アニメ「さんかく窓の外側は夜」のネタバレ感想|”視える”男が踏み入れたのは、人間の業の沼

アニメ

「ホラー×ミステリー×バディ愛」の三拍子そろった新感覚“霊感エンターテインメント”、「さんかく窓の外側は夜」

登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します☺️✨

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:Amazon.co.jp:さんかく窓の外側は夜を観る | Prime Video

謎めいた除霊師×霊が視える青年 のお話。

<あらすじ>
昔から不気味なモノを「視て」しまう体質の三角康介は、偶然出会った除霊師・冷川理人にその才能を見い出され、 心霊探偵コンビを無理やり組まされてしまう。
三角に執着する冷川と、危うげな冷川を放っておけない三角。
数々の事件を解決していくなかで、浮かび上がる“運命”の真実とは─。

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こんな人におすすめ

  • 霊などホラーものが好き👻
  • ヤマシタトモコ先生作品が好き📚
  • ブロマンスものが好き👨‍❤️‍👨

 

 ネタバレ感想

第1話「出逢」

<あらすじ>
書店で働く一見平凡な青年・三角康介は、実は不気味なモノを「視て」しまう特異体質の持ち主。
ある日、三角の働く書店に冷川理人が現れる。
「これは、運命の出会いですよ―」と語る冷川が行うのはなんと「除霊」…!

書店で働く一見平凡な青年・三角(みかど)は、霊が視えてしまう特異体質の持ち主。
ある日、三角の働く書店に謎の青年・冷川が現れます。
彼は三角に近づき、三角のすぐ近くにまで接近していた女の霊を一瞥し「これは、運命の出会いですよ」「いきなりでごめんなさい」と言うがいなや、三角の体に凄まじい快楽を与え、気絶させます。

冷川が行うのはなんと「除霊」。冷川は気絶した三角を挟んで店長に、三角の魂的なものに直接触ってそれをブースターにしてぶん投げた、と説明します。
魂が触れあうと気持ちよく、冷川と三角の相性は最高だと続ける彼に三角は「インチキだろ」と冷たく言います。

三角の勤務する本屋ではたびたび霊が出たと噂になっており、店長は気にしていました。「霊感があるなら教えてよ」と言う店長に、三角は「脳の検査に行こうと思ってたんです」と疲れたように返します。
冷川は突然立ち上がると店長に「三角くんを僕にください」と頼みます。

勤務後、三角が本屋を出ると冷川が店の外で待ち伏せしていました。冷川は「さっきの作業は1人でやると疲れるから助手が欲しい」と言い、三角にそっと触れます。魂的なものの核心に触らないだけでも、冷川が触れただけで三角は動くことができません。
三角は冷川を睨みつけ、「俺が眼鏡を外してるのは、あいつらだけがはっきり見えるからだ。俺はあいつらが怖いんだよ!」と冷川を振り切ります。
冷川は「三角くん、君 私といれば怖くなくなりますよ」と三角に向かって話しかけます。彼を無視して帰る三角。

翌朝、三角の勤務するほり書店の山井店長から冷川からの伝言「13:00に足が山まで来て欲しい」「シフトは変更しておく」ということを電話で受けます。あっけに取られる三角。

冷川に連れられて、三角は自殺者が出たというマンションの一室の前にいました。霊的なものがあるのかと怯える管理人に、冷川は「資源サイクルに乗り切れず滞ってる感じです」と説明します。
三角が窓辺にいる少女の霊に気づき思わず冷川の腕に縋りつくと、冷川は「君と触れていると本当によく見える」と満足げに言います。

冷川に触れられているだけで感じる三角が「勃ってないのが不思議」と言うと、冷川は「精神的なものですからね」と飄々としています。
そしていざ彼が三角の魂に触れると、少女が徐々に三角たちの方に近づいて来ます。
怯える三角に冷川は「こちらに呼んだんです。でないとぶん投げられないでしょう?怖かったら目をつぶっていてください」と言い、三角は「見えているものを見ない方が嫌だ」と必死で目を開けます。冷川は「君、最高」と言い、三角の魂の核心に触れ、少女をきれいにぶん投げます。

三角は「除霊ってこんなにエロくていいの…」と息も絶え絶えに言い、報酬金額と「週3来てくれればいいですよ」と楽しげに言う冷川の言葉に「はい…」と返答を絞り出します。

「物件鑑定・特殊清掃COOLEAN」と書かれた事務所に連れてこられた三角。彼らは次々と案件を解決していきます。
三角は溜まっていた性欲が綺麗さっぱりなくなっているのを恐ろしく思いつつも、仕事前に肉と酒を控えさせられていることに疑問を持ちます。冷川は「除霊した後疲れにくくなるんですよ。ネット情報ですけど。だから毎回こうやって仕事の後に肉を奢ってるんです」とあっけらかんと言います。
そして、「もう怖くなくなりましたか?」と尋ね、三角は「生きてる人間の方がよっぽど怖いかも」と返します。
そこで三角は冷川の日本語が少し変なことを指摘し、「外国育ち?」と尋ねますが、冷川は「もともと全くおしゃべりな人間ではないので」と遠くを見つめます。

そこで冷川のもとに電話がかかってきます。犯人の男が自殺したバラバラ殺人事件、1人目 宮間さやかの耳・右上腕・胴体、2人目 岡田あやのの首・右前腕・右下腿・左下腿、3人目 川村永子の右上腿・左上腿・手足…合わせて1人分の遺体の部分が1年経っても見つからないと警視庁捜査第一課殺人犯捜査第9係の刑事・半澤日路輝は説明します。

3人は同じ会社で働いていたものの面識はなく、3人突然いなくなり、ある日突然バラバラの遺体が見つかったのだそう。3人それぞれと交際していた人事部の男が疑われましたが、逮捕されたのは会社近くのコンビニ店員。自宅の風呂場で作業していて証拠もありましたが、半澤はコンビニ店員はストーカーでもなんでもないつまらない男だと言います。拘留中に首を吊って自殺したため事件はうやむやになってしまったのです。

