台湾BLドラマ「正負之間~Plus & Minus」の全話ネタバレ感想・あらすじ・評価・動画配信|性格正反対な弁護士幼馴染同士のピュアキュンラブ

ドラマ

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大ヒット台湾BLドラマ「Be Loved in House 約・定~I Do」の制作チームが再集結!
タイプの異なるカップルたちの、ちょっと切ない大人のBLドラマ!あなたは運命を信じますか?「正負之間~Plus & Minus」

全話のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:正負之間~Plus & Minus」公式サイト | SPOエンタメ倶楽部

熱血漢でお人好しな弁護士×内気で心優しい弁護士 幼馴染同士 のお話。

<あらすじ>
興望弁護士事務所で働くチェン・ゾーショウとフー・リーゴンは、幼い頃から学校も職場も一緒で、今も近くに住んでいる兄弟のような存在。
フー・リーゴンは、18歳の誕生日に起こったある出来事がきっかけで、秘めた思いを隠し持っている。
2人とも家族からお見合いを迫られ、様々な方法で切り抜けるうちに、予想外の展開に…。

 

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予告編・予告動画

 

こんな人におすすめ

  • 台湾BLが好き🇹🇼
  • 複数カプの恋模様を一気に摂取したい👨‍❤️‍👨
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本作をもっとよく知るための小ネタ

①台湾BL史上、最もキスシーンが多い作品に!

鄭傳(チェンフー)CP、加簡(ジァジェン)CP、2組のカップルのドキドキのキスシーンが満載!ほぼ毎回いろんなシチュエーションでのキスシーンが見られます💕

②台湾の文化內容策進院が初めて投資した台湾BL作品に!

コロナの自粛期間に、世界的にも人気に火が付いたBLドラマ。本作は、台湾・文化部(文科省に相当)の下、2019年に創設された台湾文化コンテンツの産業化、国際化を促進する独立行政法人文化內容策進院(文策院 / TAICCA)が初めてBLコンテンツに投資した作品となりました。

③「HIStory3那一天~あの日」ハオ・シー初主演!フレッシュな若手イケメン俳優たちが集結!

世界中で大人気の台湾BLドラマ「HIStory3那一天~あの日」のハオ・シーが初主演!その他にも、CMやドラマで活躍するマックス・リン、モデルでリアルバーテンダーでもあるキレイ・チェン。俳優だけでなく演技講師としても人気のマット・リーなど、多方面で活躍し今後が期待されるフレッシュな若手イケメン俳優たちが集結しました!

 

ネタバレ感想

第1章 点

<あらすじ>
鄭則守(チェン・ゾーショウ)と傅理躬(フー・リーゴン)の誕生日は、1日違いだ。
18歳の誕生日を学校で同級生と祝った日、警備員に追いかけられ教室に隠れた鄭則守は、傅理躬を抱えるようにして守ると、「-」と刻まれたキーホルダーをプレゼントする。
10年後、28歳の誕生日目前、同じ弁護士事務所に勤める2人は、変わらず一緒に過ごしていた。

登校するためにゾーショウを呼びにきたリーゴン。2人でこっそり学校で野球中継を見たり、誕生日を祝ってケーキを持ち込んだりしては一緒に罰を受けてきました。ケーキを持ち込んで教師に追い回された誕生日、酔っ払ったゾーショウはリーゴンを抱きしめるようにして守り、「-」と刻まれたキーホルダーをプレゼントして、一方的にキスをしたのでした。

誕生日が近づくたびに、リーゴンはあの日のことを思い出します。リーゴンは今、27歳。弁護士です。ゾーショウはリーゴンのベッドの隣から起き出すと、気だるげに朝の支度を始めます。ゾーショウはリーゴンが用意した朝食を勝手に横取りすると食べ始めます。今年の誕生日祝いはどうするかと尋ねられ、「例年通り食事だけで」と端的に答えるリーゴン。

娘のリンリンを学校まで送るインゾー。

弁護士事務所まで一緒に歩いて通勤するゾーショウとリーゴン。離婚裁判中のティエンという依頼人はどうしても訴訟に勝ちたいからと何度もリーゴンに電話をかけてくるようで、大変そうです。リーゴンはゾーショウのワインを勝手に飲んだり、ゾーショウのIDで動画を見たりと好き勝手し放題です。「怒るなよ」とじやれつくゾーショウに技をかけるリーゴン。
学校に向かう途中でリーゴンたちに差し入れをくれる、ゾーショウの妹・シュエチン。

リーゴンとシュエチンは、シンワン弁護士事務所というゾーショウの父が所長を務める弁護士事務所で一緒に働いています。離婚案件ばかり頑張るゾーショウにリーゴンは呆れ顔です。

そこに、ユンシーという女性がリーゴンを訪ねてきます。DVで夫のティエンを訴えたいのだけれど、離婚訴訟に強い弁護士を雇われてしまって、と不安げです。ゾーショウは新しく舞い込んできた自分宛の案件の依頼人が彼女の夫だと気づきます。ゾーショウはティエンにこの案件は引き受けられないと即座に断ります。それに気づいたリーゴンに、ゾーショウは「まだ未契約状態だから」とパラリーガルのジョンホウに契約書をシュレッダーにかけさせます。リーゴンと争いたがらないゾーショウ。「案件より怖いのは人だよ」と言い残し、事民事法廷の証拠探しへと出て行きます。

クリーニング屋を営むインゾーに、リーゴンはリンリンの好物を差し入れます。2ヶ月も服を預けっぱなしにしていたことをリーゴンが謝ると、インゾーは「服を取りにこず、お代も出さない人もいるから」と苦笑します。リーゴンがゾーショウの居場所を尋ねると、階下のバー「ランイエン」にいるようです。もし常連なら静かにするように店の者に伝えてくれないかとインゾーに頼まれ、リーゴンは快諾します。

リーゴンはゾーショウにクリーニング済みの服を渡すと、店長のニキータに酒を注文します。店のBGMを静かなジャズに変えるように頼むと、酒を飲み始めます。それと同時に、ゾーショウは落ち込んでいる様子の女性客に酒を奢り、いい雰囲気を作ります。

ニキータからゾーショウとはどれくらいの仲なのかと尋ねられ、20年来だと答えるリーゴン。ゾーショウの分の酒代も払って帰ると言い、席を立とうとするリーゴンですが、ニキータは「あと10秒で彼はすごすごとこっちに戻ってくるのに賭けるわ」と言い、カウントダウンを始めます。すると10秒後ぴったりに「勇気」と呼ばれる美しい男性がバーに現れます。ゾーショウが口説いていた女性も勇気の方に駆け寄って行ってしまい、ゾーショウは不機嫌な顔でリーゴンの隣に戻ってきます。

ゾーショウの携帯に、父親からチャットが入ります。「見合いを忘れるな」という内容に、うんざりするゾーショウ。同じく、リーゴンの方にも父から同じ内容のチャットが届いていました。ゾーショウとリーゴンは同じカフェの隣席でお見合いをしていましたが、2人とも乗り気ではなさそうです。
ゾーショウは「俺の計画に乗らないか?」とリーゴンを誘います。シュエチンがこの計画の監督のようです。
まず、ゾーショウは恋愛恐怖症の童貞かつ相当イタい男を演じます。リーゴンもゾーショウとしてシュエチンの台本に従い、相当クサい男を演じます。こんなことを続けるのかと疲れた様子のリーゴン。ゾーショウは今日最後の見合いに挑みます。

いい雰囲気でゾーショウは女性と挨拶を交わします。するとリーゴンが近づき、「このクズ男」と叫ぶなり、ゾーショウの顔にグラスの水をぶちまけます。「ごめん、愛してる」と叫びながら、リーゴンに口付けようとするゾーショウ。2人はキス寸前です。

 

第2章 並行

<あらすじ>
鄭則守(チェン・ゾーショウ)と傅理躬(フー・リーゴン)は、父親達が準備した見合いの席で、相手に断らせようと鄭雪晴(チェン・シュエチン)の脚本を元に「お見合い反抗大作戦」の芝居を敢行。
2人が恋人同士という芝居をして、それを見た相手の女性は席を立った。
うまくいったと喜んでいると、チェン・インゾーから怒りの電話が…。

ゾーショウは「付き合っているのに見合いをした」という設定でキスしようとしますが、リーゴンに拒絶されます。シュエチンは呑気に動画を撮るなどして楽しげです。ゾーショウは父親から「なんてことをしてくれたんだ」と電話で怒られます。

店じまいのため店の掃除をしていた彼の父親のもとに駆けつけるゾーショウたち。ゾーショウは「人生の楽しみを見つけたいから見合いはまだでいい」と言いますが、父親は「いつまでもリーゴンとつるんでちゃいかん。将来を真剣に考えろ」と反論します。「母親の親戚のつてもあったのに」と言う父親に、「俺を捨てた女が今更何を?」と吐き捨てます。父親は「実の母になんてことを」と激怒しますが、ゾーショウは自分の家族は父親とシュエチンだけだと言い捨てて、バッティングセンターでめちゃくちゃにバットを振り続けます。

昨年5月の依頼を覚えているかとリーゴンに問いかけるゾーショウ。母親が男漁りするのを見るだけで何の罰も与えられなかったと悔やむゾーショウに、「本当の愛が得られないという罰を受けるだろ」と慰めるリーゴン。愛が終わっても相手を束縛するなら罰を受けているのはどちらか?愛を失った人の痛みを和らげるため、新しい人生を歩む後押しをするために自分たち離婚弁護士がいるのだと言うリーゴン。

ランイエンに来たシュエチンは勇気からカクテルを作ってもらいます。ニキータに「お見合い反抗大作戦を決行したぞ」と祝杯を上げさせるゾーショウ。彼の空元気を察して不安がるシュエチンを宥めるリーゴン。
泥酔したゾーショウ。母親の話をするといつもこうなるゾーショウに、リーゴンは優しい眼差しを向けます。「親父さんはお前が心配なだけだよ。もう喧嘩するな」と叱ると、ゾーショウを担いで家に帰ります。「お前が一番だよ」と言われ、苦笑するリーゴン。

勇気に「あなたが好き」とアプローチするシュエチンですが、あっさり振られてしまいます。ニキータは上のクリーニング屋が気に入らないと言い、インゾーは同じ頃、バーの騒音に苛立ちながら耳栓をしていました。

飲めないくせに飲むなと口うるさく言うリーゴンから鍵を奪うと、「まだつけてるのか」と学生時代に渡した誕生日プレゼントのキーホルダーを見て笑います。「お前がいてくれてよかった」と言いながらソファーで寝ようとするゾーショウに引っ張られ、リーゴンはうっかり彼とキスしてしまいます。そのまま寝てしまうゾーショウ。

リーゴンはゾーショウがキーホルダーをくれた時のことを思い出していました。「俺はずっとお前のそばにいるからな」と言うなりキスをされ、リーゴンは「酔ったのか?」と彼を突き放します。リーゴンは戸惑い、ゾーショウに誕生日プレゼントとして慌てて本を渡します。その後、ゾーショウはリーゴンの膝で寝始めてしまったのでした。

ライライクリーニング店を開けるインゾー。店の前にゴミが散らばっており、急いで片付けますが、そばを通って行く歩行人から苦情を言われます。苛立つインゾーはランイエンのドアを激しく叩きますが、返事はありません。

翌朝、二日酔いで起きたゾーショウ。安否を確かめに来たと言うリーゴン。ゾーショウは昨夜のことを謝りますが、キスのことは覚えていないようです。誰にでもあんなことをしているのかと訝しむリーゴン。
出勤前に父親の店に寄るゾーショウ。父親は話をする気はないようでしたか、ゾーショウは「人生は自分で決めたい」と言い、「見合いが嫌ならそう言え、勝手にしろ」と返されます。ゾーショウはシュエチンもリーゴンもいるから大丈夫だと胸を張ります。父親は弁当を渡してくれ、ゾーショウは上機嫌で店を後にします。

