「アマプラ同時上映会」第192弾!
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医学を志す学生と裏社会に生きる熱き男たちの世界で生まれる愛の“奇蹟”が描かれた、「奇蹟」。
全話のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。
早速見てみましょう!
登場人物とあらすじ
医者を志す苦労人の高校生×敏腕ヤクザ/無愛想なヤクザ幹部×幼馴染の部下 のお話。
<あらすじ>
2023年3月、刑務所から出て来た白宗易と艾迪。
迎えに来た陳毅は艾迪を連れ去り、1人残された白宗易はノートに挟んだ写真を見つめ、あの日のことを思い出す――。
2018年11月、白宗易は道に落ちたコインを拾おうとして范哲睿に手を掴まれ、怪我をした彼を仕方なく自宅に連れて行くことに…。
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予告編・予告動画
こんな人におすすめ
- ヤクザとカタギの身分差(?)恋愛にジリジリしたい😭
- 組同士の殴り合いの抗争など、アクションシーンがあると燃える🔥
- ラブシーンはたっぷりねっとり見せてほしい🥹
本作をもっとよく知るための小ネタ
①原作は台湾のオンライン書店「博客来」電子書籍部門で1か月に渡り売り上げ1位を記録。「一番ドラマ化して欲しいBL小説」に選ばれた大ヒット小説の待望の映像化。 「ヤクザ組織」と「学校」という一見相容れない正反対なものを組み合わせることによって生まれる刺激、化学反応とドラマ性が話題となる。
②大ヒット台湾BLドラマ「Be Loved in House約・定~I Do」「正負之間~Plus & Minus」製作チーム最新作!
③カイ「監督と脚本家と最初の打ち合わせをしたとき、ジョールイを演じるにあたってひとつの方向性を決めました。台湾人の言い方で“油っぽい”というのがあるのですが、演技が“油っぽい”のはダメだ、と。ドラマ序盤では、ジョールイは遊び人風でしたが、その演技をやりすぎてしまうと“油っぽく”なるんです。ジョールイは自分自身を守るためにそう見せていただけであって、本来の姿ではありません。なので、そこは感情の振り幅を激しくすることで表現しなくてはいけませんでした」
引用:台湾BLドラマ『奇蹟』のカイ・シュー(徐愷)&タロ・リン(林毓桐)にインタビュー!【Kiseki Vol.1】──「僕たちには、ふたりにしかわからないことがたくさんあります」 | GQ JAPAN
ネタバレ感想
第1話
<あらすじ>
2023年3月、刑務所から出て来た白宗易(バイ・ゾンイー)と艾迪(アイ・ディー)。
迎えに来た陳毅(チェン・イー)は艾迪を連れ去り、1人残された白宗易はノートに挟んだ写真を見つめ、あの日のことを思い出す――。
2018年11月、道に落ちたコインを拾おうとして范哲睿(ファン・ジョールイ)に手を掴まれ、怪我をした彼を仕方なく自宅に連れて行くことに…。
2023年3月、刑務所から出て来た白宗易(バイ・ゾンイー)に、艾迪(アイ・ディー)は「振り返るな。またね、も言うな」と釘を刺します。
迎えに来た陳毅(チェン・イー)は強引にアイ・ディーを連れ去り、ディーはゾンイーに「ノートに住所を書いておいたから必ず連絡しろよ」と叫びます。
1人残されたバイ・ゾンイーはディーの住所を確認すると、ノートに挟んだ写真を見つめ、「もう4年前か。元気でいるか?」と写真に向かってつぶやきます。
同じ頃、ヤクザ組織「義雲盟」のメンバーである范哲睿(ファン・ジョールイ)は外をぼんやり眺めていました。空に向かってコインを投げるゾンイー。
2018年11月、道に落ちたコインを拾おうとしたゾンイーは、血まみれのジョールイに手を掴まれたため、彼を手当するため仕方なく自宅に招き入れます。ジョールイはゾンイーに助けてもらうため、刃物を無理やり握らせて「助けなきゃ犯人にする」と脅したのでした。さらに「食いものを寄越せ。治療費は2倍にして返してやるから」と脅すので、豆乳店のバイトの時間が迫っていたゾンイーは彼を家に閉じ込めてさっさとバイト先に向かいます。
同じ頃、ディーは仲間がジョールイを見捨てて逃げたことに激怒していました。敵対組織のボスであるジャン・トンに見つかる前に探さねばと焦るディー。
豆乳店では店長が付き合っていた女性に何もかも盗まれたと話しており、苦学生のゾンイーは焦って家に帰ります。「ここに俺の靴より高いもんはない」とバカにするジョールイに「出ていけ」と怒るゾンイーですが、ジョールイは「バイ・ゾンイー、数日置いてくれ」と急に頼んできます。嫌がりながらもジョールイに刃物をちらつかされて脅され、受け入れるしかないゾンイー。
高校では主席のゾンイーの物理学のノートか学生たちに飛ぶように売れていました。売るのを手伝った(勝手に売った)友人たちは、元気のないゾンイーを心配します。ゾンイーはジョールイに脅されるがまま召使のようにこき使われ、疲労困憊しています。
ジョールイはゾンイーの不在中、勝手に英才教育奨学金の証明書や台北市の表彰状を漁ります。「大好きなお兄ちゃんへ」「未来の名医」と書かれた誕生日カードも見つけ、ピアノを弾くのも、弟よりいい成績を取るのも祖父に好かれるためにはしてはいけないと言われて育った自分の幼少期と比較して苦笑します。
そこにイーから連絡が来ます。「ジャン・トンの件は?」と尋ねるジョールイに、「奴も手下も行方不明だ。拠点を暴いたお前を奴は許さないだろう」と返すイー。「俺はしばらく潜伏する。電話魔のディーには内緒だ」と言うとジョールイは電話を切ります。
ジャン・トンの手下たちから彼の居場所を聞き出そうと暴れるディーですが、誰も口を割りません。腹を立てるディーを宥めながら去るイー。
風呂に入ったジョールイはゾンイーの助けを借りて服を着替えますが、その際思いがけず二人の距離が近づきます。
その後、バイトを終えて帰宅したゾンイーが数学の問題集を解いていると、ジョールイはゾンイーの間違いを一発で言い当てます。「これを手伝ってくれたらイチゴのシフォンケーキをおごる」とジョールイを懐柔するゾンイー。
同じ頃、ジャン・トンは「イーを手伝ってるやつを探せ」と部下に命じていました。
第2話
<あらすじ>
手当をした後も居座ることになった范哲睿の我儘に振り回されっぱなしの白宗易だったが、朝食を準備してくれたり、弁当を持たせてくれたり、次第に范哲睿のいる生活は悪くないと思うようになる。
賭場を攻撃されて逃げてきた下っ端は、「義雲盟の奴らに俺は探せなかったです」とジャン・トンに自慢気に報告しますが、彼が案内役にされていたことに気づいた彼は下っ端を刺殺し、「チェン・イーを手伝ってるやつを探せ」と部下に命じます。
ゾンイーはジョールイに寝込みを襲われる(殺される的な意味で)かもしれないと怯えていましたが、意外にもジョールイはゾンイーに朝食を作ってくれたり、布団をきせかけてくれたりと世話を焼いてくれます。
イーからジャン・トンの居場所を聞き出そうと激辛鍋を食べさせて拷問しかけるディー。イーは「ジョールイ探しのついでにジャン・トンを片付ける」と口を割るも、さっさとディーを逆に拘束して逃げ出します。
ゾンイーは普段激安カップ麺を昼食にしていますが、朝食の残りがあるからとジョールイに手作りの弁当を渡されます。かわいいキャラ弁に友人たちは大騒ぎします。
帰宅したゾンイーは冷蔵庫の中が空っぽなことに怒りますが、ジョールイは「金は払う」と飄々としています。
そんな時、突然雨が降り出し、雷も鳴ります。ゾンイーは突然怯えだし、「あんたを産んだせいで」「あんたは父さんと同じだからいい子なんかならない」と頭の中で鳴り響く母の怒声におびえて泣き出します。ジョールイはゾンイーを慰めますが、ゾンイーは彼の腕の中にいると分かった途端、慌てて無表情になり浴室に逃げ込みます。
シャワーから戻るとジョールイはベッドに寝転がり「秘密を話すか添い寝するか選べ」と脅してきます。ゾンイーはしぶしぶ添い寝することに。悪夢を見てうなされるゾンイーの涙をジョールイが拭ってやると、ゾンイーは抱きついてきます。ジョールイの腕の中で眠るゾンイー。
翌朝、ゾンイーが起きると目の前にはジョールイの寝顔が。しかも「おはよう、俺の恋人」とキスまでされ、ゾンイーは彼を殴り倒します。
なんとゾンイーは珍しく遅刻してしまい、慌てて教室に飛び込みます。ズーアンから「飼ってる黒猫のせいで遅刻したんだろ?黒猫は不運を呼び込むから捨てたほうがいい。遅刻したら奨学金は打ち切られるぞ」と脅され、「バイトを増やすさ」と言い返します。
