桑原水菜先生「炎の蜃気楼メモリアル」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
臣下の直江信綱の生まれ変わり×上杉景虎の生まれ変わり のお話。
<あらすじ>
超ロングシリーズ「炎の蜃気楼」のファン待望のスペシャルブック!
未収録作品6編のほか、年表、ミラージュ紀行、キャラの秘密、シナリオなど、大充実のメモリアル編。
こんな人におすすめ
- 「炎の蜃気楼」シリーズが好き🔥
- ドロドロの愛憎主従BLを堪能したい🥺
- 直江×高耶(景虎)のR18描写が読みたい📖
ネタバレ感想
捨てられた猫のように
高耶の「おふくろなら呼ばなくても気づいてくれると期待して、部屋の笑い声がなくなり明かりが消えても一晩中玄関の前に立ってた。凍死すんじゃないかってくらい寒かったけど、朝までずっとそこにいた。涙も出なかった」に号泣しました。
お母さんならきっと自分に気づいてくれると期待する子供のいたいけな期待…それが痛いほど感じられる告白で、高耶の心の柔らかい部分を見せてもらっている喜びと哀しさで情緒がぐちゃぐちゃになりました🤦♀️
しかし、「俺を求めて」「今夜はしたくない」って、もうこの2人経験済みなんですか!?!?!?ガタタッ
直江が高耶の右乳首を舐めるシーンは思わず身を乗り出して読みました🤤❤️
捨てられた猫のように2
「にゃんこー!!!」って叫びながら迷子の子猫を探す高耶がかわいすぎました。
自分を捨てた母親の気持ちが今なら分かると直江に素直に話していたのも愛おしくて…これは直江も可愛がりたくなるよなあとしみじみ思いました。
直江も言っていたけれど、高耶は他者の痛みが分かる優しい子ですよね。大好きだ…😭✨
Decadent Eve
高耶が邪魔者扱いされるのを怖がるさまが哀しくて可愛くてぎゅっと抱きしめたくなります。わざわざ長野から東京へ直江のために食材を買い込んできたのも、本当は一生懸命考えて来たんですよね。
高耶と直江が暖かな食卓を囲んでいる…それだけで胸がいっぱいになりますね。高耶の肉じゃが、食べてみたいなあ。
食べながらうつらうつらしてる高耶、子供みたいで可愛いです。
と、そんな平和なことを思っていたらまさかの直江の「お××ぽ、入れて欲しいって言って」「何度イけるか数えて手帳に書いてあげる」に咽せました。直江ええええ!!!!
直江に怒っても結局ベッドルームの鍵を開けてあげる高耶、愛おしすぎる…🤦♀️
ここで直江がまた無理に襲わないところも好きです。2人の絶妙な距離感〜!!!(悶え)
炎の蜃気楼ドラマシアター(シナリオ編)
①ミラージュ・ストリーム
「夜の便、特に最終便は悲しい想いをいつもより多く乗せているから翼が重い」なんて、ロマンチックな直江っぽいですねえ。うっとり。
さらっと高耶をナンパしてるところに笑いましたw
直江×制服姿は合いすぎる…!
②四万十日記
直江の、かつては自分も死んでいない者=「大地に受け入れられている」感じがして妬ましかった…という感想が面白かったです。大地に受け入れられている、かあ…。
それにしても、野球に興じる高耶の部下たちが微笑ましかったです。みんな楽しそうでほっこり。
誕生夜
直江→高耶の詩でしょうか。
「眠るあなたの吐息に火を灯す」「唇移しにする血と子守唄」が意味深でゾクッとしました。
信仰
「正義とは多分、世の中を見栄えよく並び立てるものではない。どんな悪を犯しても、信じ続けることのできる、目に見えない信念だ」にぐっときました。
直江→景虎への感情は、「宗教」というのが一番近いのかもしれませんね。
氷結の夜
ヒェーーッ高耶が外で乳首を弄られている…!!!しかも睾丸まで!!!
「今夜誘ったのは、あなたのほうですよ、高耶さん。わたしは”男”です。今夜は、正気のまま、狂わせて…、あげる」とか、直江エッチすぎます…ウオオオオ滾る…!!!
なんてことだ…フェ、フェラまで…!
とはいえ、直江はずっと景虎を愛することで自分が敗者となることに苦しみ続けてますね…。なぜここまで頑なに直江は自分が愛を返されないことを望むんでしょうか?
愛しあえればそれが相手を屈服させた証になるのでは?🤔💭
どんな犠牲も厭わず前だけを見続ける景虎をこそ愛してるってことでしょうか。
まさか本番までするとは…あ、青姦…!!
景虎と直江は体は重ね合っても、重ねるほど心が離れていくような関係ですね…2人の心は永遠に交わることはないのだろうか…。
Northern Cross
凛とした佇まいは景虎だけど、無邪気な内面は高耶…このギャップに直江だけでなく読者の私も思わずにっこり。満点の星にはしゃぐ高耶、かわいいです。
「俺に勝ちたいか」「俺を越えたいか」「俺を抱きたいか」そして、直江からのキス…ロマンチックでしたね…(感嘆)
自分を超える存在だから愛していると勘違いしているだけじゃないのか、結局お前は自分しか好きじゃないんじゃないかと言う景虎に対して、そうかもしれないが景虎がいなければ自分の何もかもに意味がないように感じるのは愛している証ではないかと言う直江。
直江の愛って何なんだろうなあとよく分からなくなります。例えば高耶の、妹への無償の愛とは確実に性質の違う、打算や欺瞞に満ちた愛…憎悪の方が時に大きい、不思議な愛ですよね。
聖痕
視姦されながら自慰ってプレイも最高なんですけど、それ以上に神なのが直江の言葉責め!!!!
アナルの皺を数えてあげようかとか…ヒィ〜エッチ〜〜(号泣)
「俺は、あなたを愛したことを歴史に残すために、生を与えられた気がする」
「気持ちよくさせてあげるから、感じなさい。今夜は死ぬほど猥雑に抱いてあげる」
「死ぬまで犯したい!あなたを犯せるなら、もう何も欲しくない!」
「あなたが朽ちるまで、朽ち果てても、あなただけを追い続ける」
この怒涛の名言の数々よ…感嘆のため息がこぼれます。もし景虎が死んでもなお愛し続けることで自分は「時代」を生む、自分は景虎のための殉教者でありもはやあなたを存在させるための一部だと言う直江の理論がすごく面白かったです。
景虎がいるから直江がいる、直江がいるから景虎がいる。一蓮托生の存在だからこそ愛憎が煮詰まっちゃうんですね。
うーん、この2人因縁深い。この関係を書き上げる桑原先生の熱量の高さにしみじみ感動します。
まとめ
直江×景虎尽くしの贅沢な一冊でした。
こんな濃い肉体関係があったのか…!!と喜びで震えると同時に、精神的にもこんなに複雑に絡み合っていたのかと、2人のことを再発見した気持ちです。
はあ〜本編ではシリアスなシーンばかりだったので、本作中で勝ち負けを競いながらも愛してると甘く言い合う2人はかなり貴重でした❤️
何度も読み返して、炎の蜃気楼沼に浸りたいです😚❤️