麻々原絵里依先生「辛口食堂」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人におすすめなのかなど、ネタバレ感想とともにご紹介します。
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
高級ホテルのメインダイニングで働く腕利きのシェフ・東(あづま)は、贔屓にしている店で毎週開催される食事会の急遽助っ人をお願いされ、引き受ける。
年齢も職業もバラバラな舌の肥えた、店の常連たちから「この会ではデザート代わりに恋バナをするんだ。君の恋バナを聞かせてくれ!」と言われ、大困惑。
自分はゲイなので男女の恋バナはできないと話し、なんだかんだで一件落着…と思いきや、その会に参加していた編集者の雲井(くもい)になぜか口説かれてー?
職人気質な料理人 東(26歳)が、有名雑誌の編集者 雲井(35歳)の熱烈アプローチをさらりとかわしつつ翻弄しているのがめちゃくちゃ面白い!!
登場人物たちの会話も絵柄も、とても洗練されていてオシャレです😆❤️
ちなみにこの作品は2013年に出版されたものなんですが、内容や絵柄にまったく古さを感じません。むしろビビッドです!
名作は時を問わないものだなあ、としみじみ感じました。
こんな人におすすめ
- 飯テロ漫画が好き🍽
- 海外映画、ドラマが好き🎬
- おしゃれなブロマンスが読みたい👠
ネタバレ感想
この作品の素敵なところ、話したいところは山ほどあるんですが…3点に絞ってお話しします!
①料理人の何気ない日常を追う物語
結論を言うと、東と雲井は恋の駆け引きをしている段階でお話は終わります。どちらが上か下かも謎です。
でも、そこがイイ!!!
この作品って、東というゲイの料理人のエッセイって感じなんです。
無理に何かイベントが起きたり、恋のすったもんだをして結論を急ぐんじゃなく、ゆるりと東の日常を追っていく…そのマイペースな空気感に癒されます。
東の作るおいしそうな料理たち、東自身が料理人としてどう生きたいか考えたり、雲井と恋をしたいか考えたり…そういう何気ない、でもウィットに富んだ会話で彩られた日常を追っていくのが最高に楽しいんです!!
海外映画やドラマのヒューマンドラマが好きな人は絶対!好きな作品です。
②海外映画・ドラマみたいにおしゃれでセクシー
海外映画やドラマって、登場人物の何気ない言動がおしゃれじゃないですか?
それって登場人物それぞれの人生哲学が確立してて、個性がぶつかり合ってるからだと思うんです。
そして、ウィットに富んだ会話は、そんな個性の海を泳ぐ術だと思っています。
つまり、個性的な人々に揉まれることに慣れている人々の言動=おしゃれに聞こえる んだと思うんです。
そして本作も、まさにそう!登場人物それぞれがすごく個性的です。
年齢も外見もてんでばらばら…すごくリアルで、個性がカラフルで楽しいんですよね。
まるで、フランスやイタリアの街角のトラットリアで起こっている物語のような、そんなハラハラドキドキする臨場感とおしゃれさがあります。
③BL界の鳥山明、麻々原絵里依
この作品が素敵だと感じるのは、絵柄の力も大きいと思います。一コマ一コマがばっちりキマっていて、すごく絵になります。
何気ないコマもおしゃれだと感じるのは、麻々原先生の絵柄が、漫画というよりイラストっぽいからかもしれません。
麻々原先生の絵柄は、少年漫画で例えるなら、ドラゴンボールなどを描かれた鳥山明先生のような感じの絵柄だと思います。
最小限の線で最大限の表現がされています。線を重ねなくても表現できるという、画力への自負が感じられてほんっとうにカッコいいんです。
私が特に好きなのは東の坊主頭!
ものすごくシンプルな髪型なんですが、麻々原先生の描く東からは不思議と匂い立つような色気が感じられます。
髪の生え際のカーブや頭の丸み、表情…いろんな理由があると思うんですが、坊主頭の男性ってこんなに艶っぽいんだ!とドキドキしました。
ストレスフルな毎日の中、ふっとおいしいご飯やおしゃれな会話に触れたくなった時、いつもこの作品を読みたくなります。
「何食べ」的な、料理と人情話のいいとこどり。しかもウィットに富んだおしゃれさもたっぷりという最高の一冊です。
ううーっ続編が読みたい!!!😭✨✨✨
まとめ
大・大・大好きなご本です!!
買ってからもう何十回と読み返している、私の中で殿堂入りの名作。
お洒落な飯テロエッセイ×BLという、みんなの大好きなものがぎゅっと詰まっています😆❤️
見た目も味も芸術的なフレンチ料理たちと、いろんなジャンルのイケオジが楽しめる眼福すぎる作品です。
ぜひ皆さんも読んでみてください〜!!!🍳✨