やまやで先生「お前のほうからキスしてくれよ」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
きっちりした仕事ぶりで社員からは少し恐れられている経理部の上野と、次期マネージャー候補とささやかれる営業部エースの神田は、一見すると水と油のような2人。
しかし実は、神田が上野の家に入りびたるほどの友人関係なことは、誰も知らない。
大切な友人として過ごす日々の中で、お互いの存在は次第に大きくなっていくが──。
こんな人におすすめ
- ゲイ×ノンケのすれ違いBLが読みたい📕
- 寡黙ムッツリ攻め、しごでき元気受けが好き💕
- 働く男たちの恋心に共感したい🥹💕
ネタバレ感想
①大人だけど、青春。こんなに甘酸っぱい恋、ある?
青春。それは大概の場合、10代の少年少女たちに使う言葉です。本作はリーマン同士の恋愛を描いています。ですが、あえて言いたいです。これは、青春モノだと!
というのも、攻めと受けの二人の恋するさまがとにかく甘酸っぱいんです💕
攻めから「お前は絶対恋愛対象にならない」と言われてからモヤモヤし始めた受けは、だんだんと攻めの不器用な優しさや懐の深さに惹かれていきますが、彼がノンケに対して一線引いていることもあり、うまくアプローチできず困り果てます。
ノンケの親友と付き合って手ひどく振られてしまった経験から、ノンケには恋をすまいと決めている攻めは、受けが無防備に自分を頼ってくれることを嬉しく思いながらも、手を伸ばしてはいけないことに苦しさを覚え始めます。
そんな二人が、互いに手を伸ばしては、引っ込めて…を繰り返しているのを見ているだけで、ああ〜っ!!これぞ青春や!!😭✨となるんです。
大人だからこその駆け引き、体の関係、そういったものも含めての、複雑な青春ラブストーリー。ぜひ、本作を手に取って楽しんでほしいです。
②心理描写の論理展開が神。悪い方向に噛み合うすれ違いが面白すぎる。
本作を読んで一番「すごい」と感動したところは、心理描写です。
恋のすれ違いって、意外と描くのが難しいんです。自分も趣味で小説を書いているのでなんとなく分かるのですが、すれ違いって、服のボタンの掛け違いみたいなものだと思うんです。
登場するキャラの一言、態度ひとつでちぐはぐになる。でも、どちらかの言い分を聞けば、全く違う印象になったのに…という。
その「ちぐはぐさ」の論理展開って、いろんなキャラにとっての「正しさ」を深く理解していないと作れないと思うんです。もっと言えば、キャラの数だけある「正しさ」を主張できるように、自分の中にそれだけたくさんの意見の引き出しを持ってないと、作れない。
本作は基本的には攻めと受けの掛け合いとはいえ、そのやり取りの深さ、複雑さは、自分では絶対に書けない…!と感動するものがありました。やまやで先生は一体どれだけの感情と論理の引き出しをお持ちなのか…すごすぎます。
③クール攻めのデレ、元気受けのドギマギ…ギャップに悶え死ぬ!
攻めの上野はとてもクール。会社では、愛想の良さよりもきっちり仕事を完遂することを優先します。
受けの神田は元気っ子。営業成績はいつもトップで、誰からも愛されています。
そんな二人ですが、お互いのことが好きかもしれない…と思い始めた途端、ギクシャクし始めます。
人は人、とどこ吹く風の上野が、神田に嫌われたくないと家でひとり涙したり。上野に自分を好きになってほしい神田は、体さえも差し出して、自分を好きになってもらえないかと試行錯誤してはどっぷりと落ち込み。
そんな「らしくなさ」を超えて両想いになった後。上野はずっと我慢していたデレを神田に大放出するし、神田は普段とは違う上野の対応にドギマギして言葉を失ったり、赤面したり、素直になりすぎてえっちなお願いをしちゃったり💕
これまた、「らしくない」お互いのギャップに、二人だけでなく読者までドキドキさせられます!!😆💕
まとめ
X(元Twitter)でトレンドに載るほどの爆発的人気を博している、「お前のほうからキスしてくれよ」。
トレンドをとらえた絵柄、絵の見せ方のうまさだけでなく、唯一無二といえる心理描写の丁寧さが際立つ素晴らしい作品です。
個人的には、2024年のBLアワードコミック部門の第1位は本作に違いない!と確信するほど。
ぜひあなたにも、本作の面白さを分かってほしい!騙されたと思って、読んでみてください!