OVA「炎の蜃気楼〜みなぎわの反逆者〜」のネタバレ感想|愛する人の転生を待ち続ける女ー何百年もの時を経た純愛

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OVA「炎の蜃気楼〜みなぎわの反逆者〜」を観ました!

登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨

登場人物とあらすじ

晴家(綾子)が200年間待ち続けた恋人と再会する お話。

<あらすじ>
怨霊となった荒木村重を追って高耶と綾子は京都に来ており、時を同じくして村重を追うものたちがいた。
一向宗ー彼らは荒木一族の怨念を封じ込めた「遺髪曼陀羅」を利用して強大な武器を作らんとしているのだ。
村重を見つけ出した高耶と綾子だが、村重は綾子が200年間待ち続ける恋人にそっくりだったー。

 

こんな人におすすめ

  • 「炎の蜃気楼」シリーズが好き😍
  • 妖怪や呪いなど和風ホラーに興味がある👻
  • 日本の戦国時代・戦国武将が好き⚔

 

ネタバレ感想

第1章 悲願

秘書兼ボディガードとして狭間社長に仕える直江は、謎の換生者から攻撃を受けます。

長秀は荒木一族と手を組んで一向宗が活性化し対織田同盟を作り上げ、加賀一帯を織田から取り戻したと話します。
一向宗はその勢いで毛利と手を組み、何か強力な武器で織田を倒そうと画策している様子。
今回は一向宗から逃げ京都に潜伏している荒木村重を保護し、一向宗の情報を得るのが目的です。高耶は京都で晴家と落ち合うことになります。

一方その頃、直江は狭間社長から古美術商の阿木という人物について知らされます。昨晩攻撃してきた換生者は狭間社長が阿木から譲り受けた曼荼羅を狙っているようです。
曼荼羅には荒木村重の遺髪が織り込まれています。社長の先祖は村重の家来だったそう。
会社の借金を精算するため売ろうとしていたところ、夢に姫が出てきて曼荼羅を守れと言われてから社長は大切に持っていると言います。
曼荼羅を買いたいと言ってきた男は阿木の馴染みではないらしく、曼荼羅自体は遺髪の時代判定をしてもらうために京都の大学の研究室に預けてあるようです。

晴家は高耶と京都に来ますが、晴家は200年前の恋人・慎太郎を思い出して憂鬱そうです。怨霊調伏で怪我したところを蘭方医の彼に助けられたと言います。

高耶たちが豊国大明神へ行くと、予め景虎が放っていた軒猿(忍者)が待っていました。村重と何かを探して頭脳の下間頼廉・戦の頼龍の兄弟が京都に来ていること、京都の大学に女の霊が出るようだという噂を話します。
大学の研究室へ行くと、だし(村重の妻)の霊が「曼荼羅を守って」「村重様」とつぶやいて消えていきます。

村重を見つけ出した高耶と晴家でしたが、村重は晴家が200年間待ち続けていた恋人・慎太郎にそっくりの顔立ちをしていました。
村重に霊針を埋め込んだ高耶は、村重から目を離すなと言って、彼の追跡を晴家に任せます。

高耶が長秀に電話をすると、村重はかつて織田信長に反旗を翻そうとしたものの当てにしていた援軍は来ず、12月13日に一族700名が捕まり皆殺しにされ、自分だけが生き残ったという歴史があると教えられます。奇しくもその呪わしい記念日は5日後。下間兄弟が動いているのが気にかかると景虎は忠告されます。
直江も京都にいるようだが何をしているのか分からんと話す長秀。景虎は電話を切り、「俺は直江に何も期待していない」と自分に言い聞かせるように何度も呟きます。

その夜、高耶が研究室から運び出される曼荼羅の後を追うと、一向宗の教徒の憑依霊たちも曼荼羅を追っており、道中で彼らを調伏します。曼荼羅は古美術商によってある寺に供養してもらえないかと預けられるところでした。
曼荼羅に遺髪が織り込まれていることを知り、さらに狭間社長の後を追う高耶。

軒猿と高耶が曼荼羅を運んでいた古美術商が現れるのをホテルのロビーで待っていると、社長と直江が出てくるのを発見します。

炎の蜃気楼 みなぎわの反逆者 第1章
作者:桑原水菜
桑原水菜原作の小説「炎の蜃気楼」の中で、人気の高いエピソードをOVA化した第1巻。怨念を使った強大な武器を生み出そうとする“一向宗”と死闘を繰り広げる。
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第2章 タイガーズアイ