職場に着くと、ゾーショウはティエンが随分悪どいことをしていたことを知ります。2人は民事事件担当の弁護士ですが、今回ばかりは刑事事件担当の弁護士の力を借りなければなさそうです。ティエンを逮捕できれば、保釈が許可される前にユンシーは安心して離婚できます。ティエンに関わればゾーショウも安全ではないのではと不安がるリーゴンですが、ゾーショウは「俺を誰だと思ってる」と自信満々です。
「本当に愛する相手と結婚できる人はわずかだ」とひとりごつゾーショウ。リーゴンは「最初は運命の人と思っても、一緒にいるうちに長所が欠点に見えてくるものだ」と返します。ゾーショウは「それなら俺は結婚絶縁体になる」と軽口を叩きます。

雨が降ってきたので帰宅する2人。何かを食べて帰ろうとランイエンに寄ると、インゾーとニキータが言い争っていました。普段から騒音を鳴らし、挙げ句の果てにはゴミまで撒き散らかすのかとほうきを振り翳して激怒するインゾーに、ニキータはこっちこそ強要罪で訴えてやると叫び返します。思わずインゾーがほうきで殴ろうとした時、ほうきのえを勇気がそっと握って止めます。見つめ合う2人。

 

第3章 一次方程式

<あらすじ>
鄭則守(チェン・ゾーショウ)と傅理躬(フー・リーゴン)が来来(ライライ)クリー二ング店の前を通りかかると、人だかりが出来ていて、簡英澤(ジエン・インゾー)とニキータが口論していた。
夜、店の前に誰かが酔って吐き、ゴミを捨てて行ったのだ。
入口を汚されて、双方が営業妨害と言って譲らない。

インゾーから箒を奪うと、勇気は、誰かが吐いた後とゴミを掃除し始めます。ニキータは呆れた様子でさっさとランイエンにエイミーとともに入って行きます。ゾーショウとリーゴンは勇気に大丈夫かと声をかけますが、勇気は平気そうです。

帰宅したゾーショウはリーゴンと一緒にポップコーンをつまみながら動画配信サービスでサスペンスドラマを鑑賞します。ポップコーンに突っ込む手が触れ合い、リーゴンはどきりとします。ゾーショウのために動画配信サービスを延長してやるリーゴンに、「お前は俺に甘いな」と嬉しそうなゾーショウ。
テレビの前で箱を見つけるゾーショウ。リーゴンは慌てて奪い、隠そうとします。

ユンシーが心配だと言うリーゴンは、「尾行されてる」というユンシーからのチャットをゾーショウに見せます。ユンシーには保護命令が出されていますが、ゾーショウには保護がありません。それをリーゴンは一番心配していました。ゾーショウは自信満々な様子です。

ゾーショウはリーゴンの様子がおかしいのを心配しながら帰宅しますが、リーゴンは箱の中身を見られていないかだけを心配していました。リーゴンは、学生時代に屋台で恋愛のお守りを物欲しそうに見ており、ゾーショウはそんな彼を後ろからそっと見つめていました。

後日、インゾーがアイスクリームを持って走るリンリンを追いかけていると、リンリンは勇気にぶつかってしまいます。服が汚れたにも関わらず、勇気はリンリンが悲しまないようにケーキの引換券をプレゼントし、慰めてくれます。弁償しようとするインゾーに、勇気は「クリーニングを頼みます」と汚れた服を預けていきます。

ゾーショウの父・ウェイジエがゾーショウたちに昼食をデリバリーしてくれます。自分たちが知らないだけできっと息子たちには好きな人の1人や2人いるだろうと盛り上がる父たち。隠すのが下手なリーゴンは誰かに片想いしていることがバレてしまい、ウェイジエには店で祝ってやるとまで言われてしまいます。

ユンシーの件について相談する2人。ティエンは暴行や違法な取り立てをしていたことが分かり、証人も出廷してくれるようなので、スムーズに離婚ができそうです。ゾーショウを心配するリーゴンですが、笑い飛ばされてしまいます。

出勤した勇気は、ニキータから「頼んでいたケーキは持ってきた?」と言われますが、「空腹だったから食べちゃった」と嘘をつきます。ニキータは「あれは1日3個の限定品だったのよ!次にいつ予約できるか分からないのに!」と激怒します。勇気が「なんとかするから」と言いながら色仕掛けしてもニキータには効かず、罰としてトイレ掃除や重いものを運ばされてしまいます。

シャオユーたちが屋上で待ってるからと急いで屋台飯をかき込む学生時代のゾーショウ。プレゼントはどうしたのかと尋ねられて黙るリーゴンに、ゾーショウは「俺からのプレゼントは絶対気にいるぞ」と自信満々に言います。

学生時代は夕食前に毎日食べていた屋台で食事をするゾーショウとリーゴン。ゾーショウに後輩から電話がかかってきます。失恋した子と一緒に飲んでほしい、リーゴンも一緒にぜひとのことで、ゾーショウは勝手に快諾します。

開店前のランイエンに、インゾーが勇気に会うためにやってきました。「同じものじゃないけどなるべく似たものを買ってきた」と申し訳なさそうにジャケットを渡すインゾー。インゾーを見たニキータとエイミーは一体何をしにきたのかと喧嘩腰になりますが、インゾーが「先日はカッとなってしまって…」と先に謝ったので、ニキータは「私も…(ごめんなさい)。客には注意しておくから」と態度を軟化させます。インゾーに酒を奢ろうとする勇気ですが、彼は酒を飲む習慣がないらしく、やんわりと断られます。ケーキを買ってきた勇気は、「この間のよりも美味しいかも」とニキータに笑いかけ、ニキータは苦笑します。

DVの診断書を提示すれば裁判で有利になるとユンシーにアドバイスするリーゴン。ティエンが最初に依頼した弁護士について尋ねられ、「筋の通った人です」と答えます。それを聞いていたゾーショウは思わずにんまり。ティエンに急に捜査が入ったことを不安がるユンシーに、報復を受けることはないから証人になってほしいと安心させます。
ティエンは証拠隠滅を急いでいるようですが、ゾーショウの手元には証拠が残っているようです。
ゾーショウは今夜は楽しく飲もうと言いますが、リーゴンはなぜ失恋を祝うのか分からないし俺には関係ないとクールに返します。愛の苦しみから抜け出したんだから盛大に祝わないとと言われ、結局ゾーショウに押し切られてリーゴンも行くことに。

ランイエンでの飲み会ではリーゴンが「男神」と後輩の女性陣に呼ばれており、ゾーショウは「俺は松山区の金城武だ」と言い出します。
勇気も交えて王様ゲームをすることになり、ゾーショウとリーゴンは皆の前で鼻キスをさせられます。しかしドギマギしているのはリーゴンだけのようです。勇気だけがそれに気づいていました。
失恋した後輩にキスしろと王様の勇気に命じられたゾーショウ。リーゴンはそれを見ていられず、「体調が悪いから」と帰ってしまいます。

リーゴンを追いかけてきたゾーショウは、おもむろにリーゴンにキスをします。

 

第4章 余弦定理

<あらすじ>
後輩の「失恋祝い」のため「浪苑」に集まった鄭則守(チェン・ゾーショウ)たち。
加藤勇気が始めた王様ゲームで、鄭則守が後輩とキスをする様子を見て、傳理躬(フー・リーゴン)は席を立ち、店を出る。
後を追いかけた鄭則守はビールを手に、かつて2人が通った高校へ傳理躬を誘い、忍び込む。

リーゴンを追いかけてくるゾーショウ。飲み会はどうしたのかと尋ねるリーゴンに、「お前がいなくなったら場が白けたから」とあっけらかんと答えるゾーショウ。体調を気にしてくれるゾーショウに、リーゴンは何も言えません。するとゾーショウは「いつもは機嫌が悪ければ締め上げるくせに…」と不思議そうに言いつつ、リーゴンを学校に連れ出します。

「なぜ学校に?」と不思議がるリーゴンに、「青春を探しに」と煙に巻くゾーショウ。ゾーショウは「あの誕生日会も俺が無理に付き合わせた。昔からお前に無理をさせてた。許してくれ。楽しみを兄弟と共有したいだけなんだ」と申し訳なさそうに言います。リーゴンは絆され、「せっかくだから行こう」と先導します。
学生時代の同級生は、ゾーショウとリーゴン以外は全員既婚者だそうです。ラッキーという同級生の悲鳴がしばらく学校で怪談話になったなど、過去の話に花が咲きます。教室に来た2人。
「お前より俺の誕生日プレゼントの方がセンスがあった」と自慢げなゾーショウに、リーゴンは微笑を浮かべます。すると、ゾーショウは「随分古くなったし、新しいのを買ってやるよ」と勝手にリーゴンのキーホルダーを奪って翳します。
学生時代の誕生日、ゾーショウはビール2本で酔っ払い、朝までリーゴンの膝枕で爆睡していました。リーゴンは自分が買おうとしていた露店で売られていた恋愛守りはペアで、その片方を「変な奴」が買ったと店主から教えられていました。その変な奴はゾーショウのことだったのだとその日知ったのでした。
明日は法廷だからと学校を後にする2人。

ニキータは、ゾーショウとリーゴンが早めに帰ったことを珍しがっていました。勇気は「月は太陽の光を浴びて輝く。月が自分で輝くなら太陽は必要ない」と意味深なことを言い、ニキータは「月が自分で輝けるなら、誰かの太陽になれるわ」と返します。納品書を整理したら上がってと言い残し、ニキータは店を後にします。

ゴミを出し終えた勇気は、ランイエンの前で不審な動きをしています。インゾーがどうかしたのかと声をかけると、ゴミ捨ての時にスマホと鍵を店に忘れてしまったと助けを求めます。インゾーの店の電話を借りてニキータに電話するも、応答がありません。不憫に思ったインゾーは、買ってきた朝食を勇気にあげてしまいます。日本人なのかと尋ねられ、父はそうだが自分は台湾語しか話せないと言う勇気。父は早くに死んで、母と暮らしていると言うと、インゾーは申し訳なさそうにします。勇気は気にしていません。
「あの子は娘さん?」と尋ねる勇気に、「リンリンのこと?」と嬉しそうなインゾー。しかし、店の周りであまりリンリンを見かけないけれど…と勇気が言うと、インゾーが「前妻と暮らしていて、休日だけここへ来るんだ」と言いづらそうに打ち明けます。開店時間になると、勇気は「ありがとう。自分でなんとかするから」と言って朝食を片手に店を出ていこうとします。インゾーは「中で休む?」と声をかけ、勇気はありがたく好意を受け取ることに。

店の奥に進むと、寝室がありました。インゾー曰く、店を引き継いだ時に改装したのだそう。服などで雑然とした様子の部屋を、インゾーは慌てて片付けます。浴室の洗面具は自由に使っていいよ、服はお客さんが取りに来なかったものがあるから…と説明している間に、勇気はすっかり眠ってしまっていました。灯戸を閉めて、勇気に布団をかけてあげるインゾー。

シーリン地方裁判所・検察署から出てきたユンシーに、ゾーショウは手続きは無事に済んだかと尋ねます。なぜそのことを知っているのかと不安がる彼女に、自分は担当できないが協力を依頼して証拠を提出したのだと説明します。ユンシーはゾーショウが夫の元弁護士だと知り、自分こそと夫のことを報復を恐れてなにも言えなかったことを詫びます。ちょうどそこにティエンが現れ、「覚えていろ」と2人を睨みつけて去っていきますが、ゾーショウはユンシーに「大丈夫」と安心させます。

シャワーを浴びようとした勇気は「水が出ない」とインゾーを呼びます。「昨日まで使えたのに」と不思議がるインゾーに、「業者を呼ぼうか?」と半裸で至近距離から問いかける勇気。インゾーは必要以上にドギマギしてしまいます。蛇口を捻っているうちに、急に水が出てきて驚くインゾー。シャワーから飛び退くと、勇気が抱き留めてくれます。インゾーが「修理業者を呼ぶよ」と濡れた状態で出て行こうとすると、勇気は「待って」と呼び止め、「風邪を引くから」とタオルで彼を包みます。ぎこちない彼を見送って、微笑む勇気。

