「アマプラ同時上映会」第225弾!
当サイトの運営者3人が、Amazonプライムビデオでアニメやドラマ・映画を同時視聴する企画です🎬✨
一度聞いたら、忘れられない甘美な囁きーー、「コール・ミー」。
全編のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。
早速見てみましょう!
登場人物とあらすじ
引用:Amazon.co.jp: コール・ミー(字幕版)を観る | Prime Video
テレフォンセックスにのめり込む孤独な小説家 のお話。
<あらすじ>
全米を旅する作家の男が泊まるモーテルに、ある夜かかってきた一本の電話。
どこの誰とも分からぬその女性と会話するうちに、男は次第とその女性に溺れ始め、ついに彼女に会いに出向くのだが。
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予告編・予告動画
こんな人におすすめ
- テレフォンセックスに興味がある📞
- 真面目な恋愛をするのは難しいと感じる👨❤️💋👨
- 人間同士のささやかな触れ合いや衝突を見つめたい👀
本作をもっとよく知るための小ネタ
①本作はインディペンデント・スピリット・アワードの最優秀長編映画賞にノミネートされ、監督のアルバレスは「誰かを見る」賞を受賞しました。
引用:Wikipedia-「Easier with Practice」
ネタバレ感想
「マギーの書斎がひどく静かで電話越しの静寂がはっきりと聞こえた。今もまだ耳に残る静寂。真夜中に誰もいない道路を歩いている時や湖の真ん中に浮かんでいる時、最終列車の中に閉じ込められた時、遠くに輝く光を窓から眺める時、願望かもしれないがこれが僕の静寂だ。その夜電話で弟の声を聞いた。”もしもし、聞こえる?アンソニー?”」と短編集の一部を読み上げると、「僕の短編集は弟のショーンが売っています」とすかさず宣伝をする小説家のデイビー・ミッチェル。本屋に集っていた人々は次々に帰っていきます。
ショーンが言うには、次は大学が近くにあるホッブズという街へ行く予定です。片道7時間、今日はモーテルに泊まることになりそうです。
モーテルに着くと、「サラから着信が50回もあった」と舌打ちして一服しに部屋を出ていくショーン。
デイビーが一人になると、突然電話が鳴ります。「何してるの?私はニコール。あなたの部屋から電話してるわ」と見知らぬ女性が話しかけてきます。ニコールは「私は裸よ。エッチな気分なの。電話を切らなければ私が何をするか教えるわ。ほら、あなたも下を脱いで。私はどうしたらいい?言葉で責めて」と言い出し、二人はテレフォンセックスをします。うっかりイってしまうデイビー。ショーンが帰ってきたので、慌てて寝たふりをします。
夜中にまた彼女から「あなたが恋しくて」と電話がかかってきますが、ショーンが気にするのでデイビーはまた今度と電話を切ろうとします。「また私から電話するわ」と言うと、彼女は電話を切ります。
大学に着くと、デイビーは観客を前に「人々の関係」という自分の短編集を読み上げると説明します。話のタイトルは「赤い服の女」。朗読後の懇親会で、デイビーはジョシーという英文学専攻の女子大学生に話しかけられます。ジョシーに「あなたの体験談は面白かった」と言われ、「あれは創作だ」とデイビーはむきになります。ずっとショーンと旅をしているのかと問われ、「ツアー中なんだ」と答えるデイビー。
その時、デイビーの携帯が鳴り、ニコールが「エッチな気分なの。あなたは?」と連絡してきます。舞い上がるデイビー。ジョシーとの会話を打ち切ってニコールの小さな囁き声を聞こうとするデイビーですが、彼女は「彼氏が隣で寝てるから大きな声は出せない」と言ってきます。がっかりするデイビー。
しかしその時、ショーンがジョシーをお持ち帰りしようとしたため、デイビーは慌てて彼をよびとめ、ニコールとの電話を切り上げます。
ショーンはデイビーとモーテルまで戻ると、ジョシーを連れて部屋に入ってしまいます。デイビーは車にとどまり、ニコールとテレフォンセックスをします。
ニコールの容姿について尋ねるデイビーですが、「ノーコメント」と返されてしまいます。ニコールは彼氏とはセックスだけの関係らしく、デイビーと話すのが楽しいと言います。ニコールは28歳、葬儀場で秘書をしているのだそうです。同い年であることに興奮するデイビー。ニコールは去年母を亡くして、自分の手で葬儀の手配をしたそうです。悲しい仕事だから辞めたいと言うニコールは、デイビーと話しているうちに辞職の決心をします。デイビーが「初めてテレフォンセックスをした日、どうして僕の電話にかけてきたのの?」と問うと、ニコールは「適当に番号を押したらあなたが出たの。誰でもよかった」と言い、電話を切ります。