半澤はコンビニ店員の自宅に入れるようにしておいてくれましたが、三角は事件のあらましを聞いているだけで腹痛に苦しみます。「この坊ちゃんは何だ?」と尋ねる半澤に、「すごく目がいいんですよ」と答える冷川。

「除霊じゃねえじゃん!」と玄関のドアに張り付く三角に、「警察に恩売っとくといいですよ」と冷川は1人で風呂場に向かいます。「人死んでるんでしょ…ここで…」と怯える三角に、冷川は「人なんてどこででも死んでますよ」と笑顔で答えます。

シャワーカーテンを開けても何も現れなかったため、ホッとする三角。「1年前の事件なんかどうやって探すんだよ」と口籠る三角に、冷川は「これまでは私が君の中に入り込んでいたけれど、これからは君の感覚を外に出して私に同調してもらう」「実はこれね、私もすごく気持ちいいんですよ」と楽しそうに言います。

快感に喘ぐ三角の肩を冷川は噛み、「何か聞こえる?耳は私の方がいい」と言います。その瞬間、三角は排水溝の闇から犯人が女たちをバラバラにしている映像が見え、「ヒウラエリカに騙された」と言っているのが聞こえます。冷川は「こうやって探すんです。他の現場も回って情報を集めましょう」とあっけらかんとしています。

三角は冷川と活動するようになってから「あれ(霊)」との距離が近くなっているような気がして気味悪く感じていました。しかし霊の前に冷川が立ちはだかってくれたため、恐ろしさが薄まります。

三角たちがたどり着いたのはある廃屋。被害者がここだと言っていたと三角が言うと、「化け物じみてんな…でもまあ化け物の方が人間よりいい時もあらあな」と半澤は廃屋の中に入っていきます。
冷川は繋がって行った方が怖くないからと三角と繋がります。三角は「ヒウラエリカのこと、半澤さんに話さないのか?」と尋ねますが冷川に「初めてじゃないんです」と返され、混乱します。

2人はボイラー室を指さします。半澤は徹底的に見たものしか信じないたちらしく、冷川は「信じない者には何も作用できない」と三角に解説します。
ボイラー室にはつぎはぎ状態の死体があり、目のたくさんついた赤い生き物のようなものが蠢いていました。三角は「お前にはいつもああ見えてるのか」と怯えます。

冷川はボイラー室に入ると、「よく出来てる。部品のもとの人選は理不尽であるほど有効。道具が出来上がった後は標的に”お前を呪った”と告げるだけでいい」と言うと、赤い生き物をつまんで飲み込みます。

「ヒウラエリカ」の名前はこれまでも何度も捜査にあがっていましたが、事件とは無関係な人間を調べることはできないと半澤が言うため、彼女の存在は謎のままなのでした。

 

 第2話「束縛」

<あらすじ>
冷川の物件鑑定・特種清掃事務所『COOLEAN』で働くことになった三角は、書店の同僚に頼まれ「良く当たる占い師」を調査することに。
占い師・迎系多に会うと、彼が三角や冷川と同じ特異体質であることが分かる。
数々の呪いの現場に残されている『非浦英莉可』という謎の名前…。

冷川の物件鑑定・特種清掃事務所『COOLEAN』で働くことになった三角は、書店の同僚に(おっぱいを凝視していた代償として)頼まれ「良く当たりすぎる占い師」を調査することになります。

幽体離脱した冷川と迎が彼の占い部屋に入ると、「お前”巣”かよ?」「うわっお前(三角)魂ガバガバ!あぶねえな!」と言われます。冷川はなぜか怒って2人の間に割り入り、三角を守ります。
迎が「こう見えても真面目に商売やってんのよ。たまにガチでひっぺがせない身体中に食い込んだ呪いをつけた奴とかいて…」と言うなり、冷川は「ヒウラエリカ」と続けます。迎は驚きつつも、「お前ら知ってるのか!?呪いを持った奴から”ヒウラエリカに騙された”って聞こえたんだよ。でもおかしな奴だよな。自分の素性を明かして呪うなんて」と笑います。
冷川は「その方が呪いの効力が増すのかも。私たちは先日呪いの道具、他殺体を発見しました」と言い残し、部屋を去ります。
一緒に去ろうとした三角を迎は引き留め、「あいつと縁切った方がいいよ!お前あんま簡単に体の中に手を突っ込ませたりすると危ねえよ」と忠告します。

後日、冷川たちは女子校で「1人の時、特に嫌な気分の時に視界の端に死体が見えるんです。毎日じゃないけどトイレの中に生首が見えたりして…」と訴えるカナという女子生徒に話を聞いていました。そう話すカナの顔には三角が見ると真っ黒な穴が空いており、カナ自身も「見ると5回に1回くらい空いてるんです」と訴えます。

三角もカナが見えるという幽霊を見ますが、どうやらその幽霊は死んでいないようです。冷川はカナに「あなたは呪われていますよ。呪いとしては重くないんです。誰かが故意に霊感の全くないあなたに幻覚を見せて疲弊させている…呪うための道具がどこかにあるんです」と説明します。

カナの持ち物がある場所に移動しながら、冷川は三角が恐怖を感じていないのか確認します。三角はなぜか恐怖を感じないことに疑問を抱きます。
カナの机には大きな穴が空いており、それが呪いの道具になっているようです。

野次馬の女子生徒たちが教室に顔を出した途端、三角は「変な感じだ。あんたと初めて会った時みたいな気がする。強くて…魅力的」と呟きます。

教師が「非浦さん、面談明日ですからね」とある女子生徒に呼びかけると、机の穴は消えてなくなります。
冷川が三角に声をかけようとした途端、三角は何かに操られたように「今回の事件は人為的なものなので再発するかどうかはご自分の中で検証された方がいいかもしれませんね」と言い始めます。訝しむ冷川。挑むように三角を見つめる非浦。