リーゴンはゾーショウを事務所で待ち続けていましたが、彼は一向に戻ってきません。父から「まだ帰らないのか。彼が戻らないのはいつものことだろ」と急かされますが、リーゴンは嫌な予感がしていました。そこにゾーショウが帰ってきて、リーゴンはほっとします。訴状を提出したものの、起訴猶予の可能性が高く、ティエンが関与した他の事件を調べるしかなさそうです。リーゴンの父・シンワンは、ティエンの弁護士は相当手強いと所見を述べます。あとは検察官の判断になりますが、次の公判では必ずティエンを勾留したいからユンシーには証人になってほしいとゾーショウはリーゴンに頼みます。リーゴンは不安そうですが、ゾーショウは「大切な人を守ることが正義だ」と強気です。ゾーショウがユンシーを守る理由は?とジョンホウに尋ねられ、ゾーショウは「俺が守っているのは、俺の大切な人だ」とリーゴンを横目で見ながら言います。シンワンとジョンホウは先に帰宅します。リーゴンはティエンから脅迫は受けていないかと確認し、協力してくれてありがとうと感謝します。ゾーショウは「兄弟だから当然だ」と笑います。

ゾーショウの携帯にシュエチンからチャットが入ります。ウェイジエの店で食事をしようというお誘いです。リーゴンはユンシーの件もあるからと先に帰ってしまいます。

ゾーショウはシュエチンとウェイジエの店に向かう道すがら、「いつもは断るのに今日に限って来るなんて、なんか変。しかもリーゴン君もいないし」と指摘されます。兄貴は俺だぞとゾーショウは主張するも、シュエチンは、リーゴンは真面目だし思いやりがあるし比べ物にならない超完璧なお兄ちゃんだと憎まれ口を叩きます。ゾーショウが思い詰めている様子なのが気になるシュエチンは、「もしかしてリーゴン君と恋仲なの?」とふざけます。

シュエチンが仕事中のリーゴンにテレビ電話をし始めると、突然前方からティエンとその部下たちが鉄パイプを持って現れます。ゾーショウはシュエチンの咄嗟に腕を掴むと、「走れ!」と駆け出します。「リーゴン君助けて!ダーシェー公園にいる!」とシュエチンが叫ぶも、体力のない彼女はすぐに追っ手に追いつかれてしまいます。ゾーショウはシュエチンを庇います。

 

第5章 対称軸

<あらすじ>
鄭則守(チェン・ゾーショウ)と鄭雪晴(チェン・シュエチン)は帰宅途中、齊天(チー・ティエン)の報復に合う。
鄭雪晴がビデオ通話で危急を訴えた傅理躬(フー・リーゴン)が駆け付け、その場は収まるが、傅理躬は手に怪我を負う。
鄭則守は傅理躬が回復するまで、泊まり込みで世話をすることに。

ゾーショウがシュエチンを庇って喧嘩しようとし始めた時、リーゴンが颯爽と現れます。喧嘩の最中、悪漢からゾーショウが殴られそうになっているのを見て、リーゴンは思わず彼を庇います。警察がすぐに現れ、ティエンは逮捕されました。リーゴンが自分を庇った際に腕の骨を折ったのではと心配するゾーショウとシュエチンは、リーゴンを台北私立病院に連れて行きます。手当をしてもらい、3人は病院を出ます。リーゴンの腕の骨には、少しひびが入ってしまったようです。2人に迷惑をかけたと落ち込むゾーショウを、リーゴンは気にするなと励まします。

ウェイジエの店では、シンワンが3人を待っていました。皆で早速ウェイジエの作った料理を食べようとしますが、シンワンはティエンが勾留されたと検察から連絡があったからと慌てて店を出ていきます。リーゴンも同行しようとしますが、父は「来るな!明日は家で休めよ」と命じて行きます。

リーゴンの怪我を心配するウェイジエ。ゾーショウが「よく俺たちの居場所が分かったな」と言うと、リーゴンは「シュエチンのテレビ電話のおかげだ」と当然のように返します。利き手を汚したせいで料理が食べにくそうなリーゴンを見かねて、ゾーショウは「強がりめ」と言いながら料理をよそって食べさせてくれます。しかし、ウェイジエとシュエチンが角煮を取って戻ってくると、リーゴンは恥ずかしいのか、ゾーショウから箸を奪ってしまいます。
ウェイジエは何度もリーゴンに礼を言い、「ゾーショウに世話をさせるから」と言います。リーゴンの家に行くとゾーショウは宣言し、リーゴンに食事を食べさせてやります。

帰宅したゾーショウとリーゴン。リーゴンは片手でパソコンを打ちます。半裸になったゾーショウは「手伝ってやるから」とリーゴンをシャワーに誘いますが、リーゴンは目のやり場に困り、ぎこちなく断ります。

ランイエンを訪れたインゾー。なぜ勇気1人しか店にいないのかと尋ねると、店が休みだから改装しているのだと返されます。どうやら防音材を敷いてインゾーに迷惑をかけまいとしているようです。クリーニング済みの服を渡したインゾーに、勇気は酒をご馳走すると言います。華麗な手つきでカクテルを作る勇気にドギマギするインゾー。インゾーは酒は飲めないのだと断りますが、勇気は「会えて嬉しい」ってカクテルだよ、飲みやすいから、と促します。一口飲み、「飲みやすい!」と喜ぶインゾー。

急に、インゾーは「僕はつまらない人間かな。単調な日々の繰り返しで…。前妻はそう思ってたみたい」と告白します。それが離婚の原因のようです。今は良い友人だと言うインゾーに、「後悔してる?」と尋ねる勇気。今は離婚もそう悪いことではないと思えると言うインゾーの隣に、カクテルを持って座る勇気。手に持ったカクテルの名前を尋ねられ、「クリーニング店主の勇気、さ」と答える勇気。
インゾーが「奇妙な出会いだと感じてる。最悪な状況で出会ってしまった。悪かったよ」と謝ると、勇気は「今日は感謝の言葉だけ言おう」とカクテルを勧めます。
趣味を尋ねられ、インゾーはコーヒーだと答えます。淹れるのが好きで、水も豆も種類によって味が違って…と饒舌に語るインゾーに、店を出したらと勧める勇気。しかし、インゾーは変化が怖いと言います。クリーニング店も早く畳めと周りに言われるも、思い入れがあるので踏み出せずにいます。勇気はインゾーのメガネを取ると、メガネがない方が美男子だと微笑みます。インゾーはからかわないでと笑い、今は娘を育て上げることが一番だと言います。勇気は「いい父親だけど、自分のことも大切にね」とインゾーを見つめるのでした。勇気はインゾーのためにもう一杯カクテルを作ります。

シャワーから上がったリーゴンは、ソファーで眠っているゾーショウにブランケットをかけてやります。「俺はずっとそばにいるよ」と寝言を言うゾーショウに微笑むリーゴン。

翌日、ライライクリーニング店のベッドで、半裸の勇気とインゾーは眠っていました。慌てるインゾーにメガネを差し出す勇気。勇気は半裸で、自分も下半身は下着姿。インゾーは絡みつく勇気を振り解くと、何度も鳴るチャイムに応えるため、慌ててズボンを履きます。「何があったかはあとで聞く!」と言いながら店に出て行くインゾー。

店を開けたインゾーを訪ねたのは、ゾーショウとリーゴンでした。クリーニングのための服を受け取ります。店の奥から半裸にシャツを羽織っただけの勇気が出てきて、インゾーは「昨日は2人とも酔っ払ってしまって…」と口を滑らせてしまいます。何かを察したゾーショウに、誤解だと必死で言い募るインゾー。勇気は否定してくれません。インゾーは何かを言いかけますが、勇気のシャツのボタンを止めてやりながら「僕らはどんな関係?」と尋ねます。逆に「僕が嫌い?」と勇気に壁に追い詰められ、おでこにキスされるインゾー。「もう付き合ってるよね?」と言われ、「展開が早すぎないかな…」と抵抗するインゾー。キスされそうになり、「少し考えさせてくれないか」とインゾーは逃げます。

離婚しにきたという男性の同性カップルが、弁護士事務所にやってきます。「結婚前の彼と変わってしまった。ワンマンぶりがひどい」「結婚後は主導権にこだわってばかりいる。頑固すぎる」とゾーショウ、リーゴンにそれぞれ不満を漏らします。「初恋の相手なのにもう疲れた」「協議離婚をしたい」と言う2人。
(※この離婚相談をしにきたカップルは、台湾BLドラマ「Be Loved in House 約・定~I Do」のメインカプ・ユージェンとレイです☺️💕)

▼台湾BLドラマ「Be Loved in House 約・定~I Do」のあらすじ・ネタバレ感想は、こちら

 

第6章 周期

<あらすじ>
鄭則守(チェン・ゾーショウ)と傅理躬(フー・リーゴン)は、入れ違いで離婚相談に来た同性パートナーの対応をする。
いつもの如く鄭則守は依頼を断ろうとするが、傅理躬はその意見に反対する。
結局鄭則守は、コイントスで傅理躬に従うことを決めた。

離婚の相談に来た同性カップルについて相談するゾーショウとリーゴン。ゾーショウは依頼を断るつもりのようです。離婚したい理由が合理的なら問題ないとカップルを肯定するゾーショウに対して、リーゴンは「彼らは愛し合ってる」と離婚に否定的です。対等な関係を築けていないのに愛し合っていると言えるのかと言うゾーショウに、リーゴンは「この問いに答えはない」とはぐらかします。ゾーショウはコインで結果はリーゴンの言う通りに決めようとコイントスを提案しますが、そこにジョンホウが飛び込んできます。「朗報です!ティエンが法廷で拘束されました。ユンシーさんはすぐ離婚できますよ」と喜ぶ彼に、ゾーショウは今夜は祝杯だなと抱きつきます。

リンリンとテレビ電話をするインゾー。インゾーは実年齢より大人びているリンリンに「今度のテストのご褒美はスイーツにしよう」と機嫌を取ろうとしますが、リンリンはインゾーと遊びに行きたいと不満そうです。そこに近づく勇気。「パパのお店で働いてるの?」と尋ねられ、「そう。パパの部下なんだ」とインゾーを抱き寄せます。気が気でないインゾー。「パパとキャンプで星を見たいのに、パパは私をスイーツで釣ろうとして…」と不満を言うリンリンに、勇気はテストで100点を取ったら行こう、約束だよと指切りをします。
インゾーは「これが子持ちの日常だよ」と勇気に自嘲するように言いますが、勇気は携帯に夢中です。自分が思っているほど勇気は自分に興味がないのかもと落ち込みかけるインゾーですが、勇気は「来週キャンプに行こう。予約したよ」と予約画面を見せます。テストはまだなのにと戸惑うインゾーに、「いい成績を祝うだけじゃなくて、努力を誉めてあげなきゃ」と言いながら、勇気はインゾーをバックハグします。好きだよと囁きながら、「君の家族も」と言う勇気。子どもを甘やかしてはダメになると言うインゾーに、「じゃあ君も甘やかそう」と勇気は微笑みます。困ったようにインゾーは勇気の腕から抜け出してしまいます。

リーゴンはゾーショウとテレビを見ていましたが、背中のかゆみに体をもぞつかせます。ゾーショウが掻いてやると言ってくれたので任せると、「掻きにくいな」と彼を抱き寄せます。妙な雰囲気になる2人。リーゴンはシャワーを浴びると言ってその場を抜け出します。

ゾーショウはリーゴンの部屋に置いてある箱を、何気なく開けます。それは、リーゴンが必死でゾーショウに見られまいと隠していたキーホルダーでした。リーゴンはゾーショウが服を忘れていたのでシャワー室から出てくると、ゾーショウがキーホルダーを見つめているのを見つけてしまいます。リーゴンはゆっくりとゾーショウに近づくと、「露天の店主曰く、魔法のキーホルダーだ。ペアで持てば永遠に結ばれる。翌日店に行ったら、変な子が買って行ったと…」と言います。片方は学生時代、ゾーショウがリーゴンの誕生日にくれたのです。リーゴンは「運命を信じるか?」と言うなり、ゾーショウにキスします。驚くゾーショウ。「魔法の効き目はばっちりだよ!さすが兄弟だな!通じ合ってる」と笑うゾーショウを前に、どんどん顔色が悪くなるリーゴン。「じゃあ明日も仕事だから」とゾーショウは言うなり、「18歳の贈り物として貰っとくよ」とリーゴンが大事に持っていた片方のキーホルダーを持って家を出て行ってしまいます。

家を出たゾーショウは、リーゴンが露店のキーホルダーを見ていた時のことを思い出します。「ペアで買わないと両思いになれないよ」と露店の主人に注意されたものの、「そんなんじゃないから!」と制止を振り切ってキーホルダーを買ったのです。

