「アマプラ同時上映会」第157弾!
当サイトの運営者3人が、Amazonプライムビデオでアニメやドラマ・映画を同時視聴する企画です🎬✨
今回観るのは、ドラマ「セマンティックエラー」。
韓国では「BLの入門書」として名高い、BL小説「セマンティックエラー」ですが、ドラマの人気も凄まじいものでした。
ドラマの配信に合わせ、行われた原作小説のイベントでは、イベント初日原作小説の売上が916%増、イベント全体期間内に576%増を突破し、ウェブトゥーンは前月対比売上が312%増、販売数量は340%増を記録。
そして、ドラマのフォトエッセイは出版後2週間で3万部以上販売され、主役の1人チュ・サンウを演じたパク・ジェチャンが所属するDKZの2021年発表楽曲「CRAZY NIGHT」と、2020年発表楽曲「LUPIN」が韓国音楽配信サイトのチャートで逆走するなど、ドラマ以外でも話題となるほど。
本作は、まさに韓国のBL史に残る偉業を成し遂げた作品と言えるでしょう。
本記事では、全話のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。
早速見てみましょう!
登場人物とあらすじ
引用:今、韓国で話題沸騰の大ヒット中!WATCHAオリジナルドラマ 『セマンティックエラー』ティーザー予告編&メインポスター解禁! | 株式会社Watcha Japanのプレスリリース
デザイン科の破天荒な先輩×コンピューター工学科の完璧主義な後輩 のお話。
<あらすじ>
コンピューター工学科の大学3年生チュ・サンウは、まるでコンピューターのように、日々寸分の狂いもなく規則的なスケジュールを過ごす完璧主義者。
ある日、デザイン科の破天荒な先輩、チャン・ジェヨンとの出会いによって、サンウの生活は一変する。
何をするにも邪魔ばかりしてくる自己中心的なジェヨンに、最初は苛立ちを隠せないサンウだったが…。
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予告編・予告動画
こんな人におすすめ
- 韓国BLが好き🇰🇷💕
- 原作小説「セマンティックエラー」が好き😊💕
- ケンカップルが好き🤜💥🤛
本作をもっとよく知るための小ネタ
①ドラマ制作決定のニュースの段階からアツい反応と同時に懸念の視線を一身に受けてもいた。しかしドラマは毎話公開直後にwatcha TOP10の1位にあがり、その人気を証明した。
②‘セマンティックエラー’の演出をしたキムスジョン監督は最近江南区に位置するwatcha本社にてスポーツWとのインタビューを行った。人気を実感しているかという質問に監督は「毎回公開直前まで心臓が破裂しそうだった。初放送の時は家にいられなくて酒を飲みながら1話を待ちました。5~6話が放送される時は本放送を見れませんでした。4話がこんなに反響がアツくなるとは思わなくて、期待感が高まった状態から5話で冷められたらどうしよう、そんな心配のせいでいつもハラハラしていました」と語った。
引用;【ゆる訳】インタビュー①_’セマンティックエラー’キムスジョン監督 “パクソハム&パクジェチャンに出会えたのは幸運だった “
③「チェイソン作家とプロデューサーがすごく苦労されました。原作は19禁なので。レベルを下げることが重要でした。19歳を12歳に下げる過程にすごく時間がかかりました。原作はセックスパートナー関係が形成されてから葛藤が生まれて感情の変化が起こりますが、それを取り除くことになったので蓋然性が崩壊しました。これを代替するポイントを考えました。1部が3~4か月で完成しました。クイック代表から助ける設定で関係形成をして、傷の治療シーンを惚れる瞬間として感情を引き上げました。サンウは母体ソロ(人生で一度も相手がいたことがない)設定に変えて愛の感情に不慣れな人物として必然性を設定しました。」
引用;【ゆる訳】インタビュー①_’セマンティックエラー’キムスジョン監督 “パクソハム&パクジェチャンに出会えたのは幸運だった “
ネタバレ感想
第1話
<あらすじ>
コンピューター工学科の大学3年生チュ・サンウは、日々規則的なスケジュールを過ごす完璧主義者。
ある日、サンウと同じグループ講義を受講していたデザイン科の先輩、チャン・ジェヨンは、授業をさぼったことで卒業が取消しになってしまう。
ジェヨンは、卒業取消しの原因となったサンウを探して、校内中を駆け回る。
「人との縁は運命か偶然か 繰り返される偶然と選択の中で私たちは今日も縁を作っていきます しかしそれが良縁か悪縁かは分かりませんー」
国際アニメフェスティバルの映像作品を真剣に見つめるチュ・サンウに、「いい作品でしょ?さすが天才だ」とスケートボードを片手に話しかけるチャン・ジェヨン。携帯を取り出したサンウを見て自分を撮りたいのかとポーズを取るジェヨンを無視して、サンウは「チャン・ジェヨン卒業作品 特別賞」という展示を撮って帰っていきます。
「学期の変わり目にどんな縁が訪れるでしょうか?そして、どんな縁を作っていきたいですか?」
シカトされたことに呆然とするジェヨンのもとに、「先輩!受賞おめでとうございます」と学生たちが集まってきます。サンウの後ろ姿を目で追うジェヨン。
ジェヨンの携帯に連絡し続けていたヒョンタクは、あわてて部室に入った瞬間にため息をつきます。そこではジェヨンは男女に取り囲まれて集合写真を撮っていたからです。ヒョンタクは「こんなことしてる場合じゃない!よく見てください、先輩のことですよ」と携帯の画面を見せます。そこには韓国大学の掲示板が表示されており、「ヒューマニティ教育のパンチの効いたプレゼン」というスレッドが立っていました。サボれば落第というジェヨンが受講している必須科目です。卒業取り消しではないかと言われ、慌てて携帯を取り上げるジェヨン。
スレッドは「正義は勝つ」「プレゼン資料がダサすぎてびっくり」と盛り上がっていました。サンウは「卒業予定者の悪い例から学び、大学が求める学生像を考えたところ、”正直”と”公平”が最も重要だと思いました。リーダー チュ・サンウ 発表者 チュ・サンウ」と発表し、欠席者のことを聞かれると、「1人はホームシックで、1人は忌引、卒業予定者欠席を黙認するのは真面目な学生に対して不公平だと思います。意義なしですか?」と返したのだそうです。欠席していたジェヨンは笑いも出ません。
講義室に着いたジェヨンは、サンウを説得して教授のところに連れて行こうと考えます。チェック柄のシャツを着ているそうですが、外からはよく見えません。「このままじゃ卒業を取り消される」「公募展で忙しかった 会って話そう」「土下座してもいい」とジェヨンは必死でサンウに連絡を取ろうとしましたが、サンウからは無視されています。
ジェヨンはどうにかサンウを呼び止めた…と思われましたが、なんとコンピュータ工学科はチェック柄のシャツの男だらけ!適当に「サンウ」と呼び止めますが、うまくいきません。「チェック柄がドレスコードかよ」と舌打ちするジェヨンに声をかける後輩たち。「サンウを探しに?答案用紙を出してすぐに出ていきましたよ」と言われ、呆然とするジェヨン。
「本当に忌引だったのに」「落第したよ。満足か?」「卒業できなくなった。話がある」と一緒に発表するはずだったメンバーたちから次々と連絡が来て、苛立つサンウ。ジェヨンから電話が来ますが、携帯の電源を切ります。
図書館に来たサンウは、視覚デザイン科の先輩であるスヨンと一緒に開発しているアプリゲームのレベルデザインの話をしようとしますが、「急に就職が決まってできなくなったの。明日のセミナーに早速参加しろだって。代わりに実力がある人を紹介…あ、展示会に行ったよね?気に入った作品はあった?」と尋ねられます。サンウはスヨンにジェヨンを紹介してほしいと頼みますが、アメリカに留学するから難しいと言われたので、「お疲れ様でした」とだけ言って帰ります。悪いから食事でも奢ろうかという提案を一蹴して帰るサンウを、スヨンは「さすがチュ・サンウ様ね」と皮肉ります。
「尋ね人 謝礼金あり」と自らサンウの似顔絵を描いたビラを貼って回るジェヨン。コンピューター工学科で3年連続学科トップ、学科の集まりにもサークルにも参加していない…「架空の生物か?」とぼやくジェヨンに、「あいつと話したのって相当前だよな。声も覚えてない」「先輩、あいつと関わらない方がいいよ」と言い合う後輩たち。「そう言われると燃えるだろ」とパンを噛みちぎるジェヨンに、「先輩ってだいぶ変わってますよね」と失礼なことを言う後輩。「かくれんぼでもする気か?勝負魂に火がつくだろ」とビラを握りつぶすジェヨン。
