桐嶋リッカ先生「恋と服従のエトセトラ」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
他人の能力を奪う「強奪」力を持つ優等生×体液を飲ませた相手を操作する「感染」力を持つ問題児 高校生同士のお話。
<あらすじ>
吸血鬼や狼男などの種族が集う、聖グロリア学院ーこの学院に通う魔女と人間のハーフの森咲日夏は、毎日を鬱々とした気持ちですごしていた。
一族の掟により、十六歳の誕生日までに婚約相手を見つけなくてはならず、学院内において跳ね返りな日夏は、襲ってくる上級生を日々蹴散らし、気分を晴らしていた。
そんな中、吉嶺一尉という傲慢で不遜な男が現れ、日夏の生意気な性格を罵倒したため、怒りに燃える日夏は、魔女の力を遣って彼に復讐しようとするが…。
こんな人におすすめ
- 特殊能力者同士のバトルにドキドキハラハラしたい!🤜💥🤛
- 学園BLが好き🏫
- オメガバのように半陰陽の受に萌える♂♀
ネタバレ感想
恋と服従のエトセトラ
聖グロリア学院は、魔女の素質を継ぐ「ウィッチ」、狼男の素質を継ぐ「ライカン」、吸血鬼の素質を継ぐ「ヴァンパイア」と、魔族のみが通う学園。魔女と人間のハーフである、主人公の日夏は一族の掟により、十六歳の誕生日までに婚約相手を見つけなくてはならず…というお話です。
生徒同士のお家騒動や、学院内でのバトル設定、各種族の特殊能力など、設定が結構複雑です。個々の能力によってチェスの駒に例えたランク付けがされていたり、発情期があったりと、異能力バトルものにオメガバースをかけ合わせた感じのお話だと思っていただければ。
生意気な性格を一尉にに罵倒され激怒する日夏…という最悪な出会い方をした二人でしたが、純血種がほとんどの世界で、攻めの一尉はウイッチとライカン、日夏はヴァンパイアと人間のハイブリッド種ということで、互いに「望まれない子ども」だったことから心を通わせ合っていきます。
日夏に「俺を好きだと証明しろ」と言われたら自分の能力限界まで使っちゃったり、日夏と結婚するために本家に根回ししたりと、一尉はかなりの健気攻め。しかしなんとえっちの時はドS攻めというギャップにもクラクラ。日夏はいつでもツンツンの生意気ツンデレ受けなんですが、えっち中は特に超敏感になっちゃうのでそれがたまらなくかわいかったです😙❤️
嘘と沈黙のリボルバー
一尉と結婚することになった日夏ですが、一尉の家の事情で婚約が延期になり、さらには元婚約者の祐一が現れてしまい…というお話です。
本家の問題で婚約が延期になったものの、その理由についても、一尉が忙しい理由についても、何も知らされず不安が募る日夏。そんな時、幼馴染であり元許嫁の祐一と再会します。一尉も日夏も口数が多い方ではないのですぐにすれ違ってしまい…。終盤でやっと一尉の不審な言動の理由が明かされ、全てが日夏への愛ゆえだったと判明します。晴れて婚約者となった二人。めでたしめでたし。
本巻で一番好きなのが、他者の能力を「強奪」出来る能力を駆使した、一尉の分身複数プレイ!!ねっとりやらしいえっちがどすけべでした///
月と誓約のサイレント
一尉と婚約・同棲することになった日夏の前に、突然人間の父親・惣輔が現れ二人の婚約に反対し…というお話です。
惣輔や魔族と獣の遺伝子をかけ合わせた金狼のキメラ・ルイなど新キャラが登場。ルイのお相手である無自覚天然タラシな隼人は後のスピンオフ作品でも出てきます。
惣輔は二人の覚悟を確認するため、日夏に魔具であるブレスレットを二週間嵌めさせます。このブレスレットを嵌めた者は愛する者に触れられず、もし触れてしまえば、触れた途端に仕込まれた針が手首を突き刺すというものです。
この魔具をつけたことによって、これまでは一尉→日夏への愛が強く示されていましたが、日夏→一尉の愛を改めて確かめられたりと良いこともありました。
ラストが日夏の女装えっちなので、女装が苦手な人は要注意⚠️
一尉が「家庭を作りたい」と言っていたので、日夏とともに賑やかな家庭を作っていってくれたらいいなと妄想してしまいました。
蜜と禁断のエピローグ
日夏の親友・光秀は、兄の嫁である刹那に6年間片想いをしており…というお話です。
光秀は兄の妻(男)・刹那に6年間も片思いしていましたが、実は刹那も光秀に片思いしており…。刹那は魔族でもあるし魔性の男でもあるので、肉体関係が派手。中盤では家のために別の男に抱かれそうになったりと事件もありつつ、最後は光秀とラブラブ両思い♥️
刹那はイメージプレイ好きとのことでしたが、作中では登場せず。続巻でいつか出てくるのかも?😏✨️
罪と束縛のエゴイスト
