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男子校を舞台にした、世界がすべて灰色にしか見えない“モノ”と彼に色を認識させる能力を持つ“プローブ”との愛を描く、「カラーラッシュ」。
全話のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。
早速見てみましょう!
登場人物とあらすじ
“モノ”の転校生×”プローブ”のアイドル練習生 のお話。
<あらすじ>
神経性の色覚異常により世界が灰色にしか見えない“モノ”は、“プローブ”と呼ばれる人と顔を合わせると“カラーラッシュ”という現象を引き起こし、世界がカラーに見えるようになる。
一度に大量のカラーを目にするモノは気絶してしまうが、モノがこのカラーラッシュを一度味わうとプローブに執着し始め、殺人や監禁する事件が起きてしまう世界にいる。
モノであるチェ・ヨヌは同じモノだった母親の失踪後、人付き合いを避けながら生きてきたが、ある日、ヨヌは転校した学校でいつもマスクをつけて通うアイドル練習生コ・ユハンと出会う。
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予告編・予告動画
こんな人におすすめ
- 韓国BLが好き🇰🇷✨
- ダークな共依存モノに惹かれる🥀
- 爽やかでかわいいピュアな青春BLが好き👬
本作をもっとよく知るための小ネタ
①元THE BOYZファルことホ・ヒョンジュン(ユハン役)が、クールな外見と時折みせる愛嬌あるギャップに多くの視聴者を魅了しました。相手役のユ・ジュン(ヨヌ役)は「ユハンが初めてヨヌを見てマスクを取るシーンの彼の眼差しがとてもセクシーで魅力的でした」と語ったとか。
引用:元THE BOYZ ホ・ヒョンジュン&ユジュン、撮影中にお互い胸キュン!?話題のBLドラマ「カラーラッシュ」が日本で配信スタート – Kstyle
②ピッコマにてCOPUS JAPANより日本語翻訳版ウェブトゥーンが販売中。完結済み。キャラクターの名前は日本語に変わっており、その他いくつか日本を舞台に変更した結果、変わっている設定もあります。
カラーラッシュ|無料漫画(まんが)ならピッコマ|セサン
原作が気になる方はRIDIbooksで韓国語版も読めます。
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③ドラマ「カラーラッシュ」は現在シーズン2まで視聴可能ですが、2ではユハンがほとんど出演せず、代わりにセヒョンという相棒が出てきます。
ネタバレ感想
第1話
<あらすじ>
ここはすべての物が灰色にしか見えない“モノ”と“モノ”に色を認識させる“プローブ”が存在する世界。
母が失踪して叔母と一緒に暮らす“モノ”のヨヌは転校してきた学校で、おじさんの霊にとりつかれる同級生や頼もしい学級委員長など親切な友人に出会うが、人付き合いを避けるヨヌはみんなの好意を冷たくあしらう。
そんな中、後ろの席でいつもマスクをつけて通うアイドルの練習生のユハンはヨヌを一目見た瞬間、関心を見せるのだが…。
母さんが消えた日、彼女はカチューシャをしていた。けれど俺は”モノ”だから色はわからなかった。
「何色?」「黄色よ」と母と会話した記憶のあと、溺れる夢を見て悲鳴をあげ起きたヨヌ。テレビをつけると、神経性の色覚異常である”モノ”の40代男性が視覚を正常に戻した30代女性を監禁したというニュースが流れていました。
モノは錐体細胞が原因の色覚異常とは違い、脳が色を認識しません。特定の人の顔を見れば色が識別できます。モノに色を見せる人を”プローブ”と呼びます。問題は、自分に合うプローブと出会う確率が低いことです。一生出会うことなく終わるケースも多く、モノはプローブに異様なほど執着してしまい、罪を犯してしまいがちです。
「モノとプローブは出会わない方がいい」とヨヌが呟くと、「こんなもの見ないで」と叔母がテレビの電源を消します。高校の入学願書を見たヨヌが「また転校?」と尋ねると「今度は男子高よ。共学が良かった?恋愛する気もないくせに」とからかわれます。
ヨヌは自分をモノとからかった子を殴り、何度も転校しています。モノの事件を追うなら殺すと脅迫を受けている叔母を心配するヨヌですが、彼女は「だからこそ追うのよ」と話を聞きません。
4年前、ヨヌの母が失踪して以来、叔母は事件を取材しては彼女を探しています。ヨヌの母もモノだったのです。「消えた六人は全員がモノだった」という新聞記事の見出しを思い出すヨヌ。
雪の純白、シルバーグレー、銀色、月の灰色、セメント色、三原色のグレー、ねずみ色、濃いグレー、黒…母が教えてくれた色の順番です。グレーの世界にも色は存在するのです。
学校でヨヌがみんなに挨拶すると、担任が顔を伏せて寝ている男子生徒に「いつデビューだ?いっそ学校に来るな」と困ったように言います。後ろの席のミンジェが挨拶してくれます。隣席のジュヘンは「君も練習生?こいつもなんだ」と寝ている生徒・ユハンを指さします。「ユハンはデビューは未定だけどアイドル練習生なんだ。疑問は俺に聞いて。ミンジェに聞くと時々じいさんが答える」とジュヘンが笑います。その時、ユハンが顔を上げ、ヨヌと目が合います。「じいさんが話し出したら面倒だから質問するな」と言うユハンは頑なに黒いマスクを外そうとしません。「整形でもしてるの?」と尋ねても、彼は無視してきます。ジュヘンが「彼には霊が憑いてるんだ」と説明してくれます。ユハンは「お前綺麗な顔してるな。いろんな事務所を転々としてきたけどお前は別格だよ」とじっとヨヌを見つめてとつぜん褒めちぎります。「人の顔を覚えないくせに」とジュヘンにからかわれても、「覚えなくてもオーラで分かるからな。どこの事務所なの?匿ってやろうか」と興味津々のユハン。「お前が人に興味を示したのを初めて見た」とミンジェはからかいます。「アイドルになれるかじいさんに聞いてみようか」とミンジェは言いますが、授業開始のチャイムが鳴ったので全員居住まいを正します。