図書館でスマホゲームを終えたサンウは「ゲーム概論 ゲーム名”見てすぐプレー2″」と書き出していきます。その時、「チェ・サンウを知ってる?見つけたら許さないって大騒ぎしてた。何か知らない?学部じゃ有名人だろ」「彼のせいで卒業できないんでしょ。学部に何人いると思ってるのよ」とヒョンタクと女子学生が話しているのを聞き、サンウはそっと本に書いた「チェ・サンウ」という名前を筆箱で隠します。
「許さないってなんだよ」とぼやきながら愛飲しているコーヒー「ブラックホリック」を自販機で買うサンウ。女子学生が突然「今日もそれを?」と声をかけてきます。「同じ学科のリュ・ジヘです。ここで小銭を借りたんですが覚えてません?」ともじもじする彼女に、「ああ、800ウォンの人」と答えるサンウ。「ひどい呼び方だわ。でも仲良くなるなら許します」と言うと、ジヘはお金を返してくれます。しかしそれは紙幣だったので「小銭を持ってない」とサンウは言いますが、ジヘは「要りません」と言うなり「これ、先輩と似てる気がします。帽子も同じだし。大量に貼られてますよ」とビラを差し出してきます。
携帯を見ると、ジェヨンから「チュ・サンウ コン工科の3年生 除隊して9月に復学 サークルなどの活動なし 怒鳴られる前に会った方がいいぞ ブロックしても無駄だ」と連絡が来ていました。調べ上げて脅すなんてとつぶやくと、サンウはジェヨンをブロックします。
「ブロックされて当然よ。誰だって変人に関わりたくないもの。あ〜お腹すいた!この物件で最後だからね!お礼は卒業制作の手伝いよ」と言うユナに、「あんな狭い部屋は死んでもごめんだ」とぼやくジェヨン。半年契約だから家具はいらないと言うジェヨンに、「家具をただでくれるなんて変だと思った」とため息をつくユナ。「もし俺が道端で凍死したらサンウと一緒に埋葬しろ。あの世で会えるように」とふざけるジェヨンの携帯が鳴ります。「チャン・ジェヨンさんの卒業は取り消しとなりました」と読み上げるジェヨンに爆笑するユナ。「ありがたいことに会う機会が増えたぞ」と真顔でつぶやくジェヨン。
ジェヨンを囲んで、スヨン、ユナ、ヒョンタクが飲み会をします。就職したって喜んでたのに疲れてるわねとスヨンを撫でるユナ。卒業を保留にして学校にいた方がいいとバカにするスヨン。半年間のんびり休むと思えばいい、あんたの実力ならいつでも留学できるんだから思い切り遊んじゃいなよと笑うと、「ついでに私のプロジェクトも引き継いでくれない?無愛想だけどしっかりした子なの。学年トップだって。チュ・サンウよ」と言うスヨンに、驚く3人。ジェヨンはにやにやと笑うと、「どこで会えばいい?」と尋ねます。
ランアクションゲーム「野菜マン」企画案と筆記用具をきちんと机に並べるサンウ。スヨンから「ジェヨンに時間と場所を教えておいた。頑張ってね」と言われ待っていますが、約束の時間を過ぎてもジェヨンは来ません。「時間にルーズな奴にまともな奴はいない」とつぶやくサンウ。ジェヨンは音楽を聴きながら道草を食っていました。ジェヨンは踊りながらサンウの前に現れます。サンウは「デザイナーの先輩ですか?遅刻です」と言いますが、ジェヨンは「意外とイケメンだな」と全く話が噛み合いません。「俺を知ってる?何か感じない?」と言うジェヨンに、「ゲームの件で来たんですよね」と言うサンウ。ジェヨンは勝手に企画書を読み始めます。「天才って聞いて期待してたけど大したことない。キャラもストーリーも平凡だ。インパクトもないしつまらないよ」とバカにするジェヨンに、「モバイルゲームに関わったことは?」とサンウは尋ねます。「ない」とジェヨンが答えた瞬間、サンウは「他を当たります」と片付け始めます。
「本当に埋葬するつもり?」と尋ねるユナに、「いや、気に入ったら遊んでやる」と笑みを浮かべるジェヨン。
ジェヨンは企画書にサッとイラストを描き、「これでいい?」と尋ねます。絵の実力を認めるサンウ。「非常識なのが気になるけど、実力は認めます。電話番号を」と連絡先を交換した途端、「もう登録してあるみたいだぜ」とジェヨンは言います。「そんなはず…」と言いながらサンウがジェヨンの携帯画面を見ると、そこには「チームリーダー」という名前が。「やっと会えた、サンウ」とニヤつくジェヨン。
第2話
<あらすじ>
探していたデザイナーがジェヨンだと分かったサンウは、ジェヨンの高圧的な態度を嫌い、ゲームの共同制作を拒否する。
一方ジェヨンは、卒業取消しに対し、全く悪気の無いサンウの様子に腹を立て、常にサンウの邪魔をするように。
徐々に行動がエスカレートしていくジェヨンに対し、サンウは怒りをあらわにする。
「無視して楽しいか?」と言うジェヨンに、「ゲームは口実ですか」と淡々と言うサンウ。「仲直りできてゲームも作れるしな」と目を見開くジェヨンに、サンウは「揉めてた覚えはないです。ただの逆恨みでしょ。調査するような人は信用ならない。話すことはないので失礼します」と帰り支度を始めます。「会おうと言ったのはお前の方だ。俺の絵が気に入ったんだろ」と脅すジェヨンですが、「先輩の正体を知るまではそうでした。もう連絡しないでください」とサンウは帰ろうとします。しかしジェヨンは足を出し、「嫌だね。やっと見つけたのにこのまま返せない。交渉してもいいぞ?”僕のせいで卒業できなくなって申し訳ありません”と言ったら考え直してやる」とサンウを見下ろします。「二つ訂正してください。一つ目、卒業できないのは先輩が単位を落としたからです。二つ目、僕は悪くないです。”卒業できないですね”なら言えますけど」と淡々と言うサンウに、「おい、マジで変人だな。サンウ、嫌いなものはある?嫌いな色は?嫌いなところは?」と矢継ぎ早に尋ねるジェヨン。「先輩です。赤です。先輩の半径10m以内です」と言うサンウに、「許そうと思ったけど気が変わった。楽しみにしてろ」と囁くジェヨン。睨み合う2人。
視覚デザイン科の掲示板に「ゲームデザイナー募集」のポスターを貼るサンウ。ジヘが「私もアプリデザイナーを募集中なんです」とビラを見せます。いつか会えると思って持ち歩いていたとお釣りを返すサンウ。「電話番号を教えてください。暇な時連絡を取り合ってもいいし、デザイナーの情報も交換しましょう!」と言う彼女に、サンウは頷きます。
ジェヨンの新居に来たユナとヒョンタクは彼の好みではない立地が何か引っ掛かると言い合います。「新学期になれば分かる」とニヤつくジェヨン。
午前8:30に起床したサンウは体操で目覚めると歯磨きをし、きちんと整頓した服から今日着ていくものを選びます。午前9:16に登校準備が完了し部屋の外に出ると、なぜか段ボール箱のせいで扉が開きません。強引に扉を開けると、隣部屋の扉に「片付けてください」とメモを貼って登校します。
自転車で登校したサンウは真っ先に自販機に向かってコーヒーを買おうとしますが、売り切れになっています。ジェヨンに電話するユナは、部室いっぱいのコーヒー缶を見て「これどうする気?」と途方に暮れます。
9:30に三列目の窓際席を確保するつもりが、赤いカバンが置かれています。「授業開始30分前なのに誰のかな」とぼやくサンウの前に、「俺のだ」と全身真っ赤な服を着て現れるジェヨン。「同じ講義だと知らなかった」としらばっくれるジェヨン。彼から一番遠い席に座るサンウ。応用ソフトウェア工学の講義のため、教授が出欠をとりながらついてこれるかと尋ねると「工学には興味があります。芸術と工学の融合は未来への鍵ですからね」とふざけるジェヨン。ジェヨンは落書きばかりして、授業をろくに聞いていません。
バグ(ジェヨン)出現!厳しい対応→報復→報復コンボ→時間の無駄
と考えたサンウは
対応策2→無視→意欲喪失→自然消滅
と考えます。
ジヘは「デザイナーは決まりましたか?」とサンウにメッセージを送りますが、返事がありません。「あんたじゃ先輩の心の壁を崩せないわよ」と友達に言われ傷つくジヘ。「相手がサンウ先輩だから心配してるのよ…って何アレ」と彼女が妙な視線を向けた先には、「これ好きなんだろ。俺の分もやる」とブロッコリーばかりを大量にサンウの学食に入れるジェヨンの姿が。おかずを交換し合うなんて仲が良いのねと言う彼女。サンウは全部を食べ切らないうちに怒って席を立ち上がりますが、ジェヨンは楽しげです。
後日、ヒューマニティ教育の授業では、「代返を頼んだ場合は摘発時落第」と概要に書かれており、「あいつのせいでサボれない」とユナがぼやきます。そこに全身赤一色のジェヨンが現れます。「ワントーンコーデって目立つだろ?それに俺のことが大嫌いだって!なのに、表情を取り繕ってるのか、全然動揺してなかった」と言うジェヨンに、ユナは「私もあんたが大嫌い」と席を離します。「数学も一緒に受けたかった」と時間割を見ながらぼやくジェヨンにユナは呆れ顔。
