映画「僕の世界の中心は」(2016)の全話ネタバレ感想・あらすじ・評価・動画配信|風変わりな家族と暮らす少年が、イケメンの転校生と運命の恋に落ち……。

映画

「アマプラ同時上映会」第148弾!

当サイトの運営者3人が、Amazonプライムビデオでアニメやドラマ・映画を同時視聴する企画です🎬✨

訳もなく胸がドキドキした日々
僕たちの友情は終わらないと思っていたー。

風変わりな家族と暮らす少年がひと夏に味わう体験を、「ヒトラーの忘れもの」のL・ホフマン主演で切なく描いた青春ドラマ、「僕の世界の中心は」

全編のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:Amazon.co.jp: 僕の世界の中心は(吹替版)を観る | Prime Video

謎めいたイケメン転校生×無責任な母親と頑固な姉に挟まれて息苦しいゲイの高校生 のお話。

<あらすじ>
サマーキャンプから帰ってきた青年フィルは、双子の姉妹と母の間に険悪な空気を感じ取る。
家での居心地が悪くなった彼は、残りの夏休みを女友だちカットと遊び歩いて過ごす。
そして新学期、謎めいた青年ニコラスが転校してくる。

 

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予告編・予告動画

 

こんな人におすすめ

  • 帝王・森川智之さん×蒼井翔太さんと聞いて胸が躍る🫀✨
  • ドイツの田舎の平凡なゲイ青年の純朴な初恋を見つめたい👀✨
  • 良いことも悪いこともあるありのままの人生を受け入れたい🤲

 

本作をもっとよく知るための小ネタ

ドイツの児童文学界の著名な作家A・シュタインヘーフェルによるYA(ヤングアダルト)小説を映画化。

「ヒトラーの忘れもの」で少年兵のひとりを演じ、第28回東京国際映画祭で最優秀男優賞を共同で受賞するなど国際的に注目を浴びたルイス・ホフマンが主人公の少年に扮してみずみずしい好演を披露。フィルが恋に落ちる転入生のニコラス役を「モンスターハンター」のヤニク・シューマンが、またフィルのエキセントリックな母親役には「コリーニ事件」のザビーネ・ティモテオが好演している。

日本語吹替版には人気声優でありながら歌手としても活動する蒼井翔太がフィルを演じ、フィルの恋人ニコラス役はベテラン声優である森川智之が演じた。

 

ネタバレ感想

花畑の中でおもちゃの弓を引いて遊ぶ姉弟。

田舎に住むゲイの高校生フィルは、平凡な日々を送っていました。女友達カット、名前で呼ばれたがる実母のグラス、双子の姉ダイアンとは息ぴったり。大叔母の家に住むフィル一家ですが、グラスは隣人たちとちっとも馴染もうとしません。

サマーキャンプに行ったフィルは帰りしな、実家の近くが嵐でめちゃくちゃになっていることに気づき、愕然とします。
帰宅すると、グラスとダイアンの間に険悪な空気が流れています。嵐のせいでぐちゃぐちゃな庭を散策しながら、ダイアンの木はどうなったのかグラスに尋ねますが、返事はありません。

最初にこの街に来た時、グラスは17歳で未婚の母でした。小さい町では、彼女は受け入れられませんでした。父は誰かと尋ねてもグラスははぐらかしてばかり。ダイアンは次第に興味をなくしていきましたが、フィルはいまだに父の不在が心の穴になっています。
幼い頃、ダイアンはグラスの元彼リストを作り、恋人だった期間に9ヶ月足してみれば計算が合うから「リストの3番目の人に違いない」と言います。

女友達のカットから会いたいと言われ、「マダム(カットの愛称)に会うのが待ちきれないよ」とふざけて返すフィル。カットは変わったものが好きで、グラスに憧れています。

「ビッチ」「落書きは正しく書け」と書いた車で大通りを爆走するグラス。幼いダイアンはうんざりしています。グラスはわがままで他人の考えなど気にしないので、周囲からはずるくて強かな女と言われていました。グラスは「私たちはいつも3人一緒よ。誰も私たちの生き方に指図できない」といつも言っていましたが、当時はまだ希望がありました。カイルという彼氏がいて、グラスもダイアンもフィルも幸せだったのです。