昼休み、ヨヌは「みんなで色に染まるナラ愛の祭典」と書かれたポスターをぼうっと見つめますが、そこには白と黒しか見えません。「”友達色に染まる”か。綺麗な顔してるよな。俺と同じ事務所に入ろうぜ。練習生なんだろ?じゃあ俳優志望か?綺麗な顔を活かせよ」と強引に誘ってくるユハンを見ながら、「”君に恋してる””早いに越したことはない”」とふざけるミンジェとジュヘン。「いや、平凡に生きる」とユハンの誘いをばっさり断るヨヌ。
ユハンがマスクを外してヨヌを見た瞬間、ヨヌの世界が極彩色になります。昏倒してしまうヨヌ。
母さんが父さんを見た時のカラーラッシュは幻想的だったそう。僕はそんな幻想を抱いていないー。そうヨヌは自分に言い聞かせますが、ユハンのそばにいると世界が虹色に見えます。
「目が激しく動くのはカラームーブ?きっとカラーラッシュだ」と言うユハン。保険医は「私も初めて見るから分からないの。資料を取ってくる間、彼を見てて」と立ち去ります。保健室のベッドに寝るヨヌに「目を開けていいぞ」とユハンは話しかけます。「嫌だ。めまいが…」とヨヌは拒絶しますが、「薬を飲もう」とヨハンに強引に起こされます。
自分の履いた青いズボンを何度も触るヨヌに、「それは海の色だよ」と教えるヨハン。「僕の知ってる海の色と違う。こんな色だったなんて…。…色がだんだん消えていく」とつぶやくヨヌ。彼の視界から色が抜けていきます。「デカラーだ」と説明するユハン。「さっきより呼吸が楽になったよ。無遠慮に触るな!」とユハンの手を弾くヨヌに、ユハンは「もう他人じゃないんだ。モノとプローブ。俺がプローブだろ?」と話しかけます。
第2話
<あらすじ>
ユハンがマスクをとった瞬間、カラーラッシュを経験したヨヌは、ユハンが“プローブ”であるということを知り、ユハンも同様にヨヌがモノであることを知る。
モノがプローブと出会いカラーラッシュを一度経験すると、プローブに執着して監禁や殺傷事件を起こすということを知っているヨヌは、ユハンを出来るだけ遠ざけようとするが、ユハンはヨヌのカラーラッシュに興味津々。
色の世界を教えたがるユハンはヨヌに色見本を見せ、色の説明をした後、マスクを外すと…。
「横になってろよ」と心配するユハンの手を振り解き、「悪いけど迷惑なんだ。僕は死ぬまでプローブと会う気はない。平穏な人生を送りたいんだ」と激昂するヨヌ。「俺を見ろよ。顔を見せようか?色が見えるだろ」とユハンは何気なく言いますが、ヨヌは「ものと関わるな。モノがプローブを監禁したり殺して食べた事件は深刻なんだぞ」と必死で説得しますが、ユハンは「そんなのどうでもいい。カラームーブが気に入った。俺が色を教えるから、お前はカラームーブを見せてくれ」と無邪気に頼んできます。「断る」とユハンを睨みつけるヨヌ。
教室に戻ると、ジュヘンが「モノなのか?」と尋ねてきます。頷くと、ミンジェが「俺に取り憑いたじいさんの幽霊を見て気絶したと言っておいた」と言います。ミンジェをモノだと馬鹿にした不良たちにミンジェが”バイクに乗るな!木を見るな!”と言うと、不良たちのうち2人はバイクに乗っていた時に交差点でトラックに衝突し、1人は車の下敷き、もう1人は吹っ飛んで木に刺さっていたのだそうです。それ以来不良はいなくなったから、全部ミンジェに取り憑いたじいさんのせいにするといいと言うジュヘン。
呪う力はないものの、ミンジェに取り憑いたじいさんの霊は少し未来が見えるのだそうです。誰かに何かされたら俺たちが守ってやる、友達だからなと胸を張る2人に、ヨヌは「気持ちはありがたいけど1人の方が楽だから」と断ります。
帰宅しながら、ヨヌはモノクロの世界をもう一度なぞります。視界はまた灰色の世界に戻りました。「叔母さん、緊急事態だ。また転校だよ。プローブがいる」とメッセージを打ちますが、カラーラッシュの時のことを思い出してメッセージを消します。
「失踪者はモノです。ユ・イリ」と書かれた母のポスターを見るヨヌ。父が死ぬ前に描いた母の絵から覆いの布を取り外します。母の唇は赤いと父は言いました。残念ですが母の水色のワンピースも茶色の靴も赤い唇もイメージできません。この絵の本当の色を見てみたいと思うヨヌ。母はカラーラッシュが忘れられないと言い、そのせいで気絶して怪我をしましたが嬉しかったのだそうです。母は水色の服や茶色の靴、赤い口紅が似合うことを知っていたのでしょう。今日初めて色を見て嬉しかったとヨヌは静かに涙を流します。
交尾中に雄を食べる雌のカマキリのニュースを見つめるヨヌ。食われると知りながらも雄は交尾するのだそうです。
自習の時間、ユハンは遅れて登校してきます。イケメンだからって遅刻しやがってとジュヘンが注意しますが、ユハンは気にもとめません。ユハンはヨヌに挨拶しますが無視されます。気にせずヨヌを突くユハン。マスクをしているか尋ねた後、恐る恐るユハンを振り返るヨヌ。「画材店は早く閉まるから今朝行ってきた。これを買いに」と絵の具を出すユハン。「色を教えると言ったのに体験レッスンもしてないから買ったんだ。色見本だ。説明するよ。基礎が大事だ」と色見本の紙の束を見せてきます。ヨヌは呆れてイヤホンをして勉強に集中します。