急いで講義室に行くと、またもや席を奪われており、サンウは立ち尽くします。「今回も俺の方が早かったな」と肩を組んでくるジェヨンに、「時間割を調べたんですか?先輩の暇つぶしに付き合うつもりはありません」と怒るサンウに、「わざと落としたんだろ?俺は我慢強い性格だ」とふざけるジェヨン。さらにサンウの飲めなかったコーヒー缶をちらつかせます。「ガキかよ」と怒りながら席に着くサンウ。
フランス語の授業で、「フランス語で自然な会話のやり取り チャン・ジェヨン チュ・サンウ」とペアの相手を指定されてしまい、呆然とするサンウ。教授に「相手が気に入らないので変えたい」と言いますが、「チームワークが苦手でも克服しないと」と言われてしまいます。「俺を信じろ。リードしてやる」と笑うジェヨン。赤い服でうろつくのも、席を横取りするのも、コーヒーを買い占めるのも、存在自体も違法ではありません。どうしたら通報できるのでしょうか。
チョスリマンションに帰ってくると、嫌な視線を感じてサンウは振り返ります。家まで着いてきたジェヨンに「通報します」と言うサンウですが、「隣に引っ越してきただけなのに?」と飄々と返すジェヨン。「ただのクズじゃなくてイカれ野郎だ。僕を困らせたいようですが効果ありませんよ」と吐き捨てるサンウに、ジェヨンは「そう言われると余計に燃える」と言い返します。
構内を歩いていたらサンウは、ジヘに「具合でも悪いんですか?鼻血が出てますよ」とティッシュを鼻に当てられ困惑します。それを遠くから見ていたジェヨンと後輩たち。後輩が「Bクラスのジヘ、サンウに気があるらしいけど進展したんだな」と言うと、「恋愛する暇はあるのか」とぼやくジェヨン。ブラックホリックをまずいと言いつつ飲んでいたジェヨンは、講義室で眠るサンウを見つけます。隣席に座り、サンウの寝顔を見つめるジェヨン。いつも同じ帽子で苦しくないのかと言いながらツバをいじり、「怒らないといい顔だ」と褒めます。
「チュ・サンウ!新学期早々居眠りですか?」と教授に名指しで怒られたサンウを笑う同級生たち。実は顔にジェヨンが落書きをしていたのです。トイレで必死に顔を洗うサンウ。「エラーみたいな奴だ」と暴言を吐くと、「くだらない遊びには付き合えません。僕を苦しめても卒業できるわけじゃない。どうしてほしいのか言ってください」とジェヨンに面と向かって怒ります。しかし、ジェヨンは「お前のおかげで毎日楽しいよ。ただお前を苦しめたいだけだ。脱いでみろよ……その帽子」と煽ります。
第3話
<あらすじ>
ジェヨンの嫌がらせに対抗すべく、自らの行動パターンを変えるサンウ。
対抗するサンウに苛立つジェヨンを見た友人のユナは、「サンウが変わったとして、あんたに関係があるのか」と指摘する。
その夜、居酒屋で友人達と飲んでいたジェヨンは、偶然、講師に連れられて来たサンウを見かける。
「ヤクザの真似事ですか?思い通りにはいきませんよ。先輩にはもう振り回されません。もう我慢しませんからね」と言うと、サンウは大股で歩いて行きます。「おお怖っ」と笑うジェヨン。
帽子を取り上げようとするなんてとジェヨンを責めるヒョンタクに、「あいつのキレる顔が見たかっただけさ」と飄々と答えるジェヨン。「あんたマジで変態ね」と言うユナ。「嘘だろ、これ見て」とヒョンタクが見せたPC画面には「クイックストゲームズ 社長 キム・ギュテ」と広告が表示されています。ユナは「こんなやつをよく講師にしたわね。あんた(ジェヨン)をこきつかってた奴じゃない」と怒り、「こき使われたせいで5キロも痩せた!」とヒョンタクも同調します。
サンウはブラックホリックを箱買いし、「コーヒーはこれでいい」と頷きます。そこに後ろからジェヨンがやってきて、サンウの自転車に足をかけると「靴紐が解けてからここで結ぶわ。ついでに俺の席も取っておけ」と命令します。荷物の上に置かれたバッグを捨てるサンウ。
朝6:30に学校に来たサンウ。警備員の人も驚く程早朝です。サンウは「この時間にはいないな」とホッとすると、応用ソフトウェア概論の教科書とノートを並べ、勉強に励みます。しかし隣席にまたジェヨンが来たため、衝立を立てます。しかしジェヨンは衝立をノックしたり、「反応してくれなきゃ寂しいだろ」と話しかけてきたり、衝立の上から物を投げてきたりします。
学食に来たサンウは一つしか空いていない席を選んで食事を取り、ジェヨンに隣に座られないようにします。
「この俺を避けるために他のやつと食事したんだぜ。奴の行動パターンが俺のせいで崩れ出したんだ」と自慢げに言うジェヨンに、「あんたさ、どうしたいわけ?サンウが変わったとして、あんたに関係ある?イカれ男の頂点を極めようってやつ?気づいてないなら言ってあげる。好きな子をいじめてるみたい」と言うユナ。
掲示板に貼られたジヘのポスターを撮影していくヒョンタクを見たサンウは、自分のポスターに「チャン・ジェヨンに決定!」と落書きされているのを見つけて握りつぶします。
「復讐の美学」という本を読み、攻撃力をあげないととつぶやくサンウ。「新学期早々頑張りすぎですよ」と勝手に相席をしてくるジヘ。「感謝はいいからタメ口にしてください、その方が親しげな感じでしょう」と頼んできます。サンウが頷くと、距離が縮まったと嬉しそうなジヘ。
「俺がしたいこと?」と考えながらジェヨンが歩いていると、ジヘと話すサンウを見つけます。ジヘは「”サンチュ”ってあだ名でした?サンチュさんと呼んでも?」と尋ねてくるので、サンウは頷きます。「チュ・サンチュ、かわいい」と嬉しそうなジヘに、「サンチュ?まずそうだ。コン工科のジヘだな」と突然ジェヨンは2人に絡みます。「先輩のファンです!なぜ私の名前を?」とジヘは不思議そうですが、「サンウのことならなんでも知ってるんだ。朝から晩まで一緒だからな」と意味深なことをジェヨンが言うので、サンウは気分を害して講義に向かってしまいます。講義って何の?とジェヨンがジヘに聞くと、なんとあのクイックストゲームズの講義でした。
「さっきの子とはどんな関係だ?よく一緒にいるけど彼女か?」と尋ねるジェヨンは、「クイックストゲームズはクズだぞ。ブラック企業だって有名だ」と付け足します。「騙される方がバカなんです」と言うサンウですが、「誰も教えてくれなかったか。お前は友達がいないからな」と勝手に納得するジェヨン。サンウはデザイナー募集のポスターをジェヨンに投げつけます。「このプロジェクトはすごく大事なんです。先輩のようなクズ人間から忠告されたくありません」と言うと、サンウは思いきり肩をジェヨンにぶつけて歩いていきます。
黙々とダーツをするジェヨンですが、あまりに矢の勢いが激しいのでヒョンタクが「壁をぶち抜きそう」とふざけます。「サンウのところには行かないの?サンウで頭がいっぱいのくせに」と言うユナを無視するジェヨン。「女の子を紹介するよ。応用工学を受講してる子だよ」と言うヒョンタクに「そんなの履修して大丈夫なの?」と不安がるユナ。「どうせ履修取り消しする気だろ」とヒョンタクは言いますが、「しないかもね〜」とユナは笑います。酒を飲んでいると、クイックストゲームズのキム・ギュテが学生たちを連れて店に入ってきます。「酒癖が悪いって有名なやつと出くわすなんて」と嫌がるユナとヒョンタクですが、ジェヨンは彼の後ろにサンウを見つけたため「関係ない、飲もう」と酒に口をつけます。
「先に来て先輩の席を用意しておくべきだろ!使えないやつだな!そんな野郎はこうしてやる!社会生活を舐めるな!まだまだ半人前だな。叩き直してやる!覚悟はできてるな」と学生に絡むギュテを見て、サンウは「失礼します」と席を立とうとします。「まだ話の途中だぞ」と言うギュテに、「プロジェクトへの参加は契約書を見てから検討します」と言うサンウ。「若いからかな、世間の仕組みを分かってないね。機会を与えられたら感謝してものにすべきだ。偉そうにするな」と言うギュテに、「知的財産権について確認が必要かと。続きはシラフの時に」と言うとサンウは席を立ちます。ギュテは机に拳を叩きつけると、「つがれた酒は飲んでいけ!俺の酒が飲めないのか」と怒ります。
「今は飲みたくありません」と拒否するサンウ。「社会性のない奴はこういう時にボロが出る。俺のことバカにしてるだろ。この野郎、おかしいか?」と言うと、酒をサンウの顔面にぶちまけるギュテ。「一度なら我慢しますが、二度目は通報しますよ」と携帯の画面を見せたサンウに、店のメニュー表で殴りかかろうとするギュテ。メニュー表にダーツの矢が突き刺さります。驚くギュテに「手が滑っちまったよ」と近寄ってくるジェヨン。「おっさん、一度なら見逃してやるが次はこうなる。頭に穴が開くぞ」と矢をこめかみに突き立てます。
「ふざけんな!お前らグルだろ」とギュテはジェヨンに殴りかかりますが、ジェヨンは易々とギュテを投げ飛ばします。「行くぞ」とサンウの手を掴んで店の外に走り出すジェヨン。表情は楽しげです。
