宮本佳野先生「一期ノ夢」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
幕末近くの江戸の町で始末屋を営む利助(りすけ)のもとに最近、頻繁に起こる怪異についての相談が持ち込まれた。
武家の次男坊で学者もどきの宗次郎(そうじろう)とともに調査に乗り出すが、徐々に明らかになる事件の裏の悲しい真相とは…?
チャラくてビッチな利助と真面目で朴念仁な宗次郎の迷コンビが事件を解決する毎に、互いの距離も縮めていき…!?
こんな人におすすめ
- お江戸BLが好き👘
- 妖怪などおどろおどろしいものが好き👻
- 友達以上恋人未満のようなもどかしい関係にときめく❤️
ネタバレ感想
一期ノ夢
江戸末期・江戸の深川、吉原 揚屋・桜屋にて、千花大夫が「屋根の上に白い禿が見える」と騒いだことから、始末屋の斎藤利助が呼び出される。同じく、呉服問屋の大店の跡取りが千花大夫を身請けしたいので身元調査をお願いしたいと頼まれた旗本の柳本家の子息・国学者の宗次郎も桜屋に訪れるが、偶然その禿を見かけ、利助とともに捜査することに。
正体は「おようちゃん」という禿。船の事故で死んだが支那の道士が両親で、唯一の肉親である兄と離れ離れになったことで故郷への思いが募り、首(と魂)を飛ばしてしまっていたのでした。
おようちゃんを哀れに思った宗次郎が彼女と兄の音吉を身請けしてやり、国に帰れるように給金を弾んでやっている…というラストでした。宗次郎のお人好しっぷりが感じられるエピソードです。そしてこの回でいきなり利助が酔っ払って宗次郎とまぐわいかけ(相馬というセフレ?恋人?もいるのに)るという衝撃の展開も。
柳ノ雨
柳屋という旅籠の一人息子である亮吉に、しつこく声をかけてくる男・揚之助がいると泣きつかれた利助。しかし次第に亮吉は揚之助に惹かれていくものの、旅籠の隣にあった柳の古木(柳屋の由来だった)が倒れて以来、彼はぱったりと現れなくなります。
揚之助の正体は柳の幽霊だったようで、幼い頃から話しかけてくる亮吉を柳は大切に思っていたようです。
利助はまだ相馬との関係を続けており、宗次郎とはどっちつかずな間柄です。
雪中ノ柩
「死人が起き上がる」という謎の病が江戸で大流行。どうやら清の書物に「走屍」という似た事例があり、死人の近くで術をかけているようです。
そんな中、不審者を見かけた利助は声をかけますが、男の正体はなんと生き別れの弟「信之丞」。後日、病の床に伏せる利助を信之丞は「父の仇」と殺そうとします。信之丞は、幕府の勘定方の役人だった利助の父が公金を着服したせいで自分の父と母は死罪になったと言うのです。宗次郎は奉公人フクの直訴内容を引用してそれを否定。実際は信之丞の父が病気がちな妻のために利助の父に公金に着服するように指図し、そうしなければ彼の目の前で一家心中してやると脅したのです。信之丞は逆上して斬りかかり、宗次郎を庇って利助は負傷します。宗次郎に反撃された信之丞はそのまま死亡します。
この回で利助の解像度がグッと上がりました。まさか武家の出身だったとは!宗次郎もますます利助を大事に思っているのが伝わってきて、お互いに想いを伝える日も近いな〜とワクワクします。
八十八夜
座敷童子が出るという旅籠に宗次郎から誘われた利助。宗次郎も自分のことを好いているはずと思う利助は、彼を誘います。すると突然障子の隙間から大量の豆が!翌朝、見送ってくれる女将の後ろには昨日走り去っていった座敷童子、もとい女将の息子が。
宗次郎は「研究のために深川に居を構えるつもりだ」と利助にそれとなく匂わせるのでした。
宗次郎は利助を好きだとは言わないんですが、明らかに利助のそばにいたがっているし、利助がこれまた嬉しそうなんですよね。二人ともかわいいです。
猫又ノ夜
宗次郎の新居にたびたび遊びに来る利助ですが、一緒にしっぽが二又の雄の三毛猫も住み着いてしまいます。「ミケ」と呼んでかわいがる二人。ある晩、「部屋も余っているから一緒に住んだらどうか」とそれとなしに誘う宗次郎に喜んで承諾する利助。二人で寝ていると、突然外から物音が。なんと泥棒が入っていたのですが、男は倒れており、その傍らにはミケが。
化物学者のところには化物が集まってくるのかなあと利助は笑うのでした。
宗次郎が利助に「今更嫁をもらおうとは思っていない(から越してきてほしい)」と言うところは、素直じゃないな〜とニヤニヤしてしまいました。利助も嬉しそうでよかったです。
まとめ
堅物国学者の宗次郎とゆるふわな始末屋利助。一見水と油という感じがしますが、利助の器の大きさ、偏見のなさ、まっすぐな感情表現が、きっと人付き合いの苦手そうな宗次郎には心地よいのではないかなと思います。
宗次郎が一緒に化け物大事をするほど、徐々に心を開いていくのが分かって、ワクワクしました。
お江戸もの、妖怪ものがお好きな方、堅物攻めと天然受けが好きな方、いろんな方に刺さる作品だと思います!夏の夜に読みたいBL漫画No. 1です。