映画「リスタートはただいまのあとで」のネタバレ感想|正反対の2人が田舎で会話する

映画

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ココミによる同名コミックを古川雄輝と竜星涼のW主演で映画化したBL純愛ストーリー、「リスタートはただいまのあとで」

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

出典:映画「リスタートはただいまのあとで」公式サイト

明るいがどこか陰がある施設育ちの青年×人生に無気力でプライドが高い無職 のお話。

<あらすじ>
職場で上司と衝突し、辞職して10年ぶりに故郷の田舎町に戻った青年・光臣。
彼はそこで、近くの農園を営む熊井のじいちゃんの養子だという青年・大和と出会う。
実家の家具店を継ごうかと考えていた光臣だったが、いい加減な気持ちではだめだと父に拒絶され、当面農園で熊井と大和の手伝いをすることに。

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こんな人におすすめ

  • 田舎が舞台ののんびりBLが好き🍃
  • ほっこり心が温まるようなBLが観たい🥺
  • 美青年同士のキスシーンに滾る🔥

 

 ネタバレ感想

納期は間に合いそうもない、利益も上がりそうにないプロジェクトに「やる意味はあるのか」と憤る光臣に、上司は「何もない人間」と罵倒します。光臣はキレて辞職、田舎にある実家に7〜8年ぶりに戻ります。

お節介な謎の男・熊井の爺さんの養子である大和に駅から実家まで送迎され、そのマイペースさに困惑します。大和は光臣の両親からよく話を聞いていたようで、「やっと会えた」と楽しそうです。

帰宅した光臣は「就職のあてはあるのか」と尋ねられ「店を継いでやる」と言いますが、父は「10年前ここを出て行った時に”家具屋なんか死んでもやりたくねえ”つったのはお前だべ!本気かどうかは目を見りゃ分かる!どうせまた嫌になって投げ出しちまうで。跡なんか継いでもらわんでもいいだで」と激怒します。

帰省して10日経っても光臣は父親に頭を下げて仕事を教えてもらう素振りもなく、母親は「ニートの息子なんて養うつもりはないだで!」と怒ります。
目的なく村を徘徊していた光臣は偶然会った大和から「爺ちゃんが会いたがってるから」と強引に家に誘います。
すると偶々ベトナムから来た技能実習生グエンが彼女が恋しくてホームシックになったと、繁忙期のみかんといちごの収穫を前に帰国してしまうところでした。

大和が「そういえば光臣、仕事探してるなら手伝ってくれよ」と言い出し、「俺運転できないし農業なんてやったことないし絶対役に立たない!」と大騒ぎしますが、大和に押しきられて引き受けることになってしまいます。

初日から重役出勤の光臣を咎める熊井の爺ちゃん。服を着替え、大和に渋々収穫の仕方を教えてもらいます。大和が優しく丁寧に教えてくれるにも関わらず、光臣はやる気もなく、さらには商品である果実に傷をつけてまわり、腰が痛いと騒いでは疲れたきついと騒ぎます。
元気に働く大和を「週2は休まないと」「働き方改革って知ってる?」と馬鹿にする光臣ですが、大和は「明日も待ってるでな!」と笑顔で声をかけます。

翌日も嫌々ながら仕事を手伝いに来た光臣を見て、爺ちゃんは「賭けに負けた…」と悔しげです。大和と「光臣は1日で根を上げるかどうか」の賭けをしていたようです。
みかんの配達に行く大和と光臣。村の人たちから口々に「東京から帰ってきたってことはとうとう跡を継ぐのかね」と言われることにうんざりする光臣。
商店の跡継ぎであり高校の同級生でもある上田とじゃれあう大和を尻目に、光臣はかすかに苛立ちながら淡々と商品を納品します。

帰宅すると一緒に風呂に入る2人。光臣が「なんでこんなきつい仕事選んだの」と尋ねると、大和は「俺、高校まで施設で育ったんだ。俺爺ちゃんを尊敬してるから、同じ仕事してえと思って」と笑います。光臣は大和のまっすぐな答えにどきりとします。