むしゃくしゃしているゾンイーがゴミ置き場にゴミを放り投げると、その場にたむろしていた不良たちにあたってしまい絡まれます。一歩も惹かないゾンイーにズーアンは慌てて、仲裁します。
帰宅したゾンイーは「数学ノートで許してくれるか?」とジョールイに尋ねられますが、「他人を弄んでいいのか?大人は子どもにアメを与えておけばいいと思ってる。俺はむやみにキスする大人になんてなりたくない」と激怒し、バイト先へと向かいます。「真面目に生きてるんだな」と独り言を言うジョールイ。
ジョールイは「誰かに気分を害された時、どうすれば機嫌が直る?」とディーに電話をかけますが、有用な方法は教えてもらえません。
何日経っても不機嫌が直らないゾンイーに「気分が悪いぞ」と突っかかるジョールイ。「喧嘩するか?」と凄むゾンイーですが、ジョールイに「勝てると思うか?」と逆に返されて怯みます。
第3話
<あらすじ>
范哲睿が起き抜けにキスをしたせいで、白宗易は腹を立てていた。
なかなか機嫌を直してくれない白宗易に許してもらおうと悩む范哲睿。
陳毅は陳東揚(チェン・ドンヤン)に呼び出され、艾迪と共に会いに行く。
バイト先でぼんやりして店長に怒られるゾンイー。酒を飲みながらゾンイーからの罵倒を反芻するジョールイ。
ジョールイからの電話に「いつ戻るんだ?」と尋ねるディーですが、一方的に切られてしまいます。ジャン・トンが見つかるまでは戻らないようです。ジャン・トンの手下を拷問して彼の居場所を吐かせようとするディーに、イーは危うさを感じます。
「喧嘩するか?」と煽ったゾンイーは、ジョールイを殴りつけます。しかし彼は「顔は商売道具だ」と言いながらも避けません。避けない理由を尋ねると、「誠意の示し方を知らないから」。ゾンイーはジョールイの覚悟を受け止め、仲直りします。
登校したゾンイーは上機嫌。ズーアンはジョールイの作った数学ノートを絶賛し、「猫を好きになった?」と尋ねます。頷くゾンイー。テストで75点取ったらおばあさんが喜ぶと言うズーアン。ズーアンはジョールイのためにレシピを知りたいと頼み、快諾されます。
イーは早朝から義雲盟のボスであるチェン・ドンヤンに温泉へと呼び出され、ディーもついていきます。「ジャン・トンのシマを襲うなら事前に言え」と笑う、義雲盟のナンバー2であるチョウ・ミンレイ。「俺のシマで暴れられたので個人的にけりをつけました」と説明するイーですが、緊張は隠しきれません。ジャン・トンは義雲盟に敵対する「龍幇」のボスです。「逆に警戒させたぞ。この落とし前は?お前の計画で仲間が多数死傷した上にジョールイも行方不明だ」とミンレイは冷ややかに言います。ドンヤンはミンレイを諌めると、「ジャン・トンの件は一ヶ月以内に事を収めろ」と指示します。
幹部のシェンは日本のシマを任されますが、どこか抜けた調子です。部下の無口なシュオがシェンをコントロールする様子を見ながら、ドンヤンは二人はいいコンビだとミンレイに同意を求めます。
「イーの件でジャン・トンは資産を動かし始めた。俺の手がかりも根回しも無駄になった」と嘆くミンレイ。「お前を信じる」と言うドンヤンに、ミンレイは「20年騙され続けてます。これきりですよ」と寂しげに言います。
ジョールイがゾンイーの本棚を漁っていると、フォンシン銀行のゾンイー名義の通帳を見つけてしまいます。同じ場所に直すと、「いちごケーキの美味い店」というメモを見つけて思わず笑ってしまいます。
しかしその時、ディーから「幹部がお前の不在に気づいたぞ」と電話が入ります。「まだ休暇は終わってない」とふざけるジョールイですが、「真実の愛でも見つけたか?戻ってこないと俺とイーがやばい。お前の家族にしれたら俺も殺される」と言われ、ゾンイーとの日々を思い出して切なくなりながらも「迎えに来い」と目印の住所を送ります。
ドンヤンからの強引な要求に困惑しながら電話をするイーを見つけ、ディーはわざとドンヤンに聞かせるように「ジョールイを見つけました」と騒ぎます。ふざけるディーに切れるイーですが、ディーは「ボスが好きなんだろ?でも力関係があるから好きって言えないよな」と分かったような口を叩きます。
ケーキ屋に来たゾンイーはジョールイのためにケーキを買い、帰宅します。同じ頃、ジョールイはイーの車に乗ってアジトへと帰還していました。ディーは「命の恩人に礼を言わなくていいのか?」と心配しますが、ジョールイは「必要ない。渡すべきものは置いてきた」と突き放します。イーから「俺達の一味だと思われたら大変だ」と言われ、「住む世界が違うもんな」とジョールイはドライに返します。
ゾンイーが帰宅すると、そこには「世話になった。未来の名医へ」と書かれたジョールイからのメモと、お金が置いてありました。「知ってたらケーキは買ってこなかったのに」と文句を言いつつも、ゾンイーは母が家から出ていった時のことを思い出します。
バイト先で洗い物をしつつも身が入らないゾンイー。同僚に「猫がいなくなった」と相談しても、「腹が減ったら帰って来る」としか言われません。
バイト先から帰宅したゾンイーは、ジョールイがビールを片手にテラステーブルに座りながら「おかえり」と迎えてくれた時のことを思い出します。誰もいないテーブルを見つめて立ちすくむゾンイー。同じ頃、ジョールイはバーで酒を飲んだくれながらゾンイーのことを思い出していました。
第4話
<あらすじ>
突然去って行った范哲睿を忘れようとする白宗易だが、裏腹に彼がいなくなった日に買って帰ったケーキ店でアルバイトをすることにする。
そこに艾迪が陳毅と一緒に誕生日を過ごそうとケーキを買いに来た。
購入を悩む艾迪は、白宗易のアドバイスを聞き入れ、準備をすることに。そして、学校に代理教員として再び現れた范哲睿に白宗易は戸惑い…。
起床したゾンイーは「やるべきことがある」と自分に言い聞かせ、学科能力試験に向けて勉強を始めます。ジョールイの土産を買ったケーキ屋で新しくアルバイトも始めました。
ある日ゾンイーがケーキ屋で接客していると、ディーが訪ねてきて「俺の親はヤク中、ヤツの親は早死に、誕生日は育ての親が決めた。お互い生きてたら二人で祝う約束だ。プレゼントもある」と言いながらショーケースをじろじろと眺めます。「事情は分かりませんが、好きな人と祝えたら喜びも倍です。自分から動かないと」とアドバイスするゾンイー。
アジトに帰ったディーはケーキにろうそくを立て、火をつけてイーを待っていました。しかしイーはケーキに目もくれず、「ボスが誕生祝をしてくれるらしい」と言い、お前も一緒に来るかと尋ねます。「忙しい」と返すディーを見ることなく、イーは足早に出かけていきます。「4度目か、俺は馬鹿だ。おめでとう」というと、ディーは火を吹き消し、ケーキを床に投げ捨てます。
失意のディーはバーに行き、ジョールイと合流。ジョールイからイーと誕生日を祝ったかと尋ねられましたが、首を横に振ります。
「なぜそんなにイーを?」と尋ねるジョールイに、ディーは「俺の病気に真っ先に気づいて面倒もみてくれた。ずっと一緒に育った。やつのためなら俺は死ねる。そこまで思える人には出逢えば分かる」と答えます。物思いにふけるジョールイ。
平凡な日常を送るゾンイー。冬休みは終わったのだから入試の準備をしろと口酸っぱく言う担任は、ジャン先生が骨折したので代理でガオ先生が来てくれることになりましたと言い、教師を紹介します。なんとそのガオとは変装したジョールイで、ゾンイーはひと目で気づいてしまいます。
実はジャン・トンが学校にクスリを卸しており、今も売買しているらしいとディーからタレコミを受けたジョールイは、調達役がジャン・トンと連絡するかもしれないと屁理屈をこね、潜入捜査することにしたのです。
自由に校内を動ける方がいいからと校長の許可ももらって教師として潜入することになったジョールイ。数学の教師としての名前は、ガオ・レンヨウです。
授業後にゾンイーはジョールイを呼び止めると、強引に助けさせて、世話になって、一方的に金を置いて去るなんて非常識じゃないのかと怒ります。しかしジョールイは自分たちの一味だと思われればゾンイーの立場が危ういと思い、「友達ヅラはよせ。お前のような小僧に助けられるつもりはなかった」と突き放します。「見ず知らずの他人だ!もう二度と助けない!」と激怒するゾンイー。
任された酒場で客と面白おかしく王様ゲームをするディーをイーが見つけ、車まで引きずっていきます。馬鹿騒ぎはやめろと起こるイーに、ディーは「暇ならジャン・トンを探せよ。ボスの世話でもいい。義父から恋人に昇格できるかもしれないぞ」と言い返します。イーは激怒し、一人で帰ってしまいます。