ベッドの上で1人、膝を抱えて学生時代の誕生日を思い出すリーゴン。あの日、酔ったゾーショウは自分にキスしてくれました。社会人になってからも、酔ったゾーショウにキスされたことを思い出します。「一緒にいてくれてありがとう」とゾーショウが言ってくれたことも。夜は更けていきます。

インゾーのベッドで、目覚ましのアラームを無視して眠り続ける勇気。洗濯物を畳むインゾー。インゾーは目を覚ました勇気に「家に帰らなくていいの?」と尋ねますが、勇気は「もういるよ」と飄々と言います。そして、「迷子になった。いや、僕の家はここかも」とインゾーの心臓を指さします。インゾーは話を逸らすように「仕事は夜からだから、目覚ましをセットし直したら?」と言いますが、「君がいる朝を逃したくない」と微笑む勇気。「心の準備ができるまで待つよ」と言う勇気に、「もう少し時間が必要かも…」と言うと、仕事に出かけるインゾー。忙しそうなインゾーに勇気が手伝おうと声をかけます。夕方に娘の迎えに行きたいけれど、間に合うかどうか…と不安がるインゾーに、自分が迎えに行くと勇気は提案します。

会社でリーゴンと向かい合いながら、気まずいゾーショウ。2人は一言も話しませんシンワンは息子の怪我を心配すると同時に、ゾーショウに世話をしてくれてありがとうと感謝します。「当然です。兄弟ですから」と微笑むゾーショウの姿に、胸を痛めるリーゴン。

学校ではリンリンが友達と一緒に父を待っていますが、一向に迎えが来ません。「仕事に夢中でお迎えを忘れたのよ」と不貞腐れるリンリン。そこにバイクで勇気が現れ、リンリンは思わず歓声を上げます。公園に寄り道し、おやつを食べる2人。リンリンは「勇気さんはパパに借金でもあるの?友達には見えないもん。パパはシャイだから自分から友達を作れないの」と勇気に尋ねます。「パパを嫌いにならないでね」と指切りをするリンリンに楽しげに従う勇気。

仕事終わりに飲みに行かないか、バッティングセンターでもいいしと次々と案を出して誘うゾーショウですが、リーゴンは「再診に行く」と重い口を開きます。ゾーショウも同行しようとしますが、リーゴンは「自分の世話は自分でできる」と突き放します。「なぜ俺を好きに?」と尋ねるゾーショウを置いて、無言で立ち去るリーゴン。

ランイエンに来たエイミーに、勇気はどうしたのかと尋ねるニキータ。体調不良でシフトを変わってくれと言われたらしいエイミーは、ニキータに「初心者のワルツ」と名付けたカクテルを味見してもらいますが、激マズだったようでニキータは顔をしかめます。自分でも味見して酷い顔をするエイミー。
店の外に出たニキータのもとにリンリンとともに近づく勇気。リンリンはニキータにケーキを渡します。ニキータはかつてケーキをリンリンにあげたのだと察するも、なぜインゾーの娘を勇気が子守しているのかと尋ねます。そこにインゾーが現れ、リンリンを引き取ります。リンリンから夕食に誘われ、勇気は嬉しそうに彼女の後に続きます。

ひどく落ち込んでいる様子のゾーショウが気になるエイミー。ニキータは気を遣ってゾーショウに声をかけますが、リーゴンはどうしたのかと尋ねられ、ゾーショウはにわかに口が重くなります。ゾーショウはニキータに告白された経験を尋ねます。ニキータは「自分こそ経験豊富でしょ」と言いますがゾーショウは「これまでとは違うんだ」と顔を顰めます。リーゴンからキスをされた時のことを思い出し、「なぜか胸が温かくなる」とつぶやきます。
「あの時何かを手に入れて、何かを失った気がする」と独り言を言うゾーショウに、「失いたくないなら秘めることね。想いを伝えるには覚悟が要るわ。それが恋よ。手に入れた分だけ何かを失う」とニキータは説きます。「相手はリーゴン?」と尋ねられ、言葉を失うゾーショウ。

 

第7章 和

<あらすじ>
鄭則守(チェン・ゾーショウ)はニキータから「その恋に本気になれるのか、自分に問いかけて」と言われ、傅理躬(フー・リーゴン)を探しにバッティングセンターへ行く。
片手でバットを振る傅理躬の姿を見て、鄭則守は止めに入ると、「もう昔には戻れない」と言い傅理躬を抱き寄せる。
簡英澤(ジエン・インゾー)と加藤勇気に、玲玲(リンリン)がテストで100点を取った回答用紙を見せ、キャンプに行く約束だったとねだる。

ゾーショウとリーゴンはお互いが赤ん坊の頃からお隣同士。さらには同僚で、20年来の家族のような存在です。ゾーショウはリーゴンがまだ兄弟のような存在なのか分からずにいました。

ニキータは「一方通行の恋はうまく行かない。対等な関係でないと添い遂げられないわ。自分に問いかけるのよ。この恋に本気になれるのか」とゾーショウにアドバイスします。

バッティングセンターで辛そうに片腕でバットを振り続けるリーゴン。思い出すのは学生時代からのゾーショウの記憶ばかりです。駆けつけたゾーショウは、「そんな腕でバットを振るな!答えを知りたいんだろ?」とリーゴンに詰め寄ります。「知りたくない!」と叫ぶリーゴンに、「じゃあなぜ俺を好きに?」と叫び返すゾーショウ。「怖くなったか?」と尋ねられ、「怖いよ!お前を失うのが…好きになるほど遠ざかる気がする。二度と元には戻れないんだぞ!」と苦しそうなリーゴン。ゾーショウは「元に戻れないのは分かってる」と言い、リーゴンを抱き寄せてキスします。「怖いか?」と尋ねるリーゴンに、「お前さえいれば怖くないよ」と答えるゾーショウ。ゾーショウはまるでお見合いのように改めて自己紹介すると、「こんな僕とずっと一緒にいてくれますか?」と言い、リーゴンは「もちろんだ。ずっと一緒にいる」と彼を抱きしめます。

インゾーの家に来たリンリンは、100点のテストを2人に見せます。「キャンプの約束よ」と嬉しそうなリンリンを褒める勇気。リンリンは「加藤さんは優しいしお話も面白くてパパとは大違いね。テレビの中のスターみたい。パパは脇役みたいだけど」とふざけます。リンリンを追いかけ回しているうちに、思わずキスしそうになるインゾーと勇気。「嘘!パパの代わりはいないよ」と嬉しそうなリンリンをインゾーに預けると、勇気は「今日はもう帰る」と立ち去ってしまいます。
野良猫に餌をあげる勇気。「毎日餌をくれる人がいたら、君はその人と家に帰る?一緒に帰ったら相手の邪魔にならない?」と猫に尋ねますが、答えは当然ありません。猫は立ち去ってしまい、勇気は物思いに耽ります。

リンリンはリュックに荷物を詰めながら、「パパは加藤さんが好き?パパと加藤さんが付き合ったらパパが2人になる。2人をなんて呼べばいい?」と尋ねます。リンリンに冗談はやめてと言いながら戸惑うインゾー。

翌朝、開店前のライライクリーニング店の前で待っていた勇気をインゾーは見つけます。リンリンは泊まるのかなど尋ねる勇気に口籠るインゾー。それを見て、勇気は「俺は君たちの邪魔だよね?」と核心を突きます。インゾーは否定し、勇気に淹れたばかりのカモミールティーを出します。よかったらこれを飲んで一眠りしたらいいと言葉をかけるインゾーに、「どうして俺に優しくするの」と勇気は鋭い声で問いかけます。インゾーは「僕は…」と何かを言いかけますが、勇気は帰ろうとします。インゾーは勇気を振り絞り、メガネを外すと勇気に近づき、「これは僕の二度目の恋だ。前の恋とは違ってすごく戸惑っているけど、嫌じゃない。一緒にいて楽しいし、君は優しい人だ。娘も懐いているし。僕は…」と言葉を続けようとしますが、勇気に抱きしめられて遮られます。勇気は「これまで愛は掴み取るものだと思ってたよ。君に出会って待つのも大切だと知った。君と生きられるのは最高の喜びだよ」と微笑みます。自然と吸い寄せられるようにキスする2人。2人は抱きしめあいます。

起床したリーゴンはゾーショウの用意した豪勢な朝食に迎えられます。いつもリーゴンに朝食を用意してもらってばかりなので、リーゴンの好きなものを知らず、全種類買えばどれか当たるのではとゾーショウは思ったのでした。リーゴンは「卵入り饅頭、好きだろ?」とゾーショウの好きなものを一発で言い当てます。長い付き合いでも改めてお互いを知るのは大事だなと言うゾーショウ。
ゾーショウは買ってきた花瓶を取り出すと、花を一輪いけます。「交際1日目記念」と言われて、リーゴンは照れを隠しながらゾーショウの頬にキスをします。ゾーショウもリーゴンの頬にキスし返します。

事務所にて、離婚協議をしていた同性カップルを互いに引き合わせるゾーショウとリーゴン。なぜ同じ弁護士事務所に依頼しているのかと違いを罵り合う2人に、「公平に協議する為ご同席いただきます」と言うリーゴン。互いに高い契約料を支払うから自分についてくれと言う2人に、依頼料の多寡では断らないと前置きをするゾーショウ。リーゴンは委任契約前の審査を行い、協力できない場合はどちらか1名のみ引き受けると2人に言い渡します。証拠資料にするため録画すると言い、リーゴンは依頼人に自分の長所と短所を言わせます。効率よく対処したがるがゆえに人の意見を聞き入れないところが短所だと言う依頼人。自信満々で譲歩しない姿はまるで相手を敵視しているように見える、と言いながら、反省した姿を見せます。離婚しても彼と二度と会わないかとリーゴンに尋ねられ、依頼人は「離婚して、親友に戻りたい。食事をして近況を語り合ったりして…彼に感謝の気持ちをちゃんと伝えたい。私を愛してくれてありがとう」と…そこまで依頼人が言った時、相手は実は別室で彼の一言一句を聞いていました。相手は依頼人に抱きつくと、「一緒に会社を守ろうって家庭を築こうって約束しただろ」と泣きじゃくります。依頼人は「これで仲直り?」と相手に尋ね、相手は恥ずかしそうにゾーショウに依頼料を尋ねます。相談料だけでいいと答えるゾーショウを横目に、2人は手を繋いで帰っていきます。
ゾーショウは無言でリーゴンを見ると、リーゴンの手を握るのでした。

仕事を終えると、「離婚弁護士は嫌な仕事だ」と改めて愚痴ります。「愛が深いほど恨みも深くなる。お互いが向き合おうとすれば離婚は防げる」と言うリーゴンに、ゾーショウは「もし離婚しても親友に戻ってくれるか?」と尋ねます。リーゴンは「いいや」と短く答えます。

 

第8章 等号

<あらすじ>
同性パートナーの離婚を回避した鄭則守(チェン・ゾーショウ)と傅理躬(フー・リーゴン)が「浪苑」に行くと、珍しく簡英澤(ジエン・インゾー)がカウンターに座り、加藤勇気と仲睦まじくしている。
その様子を見た鄭則守が二人の関係を聞くと、君たちと同じという返答が。
交際2日目だと打ち明ける鄭則守と傅理躬に加藤勇気が、ダブルデートでキャンプに行こうと誘い…。

ゾーショウが「離婚したら友達でいてくれるか?」と尋ねると、リーゴンは「いいや、人生を賭けて愛を取り戻す」と答えます。キスする2人。

ランイエンで勇気にカクテルの話をするインゾー。インゾーのメガネを「汚れてる」と言って勝手に拭いたりする勇気を見て、ゾーショウはにやつきます。「もしかして2人の関係は…」と言うゾーショウに、「君たちと同じさ」と飄々と言う勇気。驚くインゾーに、「交際2日目なんだよな」と惚気るゾーショウ。呆れるニキータ。
勇気はゾーショウにキャンプは好きかと尋ね、ダブルデートをしないかと提案します。リーゴンは「連れて行くよ」と快諾。