帰りしな、冷川が「ヒウラエリカに対してどう思いましたか?」と三角に尋ねると、「好き…」と口走り、「いや変だな」と三角は一人で混乱します。

事務所に帰ると、雇用契約書にフルネームでサインをさせられる三角。サインした途端、眩暈に襲われた三角は冷川に抱き止められます。「最初からこうしておけばよかったんですよね。君があんなに簡単に彼女に許すから…魅力的なのはわかりますが、あれはいけませんよ」と三角に囁きかける冷川。

精神世界の中で、三角は冷川にがんじがらめに縛られていました。「どうして縛るの」と問う三角に、冷川は「君を私のものにするからです」と答え、そこに迎が「だから縁切った方がいいって言ったのに」とぼんやりと現れます。
冷川は「ほら!すぐそうやって私以外の人間を入れる!君は私が見つけたんだから私のものですよ」と怖い顔で迫ります。
三角は随分寝ていたようで、慌てて帰っていくその後ろ姿を冷川は見つめ続けます。

迎は三角を呼んで、アイドルの部屋で起こる心霊現象退治に繰り出します。
「俺はあいつ(冷川)と違って無理矢理お前の中に入ったりしないから」と、結界を張ってお互いの見えているものをシンクロさせます。
「私がだめだ…疲れた…」と話す怪物に声をかける迎。「冷川さんは話さない」と言う三角に「あいつはそうだろうな。でも俺は話す」と対話を重ねていきます。
迎と怪物が話していると、三角の心の中になぜか冷川が何かを破って現れ、三角は倒れてしまいます。

迎は「トイレで愚痴る癖、やめましょうね」とアイドルにアドバイスすると、彼女は「なぜそんなことを知っているの」と驚愕します。

事件解決後、迎と三角は2人でお茶をします。好きなタイプの人の話になり、三角は「俺は強い人が好きです。迎くんみたいな…」と言った途端、また脳内に冷川が現れます。
迎は「お前、束縛されるの好きだもんな。そこ紐ついてんじゃん。犬みたいに」と、三角の腰のあたりについた三角形の印を指さしますが、三角自身は気づいていません。

三角が夜道を歩いていると、突然霊が彼の体をすり抜けます。冷川が向こうから歩いてきて、「君は犯しやすいタイプなんですが、あまり”そう”だと困るんですよ」と言いながら、三角の中に入った霊を取り出します。
三角が「迎くんみたいにできないの?隔離するみたいな…」と言った途端、冷川は「君は誰かれ構わずそうやって…気をつけてください」と言い、精神世界に隔離し脅します。

記憶が曖昧な三角に、「愛想を尽かさないでいてくれると嬉しい…君がいてくれないと困る」と冷川は淡々と告げます。

非浦英莉可が「お前は死ぬ。呪われて死ぬ」と声をかけた弁護士は死去。彼女の口座から大金を引き下ろすと、非浦英莉可はATMから去ります。

 

 第3話「呪詛」

<あらすじ>
とある家の「池」の調査にきた三角と冷川。
依頼主である家主の女性は、毎晩自分が死体となって「池」に浮かぶ夢を見るのだという。
調査のために「池」の中に潜った三角は、薄暗い底でこの池の「核心」を視る。

とある家の「池」の調査にきた三角と冷川。依頼主である家主の女性は、毎晩自分が死体となって「池」に浮かぶ夢を見るのだと言います。
調査のために「池」の中に潜った三角は、薄暗い底に沈んでいる女性の姿を視ます。

三角は撃退できたはずの女性をそのまま放置した冷川に疑問を抱きますが、冷川は「ただ撃退するのは勿体ない。あそこは一度入ったら出られない家なんです」と説明します。

その日の帰り、食事をしていた三角と冷川の元に、あの「非浦英莉可」が現れ、「話をしたい」と声をかけてきます。
冷川は英莉可に「三角は自分のものだ」と主張し、英莉可は「そこまで許してるのに彼氏じゃないんだ」と笑います。

英莉可は三角の中に入ると、冷川は淡々と「離せ」と何度も繰り返します。
そして英莉可は自分が「呪い屋」をしていることを打ち明け、「今の仕事を辞めたいから、同じ業界の人から話を聞きたいと思って」と話を続けます。誰かを不幸にすることでお金が動く、その手伝いをしているのだと彼女は言います。

学校で起こした女子生徒への呪いはプライベートなことらしく、「あいつら授業妨害とかいじめとか酷いからさ〜」と軽い口調で話します。そして、「学校に来た時、2人とも私のこと知ってたよね?どう感じた?」と尋ねます。

冷川が「3人分の遺体でできた道具」と言うと、英莉可は「あれは私が直接したんじゃないよ。むしろ直接できたら楽なのに、そんなこと怖くて私にはできない。でも自分では怖くてできないから私にやらせたい奴がいる。それが問題」と返します。

「あなたの作る呪いは随分強いですが、どのように?」「死んだ人っているじゃん?それが私の中にもいるんだ。その人たちが私を助けてくれる。そういうの死霊使い…ネクロマンサーっていうんだって」と冷川と英莉可が話していると、男が割り込んできて「お嬢さん、帰りますよ」と促します。
英莉可は男に聞こえない声で2人に別れを告げると、「あんまり嫌わないで」と言って去っていきます。

事務所に戻ると、冷川は英莉可と同じようにテレパシーで三角に話しかけます。「君にちょっと呪いをね…呪いは耳と目から入って口から出て行く。口から出ると強くなる。それを君で試してみたい」と言い、「私を信じて」と語りかけます。
三角は朦朧としながら、霊感について誰にも言えず孤独だったことを思い出します。考えたくないと思う三角の口から出ていく黒い霧のようなものを、冷川は口移しで飲み下します。

翌日、三角は中学の同級生から「婚約者がおかしい」という依頼を受けます。
同級生の部屋にあがると、女性の顔がねじれたり、部屋中の物と物の隙間から目が見つめているように見えます。「お母さんが見てるんだ…」と女性はくずおれ、どうやら女性の母親が娘に呪いをかけたようなのです。

窓際の小さい引き出しには鈴が入っており、女性は「お母さんはいつも私のことを思ってくれて…捨てたりしたらお母さんにつねられる!!」と号泣します。冷川は鈴を捨てることにします。
同級生は三角に金を投げつけると「俺の弱み握ったなんて思うなよ!」と怒鳴り散らします。