お互いの体にはちみつやチョコスプレーをつけて「パフェ」にする遊びをするフィルとカット。カットは父の書類を盗み見たところ、どうやら昔ここに住んでいた子が転校生として戻ってくるらしいと言います。「結構イケメン」ともったいぶって言うカットに興味津々のフィル。

薙ぎ倒された林の中を自転車で抜け、家へ戻るフィル。ダイアンは夜も家に帰らず、「用事がある」と一人で学校に行ってしまいます。ダイアンとグラスは近くにいても一切口をききません。

転校生はニコラスと名乗り、フィルは「やっと名前が分かった」と思います。
幼いフィルはグラスから子供ができたと知らされます。スノードームを与えられてじっと見ながら歩いていると、美しい少年とぶつかってしまいます。荷物をまとめて渡してくれる彼を目で追うフィル。フィルが恋に落ちたことに気づいたグラスは少年に手を振ります。帰宅するとスノードームがありません。

陸上のトラックを走るニコラスを見つめるフィル。
帰宅するとダイアンに声をかけますが、彼女はまた留守です。
カイルはダイアンにおもちゃの弓をプレゼントしてくれます。狩りの女神ディアナを例に出し、二人で遊べと言う彼。しかし、そのうちグラスはカイルに一方的に怒り、彼を追い出してしまいます。ダイアンはそんな母を侮蔑します。

虫の標本をさまざまな方向から見つめるフィル。ダイアンの部屋で、「ヤンより」と書かれた手紙の束を見つけます。

走るニコラスを見つめるフィルですが、ニコラスはきっと腹黒だと不機嫌そうなカット。自分の勘は当たるのだと言い、「あの男なんか変だ。セックス好きで収集癖もある」とニコラスを非難します。

「あるものの正体が分からない時は少し離れて見るといい。距離を置くことでより明確に見られる」と生物の授業で習います。
フィルがスーパーで買い物をしていると、ニコラスが「どこにいた?俺のトレーニング、今日は見にきてなかったから」と尋ねてきます。「残念だな、会いたかった」と言われ、「僕に?」とフィルの鼓動は高鳴ります。「もし明日来るなら終わるまで待っててくれ」とウインクされ、フィルは思わず「待つよ」と答えます。喜びのあまりカットを呼び出しますが、カットは彼氏のトーマスがフィルと浮気していると勘違いしていると怒っていたので言う機会を逃してしまいます。

自室で泣いているグラスにフィルは「明日は初デートなんだ。眠れなくて」と話しかけます。「愛してるか聞いちゃダメ。愛していたとしてもそうでなくても嘘かもしれないでしょ」とアドバイスをされ、フィルは腑に落ちないながらも自室に戻ります。

グラスは長い間ひとりで戦い、疲れ切っていました。病院に運ばれた時もそうでした。自室で血まみれのグラスにダイアンは必死で声をかけ、フィルは言われるがまま救急車を呼びました。赤ちゃんが何なのか理解していないフィルには何が起こったのか分かりませんでしたが、ダイアンは自分の殻に閉じこもるようになりました。全てが悪化し始めたのは、3人の世界に冷たいものが居座るようになったのは、この時からでした。

眠れないフィルを撫でるグラス。「人生は大きな家のようなもので、部屋はたくさんある。人生は時に予期せぬことが起こる。その衝撃は強烈ですぐには理解できなかったり、向き合えない自分が嫌になったりする。そんな時は恐怖を部屋に閉じ込めてしまうの。でもこれだけは覚えておいて。恐怖を閉じ込めた部屋の鍵は絶対に捨てちゃダメよ」

湖に行こうと誘うカットに「水着を持ってきてないし、クラスの手伝いもあるし」と断るフィル。一目散にニコラスの元へ向かうと、彼は「待っててくれたね」と微笑んでくれます。しかもトレーニング後に下着を見せつけるように脱ぎ、「一緒にどう?」とシャワーにまで誘ってきたのです。フィルは恐る恐る裸の彼に手を伸ばし、抱きしめます。シャワーに打たれながらキスをする2人。その時のことを思い出し、自転車を漕ぎながら両手を広げるフィル。