リーゴンの家に帰宅した2人。リーゴンはどうやって初夜に誘おうか悩み続けています。ゾーショウはどの勝負パンツを履くか、ベッドにどんなサプライズを仕掛けるか悩んでいました。ベットルームに入ったリーゴンを待っていたのは、「土」という花文字が作られたベッドとにやけ顔のゾーショウ。「なんで土なんだ?」と尋ねるリーゴンに、「正則守(チェン・ゾーショウ)と負理躬(フー・リーゴン)だからだよ!」と怒ります。一瞬ふてくされるも、ゾーショウはリーゴンに抱きつき、そのまま情熱的にキスをします。「心の準備が」と不安げなリーゴンに「焦らなくていい。ゆっくり関係を進めよう」とゾーショウは答えると、抱き合ったまま眠りにつきます。

翌日、ある女性が離婚の相談に事務所へと訪ねてきます。DV被害や浮気、経済観念の違いなど大きな理由はないけれど離婚したいと主張する彼女に、「明確な理由がないと協議離婚は難しいです」とリーゴンは説明します。彼女が言うには、夫は離婚を拒んでいるけれど、自分はもう夫を愛していないし、退職金で生きていけるから1人で生きていくことだけが自分の望みだと言います。
退勤しながらぼんやりするリーゴンに声をかけるゾーショウ。「30年連れ添って理由もなく離婚するなんて、初めてのケースだ」とこぼすリーゴンに、「罪を裁くのは俺たちじゃないだろ?自分の良し悪しで善悪を判断しながちだけど、俺たちが世間を知らないだけかも。この案件を通して新たな学びがあるかも」と言うゾーショウ。「愛を失った人たちの痛みを和らげるのが俺たちの仕事だとお前はいったよな?30年間平穏に暮らしてきたのになぜ離婚を選んだのかの答えを探してる」と言うゾーショウに、「死ぬまでお前を支える」と言うリーゴン。2人は手を繋ぎ、一緒に帰ります。

キャンプ場に来た2カップル。大荷物にゾーショウはすでに疲労困憊です。勇気が変わったと言うリーゴンに、「俺も愛の深さが変わったよ」と答えキスしてくるゾーショウ。リーゴンは思わず笑います。
テントを張るインゾーと勇気。勇気は早々にテントを張り終えますが、すぐにぺしゃんこに。インゾーに張り方を教えてもらうことになります。
米の炊き方がわからないリーゴンに、「自炊を覚えろ」と教えてやるゾーショウ。さらにはカビたようなスープを作ってしまい気まずそうなリーゴンに、ゾーショウは「俺が作ってやるからお前は食器を並べて」と笑います。手際よく料理を作り上げます。
和気藹々と5人で食事を終えると、花火を楽しみます。幸せそうにキスをするゾーショウとリーゴン。

リンリンは星を見る前に先に寝てしまい、大人4人で火を囲みます。
勇気がインゾーとゾーショウたちの出会いを尋ねると、インゾーは「前妻との離婚がきっかけだ」も話し始めます。ゾーショウがインゾーの弁護を担当したのです。協議離婚でしたが、親権を争っていました。インゾーは離婚したことで元妻は明るくなってよかったと寂しげに微笑みます。勇気は「変わってるよね」と言いながらインゾーの手を握り、リーゴンは2人に気を遣って先に寝るとゾーショウを連れ立ってテントに向かいます。寝袋がないから俺は車で寝ると言う勇気に、「3人で一緒にテントで寝ない?」と誘うインゾー。2人の唇はゆっくりと近づきます。

夜更けに起きたゾーショウとリーゴン。高校3年生の時の誕生日会のことを覚えているかと尋ねるリーゴン。あれが初めての外泊だったと言います。「そばにお前がいるだけで安心できる」と言うリーゴンに、ゾーショウは微笑みます。一緒に朝日を見ようと言いながらリーゴンの膝枕で寝るゾーショウ。寝坊するなよと言いながら、ゾーショウにキスするリーゴン。

 

第9章 絶対値

<あらすじ>
加藤勇気と玲玲(リンリン)が、天井に星空が浮かぶように、部屋を飾り付けた。
玲玲は簡英澤(ジエン・インゾー)と加藤勇気と3人でベッドに仰向けになり、キャンプの時見られなかった星空の代わりに天井の星空を眺める。
鄭則守(チェン・ゾーショウ)は毎日帰宅時に、傅理躬(フー・リーゴン)に1本の赤いバラをプレゼントする。

リンリンに指示されながら、インゾーの部屋に星を飾りつける勇気。リンリンが合図を出すと、天井に星座が浮かび上がります。感嘆の声を漏らすインゾーに、リンリンは「キャンプの時は寝ちゃって星を見られなかったから」と微笑みます。パパは大きい紫の星、加藤さんはパパの上の太陽…と指差すリンリン。「どうして勇気は太陽なの」と笑うインゾーに、「君の太陽だから」と笑う勇気。リンリンはインゾーと勇気を見比べて笑います。

ゾーショウは付き合い始めてから毎日リーゴンに赤いバラを一本ずつ贈っています。「毎日くれなくていいよ」と言うリーゴンに、「愛を穴埋めしたい」とキスをしかけるゾーショウ。リーゴンは夕食を作ろうと食材を買ってきたようで、ゾーショウは俺が作るからとリーゴンを止めようとします。
その時、シュエチンからゾーショウに「父さんが病院へ来いって」と暗い声で電話がかかってきます。雨の中、ウェイジエとシュエチン3人で家に戻るゾーショウ。「いつから連絡を?知っててずっと俺に黙ってたのか」と問い詰めるゾーショウに、「見合いの前からだ。…言えるわけないだろ!母親に会いに行けなんて」と吐き捨てるウェイジエ。ウェイジエの母は末期の悪性腫瘍ができているそうで、ウェイジエは「少し歩くよ」と1人で夜の街にふらりと出掛けて行ってしまいます。

思い悩み、部屋を暗くしたままソファーで横になっていたゾーショウ。リーゴンはそっと近くに座ります。「親父の涙を初めて見た。俺には分からない。裏切った人間のためになぜ親父が苦しむんだ。あの女が死にそうだから?複雑な気持ちだよ。親父を悲しませたくない。でも俺は…家族を捨てたあの女を許せない」とゾーショウは苦しい気持ちを吐き出します。「愛し合う2人がようやく会えた時、余命わずかだったら、どんな恨みも消えるはずだよ。俺はずっとそばにいるよ」と言うと、リーゴンはゾーショウにキスをして抱きしめます。

映画を見に行くゾーショウとリーゴン。すっかり楽しんだゾーショウを見て嬉しそうなリーゴン。気晴らしになったかとリーゴンに尋ねられ、ありがとうと清々しい表情で答えるゾーショウ。2人は手を繋いで散歩します。フィルムカメラを買ったゾーショウは、公園でくつろぐリーゴンを撮り、彼にキスしながらツーショット写真を撮ったりと楽しみます。

リンリンを送ってからライライクリーニング店に戻ってきたインゾーは、物の配置が変わっていることに驚きます。カフェの夢を叶えようと言う勇気。中古の机や椅子を買ってきたようで、これでクリーニング店もしながらコーヒーも出せるよと言う勇気ですが、ついでにと引き取り手のない服を捨ててしまったようです。インゾーは道具を置くためとはいえなぜ捨てたのかと激怒します。インゾーは「あの服の中には誰かのお気に入りがあったかもしれないし、忙しくて忘れてるだけかもしれない」と言いますが、勇気は「君の夢を妨げてる」と反論します。しかし、インゾーは「そう簡単に捨てられない」と激昂し、失望したように勇気に背中を向けて部屋に戻ってしまいます。

2人で散歩中、ゾーショウは突然1人でにやけ始めます。リーゴンがどうかしたのかと尋ねると、「俺のことがずっと好きだった割に、手を繋ぐのには時間がかかったな」と言うゾーショウ。
照れを隠して戸惑うリーゴンにキスしていると、ちょうどその現場をウェイジエとシュエチンに見られてしまいます。ウェイジエは走って去ってしまい、ゾーショウは慌てて追いかけます。ウェイジエは店の掃除をしており、「話すことはない」と跳ねつけます。「なぜ怒るんだ。隠してたわけじゃない。どちらが先かと言うなら俺が先だよ。あいつが好きだ。誰も傷つけてない」と困惑するゾーショウに、「リーゴンに世話をさせたのはお前とあんなふうにさせるためじゃない。母親が危篤なんだぞ。気持ちを考えてやれ」と激怒するウェイジエ。そこにリーゴンも駆けつけて、2人の言い争いを聞いてしまいます。「俺が結婚して偽りの人生を選べば満足か?リーゴンと俺は不幸で、家族になれないと?」「母親の気遣いを偽りだと言うのか!親が子に望むのは、良い伴侶を見つけて、家庭を築き、幸せに暮らすことだ!それが偽りか?」と言い争うゾーショウとウェイジエ。ゾーショウは「なぜ認めてくれない!」と言い放ち、店を出ていきます。慌ててゾーショウを追いかけるリーゴン。
公園のベンチに座るゾーショウは放心状態です。隣に座ったリーゴンは「落ち着いたら説明に行こう。話せば分かるはずだ」と言いますが、ゾーショウは「話して分かるなら、俺に見合いや結婚を強要するか?」と疲れ切った顔をしています。「おじさんには時間が必要だ」と言うリーゴンに、「俺たちを引き離そうとする人の味方なのか?」と辛そうなゾーショウ。
リーゴンは「このコインのように、投げなきゃ問題は乗り越えられない。裏が出ても乗り越えよう。裁判の時みたいに」とゾーショウの手にコインを握らせます。ゾーショウは涙を堪え、「投げなければ答えを知らずに済む」とリーゴンにコインを返し、「悪いけど1人にしてくれ」とその場を立ち去ります。

インゾーは3人眠れるベッドに1人で横たわっていました。「加藤さんは?喧嘩したんでしょ」とテレビ電話でリンリンに尋ねられ、気まずげに沈黙した後、「ある日突然僕がリンリンの物を捨てたらどう思う?」と尋ね返します。「読み終わった本なら捨てても構わない」と言うリンリンに、「でも加藤さんは、パパに何も言わずに店内の配置を変えたり服を捨てちゃったんだよ」とインゾーは反論しますが、リンリンは「やっと捨てられたのね」と呆れ顔。「ずっと服を預かってるけど、誰か引き取りにきた人はいる?パパのために捨てたのよ。服がなくなったらお店が広くなるでしょ」とリンリンはインゾーを諭します。勇気に似てきたねとインゾーが苦笑すると、「加藤さんと仲良くしてね」と引導を渡されるのでした。

ランイエンでは、勇気が心ここに在らずといった様子で店に立っていました。「ズル休みした分働かないとクビになるわよ」と脅しながら、「ウインター・ショック」なる独自カクテルを差し出してくるエイミー。一口飲んだ勇気は「普通だけど」と言って返しますが、エイミーが飲んだところ、またもや激マズ。まさか味覚がないのではと怯えるエイミーに、勇気は「消化には時間がかかる」と意味深な言葉を吐きます。

帰宅したリーゴンは、ゾーショウから「今日撮った写真を現像したから見せに来た」とバラとともに写真を渡されます。「取り乱してごめん」と謝るゾーショウの頭を撫で、リーゴンは「一緒に向き合うと言っただろ」と優しい目で見つめます。ゾーショウの父親には一緒に話をしにいく予定です。「付き合って初めての喧嘩だよな」と言うゾーショウに、「どうしたらいいか分からなかったよ」とリーゴンは苦笑します。リーゴンは一緒にドラマを観よう、なんでも付き合うよとゾーショウを誘います。

離婚専門の弁護士なのになぜ離婚させてくれないのかとゾーショウに詰め寄る依頼人。ゾーショウは「双方合意の上なら問題ないけれと、愛していないから、や、性格の不一致は離婚理由にはなりません。民法上の事由に該当すれば可能ですが…」と説明します。依頼人は「それでも離婚するしかないなら?」とゾーショウに詰め寄り、リーゴンは「すみませんが、直接的な方法を取ります」と彼女の夫を連れてきます。夫は「本気だったんだな。署名を拒めば済むかと」と困ったように言いますが、「お手数ですがお手続きをお願いします」と観念したように離婚届を出してサインします。依頼人はゾーショウの手から離婚届を奪うように取ると、さっさとサインしてしまいます。

