「誰にも見せたくない。先生の吐く息も ぜんぶ欲しい――」、うすいしっぽ先生「先生を暴きたい」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
高校教師・橘の悩みは、妻に離縁されたショックでEDになってしまったこと。
やたら懐いてくる後輩・小田切にその悩みを知られ、「EDを治すのに協力します」と迫られる。
拒もうとする橘だが、自分自身も知らなかった欲求を小田切に暴かれていき!?
こんな人におすすめ
- Mっ気のある受けをかわいがりたい👠
- 独特のギャグセンスを持つ作家さんが好き😂
- 年下攻めが好き💕
ネタバレ感想
先生を暴きたい(1)
性生活の不一致で妻と離婚した高校教師・橘は、それ以来男としての自分に自信が持てなくなりEDを発症していました。橘の悩みを聞いた、同僚の後輩教師・小田切は、「俺が橘先生のEDを治してあげる」と強引にセックスに誘って来ます。
「本当の橘先生は受動的で流されやすくて組み敷かれて無理やり恥ずかしいことをさせられるのが好き」と言う小田切。それまでほとんど接点がないにも関わらず、なぜそんなことを言うのかと橘も読者の私も「?」だらけでした。でも、まさかの小田切が言うとおり、橘は小田切に組み敷かれて「イけ」と命令されただけで、勃起した上に射精までしてしまうんです!
実は小田切は、橘が大学4年時に教育実習生として訪れた学校に通っていて、空き教室で女子生徒とセックスしているのを見られたという経験がありました。その時、橘が自分をゴミを見るような目で見下しながらも、小田切に「混ざりたいの?」と迫られると動けなくなっているのを見て、どこまで彼が堕ちるのかが知りたくなり、彼の後を追って教師になったのでした。すさまじい執着…!
それでいて、小田切は「橘に恋しているわけではない」と言うんです。橘も小田切のプレイが好きなだけで、自分を好きなわけじゃないから安心してと、橘をなだめます。そして、「気持ちよくなって屈辱を感じてもらうのが目的」と言うんです。
これを聞いて、小田切の橘への執着ってめちゃめちゃ限定的なんだなと面白かったです。橘の性別や人間性といった部分には興味がなく、単純に「高嶺の花を手折りたい」という屈服させたいという感情だけで小田切は橘に彼に接していて、それはある意味でピュアな執着だな、とも思えたり。
とはいえ、橘からすれば、むしろ好きだと言われた方が拒絶しやすいですよね。自分は嫌いだとか、もっともらしい理由をつけて撥ねつけられますもの。屈辱を感じてもらうのが目的なんて、プライドの高い橘からすれば「なんて理由だ」「どうして俺なんだ」と怒りが湧いたことでしょう。
ただ、最終的に橘は「俺が好きになったら迷惑なのか」と啖呵を切り、一度は姿を消そうとした小田切を連れ戻します。言葉では伝えないものの、橘はすっかり小田切に心が傾いている模様。小田切も自分の執着が恋によるものだと気づきます。
あとは橘が「好き」だと口にさえすれば二人の関係ははっきり決まりそう。ほぼゴールインなハピエンでした。
橘はほとんど自分の小田切に対する執着心(恋心?独占欲?)に気づいていましたが、はてさてどうなるのか。
あとは、私は本作がうすいしっぽ先生初読みだったのですが、基本的にシリアスなムードながら、ちょこちょこギャグセンス描写が入るんですよね。これはしっぽ先生作品特有なのか、この作品だけの演出なのか…?
EDという重い話題ながら、キャラクターたちの絶妙なボケとツッコミ、どこか間の抜けた雰囲気のおかげで、軽やかに読むことができました。
先生を暴きたい(2)
晴れて恋人同士になり、期間限定とはいえ同居も始めたことで浮かれまくりの小田切。恋人モードな小田切に対して、橘はいまいち気持ちを整理できず煮えきらない態度。
そんな中、橘は剣道部の臨時顧問を任され、元妻の弟と再会します。義弟が橘に片想いをしていることに気づいた小田切は、嫉妬が爆発。橘への止まらない独占欲にも苦しめられ、自分を保つためにもいったん別居することに。
しかし、それをきっかけに橘は小田切への想いを改めて痛感します。小田切に会いたいからと、徹夜で朝を待って家を訪ねる愛の強さに感涙…。あのツンデレな橘が小田切への愛でこんなに変わって…😭 橘はようやく、小田切に自分の想いを素直に告白します。
最後はお互いを名前で呼び合うラブラブ両想いエッチ。次巻では橘の初めての嫉妬があるようで…楽しみです。
先生を暴きたい(3)
橘のデレが史上最高レベルに増量中。小田切への愛も増すばかり。一方、小田切も橘を溺愛。忠犬感マシマシです。
本巻では教師としての二人の真面目なエピソードをからめつつ、ラブでえっちな日常を振り返るような感じです。とはいえ、橘の親子関係や、小田切の修学旅行引率、引っ越しエピソードなど、いろいろ次巻への種まきもされていて、うずうずします。
まとめ
元妻との性生活の不一致が原因で、男としての自信を失いEDになってしまった、クールな高校教師・橘。
「橘の犬」と生徒にバカにされながらも、無邪気に慕ってくる後輩高校教師・小田切。
「EDを治してやる」と迫ってくる小田切の、真の思惑とは?小田切に性的に翻弄される橘の心は?二人はどこへ向かうのか?
同僚でありながら、先輩後輩でもあり、性的にはご主人様と下僕でもあり…。
ちぐはぐで凸凹な、歪な二人の恋物語。あなたもぜひ、笑いながら、ときめきながら、二人の歩んでいく恋路を辿ってみませんか?