として雇われた訳ありノンケのアポロ。
教育係の男娼フィーに仕込まれることになるが…。
こんな人におすすめ
- 座裏屋蘭丸先生の絵が好き🎨♥️
- 南国の開放的な空気感を楽しみたい🏝
- 濃厚エロ×愛憎ドロドロの人間ドラマが見たい👨❤️👨
ネタバレ感想
シャングリラの鳥I
男娼達にとっての楽園・会員制の娼館「シャングリラ」で働く男娼・フィーと、男娼たちを悦ばせるために来た訳あり試情夫アポロのお話です。
読み進めるほどこの快楽主義的な島の開放感に引き込まれていきます。まるで自分がアポロ(攻め)になった気分です。
フィー(受け)の「人を殺したかもしれないんだ」の後の水に飛び込むシーン…すごく素敵な流れでした。まるでフランス映画の演出みたい…とうっとり。
そして、ずっと謎だったアポロの過去!まさかでしたね。暴力、離婚、不倫…読みながらぞくっと背筋が震えました。
「あんた、いいな逆レイプしたくなってきた」のフィーの瞳孔が開いた感じ、かっこいいいい〜!!!雄だあ〜〜!!!!///
アポロが本当は「恋愛に対して能動的で情熱的、愛されるより愛したい男」っていう暴露、意外だったし素敵すぎますね。フィーとそうなる未来がある…か…な?
短編「Day time」では、アポロにヨシヨシされて「もう一回」ってねだるフィーがかわいすぎて…頭を抱えました。フィーは若々しいと思っていたけれど、まさか8歳差だなんて!
シャングリラの鳥II
不審な男に写真を撮られ、その写真を送りつけられるようになったフィーは、過去を思い出して情緒不安定になります。
フィーを性玩具のように客に売っていた毒親。そんな毒親から逃れたのも束の間、仲間で恋人だと思っていた男からも同じように扱われ絶望の底にいたフィー。そんな腐りきった街から拾い上げてくれたオーナー。
オーナーが作り上げ、守って来たシャングリラは、自治体から目を付けられています。弁護士を雇い、金を使い、これまでは上手くかいくぐってきたけれど、フィーの過去に起こった「事故」がきっかけで楽園は崩壊してしまう…かもしれません。
離婚調停中で悶々としているアポロは、フィーに惹かれる気持ちを止められません。一人で眠れないフィーがアポロのベッドに潜り込んで眠る姿がかわいすぎます。アポロもフィーが起きるまでずっと本を読みながら腕枕してあげるのがすごくいい。
そして最後に3つのうち1つの禁忌を犯してしまう二人…。二人は、シャングリラは、どうなってしまうのでしょうか?
シャングリラの鳥III
フィーの専属試情夫でなくなり疎遠になっていく二人ですが、お互いへの嫉妬と独占欲は強くなるばかり。久々に雨宿りで鉢合わせたアポロは「お前以外のお男がダメなんだ」と告白。フィーはアポロを再度専属試情夫に頼み、久々に肌を合わせる二人。ここでアポロとフィーは互いに恋に落ちてしまったことを自覚します。
遂にルールの3つ目、“恋に堕ちないこと”も破ってしまった二人。残るは1つです。
ラストで「今は…俺だけか?」「お前だけだ」と互いに強く抱きしめ合う二人がたまらなく愛おしくて、心の奥にボッと炎が灯ったような気持ちになりました。
まとめ
座裏屋先生ならではのムチムチした肉体美を堪能しつつ、アポロ(攻め)とフィー(受け)それぞれが抱えた心の闇にドキドキハラハラ!
圧倒的な画力、描写力の繊細さ、おしゃれなセリフ回し…まるで上質な海外映画を観ているような気分にさせられます。
天国にように美しい南国の島で繰り広げられる、穏やかではない恋の駆け引きに、ぜひ魅了されてください💕