昼休みになり、ヨヌは色見本を手に取りますが、色の違いが全くわかりません。後ろからユハンが覆い被さるようにして色の違いを教えてきます。「”3″は色見本の3枚目の紙のことだよ。”Y”はイエロー、”GY”はグリーンイエロー、”R”はレッド、”YR”はイエローレッドまたはオレンジ、”B”はブルー…」と色見本を持つヨヌの手の上からユハンは色をめくっていきます。そして密着された体を逃がそうとヨヌが体を捩った瞬間、ヨヌはマスクを外してヨヌを見つめます。2人の視線が絡み合い、カラーフラッシュが起こります。気絶するヨヌ。
起きるとすぐに「卑怯なことをするな」とユハンをなじるヨヌ。ユハンは「マスクをつける前にお前が振り返ったんだ」と悪びれません。色見本の色が極彩色に輝いて見えます。「見える…」と取り憑かれたように色見本を見つめるヨヌは、色が見えなくなった途端、「マスクを外せ!今すぐ!弄ぶなよ!」とヨハンに飛び掛かります。ヨハンは「体験レッスンは終わり。続けるか?」と尋ねてきます。
第3話
<あらすじ>
ユハンはヨヌを真っ暗な科学室に連れて行き、色の世界を教え始める。
光が分離するプリズムを通して様々な色を覚え始めて感動を受ける。
しかし、一定の時間が経つと色が消えて再びモノクロ世界に戻るディカラー現象が起こり、ヨヌは喪失感や脱力感に見舞われる。
ユハンを睨みつけて「断る」と保健室を出て行くヨヌを追いかけると、ユハンは「これ持ってろ」と色見本を渡そうとします。ヨヌは「二度と色見本を見せるな」と激怒しますが、ユハンは「怒っても可愛いな」とふざけてばかりです。
ヨヌは階段でぼんやりと音楽を聴いていますが、ユハンはそんな彼と色見本を見比べて楽しそうにしています。気づかないふりをするヨヌ。
「生命保険の受取人はあなたにしたから。取材で1ヶ月ほど島にいる。口座に生活費は入れておいたから行くわ」と言う叔母を引き留めようとするも、「気をつけて」と抱きしめるヨヌ。
ジュヘン、ミンジェとともに大量の本を片付けるヨヌ。「せめてお菓子ぐらい必要だよ」とぼやくジュヘンにミンジェが「じいさんが昨日言ってた通りだ」とドーナツを差し出します。ヨヌにもくれたので、「ありがとう」と微笑みます。そこにユハンが来て「俺には?」と尋ねますが、ミンジェは知らん顔。牛乳を買いに行ったジュヘンの買い物袋から牛乳パックを取り出すと、勝手にいち早く封を開けてヨヌに差し出すユハン。俺たちには冷たいのにと唇を尖らすミンジェに、「ヨヌは特別なんだ。後で一緒に理科室に行こう」とユハンは誘ってきます。
ユハンと理科室に来たヨヌ。びくびくしているヨヌに「血が怖いのか?」と尋ねるユハン。「お前といる方がずっと怖いよ」とヨヌが答えると、「プローブだから?俺は自分に正直なだけだ」と胸を張るユハン。「信じてついてこい」と言うと、ユハンはヨヌを先導します。「アジトみたいだな」とヨヌが言うと、「アジトといえば実験だ。俺を見ろ」とユハンはマスクを外します。気を失うヨヌ。
ヨヌが目を覚ますと、「起きたか?虹を見せたかったんだが雨が降らなくて」と言うなり、プリズムを見せてくれるユハン。「触っても?」とヨヌが尋ねると、ユハンは「ああ、お前のものだ」と頷きます。
虹は知っているし、モノクロで見たこともあります。でも近くでカラーで見るのは初めてでした。レッド、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー、藍色、パープル…と読み上げるヨヌ。「角度を変えると色の割合が変わるんだ」とクリスタルに当てる光の角度を変えてくれるユハン。ヨヌは何度もプリズムに手を伸ばし、「きれいだ」とつぶやきます。突然光を当てるのをやめたユハンに、「なぜ突然やめる?おい!ユハン!」と激昂するヨヌ。
「今週いっぱい返事は待つ」と言うユハン。「体験レッスンの?ふざけるな!まだ僕を弄ぶ気か!」とヨヌは狂ったように激怒します。「この世の色はお前のものだ。僕が教えたいだけ」とユハンと飄々と言います。
帰宅するヨヌはユハンから見せられた色の美しさを思い出していました。モノはプローブに異様に執着する…自分もきっとそうなるのでしょう。叔母さんからの電話に出たヨヌは、「一家無理心中の事件だけど、モノは関係ないわ。夫はモノだけど妻はプローブじゃなかった。だから気にしないでね」と言われてテレビをつけます。すると速報で「40代モノ男性 家族を殺害後に自殺」と表示されていました。「訂正報道されるから気にしないで。モノが原因じゃないから検索しちゃダメよ。あなたにはプローブもいないしね」と言う彼女に了解の返事をして、ヨヌは「モノ 殺害」と調べ始めます。「投資に失敗し家族を殺害」「40代モノ男性 家族を殺害」とネット記事が出ていました。「叔母さん、プローブを見つけたよ。ユハンっていう変わった子だ」と打ち明けようとしますが、口は動きません。「妻の浮気のことも推測だし気にしないで」と言う叔母は、豪勢な食事をして楽しんでいると写真を送ってきます。しかし写真はフェイクで叔母が母を探していることをヨヌは知っていました。「チェジュドの餅を買って帰るわね」と電話を切る叔母。母の失踪が事件絡みなら叔母も危ないのに、叔母はヨヌを心配しています。ヨヌはモノです。他のモノと同じです。ならばヨハンは逃げるべきなのに、なぜ彼は逃げないのか。ヨヌは暗闇と寂しさと孤独を噛み締めます。