ゾーショウとともに退勤しながら、思い悩むリーゴン。「相手の望みをかなえるため手放した。どれほど大きな決断だっただろう」とつぶやいたリーゴンに、「愛しているからこそ自分を犠牲にしたんだよ」と言うゾーショウ。「あの奥さんは身勝手だったと?」と問いかけるリーゴンに、「愛ゆえの選択に勝手も何もないよ。後悔しないことが一番大切だ」とゾーショウはリーゴンの手を握り、彼の目を見つめて言います。リーゴンは一緒にウェイジエのもとに話に行こうと言い、ゾーショウは微笑みながら頷きます。

閉店後の店に行った2人は、妻のもとへ見舞いに行こうとするウェイジエとシュエチンと出会します。逃げようとするウェイジエを引き止めるゾーショウ。シュエチンは「同性婚は合法よ。古い考えはやめて」とウェイジエを諭します。ウェイジエは「俺は悪者か?リーゴン、君は賢い子なのにおじさんの気持ちがわからないか?じゃあ聞くが、父親に言えるか?」とリーゴンを一方的に責めます。俯くリーゴンの手を握り、ゾーショウは「リーゴンがこうして来てくれたように、2人で一緒に考えるよ」と言います。「覚悟はできてる。何が起きても2人で乗り越える。分かってくれ」と言うゾーショウに続き、リーゴンも「おじさん、約束します。ゾーショウと添い遂げると」と言います。ウェイジエは妻からの手紙を取り出すと、ゾーショウに押し付けます。「彼女はもう意識がない。まだ記憶があるうちにお前に手紙を書いた。忘れるな。お前を愛する母さんを」と言うウェイジエ。受け取ろうとしないゾーショウを促すリーゴン。戸締りはしておいてくれとだけ言って、ウェイジエは店を後にします。

「ゾーショウ、ごめんなさい。あなたたちを置いていって。すぐに後悔したわ。あなたとシュエチンのためにいい家庭を築きたかったけれど、許してもらえないと思うと帰れなかった。みんなが越したあとも元の家の近くに住み、兄妹2人を見守ってた。一緒に暮らすことを夢みたりもしたわ。今更会う資格はないけれど、それぞれがどうか幸せな家庭を築いて楽しく暮らしてほしい。ゾーショウ、私はダメな母親だった。許さなくてもいい。きっと幸せになって」
母の手紙を読むゾーショウを心配そうに見つめるリーゴン。ゾーショウは涙を拭い、リーゴンは彼の隣に座ります。「どの立場で俺たち家族の生き方に指図するつもりだよ。元気だった頃になぜ一度も会いに来なかった?死に際になって…俺が間違ってたような気にさせられる」とゾーショウは涙します。リーゴンに抱きつくゾーショウ。リーゴンは「間違ってないよ。帰れない理由があったのかも」とゾーショウを慰めます。ゾーショウはリーゴンにキスをして、リーゴンは「安心しろ。俺がついてる」とゾーショウの頭を撫でます。
ゾーショウは「もう平気だ」と言うと、空元気を出してシャワーを浴びてくると言います。リーゴンもゾーショウの母からの手紙を読みます。

 

第10章 三角関数

<あらすじ>
道端で猫と一緒にいる加藤勇気の傍らに、玲玲(リンリン)が現れる。
簡英澤(ジエン・インゾー)と加藤勇気が喧嘩した事を心配し、離婚後でパパは今が一番幸せそうだから、もう一度チャンスをあげてと頼む。
傅理躬(フー・リーゴン)は、ひとり密かにチェン・インゾーの店を訪ねた。

店を開けたウェイジエのもとに、リーゴンが1人で尋ねて来ます。

野良猫をかわいがる勇気に声をかけるリンリン。「パパと喧嘩した?あの服はずっと場所を取ってたし、加藤さんはパパが変わる手助けをしてくれただけだよ」と慰めるリンリンに、「相手は求めてないのに自己満足ってこともある」と自嘲する勇気。「パパのことが嫌い?パパはママと離婚して以来、今が一番幸せそうにしてるの。パパにチャンスをあげて。お願い」と懇願するリンリンの頭を撫でる勇気。

白いバラをゾーショウに「お前に」と渡すリーゴン。嬉しそうなゾーショウを見つめながら、リーゴンはどこか寂しげです。2人は野球場に出かけます。ゾーショウは「フー・リーゴン!好きになってくれてありがとう!俺は本気でお前のことが好きだぞ!」と叫びます。置いてあったボールとグラブを借りて、2人はキャッチボールを始めます。リーゴンは「チェン・ゾーショウ!俺たち別れよう!」と叫びながらボールを投げます。呆然とボールを取り落とすゾーショウ。リーゴンに近づき、理由を求めます。「なぜ急に?俺が何かしたか?」と尋ねるゾーショウに、「好きじゃない。好きだと思ってたけど、付き合ってみて違うと気づいた」と答えるリーゴン。「一緒に向き合おう、そばにいるって約束しただろ!何が問題なんだよ!」と縋るように叫ぶゾーショウに、「嘘じゃない。これからもずっとそばにいる。でも今の関係のままじゃダメなんだ」とリーゴンは必死で言います。「恋人ではなくとも、兄弟でいよう」と言うリーゴンを振り返ると、ゾーショウは「何が兄弟だ!」と激怒し去っていきます。涙を湛えた瞳でゾーショウを見送り、微笑むリーゴン。

怒りを堪えながら1人で帰宅するゾーショウ。シュエチンから「母さんが亡くなった」と電話を受けます。「20年前にお前が家を出て、本当は恨んでた。だが恨んでどうなる?それでも人生は続く。でも常に考えてた。お前が本当は幸せじゃなく困っているだろうか、お前がいつか俺を頼るだろうかと。やっと帰って来たのになぜこんなことに?ずっと伝えたかったことは一言も話せなかった…。ありがとう。最後に家族を思い出してくれて。これからはいつでも帰ってこい。家族に会いに来てくれ」と、ウェイジエは妻の写真を見ながら店でひとりごとをつぶやきます。その背中を見ながら言葉を失うゾーショウとシュエチン。

ゾーショウの部屋に来たリーゴンに、ゾーショウは「何をしているんだ」と鋭い言葉を投げつけます。「2人のそばに、いや、お前のものを返しに」と言うリーゴンに、「母さんを弔う親父の姿に無償の愛とは何かを教えられたよ。リーゴン、俺たちまだ…」と言いかけるゾーショウですが、リーゴンは言葉を遮って帰ってしまいます。リーゴンが届けに来た荷物の中には、ゾーショウから送られた赤いバラたちが花瓶にいけたまま置かれていました。

店に立ちながらぼんやりしている勇気に、ニキータは「エイミーより不真面目ね。考えてるのはインゾーのことでしょ」と指摘します。「誰かのために変わろうと初めて思ったんだ」と言う勇気に、ニキータは「”好き”と”恋愛”は別物よ。好きは1人で、恋愛は2人の異なる人間が釣り合おうとする過程よ」と諭します。勇気は「今日は休ませて。救わなきゃ」と言うなり、店を走って出ていきます。

ウェイジエの店に来たゾーショウは、「親父の最愛の人を傷つけてきた。悪かったよ。親父のそばにいてあげるべきだった」と開口一番謝ります。ウェイジエは何も言わず、用意した料理を食べるようにゾーショウとシュエチンを促し、「気にするな。生きていくには食べないと。母さんが聞いたら喜ぶぞ。父さんはお前たちがいれば平気だ」と微笑みます。

同じ頃、リーゴンは1人でバッティングセンターでバットを振っていました。リーゴンは「一生」と書かれたボールを取って握りしめます。野球場で、ゾーショウは「バッティングセンターで俺に言ったことを覚えてるか?俺を”失いたくない””好きになるほど遠ざかる気がする””昔には戻れない”と」と言うと、リーゴンは「お前は”2人で未来に向かおう”と。でも未来が見えない。兄弟でいよう。何があっても兄弟の絆は永遠だ」と返します。「兄弟か…実を言うと、お前との日々は突然舞い降りた幸運だった。一瞬で世界を手に入れた気がした」と苦しげに言うゾーショウに、「これからはそれぞれの未来を歩んでいこう」と言うリーゴンですが、ゾーショウはリーゴンの言葉を封じるようにキスをします。ゾーショウはリーゴンの手を握りますが、リーゴンは自ら手を離します。ゾーショウは「お前の愛は一生忘れない」と言って、悲しげに微笑むと、「一生」と書かれたボールを手渡して去っていきます。

ライライクリーニング店に服を取りに来たリーゴンは、店の一角がカフェスペースになっていることに気付きます。インゾーは勇気が持って来たけれどすぐに片付けると説明しながら、ゾーショウの服も持っていくかと尋ねます。リーゴンは一瞬暗い顔をするも、「カフェのあるクリーニング店も良いのでは」と微笑んで帰っていきます。
ふと時計を見たウェイジエは「まずい、迎えの時間だ」と慌てて店を出ようとしますが、リンリンが店に駆け込んできます。一体どうやって店まで来たのかと驚くインゾーですが、すぐに勇気が捨てたはずの服を持って店に入ってきます。「勇気が服を持って帰ると言って聞かないの」と説明するリンリン。勇気は「捨てる前に確認すればよかった。これだけしか救えなくて」と申し訳なさそうに言いますが、インゾーは「僕も悪かった。君の好意を無碍にしてごめん。その服たちが誰にも着られず捨てられるのが忍びなかったんだ」と謝ります。勇気は「服は俺に任せてくれる?」と尋ねます。

ランイエンに来たリーゴンは、ニキータにゾーショウと別れたことを話します。「見合いをするよ。それぞれの道を進まなきゃいけないけど、どうしたら忘れられるのか…。毎日朝から夜まであの笑顔を思い出す」とリーゴンは落ち込んだ様子で言います。「毎朝僕を起こすのはアラームじゃなく、あいつがいないという事実だ…自分を見失いそうだ」と落胆するリーゴンのグラスに自分のグラスをぶつけると、「いつもと違って饒舌ね」と言いながら心配そうなニキータ。

帰宅したゾーショウはまだ美しく咲き誇る赤いバラを見ながら、リーゴンと公園でツーショットを撮った時のことを思い出します。写真を見ながら物思いに沈むゾーショウ。

リーゴンは久々に見合いを再開していました。仲人の女性は「条件は申し分ないのになぜお付き合いしている方がいないのか…」と不思議そうです。見合いに来た女性はなんとニキータでした。「見合いは嫌いなはずなのになぜするの」と尋ねるニキータに、「今はこうでも明日は違う僕かも」と煙に巻こうとするリーゴン。「つまり彼のために変わりたいってことね」と言われて、リーゴンは言葉に詰まります。「勇気曰く、恋愛に関して私とあなたって似てるそうよ。困った時に答えを急ごうとする」と言うニキータ。そこに女性が来て、「この方は?」と不思議そうにニキータを指差します。ニキータは「私は彼の彼女よ」と堂々と言い放ち、女性は「彼女がいるのに見合いを?」と怒って去っていきます。「人生に絶対はないんでしょ?ゾーショウを忘れて私と付き合ってみない?あなたの答えになりたい。あなたが好きな人のために変わるなら、私も変われるわ。私はあなたが好きよ」とニキータはリーゴンを抱きしめます。抱きしめ返すことができないリーゴンですが、2人の姿をゾーショウはうっかり見つけてしまいます。

 

第11章 放物線

<あらすじ>
傅理躬(フー・リーゴン)の見合いの席に現れたニキータは、秘めていた想いを告白する。
しかし彼の気持ちも知っているため、もし愛する人が忘れられないのなら、一緒に向き合えばいいと諭す。
見合いの様子を偶然見てしまった鄭則守(チェン・ゾーショウ)は、黙ってその場を離れると「浪苑」で酔っ払い、加藤勇気に諫められていた。

ゾーショウはニキータとリーゴンが抱き合う姿を見ていられず、すぐさま夜の街に繰り出します。脳裏に浮かぶのは、リーゴンを本気で愛していた日々です。街を歩きながら、自然と涙が溢れてしまいます。

