雨月夜道先生「恋愛小説は書けない」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
才能溢れるベストセラー作家・神野透哉は容姿端麗「黙ってさえいればいい男」の筋金入りのゲイで変人。
お金もあって顔もいいから性の相手にも困らないしと、開き直って人生を謳歌していたが、そんな神野に突如訪れた「本気の恋」。
銀河系の彼方ほど好みとかけ離れた、無愛想で凶悪強面やくざ顔の編集者「甲斐君」に純度100%の片想いをしてしまい、その思いの丈を伝えるべく、神野は薬で甲斐を眠らせて、とある行動をとるが…!?
こんな人におすすめ
- 「自分をタチだと思い込んでいるネコ」が可愛くて仕方ない🐈
- わんこが好き🐶
- 根明に見える人の仄暗い過去に萌える🥺❤️
ネタバレ感想
①誰にも何も求めない受けが切なくて愛おしい
神野(受け)は高校時代の親友に恋をして告白したんですが、彼が喜ぶならと何かを買ってきたり、宿題を代わりにやってあげたりしていたら、影で「あいつ俺のこと好きなんだってよw キモいけどパシリに使えるから側においてるわw」と笑われていたことを知ります。
それ以降、神野は人に必要最低限のことしか求めなくなります。
仕事相手には仕事を、セフレにはセックスを求め、それ以外はどうでもいいと思っている…。
天真爛漫で悩みなんてなさそうな神野がこんな辛い経験をしていたなんてと、回想シーンを読みながら涙が溢れました。
②ずるい大人の恋の駆け引きに胸が痛む
神野は担当編集者の甲斐(攻め)のことを好きだと言いますが、甲斐に何かをしてほしいとは決して言いません。
それをいいことに、甲斐は告白の返事はしないのに、神野が自分を想っているそぶりを見せないと怒るというとても理不尽な行動をします。
神野は高校時代のトラウマを思い出し、「好きだとは言ったけど好きになってほしいなんて言ってない」「君は僕が、君に好きだと縋りつくのを嘲りたいのか!」と怒り、甲斐は自分が神野に酷いことを言ったとやっと自覚します。
愛してはやらないけれど愛されたいなんて、虫がいい話ですよね。
こういう、神野と甲斐の言動のすれ違いに胸が痛みます。
③厳つい攻めがキュートに見えてくる不思議❤️
神野はずっと美青年を抱くのが好きだったんですが、甲斐の真っ直ぐな人柄に惚れてからというもの、甲斐のあらゆる部分をかわいいかわいいと脳内で褒めまくります。
そのせいで読者の私まで、厳つい甲斐の顔がかわいく感じてきて…😂
読むほど神野の「甲斐かわいい教」に洗脳される感じがして面白いですw
まとめ
厳つくて生真面目な編集者攻め・甲斐と、美人で変人な小説家受け・神野のドタバタラブストーリー。
天真爛漫な神野の意外に重い過去にも、甲斐と想いがすれ違うのも、切なくなりながら読みました。
でも基本はギャグ調で、神野が元気いっぱいに恋をしているのが可愛くてたまりません☺️🌸
それに神野の愛犬ゆずしお(ゴールデンレトリバー)も、ちょこちょこ出てきてはいい仕事をしてくれて、犬好きにはたまりません。癒されます🐶🐾
最後は想いをぶつけ合い、愛し合えた2人に思わずニッコリ。
末長い幸せを祈りたくなる、健気で一途同士のお似合いカップルの物語でした☺️❤️