高耶はなぜ直江が曼荼羅の持ち主と一緒にいるのかと怪しみますが、直江からは無視されます。

そして古美術商は社長と直江に曼荼羅を欲しがっている渡辺という男を紹介。直江は何か違和感を感じます。
そして、交渉は成立。曼荼羅は渡辺ー下間頼廉のものになります。曼荼羅にはもう関わるな、荒木村重は私たちが穏便に解決すると言う頼廉。頼廉は畿内は我々が制圧するゆえ、貴殿らは大人しく傍観しておれと景虎に伝えよと言い残し、去っていきます。

その場を見ていた高耶は「なぜ下間に曼荼羅を売った」と直江に追い詰めますが、直江は景虎は今仕えている社長に比べ無能で無力なリーダーだと当て擦ります。
怒りに任せて直江の胸ぐらを掴んだ高耶は逆にその手を取られ、「あなたとやりたいんですよ」と本気か冗談か分からないトーンで直江の自室のベッドに押さえつけられます。
景虎の瞳はタイガーズアイといい、彼の瞳に見つめられた者はその命に従わざるを得ません。それをふと思い出し、腹立たしさを覚える直江。

直江は高耶にあなたが男だから受け入れられないのなら女に換生させてやる、あなたはマゾヒストだから恥ずかしい濃厚なプレイを仕込んでやると高耶の体をなぞりながら言います。
高耶はそれがお前の本心なのか、お前を理解しようとした自分が馬鹿だったと悔やみますが、直江は俺のことなどあなたは一度も理解しようとしたことなどない、何も与えようとしたことなどないくせにと逆に詰ります。
直江は高耶の服を脱がせ、彼の下腹部に手を差し入れますが、なぜ負け続けるのは自分でなければいけなかったのか、もう断ち切りたい、あなたが憎い、あなたに勝ちたい、誰にも渡したくないと泣き始めます。
あなたを抱き殺してやると直江が高耶の体に貪りつくと、景虎は人質だった幼少期に敵の家臣たちから強姦されたことを思い出し、俺は本当に勝者かと直江に泣き叫びながら問います。たじろぐ直江。

すると、社長が村重に呼び出されたという電話が入ります。景虎の軒猿は何者かに始末されてしまったようです。

村重は社長に土下座し、あの曼荼羅には自分を恨む怨念が込められている、怨念を曼荼羅から出さないために燃やしてくれと頼みます。するとそこに下間頼廉が現れ、大人しく人柱になれと村重を攻撃します。
満身創痍の村重を助けたのは晴家。直江は社長を守ります。
村重を早く調伏しろと言う景虎ですが、晴家は戸惑い、逃げる村重を追っていきます。

景虎は、「もう秘書ごっこは終わりにしていいぞ、直江。飼い犬は飼い主を選べないからな」と直江に不遜に言い放ち、村重を始末するよう命令します。村重を始末することは換生者を殺すことだがと躊躇する直江に、平和に必要な殺人だと切り捨てる景虎。「命令だ、この言葉にお前は勝てない」と言い、直江は悔しそうに唇を噛みます。

曼荼羅の怨念を調伏しようとする景虎ですが、怨念たちは何者かに守られているようで調伏が効きません。
するとそこに頼龍が現れ、怨霊たちを解放してくれたことに感謝すると高笑いします。頼龍に攻撃され、再起不能になる景虎。彼を命懸けで守る直江。

逃げていく頼龍を尻目に、景虎は大量に失血し危険な状態に陥っていました。

炎の蜃気楼 みなぎわの反逆者 第2章
作者:桑原水菜
桑原水菜原作の小説「炎の蜃気楼」の中で、人気の高いエピソードをOVA化した第2巻。怨念を使った強大な武器を生み出そうとする“一向宗”と死闘を繰り広げる。
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第三章 みなぎわの風

200年前、景虎は晴家の慎太郎への想いを汲み、夜叉衆から抜けることを許していました。

直江は瀕死の景虎に「高耶さん」と必死で呼びかけていました。すると、彼の体内から尊天が現れ、高耶を毘沙門天の眷属だと認め、彼の命を吹き返させます。景虎は早速曼荼羅の亡霊を追うと言い、大量の鞍馬の天狗を召喚。直江と共に天狗の後を追います。