リーゴンはニキータと夜の街を散歩します。「嫌なら断って。私は傷つくのは怖くないわ。だから告白したの。後悔しないようにね。それともまた相手を傷つけそうで怖い?その目が好きよ」とニキータは話しかけますが、リーゴンは黙ったままです。「愛が絶望よりも苦しいのは、期待してしまうから。希望は無くなったし、私はまた答え探しね。あなたは見合いをやめた方がいいわ。100万回見合いをしても答えは見つからない」とニキータは言います。ようやく口を開いたリーゴンは「さっきはありがとう」と感謝します。「あなたは幸運よ。お互いに愛し合える人を見つけられた。他人にはわからない理由でも忘れられないなら一緒に向き合えばいい。じゃあね」と、ニキータは晴れやかな顔で去っていきます。

ランイエンではゾーショウが閉店時間まで泥酔しており、勇気は彼を帰そうとします。ゾーショウは帰って来たニキータに「恋愛中と失恋中の2人でお祝いしよう」とグラスを差し出します。「リーゴンとは別れたけど、あいつにこんなに早く相手が見つかって嬉しいんだ」と言うゾーショウに困惑するニキータ。「義姉さんと呼んだ方がいいかな、俺とあいつは兄弟だから」と大声で騒ぐゾーショウの顔に、ニキータは酒をぶちまけます。「自分本位なあんたに彼の気持ちが分かるの!?私と彼が付き合ってなくても今のあんたに彼を愛する資格はない!」とニキータは激怒します。ニキータは思わず号泣し、ゾーショウはずぶ濡れのまま店を立ち去ります。

後日、ゾーショウは以前離婚相談に来た依頼人のソンとお茶をしていました。家庭の不和もなく30年も連れ添った相手と離婚を決断した理由を尋ねるゾーショウに、「ふと突然離婚したいと思ったの。彼との時間は30年で終わったのよ」と言うソン。「あらゆる方法を試してみたけれど、もう愛していないと気づいたの。かつて愛したその人はもういないの」と言う彼女にこれからの計画を尋ねると、「気ままに新しいことに挑戦したい。自分のために生きていくわ。彼との思い出は心がちゃんと覚えてる。それで十分よ」と楽しげに言います。
リーゴンはソンの夫・ワンから、「彼女は経済的に何も求めなかったが、私は道義的にもこうする責任があると思う。留学の夢を叶えるためにこの金は足しになるだろう」と、ソンに金を渡すように頼まれていました。自分で渡すように言っても、「あんなに離婚を望んだのだからこれ以上困らせたくない」と首を縦に振りません。「新たなスタートかも」と言うリーゴンですが、ワンは「普段から自分を見つめ直すべきだと思ったよ。今目の前にある縁こそが大事なんだ」とつぶやきます。リーゴンは「離婚しても友達に戻ってくれるか」とゾーショウに尋ねられたことを思い出していました。

帰宅したゾーショウとリーゴン。恋の始まりから終わりまで、2人は思い返しながら苦しくなります。

ランイエンに来たインゾーは、店内に服が飾られていることに驚きます。今日は古着パーティーの日です。「イベントで店は大繁盛よ。やるわね」とエイミーは勇気を讃えて足早に立ち去ります。勇気が店の服を持って行ったのはこのためだったのです。勇気は「服に宿る記憶を君は背負って来た。俺はそれを整理して再発見してもらうのが服にとっても最善だと思ったんだ」と説明し、インゾーは「僕のためにありがとう」とはにかみます。「チャンスをくれる?」と尋ねる勇気に、インゾーは両手を広げて勇気を抱きしめます。照れるインゾーにキスをする勇気。ニキータは「どういうこと?」と店内の服を見回しますが、すぐにこれでいいと勇気にゴーサインを出します。
インゾーの部屋のベッドで眠る2人。勇気の腕枕で寝ていたウェイジエは、彼の寝顔にいたずらをします。2人はじゃれあい、キスをします。インゾーは「ありがとう」と言い、勇気は「今日は愛の言葉だけ言おうよ」と返します。「愛してる」と言い合いながらキスをする2人。

事務所に来たゾーショウはシンワンに退職届を出します。「若いうちに違う経験もしたくて」と言うゾーショウは、リーゴンに何も言わずに出ていくようです。シンワンは「息子から事情は聞いてるよ。幼い2人を腕に抱いた日を覚えてる。私にとって君は息子同然だ。君が決めたのなら全力で応援するよ」とゾーショウの背中を押します。ウェイジエに説明するなら自分も一緒にと言うシンワンに、「自分で決めたことだから」とゾーショウは固辞します。事務所内でリーゴンと会っても、「お先に」としか声をかけないゾーショウ。

ライライクリーニング店では、インゾーが腰を痛めていました。「何かあったら俺に言ってよ」と言う勇気に、「アドバイスを受け入れることにしたんだ。店を改装する。道具のことで怒ったけど本当は嬉しかったんだ。踏み出せずにいたけど、いい機会だと思う」とカフェスペースを作ることをインゾーは勇気に打ち明けます。勇気は「俺は株主で共同経営者で店主の夫だね」と嬉しそうにインゾーに抱きつきます。

店を掃除するウェイジエのもとに、ゾーショウが訪れます。「退職届を出した。数日前に決心した」と言うゾーショウに、「父さんやリーゴンのせいか?」と尋ねるウェイジエ。ゾーショウは口をつぐみます。
ウェイジエはゾーショウを座らせると、随分前にリーゴンが尋ねて来たことを打ち明けます。「説得しに来たのかと思ったら、リーゴンはお前と別れると言ったよ。なぜこうなった?リーゴン曰く、お前は家族を気にかけて誰も傷つけたくないと。お前は平然を装っているけれど心の奥にわだかまりを抱えて自分の中で消化しようとしていると…」「優しい奴だから告白を受け入れたけど、リーゴンとは兄弟だ。一生兄弟だ。元の関係に戻って、人生も元に戻す。ゾーショウが幸せなら他には何も望まないと言ったんだ」とゾーショウに伝えます。「お前なしで幸せになれるかよ」と涙を堪えるゾーショウ。

事務所ではリーゴンがシンワンに「呼び出されていました。シンワンはゾーショウの退職届を見せ、「心の声に従い、自分らしく生きてくれ」とリーゴンに言います。

ウェイジエは「やっと分かった。幸せは目の前にある。突然降ってはこない。自分で追い求めるものだ。俺のようになるな。後悔してほしくない。安心しろ。ずっと家族だ。お前が決めたことなら応援するよ。力になる」とゾーショウの手を握って伝えます。

思わず走り出すリーゴン。シンワンは退職届をちぎり捨てます。ゾーショウは走りながらリーゴンに電話をかけます。リーゴンも同じようにゾーショウに電話をかけていました。全力疾走した2人が着いたのは、別れ話をした野球場でした。リーゴンに微笑みかけるゾーショウ。

 

第12章 一致

<あらすじ>
鄭則守(チェン・ゾーショウ)と傅理躬(フー・リーゴン)は、お互いに思い出のグラウンドへ急ぎ走った。
鄭則守は「何度生まれ変わっても」と書かれたボールを受け取ると、人生最高のプレゼントだと傅理躬を抱きしめる。
来来(ライライ)クリーニング店では、カウンターに併設したカフェで簡英澤(ジエン・インゾー)がコーヒーを入れ、加藤勇気と過ごしている。

野球場で再会したゾーショウとリーゴン。リーゴンは「一生」と書かれたボールに書き足し、「十生」(何度生まれ変わっても)と変えて、ゾーショウに投げます。ボールをキャッチして微笑むゾーショウ。リーゴンは「ごめん」と謝り、ゾーショウは無言でリーゴンを強く抱きしめます。「俺の人生で最高のプレゼントだ」と言い、リーゴンにキスするのでした。

勇気の髪を結いて「お姉さんよ」と遊ぶリンリンに思わず笑ってしまうインゾー。インゾーが淹れたばかりのコーヒーを飲んだ勇気は「美味しい」と微笑み、インゾーも微笑み返します。リンリンは「恋愛中ね」と茶々を入れると、「パパを幸せにしてね」と勇気と指切りで約束をします。インゾーもリンリンと指を絡め、約束をします。リンリンの目を手で覆うと、彼女の頭上でキスする2人。

ウェイジエの店に集まった、ウェイジエとシュエチン、そしてシンワン。シンワンは「私から言おうか?」とウェイジエをせっつき、ウェイジエは「悪かった。君たちを責めたてるつもりはなかったんだ。どう対処していいか分からなかった。でも思ったんだ。2人の母親も子供の幸せを祈っているはずだと」と弁解します。リーゴンは「彼の幸せのために別れると言ったけれど、幸せは2人で作り上げたいと思ったんだ」とゾーショウの手を握り、「何があってもゾーショウのそばにいる」と誓います。顔を見合わせ、ホッとした表情を浮かべるウェイジエとシンワン。ゾーショウはリーゴンに「親父を励ましてくる」と言い、「この家をもっと良くするよ。ここには、シュエチンもシンワンおじさんもリーゴンもいる」とウェイジエの肩を叩き、みんなの顔を見渡します。ウェイジエは「急にいい子ぶるな」とたしなめ、「今日は冬至だから湯圓を作ったぞ」といそいそと厨房に向かいます。リーゴンと2人きりになったシンワンは、息子の手を握ると「幸せにな」と励まします。ゾーショウとリーゴンは出来立ての湯圓を食べさせあいます。

今日はゾーショウの誕生日です。一つ目の願い事だと言いながら、ライターの火をつけます。「一つ目は、リーゴンが俺に嘘をつかないこと。二つ目は、リーゴンが俺だけを永遠に愛して誰にも奪われないこと」と言うゾーショウに、「そんな事でいいのか?ニキータの件は誤解だよ」と返すリーゴン。「分かってる。彼女には今度謝るよ」と言い、「三つ目の願いは…リーゴンが一生俺と一緒にいてくれますように」と言うなり、火を吹き消し、リーゴンにキスします。
次はリーゴンの番です。「一つ目はみんなが健康で幸せでいること。二つ目はみんなが自分なりの幸せを見つけられること。三つ目は…」(ゾーショウがいつも幸せでありますように)と言い、火を消すとゾーショウにキスします。

事務所でリーゴンがリースを外していると、ジョンホウが忙しそうに仕事に出ていきます。慌てたようにゾーショウが帰ってきて、「案件はないはずだぞ」と咎めるリーゴンに、「これが恐妻家ってやつか。俺の浮気が心配?」とふざけるゾーショウ。職場でキスする2人に咳払いをするシンワン。仲がいいのはいいことだが、私には糖尿病になりそうだ…としょっぱい顔をします。
そこに出前を持って現れたのは、ウェイジエ。ゾーショウの2倍近い量の弁当に驚くリーゴンに、「痩せてるんだからもっと食え」と言うウェイジエ。「どっちが実の息子だよ」と文句を言いつつ、弁当はみんなで食べることになりました。

ゾーショウはリーゴンが持ってきた自分の私物をリーゴンの部屋にもう一度戻しにきました。白いバラは不吉だから捨てたぞと言うゾーショウに、「失った愛を取り戻せてよかった」と安堵するリーゴン。ゾーショウはリーゴンにキスすると、抱きしめます。「お前はあの席で朝食を食べて、ソファーで一緒にドラマを見て、初めて抱き合って寝て一夜を過ごした」と思い返すゾーショウに、「ベッドに”土”と書いてな」と返すリーゴン。「土じゃないってば!正は俺で負はお前だと教えてくれただろ」とゾーショウは笑います。「2人の愛は長く続くドラマでありたい。何シーズンも続いて、最後は必ずハッピーエンドになる」と言うゾーショウに、「100年続くドラマにしよう。100年かけて2人の思い出を振り返るよ」とリーゴンは誓います。
ゾーショウはリーゴンの目をつぶらせると、彼の前に跪き、「物語の主役になってくれ。完璧な物語ではなくとも、全力を尽くして心温まるシーンにする」と赤いバラの中から指輪を取り出し、「これからの人生をともに演じてくれますか?」とプロポーズします。リーゴンは立ち上がると、「もちろん」と言い、ゾーショウに抱きつきます。

「私には2人のパパがいます。パパはクリーニング屋の店主です。以前は変わり映えのない生活でしたが、スターに出会ってからは脇役ではなくなりました。パパには夢が生まれて、我が家はカフェを開きました。クリーニングとコーヒーのお店です。私が大好きな脇役パパとそのパパを愛するスターパパです。手を取り合って仲良く暮らしています」と作文を読み上げるリンリンに拍手をするインゾーと勇気。

