アリス・オズマン「HEARTSTOPPER」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
ラグビー部の人気者ノンケ×音楽好きな根暗ゲイ 高校生同士のお話。
<あらすじ>
イギリスの男子校に通うチャーリー・スプリングは、ゲイであることをカミングアウトしているが、そのことで酷いイジメを受けた過去を持っていた。
同じ学校に通う一学年のニック・ネルソンはラグビー部に所属する優しくて明るいスポーツマン。
ある日、偶然隣の席に座った二人はすぐに心を許せる友達になり、チャーリーがニックを好きになるのに時間はかからなかった。
こんな人におすすめ
- ノンケが自分はゲイなのではと揺れ動く姿にときめく❤️
- 男子高校生同士の甘酸っぱい恋を見つめたい🥺
- 陽キャマッチョ×陰キャバンドマンという凸凹なカップルに萌える🔥
ネタバレ感想
HEARTSTOPPER 1
学年縦割りクラスでたまたま隣席になった、陽キャラガーマンのニック(ノンケ・1学年上)とダウナー系バンドマンのチャーリー(オープンリー・ゲイ)が、急速に仲良くなる巻です。
ニックは真のヒーローですね…!ノンケがゲイ(チャーリーと元カレ・ベン)の痴話喧嘩の仲裁に入るなんて、特に多感な中高生は周りの目を気にしてなかなかできないと思います。
チャーリーが髪を切った時、彼の頭に触れてモニョモニョ照れてたニックがかわいすぎました…☺️ホッコリ
ニックの愛犬ネリー、すっごくかわいいです❤️癒し🐶❤️
ニックがチャーリーとキス!!
けれど、ニックはまだ自分が男性であるチャーリーを好きなことを受け入れられない(ハリーが自分を呼んだことを口実にその場を後にして、キスした事実を認めないようにした)ように見えます…チャーリーの「ごめん」が胸に刺さって痛い…😭💦
HEARTSTOPPER 2
ニックが自分の性嗜好と向き合い、自分の友人関係を見直し、家族など自分の大切な人たちに「自分はバイセクシャルだ」とカミングアウトする決意をする巻です。
自分がゲイなのかノンケなのかバイセクシャルなのか混乱しているニックの、「俺は何者なんだろう?」が胸に刺さります。
でもその問いに対して、チャーリーは決して答えを急かさなかった。すごいな、強くて優しいなとなんだか涙が出てきます。
自分がチャーリーの立場ならきっと、自分を好きだと思ってくれる気持ちを早く確定させたいがあまり相手の性嗜好をこれ(バイ・セクシャル)だと勝手にラベリングしてしまいそうだもの…。
タオがニックを警戒していた理由が分かって泣きそうになりました。チャーリー、いい親友を持ったね…。他全員が敵になっても、タオだけはチャーリーの味方でいてくれる…なんて心強いんでしょう。
ニックのチャーリーへの誕生日プレゼントにはニヤケが止まりませんでした。なんて可愛いプレゼントなの…!!しかも自分で写真立てをデコったって…!!
ニックはムキムキのラガーマンだから細かい作業は苦手そうと思っていたけれど、チャーリーのためにそんな可愛らしいことをしてくれたなんてとトキメキMAXです。
ニックがママにカミングアウトした…!
どんなに勇気を振り絞ったことか…頑張ったねと彼を抱きしめたいです😭❤️
タラとダーシーというレズビアンカップルがマイナーセクシャリティに悩むニックの友人になったのも、なんだか心強いです。
巻末におまけでついている2人の普段着+よそ行きファッションや日記の1ページがすごくリアルでドキドキします。妄想の解像度が上がる///
あと各キャラクターのプロフィールにMBTI性格診断結果が載ってるんですが、欧米ではすごく信憑性があると考えられていてポピュラーなのかな?🤔 不思議な感覚でした。
HEARTSTOPPER 3
ニックはものすごく好青年なのに、兄のデヴィッドは根っからのクソ差別主義者ですね…😡
アレッドからチャーリーへの「無理にカミングアウトしなくてもいい」というアドバイスが沁みました。
チャーリーがいじめられてた時にリストカットしたり、拒食症になったりしてたのを知らなかったので、びっくりしたな…。
しかし、チャーリーがいじめられたきっかけがタオだったとは…途中関係がギクシャクしたけど、最後はタオとも仲直りできて良かったです☺️
ハリーは改心したのかと見せかけて、相変わらずのクソ野郎でしたね…。皆の前であえて理解ある人間のふりをして、逆にチャーリーを卑怯者扱いさせようとするなんて。
まさかアジャイ先生とファールーク先生もゲイ?バイ?だったとは…☺️❤️
こちらの大人カップルも今後が気になります❤️
まとめ
ゲイだと周囲にバレていじめられたり、そのせいでリストカットしたり、拒食症になったり…すごく痛々しい、男性を好きな男子高校生(チャーリー・受け)の生き様に胸が引き裂かれる思いでした。
また、これまで何の疑問もなくノンケだと思っていた青年(ニック・攻め)が自分は男性も好きなのだと分かり、アウティング(セクシャリティについて周囲に打ち明ける)するかどうか悩むさまは、とてもリアルで…実際に今アウティングに悩む若い人たちの心に寄り添う物語だと感じました。
悪気はないけれどおしゃべりなせいで無意識に主人公を傷つける親友や、性嗜好に全く理解のない兄…読むほど多様なセクシャリティへの人々の周囲の狭量さ、現実の地獄さを感じさせられます。
本シリーズは3巻時点で未完なので、これからニックとチャーリーや彼らの仲間たちがどんなふうに恋をしたり、人間関係が変化したりしていくのか、見るのが楽しみです!!☺️🌈✨