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スランプに陥っている元ベストセラー作家を中心に、彼を取り巻く人々の複雑な恋愛事情を描いた群像ラブコメディ、「ジャンルだけロマンス」。
全編のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。
早速見てみましょう!
登場人物とあらすじ
引用:Amazon.co.jp: ジャンルだけロマンス(字幕版)を観る | Prime Video
スランプ中の浮気性なヘテロ作家×作家志望のゲイ大学生 のお話。
<あらすじ>
7年もの間、まったく執筆ができていない元ベストセラー作家のヒョンは、離婚した元妻に振り回され、後輩作家にはどんどんと追い抜かれていき、親友の出版社代表からは新作を書かなければ違約金を払えと迫られ、まさに崖っぷちにいた。
その上、失恋のせいで情緒不安定な息子は、隣家の売れない女優の人妻と遊びほうけている。
心配ごとがつきないヒョンの前に、作家を目指しているという男子学生のユ・ジンが現れ、突然、愛の告白をしてくる。
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予告編・予告動画
こんな人におすすめ
- ヘテロに恋するゲイの葛藤を見つめたい👀
- 韓国映画でのゲイの描かれ方が知りたい🇰🇷
- 愛について立ち止まって考えてみたい💭
本作をもっとよく知るための小ネタ
①主演は「エクストリーム・ジョブ」「7番房の奇跡」など幅広いジャンルで活躍するリュ・スンリョン。共演に「マイ・ディア・ミスター 私のおじさん」のオ・ナラ、「声 姿なき犯罪者」のキム・ヒウォンら。
引用:ジャンルだけロマンス : 作品情報・キャスト・あらすじ・動画 – 映画.com
②「ポイントブランク 標的にされた男」でリュ・スンリョンとも共演した俳優のチョ・ウンジがメガホンをとり、長編初監督を務めた。
引用:ジャンルだけロマンス : 作品情報・キャスト・あらすじ・動画 – 映画.com
ネタバレ感想
「7年間も本を出さないなんてありえない。遅延損害金は契約金の2倍だ」と言うチョン代表に、「キム・ヒョンはスイスで執筆に集中してるはずです」と言うスンモ。「ヒョン先生は韓国にいますよ」と釣り雑誌の表紙でフナを片手に笑顔で写るヒョンを見せるアシスタント。
スンモに「キム・ドンジュ先生が亡くなった」と言われてヒョンが広川駅に向かうと、そこでは70歳を祝う大宴会が開かれていました。携帯には、元妻のパク・ミエから「午後4時 担任と面談」とメッセージが届いています。ヒョンはすっかり忘れていました。
担任から「宿題もしてこないし、返事もしない」と怒られるヒョンの息子・ソンギョン。ミエは「うちに問題はありません」と言い切ります。ソンギョンは同級生の女子生徒と付き合っていましたが、「あんた以外の人の子を妊娠したから」と塾でも学校でも避けられ激しくショックを受けます。
ナム・ジンの家を訪ねたヒョンは「俺の文章や安っぽいゲイの感傷だと書評を書いたらしいな」と激怒されます。彼の家で世話になっている作家志望の大学生ユ・ジンは「なぜ先生は書けないと思います?持っているものを失うのが怖いからです」と言い当てます。
夜の街をうろついていたソンギョンは見知らぬ女性にタバコの吸い方を指南されます。
ミエに再婚しろと焚きつけるヒョンですが、酒を飲んで世間話をしているうちにムラムラして二人はセックスしようとしますがソンギョンに見られて焦ります。
スンモはミエを口説き中で、一緒に旅行に行くのに完璧なスケジュールリストを自信満々に見せます。
帰宅したヒョンをユ・ジンが訪ねてきます。ヒョンの人間関係には興味がないと言うユ・ジンに、「関係は物書きの基本だろ。葛藤は最高の題材だ。興味を持てよ」とアドバイスします。「実は酒癖が悪くて、翌日すべてを思い出すんです」と話すユ・ジンは、突然ヒョンに「先生を愛してます」と言うなり爆睡してしまいます。
