「アマプラ同時上映会」第226弾！
当サイトの運営者3人が、Amazonプライムビデオでアニメやドラマ・映画を同時視聴する企画です🎬✨
ニセモノの恋人が”恋人以上”のかけがえない存在へーーふたりでいたから、自分の居場所を見つけられた、「恋人はアンバー」。
全編のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。
早速見てみましょう！
登場人物とあらすじ
引用：【公式】映画『恋人はアンバー』オフィシャルサイト｜DATING AMBER
自分はゲイかもしれないと悩む内気な少年と、「レズビアン」といじめられている奇抜な少女 のお話。
＜あらすじ＞
アイルランドで同性愛が違法でなくなってから2年後の1995年。
同性愛者に対する差別や偏見が根強く残る田舎町で暮らす高校生エディは、自身がゲイであることを受け入れられずにいた。
一方、エディのクラスメイトであるアンバーはレズビアンであることを隠して暮らしている。
＼ 国内最安の動画見放題サービス ／
予告編・予告動画
こんな人におすすめ
- 同性愛差別と戦う作品が見たい💥
- セクシャリティに悩む少年・少女を見つめたい👀
- アイルランドのクィアの歴史を垣間見たい🇮🇪
本作をもっとよく知るための小ネタ
①アイルランドで2020年に封切られたのを皮切りに、各国で公開・配信され圧倒的な共感を集めた本作は米映画批評サイトRotten Tomatoesで94% freshを獲得(2022/9/22時点)。第17回アイリッシュ映画＆テレビ賞(IFTA)で8部門ノミネート、2部門受賞の快挙を達成し、第32回ニューヨークLGBTQ映画祭「New Fest」特別賞を受賞。日本国内でも、第29回レインボー・リール東京、第31回 映画祭TAMA CINEMA FORUM、第20回EUフィルムデーズですでに上映が行われ、各回満席に。
引用：【公式】映画『恋人はアンバー』オフィシャルサイト｜DATING AMBER
②劇中音楽は『Once ダブリンの街角で』で知られるヒュー・ドラムが担当。挿入歌としてPULPの「Mile End」やU２の「All I Want Is You」など、UK・アイルランド発の名曲たちが全編を彩る。
引用：【公式】映画『恋人はアンバー』オフィシャルサイト｜DATING AMBER
③衣装は、本作でIFTAのコスチュームデザイン賞にノミネートされた、ジョアン・オクレイが担当。アイルランドならではの美しい風景と音楽・衣装そのすべてがマッチし、懐かしい90年代を切り取ったこの映画をよりエモーショナルに昇華させている。
引用：【公式】映画『恋人はアンバー』オフィシャルサイト｜DATING AMBER
ネタバレ感想
「男色や獣姦のようなみだらな行為を合法化するんですか？」「離婚はキリストの教えに反します」「奔放な性生活がもたらすのはエイズという代償です」「噂では彼はゲイとのこと…」とテレビで次々と言葉が流れていきます。
庭のブランコで懸垂に挑戦するエディを見つめる慰安とハンナ。エディはどうにか一回やりきりますが、すぐに地面に突っ伏してしまいます。
射撃訓練実施中の場所にサイクリングで入ってしまうエディ。ヘッドホンをしていたので銃声が聞こえず、兵士たちに追いかけられます。それを見ていたアンバーは呆れて通り過ぎます。
「レズ野郎」とアンバーを馬鹿にするケヴィンは、エディがキス未経験だと聞いて「ホモかよ。違うなら女を選べ」と同級生を見回します。エディが慌てて「トレーシーはセクシーだ」と言うと、ケヴィンが彼女の取り巻きにキスしていいかを尋ねます。トレーシーはOKし、二人は物陰でキスすることに。しかしエディはどうにかキスをやめさせようとし、トレーシーに丁寧にお礼を言って教室へ逃げ帰ります。
エディが胸を触らなかったことを授業中に大声で言うケヴィン。「お前、女に興味がないんだろ！」と言われ、エディは戸惑います。エディをしげしげと見つめるアンバー。