「今日は偶然居合わせただけだ」と言い訳するジェヨンに、「訴えられたらどうするんです」と心配げなサンウ。「大学生に絡んでやられたと言うバカがいるかよ。あいつはバカだけどな」と言うジェヨン。「カバンを忘れた。あ、充電も切れてる。おい、チュ・サンウ、パソコンを貸してくれ。メールするだけだ」と言うジェヨンに、「店まで取りに行けば?」と返すサンウ。「あいつが待ち構えてるかもしれないだろ」と言うジェヨンに、「他人を家に入れません」と冷たく言い放ち、サンウは家に入ります。情のない奴だと文句を言うジェヨンの前に再度サンウが家から出てきて、「10分以上はダメですよ」と念を押します。
第4話
<あらすじ>
居酒屋からアパートに戻ってきたサンウとジェヨンだったが、ジェヨンは家の鍵も携帯も全て居酒屋に置いて出てきてしまったことに気づく。
見かねたサンウは、ジェヨンの友人たちが来るまで、一時的にジェヨンを部屋に入れることに。
その日以来、サンウのことばかり考えてしまうジェヨン。
「お前と似てるな。家にも温かみがない」と部屋を物色するジェヨンに、「あと8分しかありませんよ」と警告するサンウ。IDとパスワードを入力するところをじっと見ていたサンウに「酒臭いからシャワーを浴びてこい」と命じるジェヨン。サンウはジェヨンを何度も振り返りながら浴室に消えていきます。
ギュテを返り討ちにしてくれたジェヨンを思い出して笑っていたサンウの耳に「まだIDがわからない。ハッキングできるか?」と会話が聞こえてきて、サンウは追い出そうかと真剣に悩みする。
「1人でカッコつけるな」と泥酔して叫ぶユナを支えながら歩くヒョンタクの携帯に、「俺のバッグ 家の鍵が入ってる」とメッセージを入れるジェヨン。ジェヨンにずらされたインテリアを元の位置に戻しながら「まだですか?」と尋ねるサンウを見て、急にときめきに襲われるジェヨン。「顔を出した方がいいのにどうして隠してる?」と尋ねるジェヨンに、「別にいいでしょ、もう帰ってください」とパソコンを取り上げるサンウ。「夜は冷える。授業中に隣で咳をしてもいいのか?」とジェヨンは脅し、サンウはパソコンを持つジェヨンの逞しい腕に目を吸い寄せられます。サンウはジェヨンに傷薬を投げつけますが、ジェヨンはもしやサンウが怪我をしたのかと駆け寄ります。「先輩ですよ」とサンウはジェヨンの腕を取ると傷の手当てをしてくれます。
「あのさ、いつもああなのか?酔っ払いと揉めるのは疲れるだろ。自分から敵を作る必要ない」と言うジェヨンに、「別にいいんです。今まで大勢いたけど全員対処してきました。最近は先輩のせいで困ってます。でも今日は助かりました。気に入らないけど今日のことは感謝してます」と言うと、丁寧に絆創膏を貼ってジェヨンを見上げるサンウ。「お前らしいな」と言いながら、ジェヨンはサンウを見つめ返します。
「ジェヨン兄さん、バッグを持ってきたよ!早く取りにきて!」とヒョンタクが叫ぶのが聞こえ、ジェヨンは「じゃあな」と短く言って慌てて家を出ます。
カフェでいつの間にかぼんやりしながらサンウの絵を描いていたジェヨン。頭から離れないとぼやきます。サンウの絵を消そうとしますが、パソコンがバグり、画面がめちゃくちゃに。
窓際に座っていたジヘが「サンチュさん、ここです!」とサンウを呼びます。「お昼は食べましたか?」と楽しげに会話する2人を見て、苛立ったようにノートパソコンを閉じるジェヨン。
「気に入った作品があったら言ってくださいね」とタブレットPCを渡してくれるジヘですが、サンウはジェヨンが落書きで書いた絵を忘れられずにいました。サンウの目の前に「死亡寸前だ。助けてくれ」とノートパソコンを出すジェヨン。ジヘは「むかつく!いい雰囲気だったのに!」とふくれながらカフェを後にします。ジヘの席にはジェヨンが座り、ジヘをにやにやと見つめ返しています。
「なんで僕が」とぶつぶつ言うサンウに、「昨日まで動いてたのに急に壊れた。大切なものなのに飲み会で踏まれたのかも。直してくれるだろ?嫌ならいいよ。修理に出したら100万ウォンはかかるよな」と言うジェヨン。サンウは「だめです!そんなのいいカモだ。貸してください」と言うと、かぶりつきで修理し始めます。大切な写真が全部消えたぞと文句を言うジェヨンに、「未練がましい人だな。リカバリーしてあげたのに何が不満なんですか」と怒るサンウ。「パソコンも人間と同じですよ。ゴミを捨てずにいたら作業効率が下がるだけです」と言うサンウに、「ご立派な思想だ。思考回路も機械みたいだな」と煽るジェヨン。「お前のプロセッサが理解できた」と言うジェヨンに、「僕は電化製品ですか」と呆れるサンウ。ジェヨンはサンウが怒ったかとまたまとわりつきます。
帰宅するとサンウの絵に色を載せ始めるジェヨン。「例の授業を受けないならスヨンの仕事をやる?このまま受講するの?それなら卒業制作を手伝ってよ。あら、人を描くなんて珍しいわね。タッチからして被写体への愛が感じられる」とサンウの絵をいじるジェヨンをからかうユナ。「そうだろ、本人はかわいげないのに」とぼやくジェヨン。
「嫌いなものは先輩です」「最近は先輩のせいで困ってます」と言うサンウを思い出します。
「なんちゃってデートは成功した?」とジヘに尋ねる女友達。「何の進展もなかった。あの先輩が現れたせいよ」と怒るジヘを横目に、女友達は突然恍惚としたため息をつきます。その視線の先には、キメにキメたジェヨンが。今日は赤色の服は着ておらず、ただかっこいいだけです。
ジェヨンが現れないことを不審に思ったサンウが時計で時刻を確認していると、「今日は一段とイケてるか?」と声をかけるジェヨン。会話の授業だからこれはなしだと衝立を叩くジェヨンに、「こうすればいい」と筆談を提案するサンウ。しかしジェヨンの視線に負け、衝立をしまうと、「台本のテーマは考えましたか?」と尋ねます。「ロマンス」と答えるジェヨンの案を却下し、「留学生に道を聞くのは?」と言いますが、ジェヨンに「個性がない。ゲームを作らなくてよかったな」と痛烈な皮肉で返されます。「告白した相手が異母兄弟だった設定にする。教授の好みはドロドロの愛憎劇だ。内容は考えるから使えそうな文章を選んどけ。俺は演劇部だ。たまに演出もする」と乗り気で言うジェヨンをじっとり見るサンウ。「またサボると思ってるのか?」と言うジェヨンに、無言で返します。「それじゃロボットだ。1〜2時間の練習じゃダメか」と呆れるジェヨンに、「発音が正確ならいい」と返すサンウ。「正直に言え、恋愛経験がないだろ。法廷モノみたいに聞こえる。誰かに恋したことあるか?」と尋ねるジェヨンに、「”偽りの感情”のことなら経験ありません。恋なんて繁殖を促すための錯覚に過ぎない」とサンウはバッサリ切り捨てます。「考え方が偏ってる奴だな。じゃあ恋愛って何だと思う?」と尋ねるジェヨンに、「結婚を前提に付き合うことです。ソフトだと体験版みたいな感じかな」と答えるサンウ。「…これでも飲め。まずいからやるよ」とジェヨンはため息をついてブラックホリックを差し出します。「戦略を変えても全く通じませんよ」とサンウは言いますが、ジェヨンは「戦略なんてない。自分のやりたいようにやるだけだ」と当然のように返し、帰っていきます。
台本をフランス語の翻訳機にかけるサンウ。内容はどうやらまともなようです。どういう風の吹き回しなのでしょうか。毒でも盛ったのかとブラックホリックを眺めまわし、箱買いしたブラックホリックを見つめます。
図書館で勉強していたサンウは衝立の先がやけに静かなのに気づき、衝立をしまいます。ジェヨンは寝ていました。「寝てるだけなのにやけに気になる」とため息をつくサンウ。美しいジェヨンの寝顔を盗み見ると、マジックで彼の顔に落書きしようとします。「こんな顔だった?」と言いながら落書きをしようとしたその瞬間、「サンウ、もう目を開けていい?」と目を開かれてしまい、サンウは「同じことをするなんてガキだな。醜いぞ、サンウ」と自己嫌悪に陥ります。
ジェヨンはフランス語発音講座のYouTube動画を送りつけ、「これで練習しろ」と言ってきます。怒っていないのかとホッとするサンウですが、妙ちくりんな衣装画像を送りつけて「お前の衣装どれがいい?」と言われたので無視します。「そういう態度ならフリフリの服にしてやる」と元気になるジェヨンに、ユナは「頬になにかついてるわよ」と呆れます。それはサンウが顔に落書きしようとした跡でした。「これは興味の表れだよ」と嬉しそうにふざけるジェヨン。サンウの衣装はどれにしようかと浮かれるジェヨンに呆れ顔のユナ。
いざフランス語会話の当日、ジェヨンとサンウは中世フランス貴族のようなかつらと衣装を着ます。サンウはこんな服嫌だと全力で拒絶しますが、ジェヨンは「かわいい…じゃなくて大丈夫だって。言いたくないけど、他のチームは歌とダンスを取り入れてるんだぞ」とサンウを説き伏せます。サンウが直前まで台本を読み耽っているので、「心配なら手に書いておけ」とアドバイスするジェヨン。「フェアじゃありません」と断るサンウにジェヨンは、「それでこそサンウだ」と笑います。ジェヨンはサンウとのツーショットを隠し撮りし、サンウが消してほしいと言うと「”ジェヨン兄さん”と呼んだら消してやる」と笑います。「名前では呼びません!早く消して!」と怒るサンウに、教授が来たからと宥めるジェヨン。