ユハンから「今どこ?」というメッセージの後、電話がかかってきます。距離を置きたくて登録しない番号だったのに、もうすっかり覚えてしまいました。出るな、拒否しろと自分に言い聞かせるも、出てしまうヨヌ。「お前の家の前にいる。出てこいよ」と言われ、ヨヌは逡巡します。
第4話
<あらすじ>
ユハンからの連絡を断れなかったヨヌは、一緒に夜景を見に行くことに。
ユハンは色を教えてあげ、ヨヌがカラームーブを見せるため顔を近づける。
翌日、夜景でとった自分の行動を後悔するヨヌだが、徐々に色の世界をもっと知りたい気持ちを抑えることができなくなってしまう。
家に来たからって会っちゃダメだと自分に言い聞かせ、「帰ってくれ」とそっけなく伝えるヨヌ。しかしユハンは「虹を見せる代わりに他のものを見せるよ。夜景だ」と言います。
ア・ヌックという店に連れてこられたヨヌは、「夜景を見せてもらったら断ろう。プローブとは会いたくない」と決意します。「これが最後の体験レッスンだ。昨日サングラスをかけて見た。それで色を教えない方がいいかもって思ったんだ」と言うユハン。「気絶したら危ないだろ」とヨヌを抱き寄せると、「それでも一度は見たほうがいい。美しくない色の世界を」と言うなりマスクを外します。気絶したヨヌはユハンに抱き寄せられます。
目を覚ましたヨヌはユハンの肩に寄りかかっていました。ユハンの着ているパーカーを「これは何色?」と尋ねるヨヌ。「レモン色」も答えたユハンは、「ヨヌ、あっちの方向を見てごらん。夜景だよ。見えるか?ここから見る夜景が俺が見た中で一番寂しい」と指を指します。夜景に目を奪われるヨヌ。「確かに寂しい。なぜ僕に見せたんだ?」と尋ねると、「お前が色を知ろうとしないから」と答えるユハン。「勝手に決めるな!僕は色を教わり、顔を見せるだけだろ!どうすれば?」と半狂乱になるヨヌ。「顔を見せろと言ったら従えばいい」と飄々と答えるユハンに、「こうか?」と顔を見せるヨヌ。ユハンはヨヌをじっと見つめます。「色を学ぶか?」と問われ、「うん」と答えるヨヌ。
翌朝、「昨日はどうかしてた」とベッドの上で懊悩するヨヌ。灰色からキャラメル色に変わった瞳が美しかったせいで、正反対のことを言ってしまったのです。自分の人生は終わりだ、学校に行きたくないと半泣きになるヨヌ。
周りを警戒しながら登校し、自習しはじめます。すると登校したユハンが「わっ」と顔を覗き込んで驚かせてきます。驚いたヨヌが思わずユハンの目を叩いてしまい、ユハンは「母さんにもぶたれたことないのに…」と顔を顰めます。ヨヌは慌ててユハンの手を取ると、保健室に向かいますが、保険医は不在でした。薬を自分で塗れと鏡を渡しますが、ユハンは塗ってくれないのかと不服そうです。「僕が気絶したら迷惑だろ」と言うヨヌに、ユハンは気にしないと返します。目の近くの擦り傷に薬を塗ってやりますが、この程度なら大丈夫そうだとヨヌは襲いくるプリズムの洪水に耐えます。しかし痛みのあまりユハンがマスクを外してしまい、ヨヌの脳裏に大量の情報が流れ込んできます。
母が「イエロー」と言った時の光景、母の捜索ポスター…固まったヨヌはそのまま気絶してしまいます。「目が…なぜだ?」とヨヌが尋ねると、ユハンは「号泣したからだ。急に苦しそうにして泣き始めたんだよ。でも意識はなさそうで…」と説明します。自分に何が起きたのか理解できないヨヌ。「色が見えない」と言うヨヌに、「デカラーだ。覚えてない?カチューシャのことや、”色が消える”って」と言うユハン。ヨヌの脳裏に、母がカチューシャをつける映像や、自分が泣きじゃくる映像が浮かびます。「カラーラッシュは終わったのか」とヨヌがつぶやくと、保険医が「プローブに慣れてくると現れる症状よ。色が見える時間や気絶するタイミングも変わり、記憶がないことも。学校ではやめなさいね。ヨヌの具合が悪そうよ」とアドバイスします。
「慣れてきたならよかった」と言うユハン。「何に慣れるんだ?僕がプローブに?ユハンに?慣れた後は?執着する?監禁する?殺す?」と不安になるヨヌ。「俺を見ろ。顔を洗え。泣き腫らした顔もいいが、みんなに気づかれるぞ」とヨヌの顔をなぞってつぶやくユハン。
プローブのユハンがなぜ自分を離さないのか分からないヨヌ。ユハンはヨヌがぼんやりしているだけで、死ぬのかと泣くほどです。「雨だからもう少しだけ一緒にいて」とヨヌを抱きしめて泣くユハン。ヨヌは自分の理想と求めているものが違うと気づきます。
プローブといたい。色が見たい。
「俺と同じ色が見たいか?」と尋ねられ、「ああ」と答えるヨヌ。「前を見て。俺はプローブだ。俺の教える色をお前は知るようになる。そして同じ色を見るようになるんだ」と言うユハン。「間違った色を教えることがあるかも」と言われユハンをどつくヨヌ。
幸せを感じると同時に、その幸せが消えた喪失感…灰色の世界に戻るまでの一瞬が幸せだとしたら恐ろしすぎます。幸せが逃げないようにするには、自分がユハンを…とまで考えて思わず逃げ出してしまうヨヌ。
ユハンはヨヌを追うと、どうしたんだと詰問します。「君を離したくないと思った」と真剣に言うヨヌ。
第5話
<あらすじ>
ユハンが学校に顔を出さないでいると、自分がモノのせいで避けられたのだと思い込み、落ち込んでいた。
しかし、突然ユハンから連絡が来てヨヌを光の展示会に誘い出す。
ヨヌは美しくライトアップされた光と色の世界を経験し、ユハンと楽しい時間を過ごす。