洗濯物を集めるアンバー。トラックをホテル代わりに貸し出しており、セックスする男女をこっそりと窓の外から見つめます。「10代で妊娠なんて」と吐き捨てる母のジルは、翌日の父の命日をアンバーとゆっくり過ごしたいと思っているようです。アンバーに男っ気がないことを憂う母を疎ましく思うアンバー。バイト代を缶に押し込みます。
体力テストと入隊試験に備えてもっと懸垂ができるようになれとエディに命じるイアン。ジャックは「昨日エディが女の子とキスしたらしい」と言い、両親は「大人の男への第一歩だ。案じることはなかっただろ？」と喜びます。しかし「胸は触らなかったけど」と付け足したため、エディは怒ります。
イアンは任務のため半年間ほど家を留守にするようで、ハンナはそれに対して怒っています。
翌日、エディは勇気を出してトレーシーを「映画に行かない？」と誘いますが、「失せろ」と言われてしまいます。アンバーもまたエディに勇気を出して声をかけますが、音楽を聞いているエディは気づきません。アンバーはエディの乗った自転車に石を投げて気づかせると、「私がデートに行く。明日午後7時ね！」と言い、エディは困惑しつつも了承します。
映画は退屈でした。映画館ではカップルが上映中に手コキをしており、エディは気が気ではありません。映画を観終えた二人はカフェに行き、アンバーは好きなバンドについて熱く語りますがエディは乗ってきません。「軍隊に入りたいの？」と問うアンバーに、「戦いに挑んでこそ一人前の男だ…仕方ない、軍人の家系なんだよ」と言うエディ。「あの子、レズの子じゃない？」と噂する女子生徒たちに見せつけるように、エディの手を握るアンバー。
帰り道、「今日は楽しかった」と言うアンバーにキスして胸を触ろうとするエディ。「何すんの！スウィーニー先生に惚れてるゲイのくせに！」と激怒するアンバー。「ホモ呼ばわりされて悔しくないの？付き合ってるふりをしてくれればいい。卒業してこの街を出られるまで」と言うアンバーに、「僕はゲイじゃないし、僕はまだ真剣な交際をしたくないんだ。いろんな女の子と遊びたい」と断るエディ。アンバーは「分かった」と言って去っていきます。
「性行為の手引き」という動画を授業で見せられるエディたち。動画の中ではシスターが男同士、女同士では駄目だとジェスチャーで表します。
ゲイだとからかわれながら、エディはアンバーに近づくと「キスしよう」と大声で叫びます。腰を振る動きをしてエディとアンバーをバカにしていたケヴィンは驚きます。エディはアンバーを物陰に連れて行くと「卒業まで本気で付き合うふりをしよう」と彼女の提案に乗ることにします。
その後の授業中、アンバーとぎこちなくいちゃつくエディ。「ホモじゃなかったのかよ」と大声をあげるケヴィンに、スウィーニー先生は「校長室へ行きなさい」と命じます。
スウィーニー先生は授業後にエディをよびとめ、「いじめられているなら相談してくれ」と言います。校内で堂々とアンバーといちゃつくエディ。
二人で帰りながら、「もっと男らしさを抑えろよ。尻を振って歩くとかさ」「あんたこそ女っぽい歩き方をやめたら？」と言い争います。
アンバーはトラックをラブホテルとして貸し出していることを話し、「たくさん稼いでさっさとこの街から出ていきたい。ここに未来はない。ロンドンに行きたいの。チェーン展開できるアングラな書店を開く」と夢を語ります。「明日、夕食に来ない？」と誘うエディにアンバーは快諾します。
「離婚合法化に賛否」が一面に載った新聞を読むジャック。体力テストの結果を気にするイアンは「司令官の息子が不合格なんて恥ずかしいからな」と笑い、アンバーのことを「父親が自殺した家の子」と呼びます。いかにも「女の子らしい」服でやってきたアンバー。息子の入隊を希望するイアンに、「軍隊は犠牲が多い」と反対するハンナ。イアンが「結婚もな」と言い出したので、ハンナは激怒して言い返します。アンバーは二人の喧嘩を遮ると、部屋に行こうとエディを引っ張り出します。