断水の影響で早めに店を閉める手伝いをするゾンイー。携帯に妹のジンユーから「次はいつ実家に戻って来る?」と電話がかかってきます。父は医者の言うことを聞いて大人しくしていることを確認すると、「入試が終わったらな」と返します。
ゴミを捨てていると、なぜかゴミ箱の間に泥酔したジョールイが倒れていました。放っておけず、家に連れ帰って風呂に入れてやるゾンイー。粥を作るゾンイーを見て、風呂上がりのジョールイは勝手に冷蔵庫から卵を取り出そうとしますが、自分が出ていった日が賞味期限のケーキ2個を見つけてしまいます。
「粥を食べたら帰れ」と言うゾンイーですが、ジョールイは一口食べて吹き出してしまいます。甘党のジョールイでもむせるほど激甘の粥をゾンイーは作ってしまったのです。捨てようとするゾンイーに、「喜びと甘いものは分かち合う」と笑い、一緒に食べるジョールイ。まずいまずいと言いながら粥を食べる二人。
ゾンイーはジョールイが置いていった金一封を取り出すと、「多すぎる。あんたにかかった費用は全部記録してる。もらえない」と突き返します。ジョールイが「何かに役立ててくれ」と言っても頑として聞き入れません。
「闇料理界のトップだな」「本当にまずい」と文句を言いながらも粥を食べきり、ジョールイは「鍋を洗い終わったら帰る」と言います。しかしゾンイーが名残惜しげに「ビールは?責任持って飲んでよ」と引き止めるので、ジョールイは嬉しそうにその場に座り込み、ビールを煽ります。
「そんなに親に医者になることを期待されてるのか?公費で大学に行くつもりか?」と尋ねるジョールイに、「自分から望んでだよ。稼げる医者になりたい。公費で入学すると10年は地方勤務だから稼げない」と説明するゾンイー。
気まずげなジョールイはビールを飲み干して帰ろうとしますが、ゾンイーは「まだだ、あと5缶」と立ち上がります。ジョールイは「俺にいてほしい?」と尋ね、ゾンイーを引き寄せます。
第5話
<あらすじ>
自宅に再び現れた范哲睿を何かと理由をつけて引き留める白宗易。
そこにお酒を飲んだ艾迪が范哲睿を訪ねてきた。
白宗易は、艾迪と范哲睿が仲良さそうにしているのを見て機嫌が悪くなり、冷たく接する。
二人が見つめ合っていると、泥酔したディーが部屋に乗り込んできてジョールイにしなだれかかります。ディーがケーキ屋で「お互い生きてたら二人で祝う約束だ」と話していたことを思い出し、その相手はジョールイのことではと勘ぐるゾンイー。
「惚れた相手がお前なら苦労しないのにな」とぼやきながらビールを飲み、腕に抱きついてくるディーをなだめるジョールイ。食事を用意したゾンイーに「一緒に食おう」と誘いますが、「入試の準備がある」と冷たく断られてしまいます。二人がいちゃいちゃしている様子に、気が散って仕方ないゾンイー。
寝落ちたディーを起こそうとするゾンイーの手から、イーが奪い取ります。ディーを連れて行くイーに、ジョールイは「こいつはお前にとって何だ?」と問います。「兄弟さ」と即答するイー。ジョールイは「ボスのことは?愛と尊敬は違う。よく考えろ」と言い聞かせますが、「それは自分への忠告か?」と言い返されてしまいます。
ゾンイーは、イーがディーに思いを寄せていることを見抜き、ディーが誕生日を祝いたい相手が彼なのだと気づきます。ジョールイに「なぜうちの学校に?」と不安げに尋ねるゾンイー。「お前にはまだ言えない。ただの代用教員として接してくれ」とジョールイは真摯に頼みます。「いつか教えてくれ」と言うと、ゾンイーはジョールイが残ったビールを楽しそうに飲む横顔を見つめます。
泥酔したディーを車に乗せると、「心配させるな」とつぶやくイー。ディーは実は起きており、暗い表情でぼんやりと外を見つめるのでした。
登校したゾンイーは上機嫌な理由をズーアンに尋ねられ、「猫が戻ってきた」と嬉しそうに言います。
要注意の生徒をリストアップしてもらったジョールイは、たったこれだけかと訝しみながらも、横を通り過ぎていったゾンイーを気にして彼の後を追いかけます。
ゾンイーは「バイトを紹介する」と言われて呼び出されたのですが、「付き合って」と告白されていました。「母はPTA会長よ、力になれる。もしくは、デートしたら500元あげるわ。それならどう?」と言われ、「俺は貧乏だが身売りなんてしない」と激怒します。「モテるんだな」とジョールイにからかわれ、「知らないふりをする約束だ」とゾンイーは立ち去ります。
ジャン・トンがいそうな有力地点を解析したジョールイ。ディーとイーがジョールイの指示を受けながら現地で張り込みます。ジャン・トンとその仲間たちとの乱闘騒ぎになりますが、ディーがジャン・トンを追い詰め、ナイフで彼の喉を切り裂きかけます。しかしディーはイーに羽交い締めにされ、ジャン・トンはその隙に逃げ出してしまいます。「生け捕りの命令だぞ」と叱り飛ばすイーに、ディーは「命令を無視してシマを襲撃したくせに」と言い返します。「仲間うちの喧嘩はよせ、ボスの命令は絶対だ」とジョールイになだめられ、落ち着く二人。
帰宅したゾンイーに、「料理のお裾分けだ」と風呂敷包みを見せるジョールイ。どうやって家に入ったのかと問われ、スペアキーを作ったと悪びれもせずに言います。「俺は金で操らないし、見下していない。お前に感謝を表したかっただけだ」と必死に言うジョールイに、「あんたに腹は立ててないよ」と微笑むゾンイー。
ジョールイはディーの好物である辛い料理以外にも、ゾンイーのために青菜炒めを作ったと言います。「青菜炒めが一番美味い」と言いながらもりもり料理を平らげるゾンイーを横目に、毎日徹夜しているジョールイは船を漕ぎ始めます。そのうちジョールイはゾンイーの腕に甘えるように寝落ちてしまいます。そのまま二人は抱き合ったまま床で寝ますが、なんと翌朝寝ぼけたジョールイはゾンイーのちんこを触って勃起させてしまい、怒られてしまいます。
アジトに帰ってから「してはいけないことをしてしまった」と反省するジョールイ。「何したんだよ」とおちょくってくるディーとじゃれあっていると、嫉妬したイーが二人の間に割り込んできて「学校での調査は?」と尋ねてきます。「根が深すぎるドラッグ使用で通報に至るのは1割未満だ。リスト以外の使用者を割り出すべきだ。生徒の連絡手段はたくさんあるから見つけ出しにくい」とジョールイはぼやきます。
翌日、ゾンイーが授業を欠席していることに気づいたジョールイ。「ゾンイーはソン先生と一緒です。ワン・ジアメイ(昨日告白してきた女子生徒)が化学の実験で怪我をさせられたらしくて」とズーアンが言うのを聞き、ジョールイは駆け出します。なぜあんなにガオ先生はゾンイーに親身なのかと不思議がる生徒たち。
その頃、ゾンイーは「育ちが悪いからこんなことになったのよ!早く謝って!」とジアメイの母から叱責を受けていました。担任からも「悪気はなくても謝って」と言われても身に覚えのないゾンイーは頑なに拒否。そこにジョールイが現れ、ゾンイーの親戚なのだと改めて自己紹介します。そしてジアメイが「正面から押されて両膝を怪我した」と泣くのを聞き、「正面から押されたのなら、お尻から倒れるのが普通では?」と鋭い指摘をします。ジョールイから何が起こったのかを問われ、ゾンイーは「彼女がこぼした薬品に触れないように押しました」と告白。ジョールイはゾンイーの肩を抱くと、「うちの家族に濡れ衣を着せましたね」とジアメイの母に凄みます。
二人で帰りながら、「関係ないふりをするんじゃなかったの?」とゾンイーに問われるも、「そうできない状況だった」と肩をすくめるジョールイ。ゾンイーは嬉しさのあまりジョールイに後ろから抱きつくと、「夕食を食べに来て」と甘えます。「分かった、作るよ」と笑うジョールイ。
第6話
<あらすじ>
冷蔵庫の中にストロベリーケーキを見つけた范哲睿は、白宗易の手作りだと知ると、他にも好きな味があるとリクエストを出す。
それに対し、作ってみる、と笑顔で答える白宗易。
一方、陳東揚に呼ばれ、食事の席に着いた陳毅と艾迪。
ゾンイーの家で夕食を食べたジョールイは、いびつな形のストロベリーケーキを冷蔵庫の中に見つけます。早速食べてみると、やや甘すぎるのもの予想以上の美味しさです。なんとゾンイーがレシピをもらって作ってみたのだそうで、ジョールイはチョコ味やチーズケーキも好きだと大騒ぎ。「なぜ俺によくしてくれる?」と尋ねるジョールイに、「好きだから」と答えるゾンイー。しかし覚悟ができていなかったジョールイは混乱して家を飛び出してしまいます。そのままイーとバーに行き、飲み明かします。
個人申請入試を目指すゾンイーは、ズーアンよりも先に受験が終わる予定です。ズーアンはお前に助けてもらうぞとふざけていますが、ゾンイーの視線にはジョールイしか入っていません。