立入禁止の実験室に忍び込み、誤って秘薬を摂取してしまった女好きの遙は、その秘薬を作った皇一にしか欲情できない身体になってしまい…というお話です。
受け・遥は狼男の素質を継ぐライカンの名家の次男坊ですが、特質は珍しくない「跳躍」のみなので、グレードは初等科からずっと下から二位の「ナイト」。
それに対して、攻め・皇一は魔女の資質を継ぐウィッチ。さらに最大派閥を誇る家の一人息子であり、その家始まって以来の才能とも評される天才で、専科棟の実習室の一角を占有できる程の最上位「キング」。
好奇心に抗えず「触れるな」と書かれた媚薬に触れてしまった遥は、逃げようとした矢先に皇一に捕まり、その薬が禁制秘薬「束縛」であることを知らされます。禁断症状解消のため、効果が切れる二週間と少しの間、遥は皇一のマンションに転がり込むことに。
一緒に過ごすうちに「氷の貴公子」と呼ばれる人間不信気味な皇一に、どうやら自分は気に入られているらしいと分かり居心地良くなっていく遥。一時は「皇一には別に好きな人がいる」と勘違いしますが、最後は両思いで大団円♥️
皇一は、興奮すると出てしまう遥の耳がお気に入りなんですが、番外編では皇一の作った薬のせいで遥に尻尾が出ちゃったりなんかして…。いやあ、愛ですね♥️
夜と誘惑のセレナーデ
祖母の画策した「花婿探し作戦」に巻き込まれた湊は、匿ってもらったことから天然タラシの隼人と「なんでもする」と約束をさせられ…というお話です。
魔族の中でも古代の血を受け継ぐクラシック(母)と、時代とともに特徴が廃れ現代の主流となったサラブレット(父)の血を引く湊。祖母の誘いで聖グロリア学院に短期留学した湊は、登校初日に4人の女子生徒たちとヤリ目的で待ち合わせをしている隼人に出会ってしまいます。衝撃の5Pに思わず初対面ながら説教してしまう湊😂
天然タラシの隼人はキングの権利を使ってヤりたい放題。しかし湊と出会って感情を揺さぶられるうちに、初めて恋を知ります。湊が連れ去られて隼人が慌てて助けに行くシーンでは、隼人の変化に思わず涙…😭 湊の祖母に勝手に挨拶に行ったりと愛が暴走気味なところも愛おしいです😂 隼人の能力である幻覚で、湊に雪を見せるラストもロマンティックで素敵でした❄️
花と情熱のエトランゼ
下級の家柄にもかかわらず、能力を買われ「アカデミー」に入った悠生は、そこで魔族と獣のキメラ・ノワールと出会い…というお話です。
悠生は学校全体を覆うほどの広範囲を暗闇にできる能力を持っており、それを買われて「アカデミー」に編入することに。しかしアカデミーでは共用語が英語で統一されているので、日本人の悠生はなかなか友達ができず寂しい思いをしていました。
そんな時、立入禁止区域である奥庭に住む黒豹・クロと仲良くなります。実はクロがアカデミーの研究機関の研究対象としているキメラ・通称ノワールで、悠生は何も知らされないまま人の姿のクロードと強引にセックスさせられます。クロ=ノワールだと知らない悠生はクロードを拒絶。クロードは悠生を傷つけたことを後悔し、日に日に元気がなくなります。悠生は後に事実を知り、クロードを徐々に受け入れていきます。
クロードは大人っぽいんですけど、悠生の前だと子どものように甘えん坊になるのがかわいいんですよね…。
愛と欲望のロマネスク
一尉との仲が深まるにつれ日夏は心身ともに安定した生活を送っていたが、急に体調が安定しない日が続くように。「妊娠したのかもしれない」と動揺する日夏のお話です。
新学期初日、ここ数か月で頻発している美術品などを狙う窃盗団にグロリアの姉妹校の貴重なお宝が盗まれ、学院内はピリピリモード。そんな中、日夏の妊娠疑惑が学院中に広がり、一尉の母方の従兄弟たちが学院に現れ、対抗する行動を起こしはじめます。従兄弟たちは独自の「自警団」を結成。一尉が彼らを調査すると、当主を狙う叔母の存在が浮かび上がってきます。
一尉の母方のお家騒動と窃盗団問題は丸く収まり、日夏の妊娠も勘違いだったと分かり嬉しいような寂しいような。
また、本巻でシリーズは完結!2019年2月発売のリンクス本誌には完結記念で2人のその後の短編が掲載されているそうなので、気になる方は要チェックです😉♥️
まとめ
ベースは学園モノなのですが、異能力を持つ人間、魔族がごちゃごちゃに存在しているので、異世界モノっぽさもあります。さらに半陰陽設定もあるので、オメガバース感もあり。ファンタジーBLが好きな方には、かなり刺さる設定です!
それに、メインカプはいるものの、スピンオフの巻はそれ単体でも読めるようになっているので、途中からでも読めます👍️✨️
どの攻めも一途で溺愛、受けは美人からかわいい系までいろんな子がいて、よりどりみどり〜!!えっちもカプによって様々なので、いろんな性癖に刺さる良シリーズです📖❤️