ヒョンが起きると、机の上には「僕の小説です。読んでください」とメモが貼り付けられた紙の束があります。
ヒョンが受け持っている大学の講義に顔を出すと、受講生の中にユ・ジンがいるのを見つけます。ユ・ジンはヒョンが研究休暇を取っている間は休学していたらしく、ヒョンは寒気を覚えて「他の講義を取れ」と言うなり慌てて駆け出します。
ヒョンの家にスンモが訪ねてきて、「今年中に書かないとアウトだぞ。投資家たちが騒いでる。締め切りを過ぎたら損害金が12億ウォンだ。学科長がムン・エリに来学期から講義を頼んだらしい。下から若い人材が追って来てるぞ」と苦言を呈します。
「ソンギョンが大学に行かないって引きこもってる。大学卒業まで養育費を出す約束でしょ?大学にいかなければ養育費が膨れるだけよ!あなたが合意書に書いたんでしょ」と電話してきたミエ。養育費を払いたくないヒョンは慌てて飛び起きます。ソンギョンを進学させるため説得しようとしますが、離婚してもなおミエと肉体関係を続けていたことを見破られ、「じゃあ離婚するなよ」と激怒されてしまいます。
「出張の間、ソンギョンをお願いね」と言うミエに、「保険を売るのに江原道まで行くのか?俺も行く。あと、飯も作ってくれよ。金も払ってるんだからさ」と言うヒョン。ミエは「あんたが浮気したからもらってる金よ!偉そうにしないで!」と激怒して彼を追い出します。
ヒョンが学食で昼食を取っていると、ユ・ジンが目の前に座ってきます。「別の講義を取れと言っただろ」と言っても、「愛する人に愛してると言っただけです」とユ・ジンは飄々としています。「それが問題だ。相手の感情を無視するのは愛じゃない」と諭すヒョン。「先生に僕の愛を受け入れろとは言っていません。愛と講義は別です。僕の書いた作品を読みましたか?」と問われ、「いいや」と返すヒョン。
その夜、スンモから「ユ・ジンの作品、いいな。尖った感じで受けると思う。長編でいくぞ」と言われ、彼の作品を読むヒョン。読み終えて深いため息をつきます。
出張に行くミエはソンギョンを一人で留守番させるのが心配で、ヒョンを呼ぶといいますが、ソンギョンはそれを断ります。ミエと別れた瞬間に家に逆戻りし、「ソンギョンは盲腸なのでしばらく学校をお休みします」とミエのふりをして学校に連絡をするソンギョン。
スンモは「ヒョンは恋愛中だな。そういう繊細な文章だった」と言い、ミエは最初はヒョンに恋愛などできるはずがないと笑い飛ばしますが、スンモがヒョンと知り合って30年も経つことを思い出し、「相手はどんな女かしら」と考え込みます。
「教授は特別講演に来られるかとムン先生が」と電話を受け、「行く」と答えるヒョン。ユ・ジンの作品を掴むと、彼の家に向かいます。彼の部屋の壁に貼られた写真を見ていると、ユ・ジンが解説してくれます。「ウジュピス共和国です。リトアニアの首都になる村で、エイプリルフールだけ独立国家になります。幸せにならない権利もあるんですよ」。
ユ・ジンに淹れてもらったコーヒーを飲むヒョン。作品を読んだかとユ・ジンに問われ、否定してしまいます。
タバコの吸い方を教えてくれた女性は、ソンギョンに声をかけます。彼女はソンギョンについてきて、ゲームセンターやカラオケをソンギョン以上に楽しみます。
「あいつ(ヒョン)は浮気のために妻子を外国に行かせてるのよ。こうしちゃいられないわ」と瞑想を抜け出そうとするミエを止めるスンモ。
ムン・エリの特別講演が大学で開かれます。ムン・エリはヒョンを「尊敬する先輩」と立てます。講演後の飲み会で、ブッカー賞の候補になったと盛り上がる周囲に、「最後に落選したら恥ずかしい」と本人に釘を刺すヒョン。最終選考に残れば171万ウォン、受賞すれば9000万ウォンもの賞金が出るそうです。「たったそれっぽっちか」と馬鹿にするヒョン。「私は先輩を尊敬してます。才能を失ったと誰が言おうと信じてますから」と言うムン・エリに、ヒョンは「侮辱か?」と憤ります。飲み会を離れ、一人で飲み直すヒョン。海外にいる娘のウニュからテレビ電話がかかって、デレデレに。