ユハンはなぜか直接ではなくジュヘンに欠席だと伝え、ヨヌに言ってくれと頼んだようです。モノが怖くなって自分を避けているのかもしれません。ユハンの人形を作って欠席なのをカモフラージュしようとするミンジェとジュヘン。「大した友達だな」とヨヌは苦笑します。
帰宅しながら、ユハンのいない1日は静かで平和だなと思いつつ寂しさを感じます。干渉されていた時は煩わしかったのに、雑音が聞こえず寂しいと感じているだけかと思いましたが、やるべきことが何かわからないような感覚にとらわれます。
ユハンから「色と遊んだことは?」とメッセージで尋ねられ、色が見えないことより失われていく喪失感が嫌だと感じるヨヌ。「まばゆい色の世界」という展示会のリンクとともに「見に行こう」と誘ってくるユハン。ユハンに会いにいくと、彼はチケットを片手に「花と一体化できる世界へご案内します」とふざけます。光の展示の中で2人は遊びます。
「時を記録する」という展示に差し掛かり、ユハンはヨヌが気絶するのではと心配しますが、ヨヌは今度こそしないとユハンの手を握って決意します。ユハンの顔をしっかりと見ると、光の洪水の中に飛び込むヨヌ。光の展示の中で2人の手は熱く絡み合います。
プローブに依存し犯罪を犯すモノと同じだとしても色が見たい、自分の本能がそう叫びます。ヨヌは色とりどりの光を見つめながらそう思うのでした。
展示会に誘い、色を説明し、ずっとそばにいてくれたユハンに「ありがとう」と感謝するヨヌ。別々に帰ろうとしますが、ユハンから「お前の家にいこう」と言われ、「家に来たいなら願いを聞いてくれ」と頼んでしまいます。部屋に入ると、「絵に呼ばれた」と言って勝手に母の肖像画を見るユハン。ヨヌを座らせて一緒に絵を見ます。「母は4年前に失踪した。絵の色が見たい。父さんの描いた絵の本当の色が。それが願いだ」と言うヨヌに、「実はポスターを見たことがあるんだ。お前を初めて見た時に似てると思った。見せるよ。そのために来た」と頷きマスクを外すユハン。次第に色づいていく絵。「水色のワンピース、茶色の靴、赤い唇、黄色はカチューシャだったんだ…母さん、どこにいるんだ。やっと色が分かったのに」と泣きじゃくるヨヌ。母とヨヌは同じ世界にいました。でも世の中は灰色ではなく美しい色をしていると母は言っていた…。
「俺がお前の目になるよ。お前のそばでお前の色になるよ」と言うユハンの頬を撫で、「きれいな顔をしてるんだな」とつぶやくヨヌ。ユハンの肩に自分の顔を埋め、ユハンはヨヌの手をさすります。
突然ユハンが「ヨヌ、後ろに隠れろ」と言うので、ヨヌは混乱します。
第6話
<あらすじ>
家にいた二人は偶然帰ってきたヨヌの叔母と出くわした。
ユハンがプローブだと知った祖母は転校を促すが、猛反対するヨヌ。
ユハンが離れると共に再び灰色の世界に戻ってしまうヨヌは、だんだんと色を感じられる喜びよりも、色を失ってしまう喪失感に恐怖を覚え始める。
叔母が帰宅し、ヨヌは叔母はこんな顔をしていたのかと驚きます。叔母はユハンが何者なのかと警戒します。ヨヌは「ユハンは友達だよ」と言い、ユハンも「今じゃ親友です」と笑います。叔母は深夜に放送する「真実の追跡」という番組のプロデューサーをしているのだと自己紹介し、ユハンが帰るというのでヨヌは彼を送ることにします。
叔母が帰ってからずっとユハンはノーマスクでしたが、ヨヌに影響はないようです。「実はまだ色が見えてるんだ。デカラーしない」と言うヨヌに、「やったな、俺を好きになったからだよ」と嬉しそうなユハン。「あの看板は青色?それにあっちは黄色?あの色は…」と言うと、ユハンが「ネオンカラー。蛍光色が入ってるんだ。あのカフェの看板の色は?」と街のあちこちを指さしながら歩きます。
「ウルトラマリン名画展」という看板を見て、「昔青色が貴重だったヨーロッパでは、青金石を輸入して作ってたんだ。海を超えてきた青金石だから”ウルトラマリン”と呼んだ。染色技術が発達する前は鮮やかな青色が人気だったんだ。今で言うと1キロ約1500万ウォン。高価だから依頼人の貴族たちは画家が顔料を使ってるから監視したらしい。青は聖母マリアの服などに使用が限定されたんだ」と説明してくれるユハン。「あっちを見ろ。空が白いのも青色を節約するためさ。でも今の青金石であるラピスラズリは高くない。青色の原料の青金石で、当時は中東から採掘して運んだから高かったんだ。でも今じゃ宝石や準貴金属扱いもされない。家にあるけど見たいか?」と尋ねる彼に、「見たい」と食いつくヨヌ。「今度遊びに来た時に見せるよ」と言うと、ユハンはバスに乗って帰っていきます。彼と離れた途端、これまで鮮やかに見えていた看板たちが色を失っていきます。必死に目をめぐらせても、色は抜けていき、最後には白黒になってしまいました。
絶望に襲われ、体の力が抜けていくー。ユハンがいないと、ヨヌはうつろな世界に置き去りになってしまうのです。
帰宅したヨヌは叔母から「ユハンはプローブなの?転校しよう」と言われます。「嫌だ!頑張って耐える。僕は他のモノとは違う。必ず乗り越えるから」と必死で争うヨヌ。「想像以上の喪失感に耐えられないと思う。姉さんを失ったのにあなたまで…」と言う叔母に、「聞きたくない!やめてくれ!」と泣きじゃくるヨヌ。