毎日仕事を手伝っていると、徐々に収穫が上手くなってきました。大和はすかさず光臣を誉め、光臣も満更でもありません。
大和に貰ったみかんを食べた光臣は美味さに驚きつつ、「明日も頑張ろうな」と言われて嬉しくなります。「あんなにウザいと思っていたのに」と大和への気持ちの変化にも気づき始めます。

ある日突然、大和から「今日は爺ちゃんが農協の寄り合いに出なきゃいけないから急遽休みで頼む。俺も修理してた農機を松本まで取りに行かなきゃなんねえで」と電話が来ます。
作業着に着替えていた光臣はやることもなく、父親の仕事場に入り仕事道具を触ります。「勝手に触んな」と咎められ、不貞腐れて商店に向かいます。上田から「大和とどういう関係だよ」と言われ、無視する光臣。「あいつの秘密、教えてやろうか」と言われますが、逡巡した後、彼を振り切ります。

 

翌日、大和に「上田ってどんな奴」と尋ねる光臣。「何考えてるか分からんけど、いい奴だで」と言う大和に、光臣は不服げ。「怒るなよ〜」とくすぐってくる大和に、光臣は機嫌を直します。
とその時、突然家の中から大きな物音が。爺ちゃんがうずくまって呻いており、光臣は救急車を呼びます。

爺ちゃんは脚にひびが入ったらしく、入院することになりました。大和は病室を出た途端、「もしものことがあったら俺…俺には爺ちゃんしかいねえで。俺の家族だで」と苦しそうに言います。光臣は見ていられず、彼の頭を撫でて寄り添います。

光臣が家に帰ると、父は箪笥を修理していました。「大和を支えてやれ」「まじめに将来のこと考えろや」と言う父に、「分かってるよ」と反発してしまう光臣。
光臣が母手作りのおはぎを持って爺ちゃんの病室に向かうと、光臣は病室から出てきた美女とすれ違います。爺ちゃんは検査に行かなくてはいけないらしく、大和は甲斐甲斐しく尽くします。

しかし村の人々は「わざわざ施設の子を引き取って育てるなんて変わりもんだ。爺ちゃんが死んだら遺産は全部大和のもんだべ」「大和は人当たりはいいけんど、そういうやつこそ心の中で何考えてるか分かんねえべ」と陰口を叩きます。
それを聞いた光臣は「お前らが大和の何を知ってんだよ!」と激怒。爺ちゃんの家で飲み直す2人。光臣は「馬鹿にされてヘラヘラしてんじゃねえよ!」と大和にも怒りますが、大和は「慣れてる」と言いつつも「自分のことみたいに怒ってくれてありがとう」と感極まったようにつぶやきます。

そのまま爺ちゃんの家に泊まった光臣は、大和と出会ってから今日までのことを反芻し、思わず眠る彼に口付けます。口付けた後、急に気まずくなり後ろ髪を引かれながらも家に帰る光臣。

翌日、風邪をひいて遅刻したと言う光臣を大和は心配しますが、光臣は赤面して挙動不審です。さらに苺の収穫も乱暴で、いつもの光臣ではありません。
爺ちゃんが入院したと聞いて上田が収穫を手伝いに来てくれましたが、大和は光臣の様子が気掛かりでなりません。

爺ちゃんの見舞いに来た大和は「キスっていつするんだ?恋人同士じゃないキスってあるのか?」と聞き、爺ちゃんに「好きなやつでもできたか!」と大笑いされます。大和は光臣からされた傷を忘れられずにいました。光臣も大和にしたキスを忘れられず、悶々とします。
光臣は母から大和宛の見合い写真を渡してくれと頼まれます。先方が乗り気だからと言われ、押し切られる光臣。
光臣から「今晩2人だけで話したい」と言われ、大和は動揺します。しかし結局上田が来てしまいます。見合い写真を見もせず断る大和。光臣は複雑な表情を浮かべます。