翌朝、デイビー、ショーン、ジョシーの三人で朝食を撮ります。ジョシーに「ショーンの彼女について知ってるか?」と問うデイビー。ジョシーは肩を竦めるだけです。ショーンはジョシーを手厚く見送ります。
「僕についてきたのは女とセックスするためかよ!僕なら浮気をしない」と怒るデイビーに「そうだけど?何が悪いんだよ」と逆ギレするショーン。そこにニコールから電話がかかってきて、「恋しかった」と言われるデイビー。同じように返すデイビーをショーンは鼻で笑います。
「ニューメキシコを出る予定なの。最近は彼氏と喧嘩ばかり」と愚痴を言うニコールに、「いつか会おうよ」と誘うデイビー。しかし「今の関係が特別だから壊したくない」と断られてしまいます。ショーンはまた部屋に女の子を連れ込み、「いい感じだから兄さんも混ざらない?」と誘ってきますが、デイビーは車の中でニコールとまたテレフォンセックスを楽しみます。デイビーの片手には、想像上のニコールである美しいブロンドの女性の絵が握られています。
ショーンとの淡々とした宣伝の旅が続きます。その間中、ずっとニコールとテレフォンセックスをしているデイビー。
ショーンはニコールからの電話を奪い取り、彼女が何者か聞こうとしますが電話を切られてしまったため、デイビーにニコールの正体を何度も尋ねます。デイビーがニコールはテレフォンセックスの相手だと言うと、ショーンはデイビーをバカにしたように見つめます。
いよいよ旅の終わりが近づいています。「付き合った人数は?あなたのことをもっと知りたいの」とニコールに言われ、「三人だ。誰かと付き合うのは得意じゃない。好きな子の前ではうまくいかない。相手の期待に答えられないんだ」と弁解するデイビー。「多くの男性と寝たけど、あなたは素晴らしい人よ」と言われ、「君は今までで一番親密な恋人だよ」と泣きそうになるデイビー。デイビーはショーンに彼女の名前はニコールなのだと打ち明けます。
金曜はサラのパーティーだからなと念を押され、デイビーは家に帰ります。デイビーは自分から電話をかけたいと言いますが、ニコールは「最近彼が疑い始めたから駄目。今の関係でいいじゃない」と言い張ります。仕事に忙殺され、何の楽しみもない日々が続きます。
サラのパーティーに行くと、ショーンは何食わぬ顔で彼女といちゃついています。ダンスの時間になり、デイビーは酒に逃げます。サラの友達のサマンサは「踊るよりこっちがいい」とピーナッツバターを舐めており、デイビーは彼女に勧められるがままピーナッツバターを舐めます。
その晩、デイビーはニコールに「彼女をデートに誘った」とサマンサのことを話します。ニコールは意に介さずにテレフォンセックスを誘ってきますが、デイビーは嫌気が差して電話を切ってしまいます。
サマンサとのデート中、「旅に出たら楽しいと思ったんだ。兄弟二人。いろんな人と会って。でもそうじゃなかった」と話すデイビー。ニコールから電話がかかってきますが、重要な電話じゃないからと切ります。「あなたの本は面白かった」とサマンサに褒められますが、デイビーはしばらく執筆は休むと言います。「諦めないで」と寂しそうな表情のサマンサ。
車で帰宅中、ニコールから電話がかかってきます。「本当は彼氏なんかいないんじゃないか?」と疑うデイビーに「彼の名前はアーロンよ」と答えるニコール。
帰宅したデイビーにまたニコールから電話が。「一ヶ月前は私を彼女だと言っていたのにデートするなんて」とデイビーを責めるニコール。デイビーは「実際に会える彼女がいい!君は電話番号も教えてくれないくせに」とニコールに激怒し、電話を切ってしまいます。後悔するデイビー。
携帯に着信があったのでニコールかと慌てて電話を取るデイビーですが、「週末にショーンとサラが来るんだけどあなたもどう?」というサマンサからの食事会へのお誘いでした。
いざ当日、食事の後に太陽光発電には未来があるという話をするデイビーですが、ショーンもサラも二人の世界で、誰も彼の話を聞いていません。そのうち、サラが「2つの真実と1つの嘘」ゲームをしようと言い出します。ショーンは「デイビーが初めて話した言葉は”興味深い”」「デイビーは高校時代男とキスした」「旅の最中に知らない女とテレフォンセックスを始めた」と言い、デイビーは「その話はしたくない」と怒ります。デイビーはショーンに仕返しをしようと旅の最中に彼が浮気したことをばらそうとしますが、ショーンの報復を恐れて暴露することはできませんでした。サマンサはゲームにかこつけて「この部屋にキスしたい人がいる」と言い出し、四人は盛り上がります。
サマンサとデイビーは部屋に残され、デイビーはサマンサに強引にキスします。サマンサはすっかりセックスする気になりますが、デイビーは「疲れてるんだ」と断り、サマンサは「何度も断られるのはつらい」と涙してデイビーを追い返します。
