葵居ゆゆ先生「黒豹王の寵愛マーマレード」から、苦オレンジのマーマレードを楽しむお茶会シーンを再現してみました。
本作を知っている方も知らない方も、ぜひ見ていってくださいね😆✨
「苦マーマレードのお茶会」とは?
派手な容姿のせいで街の人々からは疎まれ、養父からはDVを受けながらも生活費を必死で稼ぐリノ(受け)は、街で偶然出会ったマウリシオ(攻め)から思いもかけず愛され、後宮に入ることになります❤️
しかしこれまで疎まれて育ったため、マウリシオからの愛情に戸惑うリノ😢💦
身分違いの自分はマウリシオの愛には応えられないと、思い詰めます。
そこで、リノはマウリシオが自分ではなく後宮にいる貴族の女性たちに興味を示すきっかけを与えようと、苦マーマレードを振る舞うお茶会を開きます☕️
マウリシオはリノに敵意を剥き出しにする女性たちに対し、「私にはリノ以外を愛することはできないから」と、後宮にいた全ての女性にそこから去るよう静かに諭す胸熱なシーンが、「苦マーマレードのお茶会」です😭❤️
このときめきを舌でも感じたいので、この時みんなが食べていたビスケット、チーズ、白ワイン…を再現してみます!
苦マーマレードのお茶会の考察
お茶会に必要なものは
- 紅茶
- ビスケット
- 苦マーマレード
- チーズ
- 白ぶどう酒
の5つです!
それぞれ作中で食べられていそうなものを描写から想像し、探してみます。
苦マーマレード
苦マーマレードは日本での自作が不可能なので、tiptreeのマーマレードに決定!
苦マーマレードの自作奮闘記については、こちらの記事をどうぞ🍊
ビスケット
国王であるマウリシオの口に入るものは料理人が手作りしているだろうと思い、スペインで親しまれているビスケットのレシピを探します。
ヒットしたのは3つです。
②Polvorone(ポルボロン)
③Mazapane(マザパン)
マンテカードとポルバロンはスペインの有名なお菓子だそう。
マザパンはトレドの伝統的お菓子ですが、どうも単体でも相当甘い模様。それにビスケットではありません。
前者2つを作ってみます!
蛇足ですが、スペインでは朝にビスケットを食べる習慣があるそう。市販のビスケットにはいろんな種類があるようです。
一番有名なメーカーは老舗のgullon。
カルディ、成城石井、楽天では見つけられず、Amazonに時々売っていることがあります(2022年11月現在は見つけられませんでした…)。市販のもので再現したい方はgullonのビスケットを使うと良いかも。
紅茶
紅茶も探してみましたが、どうもスペインの方々は紅茶よりもコーヒー、ハーブティーがお好きなよう。
でもあえて紅茶で探してみます。
タイフーとPGというメーカーの紅茶が有名なようです。
スペインではハーブティーにはちみつを入れるのが主流らしいのですが、そんな中、スペインの老舗はちみつメーカーが紅茶を作り、高い人気を博しているとのことで…タイフーとPGは庶民派の紅茶なので、お茶会の紅茶ははちみつ紅茶で決定!
チーズ
調べてみると、スペイン産チーズは膨大な種類がありました。
しかしその中でも、作中に書かれていた「白いチーズ」に一番近いのはケソマンチェゴと推測。
有名なチーズですし、色も白っぽいです。
これに決定です!
白ぶどう酒
白ぶどう酒、つまり白ワイン!
料理ではなくスイーツと合うワインを探します。
スイーツには甘いワインを合わせるのが定石。
また、マウリシオが住むアルハンブラ宮殿はアンダルシア州にあるので、アンダルシアのワインを調べてみました。
アンダルシア州はシェリーが有名で、白ワインはあまり有名ではないそう。
白のシェリー酒(甘口)を探します。
すると、2004年に執り行われたフェリペ王太子のロイヤルウエディングで振る舞われた極甘口の白のシェリー酒を発見。
これに決定です!
