犬居葉菜先生「狼への嫁入り〜異種婚姻譚〜」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
兎族の少年・楓は、村のために 狼族の名家に嫁入りすることになった。
人身御供のような結婚に腹を立てながらも持ち前の負けん気で前向きに婚約者と対面した楓だったが、跡取り息子の練は、なぜか冷たくつっけんどん。
しかも着いて早々、「異種間で番になるためにお前の体質を変える」と楓は“嫁体化薬”という薬を飲まされ、指で後孔を抉られて―。
電子版には、紙&電子共通応援書店ペーパー付です!
こんな人におすすめ
- 「NARUTO」などの少年ジャンプ系漫画が好き📖
- 異世界やファンタジー系の物語にうっとりする🥺
- モフモフ、半獣ものが好き🐺🐰
ネタバレ感想
なぜかBL小説だとずっと勘違いをしていたご本です。タイトルが小説っぽくないですか…!?私だけかな。笑
では以下、ネタバレ感想です!
絵のうまさが異次元
とにかく絵がうまい。何を差し置いても、絵がうまい。ヤバいくらい絵がうまい。
普通、漫画って白黒じゃないですか。なのに、色がついて見えるんです。それくらいみずみずしくて鮮やかな線!!
紙の中でキャラクターたちが生きている世界の湿度、温度、音さえ聞こえてきそうな、生き生きとした絵に感動します。
独創的な世界観に引き込まれる!
兎族、狼族…など、半獣であることが当然の世界のお話なんですが、特にモノローグなどで世界観説明がされるわけでもなく、淡々と物語はつづられます。
これってこういうことかな?こうかな?と、読者は探り探り読んでいくわけですが、それがもう本当に面白い。
読むほど、キャラクターたちの生きる世界の「常識」が見えてくるんです。
海外旅行で異文化に触れた時のような、ドキドキワクワクするあの感動を味わえるんです!!
作中では、なぜか狼族が兎族を婿にほしいと必死でお願いしてきたり、狼族の婚約者が頻繁に薬を飲んでいたり、設定の「匂わせ」が時々登場します。
斬新な世界観にときめきながら読んでほしいです!
生命力溢れる、魅力的なキャラたち
主人公の楓(兎族・受け)は、かわいい見た目とは裏腹に足グセが悪く、口も達者なツンデレ青年。
一方、楓の婚約者である練(狼族・攻め)は、人当たりの良い親族の中で唯一、ものすご〜〜く無愛想な青年です。イケメンだけど、口も悪いし、気もきかないw
理想的で完璧ではない、個性溢れる2人だからこそ「生きてる」感じがしますよね。
私が一番好きな、2人の”生”を感じるシーンは、練が楓を元気づけるシーンです。
結婚式を控えて、練が楓に「兎族の親族も呼ぶといい」と気軽に話すと、楓は激しく抵抗します。
天涯孤独の自分なんて村の皆は生贄くらいにしか思ってない…呼ばれたって困るだけだ…といじける楓に、練は
「兎族の村に向かわせたやつは、交渉に随分苦労したって言ってたけど」
「俺がおまえの村の長だったら、どうでもいい村人ひとり養子に出すのとひとつの村の存続とで葛藤したりしない」
「向こうも寂しがってんじゃないの」
と、楓の頭を撫でながら話すんです。
それまで、楓を気づかうことなんて全くなかった練。練が初めて、楓を大切にしようと言動で示してくれたことが胸にしみました😭✨
読み進めるほど2人の成長や変化をじんわりと感じられる、素敵なお話です。
あと、本編のあとに設定集がついてるんですが、それがまた面白い…!脇役キャラもしっかり設定が作られてて、「そんな裏設定が!?」ってにやけます。
あとがきにはちびっこな練と楓が描かれてるんですが、それも最高にかわいくて😭💕大人の練はニヤッとした悪い笑顔しか見せないけど、ちびっこ練は「ニパ〜ッ!!」って笑うんですよ〜〜〜かわいいい〜〜〜!!!///
本編後も見どころ満載な一冊でした!!
まとめ
画力が半端ねェ〜!!!!!!
躍動感と緻密な描き込みが岸本斉史先生ぽくて、少年ジャンプを読んでるのかと錯覚しましたw
個性的なキャラ、練られた世界観にときめく!BL界にトップオブ漫画ウマ神が降☆臨…🥺✨
試し読みだけでもぜひ読んでみてほしい!!素敵な名作です📖✨
番外編2編+続編2巻も出ています♥️