翌日、ユハンはオーディションで学校を休みます。携帯を没収されて寮生活に入れば、もう会えないかもしれません。疲れた様子で「僕がユハンを誘拐したらどう思う?」と尋ねるヨヌに、「怪物に噛まれたから怪物になるのか?」と答えるミンジェ。怪物はヨヌから母を奪いました。自分も怪物になってユハンを奪いたいと思うようになるヨヌ。「ユハンなら喜んでついてくるよ。離れたくないから」と笑い話にしてくれるジュヘン。ミンジェは怪物になりかけているヨヌに気づいていました。
街を歩きながらモノクロの世界に耐えられず奇行をしてしまうヨヌ。思い詰めた表情でユハンを誘拐するための道具を購入します。スマホのSIMを差し替えていると、叔母が「変なことはしないでよ」と注意します。「新しい携帯を買ったから」と言い訳をするヨヌ。「あなたを見てると義兄さんに夢中になっていた姉さんを思い出す。何か企ててるように見えるけど予想がつかない」と言う彼女に、なんでもないと返します。解けない縄の結び方を調べ、自分の腕で練習してから学校に行きます。
階段下でひとり音楽を聴いていると、マスクを外したユハンが声をかけてきます。彼の周りはプリズムのような虹が見えます。「お前に会いたくて学校に来た」と言うユハンは、腕についた縄の跡に気づいて心配してきます。ユハンにはこの傷がどう見えるのだろうと思いますが、彼は「叔母さんにされたのか?」と見当違いな心配をします。
自分の心配をしろ。モノはプローブを苦しめるんだ、プローブが見せた世界を失いたくないから。
そう心の中でつぶやくヨヌ。
第7話
<あらすじ>
ユハンを監禁するためにロープ、センサーなど各種工具を買って家の中に監禁装置を設置しているヨヌ。
ユハンは、ヨヌの心理を知らないままヨヌを理解したいと灰色の世界を教えてくれと言う。
絵画を眺める二人。
「片付けてたら擦ったんだ」と言うと、ユハンは保健室で薬を塗ろうと心配してくれます。輝く彼の瞳に吸い込まれるヨヌ。「君の瞳…キャラメル色は茶系?キャラメル色以外の茶系の色は?」と尋ねると、「ココア、あずき、なつめ、銅、レンガ、ブロンズ、チョコレート、マロン、コーヒー、ヘーゼルブラウン、セピア、カーキ、クレイ色…」と次々と挙げてくれるユハン。ヨヌはユハンに吸い込まれていきます。
色の名前が響くたび、彼の温もりを頬に感じ、キャラメル色の瞳だけを考えていました。手放したくない。離れないでくれ。僕の頭の中を色の話で満たしてほしい。あの瞳で責められたら耐えきれない。たくさんの茶系の色の中で、僕を恨み始めた時のあの瞳を何色と呼べばいい?すべて色褪せた”冬の葉色”と呼ぶ?
ぼうっとしているヨヌに、「僕にもグレースケールを教えてくれ。お前が見ている灰色の世界」と言うユハン。ユハンは「母さんの世界」という題名で描いたヨヌの白黒の母の絵の前に、ヨヌを連れていきます。「この絵を見た時、俺に生まれたのは悲しみの感情だ。とてつもなく悲しかった。お前が1人で見る色はどんな色だ?お前を知りたい。1人でいる時の気持ちだ」と問うユハンに、「雪の純白、シルバーグレー、銀色、月の灰色、セメント色、三原色のグレー、ねずみ色、濃いグレー、黒」と答えるヨヌ。「”三原色のグレー”?」と尋ねられ、「他の色と区別するためにそう呼んでる。オリジナルのグレーかな」と答えるヨヌ。「月の灰色は?」とユハンが問うと、「月の表面の色だ」とヨヌは答えます。「俺とお前が知ってる共通の色があったな。雪の純白とシルバーグレー、セメント色と灰色は慣用色だ」と言うユハンに、「僕の世界にも彼の知っている色があった」と内心驚くヨヌ。
「この絵の中で一番好きな色は?」とユハンに問われ、ヨヌは「月の灰色」と答えます。母が消えた日につけていたカチューシャの色です。母のことを思い出した瞬間、世界が灰色になります。
「デカラーか!ユハンと一緒にいるのに?」と不安になるヨヌ。ヨヌはよろめきますが、大丈夫だと言って先に教室に戻ります。
帰宅すると、ユハンを監禁する道具を見つめながら、ヨヌは自分は一体何をしているのかと問います。怪物が現れたー。ヨヌの脳裏には、交尾中に食べられる雄のカマキリや、家族を殺したモノの40代男性のニュースがよぎります。ユハンとの思い出を振り返りながら、絶対に彼を独占したくて執着する怪物にはならないと誓うヨヌ。
「僕は他のモノとは違う。僕に色を見せ、喜びと喪失感を教えてくれたユハン。君を不幸にはさせない。絶対に。さよなら、コ・ユハン」と心でつぶやくと、ヨヌは買った縄で自分の首を吊り、自殺を図ります。
暗闇の中、虹色の光が見えます。ヨヌが気づくと、病院で点滴を受けていました。世界が色づいて見えます。叔母がそばにおり、「私の名前を言ってみて」と言います。「ユ・イラ。なぜ聞く?」と不思議そうにヨヌが尋ねると、「正気か確認するためよ。10日間昏睡状態だった」と言われます。「叔母さんが助けたの?」と問うと、「気づかないと思った?家族なのよ。携帯を解約して転校の手続きもした。転居の準備も」と言われます。「全てが終わったんだね」とつぶやくヨヌに、「そうよ、全部済ませたわ。あとはあなたが元気になるだけよ」と嬉しそうな叔母。「ここは?普通の病院とは違う」とヨヌが見回すと、「私たちを助けてくれる所なの。ここにいることは私たち以外誰も知らないわ」と叔母は胸を張ります。ヨヌが誰の顔を思い浮かべたのか、叔母はもう分かっているようです。
薬を飲むヨヌ。彼はまた灰色の世界に戻されました。ユハンの携帯番号を忘れるために毎日薬を大量に飲みます。叔母は母を探し続け、ヨヌはユハンに会いたいと思い続けました。
薬の飲み過ぎで幻覚が見えます。幻覚の中で色が見えるのだけは幸いでした。