ジョールイから連れ出され、「弟としか思えない。憧れと好きを勘違いしてるんだ」と言われるも、「俺を拒否するならもう会わない。弟にはなれない。困らせる気もない。他人のふりをしていれば好きではなくなるかも。大人みたいに何もなかったふりはできない」とゾンイーは涙ながらに言います。
その時、ドンヤンから「今夜事務所に来い。話がある」と呼び出されます。
ドンヤンのもとに向かうと「ファン家から連絡があった。帰れ。お前は手を汚していない。今なら足を洗える」と言われ、「家じゃ飼い殺しでここでも堕落するなと?俺はどうすれば?」と食い下がるジョールイ。「俺のもとで堕落したのか?これも運命だ。帰ってじいさんに従え」と言うドンヤンに、「ファン家の手足は他にもいます。俺はここにいたい」と言い返すジョールイ。口論しているところを聞いたミンレイは「義雲盟は託児所じゃないぞ」と冷たい言葉を浴びせます。「一員になる努力をしてます」と言うジョールイに、「汚れ仕事はできず、口を開けば仁義だ道徳だと中途半端で何が一員だ」と叱責するミンレイ。ディーとイーがそこにやってきて、ドンヤンは「ジャン・トンの件はあと10日だ」と言い渡し、食事を始めます。
ドンヤンはディーの好きな麻辣鍋を用意していましたが、ミンレイは辛いものが苦手です。それを知っているドンヤンは辛さがましな方のタレに肉をつけて、彼の器によそってやります。戸惑うミンレイに、「お前がこれを好きなら投資しようか」とドンヤンはふざけます。ミンレイを睨みつけるイー、居心地の悪いディー、怒りを押し殺すジョールイ。
イチゴのロールケーキのレシピを実際に作ってみたゾンイーは、がつがつとケーキを平らげながらジョールイとの楽しかった日々を反芻していました。その時ジンユーから電話がかかってきて「声がいつもより低いよ?失恋でもしたの?」と根掘り葉掘り尋ねられます。父も加勢してきて、電話口は大騒ぎに。
ドンヤンと飲み比べをして泥酔したイーを連れて帰るディーとジョールイ。ディーから「お前は死ぬ覚悟がないし帰る場所もある。兄弟とはみなせない」と突き放され、その場に立ち尽くします。
ボスを口説くこともできない哀れなやつとディーに煽られ、勢いでキスしてしまうイー。ディーが驚いて突き放すと、イーに「出てけ」と怒鳴られてしまいます。
学級会では仮装大会の出場者を決めるという議題が遅々として進みません。転入生のアイ・ディーションが名前を呼ばれますが、無視しています。実はディーションはディーの変装した姿。「敵をおびき出すから手を貸してくれ」とジョールイに頼まれたからでした。
仮装大会の優勝賞金は5000元と聞き、俄然やる気が出るゾンイー。それを見たディーは二人で大会に出ようと強引に誘います。
ディーは自分が準備をしてやるから賞金はお前にやると太っ腹なことを提案します。本来ならば高校生であるディーは学校に違和感なく溶け込んでいますが、本人は「天才に学校は必要ない」とうそぶいています。
ゾンイーがジョールイは元気にしているか尋ねると、「仕事で徹夜して睡眠不足だし、小鳥並にしか食べないけど元気だよ。心配なら会いに行け」と半笑い。しかし「あいつを好きだから会えない。弟か他人にならないと」と返され、神妙な顔になります。
アジトに帰ったディーはジョールイに「「”アメ”を売る」と嘘の情報を流した。結果待ちだ」と報告します。
その時雷鳴が轟き、ジョールイは慌てて雨の中へと飛び出していきます。家で錯乱しているゾンイーを見つけ、「もっと俺を頼れ」と怒るジョールイ。無我夢中のゾンイーは、鉢植えを倒して怪我をしてしまいます。「帰ってくれ」「優しくするな、もっと好きになるだろ」と悲痛な叫びを上げるゾンイーを無視して、強引に傷の手当をするジョールイ。ゾンイーに「好きだ」とキスを乞われ、思わず応えてしまいます。
第7話
<あらすじ>
嵐で怪我をした白宗易の腕を、范哲睿は黙って治療する。
そして傍にいる事で止まらなくなった白宗易の気持ちを、受け入れることに。
翌朝、白宗易の部屋に急にやってきた父親の白温言(バイ・ウェンイェン)、妹のバイ・ジンユーに慌てる2人。
キスの勢いのまま、セックスする二人。「わざとじゃないんだ。初めてだから、ごめん」と濡れタオルでジョールイの体を拭くゾンイー。「次からは頼むぞ」と笑うジョールイ。「この間はひどいことを言ってごめん、覚悟がなかった」と謝るジョールイに、ゾンイーは「好きになってくれてありがとう」と返します。ゾンイーがジョールイの尻に炎症を抑える薬を塗ろうとしていると、ジンユーから父・ウェンイェンと一緒に家に来たから鍵を開けてほしいと電話がかかってきます。慌てる二人。
とっさに「ゾンイーの家は雨漏りをしていてしばらく使えない」と嘘をついて、ジョールイの家に訪問することになったゾンイーの家族一同。あまりの豪邸に、ウェンイェンはあっけに取られます。ジンユーはジョールイを誘惑しようとしますが、「相手がいるんだ。それにかなり順調だから次の相手になろうと待っていても時間がかかるよ」とやんわりと断ります。
その夜、ジョールイは学校にも近いしここに住めばいいと提案します。「俺に頼るのは悪いと思ってる?俺は金を持ってる。それを好きな人のために使ったらだめか?」と問うジョールイに、ゾンイーは「そんな俺じゃあんたに釣り合わない」と返します。
ジョールイは昔話だから聞いたらすぐ忘れてくれと言うと、話し始めます。昔、一人の神童がおり、彼は母子家庭で育ちました。ある日死んだはずの父親が二人を迎えにきました。父親は大富豪だったのです。神童には弟がおり、一家の跡継ぎとして生まれました。神童の母親は息子に馬鹿なふりをさせることで生き延びさせようとしたのです。神童と呼ばれた子どもは、は誰にも求められない人間になりました。「お前は違う。家族がお前を愛し、期待してくれる。彼の人生にはありえないことだ」と言うジョールイ。
ゾンイーも自分の過去について話し始めます。ゾンイーの母親は、子どもたちを捨てて家を出ました。父と妹は悲しみましたが、ゾンイーはもう叩かれなくてすむのでほっとしました。大前が降るたびに母親はゾンイーを叩きました。雷のときはもっと。なので、ゾンイーは今も雨や雷が怖いのです。涙するゾンイーをジョールイは抱きしめ、「お前はもう強くなった」と励まします。
ジャン・トンは「学校の目が厳しくなった。ガキどもに当分動くなと伝えろ。落ち着いたらまた売れ。約束は覚えてる。チェン・イーたちを始末したら一緒に暮らそう」と誰かに言います。そこに部下が入ってきて、「チェン・イーの協力者はファン・ジョールイでした」と報告します。怒りをこらえるジャン・トン。
「部屋のことは気にするな。名医になったら俺を養ってくれ。その時は俺は料理だけする」と笑うジョールイ。ゾンイーは頷き、「俺はケーキを作る」と微笑みます。
キスする二人をうっかりジンユーは見てしまいますが、微笑ましそうに去っていきます。
その時、ゾンイーのバッグが倒れて中身がこぼれ出てしまいます。その中に薬のようなものがあり、「病気か?」とジョールイが尋ねると、「ズーアンにもらった。集中力が増すらしい」とゾンイーは手渡してきます。嫌な予感がするジョールイ。
アジトではイーがディーの行方を探していましたが、電話も留守番電話に繋がるばかりで、シマのどこの店にも顔を出していないようです。ディーの部下であるシアオジエに居場所を探させるイーですが、実はディーから口止めされていました。
ズーアンに薬の在り処を吐けと迫るジョールイとディー。「3月4日2限 315教室2の3」というディーの流した嘘の情報に釣られた学生を追いかける二人。それを見たゾンイーは一緒に学生を追いかけて捕まえます。
ジョールイとディーは警察なのかと訝しむゾンイー。ジョールイはディーに言うなと目配せし、もう学校からは去ることを告げます。ディーはゾンイーを仮装大会で優勝させるためにもう少し残るようです。
ディーは赤ずきん、ゾンイーは狼の仮想をして出場するはずでしたが、ディーの携帯にシアオジエから「イーさんが怪我をしました」と連絡が入り、ディーは血相を変えて教室から逃げ出してしまいます。
アジトに一直線に来たディーにいち早く気づくイー。ディーを抱き寄せたイーは思わず笑ってしまいます。
第8話
<あらすじ>
陳毅が怪我をしたと聞いて、艾迪は学校の仮装大会を投げ出して駆け付ける。
陳毅は、艾迪が自分に隠して范哲睿を手伝っていた事や、自分から逃げていた事が面白くなかった。
一方、街中で白宗易と范哲睿は同性婚のカップルを見かけ、その姿を見て、白宗易は范哲睿の部屋に引っ越す事を決める。