フィルは叔母・テレサに報告し、良かったわねと抱きしめられます。テレサの恋人・パスカルはセフレに違いないとからかいますが、フィルはまだゲイであることを家族に打ち明けていません。なので、テレサは家の納屋の鍵をデート場所に使うといいと差し出してくれます。
フィルが帰宅すると、グラスが明日はマイケルという大工が来るから早く帰ってきてと言われます。

ニコラスを連れて叔母の家の納屋に行くフィル。また彼と体を重ねます。フィルはニコラスのことなら何でも全部教えてと言います。フィルは何年も前にニコラスに会った気がすると言いますが、ニコラスは覚えていないと言ってベッドから去ります。
帰宅したフィルは慌てるグラスにマイケルを紹介されます。グラスはまた料理を失敗しますが、マイケルが笑って「パンケーキでも作ろう」と提案してくれたので2人はホッとします。
マイケルはフィルに「彼氏とはどう?」と尋ねられ、ギョッとします。グラスがフィルはゲイだと喋ったようです。グラスの言う通り、自分もまだ彼との関係はよく分からないとフィルは言います。

ダイアンはグラスの恋はどうせまたうまくいかないとフィルに愚痴ります。グラスの元彼のリストを引っ張り出してきてこそこそ見ていると、ダイアンから「そんなに知りたいなら直接聞けば?」と侮蔑するような視線を向けられます。
幼い頃、フィルはそのグラスの元彼リストを一度は取り上げられたのでした。「世界の中心はどこ?」とグラスに尋ねると、「それは人によるからなんとも言えない」と答えられます。

ニコラスにグラスと会わせてほしいと言われ、困惑するフィル。「この街の誰よりもおおらかだって聞いた。俺らのことを話した?」と問われ、頷くと、ニコラスは他に知っている人はいるのかと緊張した様子で問うてきます。カットにはまだ話していないと言うと、「嫉妬されるかもな」と言われます。さらにグラスに会いたいと乞われ、その願いに応えます。
グラスはニコラスを歓迎します。父親について考えるフィル。いない人のことをこんなに考えるなんておかしいと思いつつ、どんな歴史的な著名人も父親なしでうまくやれたんだから大丈夫だと自分に言い聞かせます。自分の部屋にニコラスを迎え入れると、フィルはニコラスの部屋に行きたいと言います。しかしニコラスは父は出張中、母はワイン漬けだから難しいと笑います。キスする2人。

マイケルを手伝い、庭に倒れた木を撤去するフィル。ダイアンとグラスの問題について何か聞いたかと問いますが、「彼女たちの問題だから聞いていない」と肩をすくめられます。

フィルが風呂に沈んで考え事をしていると、メイクをしたいからとダイアンが入ってきます。コーラとこれから会うのだそうです。カットに早く話したらと言われ、もじもじするフィル。「話せてよかった」とダイアンを見送ると、彼女は笑顔を返してきます。

トラックを走るニコラスを見つめるフィルに、カットがまたバニラ味のアイスを買ってきます。もう飽きたよと言いつつ2人で並んで食べますが、カットは「みんなあいつのことで大はしゃぎして馬鹿みたい」とニコラスを見て吐き捨てるように言います。ニコラスが嫌いなのではないことにホッとしたフィルは、ニコラスと付き合っていると打ち明けます。カットはあっさりとフィルを祝福し、「彼を好きになってほしい」と言うフィルに「あいつのために最高の笑顔を作ってあげるよ」とふざけます。

テレサの家の納屋でセックスにふけるニコラスとフィル。カットの父親への愚痴をフィルが聞いているとニコラスが近づいてきます。カットは口止め料にチェリーとバニラ味のアイスクリームを奢ってよとふざけます。その夏は3人で遊び、この楽しさが永遠に続くような気さえしていました。事後、眠るニコラスの背中に「I Love you」と指で文字を書くフィル。