しかしある夜、病室の窓をユハンが叩きます。ヨヌはユハンを病室に招き入れます。「どうしてここが分かったの」と驚くヨヌに、「俺はお前のプローブだぞ」と胸を張るユハン。「会っちゃだめなのに、これは夢だろ?薬を飲みすぎたから。夢から覚めるもんか」と混乱するヨヌに、「俺を見ろ」とマスクを外して顔を見せるユハン。「ヨヌ、ここを抜け出すぞ。自由になるんだ」と説得し、ヨヌは「現実じゃあり得ない」と言いながらも彼に言われるがまま服を着替えて病院を脱走します。
2人でバスに乗りながら流れていく景色を見ていると、色がついています。現実なんだとやっとヨヌが理解すると、薬が抜けて来たかとユハンが軽口を叩きます。「薬は飲むな。俺がいるじゃないか」と言うユハン。どこにいくのかとユハンに問うと、海だと返されます。理由は、前に保健室で見た色を見せたいからだそうです。そういえば、制服のズボンを海の色だとユハンは教えてくれました。
ユハンはもう遅いからとホテルに寄り、強引にヨヌを押し込みます。
「てっきり一緒のベッドで寝るのかと思った」とふざけるユハンをあしらうヨヌ。「気絶しないのは俺が好きだからだろ?」と言うユハンをヨヌは無視します。「お前のカラームーブが好きだ。色を見ている時に手を伸ばす姿が好きだ。色の話をすると夢中になって頬が赤らむところもね。からかうと怒るのも、つれない態度も好きだ。ちょっかいを出すと慌てて転ぶし…でも今まで言えなかった。お前が逃げる気がして。俺が見るたびに気持ちが顔に出てたよ。アイドルを諦めた時の練習生と同じだ。心を開こうとせず、つらいくせに平気なふりをしてる。俺はどう見える?実は逃げて来たんだ。今頃ソウルは大騒ぎだぞ」とユハンはヨヌに言います。驚き、ユハンを見つめるヨヌ。
第8話
<あらすじ>
デビューを放棄したユハンは、入院したヨヌを連れ出す。
翌日、海へ向かった二人だが、ユハンは約束していた青の色をヨヌに一つずつ教える。
しかし、ユハンが練習室から脱走したことにより、両親からヨヌはプローブを誘拐したことにされてしまう。
「事務所を辞めたのか」と驚くヨヌに、「ああ、デビューはしない」と答えるユハン。自分のせいだと頭を抱えるヨヌに、ユハンは「前から辞めるつもりだった」とフォローします。「俺は自分のことばかりで、君の悩みや将来を考えたことがなかった。逃げても大丈夫なのか?」と尋ねるヨヌに、「俺の将来を気にもしないお前を助けるために逃げる途中で病院に行ったんだぞ。だから一緒に…」とユハンはヨヌに覆い被さろうとします。ユハンを突き飛ばすヨヌ。「一緒に寝るのは違うだろ…」とつぶやき、「分からない」とヨヌは布団を頭からかぶります。
ユハンは諦めて床に寝転ぶと、「俺たち明日初めて海を見る逃亡者のカップルだな」と笑い、「おやすみ」とつぶやきます。
翌日、2人は砂浜にいました。「子どもの頃、”泡沫”が分からなかった。大きくなってただの泡だと分かったよ。特別じゃないと気づくことが増えるんだろうな」と言うヨヌに、「お前と一緒ならすべてが特別だ」とふざけるユハン。恥ずかしくないのかと言い返し、2人は砂浜で追いかけっこします。
しばらくして、ぼうっと海を見つめる2人。「あの海は何色だ?」と問うヨヌに、「色は変わるからな」と答えるユハン。「お前みたいに?」とユハンが言うと、「君の方だろ」とヨヌが笑います。彼のキャラメル色の瞳は時に明るく光り、時には暗く陰りを見せる…海も同じなのかとヨヌは思います。
「あの濃い青はコバルトブルーだ。真ん中はプルシアンブルー、紫色がかった青はインディゴブルーだ。昔コバルトブルーは芸術家に愛され、インディゴブルーは服の染料として人気があった。プルシアンブルーは科学者のミスで生まれた。おかげで安く手に入り、一般に広まった」と教えてくれるユハン。「青は貴重な色だったな」とヨヌが言うと、「家に青金石があるから今度見に来い」とユハンが笑いかけます。「青も種類が多い?」とヨヌが問うと、「最も人気がある色だから名前も多い。慣用色だけでも、パラン、青、水色、空色、シアンブルー、セルリアンブルー、パステル、パウダー…セックスブルー」と言うユハン。最後の色を聞いた瞬間、えっと聞き返すヨヌ。「いや青色とは関係ない名前があっただろ」と言うと、「色の名前には人名や地名、国の名前もある。どこが変なんだ?」と笑うユハン。「セックスブルーはドイツのサクソニー州から取った名前で、サックスブルーだ。”SAXE BLUE”」と説明してくれるユハンに、「地名か」と納得するヨヌ。「いいところに気づいたな。聖書の中の7つの大罪で青色は色欲の象徴なんだ。セックスブルーもアリだ。ヨヌ、俺の色はセックスブルーか?」と笑うユハンに、「青だけでもこんなにあるなんて、色の世界も人の心と同じく無限だ。君は全部覚えたのか?」とヨヌは思い、「終わり?」と尋ねます。「探せばもっとあるが分からない。お前に教えたいと思うと頭に浮かぶんだ」とユハンはヨヌを見つめます。「僕じゃなくて海を見ろよ」と恥ずかしそうなヨヌに、「夢みたいな気分だ」と返すユハン。ヨヌは自分が言おうとした言葉だったのにと思い、叔母に電話しなくてはと言います。
公衆電話から叔母に電話すると、「本当?そうするとユハンは…」とヨヌは驚いたように彼女の話を聞きます。ヨヌは「ソウルに戻れ。君の家では大騒ぎになってるって。母親は議員か?姉は判事で兄は将校?父親は大企業の会長?」とユハンを問い詰めます。ユハンはそうだよとつまらなさそうに言い、お腹が空いたとヨヌに抱きつきます。