デイビーの部屋にサラが手作りのラザニアを持ってきてくれます。派遣のしごとも小説家の仕事もしていないと言うデイビーを心配するサラ。デイビーはサラにニコールから6週間も電話がなくて落ち込んでいるのだと打ち明け、サラには「その女性ってあなたの妄想じゃないの?」と心配されてしまいます。
車がパンクして困っていたデイビーに、ニコールから久々に電話が。「会いたい」と言うと、ニコールは意外にもあっさり了承してくれます。 ヒゲを剃り、身ぎれいにして、部屋を片付けるデイビー。レストランを予約しホテルにチェックインすると、ニコールから電話が。しかし「急用で行けなくなった。明日”フェアウェザー”って店で会いましょう」と言われ、苛立ちを抑えながらもどうにか了承します。
店に着きましたが、デイビーを探している女性はなかなか現れません。デイビーが店の外に出ようとした時、「アーロンだ。やっと会えたね」と男が話しかけてきます。アーロンは話をしたいとデイビーを席に誘い、「昨日はいい店だと申し訳ないと思って…本当にごめん」と言います。「ニコールとして僕が初めてなのか?何が目的なんだ?」と問うデイビーに、「13歳の時に初めてやった。彼に対して恋心が芽生えたけど何もできなくて彼に電話した。変声器を使って学校のチアガールのふりをしたらニコールだと信じてくれて、やめられなくなった。数日の時もあるし数ヶ月の時もある。複数人の男性と同時に連絡を取り続けることもある。君の時は違ったけど」と言うアーロン。
アーロンは「ニコールの男」たちとこの店で時々会うそうで、中にはニコールと喧嘩別れした男とセックスをすることもあるそうです。
「君はニコールと会ってどうするつもりだった?」と問われ、デイビーは無言になり、「なぜ続ける?君はハンサムだし出会いはあるはずだろ」と問います。「真剣な出会いを求めてるんだ。でもここには馴染めない。だから電話だけで満足なんだ」と言うアーロン。「僕は暇だったから電話してたんじゃない。ニコールだから電話したかったんだ」と涙を浮かべ、トイレに走るデイビー。
金を置いて去るアーロンを呼び止めると、ハグをします。車に乗り込むアーロンを見つめ、自分も車に乗り込むデイビー。
まとめ

あっさりとしたラスト。でも最後にデイビーがアーロンを追いかけてハグするシーンが差し込まれたことで、すごく温かな読後感に繋がった感じがします。
デイビーは心底ニコールに会えるのを楽しみにしていたので、アーロンが現れたときに「あまりの怒りで殴ってしまうのでは」と不安になりましたが、別れの時までずっとデイビーは紳士的すぎて…余計に切なくなってしまいました。弟にテレフォンセックスのことを暴露されたときも、デイビーは一方的に傷つくばかりだったし、デイビーの心の傷は増えていくばかりだなあと悲しい気持ちになりました。

13歳でテレフォンセックスを始めて以来、数日から数ヶ月にもわたって男とテレフォンセックスをしているというのを聞いて、口では「真剣な恋愛をしたい」とは言っているけれど、アーロンは実際のところ恋愛に対して結構諦めモードなんじゃないかなと思いました。
もはや「ニコール」としての自分しか社会に求められていないと思っているから、そこまで没頭してしまうのでは?もはや彼はアーロンという自分自身を見失っているのだなと感じられました。だからあんなに自信がなさそうにデイビーと話すんだろうなと。
4年も前に亡くなった母のことを未だにずっと引きずっているのも、彼にとって「良いこと」はすべて過去か、「ニコール」でやり取りする相手とのその瞬間だけにしか存在しないからではないかとも感じます。
そういう意味で、ニコールのいないデイビーの味気ない日常はまさにアーロンも全く同じ状態だったのではないかと感じられ、似た者同士ゆえに引き合ったんだろうなと思わされました。

ジョシーにサラにサマンサ…登場する女性全員が不幸せで、なんだか物悲しい後味でした。
ジョシーはショーンのワンナイト相手でしかなく、サラはショーンの浮気を知らないままイチャイチャしていて、サマンサはデイビーがニコールに相手にしてもらえないヤケクソな気持ちをぶつけるためにデートやキスされて惑わされて…。
でも、結果的にデイビーはニコールという幻想の女性を追っていたわけで、ショーンもいつ浮気がバレるかとヒヤヒヤしていて、男性陣もまた誰も幸せじゃないんですよね。
この作品に登場する全員が心に隙間や孤独を抱えて、空回りしていて、その空気感がなんとも切なかったです。
今回3人が見た「コール・ミー」は、Amazonプライムビデオで無料視聴できます。
ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