イーはジョールイに護衛を増やすように部下に指示し、ディーに自分と連絡を断ったことと潜入捜査は別問題だろうと追求します。母親でさえ俺のことを探さないのにお前は俺を探さなかっただろうと言うディーに、イーは「探させなかったのはお前だ」と反論します。高校に行きたいなら…と言うイーを遮り、ジョールイに護衛を増やした理由を問うディー。イーは無言で携帯を差し出し、ディーは画面に写った写真を見て愕然とします。それは、ジョールイとジャン・トンのツーショット自撮りだったのです。
合格通知を受け取ったゾンイーと自分のことのように大喜びするジョールイ。二人の目の前を結婚式をあげるレズビアンとゲイのカップルが横切っていきます。2019年5月24日、同性婚の法律が施行されました。ゾンイーは今度の日曜日にジョールイの家に引っ越すと言い、ジョールイはお祝いに外食に行こうと言うとキスします。この日は二人の門出の日であり、最後の日でもありました。
ディーの調べでは、ジャン・トンには兄弟がおり、両親は死んだのではなく母親が別の男と逃げ、父親はジャン・トン自身が14歳の時に殺したようです。自分よりイかれてると笑うディーに、イーは「お前はこいつとは違う」と訂正します。
ジャン・トンと部下の男たちに追いかけられ、袋小路に追い詰められるゾンイーとジョールイ。ジョールイはゾンイーをかばって前に進み出ます。ジャン・トンは「なぜイーとグルになった?」と問いますが、ジョールイは答えずにゾンイーに「警察に通報しろ」と指示すると、イーに電話をかけて通話状態にします。ジョールイは男たちに殴られ、ジャン・トンは「そいつはカタギだ!手を出すな!」というジョールイの悲鳴を聞きながらゾンイーを殴りつけます。いよいよナイフを取り出すと、ジョールイめがけて振りかぶるジャン・トン。
ジョールイとジャン・トンとの出会いは、事務所でボス同士が話し合うのに別々の組の二人が出会ったのがきっかけでした。馴れ馴れしく絡んでくるジョールイをうっとおしく思いながらも彼に好意を抱いていたジャン・トン。
ジャン・トンは気が変わったようで、「恨むならジョールイを恨め」と言うなり、ゾンイーに向かってナイフを振りかぶります。一瞬の隙をついてジョールイがジャン・トンに飛びかかり、失神するほど殴りつけます。ゾンイーに羽交い締めにされ、「近づくべきじゃなかった」と後悔を口にするジョールイ。ジョールイはそのまま気を失ってしまいます。
そこにイーとディーが駆けつけ、ジョールイとジャン・トンを病院に運び込んでくれます。
事件から3日経ってもアジトに軟禁されたままのゾンイーは、「頭にひどい怪我を負ったんだろ!?なぜ会わせてくれないんだ」とディーとイーに泣きつきます。
その時、ジンユーからウェンイェンが仕事中に倒れて医師から危険な状態だと言われていると電話が入ります。慌ててジンユーのもとに駆けつけようとするゾンイーですが、そこにドンヤンが現れ、「取引しようぜ坊や」と彼を引き止めます。
実家に帰って泣きじゃくるジンユーを勇気づけるゾンイー。
ジャン・トンの殺人事件について警察が犯人探しをしていると言うドンヤン。ゾンイーはジョールイは自分をかばっただけだと反論し、イーも「身内じゃない奴を巻き込むなんて」と抵抗しますが、ドンヤンに「ファン家の意向だ」と言われ黙りこくります。
「自分が殺したと自首するなら。お父さんの心臓移植手術を引き受ける。何年も順番を待ってるらしいな?提供される心臓と手術費用、術後の医療費、生活費を負担する」と言うドンヤン。
「ジョールイの祖父は二人の関係を知ってるから引き離すんじゃ?」とイーに耳打ちするディー。イーは再度「身内の問題です」とドンヤンに進言しますが、「部外者をひきこみやがって!お前には失望した」と逆に叱責を受けてしまいます。
ジョールイが刑務所に入るよりも未成年であるゾンイーが入ったほうが結果はましだろうとドンヤンに言われ、考え込むゾンイー。
ゾンイーは一緒に住もうと言っていたジョールイのマンションのルームツアー動画を見返します。ここにお前の本を置いて…と楽しそうに話すジョールイ。「俺だと思って学校に持っていって」とペンをプレゼントされ、ゾンイーは彼の左手の薬指を噛むと、「医者になったら買いに行こう」と微笑みます。「世界でオンリーワンのエンゲージリングだ」と笑うジョールイの姿を見て、ゾンイーは泣きながら自分の左手薬指を噛みます。
そして刑務所に入ったゾンイー。父の回復は順調とジンユーから手紙をもらい、大事そうに畳みます。ノートを開くと「ケーキ屋ランキング」が色とりどりのペンで書かれており、それを見ながらゾンイーは泣きじゃくります。ページの間に挟まれていたジョールイとのツーショットポラロイド写真を指に挟んだゾンイーは、そのまま床に倒れ込んでしまいます。
第8.5話
<あらすじ>
張騰が陳毅達に追われている時、助けたのは范哲睿だった。
なぜか初対面の時から、范哲睿は皆とは違う態度で張騰に接してきた。
彼の家の背景を知っている張騰は、義雲盟での微妙な立場から、何か通じるものを感じた。
「たかが写真1枚とアメ1個です」と言う部下の言葉を聞きながら、倒れたまま血の海の中で息を喘がせるジャン・トン。
2年前、ディーとイーから龍幇のシマへと追い詰められたジャン・トンを救ったのは、ジョールイでした。
「友達になろうぜ」とふざけつつも、「まだ奴らがいるから、今のうちに手当を」とジョールイは手を差し伸べます。
なぜ自分を助けるのかと問うジャン・トンに、ジョールイは「上層部がお前とイーの和解を望んでいるのに喧嘩はまずい」と言い、さらに「お前がイーの部下を殺したのが悪い」と言います。「あいつが商売の邪魔をしたからだ」と反論しつつも、「お前はファン家に捨てられた子どもなんだろ。俺とイーの仲を取り持って義雲盟に認めてもらう気なんだな?でも組織のお目当てはお前のバックのファン家だ」と嘲笑うジャン・トン。
「ジョールイ、お前は俺と同じだ。自分より劣る者に見下され、粗末に扱われた。人々はお前を利用しようと近づく。分かってるんだろ?いくら頑張っても仲間にはなれない」「奴らをすごく恨んでるんだろ?でもお前は我慢することを選んだ。汚れ仕事を嫌がるのは、ファン家のためだな?ヤクザになってもメンツを立てるなんて、中途半端でどっちつかずだな。思い切りが悪い」「俺を絞め殺せよ。そうすれば俺と同じになる。俺と来いよ。奴らの扱い方を教えてやる」とジョールイをそそのかすジャン・トン。
しかしジョールイは「仲間割れや殺し合いで問題は解決できない。苦しみが増すだけだ。大事な人がいるなら自分を抑えろ。イーを挑発してもお前のためにならない」と逆に説教します。「イーと示し合わせてるんだな。お前が説得役なんだろ」と怯むジャン・トンに、「俺自身を救うためかもしれないな」と自嘲するジョールイ。
結局、ジョールイがイーの部下たちを惹きつけている間に、ジャン・トンは逃げおおせることができたのでした。
その少し前、ディーは「俺のシマでヤクを売ったな!」とジャン・トンに激怒していました。「商売がデカくなったから当然だ」とふざけた答えを返すジャン・トンに殴りかかろうとするディーでしたが、ジョールイは二人の間に割って入ります。しかし仲裁をしても「これで仲間になれたと思うな」と逆にディーに激怒されてしまいます。
結婚式を見て幸せそうにキスするジョールイとゾンイーを、物陰から見ていたジャン・トンは怒りを募らせます。12時に出稿予定だと部下に言われるも、「それまでにジョールイを殺す」と断言します。部下はジョールイが好きなのかと問いますが、ジャン・トンは「何だそれは」と取り合いません。
路地裏での乱闘後、ジョールイを抱きしめて泣くゾンイーを横目で見つめるジャン・トン。「兄貴は残酷でバカです。俺の気持ちに少しも…」と言う部下ですが、ジャン・トンがすでに死んでいることを悟り、まぶたをそっと閉じさせてやります。ジャン・トンは路地裏で一人孤独に死を迎えたのでした。
第9話
<あらすじ>
堅気を巻き込んだ事で陳東揚の怒りを買った陳毅は、自暴自棄で酒を煽っていた。
彼を心配して来た艾迪は一緒に過ごした翌朝、ある決意をして陳東揚を訪ねる。
4年後、刑務所から出所した白宗易を、父の白温言と妹のバイ・ジンユーは暖かく迎え入れる。
ゾンイーのミンヤン大学合格通知を「届いてたぞ」と弟のルイチェンに見せられるも、不思議そうな顔をするジョールイ。「覚えてないならいい」と合格通知はゴミ箱に捨てられます。
ドンヤンに謝るイーですが、「お前が謝るべきなのはファン・ジョールイとバイ・ゾンイーだ、カタギを巻き込みやがって」と返されます。イーはドンヤンに「失望された」と言われたのがショックのあまりやけ酒。ディーが「ジョールイの件はファン家がやったことだ」と言っても聞き入れません。「ボスはお前を息子としか思ってない。お前をみてるのは俺くらいだ。小さい頃から…俺、馬鹿みたいだ」とイーの胸ぐらをつかむディー。そのままイーに押し倒され、ディーは「お前が始めたんだからな」と服を脱いで彼にまたがります。