雨の中、ヒョンが千鳥足で歩いていると車に轢かれかけます。運転手から罵倒されますが、「殺せばいいだろ!」と逆ギレするヒョン。そこにユ・ジンが駆け寄ってきて、「使ってください」と傘を差し出して帰っていきます。彼を引き止めるヒョン。
「お前に下心はない。切羽詰まってるから頼んでるんだ。俺は女が好きだ」と言うヒョンに、「僕と先生は違うように生まれてきただけです」と頷くユ・ジン。
「新人?大丈夫なのか?」とスンモに心配されますが、ヒョンは言うことを聞きません。
「新人作家って女?止めるべきなら止めて」と文句を言うミエに、「いい加減、ヒョンの話はやめろよ」と激怒するスンモ。
帰宅するソンギョンの後をつけて、「食事は済ませた?」と勝手に夕飯を作り出す女性。「美術館の隣の動物園」って知ってる?私は女優よ」と言う女性をいぶかしげに見つめるソンギョン。
ユ・ジンの家で荷造りをしながら、「長編ならミステリーがいい。お前が若い男で俺が年寄りの男、年寄の男の妻も入れて三角の構図を作り、関係を広げるんだ」と提案するヒョン。ユ・ジンの家で、ヒョンは彼とともにリレー形式で小説を書くことに。
「作家は筆力ではなく忍耐から生まれる。腰を据えて書けってことだ。締め切りがあるからスピードを落とすなよ」とアドバイスをしますが、ユ・ジンの方が筆が速いようです。
ソンギョンが電話に出ないことに焦れるミエ。
女性はソンギョンの家に住み着いて、一緒に食事をしたりゲームをしたりしています。彼女に元カノのぐちを聞いてもらい、慰められ、さらにゲーム中に手を握られ、ドギマギするソンギョン。
「ざんげは人間の基本だ。それで本当の成長を遂げることができる」と言うヒョンに、「愛は罪でもないのにざんげを?」と返すユ・ジン。ヒョンは「話が通じないやつだな!俺を見る時はサングラスをしろ!気詰まりだから!」と逆ギレし、ユ・ジンは呆れます。
「”欲望の翼”だな」とテレビに流れる映像を見ながら言うヒョン。「このシーンが一番好きです。僕に似てます。拒絶された人の後ろ姿はみんな同じだ」と言うユ・ジン。ユ・ジンの後ろ姿を撮って「映画と同じだ」と笑うヒョン。
女性と過ごしている間に、どんどん彼女にムラついてくるソンギョン。
苛ついているスンモに「幼稚ね!一日中ぴりぴりして私が言うことにケチつけて。こんな訓練みたいな旅行させるから疲れた!」と激怒するミエ。ミエが「車を停めて」と大騒ぎするので、事故に遭ってしまいます。保険会社が来たら同乗者を調べられるからと逃げようとするミエに「離婚して10年ならいいだろ」と困惑するスンモ。しかしミエは「ヒョンの元妻と交際してるなんて友達や会社の人に言える?言えないでしょ」と言うと、タクシーを呼んで一人で帰ってしまいます。
ナム・ジンの家から荷物を運び出すユ・ジン。ナム・ジンから「あいつは僕達と違う。お前が傷つくぞ」と忠告されますが、「何も願ってないから傷つきません」と言ってユ・ジンは家に帰っていきます。バス停でバスを待っていると、予想外にもヒョンが迎えに来てくれます。ヒョンが「見つめるな」と言うので、サングラスをかけて見つめるユ・ジン。
カミソリはないかとヒョンに言われ、「父は理髪師だったんです」と言いながら彼のヒゲを剃ってやるユ・ジン。もうずっと父には会っていないがいつか本が出たら会いに行くと言うユ・ジンを、「理解できなくても会いたいはずだ」と説得するヒョン。
ミエの家の前に行き、「俺が悪かった。着信拒否しないで」と涙ながらに留守電を残すスンモ。
ヒョンが久々に家に帰ると、スーツケースと真新しいタオルが置いてあります。ヒョンに飛びかかる若い女性。ヒョンは「ヘジン?」と驚きます。
ユ・ジンを訪ねてきたナム・ジンは、彼の手を握り、「僕達は同類で会うべきだ。本当に優しくするよ。僕のところに来い。あんなクズみたいな小説を書くやつに…なぜ僕じゃだめなんだ?」と説得しますが、ユ・ジンは「先生の安っぽい感傷とは違うから」と言い、殴られます。
妻が帰国したからしばらくメールでやりとりしようと言うヒョン。ユ・ジンはどこか落ち込んだ様子です。