三角は母親に「視える」ことは伝えていません。父親は三角が4歳の時に自分の写真などを全て捨てて消えたらしく、母親は「今は何してるか分からない」と言います。

英莉可は家で母親に声をかけますが、睨みつけられ無視されます。
英莉可の父親は「先生」と呼ばれる男に異常に腰低く対応しています。

 

第4話「陥穽」

<あらすじ>
刑事である半澤に頼まれ、とある空き店舗を訪れた三角。
そこは謎の「神隠し」が頻発している場所なのだという。
空き店舗の前で三角が事務所にいる冷川に電話をすると、冷川はそのまま三角の体に乗り移り、空き店舗の調査を始める。

英莉可は人の出入りが多い店舗の前で「先生」と「作ろう」と話していました。先生は英莉可の柔軟な発想を褒め、「僕、好きだなあこの作業。貯金箱作り」とこぼします。
英莉可が「今まで自分が作ってきた罠の場所を覚えていますか」と先生に尋ねると、先生は「これは僕らの生まれつきの言葉なんだから気にしなくていいんだよ。やりたいことと向いていることって違うんだよ」と言います。

刑事である半澤に頼まれ、とある空き店舗を訪れた三角。そこは謎の「神隠し」が頻発している場所でした。
店主たちは次々と入院したり失踪したり。その店を訪れたのを最後に行方不明になっている客は多数いるのだとか。

三角が「冷川さんは家族も友達もいないって言ってだけど本当かな」と半澤に尋ねると、「まあ人間出会いでいつからでも変わるからな」と笑顔を溢します。

空き店舗の前で世間話をしていた2人は、なぜか通行人たちの顔を一度も見ていないことを不審に感じます。
三角が冷川に電話をすると、三角の中に冷川が入り、現場を検証し始めます。冷川はその店舗が英莉可の作った「罠」だと気づき、急いで三角の体を事務所に持ち帰るよう半澤に頼みます。

英莉可専属のガードマンである逆木は英莉可に、何のために罠を作っているのか尋ねます。
場所を汚して放っておくと自然と皆がポイ捨てして汚くなっていき、捨てるときに自分も汚れていくことに気づかず、もともと具合の悪い人はつられて気分が悪くなる…でもこれは見えないゴミで、先生は「ゴミの再利用業者」だから拾って使っているけれど、自分は怖くて使えない…と英莉可は説明します。

事務所に戻ると、冷川は「三角くんは何かとても綺麗なものを見ていたようだ。それと相性が良すぎたらしい」と失神している三角に霊的なショックを与えます。すると三角は「少しずつでいい。それを貰って増やしていきたいんだ。必要なら返してあげる。そしたらもっとたくさんになるだろうしね、貯金箱だよ。ちょうだい」とうわごとのようにつぶやきます。

半澤に三角をフルネームで呼ばせ、何度かショックを与えることで彼の中をきれいにした冷川。三角に何を見たのかを尋ねます。
三角は「箱…怖くはなかった…あれは母さんの宝石箱だった…」と言います。

冷川は現場に近づかないように半澤に忠告。そして今回と同じような失踪事件が起きている「場所」を探してほしいと頼みます。

その晩、三角は母の宝石箱を家で見つめます。
母曰く、小さい頃の三角は父がプレゼントした宝石箱をよく母にねだっていたそうです。
母は宝石箱についていた宝石を取り外し、三角にプレゼントします。

三角は「貯金箱」の現場が怖くなかったことに違和感を感じます。
たまたま会った冷川は半澤がピックアップした場所には近づかないようにと三角に忠告します。三角は影響を受けやすく、「私が作ったのと混ざるのと危ないから」と言って去っていきます。

三角は「貯金箱」は毒を貯めとくダムみたいに見えた、人を呪う以外に使い方はあるのかと冷川に詰問します。冷川は「汚して、片付ける。将来的にどちらもやれたらいいなと思いまして」と笑顔です。

三角は激怒し、「お前の中を見せろ!お前本当はどんな人間なんだよ!」と彼の中に入ろうとしますが、冷川は「私がどんな人間かなんて私にだって分からない」と突き放します。

「私の中に入って何か見えた?何が分かった?」と淡々と尋ねる冷川に、三角は「分かっても分からなくても知りたいと思っちゃダメなのかよ!あんたにとってどうでもよくても、俺はあんたのことが知りたい…」と項垂れます。

 

第5話「過去」

<あらすじ>
三角の感情を理解できない冷川。一方三角も、冷川の異常性に気付きつつも、関係を切ることができず―。
そんな中、三角は逆木に拉致同然に無理矢理、車に乗せられ英莉可の元へ連れていかれる。

三角の感情を理解できない冷川。一方三角も、冷川の異常性に気付きつつも、関係を切ることができません。

そんな中、三角は逆木に拉致同然に無理矢理、車に乗せられ英莉可の元へ連れていかれます。
戸惑う三角に、英莉可はあっけらかんと英語の宿題を手伝って欲しいと頼みます。
宿題をやりながら英莉可は、謎の研究会の二代目の「先生」が逆木のいる暴力団と提携しており、父親から自分は売られたのだと話します。
小さい頃からおしゃべりが好きだった彼女は何者かに「入ってもいいよ」と言うたびに自分が死ぬ夢を体験したと言います。
自分の力はいいことに使えないのかとつぶやく英莉可。
三角は自分が冷川を「助けたい」と思っていることに気づきます。

部屋の外で怯えながら娘の様子を伺うも、決して娘に話しかけない母親に逆木は苦言を呈します。

「うちに帰りたいのに帰る道が分からない」という女性に絡まれた冷川は、たまたま出会った迎から「ちゃんと寄り添って対話しろ!別のやり方を覚えろ!」と叱られます。

三角の母は公園で夫と出会いました。「あなたの周りの空気は清々しい」「悪いものを寄せ付けない力がある」と言われ、徐々に交際を深めていきました。
「お前らとはもう遊ばない。お前らを見ないで済む居場所を見つけたんだ」と言う男。
幼い頃の三角は男と同じものが見えており、常に怯えていました。
男は自分たち2人に対して彼女の力が足りていない、だから自分か息子が消えないと妻が死んでしまうと思い詰めて蒸発したのでした。