ディーは「ファン家がジョールイを狙ってる。脳を損傷させる気だ」とタレコミを受け、「この件は俺がやる。昨日の件はチャラだ」と眠るイーに言うなり、ドンヤンに「話があります」と電話をします。イーの枕元には、ディーからの「遊びは終わりだ、じゃあな」というメモだけが残されていました。
4年後、ジョールイは会長である叔父のジアホンに「上場してたった3年の企業のために20億も出せと言うのか」と怒鳴りつけられ、すごすごと退散します。「ジョールイに気をつけろ。主張の強かった男が今はあんなに従順だ。記憶喪失というがおかしい。お前のそばで働き始めて一度も歯向かってこない」といぶかしむジアホンに、「あいつはよく尽くしてくれますが…」と困惑した様子のルイチェン。
同じ頃、ゾンイーはディーとともに出所していました。ディーを迎えに来たイーに彼は連れ去られますが、ディーは「住所はそこに書いてあるから家に帰れよ」とゾンイーの持つメモ帳を指して叫びます。イーは「距離を取れ」と命令しますが、ディーは「関係ない。俺は組織を離れた。4年前にボスが認めてくれた」と突っぱねます。しかし「お前のボスは俺だ」と異型高に言うイー。イーはアジトにディーの好物(辛い料理)を用意しており、「食え。なぜあんなことを?」と尋ねます。ディーは「仕返ししたいのか?ここでする?」「あれはただの遊びだよ。組織を抜けたんだからもう会うこともない」とイーを挑発して去ろうとしますが、イーは「答えを聞くまで離さないぞ」と小さくなっていく背中に怒鳴ります。
実家に戻ったゾンイーは、ウェンイェンとジンユーに涙ながらに迎えられます。ジンユーはウェンイェンの面倒をみきれなかったことを負い目に感じており、ウェンイェンは「こんなにいい子が俺のせいで」と泣き崩れてしまいます。「自分で選んだ道だ。誰も悪くない。これからやり直そう」と慰めるゾンイー。
「彼とは連絡を取っているのか?」とジョールイのことを尋ねるウェンイェンに、「彼は記憶喪失なんだ。覚えていれば会いに来てくれる」とゾンイーは説明します。
頭を怪我して短期記憶障害があるから、参考書は全部寄付して大学には行かないと言うゾンイー。メモしないと忘れてしまうのだそうで、これからは道を変えて洋菓子店を開きたいと言います。ノートにレシピを書いたのだと自慢げに言うゾンイーを嬉しそうに見つめるウェンイェンとジンユー。
ディーがバーで絡まれていると部下から報告を受けるイー。実際はディーが男をひっかけてキスしようとしていただけですが、キス寸前でイーに「帰るぞ」と強引に連れ出されてしまいます。
第10話
<あらすじ>
艾迪はバーで、久しぶりに会った友人と騒いでいた。
そこに艾迪が絡まれているという情報を聞いた陳毅が駆け付け、力づくで引き離すと、自分から離れようとする艾迪に、まだ4年前の事件は片付いていないから、助けてくれと頼む。
台中に洋菓子店を開いた白宗易は、范哲睿の為に、いつも苺を使ったケーキを多めに準備していた…。
台中で洋菓子店を開きパティシエになったゾンイーは、ジンユーにスタッフとして手伝ってもらいつつジョールイの好物を並べて彼が訪れるのを待ち続けます。
一方ディーはイーに男とキス寸前だったのを邪魔されて不機嫌になります。「俺がボスからもらったバーだぞ、出ていけ」と啖呵を切っても、イーは怯みません。「なぜゾンイーのために入所を?」と問われ、ディーは「あいつは友達だ。身を守ってやらなきゃいけない。それに、あいつを陥れたのはジョールイの叔父のファン・ジアホンだ」と言いますが、イーは「俺を守るためだろ」としか返しません。
「ジャン・トンの件が解決して4年も経つのに何がしたいんだ?」とキレるディー。「まだ問題は残ってる。ジャン・トンの手下に俺の縄張りが荒らされてる。手伝ってくれ」と言うイーに根負けし、ディーは「手伝えばいいんだろ」とため息をつきます。用件は人づてに伝えてくれと言うディーに、「お前の電話にしか出ない。お前だけを信じる」とイーは縋ります。「俺にこだわるより、銃撃戦で身代わりになる手下を育てろ」と言いながらディーは去っていきます。
ゾンイーは洋菓子店店主兼パティシエとして精力的に活動していますが、女性客から「恋人になりたい」とは言われるものの、本命のジョールイは一向に現れません。
ディーはゾンイーに会いに来ると、「イチゴばっかりだな。ジョールイのためか?」とからかいます。ケーキを注文すると、「ジャン・トンの手下が4年前の件を根に持ってイーの縄張りを荒らしてる。あいつがお前の家族を守ってるそうだから安心しろ」と元気づけます。「ジョールイはきっと思い出してくれる。そのうち扉を開けて”ただいま”と言ってくれるはずだ」と言うゾンイーに、「楽観的だな」と笑うディー。
配達に来たジアホン貿易のビルで、ジョールイにばったり出くわすゾンイー。しかしジョールイは全く覚えておらず、ルイチェンに「友人か?」と問われても「いえ」と無反応。さらにルイチェンに腰を抱かれてエレベーターに乗っていきます。
ゾンイーはすぐにメモ帳を取り出すと、ジョールイに出会った日時を記録します。メモを写真に撮ると「ジョールイ」というフォルダにしまいます。
アジトに来たディーはジアメイが何か隠している様子なのを悟ります。イーを待って、彼の服を抱きしめて居眠りしていたディーは、帰ってきたイーの気配に対してとっさに首を締めようとします。彼から血の臭いがすることに気づくも、平然と報告します。「ジャン・トンの手下は龍幇に一層された。残る関係者は奴の家族だけだ」。
「なぜ急に強力する気になった?」とイーに脅され、「ファン家が何度もゾンイーを脅してる。夜中も警戒が必要だ。ジャン・トンの件については後で連絡しろ」と答えるとディーは去ろうとします。「遊びたいだけだろ?」と煽るディーに「イエスと答えたら?なぜ拒む?」と迫るイー。イーはディーにキスしかけ、「今度は本気でいくよ」と宣言します。
平凡な毎日を過ごすゾンイーの家の裏に、ジョールイの車が停まっています。「両想いになるなんて奇蹟だ。ベルを押すべきだと思う。ゾンイーは兄さんを恨んでないよ。あの店がその証拠だ」と言うルイチェンに、「俺はあいつの医者になるって夢をぶち壊したんだ」と返すジョールイ。
ルイチェンは「愛すると決めた相手に人生を捧げる。彼は愛が続く限り兄さんに一生を捧げてる。会わない理由は怖いんだろ?」と尋ね、ジョールイは「まだその時じゃない。…奴らと決着をつけていいんだな?」と逆に聞き返します。「それが僕を手伝う唯一の条件だった。約束は守る」と言うルイチェンに、「奴らを刑務所に入れても?」とジョールイは念を押します。「これくらいの醜聞はファン家は耐えられる」と言うルイチェンに、ジョールイはもう一度ゾンイーの実家を見つめます。
高校時代の同級生であるスーニンがスタッフとして働くことになり、ゾンイー自らもケーキの配達に行くようになります。ディーはイーからベッドに連れ込まれたけれど本気かどうか分からないとゾンイーにまとわりつきながら相談します。
するとジョールイが弟とともに二人のそばを通り過ぎながら「会長の娘と今晩食事しよう」と相談するのが聞こえてしまいます。悲しみをこらえるゾンイー。
仕事をするジョールイに、「明日台中を離れるんだぞ。彼に会わなくていいのか?」と問うルイチェン。
「ファン・ジョールイの記憶喪失は偽りだ。会いたいなら今晩10時にションユーホテル703号室へ」とゾンイーの携帯に謎のメッセージが。ゾンイーは期待を込めて部屋へ向かうと、扉が開いた瞬間に「ジョールイ」と呼びかけますが、その顔には衝撃が広がっていきます。
第11話
<あらすじ>
范哲睿の情報を手に、白宗易は彼に会いに行くべきか悩んでいた。
その様子を見ていた父は范哲睿の複雑な背景を心配していると率直に語る。
しかし白宗易の范哲睿に対する強く前向きな想いを聞いて、応援することに…。
ジョールイに会いに行くべきか悩むゾンイーは、ウェンイェンに相談します。ウェンイェンは「親だから当然子どもの幸せを願ってる」と前置きした上で、「でもジョールイは事情が複雑すぎる。それに男同士じゃないか。お前を厄介がって愛が消えていたらどうするんだ?俺が許さなかったらどうする?」と憤ります。しかしゾンイーは「自分でも分からないけど会いたいんだ。彼に会うためにこの店を開いたわけだし。それに、この間会ったけど、忘れられてた。でも好きなら掴み取りに行くべきだ。過去は忘れて前を向いて生きようよ」と熱弁を振るいます。「それを口にするならやり遂げろよ。お前は俺の誇りだ。彼を連れてこい」とウェンイェンは背中を押してやります。