「あんたの両親仲悪そうだね」とアンバーに言われ、「違う」と逆上するエディ。「処女はのんきでいいな」と嫌味を言うと、アンバーは「処女じゃない。近所の男と興味本位でやったけど…」と意味深に笑い、エディに挿入するふりをして「あいつ発作が起きたのかと思った」と笑います。「セックスは重要じゃない」と言うアンバーに黙って同意するエディ。
エディとアンバーはすっかり恋人のふりに慣れてきて、長い時間二人で過ごすようになります。アンバーの部屋で「ロンドンレズビアン＆ゲイ協会」のニュース記事を読むエディ。天井に貼られたロンドンの地下鉄の路線図を指差し、「カムデンに住む。ハックニーとソーホーもいいな」と言うアンバー。
入隊訓練をしながら、同僚・キアンに惹かれていくエディ。アンバーはすっかり「エディの彼女」としての認知が定着し、トラックを貸し出しているカップルから「エディはいいわよね」などと言われる始末です。料金を払えなかったカップルは代わりにドラッグをくれました。
学校で「離婚合法化に反対を」のビラを配るケヴィン。
「レズビアンと呼ばれないのは久しぶり。パパの喪が明けてから初めての静寂よ。パパを惨めだと言う人もいるけど、幸せな家族だった。ここがパパを殺した」と言うアンバーに、「僕は入隊試験に落ちるかも」と笑うエディ。
学校をサボり、ダブリンに行く二人。酒を飲んでゲームセンターで踊り狂い、プリクラを撮ります。エディにおぶわれながら、「入隊はやめて一緒に街を出ない？」と誘うアンバー。エディはクィアバーを見つけて立ち止まります。
ステージで歌を歌うドラァグクイーンに近づき、思わず彼女にハグを求めるエディ。しばらく彼女の腕に抱かれて、エディは夢見心地になります。
その間、アンバーはドイツ人大学生で店員のサラと話し込んでいました。終電に間に合わないと母に怒られるからと帰ろうとするアンバーに、「土曜日はここにいるから」とクラブのビラを渡すサラ。
二人は黙りこくって帰宅します。
ハンナに一人で寝たいと言われたイアンは、エディを前に「男は感情を表さないものだった」と言いながら涙します。
酒を飲んだことをジルに「パパが悲しむ」と咎められたアンバーは「自殺した人は何も言わない」と言い返して部屋にこもります。
「お前はまだ童貞だろう」とケヴィンにからかわれたエディ。アンバーに一緒にロンドンに行く計画について話すも、「田舎者はロンドンで食い物にされるよ。給料は安いし」と難色を示されます。さらに「そろそろ寝たって言おうよ。普通の恋愛してるってみんなに思わせないと」と言うエディに激しく反発するアンバー。「代わりに土曜日はここに行こう。自分の知らない場所に行くの」とクラブへ誘うアンバー。エディは了承し、訓練に向かいます。
父から訓練につきあわされるエディ。その頃ハンナはエディの部屋を掃除しており、彼の捨てたノートに男性器の絵がたくさん描かれていたため、「エディはゲイなのではないか」と確信に近い思いを抱きます。
国立劇場に劇を見に行けばA評価がもらえるからとジルに嘘をつく二人。アンバーはエディにドラッグを飲ませて、クラブへと繰り出します。踊り狂う二人。
サラに再開したアンバーは「彼氏がいるなんて嘘。レズビアンなの」と打ち明けます。エディは男性に声をかけられ、初めてキスをします。しかしその光景をキアンが見ていることに気づき、エディは男を突き飛ばして乱闘騒ぎになってしまいます。クラブを飛び出して泣きじゃくるエディを抱きしめて、「大丈夫」となぐさめるアンバー。
「こういう関係も悪くない。うまくいく」と自分に言い聞かせるように言うエディ。二人は車の中で一夜を過ごします。
翌日アンバーがエディを家まで送ると、なんと両家の両親ともが顔を突き合わせていました。「とんだ不良息子ね」と激怒するジルに、「おたくの娘こそあばずれだ」と激怒するイアン。ハンナはエディを抱きしめて許しますが、イアンは「甘すぎる」と文句をいいます。「今更父親ヅラしないで」と諌めるハンナ。二人の夫婦喧嘩は夜中まで続きました。ジャックは「避妊した？なら大丈夫だよ」とエディを慰めます。
