iroha「アンノウン・キングダム・デイズ 異世界で騎士の花嫁になりました」のネタバレ感想|平凡な会社員は異世界転生で神聖な妻に!?

小説

iroha先生「アンノウン・キングダム・デイズ 異世界で騎士の花嫁になりました」を読みました!

登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨

登場人物とあらすじ


孤高の騎士団長×不運体質な青年 のお話。

<あらすじ>
ブラック企業に勤める蓮は、数百年に一度しか降臨しない神子を祝福する祭の最中に、素っ裸で異世界にトリップしてしまう。
いろいろと勘違いされてしまった結果、「花嫁選び」の儀で、孤高の騎士・ウルの花嫁に選ばれ、そのまま初夜を迎えて名門エイデス家の嫁になってしまい!?
最初は不機嫌そうな様子だったウルも蓮を伴侶として大切にし、蓮もスローライフな奥様生活を満喫するが、現れた神子・修が日本人であったことから、言葉の通じない修の話し相手として城に通うことになり…?

 

こんな人におすすめ

  • 異世界転生ものが好き♻️
  • 平凡受けのサクセスストーリーが好き👑
  • ファンタジーBLに目がない🧙‍♂️

 

ネタバレ感想

①予想外の事件の連続にハラハラドキドキ!

本作はアルラ国編・リコス国編の大きく2編から成っているのですが、どちらも予想外の事件の連続でハラハラさせられます。

アルラ国編では、主人公のブラック企業サラリーマン・廉(受け)が自分と同時期にアルラ国に異世界転生してきた神子・修に依存されたり、修がアルクタという王位継承権を持つ腹黒な王族に悪事を唆されたり。

リコス国編では、第三騎士団団長ジェルタが王太子であるウル(攻め)を抱き込み、廉を殺して出世しようと目論んだり。

作中に出てくる全ての設定、波乱に意味があり、さまざまな情報がパズルのピースのようにはまり、大団円のラストを迎える様は壮観です。

 

②リコス神の正体に涙

リコス国編で最後の最後に語られる、リコス神・ジンジャーの正体。

1000年前のリコス国で、傍若無人で残忍な王ともはや肉体しか自我が残っていないリコス神は出会い、互いの心の隙間を埋め合いました。唯一無二の存在だった2人ですが、王はかつて滅ぼした国の王子に復讐されかけたところをリコス神は身を挺して助けます。それに絶望した王はリコス神の後を追いました。しかしそれに気づいたリコス神は王を生き返らせるため、最も偉大な神の力を使い果たします。王はリコス心を蘇らせたいと天に祈り、その転生した姿が廉だったのです。

リコス神と崇められていたジンジャーは実はリコス神から能力の一部を与えられた王で、神のリコス神は廉なのです。ジンジャーは廉には特別懐いていますが、ウルと廉の愛を引き裂こうとはしません。「廉がお前を選んだのだから」と言うのです。

その健気で一途な愛に、涙が止まりませんでした…。1000年の間、ジンジャーはずっとリコス神が生まれ変わるのを待ち続けていたのです。なのに、リコス神が自分を一番に愛してくれなくてもいいと身を引く…。

廉はリコス神の記憶を持っていません。だから、リコス神であってリコス神ではありません。けれど、1000年も待ち続けたのだからきっと愛し愛されたかったはずです。どんな気持ちでジンジャーはウルと廉の愛し合う姿を見ているのだろうと思うと、胸が引き裂かれそうです。

 

③いつの間にか世界観に引きこまれる!

感動、泣く、女性、本

本作は善人と悪人がとても分かりやすく表現されていて、勧善懲悪です。

一見とても単純な物語に思えますが、事件は突拍子もなく起きるし、主人公の言動は予測不可能だしで、各キャラがどう動くのか、なぜ動くのかを考えながら読んでいるうちに、どんどん世界観にはまっていきます。

無駄な設定や事件は一つもないので、とても整然としていて、読んでいてとても心地よいです。

 

まとめ

仏頂面の名家騎士×攻めの妻として異世界転生した平凡な会社員 のお話です。

アルラ国編では、お人好しな受けに依存する神子が、悪い王子に唆されてしまう展開には心底ドキドキしました。受けの身も心も汚されてしまうのではと気が気ではなかった…。リコス国編では、やはり最後のリコス神の正体が明らかになるくだりは涙、涙でしたね…。

作中で一番好きな設定は、神が動物のような形で具現化することです。リコス神のジンジャーは白い狼。アルラ国髪はツキノワグマ。リコス国編では、”流れの神”と呼ばれる流浪の神々が登場しますが、黒猫や蛇と神々は個性豊かです。

物語は淡々と進むので1ページ1ページの情報量が多く、読み応えがあります。異世界BLの良作です📖✨

アンノウン・キングダム・デイズ 異世界で騎士の花嫁になりました
作者:iroha
ブラック企業に勤める蓮は、数百年に一度しか降臨しない神子を祝福する祭の最中に、素っ裸で異世界にトリップしてしまう。いろいろと勘違いされてしまった結果、「花嫁選び」の儀で、孤高の騎士・ウルの花嫁に選ばれ、そのまま初夜を迎えて名門エイデス家の嫁になってしまい!?最初は不機嫌そうな様子だったウルも蓮を伴侶として大切にし、蓮もスローライフな奥様生活を満喫するが、現れた神子・修が日本人であったことから、言葉の通じない修の話し相手として城に通うことになり…?

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