女性とアカウントを交換し、毎日「おやすみ」のやりとりをするソンギョン。ソンギョンはでれでれしていますが、真っ暗な部屋にミエが座っているのを見て思わず叫びます。「中学の時に取った盲腸がまた炎症を起こしたそうね?」とソンギョンに鬼の形相で迫ります。
ヒョンに何度も電話をかけるミエですが、そのたびにヘジンに「シャワー中なの」などと邪魔をされます。ミエにヒョンが呼び出されたので、ついていくヘジン。
「出張中に子守を頼んだのに一度も来なかったの?」と激怒するミエをいなしながら、ソンギョンに向き合うヒョン。「学校にも行かずどこで何をしてた?我慢してもやらなきゃいけないことがあるだろ」と説教するヒョンに、「じゃあ我慢して離婚しなきゃよかっただろ」と言い返すソンギョン。「もうこんな家にいたくない!」とソンギョンは発狂。
部屋を飛び出すと、リビングにはヘジンが招き入れたスンモが座っています。ソンギョンは「母さんはこのおじさんと江原道に旅行に行ってたんだ」「ヘジンおばさん、父さんは母さんと浮気してた」と暴露するソンギョン。大喧嘩になる四人。
女性はソンギョンの隣人で、彼を家に入れてやります。夫は出張中なのだと言う女性が、部屋で「愛は突然やってくる…」と嘆いているのを聞いててっきり自分のことだと思い込むソンギョン。しかし実は彼女は動画をただ復唱していただけでした。ソンギョンはすっかり彼女に夢中になり、デートにかまける日々。
ヒョンはスンモに企画書を提出します。「人生ってやつは嫌いだ」とぼやくヒョンに、「俺達の中で唯一物書きで食っていけてるのはお前だけだ。頑張れよ」と励ますスンモ。「生活のために書くのは辛くてたまらん。50歳にもなって俺は何してるんだろう」とヒョンはぼやきます。「俺が先にミエを好きになったんだ」と言うスンモに、「ミエも幸せになるべきだよ」と返すヒョン。
泥酔して眠りこけるヒョンを叩き起こすヘジン。「提案は3つあるから選んで。その1、あなたは私に合わせる顔がないから離婚届を揃えて私に離婚を提案し離婚する。その2、私があなたを信頼できず悩んだ挙げ句あなたに離婚を提案し離婚をする。その3、協議離婚をする」と言うヘジンの手を握り、「もう二度としないよ」と言うヒョン。ヘジンは「3にしましょう」とヒョンをビンタして出ていきます。
「愛してるわ」と言うミエに、「俺も愛してるが着信拒否されて、死にたいとまで思って…」と泣きじゃくるスンモ。
授業に顔を出したヒョンが「欠席者は?」と生徒に訪ねると、「ゲイ」と返ってきます。「今言ったのは誰だ?」と顔をしかめるヒョン。ユ・ジンの携帯に電話しますが、「電源が入っていないため…」と返ってきます。ユ・ジンの家に行くと、彼の家を案内してくれた近所のサムが喪服を着て帰ってきていました。
ヒョンが喪服を着て葬式に顔を出すと、ユ・ジンがいました。「膵臓がんの末期だったそうです」と言うユ・ジン。「自分を責めるな」とヒョンが慰めると、ユ・ジンは「カミングアウトして最後に父に会った時、本を買ってくれたんです。”空っぽの空間”。なぜ買ってくれたか、読んでわかりました。その時から先生が好きです」とつぶやきます。「それは一種の文学的な憧れのようなものだ。慰めを愛情と誤解することはいくらでもある」と言うヒョンに、「一度だけ僕を抱きしめてください」と頼むユ・ジン。「愛です。自分の気持はわかります」と言うユ・ジンに、「父親の葬儀で何を言ってる」と困惑するヒョン。
ユ・ジンとの連作の続きを書こうとするヒョンですが、筆が進まず「まいったな」とため息をつきます。ユ・ジンはヒョンの講義に顔を出した後、「二人の男」というタイトルでヒョンに自分の作品データを提出します。
「葬儀は済んだか?出版社から連絡が行く。契約もあるからしっかり終わらせよう。今後のことは出版社から連絡が行く」とユ・ジンを突き放すヒョン。
スンモと契約書をかわすユ・ジン。スンモは「ヒョン先生は来ませんね」とぼやきながら、「本の中で年寄りの男のことを愛する心理が細やかに描かれていたので、聞いてもいいですか?うちの社訓が”オープンマインド”なもので」と言うスンモ。そこにヒョンがやってきたため、話は途切れます。
