さとむら緑先生「背伸びするからキスをして」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人におすすめなのかなど、ネタバレ感想とともにご紹介します☺️✨
登場人物とあらすじ
完全無欠のスパダリ×攻を大好きな大学生 幼馴染同士 のお話です。
二十歳の誕生日目前に「大人になったら恋人になる」と約束した大好きな年上の幼なじみ・城太郎と同棲生活をスタートさせた敬。
いつキスしてくれるのか、いつもっと恋人っぽいことをしてくれるのか、ドキドキしながらずっと待っているのに、城太郎は何にもしてくれない。
やきもきしていたその時、城太郎のニューヨーク本社時代の同僚だというブロンドの超美形が押しかけてきて…!?
こんな人におすすめ
- 超絶ハッピーなBLを読みたい📕♥️
- 健気で一生懸命な、かわいい受けが好き🥺💐
- お世話好きな溺愛執着攻めが好き👔🧹🍳
ネタバレ感想
背伸びするからキスをして 前編
ロサンゼルス生まれ日本育ちの大学一年生・沓川敬は、長年の片思いを経てようやく幼馴染の城太郎・ジョルジオ・サント・不破と同棲することに。13歳時に告白するも「大人になったらもう一度話そう」と言われた約束を守っていた敬は、城太郎とようやく恋人になれると浮かれていましたが、城太郎の態度はどこかよそよそしくて…。
子犬のように無邪気でかわいらしい敬を独占したいと思いながらも、自分の欲で傷つけてはいけないと思い、「大学で新しい勉強や人間関係を楽しんでほしい。自分との約束は忘れてもいい」と覚悟していた城太郎。
しかし、敬の城太郎への愛と執着はそれ以上で…。
なんでもできるスパダリの城太郎が、一番大事な敬には手も足も出ないというか、とても臆病になっている姿がかわいくて仕方なかったです。それに、普段はそれこそ怯えてばかりの子犬のように人見知りな敬が、城太郎にだけは「愛してる」「愛してほしい」と一生懸命に体でも言葉でもアピールしている姿もこれまた愛おしくてたまらなかったです。
城太郎が自分の敬に対する執着心にどれだけ不安を感じていても、敬はむしろそんな城太郎の完璧な上っ面だけでなく、どろどろした内面までもを見透かして「好き」と言っているように聞こえて、敬は庇護されるべき存在といった風だけれど、器のでかいかっこいい男だな…!と感動しました。
背伸びするからキスをして 後編
城太郎と晴れて恋人になれて浮かれる敬でしたが、城太郎に料理を作ろうとしたものの自分が何もできないことに気づき、愕然。城太郎に見合う大人の男になりたいと、家事を分担し、将来についても真剣に考え始めます。
城太郎と恋人になれて嬉しい敬が「城太郎の出勤時に行ってきますと行ってらっしゃいのキスをする」「城太郎好き!と書いたメモに僕も大好きだよと書き残してくれるから集めてクリスマスツリーの飾りにするつもり」などと惚気ているのがかわいすぎてにやけてしむいました。これは城太郎が他の人に惚気エピソードを出し惜しむ気持ちが分かります😂
とはいえ、城太郎と一緒に住んでいるのに家事もなにもかもできない自分に気づく敬。「そばにいてくれるだけでいい」という城太郎の無償の愛が悪い方向に働いてしまいますが、敬はすぐに考えを切り替えて「城太郎のためにできること」を探し始めます。料理をしたり、掃除をしたり、洗濯物を畳んだり、一生懸命な敬にハラハラしつつも見守ってあげる城太郎の態度も、それ自体が愛だなあと感じました。恋人の変化を嬉しくも寂しくも感じつつ、でも本人のやりたいようにやらせてあげる。ありのままの敬を愛するからこそできる放任だなあと城太郎を尊敬します。
あと最後の城太郎のお父さんのエピソードもよかったですね。日本に帰国しているらしい城太郎のお父さんに会いに行ってみたらと促す敬の父。でもゲイであることをカミングアウトした時に相当揉めたため、もうお父さんに嫌われたくないと弱気な城太郎に、敬が「僕の笑顔を小さなおひさまみたいと褒めてくれたでしょ。だから、城太郎の涙をすぐ乾かしてあげられるよ」と笑うんですよね。城太郎が「本当は僕が君に守られてるんだ」とつぶやく気持ちが分かりました。
普段はスパダリは城太郎ですが、敬はそんな城太郎の一番弱い部分を知っていて、守ってあげたいと真剣に思っているんですよね。周りから見たら城太郎のようなスパダリの何を守るんだと笑われてしまいそうだけど、敬は絶対に城太郎の弱さをバカにしないし、軽視もしない。ただ、かっこいい時も、カッコ悪い時も、全部の城太郎を愛して守ろうとしているんですよ。敬も実はスパダリなんだよなあと、彼の言葉を聞きながら思ってしまいました。めちゃくちゃカッコよかったです。
まとめ
幼馴染の城太郎に長年片想いをしている敬は、大学入学を機に東京で彼と同居生活を送ることに。幼い頃に城太郎に告白して以来、「同棲=恋人になる」ことだと信じてやまなかった敬ですが…。
スパダリな城太郎に憧れるような恋をしていたのは最初だけ。まだまだひよっこで世間知らずな敬ですが、彼なりに「城太郎を守れる大人の男になりたい」と奮闘します。
気に入らないことがあって拗ねては城太郎に折れてもらうのではなく、きみんと言葉で気持ちを伝えようと努力する。自分なりに城太郎のためにできることを考えて行動する(例えば家事を分担するとか)。
そうして一つ一つ敬が積み重ねた努力が、彼をもっと魅力的にして、城太郎をより魅了するようになっていきます。
ただそばにいてくれるだけで幸せなんだと言いながらも、本当は誰の目にも触れさせたくないと激しい独占欲をむき出しにする城太郎は、普段の穏やかなスパダリの顔とは正反対です。同時に、普段はおとなしい子犬のような敬も、城太郎の前だけでは彼を守る立派な一人の男であり、城太郎のどんな弱さも脆さも受け止める大きな心の器を兼ね備えています。
一見、城太郎におんぶにだっこ状態の敬、というふうに見える二人ですが、その実は敬の心に寄りかかっているのが城太郎という意外性にグッときます。
スパダリ攻めの溺愛甘々のあやしっぷりにとろけつつも、かわいらしい健気受けが攻めに釣り合うように一生懸命に背伸びをする姿にときめいてほしいです!
あなたもぜひこの幸せな二人に、心をとろとろに溶かされちゃってください💕