「ママの怒りが収まるまで距離を置こう」と言うアンバーに、「何日後？2日後くらい？」と不安げなエディ。アンバーは学校でも一人で過ごすようになりました。ケヴィンはトレーシーの取り巻きの女子生徒とトラックを借りると、帰り際に「大変そうだけど二人で乗り越えろよ」とアンバーを元気づけて去っていきます。
アンバーは学校をサボってサラに会いに行っていました。サラも家族にはカミングアウトしておらず、「言えば悪魔扱いされる」と笑います。二人は海辺へとデートに向かい、キスします。
一人で訓練を続けるエディはアンバーの家に向かいます。ジルから「アンバーは誰かと”劇”を見に行ったわ」と言われ、締め出されます。
「周りは気にせず長期戦で行け。軍隊に向かない人間もいるから気にするな」と訓練に向かうエディに声をかけるイアン。キアンがエディに話しかけますが、エディは彼を無視して、来ていたアンバーとのキスを彼に見せつけるようにします。
「少し距離を置いたらカップルに戻ろう」と言うエディに、「話がある」と言うと去っていくアンバー。訓練中にキアンに補助されるものの、「いちゃつくなよ」と他の同僚たちから揶揄され、彼を足蹴にするエディ。
「僕達正式に付き合わない？そうしたら全てが解決される。セックスだけ省略すればいい」とアンバーに言うエディですが、「そんなの無理。もう終わりにしよう。私が振られたことにしていいから」とアンバーは去っていきます。一部始終を見ている同級生たち。
二人の破局はすぐに他の学年にまで知れ渡ります。
陸軍の採用部門からの採用通知を受け取り、大喜びするイアンとハンナ。エディの表情は硬いままです。
「私はレズビアン」とジルに打ち明けるアンバー。「パパが聞いたら…」とジルは嘆きますが、「パパはもういない。私はそばにいる」とアンバーははっきり言います。アンバーに手を差し出すジル。二人は固く手を握り合います。
翌日、アンバーがレズビアンだと一気に学校中の噂に。エディはトレーシーからアプローチを受けます。
「あれが例のレズ？」とひそひそと噂をされるアンバー。「ママが神父さんに話したせいで噂が広がっちゃった」とアンバーがエディに話しかけると、エディは「どけよこのレズ！」と激怒。ケヴィンが「気を使ってやれよ」とエディに声を掛けると、「お前が僕にそれを言うのか！」とエディは激怒して彼を殴りつけます。
エディはスウィーニー先生に呼び出され、「君の気持ちは分かる」と言われたため、てっきりスウィーニー先生もゲイなのだと思い込み、彼にキスします。しかし、彼は狼狽し、「私には婚約者もいるし住宅ローンだってあるんだぞ！なぜキスする！」と激怒。「誰にも言わないで。ごめんなさい」と謝り、一目散に家に帰ります。
エディの自転車に石をぶつけるアンバー。「私をレズよばわりした！根本的に求めるものが違うんだから、私達は永遠には一緒にいられない！カムアウトしなよ。このまま入隊して惨めに暮らすの？」と怒るアンバーに、「”ホモ”よりマシだ」と答えるエディ。「他人なんて関係ない。あんたの人生だよ」と言うと、アンバーは帰ってしまいます。
エディはトレーシーに「また恋愛できるかな」と相談し、彼女に無我夢中でキスします。トレーシーは手でイかせてくれます。
ジルにサラを紹介するアンバー。二人の仲はぎこちないものの、どちらも歩み寄ろうと頑張っています。
アンバーはサラの家で彼女と初体験をしました。
学校を卒業し、盛り上がる学生たち。「過去のことは忘れてくれ」とケヴィンはアンバーにサインを求めてきます。アンバーは快く彼のシャツに自分の名前を書いてやります。
トレーシーのそばにいたエディとアンバーは一瞬目が会います。帰宅したエディはぼんやりとブランコに座っており、ハンナは心配そうに彼を見つめます。