上田は「田舎は結婚が早いで。吉岡なんて子供もう2人だで。俺も結婚してえよ。なあ、光臣」と話を向けます。生返事を返す光臣に対して、大和は「結婚はしないって決めてるで」と妙に真剣な表情で言い、トイレに立ちます。上田は「あいつ時々ああやって心に壁があるんだよな」とぼやきます。
光臣がふと「あいつの秘密って何なんだ」と尋ねると、上田は「あいつ、付き合ってる女いるで。年上の女でな、ファミレスで会ってんだわ」としたり顔で話します。

退院の日、「大和、付き合ってる奴とかいるのかなあ」とぼやいた光臣に「付き合ってるかは分からんがキスはしたみてえだわ」と爺ちゃんが返したため、光臣は何とも言えない表情になります。
帰宅すると、鹿野涼子という女性が待っていました。

笑顔、お辞儀、女性、ほっこり

涼子と大和の「パンツ見られて恥ずかしい仲でもないが」という会話に居た堪れなくなった光臣は、爺ちゃんの退院祝いをするつもりでしたが「用事思い出した」と家を出ていきます。「どうしたんだ」と戸惑う大和の腕を振り払い、光臣はイライラしながら帰宅します。
家に帰ると、母が父に「本当は家を継いでほしいんじゃないだ?」と尋ねていました。父は「木は一本一本性格が違うんだがや。のみのひと削りに命をかけて、いい箪笥にするって思いながら作る。今のあいつにそこまでの気持ちがあるかや?」と寂しそうに答えます。光臣は家に入ることができませんでした。

自転車を押しながら川沿いを歩く光臣。大和から電話がかかってきたため出ると、涼子のもとに連れて行かれます。涼子は大和と同じ施設で育ったらしく、「こないだ私のこと怖い顔で見てたで」と言われほっとします。
「大和にいい友達できてよかった。いつもニコニコしてるのはわざとなの。心に踏み込んでもらいたくないんだよね。親に優しくされたことのない人は、どう返したらいいか分かんなくて戸惑うんだって。私もそうだったけど、旦那が壁を壊してくれた。大和にもそんな人が現れるといいんだけんど」と言う涼子の言葉を聞き、光臣は大和を見つめます。

ぎっくり腰になった父親の代わりに完成品の箪笥を運搬する大和と光臣。道に迷った2人は水島香苗という女子高生に道案内されて家に持っていきます。光臣の祖父が作り、父か直した箪笥は水島家の嫁入り道具だったらしく、次は息子の君に修理してもらうかもしれないと言われて光臣は感慨深くなります。

光臣は父の仕事がダサくて大嫌いだという理由で東京に行ったのに、会社で「何もない人間だ」と言われて図星を突かれたと大和に打ち明けます。大和から「気持ちをちゃんとおじさんに伝えたら?」と背中を押され、微笑む光臣。
帰宅すると、光臣は父に思いつきではなく跡を継ぎたいと懇願します。「口ばかりで偉そうなことを言って他人のせいにして逃げてきた。変わりたい。父さんのように誰かに喜ばれる仕事がしたい。お願いします、仕事を教えてください」と言う光臣に、父は「まずはノミとカンナの研ぎ方だ」と涙を堪えながら返します。

翌日、光臣は父に跡を継いでもいいと言ってもらえたと大和に全速力で報告しに行きます。爺ちゃんも喜んでくれ、笑顔の光臣を大和はどこか寂しげに見つめます。
その晩、大和は突然「明日東京に行きたいんだわ。亀戸の役所」と爺ちゃんに言い出します。「大和、ありがとな。うちに来てくれて」と言う爺ちゃんの言葉に、泣きそうになる大和。