そんな時、フィルにテレサから「ダイアンとコールが警察に捕まった」と連絡があります。そこにマイケルが現れ、グラスは来たくないと言っているから自分が来たと言います。テレサ曰く、ダイアンが犬をけしかけて男の子を噛ませて大怪我したのだそうです。
グラスは前々から知っていましたが、ダイアンには危険な部分がありました。それをフィルはこの事件で初めて知ります。
警察の事情聴取が終わり、マイケルはコーラを送っていきます。帰宅したダイアンにグラスは犬をけしかけたのだろうと頭ごなしに叱り、ダイアンは「私の言うことより他人の言うことを信じるのね」と言い返します。「あんたは異常な行動をする子だもの」と言うグラスに、「私の友達はゆきずりの男とセックスしないだけマシ」と反撃するダイアン。ダイアンの話を聞こうとフィルは提案しますが、グラスは「もう無理。私に指図しないで」とグラスはフィルを拒絶します。

フィルはダイアンに話を聞こうとしますが、ダイアンは苛立っています。「どうして僕たち昔みたいになれないのかな」とぽつりと不安を漏らすフィル。
グラスは話を聞こうとするマイケルを追い払おうとしますが、マイケルは「君たちが大切なんだ」と、泣きじゃくるグラスを抱きしめます。

夜中に家を抜け出したダイアンをひっそりと追うフィル。しかしダイアンに見つかってしまいます。ダイアンが何も話してくれないから心配でと言うフィルに、ダイアンは「そうする理由があるからよ」としか言ってくれません。
フィルは荷物を詰めると、テレサの家の納屋へ向かいます。翌朝、ニコラスがカットを連れてやってきます。遊ぼうと外に元気よく出ていく2人をぼんやりと見送るフィル。
セックスをした後、フィルは「僕は最低だけど君は最高。君といないと気分が悪くなるんだ。それってどうなんだろう?」と不安がります。ニコラスは「大袈裟に考えるな」とフィルを宥めます。甘えるような仕草をするニコラスに「放っておいて」と突き放すフィル。後で「さっきはごめん」と謝りますが、ニコラスは気分を害したようで無言で帰ってしまいます。

「私の心はあなたのために」と書かれたプレートを見ながら、パスカルに「テレサとは幸せ?」と尋ねると、「相対的には幸せ」と返ってきます。「ニコラスのことが分からない。愛されてるのか、どう思われてるのか」と言うフィルに「本人に聞きなさい。答えを聞くのが怖いのね」と肩をすくめるパスカル。「彼は僕の何もかも知っているのに、僕は何も知らない。だけど愛してる」と言うフィルに、パスカルは「謎めいた王子様だからこそ愛してるんでしょ。あなたの人生なんだからぼさっとしてないで主体的に動いて!主導権を握るのよ」と核心を突きます。

ニコラスの家に行くことになったフィル。「ご両親に僕たちのこと、話した?」と尋ねても、「話しても無駄さ」と返されてしまいます。物置が気になるフィルはニコラスの制止を振り切り、中に入ります。
「人に捨てられたりなくされたりして、存在の意味をなくしたものたちだよ。ものをなくすのは偶然なんかじゃない。これは蔑ろにされたものたちだ。ここに俺は自分の世界を作った。居場所を与えたんだ」と説明するニコラスに「これをどうするの?」と尋ねるフィル。ニコラスは「どうもしない。イカれてるだろ?だから誰にも話さない」と言います。突然服を脱ぐニコラスにキスをされるフィル。

マイケルの工場でかんなの削り方を習うフィル。小さな木箱を作り上げ、嬉しそうに2人で微笑みます。
帰宅したフィルにいつ戻ってくるのかと問うグラス。ダイアンはどうするのかとフィルが問うても、グラスは話をはぐらかそうとします。3人で住んでいるのだから3人の問題だと厳しい口調で言うフィル。グラスはフィルに帰ってきてほしいからダイアンと話すがタイミングは自分が決めると言います。

作った木箱をニコラスの家の物置に持っていくフィル。物置の中を見て、フィルは突然走り去ってしまいます。そして家に戻ると、庭で木箱を泣きながら叩き壊します。物置の中では、ニコラスとカットがセックスしていたのです。