学生たちの前で熱演を繰り広げる2人。拍手喝采の中、会話劇は終わります。
劇場の小道具部屋に潜り込みながら、「たしかこのへんだったんだけど…ちょっと借りたぐらいで大袈裟だな」と笑うジェヨンに、「盗んだんでしょ!知ってたら着なかった」とサンウは怒ります。突然ライトがつき、「誰か来た」と慌てるサンウ。ジェヨンはサンウの手を取って慌てて衣装の間に隠れます。「怖いか?謝りに行く?どうしたい?」と楽しげに話しかけてくるジェヨンをサンウは見上げます。息を飲むジェヨン。「映画のチケットは取った?」と話す女子生徒たちの声を遠く聞きながら、ジェヨンはサンウの耳元にゆっくり顔を近づけると、「俺たちも見に行く?映画」と微笑みかけます。
第5話
<あらすじ>
ジェヨンに至近距離で話しかけられたサンウは、パニックになり逃げだしてしまう。
それ以来、サンウは授業を欠席するように。
サンウが心配なジェヨンは、部屋まで様子を見に行くが、サンウに突き放した態度を取られ、2人は大喧嘩してしまう。
ジェヨンに耳打ちされたサンウの脳裏には「エラー」の文字が激しく点滅します。サンウは慌てて部屋から1人で脱出すると、故障中のトイレに駆け込み、息を整えます。
ジェヨンが「なんで先に帰ったんだ?」「まだ怒ってるのか?」と連絡してもサンウからの返事はなく、翌日サンウはなんと皆勤賞だった大学の授業を欠席します。ジェヨンはサンウが本当に病気なのではと心配して電話をしますが、サンウは無視します。異常な欲求、身体的反応エラー、ホルモン異常症状…などと自身の体の異常を書き込み、問題と対処法を探していると、お粥を片手にジェヨンが「大丈夫か?なんで授業に出なかった?」と家のドアを激しく叩いてきます。「リカバリーしたい…」とぼやくサンウ。ジェヨンが「警察に電話するぞ」と脅すと、ひどい顔のサンウが出てきます。「体調が悪いなら連絡しろよ。病院は?」とサンウの首に手をかけるジェヨンですが、サンウはその手を跳ね除けます。「通報される前に帰ってください!余計なお世話です!」と強硬な態度のサンウに、「打ち解けたと思ったらまたその態度か。たしかに最初は俺が悪かったけど、今は挽回しようと努力してるだろ」とジェヨンはため息。「先輩のせいで気分が悪くなる。イライラします!」と言うサンウに、ジェヨンは「二度と来るか!」と言い捨てて、お粥を床に投げ捨てます。ジェヨンを撃退したサンウは部屋に入って水を飲むと、「あんな人のために休むなんて癪だ」とつぶやきます。
昼食を食べているユナとヒョンタクに合流したジェヨンは「俺が何したって言うんだよ。サンチュなんか食うな」とヒョンタクの手からむしりとり、焼酎をがぶ飲みします。どうしたのかと尋ねるユナに、「もう何でもない」と寂しそうに言うジェヨン。
ほろ酔い気分で家まで歩いていたジェヨンは、サンウの自転車が倒れているのを見つけます。サンウに言われたことを思い出し、「お望み通り消えてやるよ」と自転車を蹴りますが、そのあときちんと立て直してやります。
翌日、サンウはあらためてゲームデザイナー募集のポスターを掲示板に貼り直します。他のポスターには希望者がどんどん集まるのに、自分だけ取り残されています。
ユナが二日酔いで顔が腫れているのを面白がり携帯で連写するジェヨン。写真を見ていると、サンウと撮った仮装の写真が出てきて、ジェヨンは逡巡した挙句、「削除」を選択します。ユナに二日酔いの薬を買ってきてやることに。
サンウは授業に出席すると、衝立を立てようとして、リュックに戻します。ブラックホリックはまた売り切れかと自販機のボタンを何度も押していると、小銭が足りていなかったようです。ジヘが気づき、小銭を足して買ってくれます。サンウはコーヒー代をすぐに返します。ジヘと一緒にブラックホリックを飲みますが、「なんだかすごくまずい。成分は同じなのに」と不思議そうなサンウ。服を裏返しに着ていると指摘されて、サンウは恥ずかしそうにします。
スケートボードを練習する仲間と一緒にいるジェヨンですが、落ち込んでいるなんて女のせいかと尋ねられます。「俺に頼み事でも?」と返すジェヨンに、友達は「店をオープンしたが人手不足なんだ。イケメンの知り合いはいない?SNSでの宣伝でもいい。ウェイターの仕事なんだけど、結構ハードなんだ」と頼んできます。ジェヨンは「忙しい方が好都合だ」と返し、友達は大喜びで去っていきます。
帰宅したサンウは「変だな」とつぶやきます。ジェヨンの部屋の郵便受けにはたくさんのDMがつっこんであります。どうやら彼は引っ越したようです。元通りになったはずなのに、なぜか気分は晴れません。
ジェヨンのSNSを見ると、サンウとツーショットの写真が「発表前の自撮り」という言葉と共に投稿されていました。サンウは自然とその投稿をスクショします。
「スケボーでストレス発散」という投稿も、チンピラみたいで嫌な感じだと言いつつもスクショ。ジェヨンのスケボー動画や、変な顔の写真、「イケメンウェイター ヨンソク洞にオープン」という写真もチェックします。「何してるんだ」と自嘲して、ベッドに沈み込むサンウ。
図書館で問題を解くサンウは回答がミス続きで「2時間も何してたんだよ」と自嘲します。そこにジヘが来て「ちょっと休憩しませんか?ボーッとしてますけど何か不安なことがありますか?」と尋ねます。「実は解けない問題があるんだ。原因を排除したのに、元に戻らないし前よりラグも発生する」と言うサンウに、「除去しちゃダメかも。ロールバックして確認するのは?」と提案するジヘ。ジェヨンの後輩たちが「合コンに参加してよ」と頼み込んでいるのを見てしまいます。ジェヨンはうざったそうにしていましたが、サンウは「軽はずみなことをした。必要なコードまで消してしまったかも」とジヘに感謝します。ジヘが「私も頼みがあります。食事しましょう!学食はダメです」と言うと、サンウは「今から行かない?」と誘い返します。
ジヘと2人でジェヨンのバイトする店に来たサンウは、何を食べるかはジヘに任せ、ウェイターばかりを見ています。そこにバックヤードから疲れた様子でジェヨンが現れます。「なんでここにサンウが?俺がいるって知らずに来たんだろうな」とつぶやくと、すぐさま休憩に入ります。サンウはまさか帰るのかと焦り、ジヘを置いて慌ててジェヨンを追います。開店祝いをしたいと言うヒョンタクからの電話に出るジェヨン。サンウを無視して電話で話し続けますが、サンウは「ジェヨンお兄さん、大事な話があります」とジェヨンに話しかけます。
第6話
<あらすじ>
サンウはジェヨンに対し、ゲームを一緒に作ろうと提案するが、ジェヨンに断られてしまう。
しかし、ジェヨンはサンウがカフェに置いていったゲームの企画書を見て、考えを改めると、遂に2人でゲーム制作を始めることに。
それからというもの、ジェヨンのことがより一層気になってしまうサンウ。
思わず電話を切ってしまうジェヨン。「ジェヨン兄さん、一緒にゲームを作りましょう」と誘うサンウ。「俺と一緒にいるとイライラするのに、今さら一緒にゲームを作ろうだって?ふざけてるのか?」と言うジェヨンに、サンウは「優秀なデザイナーが必要なんです。ジェヨンさんみたいな」と頼みます。「友達みたいに呼ぶな」と怒るジェヨンに、「だって、以前ジェヨン兄さんと呼べと言ったから」と落ち込むサンウ。「もういい、俺はお前みたいなロボットじゃない。組む気はない。お前はデートでもしてろ」とジェヨンは怒って店に戻ってしまいます。
店のスタッフである友達から「”野菜マン”企画案 チュ・サンウ」と書かれたファイルを渡され、「友達の忘れ物だぞ」と言われますが、ジェヨンは「そのうち取りに来るさ」とファイルを机に叩きつけますが、サンウの様子を思い出し「傷ついたふりするな」とつぶやきます。
ジヘと帰るサンウ。「戻らないから逃げたと思いました。2次会はカフェに…」と誘われますが、「合理的な戦略を立てよう。今日はありがとう」と言い置いて、帰ってしまいます。
帰宅したジェヨンは企画書のファイルから目を逸らそうとしますが、中身が気になって仕方ありません。忘れようと決めたのに、もう心が揺らいでいます。「単純な男だな、ジェヨン。俺なんか眼中にないのに」と自嘲しつつも蹴って落としたファイルを取り上げます。すると自分が適当に書いた絵が大事そうにファイリングされていることに気づき、決意が揺らぎます。