晴家は足を挫いていましたが、村重に介抱されていました。早く逃げろと言う晴家に、助けてもらった恩があるからそうはいかないと言う村重。

村重曰く、一向宗は村重を人柱にし、曼荼羅から寄せ来る一族の者たちを用いて巨大な霊力でできた大筒を作るつもりだそうです。
対織田の巨大な霊力エネルギーを弾丸として放つ大筒(荒木大砲)の着工日は12月13日。かつて織田が処刑を行った、霊が最も活発化する日です。
毛利はこの共有兵器をお互いの中間点に据えることを条件に同盟を受け入れたのだそう。
さらに大筒を設置しようとしている場所は阪神工業地帯のど真ん中。下間たちは村重たちのものだった尼崎城を再度復活させようと目論んでいるのです。

村重は自分が怨霊たちに捕まって罰を受けるのは構わないが、この世で新たな犠牲を出すのは望まないと苦しんでいます。
敵わないと知りながら織田に挑んだ理由を晴家に尋ねられ、一向宗と毛利の結びつきを織田信長に疑われたのがきっかけだったと話す村重。一度疑われれば二度と信長は前のようには信じてくれないと知って、謀反を起こすしかなかったと言いながらも、村重はこれは言い訳に過ぎないと目を伏せます。

晴家はどれだけ待てばいいのか、誰かを待っているという理由をつけなければ生きている自分を肯定できない…そんな自分を哀れみ抱きしめる村重に思わず縋り付きます。

村重は泣く晴家の姿にだしの面影を見ます。そこに現れる下間頼廉。阿弥陀如来に加護を受けた頼廉に、自分に調伏は効かないと言われ動揺する晴家。

頼龍が加勢にやってきた上、村重は阿弥陀力でできた檻に閉じ込められてしまい、絶体絶命です。

慎太郎の名を呼びながら生き絶えかける晴家。そこに鞍馬の天狗の軍勢が集結し、悪霊たちを一刀両断していきます。
景虎と直江が合流し、天狗の笛の幻惑に頼龍と怨霊たちが苦しみ始めます。そして村重の前に現れるだしの霊。村重を庇って怨霊の攻撃を受け、だしは消えてしまいます。

村重は怨霊の中に身を置き、自分を攻撃するよう仕向け、倒れます。晴家がその体を抱きとめた時には、すでにその命はこと切れた後でした。村重を調伏しようとする晴家と彼を守ろうとする頼廉たち。
晴家は涙ながらに村重を、直江は頼廉たちを、景虎は悪霊たちを調伏します。

晴家は200年前、「つた」という名で調伏に駆け回っていました。その頃に怪我をした彼女を助けてくれたのが慎太郎でした。
仕留めきれなかった怨霊に右腕をもがれた慎太郎は晴家に「生涯自分の右腕になってほしい」と求婚。しかし伝染病に感染してその1年後に必ず生まれ変わると約束して亡くなったのでした。晴家はこれからもずっと慎太郎を待つと、改めて心に決めるのでした。

後日、直江は社長に見込まれ、自分の片腕になってくれと頼まれますが断ります。
景虎は一部始終を見ており、自分の元から去ってもいいがそれはお前が負け犬になるということだ、俺に勝てたらお前に抱かれてやるとタイガーズアイを光らせながら言います。
景虎を睨みつける直江。直江を見下すような笑みを浮かべ、鼻で笑って去っていく景虎。

炎の蜃気楼 みなぎわの反逆者 第3章
作者:桑原水菜
桑原水菜原作の小説「炎の蜃気楼」の中で、人気の高いエピソードをOVA化した第3巻。怨念を使った強大な武器を生み出そうとする“一向宗”と死闘を繰り広げる。
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まとめ

直江×景虎のベッドシーーーーン!!!!!🛌❤️❤️❤️

直江の「景虎に勝って屈服させたい→俺のものにしたい」という思いは、直江が主従関係を断ち、負け犬と景虎にどれだけ罵られようと動じず、彼の敵方に回ることでしか景虎に勝つことは達成されない気がします。主従関係である限り、景虎が勝者の立場であることは揺るがないですよね。

あの冷静沈着な直江がまさか泣くほど景虎を欲しているとは思わず、思わずベッドシーンでは見入ってしまいました…。切羽詰まった直江、最高…。

景虎は直江を飼い犬としか思っていなさそうですが、高耶は直江への気持ちを持て余していますよね。どこまで甘えていいんだろうって悩んでて、憎しみより愛が圧倒的に大きい気がします。勝負にもこだわっていないし。

直江は景虎と高耶のどちらを求めているんでしょう?

高耶ならばすぐに両思いになれる気がするなあ…。景虎と直江は勝ち負けにこだわっている限り、一生分かり合えない気がしますw

晴家の愛情深さを痛感するとともに、直江の雄臭さをたっぷり感じられて最高のOVAでした😚❤️