バーで友人たちと猥談で盛り上がっていたエディに、店員のキアンが話しかけてきます。逃げ出すエディを追いかけてきたキアンは、「自分がそうだって気づいていてもそうなる必要はない。気づかないふりをして普通に生きればいい」と言います。「幸せになれる？」と問うエディに、無言で返すキアン。
ハンナは「私達は親失格？」とイアンに問い、イアンは「悪い親じゃない」と返すと、「任務は行かないことにした」と報告します。「乗り越えられる？」と問われ、「そう願ってる」と返すハンナ。
「訓練期間は6週間。その後は兵舎に引っ越す。今日が引越し日よ」とアンバーに教えてくれるトレーシー。
ハンナは荷造りをするエディに「幼いあなたは私が添い寝をしないと寝られなかったのよ。私には何でも話していいのよ」と言いますが、エディは硬い表情で「分かった」と言うだけです。
イアンとジャックは涙しながらエディの旅立ちを見送ります。
アンバーがカップルをトラックに案内していると、トラックのドアの隙間に、以前エディと撮ったプリクラが挟まっていました。アンバーは急いでエディに会いに行きます。
エディが入隊者の列に並んでいると、アンバーが石を投げます。「あげる。ここを出るのに十分な資金がある」と缶を差し出すアンバー。
「もうやめて！一生このまま？ここに未来はない！ここがあんたの居場所？これを受け取って」と缶を押し付けるアンバーに、「どこに行けば？一緒に行こう」とすがりつくエディ。「行けない。一人で行くのよ」とアンバーはきっぱりと言います。「すごく怖い」と涙ぐむエディに、「大丈夫だよ。私が保証する」とアンバーは微笑みます。エディは「アンバー、僕はゲイだ。君に最低なことをした」と涙ながらに謝り、「私にとってあんたは最高の彼氏」とアンバーはエディを抱きしめます。エディは缶を持って電車で飛び出します。缶の中には、二人で撮ったプリクラが入っており、エディは唇を噛み締めるのでした。
まとめ
最高の青春映画でした。あれほど閉鎖的な街、しかも離婚ですら忌避されていた時代に、自分にも他人にも素直であろうと、本当の自分をさらけだしたアンバーの勇気がかっこいいし、アンバーのようにはなれないと苦しみながらも、最後は自分の居場所を見つけようと大きな一歩を踏み出したエディもかっこよかった。
傷つくのが怖くて何でも秘密にしてばかりの自分を顧みて、アンバーのように胸を張って自分の人生を生きる人になりたい、エディのように勇気を出して親のレールを外れられる人になりたいと思いました。
愛と勇気と優しさをもらえる、素晴らしい映画でした。
爽やかなクィア映画で、後味も良かったです。
ただ、「偽りの異性カップルを作る」という行為は、異性カップル＝マジョリティ・同性愛カップル＝マイノリティという固定観念をより強固にさせますね。恋愛が異性愛か同性愛かの二元論に終始しているのも、バイセクシャルやパンセクシャルといった人々を無視しているなあと少し残念な気持ちにもなりました。結果的に本作は「両性愛の消去」をしているため、2020年代のクィア映画ならばもっと多様な愛の形を見せてくれても良かったのではないかなと思いました。
本作はデビッド・フレイン監督の実体験に基づいているそう。エディの恥ずかしいあれこれは「残念なことにすべて起こった」と監督は話しています。
自分の性的指向が違法…そんなことは2025年の現在を生きる多くの若者にとっては信じがたいことでしょうが、実は1990年代のアイルランドでは同性愛はそうだったんですよね。映画では重苦しくなりすぎないように同性愛差別を描いていますが、当事者たちにとって当時がどれだけ過酷で苦しかったか。世間からの過酷な風当たりに耐えながら、自分のセクシャリティを守り抜こうとするエディとアンバーの懸命さに、心を打たれます。
今回3人が見た「恋人はアンバー」は、Amazonプライムビデオで無料視聴できます。
ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