燕尾服を着たゾーショウを見て、「似合う」と嬉しそうなリーゴン。「招待客リストに漏れはないかな」「写真カードは?前撮りが終わったら早く作らないと」と不安げなゾーショウに、リーゴンは「時間ならある」と安心させるように言います。結婚後は誰の家に住むのかと尋ねるゾーショウに、リーゴンは広い家に引っ越さないかと提案します。
「本当に結婚を?こんなに結婚を急ぐ必要があるのかわからないんだ。一緒にいたいけど、正直不安だ」と言うゾーショウに、「ウェイジエおじさんに相談しようか」と助け舟を出すリーゴン。しかし、「ダメだ。叱られる」とゾーショウは跳ねつけます。「結婚が近づいてくるほど不安で…お前を傷つけるかもと」と弱音を吐くゾーショウに、「お前が安心できる場所へ行こう」とリーゴンは返します。耳打ちされ、「よく思いついたな」と顔を明るくするゾーショウ。

ヘアメイクをするゾーショウ。「ずばり結婚とは?」とシュエチンに尋ねられ、「交際までが第一関門で、長く付き合うのが第二関門、結婚は言うまでもない。結婚という関門は覚悟が必要だ。完璧な自信がないとね」と演説のように返します。「今日だけは最高にイケメンよ」と憎まれ口を叩く彼女に、「2人ともやめないか」とウェイジエは呆れ返っています。
「リーゴン君を撮るわ」と拗ねるシュエチンの前に、燕尾服を着たリーゴンが現れます。でれでれと相合を崩しながら「さすが俺の夫だ」とリーゴンに近づくゾーショウ。「リーゴン君にとって結婚とは?」とシュエチンが尋ねると、リーゴンは「本当のスタートさ。結婚という契約には責任が生じるけど、結婚するだけなら簡単さ。難しいのは維持することだ。契約が苦痛に変わらないようにね」と返します。他の人に乗り換えたら?とふざけるシュエチンを小突くゾーショウ。いよいよ写真撮影の時間です。

ゾーショウとリーゴンは何度も角度を変えて写真を撮ってもらいます。疲れたと言うゾーショウに、「今からそんなことでは大変ですよ。後になって気づきます」と毒を吐くカメラマン。ウェイジエとシュエチン、シンワンがすごい形相でカメラマンを睨みつけたので、「早く結婚すべきだったと気づくということです!」と慌てて言い直します。
家族で写真を撮ることに。和気藹々と家族写真撮影は進んでいきます。

帰宅したらゾーショウとリーゴン。ゾーショウは披露宴の準備をしており、リーゴンは彼に飲み物を持ってきます。「プランナーに任せるべきだった」と弱音を吐くゾーショウに、「自分でやりたいと言っただろ。それに、楽しんでたから止めづらくてな」と笑うリーゴン。2人はじゃれあい、ベッドになだれ込みます。

披露宴はランイエンで行われます。着飾った勇気を褒めるインゾーに、勇気は「僕らの番はいつかな」と囁きます。インゾーは照れたように笑います。リンリンはバイオリンを披露するようで、「パパたちの式でも弾いてあげるね」と楽しげです。

同級生たちを呼んだので、リーゴンは揶揄われています。同級生のシャオエンはゾーショウの友人であるアジーを紹介されて、息を飲みます。妙な空気になりつつも、早速連絡先を交換します。

主役のゾーショウはなぜかまだ来ません。シュエチンは焦っています。ニキータは「夫が来なくて不安にならないの?」と揶揄いますが、リーゴンは平気そうです。ゾーショウは慌てて会場に駆け込むと、リーゴンとの仲を誤解したことを謝ります。
来賓に挨拶をと急かすウェイジエを先に行かせると、ゾーショウは「だいじなわすれものがあってね。俺たちの愛の証だ」とキーホルダーを取り出します。

クラッカーと歓声が鳴り響く中、ゾーショウとリーゴンは入場します。そして、神父の前で誓いの言葉を言い合い、指輪を交換します。「ずっとそばにいるよ」と言うリーゴンに、微笑みながら誓いのキスをするゾーショウ。はにかむ2人に、拍手の嵐が降り注ぎます。

 

番外編 質量保存の法則

<あらすじ>
結婚パーティーの後、簡英澤(ジエン・インゾー)と加藤勇気が鄭則守(チェン・ゾーショウ)と傅理躬(フー・リーゴン)のお祝いに準備してくれたホテルの部屋で、4人は過ごすことに。
泥酔した鄭則守は、式の写真の中に同級生の小魚(シャオユー)がいるのを発見。
小魚が傅理躬を好きだったと、傅理躬に絡み始める…。

式で飲みすぎたゾーショウは、勇気とインゾーに抱えられながらホテルに運び込まれます。勇気たちがホテルを予約しておいてくれたおかげです。リーゴンはゾーショウの靴を脱がせたりと甲斐甲斐しく世話をします。
酔って「次は僕たちの番だね」と嬉しそうな勇気をまとわりつかせながら、インゾーは「2人の馴れ初めは?」と尋ねます。「このキーホルダーさ」と掲げて見せながら、ゾーショウがそれをリーゴンの部屋で発見した時のことを思い出すリーゴン。経緯を話すと、「意外と激しいドラマがあったんだね」と勇気は楽しげです。

そんな時、リーゴンの携帯に式の写真が送られてきます。見るかとリーゴンか2人に近寄ると、ゾーショウが突然起きて携帯を奪い、写真を見始めます。すると「シャオユー?今アメリカにいるはずなのに…。そういえば、いつもお前のことを褒めちぎってた」と、シャオユーとリーゴンが隣り合っている写真を見て不思議そうに首を傾げます。と同時に、「あの頃のあなたはかわいかった」というメッセージをシャオユーがリーゴンに送ってきているのを見つけてしまいます。気まずそうなリーゴン。インゾーは2人を邪魔すまいと勇気を連れて帰ります。
シャオユーとは互いに好意があっただろと問い詰めるゾーショウを置いて、リーゴンはシャワーを浴びにいきます。

ゾーショウは夢の中で17歳の学生時代に戻ってしまいます。授業中に昼寝をしてしまっていたらしいゾーショウは、成績優秀でもみんなの邪魔をするのはいただけないなと言う教師に怒られます。教師に向かって、ゾーショウは「アメリカで俳優になったんじゃ…」と言ってしまい、面食らわれます。なぜ学生時代に戻ったのか分からないゾーショウですが、授業中に居眠りをした罰として放課後にトイレ掃除をすることになってしまいます。掃除を手伝ってくれるリーゴンにニヤつくゾーショウですが、「おじさんが待ってるぞ」と変な顔をされてしまいます。

後日、シャオユーはゾーショウの席を借りてリーゴンに分からない問題を尋ねていました。「リーゴンの将来は医師か弁護士ね」と褒めちぎる彼女に、「将来の夢は決まってないんだ」と答えるリーゴン。「2人はスーツが似合うから弁護士がいいわ」と言う彼女の言葉を聞いて、もしやそれで弁護士になったのではと勘繰るゾーショウ。仲良く飲み物を買いに行く2人は、明日ゾーショウも誘って映画でも観に行かないかと相談しています。リーゴンはゾーショウの好きな飲み物を渡し、尾行が下手だな、授業に行くぞと先導します。
その後も日直ゆえに2人で資料を取りに行くシャオユーとリーゴン。黒板に相合傘のように2人の名前が書かれていることに焦り、ゾーショウはシャオユーの名前を消して自分の名前に書き替えてしまいます。リーゴンの髪をいじって遊んだり、ポラロイドカメラでツーショットを撮るシャオユーに嫉妬するゾーショウ。リーゴンはシャオユーからポラロイドカメラを借りると、ゾーショウを不意打ちで撮って笑います。28歳の弁護士が17歳の高校生に嫉妬するなんてと自嘲するゾーショウですが、リーゴンは先ほど撮ったゾーショウの写真を大事そうに見つめていました。

仮装大会のビラを見つめるリーゴン。リーゴンは女装することになってしまい、明らかに気乗りしていません。それを見たゾーショウはリーゴンのために自分も似合わない女装をして参加します。実はこの女装はリーゴンにとってかなり嫌な思い出だとゾーショウは知っていたのです。2人の写真を撮り、「お幸せに」と笑うシャオユー。リーゴンに化粧をしてやると言いながら抱きつき、笑い合う2人。

それから時間が過ぎ、誕生日プレゼントを交換し合う日になります。ゾーショウはリーゴンから本ではなく、彼が隠していたキーホルダーを奪い取ります。俺が正でお前が負だと言い、「二つを合わせたら愛する人と永遠に結ばれる」とゾーショウはリーゴンにキスをします。

そこでゾーショウは、28歳の弁護士として目を覚まします。リーゴンの名前を譫言で何度も呼んでいました。二日酔いを心配するリーゴンを抱き寄せるゾーショウ。「夢だったのか」とつぶやき、「シャオユーのことは悪かったよ」と謝ります。「復縁した日に渡し合ったものを覚えてるか?”何度生まれ変わっても”だ」とリーゴンに言われ、ゾーショウははにかみます。
リーゴンは披露宴で泥酔しているゾーショウの写真を見せながら、「シャオユーが仮装大会の写真をくれた」とリーゴンだけが女装している写真を見せます。
ゾーショウは「高校時代の夢を見た。18歳の誕生日のお前にキスしたよ」と笑い、リーゴンは「高校生相手はまずいだろ。28歳の俺じゃ満足できない?」とゾーショウを押し倒してキスします。ゾーショウはリーゴンを押し倒し返すと、何度もキスします。
リーゴンの携帯に入っている女装の写真は、いつの間にかゾーショウも女装している写真に変わっていました。

ーー運命を信じますか?
4人の物語で私たちは運命を共にしてきました。視聴者の皆様と全ての関係者に支えられ、物語を完成できたことに感謝申し上げます。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

美男子だらけの眼福すぎる最高BLドラマでした…!!
台湾BLは王道なラブロマンスを描くのが上手いと常々感じていましたが、今回もその最高値を叩き出していましたね…☺️💕BLあるあるが散りばめられつつも、都合がいい展開ではないのが好みでした💕
愛に関する問答がたくさんあって、噛みしめるほど滋味を感じられます。深い。
ゾーショウとリーゴンの体格差(リーゴンも女性と並ぶとかなり背丈はあるし筋肉質なのに、ゾーショウがアスリート並みにがっちりしてるので、相対的に華奢に見えるという)、性格の違いがめちゃくちゃ刺さって、貪るように毎話観てました!!

小錦あや
小錦あや

ハオ・シーさんって山崎育三郎さんと似てませんか?若かりし日の山崎育三郎さんという感じがします。
あと、主要カプのうち1組に日本人(日本語はほぼ話せないけど)がいるというのもなんだか親しみを覚える嬉しいポイントでしたね。「おはよう」とかところどころで日本語が出てくるとニヤニヤしちゃいました。しかし、勇気さん役のキレイ・チェンさん、顔がマジで綺麗すぎる。彫刻かと思いました。
インゾー役のマット・リーさんも、ダサい服やメガネで内気な店主役を演じてはいましたが、素顔の美しさが隠しきれてませんでしたね。勇気とのキスシーンで、横顔の綺麗さに思わず声が出ました。
スピンオフで勇気とインゾーを主役にしたドラマが生まれないかな〜と期待してしまいます。

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

THE・王道展開。なのに、涙とときめきが止まらない。これはひとえに、演出の巧みさと俳優さんたちの演技の素晴らしさに理由があると思います。
ハオ・シーさんの目の演技、素敵でしたね。言葉少ななリーゴンなだけに、言葉以外のところの演技が試されるなと思いながら見ていましたが、演技力の高さを感じさせられました。
マックス・リンさんの、太陽のような明るさも、見ているだけで元気になりました。それだけに、2人が別れた時の演技は、見ているだけでつらくてしんどくて…。頬を伝う涙が美しかった。
もう一回頭から観たいなあ。

今回3人が見た「正負之間~Plus & Minus」は、Amazonプライムビデオ、Huluで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

引用:正負之間~Plus & Minus」公式サイト | SPOエンタメ倶楽部

 

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