出版を祝う飲み会で、ヒョンの名前は出されたもののユ・ジンの名前が出なかったので、ヒョンはスンモに名前を出すよう促します。うつむくユ・ジン。
「今日は家に帰りなさい」と言う女性に「僕も同じ気持ちだよ、愛してる」と携帯で文字を流して告白するソンギョン。しかしちょうど女性の夫が帰ってきて、「ジョンウォンに何の用だ」とソンギョンに掴みかかります。ソンギョンは「ジョンウォンさんを愛してます」と言い、彼女の夫に殴られます。
泥酔したスンモをタクシーに乗せたヒョンは、警察署から呼び出されます。ソンギョンを引き取りに警察署に行ったヒョンは、「相互暴行です。旦那さんは病院に。彼女は処罰は望まないとか」と警官に説明され、平謝りします。「ソンギョンは悪くないんです」と言うと、ジョンウォンは先に警察署を出ます。「僕のことを好きだと部屋で言ってたじゃないか」と追いすがるソンギョンに、「こんな出来損ないなんか好きにならない」とその手を払いのけるジョンウォン。「ムン・ジョンウォン、待て!」と泣きながら追いかけるソンギョン。
泣きながら帰宅したソンギョンにぎょっとするミエ。「時間が経てば治るよ」と慰めるヒョンに、「こんなに胸が痛いのにどうやって治るんだよ」と泣きじゃくるソンギョン。
「二人の男」は大反響。しかし、ナム・ジンが「僕の知り合いの作家の作品を安っぽいゲイの感傷だと批判したキム・ヒョンが共同執筆者のユ・ジンと同棲してたんです。そして愛を育んだ。自分のことを棚に上げて人を責めてるんです」と匿名で暴露。ヒョンとユ・ジンは教授と学生の関係だとすぐに知れ渡り、大学内でヒョンは白い目で見られるようになります。「二人の男」がもともとはユ・ジンの作品だということもリークされてしまいます。
「お前があいつに傷つけられないと言っても、あいつは違うさ。お前自体が傷だからな」とナム・ジンに吐き捨てられたことを思い出すユ・ジン。
自宅に引きこもるヒョンのそばにいるスンモ。ユ・ジンの自宅周辺には記者が張り込んでいて近づけなかったと言う彼に、「それでも行くべきだ」と憤るヒョン。「釈明記事は出したが、広告主と投資家が記者会見を望んでる。たとえ事実でも違うと言え。それがみんなのためだ。ユ・ジンが一方的に好きで、共同執筆は同意の上で行ったってな。難しくないだろ?」と言うスンモに、「違約金はいくらだ?」と問うヒョン。「この家を売っても返せないよ!金より今後の心配をしろ。筆を折りたいのか?いいから俺達が言うとおりに答えろ」と言うスンモを振り払い、「できない!そんなにひどい男じゃない。借金してでも違約金を払う。投資家たちを黙らせろ」とユ・ジンに会いに行こうとするヒョン。
その時、ニュースから「ユ・ジンです」と彼の声が聞こえてきます。
「ヒョンさんとの熱愛を否定しますか?デビューを条件に共同執筆したことを否定しますか?」と問うキャスターに、「僕がヒョン先生を愛しているのは事実です。先生は僕を愛していません。僕とは違うから。ナム・ジン先生の話は嘘です。何の条件もなく共同執筆しました。僕は傷つくのが趣味で克服するのが特技だから大丈夫です」と微笑むユ・ジン。ヒョンは呆然とテレビの画面を見つめます。
ヒョンがユ・ジンの家に行くと、そこは空き家になっていました。落ちていた鉛筆を拾い上げ、壁に貼られた写真たちをぼんやりと見つめるヒョン。
「今日はブックコンサートだぞ!」と電話をかけてきたスンモに、「ユ・ジンが来なければやらない」と駄々をこねるヒョン。
「この作品で伝えたかったことは?」と司会者に問われ、「関係について言いたかったんです。人を愛する気持ちを誰も卑下することはできません。ただ自分を愛する人を自分が愛しているかどうか、あるいは自分が愛している人が自分を愛しているか、その関係の中で成長し変化する姿を描きました」と答えるヒョン。