ホテルの部屋の前に来たゾンイーは、扉が開くと中からファンジアン・ルイチェンが出てきて驚きます。「ジョールイは?」と問うと、「708号室だ。覚悟したのか?後悔しないか?」とカードを渡しながら尋ねられます。ゾンイーは「後悔してるのは自分の弱さだけだ。自分もあいつも守れなかった」と言い切ります。
部屋に入ると、あちこちに酒瓶が転がってり、ジョールイはベッドで眠っていました。その寝顔を手のひらで撫でて泣きそうになるゾンイー。彼が酒で睡眠薬を飲んだと気づいて慌てて起こそうとすると、ジョールイが「会いたい。お前に会いたい」とゾンイーの顔を撫でてキスをします。すぐに二人は深いキスをして、服を脱ぎ始めます。
「久しぶりだ、小僧。すまなかった、忘れたふりをして。でなきゃ守れなかった」と涙ながらに謝るジョールイに、「おたがいに謝罪も後悔もなしだ。離れて1573日だよ。もうどこにも行かないで」と懇願するゾンイー。
ディーがバーで酒の仕入れ数を店員と相談していると、シアオジエがイーの写真が印刷された抱き枕と、彼のサインが入ったカードを「ボスからです」と渡してきます。「盛って帰れ」と吐き捨てるディーですが、実はシアオジエがイーに「何をプレゼントされたら喜ぶか?」と相談されて返した答えでした。自分の彼女は喜んでいたのにと首を傾げるシアオジエ。「ディーさんの好きなものを渡したらどうですか?兄貴は消極的すぎますよ」と意見され、考え込むイー。
ゾンイーの洋菓子店にジアホンが訪ねてきて、「君とジョールイの関係は認めない。ファン家の恥だからな」「君はまだ若い。断ることで失うものがたくさんある」「彼を俺に返してください。ジョールイ以外いりません。ほしいのはジョールイの幸せだけです」と言い切るゾンイー。
「まさか台中まで来るとは用心深い人だな」と呆れるルイチェン。ジョールイと二人で、ゾンイーたちの会話の一部始終を盗聴していたのです。ゾンイーの言葉に思わず涙するジョールイ。涙を拭くと、「悪いが計画変更だ」とルイチェンに言い放ちます。
ジアホンが帰った跡、スーニンから「ジョールイって人と交際を?ガオ先生のこと?昔忘れ物を取りに行った時に先生といるのを見たの。そのせいで退学に?」と尋ねられますが、ゾンイーは交際しているというところだけ肯定し、他はあいまいに濁します。何かを考え込むスーニン。
「ジャンホン実業に資金洗浄容疑です。検察は長期の内偵を経て本日ファンヤービル7階の事務所に入り、家宅捜索を行いました。また、ファン・ジアホン氏へも事情聴取。この影響によりファンヤー関連の株価は急落し、ファンヤーグループは司法手続きへ。捜査は非公開で、真相の解明が待たれます」とニュースが流れます。
「資金洗浄の件、他の親戚たちへの贈賄や愛人への支出簿、ファンヤーからの内密な政治献金、他の件の音声記録もあります」と証拠の資料を出すジョールイに、「何が望みだ?」と絞り出すジアホン。ジョールイは「自由です。ファン家を離れたい」とあっさり白状し、ジアホンは「ウェイダーグループの会長令嬢がお前を見初めた。結婚を承諾するなら好きなようにしていい。ファン家の利益に反しない範囲でな」と食い下がります。ジョールイは「ファン家に認めてもらおうと努力しましたが、するほどあなたに嫌われた。あなたにとって婚外子はゴミだ。家の安泰を望むなら互いに譲歩を」と言い放ちます。
「お前の意見は?」とジアホンに問われ、「ウェイダー家の娘とは僕が結婚します。ジョールイのことはお任せを。役立たずの犬にも用途はあります」と返すルイチェン。
その後、ジョールイとルイチェンは二人きりになります。感謝を述べるジョールイに、「お前のことはチー叔父に頼まれた。恩は業績で返してくれ。シュエンエンテクノロジーを任せる。しっかりな」と突き放すルイチェン。
眠るイーの首に、誰かの手がかかり、イーははっと飛び起きます。
第12話
<あらすじ>
白宗易の洋菓子店に時折范哲睿が訪れるようになる。
ある日范哲睿は店に向かう途中、白温言と鉢合わせする。
白宗易の家族に合わせる顔が無いと思っている范哲睿を白温言は今夜家に食事に来いと誘う。
「お店の紹介動画を撮ってもいいですか?」と女性客たちがゾンイーに訪ねます。ゾンイーが快諾すると、「店長の好きな人がイチゴを好きだから、イチゴフェアをずっとやってるんですよね?」と言われ、ちょうどそこにジョールイが来たのでゾンイーは照れ笑いをいます。
充電に来たと言うジョールイを家族での夕食に誘うゾンイーですが、ジョールイはジンユーたちと向き合う時間をもう少しくれと硬い表情で言います。
イーがディーに自分で選んだプレゼントをシアオジエに託します。新しい銃を見て大喜びするディーですが、イーの「戻ってこい」というメッセージを読んで「こんなことやめろ、やるべきことをやれと伝えろ」と無理にそっけなく言います。シアオジエは「ディーさんとの面会後から兄貴は変わった」と必死に言います。
ディーが刑務所にいた時、イーが誕生日ケーキを持ってきたことがありました。「お前の17歳以降、誕生日は祝ってない。約束が何だ?好きなやつと過ごせよ」と席を立とうとするディーに「1998年2月5日 チェン・イー」と書かれた自分のドッグタグを見せるイー。「それは捨てろ。過ぎたことだ」と笑い、今度こそディーは席を立ちます。
「兄貴は最近塞ぎがちです。戻りましょう?ただでさえ跡目候補で大変なのに。それにカタがついたジャン・トンの件まで…」と言いかけたシアオジエの言葉を聞き返すディー。「自分で聞いて下さい」と言ってシアオジエは逃げてしまいます。
タクシーに乗ろうとしていたジョールイは、ウェンイェンに「ゾンイーに会いに行くのか?」と声をかけられます。「帳簿を見てやってくれ」と帰ろうとするウェンイェンに、ジョールイは自分がゾンイーと一緒にいていいのかと問います。「謝罪はいらない。謝るならゾンイーに。あの子は君といる選択をしたんだから胸を張ってくれ。それが償いになる。君が息子だと思えるように俺も努力するよ。ゾンイーはもう君の食器を用意してる。今夜食事に来てくれ」と言うウェンイェン。ジョールイは涙します。
ゾンイーの実家に来たジョールイはウェンイェンとジンユーに歓待されて喜びます。
激辛の麻辣豆腐を煮ながら「ジャン・トンの件は一体何だ?」とイーを尋問するディー。しかし激辛は苦手なはずのイーはなぜかにやついています。「言わないなら…」と豆腐を無理やり食べさせるディーですが、なんとイーはディーの唇ごと豆腐を食べてしまいます。「克服したのか?」と衝撃を受けるディーに、「本気でいくって言っただろ」と言うなり、拘束を解いてディーをお姫様抱っこするイー。
ディーはイーのベッドに縛り付けられてしまいます。「俺に手を出したら殺す」と激怒するディーに、「お前を失ってから初めて好きだと気づいた」と告白するイー。「失恋したからって俺に逃げるな」と言い返すディーに、「あの日、お前だって分かってた。お前の言葉も覚えてる。それに、お前が刑務所にいた間に18歳から21歳までの誕生日プレゼントも部屋で見つけた。お前がその時どうしていたかを考えた。一人で祝ってくれてた?今年は一緒に祝おう。好きな人と過ごすものだろ?生きている間お前と過ごしたい」とディーは懇願します。ディーは根負けし、「いいんだな?」と確認し、「本当にイーか?」と馬乗りになってイーの顔を見つめます。「試すか?」とディーが煽ると、二人は引き寄せられるようにキスします。
厨房でケーキを作るゾンイーを物陰から睨みつける従業員のスーニン。
男性カップルの片割れは、ホールケーキを恋人の前に持ってくると「1ヶ月も練習したんだぞ。ずっと俺を守ってくれてるお礼に俺が作ったんだ」と言いますが、自作であることをからかわれてふてくされます。しかしすぐに恋人のキスで機嫌は元通りに。「教室もやってるのかよ、お人好しだな」とゾンイーをからかディー。ゾンイーがイチゴのケーキを作っているのを見て、「明日の夜の秘密兵器か。それでプロポーズするのか?」とさらにからかいます。「君たちの時にも作るよ。守ってもらってるお礼だ」と言うゾンイー。「あいつは丸呑みするからやめとけ」とディーは笑い、「ジャン・トンの件は、イーが俺の気を引こうとした嘘らしい」と謝ります。
その時、店内にガラスの割れる音が響き渡ります。どうやらスーニンがコップを割ったようです。彼女は片付けてくるとバックヤードに入っていきます。
「イーにも店に来てほしい」と頼むゾンイーに、「ケーキは多めに用意しとけよ。あいつは甘いものが苦手なんだ」と悪い笑みを浮かべるディー。