学校でひとり、「理解と説得スキル」の本を読むサンウ。「ジェヨンさん、考え直してください」とメッセージを打った後、「名前で呼べと言ったのに」と言いながら「ジェヨン先輩」と書き直します。すると「その本で通用するか?こんなの読んでも人の心は動かせない」とジェヨンが話しかけてきます。「たしかにあの時は心がこもってなかったです。先輩のメリットも…」と食い下がるサンウに、「もういい、これを持っていけ」とジェヨンは企画書のファイルを差し出して立ち去ります。サンウがファイルを開くと、野菜マンの落書きにサンウの愛用するキャップが被せられており、「俺はブラックコーヒー」と吹き出しが付け足されていました。
サンウは「先輩」とジェヨンを呼び止めると、「先輩がいいんです。先輩じゃないとダメです。考え直してください。絶対成功させます。ジェヨン兄さん」と必死で縋ります。ジェヨンはため息をつくと、「今学期中に終わるか?企画は変更するぞ。”野菜マン”はダサすぎる」と言うと、サンウは頷きます。微笑み合う2人。
早速スケジュールのすり合わせです。アイデア会議、デザイン会議などがぎっしりと詰められています。サンウは「この二つを守ってください。一つ目、期限を守ること。二つ目、手を抜かないこと。次の会議までに新しい企画案を出すように」と言いますが、ジェヨンは「ひどくないか?次の会議は明日だぞ」と文句を言います。サンウは「企画には時間を割けないので、今夜12時までに送ってください」と言って帰ろうとします。机の上に出されたもてなし用のカフェオレは激まずで、お菓子はまるで老人用です。「もう行くのか」とサンウを引き止めるジェヨンに、「長居はできません。理由は言いたくありません」と言うと、「予告なしに触れないでください。不愉快です。じゃあ次の会議で」と言うと、サンウは去ります。
ジェヨンは学期中に2人で作るなんて騙されたのだと友達に愚痴りながらビリヤードに興じます。「締切5分前です。念のため知らせておきます」というサンウからのリマインダーを見て、「最初から厳しすぎる。やめておけ」と言う友達に「抜け目ないだけだ」と言い返すジェヨン。
12時になっても連絡がないので、サンウはジェヨンに電話するかどうか悩みます。もしかしたら理由があるかもしれないと思ったのです。「ちゃんと提出する」とジェヨンが連絡すると、サンウからメールが来ていないと電話が来ます。明日持っていくと言うジェヨンに、「ビリヤード場にいるんですか?次から時間厳守です」と念を押すサンウ。「サンウ、これからは電話しろ。なんとなく電話のほうがいい。おやすみ」とジェヨンは電話を切ります。電話が嬉しいジェヨンは、酒をぐっと飲み干すとすぐに家に帰ってしまいます。
帰宅してキャラクター案を描いていると、ヒョンタクが「非常事態だ!この客を覚えてる?」とジヘの写真を見せます。「この店どう?」「ジヘが羨ましい」とコメントのついた写真は、ジヘが先日サンウとジェヨンの店に行った時のものです。「ジヘってこの子のこと?」と驚くジェヨンに、ヒョンタクは「一緒にした男は見た?イケてる?」と尋ねてきます。「まあまあイケてる。笑顔がかわいい」とジェヨンは言い淀みます。
ジェヨンは「ベジ・ベンチュラー」と名前を変えた企画を考え、パワーポイントをサンウに見せます。キャラクターは、ブラック(黒い帽子の少年)と、レッド(赤毛の少年)の2人です。サンウを穴が開くほど見つめていたジェヨンを見つめ返すと、「いいですね、これでいきましょう。さすがですね」とサンウは微笑みます。「とんでもない量を1日でやらせるな」と文句を言うジェヨンに、「先輩ならできると思いました」と返すサンウ。気に入ったところはどこかとジェヨンは尋ねますが、サンウは「全体的」としか言いません。サンウは「予告します。頑張ってくれたので、頭を撫でてあげます」というなり、立ち上がり、ジェヨンの頭を何度か撫でます。慌てて立ち去るサンウを「なんだよ」と追いかけるジェヨン。
ジヘと対峙するジェヨン。「サンウについてきたのにお前に会うとはな」と毒づくジェヨンに、「先輩こそ1人で食べないんですか?」と挑戦的なジヘ。そこにサンウが来て隣席をアピールする2人。サンウはジヘの隣に座ります。「ジェヨン先輩は彼女いないんですか?」と尋ねるジヘに、「いないけど、ある人のおかげで充実してる」とサンウを見つめます。「前に言ってた問題は解決しましたか?いつでも相談してくださいね」と言うジヘに、「一応解決したよ」と答えるサンウ。「相談だと?俺はお絵描きマシンなのに」と文句を言うジェヨン。「この後は図書館に行きますか?それなら…」とサンウを誘おうとするジヘに、「サンウはこの後俺と行くところがある。あのファイルは1人じゃ直せない」と遮るジェヨン。サンウは図書館でいいじゃないかと渋りますが、ジェヨンが自分の作業室に連れていってやると言うので、「効率アップのためにも作業環境は知っておくべきですよね」と言い訳をして部屋へ向かいます。
デックス社の製品を見つめるサンウに「好き?」と尋ねるジェヨン。「完成度が高いし人気もありますから」と言うサンウ。いたるところにゴミが落ちており、お菓子だらけ、うるさい音楽がかかっている環境を見て、「今すぐにゴミを捨ててください」とジェヨンを監視するサンウ。掃除を終えて疲れ切ったジェヨンに、パソコンのデスクトップまで整理するように指示します。「人の作業でやりたい放題だ」と文句を言うジェヨンですが、黙々と作業するサンウを見つめながら「不思議な光景だ」とユナに感慨深げに言います。
「来週までに試作品を完成させるのか」と帰りながら疲れたように言うジェヨンに、「大手企業に見てもらうチャンスですから」と慰めるサンウ。調子がいいから勉強も捗っていると言うサンウに「俺がいないからだろ」とふざけるジェヨンですが、サンウは「違いますよ。言いたくありません」と返します。
「なぜゲーム作りを?お前の成績なら就職できる」とジェヨンに問われ、「好きだからです」と端的に答えるサンウ。感情で動くこともあるのかと驚くジェヨンに、「ゲームは誰でもゼロから始めます。頑張った分だけ結果が出るし達成感を味わえます」と補足します。ジェヨンが「1分後に頭を撫でてもいいか?」とサンウに尋ねると、「嫌じゃないです!予告してくれるなら」とサンウが返します。「好きなことだから一緒に頑張ってみよう」とジェヨンに頭を撫でられ、サンウは上目遣いで彼を見上げます。
眠る前、ジェヨンに撫でられたところを自分でも撫で直して布団に潜り込むサンウ。
作業をしていたにもかかわらず保存せずに閉じてしまい、頭を抱えるジェヨン。少しは休まないとミスしやすくなるとサンウにアドバイスされ、「30分だけ寝るから絶対起こしてくれ」と言って寝始めるジェヨン。30分後、サンウはジェヨンを起こそうと近づきます。「先輩、寝てますか?ジェヨン兄さん、寝てる?眠ってますよね」と何度も確かめると、サンウはジェヨンに素早くキスします。キスした自分に驚いたサンウは慌てて荷物をまとめますが、ジェヨンは目を覚ますとがばりと体を起こします。
第7話
<あらすじ>
ゲームの試作品が完成した記念に、サンウとジェヨンは2人でお酒を飲むことに。
酔っぱらったサンウは、ジェヨンに無礼講タイムをしかけ、感情を抑えられず、ジェヨンとキスをしてしまう。
その後、サンウは我に返り「今のは過ちだ」と話すが、ジェヨンはサンウに対し、“2週間の体験版恋愛”を提案する。
試作品が完成した打ち上げに、バーに来たジェヨンとサンウ。「誰かのせいで徹夜したから飲みたい気分だ」とジェヨンが言うと、「起こしたけど先輩が起きなかったんです」とサンウは口を尖らせます。「俺に何かしただろ」とジェヨンかかまをかけると、「先輩とは違います」とサンウは咳き込みます。企業にはメールをしたので来週には連絡が来るはずです。
店には2人きり。店長は店を閉めて出掛けているようです。ジェヨンは静かでいいと飄々としています。
サンウは飲まないのかと代わりに飲んでやろうとしたジェヨンから杯を奪い、サンウは一気飲みします。
焼酎を何本も空けるサンウに「飲めるんだな」と驚くジェヨン。「あの時は飲みたくなかったんです」と言うサンウに、「今は飲みたい気分なの?」と尋ねるジェヨン。サンウの視線はジェヨンの胸元を彷徨いますが、結局は焼酎を一気飲みします。「無礼講タイム」と突然サンウが言い出したので、「やりたいの?いいよ」と笑うジェヨン。「おい、ジェヨン。お前はマジでイカれてる。人の顔に落書きしやがって。つきまとって嫌がらせもした。我慢しようとした。こらえようとしたけど…」と言うサンウに、「なんのことですか?」とジェヨンは尋ねます。「…不細工だったら終わってた」と言うサンウに、「俺ってイケメン?」と迫るジェヨン。サンウの腕を掴むと「俺ってイケメンか?サンウちゃん」とジェヨンが真剣な顔で尋ねるので、サンウは「めちゃくちゃイケメンです」と真面目に答えます。「予告だ。1分後にキスする。逃げるなら今だ」と言うジェヨンの腕を引き寄せ、すぐさまキスするサンウ。ジェヨンはサンウの首を引き寄せ、何度もキスを繰り返します。