「ユ・ジン先生の短編を読み、無謀とも言えた昔に戻った気がしたそうですね。当時のヒョン先生の文章とユ・ジン先生の文章は似ていましたか?」と参加者に問われ、「似ていませんでした。ユ・ジン先生の方が素晴らしい。ユ・ジン先生は存在自体が文学でした」と答えるヒョン。「共同執筆をしてどうだったんでしょう。恋愛観が違って衝突はありませんでしたか?」という質問には、「たくさん喧嘩しました。それで、久しぶりにものを書く幸せを味わえました」と笑うヒョン。「ユ・ジン先生に伝えたいことは?」の質問には、「色を混ぜたところで、その色は消えない。他の色に見えるだけで。その中にはよく知っている…」と言葉を続けた瞬間、「ムン・エリ先生がブッカー賞を受賞しました!」とスンモたちが大騒ぎします。「ちくしょう」と吐き捨てるヒョンの姿を、カメラが捉えていました。
ウジュピス共和国に入国するヒョン。「何か書いてこいよ。釣りをしてバレたら…」と心配するスンモの電話をぶった切ると、楽しげな自撮りをたくさん撮ります。
「一つの文章が集まって小説になるように、うずく感情が集まり人生になる。ひどく心を痛めて別れ、愛を守り、互いに慰め合う」と思うヒョン。「誰にも幸せにならない権利がある」と書かれたウジュピス共和国憲法を読みます。「その痛い時代を彼らも過ごした。ある者は若く無謀で他と違っていても、主人公たちはきらびやかに、または癒えていく傷で人生の1ページを埋めていった。だが俺はまだペンを持てないでいたた。傷を克服しようとする彼に、この言葉を伝えなければペンは持てない。お前は誰かの傷じゃない。お雨は俺にとっての慰めだった」と思うヒョンの前に、笑顔のユ・ジンが現れます。
「”色を混ぜたところで、その色は消えない。他の色に見えるだけで。その中にはよく知っている元の色がある”と言うつもりだったんですよね?ムン先生のブッカー賞受賞で埋もれたけど」と言うユ・ジンに、「今日俺達はここの国民だな?」と言うと「二人の男」を投げ渡し「ありがとう」とつぶやくヒョン。「愛してます。今日はエイプリルフールだからいいでしょう?」と言うユ・ジンに、顔をくしゃくしゃにして笑うヒョンでした。
ソンギョンはジョンウォンがテレビの中で演技をしているのを町中のテレビで見かけて笑顔になります。スンモはミエにプロポーズし、新婚旅行先のハワイでのスケジュールを手渡してぎょっとされます。
まとめ

10年も前に離婚した妻とセフレ状態のヒョン、ヒョンとセフレ状態にありながら彼の親友と付き合っているミエ、両親の不倫セックスを目撃してしまうソンギョン(彼女には「他の男の子を妊娠したから」と振られ、隣の人妻に片思いしている)、ヒョンがヘテロと知りながら片思いしているユ・ジン。特にユ・ジン以外のヒョン一家は全員が人に打ち明けづらい恋愛をしていて、苦しんでいます。
ソンギョンがジョンウォンを「おばさん」と蔑称で呼びながらもどこからどう見てもメロメロで、結局彼女にフラれて大泣きするシーンはなんとも切ないものがありました。彼を慰めるヒョンの表情にも、忘れていた恋の痛みを思い出したような苦しみが宿っていて、いいシーンだなあとしみじみ感じましたね。

ナム・ジンがユ・ジンに対して、同じ性的指向の仲間にも関わらず名誉男性的な発言をしたり、ユ・ジンがヒョンの犠牲になるオチ(ヒョン視点では和解済み)でかなりもやもやしました。ゲイがヘテロの幸せな人生を彩る装置として使われているように感じられます。
下半身の緩い嫌味な中年男性がやけにモテて慕われる展開はあまりにも都合が良すぎて、最近の「なろう」系小説やアニメのようでうんざり。

ヒョン、ミエ、スンモ、ヘジンの泥沼四角関係だけを描いた方が、描きたいものがはっきりして良かったのではないかなと思ってしまいました。
ソンギョンとユ・ジンの存在、必要でした?
ソンギョンがあまりにも警戒心なく人妻といい関係になるのも、いくら作家としての力があるとはいえホモフォビアでかっこよくもないヘテロのヒョンに繊細な感性のユ・ジンが恋をするのも、あまりにも無理があって…。
2021年の作品とは思えないほど、悪い意味で古さを感じる作品でした。
今回3人が見た「ジャンルだけロマンス」は、Amazonプライムビデオ、Huluで無料視聴できます。
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