「大人気洋菓子店に来ました。店長もイケメンなんです!」と友達を引き連れて配信を始める女性客たち。ゾンイーは恋人の好物だからイチゴを多く使ったケーキを置いていると説明し、恋人とは一緒にいた期間は1年に満たないけれど思い合って5年になると淡々と説明します。
ディーを迎えに来たイー。バーに行こうと雑談をしていたディーは、殺気を感じて振り向きます。その瞬間、イーに向かって銃弾が放たれます。
第13話
<あらすじ>
陳東揚は義雲盟を陳毅に引き継ぐと、艾迪に組織に戻れと話す。
ボス達を見送ると、艾迪は陳毅のところに行き、なぜ自分をかばったかと改めて問いかけた。
一方、范哲睿は路上で艾迪達から電話を受け、思いがけない事実を知らされる。
アジトで「昔のお前だったら何人死んでたことか。我慢できてるのは成長した証だ」とディーをからかうドンヤン。ディーは「イーを襲わせたでしょう。俺は怒ってるんですよ」と怒気を隠しません。「失うことの怖さを教えたのさ。時間を無駄にするな。戻ってこい。次があればゴム弾じゃすまないぞ」と脅すドンヤン。ディーを懐柔するためと言って、自分がアンバサダーになっている激辛麻辣豆腐鴨血鍋のもとをお裾分けしてくれます。ディーは「義雲盟をイーに任せたからこんなことに。古株が黙っていませんよ。すでに動き出してる。40代で引退なんて早すぎる」と反論します。「時間は厄介なものだ。たおおうりあとにあると見せかけて急に終わりを見せてくる」と寂しそうに言うドンヤン。
血を吐くミンレイ。何事もなかったかのようにハンカチで血を拭います。「ディーと腹を割って話してきた。ミンレイ、30年だよ。手に入れ、失って、すれ違って…これからの時間は二人だけのものにしたい」と言うドンヤン。「行き先は?」とミンレイが問うと、「決めろ。これからはお前に従う。お前がやりたいことを何でも聞くよ。俺は一度決めたら帰ることはない。30年前、お前に”一緒に行こう”と誘ったよな。30年経って、お前に同じことを聞くよ。”一緒に行こう”」と微笑むドンヤンに、ミンレイはひっそりと涙します。「日本に行かないか?シェンとシュオの仕事ぶりを見よう」と提案するドンヤン。
イーがドンヤンの見送りをしないことに異を唱えるディーに、イーは「お前が嫉妬するからな。ボスへの思いは別物だとわかってほしい」と言います。「なぜ弾から俺をかばった?」と尋ねるディーに、「ずっとお前がかばってくれてたから」「お前の気性が荒いのは、俺を守ってくれてたからだったんだな」と感慨深げに言うイー。二人がいちゃついていると、「ジャン・トンの関係者を突き止めました」と連絡が入り、そこにはゾンイーの店で仕事をするスーニンの写真が添付されていました。
ジョールイに慌てて電話するディー。4年前に捉えた売人は下っ端で、ジャン・トンの手先で薬物を売ったのはなんとスーニンだったのです。電話の最中、ジョールイはスーニンに腹をナイフで刺されます。同じ頃、イチゴを切っていたゾンイーは誤って指先を切ってしまいます。
実はスーニンはジャン・トンから「ジョールイが裏切った」ことを知らされており、ジョールイが「ガオ先生」として学校に潜入したことで調査が及ばないうちに早く学校から逃げろと指示されていました。「ジョールイは俺達一門の仲間を殺したんだ」と激怒するジャン・トンを、「早く決着をつけて逃げよう。それで一緒に暮らすんだ。約束でしょ?」となだめていました。兄を殺し、ゾンイーにまで罪を被せたジョールイを、スーニンは憎んでいました。
「卑怯な人殺し!兄さんと私は幸せになれるはずだったのに!」と激怒するスーニンのナイフを持つ手を握ると、さらに深く自分の腹に刺すジョールイ。驚愕するスーニンに「見つからないうちに早く行け」とジョールイは促し、ゾンイーに電話をかけるなり失神してしまいます。
ジョールイは一命をとりとめたものの、ジャン・トンに自分の命で贖おうとしたことをゾンイーは怒っていました。「ファン家はこの件を表沙汰にはしない。俺は一生彼女に贖っていく。でもお前の気持ちを考えずに行動してごめん」と謝るジョールイ。「俺を一人にしないで。一緒に贖おう」と仲直りするゾンイー。
スーニンを追わせているとイーは言いますが、「もうこれで手打ちにしよう」とジョールイは頼みます。
「俺より先にくたばるなよ」とイーに約束させようとするディーですが、イーはディーの唇をふさいで「1秒だけ譲ってお前の後を追う」と言います。「そんなに俺が好きか」と笑うディーにイーはさらに深くキスします。
実家に帰ったゾンイーとジョールイ。傷に効くからとウェンイェンがスープを作ってくれ、ジョールイは感激して泣いてしまいます。つられて泣くジンユー。
アジトにあるイーの部屋では、ディーがイーの印刷された抱き枕を抱きしめてぼうっとしていました。目の前に垂らされたのは、「アイ・ディー 2001.2.5」と刻印されたドッグタグのネックレス。「誕生日はまだ先だぞ」とディーは笑いますが、「誕生日まで半年もある」とイーは文句を言いながらネックレスをつけてやります。「主導権を握ろうとしてるな」とふざけながら、ディーはイーにキスを仕掛けます。
店の厨房で「これからはいかなる環境においても、順調な時も困難な時も、富める時も貧しき時も健やかに…」と誓いの言葉を何度も暗唱するゾンイーの横から続く言葉を言い始めるジョールイ。「お前を永遠に愛するよ」と笑うと、ゾンイーにキスします。「誕生日に言おうと思ったけど早めに言うよ」と言うジョールイに、「覚えるまで待って」と頼むゾンイー。「覚えられなくてもお前ならやれる。覚えられなければ俺が補う。忘れたら俺が思い出させるさ」と笑うジョールイ。ゾンイーはイチゴのホールケーキから指輪を抜き取ると、ジョールイの薬指に指輪をはめてキスします。
ーー愛する人に愛されるのは奇蹟だ。深く愛し合うのはさらなる奇蹟。これは神が与えてくれたのではなく、信じ合う2つの心が探し当てた奇蹟だ
ジョールイを抱き上げてキスをするゾンイー。
まとめ

さすが「台湾で一番ドラマ化してほしいBL作品」でした…!めちゃくちゃ面白かった!!
ジョールイとゾンイー、ディーとイーが両想いになったらもう話はそこで終わりかと思っていたのですが、ジャン・トンの問題が最後の最後まで効いてきて!!よもや序盤からずっと登場していたスーニンが最後に切り札となるとは思いもよりませんでした。
それに最後にディーが白い花束を持っていたシーンでは、まさかジョールイが死んだのではとかなり焦ってw ハッピーエンドでほっとしました。キャラクター全員に個性があって、憎めなくて、すごく好きだったなあ。
それに、過去に見た台湾BLドラマの主役カプたちが3組も登場していて!!BLオタクの走馬灯?と思っちゃうくらい豪華すぎるキャストでした。最高ー!!!

一番好きなキャラクターは、ジャン・トンとスーニンですね。
ジャン・トンは悪役なんだけど憎めない奴でした。残虐だし短気だし、利己的なんですけど、根っこでは「誰かに認められたい」「誰かに無条件に愛されたい」って気持ちがくすぶってるのがはためにもはっきり分かって、だからこそ同情してしまうというか。部下たちもそういうどこか欠けているボスだからこそ愛していて、イーたちとの争いも、自分たちには分が悪いと分かっていながらも「俺だけはあの人を裏切れない」という気持ちで最後までついていったんじゃないかなと思ってしまいます。
身内のスーニンには激甘なところもその側面を強調してて、ラストにいくにつれて辛かったですね。スーニンはどうやって生きていくのかな…彼女なりの幸せを見つけてほしいです。

主役カプたちも大好きなんですが、ドンヤンとミンレイの主従カプもよかったですよね。
ドンヤンが一目を気にせずミンレイを甘やかすところもいいし、ミンレイは普段は怖い鬼軍曹って感じなのにミンレイに甘々対応をされると(ボス、示しがつきませんよ…)みたいな感じてわかりやすくうろたえてるのもかわいくて。ボスの前では感情がとりつくろえないミンレイを見ていると、だからこそドンヤンは猫かわいがりしてしまうのかもと理解できた気がしました。
最後に余命がきっといくばくもないミンレイのことを知っているからこそ、まだまだボス業を続けてもよかったのにあえてその職を降りて「二人だけの時間」を取ろうと頑張るドンヤンが健気で…。そりゃミンレイも泣いちゃうよ、と、ドラマを見ながら自分もつられ泣きしてしまいました。ミンレイの涙、綺麗だったな。二人のスピンオフも見てみたいです。
今回3人が見た「奇蹟」は、Amazonプライムビデオ、Huluで無料視聴できます。
ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