累計4300万PVを突破!七崎良輔/つきづきよし先生「僕が夫に出会うまで」を読みました。
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
「文春オンライン」のノンフィクション連載がついに漫画化。
学生時代の初恋、初めての出会い系サイト、好きな人とのドキドキの共同生活。
時につまづきながらも「運命の人」を求めて奔走する青年の、ほろ苦くも前向きなラブストーリー。
こんな人におすすめ
- ひたむきな純愛ラブストーリーが読みたい😭
- 現代のゲイを取り巻く現実を知りたい✏️
- 愛する人が同性というだけで非難されるのはおかしいと思う😡
ネタバレ感想
①ゲイというだけで人生は苦難の連続
七崎さんのゲイで辛かったエピソードは簡略化され描かれていますが、きっと無限にあると思います。
だって、もし自分が今から違うものを好きになれって強制されても絶対無理です。
なのに、それを七崎さんは生まれた時から周囲に強制されてきて、その生まれつきの好きって気持ちを疎まれたり馬鹿にされ続けてきたんです。そんな地獄、想像できますか?
私は想像するだけで身が切られるようにつらくて、読み進めるのがとても苦しかったです。
例えば、幼い頃、魔法少女のステッキ見たいなかわいいものをサンタさんに頼んだのにトランシーバーとかいかにもゴツくて男の子っぽいものが届いてショックを受けたり、髪の毛が少し長いだけで「オカマ」っていじめられて髪の毛切られたり、大好きな親友に想いを打ち明けられないのに同居してしまって、彼が彼女に惚気の電話をするてび気が狂いそうなほど苦悩したり…。
七崎さんはずっと、死ぬまできっとそんな生活を送り続けるのかもと絶望の中で生きていたそうです。
②世界の誰も自分を愛さず信じなくても、「自分だけは自分を信じる」
でも、七崎さんは絶望したままではありませんでした。
女友達に失恋話をしたのをきっかけに周囲に自分はゲイだと打ち明けるようになり、レインボーパレードにも参加するようになります。
さらには同性同士の結婚の制度化に働きかけたり。
作品の最後、七崎さんはお母さんにカミングアウトしたら「私は”まとも”な子を育てた」「私のせいじゃない」「ゲイって治らないの?」「もう二度とその話をしないで」と酷い言葉をかけられます。
実の母親にさえそう言われても、七崎さんは「自分は自分を信じてあげるんだ」と気丈に悲しみに耐え、「ゲイは病気じゃないし、僕はまともだ」とはっきりと反論します。
7〜8年後、両親はやっと理解を示してくれたそうですが、もし自分の母親からこんなことを言われたら自分は七崎さんのように毅然としていられるだろうかと思います。きっと無理です。
七崎さんの、愛への純粋なまなざし、ひたむきさに涙が止まりません。
「自分を信じる」、なんて凛とした素敵な言葉だろうと泣きながら思いました。
③旦那さんとの、煙草の煙を吸う→キスシーンがクッッッッッソエロい
ゲイを取り巻く生々しくつらい現実を描く本作中で、ダントツセクシーなのが、七崎さんと旦那さんが最初にキスしたシーン。
禁煙している七崎さんはどうしても煙草が吸いたくて、煙を吸わせて欲しいと旦那さん(当時はワンナイトラブの相手だった)に頼むんですが、その時に煙を吸ってるうちについ座っている旦那さんをまたいで馬乗りになってしまい、そのままキスしちゃうんですね。
「煙を吸わせて欲しい」ってお願いがそもそもエロいし、旦那さんをまたいじゃうのもエロいし、キスする時の2人の表情がまためっっちゃくちゃえっちぃんですね…ありがとうございますつきづきよし先生…🙏✨
まとめ
同性が好きなだけでまともじゃないと言われる、虐められる、人として当然の幸せが掴めない・保障されない…そんなの絶対おかしい。なのに世界はそうじゃない。
でも世界を憎む前に、自分だけは自分の味方でいようと立ち上がった七崎さんの勇敢さに感動しました。
間違いなく、BL史に残る名作です。