ある日帰宅した彼女は夫の顔が全く思い出せなくなっていることに怯えます。

 

第6話「信疑」

<あらすじ>
遺族訪問に出向いた半澤は、十数年前、出会ったばかりの頃の子供だった冷川のことを思い出す。
「信じる力」が沢山の人々滅ぼすのを見てきたという冷川は、「ぼくのための運命」に出会うのを信じているのだという。
かつて冷川は、母親に力を見いだされ、「てのひら研究会」と呼ばれる特殊な集会の象徴的な立場にあった。

遺族訪問に出向いた半澤は、十数年前、出会ったばかりの頃の子供だった冷川のことを思い出します。被害者、加害者どちらなのかと尋ねた半澤に、冷川は「どちらでしょう?」と笑顔を浮かべたのでした。

加害者遺族である古住は半澤に自分が悪霊のようなものを最近見るのは父の怨念なのかと溢します。しかし半澤は「人間はいつでもたやすく悪に転じる!何も信じなくていいんだ!」と彼女を励まします。
しかし半澤は唯一自分の妻だけを信じていました。

「信じる力」が沢山の人々滅ぼすのを見てきたという冷川は、「ぼくのための運命」に出会うのを信じているのだといいます。
冷川は何度尋問されても「私は苦しくて、壊した。もともと壊されていたから」と話します。

かつて冷川は、母親に力を見いだされ、「てのひら研究会」と呼ばれる特殊な集会の教祖的な立場にありました。真っ白な部屋に監禁され、「学士」と呼ばれ、母親にも会えず「世話役」と呼ばれる中年女性と相談者(信徒)としか会えませんでした。食事も厳選されたものしか食べさせてもらえません。

ある日、「呪って殺してやる」という思いを抱えた信徒に出会った冷川は、その力の強さに驚愕。言霊を集めた冷川は、建物内にいた人たちを全員殺害したのでした。
そして彼は半澤に保護されます。

 

第7話「贖罪」

<あらすじ>
英莉可による「呪い」のせいで半澤の妻が体調を崩す。
三角はそれが英莉可の仕業だと気付いたものの、良心が咎めて半澤に話すことができない。
そんな中、英莉可と逆木はCOOLEANを襲撃。

英莉可による「呪い」のせいで半澤の妻が体調を崩します。
三角はそれが英莉可の仕業だと気付いたものの、良心が咎めて半澤に話すことができません。

なぜ霊的なものを信じないのに冷川に依頼を持ってくるのかと三角が半澤に尋ねると、以前死んだ少女の遺体の場所を教えるから情報料をくれと冷川に言われてそれからの付き合いだと告げられます。

三角は冷川に関する「てのひら研究会」惨殺事件は戦後最大の集団自殺とも言われたと半澤に言われますが、本人に教えられていない以上あまり深くは踏み込めません。
半澤は「どれだけ手を差し伸べても手を取ってもらえないことはある」と自分のことを気負わないようにと言い置いて去っていきます。

そんな中、英莉可と逆木はCOOLEANを襲撃。逆木は三角を押さえ込み、英莉可は三角を「なんで警察に話したの!?」と責め立てる。
そのまま英莉可は暴走し、「私だって自分のこと死んじゃえばいいなんて思いたくないんだよ!」と自分自身の存在を呪って自家中毒を起こしてしまいます。
英莉可も逆木も苦しみ出しますが、逆木は三角に触れられた瞬間から息苦しさがなくなります。

三角は英莉可に「俺たちは信じてるものを本当にする力がある」「俺は酷いことをやりたくないって言った君を信じる!嫌いな自分のまま死にたいのかよ!」と叫びます。
英莉可は元に戻り、「君を助けたい」と言う三角に逆木とどうやって逃げるかについて相談します。

冷川は「手の教え研究会」の会員から「学士様」と呼び止められていましたが、指で彼の目線を移動させ、失神させます。

半澤の妻は「オカルトは信じないけど、償いに来たあなたのことを信じる」と言い、死人を自分の中に戻した英莉可のおかげで全快。
英莉可は自分を心配する半澤の妻を見て反省します。

冷川は迎を呼び、英莉可を助けてやってほしいと頼みます。
英莉可は「先生」は暴力団の顧問という名目でいた者で、彼と一緒に仕事をしたことはあるが彼から離れると顔も名前も分からなくなるのだと言います。

研究会の初代は冷川の母親なのだから、逃げる方法を教えてくれと乞いますが、冷川は「人を助けると損をするから嫌だ」と突き放します。
三角は冷川に「人を助けるのは損得なんかじゃない。お前だって人に助けられたことがあるだろう」と言い、冷川は「君を一目見て私を助けてくれるだろうと思った。君がそばにいてくれるのなら助けてあげましょう」と了承します。

 

第8話「孤独」

<あらすじ>
先生の動向を探るために、三角と冷川は、迎、英莉可、逆木と協力し、幽体離脱した状態で先生の自宅に潜入する計画を立てる。
しかし、先生の自宅はかつて「てのひら研究会」があった場所だと判明。
冷川を気遣い、計画中止を提案する三角に、冷川は「思い出す何も、忘れたことはない」と平然と言葉を返す。

先生の動向を探るために、三角と冷川は、迎、英莉可、逆木と協力し、幽体離脱した状態で出張中の先生の自宅に潜入する計画を立てます。迎と英莉可の結界とスマホを利用して霊的な声と実際の声を全員で共有します。

先生の名前や研究会を揺さぶれそうなネタを探してほしいと言われた三角。なぜか懐かしさを覚える冷川に、迎が「そこはかつて「てのひら研究会」があった場所だ」と告げます。英莉可は「人が沢山死んだ場所だから、そこに残っていた何かを先生は利用したのかも」と推測します。
冷川を気遣い計画中止を提案する三角ですが、冷川は「思い出す何も、忘れたことはない」と平然と言葉を返します。