逃げようとするサンウを引き止め、「2回もキスしたのに逃げる気か?」とジェヨンは言います。「この間はすみません。僕が悪かったです。でも今のはお互い様だから忘れてください!酒の勢いでしょ」と言うサンウに、「勢いじゃない。同じように感じてただろ」とジェヨンは静かに言います。サンウは「何も感じてません」と声を荒げます。「一緒にいるとドキドキするだろ」と迫るジェヨンに、「ただの拍動で、一時的な現象です。少し離れたら収まります。だからゲーム作りは続けてください!」と頼むサンウ。「こんな時にゲームかよ、呆れるな。もう止められない。お前を諦めてゲームに専念しろと?」とジェヨンは嘲笑います。「できます、欲望を理性で抑えて…」と言うサンウに、「からかってるのか?」とバカにするジェヨン。「交際でもするつもりですか?」と怒るサンウに、「当然だ。キスもしたのに付き合うくらい簡単だ!」と声を荒げるジェヨン。サンウは店を飛び出してしまいますが、ジェヨンに捕まります。
「逃げたら許さない。ちょっと待てよ。問題の原因を取り除くのがお前のやり方だろ。2週間の体験版だ。有料登録しそうで怖いか?」と煽るジェヨン。「交際すれば解決するんですか?」とサンウは憤っていましたが、ジェヨンの煽りに乗ります。「サンウ、逃げずに無視するな。感じてみろ。お前を苦しめてる戸惑いが消えるかも」とジェヨンはサンウ自身の胸に手を当てさせます。サンウは「先輩の提案、考えさせてください」と了承します。
翌日、大学に来たサンウは「時間稼ぎなんかして…」と自嘲します。「先輩の提案は断ろうと…」とまでメッセージを書きますが、携帯を伏せてため息をつきます。テストはいつ終わるのかと嘆くジェヨンに、まだ始まってもないわよと言うユナ。「それじゃなくて忍耐力テストだ。待つのは性に合わない」とぼやくジェヨン。ヒョンタクと飯でも食おうかと電話すると、目の前で無視されます。ヒョンタクが落ち込んでいるようなので話を聞くと、「片想いの相手がジェヨンを好きみたい。いじけたままジェヨンを避け続けるの?」とユナが言います。ヒョンタクはジヘがジェヨンの話ばかりするので片想いしていると勘違いしたようです。今度ジヘが告白するらしいとヒョンタクから言われ、ジェヨンは「先に芽を摘んでおくか」とつぶやきます。
ジヘを呼び出したジェヨンは、「お前俺が好きなのか?」と尋ねます。「告白するな。俺はサンウのことが好きだ。だから諦めろ、告白しても無駄だ」とサンウの真似をしてジヘを振る先制攻撃をしかけるジェヨン。ジヘは同じ立場なのに私だけ諦めろだなんておかしいと文句を言います。
「サンウはいい男だもんな。賢いだけじゃなくてかわいいし、ちゃんと規則を守る。たぶん金を稼ぐ能力もある。引き下がる気はない。俺のライバルになる覚悟はできてるか?」と脅すジェヨンに、「サンチュさんは先輩の本性を知ってるんですか?」と怒るジヘ。サンチュと呼ぶことさえ許さない(チュ氏ならOK)ジェヨンにジヘは呆れます。
作業室に来たサンウは全く作業が捗っておらず、ユナからうるさいと怒られます。ジェヨンを呼ぼうかと言われますが、断るサンウ。「なんでも答えてあげるからしかめ面はやめて」とユナはサンウと向き合います。「ジェヨンさんの元カノや交際期間を教えてください。未来を予測するには過去のデータが必要です。何が起こるか知りたいので」と頼むサンウ。ユナは、セボム、テリ、同じ科の先輩と2ヶ月、舞踏家の先輩、客室乗務員…長続きせず、ほとんどが年上だと言います。「あいつは飽き性で短気なの。真剣になるタイプじゃない」と言うユナ。「愛情表現もしないし、冷たい方らしいわ。恋人は寂しい思いをするみたい」という言葉に、首を傾げるサンウ。「でも最近変わったような気がする。忍耐力テストをしてるそうよ。相手は誰か知らないけど特別なのね。特別だから普段と違う行動を取るのよ」とユナは笑います。
コーヒー缶を握りつぶしながら歩くジェヨン。「醜いぞ」と自嘲します。ユナからちょうどいいタイミングだから入ってと言われると、中にはサンウが。「考えたいと言ってたのにどうした?」と笑うジェヨンに「ゲーム作りは続けます」と真剣なサンウ。「素直に会いたかったと言えよ」とジェヨンは茶化します。ジェヨンの腕のタトゥーに目がいくサンウ。「その意味は?」と尋ねますが、「意味はない。入れてみただけだ。描いてやろうか」と言われます。ジェヨンは「いいのが思いついた」と言うなり、サンウの腕に絵を描き始めます。「お前が好きなもの」と言いながら真剣に描く彼の横顔を見つめるサンウ。腕に描かれた野菜マンの落書きを大事そうに見つめるサンウを、ジェヨンは「そんなに気に入った?」と茶化します。一緒に帰りながら「なかなか消えそうにない」と怒ったふりをするサンウ。「一生懸命描いたから消すな」と言うジェヨンを呼び止めると、サンウは「2週間の体験版で何ができますか?」と尋ねます。
「今決めるわけじゃなくて」と言うサンウの手を握り、「手を握れる。キスはしたな」と言うと、優しく彼を抱きしめます。「体験版ではここまで」とジェヨンは笑い、「登録したくなったか?」と顔を覗き込みます。「違います」と必死で否定するサンウ。
帰宅するとサンウはジェヨンに描いてもらった野菜マンの落書きを何度も指でなぞります。「2週間なら試してもいいか」とつぶやくサンウ。「”検討結果を発表します”。事務的かな。”提案を受け入れます”。”試してみましょう”…」とぶつぶつ言いながら構内を歩いていたサンウは、作業室に行き着くと、「本当にデックス社!?」「俺も後を追うよ」と騒いでいるジェヨンたちを見つけます。
「先輩、話があります」とジェヨンを呼び出すサンウですが、何があったのか気になります。パソコンの画面には、デックス社の採用通知書が表示されており、「俺の実力を見たか」とジェヨンは自信満々にサンウの肩を組みます。サンウも嬉しくなりますが、「すぐにフランスに行くの?」とヒョンタクに問われ、ジェヨンの表情が凍り付きます。
第8話
<あらすじ>
サンウがジェヨンからの提案を受け入れようとした矢先、ジェヨン宛に、フランスのゲーム会社から採用通知が届く。
サンウはジェヨンの夢を応援するために、“2週間の体験版恋愛”の提案を断ることに。
本心で断ったサンウであったが、ジェヨンがサンウの前に姿を見せなくなってから、どこか落ち着かない。
「俺に話があるんだろ」とジェヨンは切り出しますが、サンウは「何でもありません」と冷たい態度。「就職を諦めようか」とジェヨンがふざけると、サンウは「ちゃんと考えましたか?」と戸惑います。「俺じゃなきゃダメだろ」と胸を張るジェヨンですが、サンウは「対策は練るので、残りの作業を頼みます」と言いだします。「対策って…」とジェヨンがどもると、「コーヒーが切れたら買い足すように、僕が決めます」と言ってサンウは立ち去ろうとします。ジェヨンはサンウを呼び止めると、「いや、もういい」と呆れたように立ち去ります。
「本社採用は兄貴が初めてだろ!」と盛り上がるジェヨンの取り巻きたち。「SNSで自慢するから写真を撮ろう」と誘われますが、断ります。「例のゲームはどうなったの?」とスヨンに尋ねられ、「そんなの悩まず就職しろ」と周りは囃し立てますが、スヨンは「デザインが好評だったからサンウはがっかりするかもね」と言います。
携帯ばかり気にしているジェヨンを見つめるユナ。「あとで悪く言うくせによく言うわよね」と呆れたように言う彼女は、ジェヨンと2人きりになると、「この前サンチュに聞かれたの。あんたの女性関係。1人ずつ丁寧に教えてあげた。運良く両手で収まった」と笑います。「ろくなことをしない奴だ」とジェヨンが呆れたように言いますが、「それだけでいいのにでしゃばっちゃった。最近は柄にもなく真剣だと言ったの。余計なお世話だった?」とユナは尋ねてきます。「知るかよ。代用品扱いした奴を心配してるなんて。俺の過去を尋ねた奴のことで頭がいっぱいだ。今すぐに問い詰めてやりたい」と憤るジェヨン。「何を言おうとしたのか…俺と離れても寂しくないのか…」とつぶやくジェヨンに、「あんたも恋をするとカッコ悪くなる。今までのあんたはクールすぎた。本気で人を好きになったら冷静じゃいられないよ。カッコ悪いけどね。あれこれ考えないで普段通りにあんたらしく行動すればいい」と笑うユナ。あんたの奢りよと出ていくユナの言葉を反芻するジェヨン。