テレサの家でふて寝し続けるフィルに、「いつまで隠れてるつもり?もう言い訳はネタ切れよ」と話しかけるテレサ。グラスの家に戻るべきだと諭しますが、グラスとダイアンが仲直りするまで帰らないと頑固に言い張るフィル。2人とも僕なんてどうでもいいんだと言うフィルに、あなたが必要だとテレサは言います。「恐怖を部屋に隠した時、部屋の鍵を捨てないでと言ったのはどうしてだと思う?いつか気づくからよ。もっと大切で美しいところに辿り着くには、その部屋が必要だったって」と言いながら、テレサはフィルの頭を撫でます。
マイケルの車でグラスはフィルを迎えにきました。帰宅してすぐ、庭にダイアンのものがないと焦って言うフィルに、「あなたの後に出て行った。行き先は言わなかった。その話はまた今度。言ってもどうせ理解できないわ」とグラスは諦めたように言います。「それでも僕はここにいる。逃げたりしない」と重ねるフィルに、グラスは観念したように「押し花の貼ってある大きなアルバムを知ってるでしょ?昔のことが描いてある…」と言います。慌ててアルバムを探すと、1ページだけ抜けています。フィルはダイアンの部屋に入り、そのページを必死で探します。困惑するグラス。ダイアンの部屋にその1ページは隠されるようにしてありました。

昔の女性は魅力的になるためにベラドンナの毒を使ったとダイアンとフィルに教えるグラス。わずかでも摂取すると瞳孔が開いて目が大きく輝いて見えるのです。「その結果望まないものを授かった場合でも、同じように毒を飲めば問題解決」と陽気に言うグラスとその横で苦笑するテレサ。幼いフィルは、グラスが何を言っているのか分かりません。
フィルは慌てて病院に向かいます。待合室でぼうっとしているダイアンを見つけると、彼女はコーラの家にお世話になっていると言います。「あの事件は君がやったんだろ?どうしたの」と、犬をけしかけた事件についてフィルが尋ねると、ダイアンは「分かってるでしょ。みんなグラスを自分の身勝手で追い出した。その度に私たちは孤独になった。そこにカイルが現れて、私たちはうまくいっていた。だからその頃に戻りたくて…すごく腹が立ったわ。それで『父親を与えないなら子供を産む資格はない』と思ったの」ベッドの上で血まみれであえぐグラスの姿を思い出すダイアン。「私のせいで母さんは死ぬところだった。永遠に忘れようと思ったけど、お墓の前にいる母さんを見るたびに思い出してしまう。1年前、私はある人と出会った」と言うダイアンに、「ヤンだろ。君の部屋で手紙を見た」と言うフィル。ダイアンは驚きながらも、ヤンは優しく自分の怒りに寄り添ってくれたと言い、あの嵐の夜にダイアンに会うために向かっていたヤンは吹き飛ばされ、植物人間状態なのだと病床の彼を紹介します。ダイアンはヤンに毎日会いに来ていましたが、不安定な心を支えてくれる人はいませんでした。そんな中、グラスは彼氏と子供を作る相談をしており、カッとなったダイアンはかつて彼女に毒を飲ませたことを暴露してしまいます。「あの日死んでくれればよかった」と思わず言ってしまったダイアンは、「あなたはいなかった」とぽつりとこぼします。フィルはダイアンを抱きしめ、「家にいる。帰ってきたんだ」と言います。

翌日、ニコラスが家を訪ねてきて、一緒に散歩しながら「最近お前変だぞ」と言ってきます。フィルが「君とカットを物置で見た。カットを愛してるの?」と尋ねると、ニコラスは面食らったように「俺への気持ちが愛だとなぜ分かる?俺には君が必要だ。これまで通り3人でいよう」と言い出し、フィルは「君を共有するなんて…それじゃ足りないとなぜ分からないの?」と言い返します。フィルはニコラスにキスをし、彼の元から去ります。ニコラスから呼びかけられても無視し、テレサの家に向かうと、テレサとパスカルに抱きしめられながら泣きじゃくります。

続くグラスとの平穏な日々。帰宅中にカットが「もしあんたが私と話してもいいと思ってくれるなら、私は何百年でも待ってるから」と話しかけてきますが、フィルは真っ直ぐに前を向いたまま彼女を無視します。