冷川は「当時母だった人のもの…大切なものを地下の部屋に閉じ込めておこうと思ったんですが、この懐かしさはアレがまだここにあるのではないかな?」と淡々と言います。引くタイミングは三角が決めることになります。

室内はあちこちに埃が積もっており、まるで空き家です。排水溝からは穢れが漏れ出しており、「貯金箱」と同じ気配を漂わせています。三角は「綺麗にできるかもしれない」と穢れに手をかざすと、穢れは床下収納に吸い込まれます。
その瞬間、床下から「誰だ」と血まみれの男が2人に襲いかかってきます。

慌てて肉体に戻った冷川と三角。冷川は穢れを浄化しようとした三角に「私のを消されちゃ困る。そしたら私は壊せなくなるからね」と意味深な言葉を吐きます。

半澤も研究会を叩けるネタを探してくれています。「冷川に引っ張られるな。君の戻る場所にはなり得ない、あいつには戻る場所がないからだ」と忠告され言葉を失う三角。迎は「毒でも薬でもない奴らこそ自分の戻る場所だって思う。許されてるって感じるんだ」と言います。三角にも、母親という戻る場所があります。

冷川は三角がなぜ自分の心配をするのか疑問を投げかけます。忘れたくないものや大事にしたいものはないのかと尋ねた三角に、「それは君だ」と言う冷川。冷川は三角という「運命」が不思議でなりません。

選挙カーで演説する代議士を見つめた先生は、彼を殺すと力を使った反動でぐったりとしてしまいます。先生を送り迎えする信徒は、先生から「彼女」(三角の母親)のことを聞き出そうとしますが、先生は「誰にも僕を呪わせない」と彼女の記憶から自分の記憶を消し去ります。

先生が自宅に着くと、英莉可の父が先生に娘が反抗的だから先生の力を分けてもらって教育したいと乞うてきます。先生は英莉可の父に「思わないか?子供を殺しておけばよかったって」と詰め寄ります。

先生がキッチンに入ると、なぜか「彼女」の残滓があり、怯えます。彼女を思い出さないためにあれほど自分を呪ったのにと苦しみ、「名前を思い出したら呪ってやる」と昏倒します。そして「この家に誰か入ったのか?」と気づきます。

英莉可は母から父が3日間帰っていないと言われ、逆木が「事務所にある彼の個人オフィスにいるのでは」と答えます。英莉可は半澤に頼まれ、研究会の帳簿を盗みに行くところでした。
事務所に行った2人は後をつけてきた母親だけでなく、先生にも見つかってしまいます。

 

 第9話「交錯」

<あらすじ>
母親の手引きで先生の元から逃走する英莉可と逆木。
母親はいつか英莉可を逃がそうと少しずつ手筈を整えていたらしい。
自分の知らなかった母親の思いを知る英莉可。

先生は非浦くんと松井くんがいないから事務所に来たのだと話し、逆木の感覚が鋭敏になっていることに気づくと「誰かに変えてもらえるお前はいいよなあ…」と彼の首を締め上げます。
英莉可の母親は先生にスタンガンを押し付け失神させ、娘を逃がそうとします。英莉可は先生が逆木につけた死の呪いを解除。

英莉可の母親はいつか英莉可を逃がそうと少しずつ手筈を整えていたのだそうで、英莉可に小袋を渡します。
小袋の中には逃走用の車の鍵とマンションの鍵、スマホが入っており、幼い英莉可の写真が入っていました。「もっと早く助けて欲しかった」と英莉可は泣きます。

三角達とコンタクトを取った英莉可は、母親が研究会の帳簿と父親と秘書のスマホを送ってきてくれたことを告げ、自分だけでなく先生にももうあんな仕事はして欲しくないと話します。先生の名前さえ分かれば力を弱められるはずだと英莉可は言います。

協力することを決めた三角や迎、半澤たち。しかし冷川は、そんな三角や英莉可の気持ちが理解できず、なぜ金も力も何もかも奪いにいかないのか?それが罰なのではないか?と言います。三角は罰は自分たちが与えるものじゃないだろうと言います。

冷川は「頭を冷やしてください」と三角形の闇の中に三角を突き落とします。すると三角はかつて訪れた「一度入れば出られない家」の池に入水していました。

家の女主人は池の中にいる自分は家に住む人間達をできるだけ多く長く呪い続けようと、普段は家の人間達に同化しているのですが、時折それを忘れて霊媒師を呼んでしまうのだと笑います。

三角は「誰かを呪うのを止めたい」と女主人に相談。女主人は、「何かを憎んだ時、もう大切なものなんて何も持っていないのよ。そうしたらなんだって壊してしまえる。それが呪うこと」と言い聞かせます。
「憎しみが人を生かすこともある。憎しみがその人の全てだったら?」という女主人の言葉を否定する三角に彼女は「傲慢な人」と笑い、「その人の憎しみのことを考えてみて」と助言します。

冷川は「運命は私のもので、私を助けてくれる。私が結果を出せば三角くんにもきっと分かるはず。支配する側にならなければいけないんだ」と、単身先生の家に行きます。
冷川は先生と対峙し、「お前は私の残したものを奪った」と詰ります。先生は「君の忘れ物と出会えたのは運命だ。ここには金塊が埋まっている」「君は憎しみで溢れているな」と言います。

その時、突然三角が冷川の前に現れます。

 

 第10話「覚悟」

<あらすじ>
冷川を助けるためにも先生の自宅に向かう三角、迎、逆木、英莉可。
しかし、先生が集めた禍々しい力が道を塞いで先に進むことができない。
無理矢理こじ開けようとしたとき、逆木は襲いかかってきた力を浴びてしまう。

事務所に3日も戻らない冷川を心配する三角と迎。

逆木と英莉可は「先生の貯金箱から張られてる網にかからなければ大丈夫みたい」と一緒に冷川の行方を探してくれます。
冷川は先生の家に張られた網にかかってしまったようです。