早朝、光臣と大和は駅で電車を待っていました。何をしに行くのかと尋ねる光臣に、大和は「俺もちゃんと向き合わなきゃと思って」と曖昧に返します。
電車の中で、大和は自分が東京で拾われた捨て子だと打ち明けます。光臣の行動に勇気をもらって自分の親について調べようと思ったのだと言われ、照れ臭くなる光臣。

区役所に着くと明日までかかると言われ出直すことに光臣は「親のことが分かったら会いに行く?会いたい?」と尋ねますが、大和は「分かんねえ」と苦笑します。「大丈夫だから」と勇気づける光臣。

ホテルに泊まろうとするとツインではなくダブルの部屋しか空いていないと言われ困惑する光臣。能天気に「何でそんな端にいるんだ?」と尋ねてくる大和に「こないだ泊まった時だってお前は寝相が悪くて…」と言いかけて、光臣は自分がキスしたことを思い出し口をつぐみます。
しかし大和は「あの時何でキスしたんだ?」とあっけらかんと聞いてきます。どう言えばいいか分からず口籠りつつも、「お前のことが好きだから」と光臣は大和の目を見て返します。

「なんで男なんだとかお前なんだとか思うよ。でもしょうがないじゃん。好きになっちゃったんだから」と不貞腐れる光臣。
大和は「人を好きになる自信がない、怖いんだ」と吐露します。光臣を後ろから抱きしめる大和。「もう少し(告白の返事は)待って」「抱きしめていい?」と言う彼に、「抱きしめてから言うなよ…」とぶすくれる光臣。

添い寝、一緒に寝る、カップル

市役所で戸籍を見せてもらったものの何も分からず、椿公園という場所で拾われたからそこへ向かいたいと言った大和の言葉を聞きつけてある職員が追いかけてきます。赤ん坊はベンチに置かれており、真新しいタオルに包まれ「大和」と書かれた紙が挟まれていたそうです。
ベンチに座り、大和は施設の人に名前をつけられたと思っていた、これから捨てるのになぜ名前をつけたんだろうと寂しげに言います。
「名前って親が最初にくれるもんじゃん。愛情がなかったら名前なんかつけたりしないんじゃないかな…大和」「もう一回呼んで」
大和は光臣の胸に縋って泣き出します。

大和と光臣は散策し、「俺今幸せだで。俺にも愛せっかなあ」とつぶやき、光臣にキスします。恥ずかしそうに笑い合い、光臣に甘える大和。

男性、カップル、手を繋ぐ

東京から戻る電車内では互いの肩を貸し合い爆睡する2人。楽しげに地元の田舎道を並んで歩きます。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

ほっこりするボーイズラブ映画でした🎬

最後はメインカプの幸せそうなキスシーンで終わって、ああ2人の愛はこれからも続くんだなと予感させてくれるような優しい終わり方でした。しみじみと良かったなあ。

ストレスフルな日常の中で、優しい恋の物語に触れたい時におすすめの一本です。

小錦あや
小錦あや

大和役・竜星涼くんの演技が素晴らしかったですね。いろんなシーンで目を引かれました。

特に好きなのが、自分を捨てた親のことを思いながら光臣の胸に縋って泣くシーン。

「(俺の名前を)もう一回呼んで」と泣きじゃくりながら言う姿は悲しみに満ちていて、観ているこちらも胸が引き裂かれそうなほど苦しかったです。

素敵な俳優さんでした。

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

原作既読なのですが、映画は本当によくまとまっていたと思います。

漫画で感じた田舎のゆったりした時間の進み方とか、執拗にプライベートを探ってくる隣人たちとか閉鎖的な田舎あるあるがとてもうまく描かれつつ、メインカプの爽やかは保たれつつ…とてもいい塩梅だったなあと思います。

BL原作の映画化は時折大失敗することもありますが、これは大成功作品ではないでしょうか☺️✨

今回3人が見た「リスタートはただいまのあとで」は、Amazonプライムビデオ、dTV、U-NEXTで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

出典:映画「リスタートはただいまのあとで」公式サイト

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