もうジェヨンに描いてもらった絵はほとんど消えてしまいました。「どうせ消えるのに」とぼやくサンウ。「勉強中?出てこい」とジェヨンからメッセージが届き、サンウが外に出ると、「誕生日おめでとう」とケーキを渡されます。「10分遅れたけど俺が最初だよな」と言うジェヨンに、「なぜ誕生日を?」と驚くサンウ。「履歴書を出した時に見た。”1001″、二進法みたいでお前らしいよ」と言うジェヨンに、「先輩は変な人です」とサンウは返します。「だからいかれたことを言うぞ。就職はしない。お前とゲームを作る。俺がいいんだろ。必要なんだろ。俺もそうだ。お前が必要だ。そう思ってる」と言うジェヨンに、サンウは「提案への返事を今します。お断りします。だからデックス社へ。理解できません。先輩が夢を諦めたら喜ぶと思いましたか?僕は恋愛小説のバカな主人公じゃない」とバッサリ切り捨てます。「お前の理性は今日も健在か…」と呆然と言うジェヨンに、「ファイルを整理したら連絡してください」と言うサンウ。「今どんな気分だ?」と問われ、「どうでもいいです。先輩の成功を祈っています。本心です。ケーキをありがとう」と言うと、サンウは自転車を押して帰っていきます。「これで終わりか?なんてやつだ」とぼやくジェヨン。
帰宅したサンウはケーキの入った箱を開けますが、ケーキは毒々しい色合いの何も描かれていないケーキです。「嫌がらせ?」とぼそりとサンウが言った途端、ケーキの蓋が見えます。「何でも買ってやる 追伸:デコペンが不良品」と書かれており、サンウは苦笑します。
帰宅したジェヨンは採用通知書を見つめながらため息をついていました。視線の先には、パスポートとスーツケースが。
大学のテストを受けるサンウ。フランス語の単語テストを受けながら「引き止める」という単語の類義語、「我慢する」「自制する」を書き殴ります。
図書館でフランス旅行のガイドブックを自然と手に取ってしまい、急いでその場に戻します。
サンウが家に戻ってくると、大きなスーツケースを転がしながらジェヨンが「久しぶりだ。試験勉強は順調?デザイナーは?」と話しかけてきます。「試験後に探すつもりです。心配いりません」と言うサンウに、「お前ならうまくやるだろう。このファイル、ドライブにも保存した。直接渡せてよかった」とUSBを渡すジェヨン。そのままサンウの隣の部屋にジェヨンは入っていきます。
ジヘとカフェに来たサンウは飲み物を一気飲み。驚くジヘに「最近気が張ってたから…」と言います。ジヘは「私はサンウさんが好きです。気持ちを伝えてから振られたい」と笑顔で言い、サンウは「なんて言えばいいかな、ごめん」と謝ります。「告白する前は振られるのが怖かったけど、これからはもっと気軽に話せます」と嬉しそうなジヘ。「恋愛する暇がないと断られると思ってたけど、変わりましたね。悔しいから応援しません。お幸せにね、サンウ先輩」と言われ、サンウは自然とジェヨンに落書きされた腕をなぞっていました。
サンウの隣の部屋に何度も声掛けする男女。「不動産会社の者ですが、家を見に来たのにここの方が電話に出ないんです。私たちが来たことを伝えてください」と頼まれます。その時、ユナから「ジェヨンが荷物を持ち帰った」とメッセージが届きます。走り出すサンウ。夜道を自転車で飛ばし、乗り捨てていきます。
構内のベンチに座っていたジェヨンはサンウを見つけて驚き立ち上がります。「電話に出てください」と怒るサンウに、「サイレントモードにしてたから…ああ、こんなに電話をくれたのか」と驚くジェヨン。「エラーみたいな人だな!性格は悪いし、気まぐれで感情的だ!」と怒るサンウに、「けなしにきたのか?」と問うジェヨン。「自分でも分かりません…。先輩を手放すべきだし、こんなこと言っても無駄だと分かってる!でも、好きです!ジェヨン兄さんが好きだ。好きだ。提案の返事をもう一度させてください」と頼むサンウに、ジェヨンは「ダメだ。もう取り消せない」と返します。「新しい提案だ。サンウ、付き合ってくれ。体験版じゃなくて正式に」と微笑むジェヨンに背伸びをしてキスするサンウ。サンウを抱きしめるジェヨン。「死ぬほどドキドキした」と言いながら、サンウの頭を撫で、もう一度強く抱きしめます。
「今度デックス社と会うことにした。優秀なクリエイターがいるからスカウトしろと言っといたぞ」とベジ・ベンチュラーのパワーポイントを見せながら言うジェヨン。「いつの間にこれを?」と尋ねるサンウに、「俺の代わりを探してた時だ」とジェヨンは返します。「お前を手放すとでも?」と飄々と言うジェヨンに、「フランスには?」と驚くサンウ。「交渉しに行く。断られてもゲームは先に作る」とジェヨンはきっぱり言います。「感情に流されてチャンスを…」とサンウは言いかけますが、「お前だけのゲームじゃない。企画もテーマも練り直したのは俺だ。本物の悪徳オーナーだな」とふざけます。「あのデックス社ですよ」と言うサンウに、「もっと上を目指せばいいだろ。恋人を信じろ」とジェヨンは自信満々。サンウは「恋人か…」とにやけます。「この三つだけは守ってください。一つ目…」と言った瞬間、ジェヨンにキスされて笑ってしまうサンウ。「早く鍵を閉めてこい」と言われ、「チェ・ユチェが帰る前に閉めました」と返すサンウ。賢い奴だとジェヨンは笑います。
サンウはジェヨンに馬乗りになって笑いを堪えます。
「エラーは直せた?」とジェヨンに尋ねられ、「出力値を変えたら直しました」と淡々と答えるサンウ。「来週の会議の準備は?」とサンウが尋ねると、「一緒にフランスに行こう。国内の会社だと苦労する」と駄々をこねるジェヨンに、「僕はここから世界へ羽ばたきます」とサンウは豪語します。「またチェ社長に楯突いちゃったな」とふざけるジェヨンに「信じてないいんですか?」と怒るサンウ。ジェヨンは「信じてるよ。でもプレゼンは別だ。明日発表があるだろ?」とパワーポイントを横からぶんどります。ぼのぼのが中心に鎮座するページを指摘され、「青いキャラは信頼感をアップさせるので」と言いますがあっさり削除されます。「お前の好みは相変わらずだけど、そこが好きだよ」と言われ、笑うサンウ。「そんなに見つめるな」とにやけるジェヨンに「見張ってるんです」と言い返すサンウ。トイレに立つサンウを見送り、「どのテンプレートもダサいな」とぼやくジェヨンは、「チャン・ジェヨン」というファイルを見つけます。中には、「チャン・ジェヨン スケボー写真」と複数枚の写真がナンバリングして整理してあります。「あいつ変態だな」と笑うジェヨンに気づいたサンウは、「やめろ、見ちゃダメだ」とノートパソコンを取り上げようとします。
サンウに馬乗りになったジェヨンは彼の手を握ると、そっと顔に手を当てて何度もキスします。嬉しそうに微笑むサンウ。
ノートパソコンに突然「セマンティックエラー」という文字が浮かび上がると、「削除」と表示され、消えてしまいます。
まとめ
原作はもちろん大好きなんですが、違う設定・展開のこちらもまた最高!もしサンウとジェヨンが違うふうに出会っていたら…というifの世界のお話のようで、とても楽しめました。
ジヘがサンウに告白したり、サンウが好きだと告白する場所がキャンパスだったり、原作との違いが楽しめてすごくよかったです!
原作愛を感じるドラマでした☺️💕
パク・ソハムさんがまさにジェヨンそのもの!!びっくりしました、こんな完璧すぎる男の人が存在するんだ…って。いるだけで騒がしくて、でも顔は完璧に整ってて、愛嬌があって…ソハムさん以外にジェヨンは演じられないと思います。それくらいハマり役でした。
ジェチャンさんは小説で描かれているサンウよりも少し線が細いかな?と思ったのですが、それはそれでドラマ版の良さがあるなと感じました。ジェチャンさんは小動物的な可愛らしさがあって、そこが猛烈に愛おしかったです🐿️💕
脇役キャラたちもいい味出してましたね。ユナやジヘも登場して嬉しかったし、原作では叶わなかった「ジヘのサンウへの告白シーン」が見られて、ジヘ…よかったね…と少し泣きそうになってしまいました。
できたら、ユナにそそのかされて繁華街で泥酔するサンウや、海まで片道2時間タクシーで逃げたのにジェヨンに捕まって告白することになるサンウ(原作では特にこのシーンが好きなんです!)も見てみたかったなあ。
原作者の方が「セマンティックエラーは続編は書きません」と明言しておられるので少し寂しいですが、小説化されているところが少しでも多く映像や漫画になったら嬉しいなあと思います。まだまだセマエラの世界に浸っていたいです。
今回3人が見た「セマンティックエラー」は、Amazonプライムビデオで無料視聴できます。
ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨
引用:今、韓国で話題沸騰の大ヒット中!WATCHAオリジナルドラマ 『セマンティックエラー』ティーザー予告編&メインポスター解禁! | 株式会社Watcha Japanのプレスリリース
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