先生の呪いは支離滅裂な分、非常に強い力を持ちます。三角は貯金箱を浄化できるかもしれないと言い、網から伸びる管を破壊します。
そこから出てきた「死」を浴びてしまう逆木ですが、英莉可に命を救われた影響で「死に対する抗体ができた」体になっていました。「もし死ねなかったら私が殺してあげる」と言う英莉可。
三角は「管の中に冷川がいた」と言います。「冷川が先生に手を貸しているのでは」と思案する4人。
迎は「道作れるのはお前しかいない」と激励し、大量の管を前に三角は「どんどん消していく」と意気込みます。

三角は「宝石箱についたストラップが悪いものから守ってくれている気がする」と母に言います。
三角の母は息子から「母さんの周りは空気が綺麗な気がする」と言われ、「昔同じことを誰かに言われた気がする」とひとりごちます。

同じ頃、冷川は自分の憎しみの念を「返せ」と先生に迫りますが、先生は「君が絡みついて離さないせいだろ。これは私の宝物だ」「私はつくづく子供を殺しておけばよかったと思うよ。君はあの子を閉じ込めたいんだろ?そうするなら私は君をここから解放してやる」と囁きます。

冷川は先生により、幼い頃閉じ込められていた部屋に心を封じられてしまいました。三角はそれを夢に見て、ストラップをピアスに作り替えて「行かなきゃ」と意気込みます。

管を次々破壊していき、先生の家に辿り着く三角。外の世界と先生はこれで断絶したはずと言う英莉可。
先生は「入りたければどうぞ」と4人を家の中に入れますが、逆木が管に足をかけると浄化されていきます。さらに、先生が整えた室内の呪いも次々消えていきます。
半澤は4人に頼まれて先生の家の周りに水を撒いていました。英莉可曰く、半澤が4人を信じている限り結界が使えるとのこと。

先生は「君たちのちっぽけな憎しみが僕に敵うとでも?その点彼はいい貯金箱になってくれるだろうね」と冷川のことを匂わせます。
途端、空間が歪み、三角は先生を、迎は幼い冷川を追ってしまいます。英莉可は逆木の魂と融合し、共に空間を整理することにします。

英莉可は「先生の呪いは強いけど、死んだ人を燃料にしてる。逆木さんは死んだ人を消せるから掃除できるはず」と言い、逆木が試しに黒い影に触ると近くのドアが一つ消え、「有効」だと示されます。

迎は逆木と英莉可が扉を消してくれたおかげで、冷川の精神が閉じ込められている部屋に辿り着きます。
三角は走っていると一つだけ雰囲気の違う部屋を見つけ、ピアスに触りながら進むと、そこには先生が立ち竦んでいました。

逆木と英莉可は次々と片付け、英莉可は半分以上死んでいる父を見つけます。英莉可は自分の手で父を消そうとしますが、逆木は彼を「こいつは救いようのない悪党で、生きているように見えた頃から死んでいたんだ。罪悪感を感じる必要はねえ」と言います。

冷川は迎を「僕のことなんて嫌いなくせに」と詰りますが、迎は「お前は自分で思うよりよっぽど気に掛けられてるよ。誰よりお前を助けたがってる奴がいる。俺はそいつが来るまでの時間稼ぎだから、俺の結界を破らないでくれよ」と答えます。

先生が三角に「お前に僕のところまで来てもらう一番簡単なやり方を思いついたんだ。僕が誰だか知りたいか?」「父さんに教えてくれ、お前の名前を」「ずっと思っていたんだ。お前さえいなければって…」と語りかけると、三角は動揺します。

すると世界がぐらぐらと揺れ始め、冷川が「これ、僕もしたことあるよ。世界が全て壊れればいいのにって思ったんだ」と言ったため、迎は顔を強ばらせます。

 

 第11話「対峙」

<あらすじ>
実の父親である先生と対峙した三角は、先生が殺人者だということ、そして自分を殺したいほど憎んでいることを知り、絶望から力が暴走しそうになる。
三角の暴走を止めるため、英莉可は半澤に力を借りて、三角と先生のいる空間までの道を作ろうとする。
そんな中、迎は冷川を助けるために、先生の作り出した空間の中に逃げ込む幼い姿の冷川に言葉をかけ続ける。

三角の母はベンチで弁当を食べながら、顔を思い出せない夫のことを反芻していました。

実の父親である先生と対峙した三角は、先生が殺人者だということ、そして自分を殺したいほど憎んでいることを知り、絶望から力が暴走しそうになります。

三角の暴走を止めるため、英莉可は死人の力を借りて半澤から三角と先生、冷川のいる空間までの道を作ります。

半澤の空気を感じ取った冷川はハッとし、迎は部屋の崩壊が阻止されたことに胸を撫で下ろします。迎は冷川に「この部屋を出ようぜ、今度こそ」と言いますが、冷川は「この部屋のことを知られたら嫌われる。だって僕だけ助けてもらえなかったのに」と怯えます。

三角は先生に「お前と俺は血しか繋がってない。それは俺のほんの一部だ!お前に俺は壊せない!」と叫びます。
「あんな綺麗な人に汚いものなんか見せられない。あれは俺とお前の問題だったんだ」と先生は言いますが、三角は「あの人には誰にも埋められない穴が空いている。お前が逃げたからだ!やれることを全部試すべきだったんだ!」と叫びます。
「俺は逃げない!絶対壊れない!あの人が信じてくれたからだ!俺はあの人の信念の証明だ!」「俺はお前を壊して治す!」と、先生が長年溜めてきた憎しみをばらばらにします。

先生が三角の母に贈った宝石箱には、先生が「君がずっと僕を想っていてくれるように」とおまじないがかけられていました。恥ずかしそうに告げる先生に、喜ぶ三角の母。宝石箱の石、つまり三角がピアスにした石には、三角の母の希望で先生から「三角を守る」おまじないがかけられていました。

「自分の苦しみに向き合ってくれていれば、大勢を不幸にせずに済んだはずだ。憎まれずに済んだはずだ」「俺は逃げも罰しもしない。今度こそ逃げないでくれ」と言う三角に、力がなくなったことに絶望した先生は「許して…」と床に突っ伏します。