「今日戻らないと僕が誘拐犯にされる。家族が政財界や軍事界にいたとは…緊急事態レベルだと言われたよ。僕を見つけ次第殺すって言われた」と怒るヨヌの前でもりもり食事をするユハン。「こんな時だからこそ食べないと」と言うユハンに呆れて、ヨヌは食事を分けてやります。
「お前が欠席する理由を叔母さんに聞いた。俺に執着してるから転校させるって。俺の母さんはお前が誘拐を企てるから接近禁止にすると。それで考えたんだ。一緒に逃げようって」と言うユハン。「だけど一緒にいるのは危険だ。俺は危険人物だから」と言うヨヌに、「接近禁止は生きていればの話だ。お前は死のうとしたんだぞ」と言いかえすユハン。
「君が好きだ。でも執着して疑いを抱き、最終的には殺すだろう。僕から離れろ」と言うヨヌに、「僕の秘密を話すよ。実は俺、顔が認識できない。幼馴染の顔も分からない。失顔症なんだ。記憶力を使って、声や足音、服装や癖を見て誰なのか見分けてた。でもヨヌ、お前の顔は見える。初めて人の顔が見えたんだ。お前のカラームーブを見ると、顔が浮かび上がる」とヨヌの顔に触れながら告白するユハン。
「だから顔を見たがってたのか」とヨヌは納得します。「お前が俺を見てくれると、お前の瞳が俺に囁くんだ。するとお前の顔を思い出せて、認識することができる。お前がいない時は想像したよ。何度も何度も数え切れないほど。でも思い出せなかった。お前の顔を見るとはっきり分かる。チェ・ヨヌだって」と言うユハンに、自分の顔しか認識できないなんて、離れてると自分の顔が思い出せないことも、自分に逃げるなと言った意味が分かって、ヨヌは全てが理解できたのでした。
「君がいると色が見られる。僕にとってもお前が必要だ」と言うヨヌ。君と離れるべきかどうか、母さんは生きているか死んだのか、君は僕を好きなのかただの好奇心なのか、本当に顔症なのか、見分けられるのかどうか、自分が執着しているのはプローブなのか、プローブを言い訳に執着しているのか、見つめ合うと自分の世界が変わるのか、ユハンの世界に染まるのか、なぜ顔が見たいのに直視できないのか、答えを出したいと思いながら、ヨヌは何度もユハンにキスします。
ユハンを待っていたヨヌは「どうだった?」と尋ねます。「今日中に戻れば不問にするって。アイドルを諦め、ヨヌと勉強すると伝えた」と言うユハンに、ヨヌはよかったと抱きつきます。毎日図書館で勉強しようとふさける2人。
後日、ユハンと食べるランチを作っていると、そのそばから叔母が摘み食いしてしまいます。生活費を出してるのは誰なのと反論されてムッとするヨヌ。「ユハンに作るからムカつくのよ!叔母を差し置いて」と怒る彼女に、「叔母さんの方が好きだよ」と笑うヨヌ。
ヨヌは日常を取り戻しました。
失顔症のユハンも色が見えないヨヌも、一緒にいれば普通の人と同じ平凡な生活ができます。まるで奇跡のようです。今のヨヌにとって灰色は、色が見える前のときめきです。
学校でポスターを貼っていたジュヘンに、「こんなことジュヘンにさせろ。班長だろ」と文句を言いつつ手伝うユハン。ジュヘンがいつもと違う髪型をしていたので、ユハンは分からなかったようです。
周知の秘密だから黙っていたけれど、ユハンは幼馴染の顔も分からない失顔症なんだと言うジュヘン。行っちゃったと慌てるジュヘンに笑うヨヌ。教室に入ると、ミンジェが突然「2467」と唱え始めます。「ヨヌも連れて行けとじいさんに言われた」と彼が言うと、ユハンは「じいさんにお礼を言っておいてくれ。羊羹は今度渡す」と言い、ヨヌを連れて教室の外に飛び出します。
「さっきの数字はなんだ?」とヨヌが尋ねると、「屋上の扉の暗証番号!2人きりでデートだ」とユハンは嬉しそうに言います。走り出す2人。
まとめ
設定が斬新!最近は「オメガバース」「ケーキとフォーク」「ドムサブユニバース」などさまざまな設定のBLファンタジー作品が増えてきましたが、この「モノとプローブ」という設定はその中でもダントツにドラマチックでセクシーだと感じました。韓国BLは執着攻め、共依存ラブが人気だと聞いたことがあるのですが、それとかなり相性が良さそうですよね。シーズン2も早速見たいです😆💕
ユハン役のホ・ヒョンジュンさんの目つきの色っぽさよ!マスクをしていてもなお圧倒的な美しいオーラがあって、気圧されるほどでした。1人だけいい意味で浮いているというか、別格の気高さが彼の周りにあって、これがアイドルというものかと衝撃を受けました。凄いですね…。
ヨヌ役のユ・ジュンさんはモノという難しい設定をよく演じきれられたと感動しました。モノクロの世界しか見えない寂しさ、逆にカラーの世界を見た後の執着心など、とても繊細かつ大胆に演技されていて、いい役者さんだなあと感嘆してしまいました。
韓国は若い役者さんの層が厚いなあ。羨ましいです。
雨の中、ユハンがヨヌを抱きしめるシーンがあったんですが、突然そのシーンになったのがよく分からなかったな…つなぎのミスかな?唐突だったのでそこだけ気になりました。
あと、どうしても色の見えないヨヌがユハンを渇望する一方的な矢印の関係になりそうな設定なのに、ユハンが失顔症で、ヨヌといる時だけはその症状が表れないという設定にしたのは…ちょっと強引だったかもとも思いましたが、2人とも幸せだからOKです👍
青春モノでもあり、共依存モノでもあり。とても贅沢で面白い作品でした!
今回3人が見た「カラーラッシュ」は、Amazonプライムビデオ、ABEMAプレミアム、Huluで無料視聴できます。
ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