田知花千夏先生「独占欲」のネタバレ感想を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
幼い頃から共に育ち、互いを好きでいることが自然で、やがて恋人同士となった光と真陽。
穏やかな日常の中、光は悪夢にうなされるようになる。
光に執着する真陽は、外の世界から隠すように光を閉じ込め…。
こんな人におすすめ
- 闇堕ち展開にゾクゾクする🥺❤️
- 兄弟モノに興奮する🤤
- ミステリー調の物語が大好き👻
ネタバレ感想
①泥沼の中を進んでいるような、奇妙な展開
序盤はあくまでさわやかな兄弟兼恋人の同棲生活に見えるんですが、受けの見ている悪夢や異常に穏やかで人の気配が感じられないマンションの周辺状況とか、突然穏やかな父から罵声混じりの電話が届くとか、不穏な雰囲気がそこらにあるのに核心には届かなくて…。
ずっと泥沼の中を進もうともがき続けているような気味悪さがあります。それがとてもイイ👍✨
田知花先生の個性がビリビリと感じられます。
ホラー?ミステリー?どちらもが混在している、独特の雰囲気です。
②愛撫がいつも物理的に痛い
乳首や亀頭に鋏を滑らせて愛撫するシーンが死ぬほど怖かったです。
今にも柔らかいそこを傷つけるんじゃないかと気が気じゃなくて、鳥肌立てながら急いでページをめくってしまいました。
でもこれはハードなSMプレイファンには堪らないんじゃないかなあ。
兄・光は弟・真陽のどんな痛いプレイでも快楽に変換しちゃうので、痛いけど気持ちよさそうでした。
③予想外すぎるラストに仰天
夢オチで大団円かと思いきや、メンヘラ弟(真陽)に捕らわれてかわいそうな兄(光)…ではなく、実は光はか弱いふりをしていて、真陽がメンヘラになるように仕組んでいたという衝撃ラストでした。
真陽が「俺には光しかいない」と子供のように縋り付いてわんわん泣くのを、にたりと仄暗い笑顔で抱きしめる光…田倉先生の挿絵がまたものすごくいい味を出していて、めちゃくちゃ怖かったです。
まとめ
爽やかな表紙に見えますが、内容を読んで改めて見るとかなりホラーです。ゾッとします。
血の繋がらない内向的な兄を愛する外交的なメンヘラ弟の話…ではなく、弟をメンヘラに育てる狡猾な兄のお話でした。
読めば読むほど、2人にとっての幸せの終着点はどこなのか?もう心中しかないのでは?と思えてきます。
闇の腐女子・腐男子必読の一冊です。