先生の結界が崩れているため、英莉可は皆家の外に避難しようと呼びかけます。

迎の結界の中は時間がゆっくり進んでいるようで、「こいつと一年位話している感じだ」とこめかみを押さえます。
迎は自分では冷川を引っ張り上げてやれないから来てくれと三角に呼びかけます。英莉可の繋いだ”死”に手を突っ込んだ逆木は、三角を迎の元に移動させようとします。

迎曰く、「先生は冷川を原子炉にして、ここに発電所を作りたかった」ようです。まだ仕組みは生きているため、冷川は呪いの塊になってしまう可能性があります。
三角は先生を部屋に残し、冷川のもとに辿り着きます。三角につけられた冷川の「リード」を握って、迎は”死”に沈んでいきます。

冷川は「君に見せられない、君はきっと拒絶する」と言い、奈落の底に落ちて行き、三角は慌てて彼の後を追います。

 

第12話「運命」

<あらすじ>
先生の作り出した空間の深部へと、自ら落ちていってしまった冷川。
三角はそんな冷川を必死に追いかける。
たどり着いた場所にあったのは、これまで冷川が飲み込んだ呪いの数々だった。

英莉可・逆木・迎は死の中を通って、家の外にいた半澤のもとに辿り着きました。三角につけた命綱を英莉可に刺し、半澤に彼女の腕を握っていてもらいます。

先生の作り出した呪いの深部へと、自ら落ちていってしまった冷川を、三角は必死に追いかけます。迎は冷川を救えるのは愛だけだと主張。
冷川は自分で作った入れ子の呪いの中に閉じ込められています。そこから冷川を救い出せるのは三角だけです。

三角が冷川の手を取りたどり着いた場所にあったのは、これまで冷川が飲み込んだ呪いの数々でした。「他の人はいらなくなっても、私にとってはいらなくなかったから。なのに彼(先生)に盗まれかけた。この憎しみを絶対忘れちゃいけなかったのに。憎しみを忘れかけたのは半澤さんのせいだと思うんです」と冷川に言われ、かつて出られない家の女主人から「憎しみが人を生かすこともある」と言われたことを思い出す三角。
三角は冷川の言葉を聞いて涙します。「あんたには憎しみを糧にするのが必要だったんだよな?でも俺が隣にいても必要か?あんたがここに沈んで何もかも終わらせたいなら、俺はついていけねえけど止められないよ。でもそれは俺があんたの運命じゃなかったってことだよな?でも俺はまだあんたが本当に望んでることを聞いてないよ。言ってくれ。もしあんたの望むことと俺ができることが同じなら運命なんだ」「みんな外が危ないって言ってたけど、私は君に知られたいと思ったけど、怖くて…私は君に…ただそばにいてほしい…」「そうだよな?あんた俺といたら怖くなくなるぜ」と手を握り合います。奇しくもそれは初めて冷川が三角と出会った時に言った言葉と同じでした。

いつの間にか部屋から出ていた冷川と三角。家の外では皆心配していました。焼肉に来た一行。冷川は戸惑います。先生は茫然自失ながら生きているのだそう。
半澤曰く、英莉可の持ち出した資料のおかげで先生を起訴できるようです。
冷川は部屋の中で迎が我慢強く話し合い続けてくれたことに感謝します。

焼肉屋から出ると、半澤はかつての冷川を本当の意味で救えなかったと懺悔します。冷川は半澤がずっと助け続けてくれていたのに、自分は理解できなかったと返します。
三角はおもむろに冷川との契約書を出すとびりびりにちぎり捨てます。三角の腰につけられたリードは消えましたが、冷川はどこか晴れ晴れとした表情です。
帰宅した三角は母に「お父さんのこと、知りたい?」と教団のニュースを見ながら問いかけられます。

翌日、事務所に来た三角に冷川は「契約書がないのに来てくれるんですか」と驚きます。三角は「あんなものもう必要ないって分かっただろ?」と笑顔。
冷川が「どうやってあの憎しみの核を取り除いたのですか。私自身壊せなかったものを先生に利用された」と尋ねると、三角は「あれは残骸だったんだよ。あんたが苦しんだことはなくならないけど」「突然空き部屋ができたみたいで不安です」「ゆっくり考えろよ。俺が側にいてやるから」と軽快に話します。

冷川は事務所を移転するらしく、半澤に紹介された事故物件の除霊に2人で向かいます。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

原作既読です。

大好きな作品だからアニメ化めちゃくちゃ嬉しい〜!!!!

三角くんのおどおどした感じ、冷川さんの淡々とした普通の人ではないオーラが出つつもミステリアスで魅力的な感じ、迎くんのチャランポランに見えて好青年な感じ、全部声優さん方がすごく素敵に演技してくださってて感激です!!!😭💕

小錦あや
小錦あや

原作では、1話で出てきた「つぎはぎの呪いの道具」なんか夜読むとトイレに行くのが怖くなるくらい恐ろしかったんですが、アニメではだいぶ血の表現とかぼかされてましたね。よかった。でも怖いのには変わりなかったですw

怖いと言えば、冷川さんの三角くんへの執着、三角くんの誰にでも魂の中に人を入れちゃうガバガバさも怖いですよね。

もっと怖いことに2人が巻き込まれちゃうのは(原作読んでるので)知ってたんですが、「やだよ〜!怖いよおお!!」と新鮮な気持ちでアニメを楽しみましたw

しかしよもやワンシーズンで原作全話網羅するとはな…駆け足でしたが、面白かったです☺️✨

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

原作未読です。でもヤマシタトモコ先生作品なら間違いない!と思って観始めたんですが、やっぱり間違いなかったです👍

和製ホラーっぽさもあり、BLでもあり。

ハイテンポで進むので分かりづらい部分ありましたが、世界観の深さと心に刺さる台詞たちが素晴らしかったです✨

今回3人が見た「さんかく窓の外側は夜」は、Amazonプライムビデオ、dアニメストアで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

引用:Amazon.co.jp:さんかく窓の外側は夜を観る | Prime Video

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