シマ・シンヤ先生「ロスト・ラッド・ロンドン」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
過去の冤罪事件に苦しむ刑事と、殺人容疑をかけられた平凡な大学生 のお話。
<あらすじ>
ロンドン市長が地下鉄で何者かに殺害された。
偶然同じ電車に乗り合わせた、平凡な大学生のアルと、殺人事件の捜査にあたった、ワケあり刑事のエリス。
事件がふたりを引き寄せ、そして数奇な運命が廻り始めるー。
こんな人におすすめ
- オノ・ナツメ先生的なお洒落な絵柄が好き❤️
- じりじりと追い詰められるようなサスペンスものにワクワクする😆
- イギリスを舞台にした作品が好き🇬🇧
ネタバレ感想
1巻
平凡な大学生のアルがまさか、ロンドン市長の息子だったなんて…!😳💥
しかしなぜ犯人はアルを追い詰めようとするのか?アルの死を望んでいるのか?
犯人とアルの関係性、犯行動機…全てがまだ謎に包まれていて、読み進めるほどドキドキワクワクが止まりません!
正義感の強いエリスが、アルを冤罪から守ろうと懸命に立ち回る姿にも胸が熱くなります🔥
2巻
グラントが操作令状もなしにアルの家宅捜索をし始めた時は生きた心地がしませんでした。血まみれのナイフはエリスが隠しておいてくれてよかった…。
しかし、アルとエリスの繋がりが犯人にバレてしまったので、3巻で事件がどう展開するのか楽しみです。
また、2巻は1巻に比べて哲学的な会話が比較的多く、ウィットが効いてるな〜とお洒落さにウキウキしました🥳
例えば、アルの「世界の中に人間がいるんじゃなくて心の中に世界が存在している」とか、エリスの「偏見のほとんどは無知に根ざしてる」とか。
あと、グラントの人種差別っぷりには吐き気がしますが、白人社会の中で黒人と黄色人種が生きていく厳しさを生々しく知られて面白かったです。
3巻
くうう〜っ!!!最高の終わり方でした!!!
まさか犯人が殺された市長の息子だったとは。犯人とアルの秘密の取引から逮捕までの流れるような一連のシーンは、読みながらほうと感嘆のため息が漏れます。
そして一番印象的なセリフ、エリスがアルに言った「孤独と孤立は違う。それに弱さは恥じゃない」。これは本シリーズのテーマだと思います。心底シビれました。
まとめ
これ以上ない最高な終わり方、余韻をくれました。
どこにでもいる平凡なアジア人の大学生が、ロンドン市長殺害容疑をかけられ、さらには市長と不倫相手の息子だったと判明して…と、目まぐるしく主人公・アルの生活は変わっていくのに、慌ただしさよりもピンと張り詰めた緊張感が作品に一貫してあって、すごく読みやすかったです。
エリスがかつて冤罪事件の容疑者を自殺に追いやってしまったという十字架を背負っていることも、人間の多面性を感じさせられて趣深かったです。
1コマ1コマがグッズにできそうなくらいおしゃれな漫画でした。
そして、作品に流れる空気感を大切にしながらも情報は濃密に詰め込まれていて、読んだ後の充実感がスゴいです。まるで海外の良質な長編サスペンスドラマを観終えた後みたい!
丁寧に描かれたサスペンスもの、凸凹バディものが好きな人にぜひおすすめしたい名シリーズです❤️