庭で花火をして、フィルのアメリカ行きを祝うグラスとフィル、マイケル、テレサとパスカル。フィルはテレサから小型のサバイバルキットを貰います。誰か来たようで、グラスはプレゼントの箱を渡してきます。開けてみると、中には幼い頃落としたはずのスノードームが入っていました。フィルはスノードームを置くと、慌ててグラスたちの乾杯の音頭に混ざります。家に入ると、ダイアンが「大昔から壁に貼ってある地図よりいいでしょ」とアメリカのガイドブックをプレゼントしてくれます。「もし3番目の彼に会えたら教えてね」と言うダイアンを「一緒に行こう」と誘いますが、彼女は「それぞれの人生に向き合わないとね。たった3週間じゃ何も変わらないかもしれないけど。とりあえずまずはグラスのリストを破る」とお茶目に言います。「もう破った」とフィルが言うので、ダイアンは笑います。

その夜、フィルの部屋にグラスが「朝は苦手だからお見送りに来た」と入ってきます。「提案がある。なんでも聞いて、なんでも話すから」と言う彼女に、フィルは自分の父親について尋ねます。グラスは「彼は素晴らしい人だった。けれど彼は繊細すぎて私はあなたたちを妊娠したのをきっかけに彼から離れた。けれどこんなに良心が痛むなんて思わなかった。今まで話さなかったのは、黙っている方が楽だからよ」と言います。フィルはもう一度父親の名前を尋ねますが、グラスは「あなたの夢が叶うのを願ってる。でも期待しすぎないでね、叶わなかった時つらいから」とフィルにキスをして煙に巻くと、去ってしまいます。

マイケルの車で駅までフィルの見送りに行くグラスとダイアン、2人の顔にはうっすらと笑みが浮かんでいます。グラスはフィルを見送る時に一度呼び止めると、彼の耳にそっと父の名前をささやき、彼を見送ります。

グラスの料理さえ懐かしく思い出しそうだと思い返すフィル。とりあえず今は大叔母の家には住んでおらず、隣人たちももうどうでもいいとフィルは言います。うちは何もかも複雑だけど、家族のいる場所が僕の世界の中心だと断言します。会えるかな、父さんに…と思いながらも、父という存在に縛られていない自分に気づくフィル。いつの間にか心の穴は小さくなっていました。「僕は心の扉を開く」と決心します。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

まさかニコラスとカットに裏切られるとは…。木箱を壊すフィルがかわいそうで、胸が痛かったです。学校でのフィルの様子はほとんど映らなかったけど、どうなっていたんだろうなあ。家族は一度はめちゃくちゃになったけれど、フィルが成長したおかげでそれぞれがそれぞれの幸せを掴もうと頑張れるようになって、良いエンドだなぁと感じました😢✨

小錦あや
小錦あや

鑑賞後に他の方の感想を見ていたら、「フィルが純粋すぎる」「現実に向き合っていない。夢見がちすぎる」という声も見かけましたね。ダイアンが現実主義的なだけに、特にフィルがそう感じられるのかも。でもだからと言ってそれが悪いとは個人的には思いませんでした。フィルなりに現実に向き合った結果があれだったのかなって。フィルは自分なりに折り合いをつけて、「家族が世界の中心だ」って思えたし、テレサという頼れる叔母もいるけれど、ダイアンが心配だなあ。ヤンに早く元気になってほしいです。

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

グラスのような無責任でいつまでも少女のような母親って、いますよね。ダイアンの「父親を与えないなら子供を産む資格はない」には考えさせられました。それにしても、まさかグラスを流産させようとしたとは…なぜあんなにベッド上でグラスが出血しているのか分からなかったのですが、種明かしを聞いてかなり驚きました。グラスは変わらないし、ダイアンが変わるしか2人の関係性を変える方法はないのかもしれないけれど…なんとも言えない苦々しさが2人の間には感じられましたね…。

今回3人が見た「僕の世界の中心は」は、Amazonプライムビデオで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

引用:Amazon.co.jp: 僕の世界の中心は(吹替版)を観る | Prime Video

 

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