ポルボロンの作り方
参考レシピ
材料(4人分)
- 中力粉…45g
- 生のアーモンド…23g
- バター…36g
- グラニュー糖…38g
- シナモンパウダー…0.3g
※アレンジ
17グラムの粉砂糖とシナモンパウダー少々を組み合わせ、冷めたらクッキーにかける。
手順
1.176度にオーブンを余熱します。
2.オーブンパンに中力粉を広げます。
3.中力粉をオーブンで8〜10分間焼きます。均等に熱が通るように時々かき混ぜます。焼いた中力粉は一旦脇によけておきましょう。
4.生のアーモンドを8〜10分間、色が変わるまでオーブンで焼きます。
5.アーモンドを取り出してフードプロセッサーに入れます。アーモンドが粉状になるまで粉砕します。
6.オーブンの温度を121度まで下げます。
7.大きなボウルにバター、砂糖、シナモンを入れて混ぜます。
8.7に小麦粉と挽いたアーモンドを加え、すべての材料をよく混ぜます。クランブルのような見た目になるはずです。
9.生地をボールのように成形します。
10.麺棒で生地を平らにし、1.3cmの厚さにします。クッキーカッターなどを使ってクッキーを切り取ります。
11.生地が崩れやすいので、へらなどを使ってキッチンシートに慎重に移動します。
12.25〜30分間焼きます
13.クッキーを冷やしてから取り外します。熱いうちにそれらを移動すると、ぼろぼろになります。
モンテカードの作り方
参考レシピ
材料(4人分)
- バター…26g
- 植物油…10g
- グラニュー糖…16g
- 卵黄…4g
- アニス…4.2ml(小さじ1弱)
- レモンの皮…2.3g
- レモン汁…1.5g
- シナモンパウダー…ひとつまみ
- 中力粉…42g
- 重曹…ひとつまみ
- 卵白…1.4g ※牛乳で代用可能
手順
1.オーブンを162度に余熱します。
2.ハンドミキサーで、オイルとショートニングを混ぜ、さらに砂糖を入れて滑らかになるまで混ぜます。その後、卵黄、アニス、レモンの皮、レモン汁、シナモンパウダーを入れて混ぜます。
3.中力粉を入れ、重曹も入れます。生地が柔らかく滑らかになるまでよく混ぜます。
4.スプーンを使って生地を掬い、くるみ大の大きさにまとめます。生地がべたついていたら、30〜60gの中力粉を加えてください。
5.ベーキングシートの上にくるみ大にまとめた生地を置いていきます。生地を押しつぶし、平にします。卵白をクッキーの表面に塗り、艶出しします。
6.だいたい15〜20分ほど焼きます。焼き上がってから5分ほど置いた後、クッキングシートから取り外します。
感想
苦マーマレード
すっっっごく美味しかったです。大好き。
オレンジのジャムってそんなに好きじゃなかったんですが、これならどれだけでも食べたいです。苦味が絶妙なんですよ…!!🥺✨
食べ始めた時は「甘さ控えめだな〜」って印象なんですが、食べ終わりくらいから食べ終えた後に口の中に渋み、苦味が残るのが特徴的。
マーマレードとチーズを一緒に食べると、マーマレードの苦味を濃厚なチーズがまろやかに包んでくれて、後にはチーズのコクとオレンジの爽やかさが残ります。
甘ったるさが全然口の中に残りません。甘いものを食べても、口の中がすっきりしてる!!!🤭✨
一番おすすめの食べ方は、ビスケットにマーマレードとチーズを乗せて食べる方法です。
ゴロゴロとした果肉を噛むとじゅわっと出てくる甘味と苦味。それにチーズのコクが加わって、口の中が複雑なうまみでいっぱいになります。
甘いものが苦手な人にぜひ薦めたい逸品です!
ビスケット
①ポルボロン
ボロンボロン…じゃなく、ポルボロン。めっちゃくちゃ崩れやすいです!😂w
これは私が作り方を失敗したんじゃなく、そもそもこういうボロボロしたお菓子なのだそう。
「食べにくい時は包み紙でギュッと握って食べる」と知って、世界にはいろんなお菓子があるんだなあ…!と目から鱗でした😆✨
②モンテカード
えーん!!失敗です!!なぜかとても水っぽくなってしまって、広がっちゃいました。卵の代わりにバターを使い、溶かしすぎたのが原因かな?😢
でも、味は素朴でとてもおいしかったです😋❤️
紅茶(はちみつ紅茶)
想像以上にはちみつ味でした!!😳🍯💥
飲んだ瞬間、紅茶の茶葉の香りよりも先に、ふんわりはちみつの甘い香りが口から鼻に抜けていきます。
実際に甘いわけではないんですが、お茶請け不要なくらい甘い香り!不思議な紅茶です!!
チーズ(ケソ・マンチェゴ)
めっっちゃくちゃ美味しい!!!
羊の乳を使ったチーズなんですが、この絶妙なクセがたまりません。
しかも濃厚!!
普通のチーズに比べて脂肪分が高いそうですが、たしかにコクが桁違いです。
ジャムと一緒に食べると贅沢な味わいが口いっぱいに広がります。たまらん…!!!
白ぶどう酒(ペドロヒメネス)
粘度が高いので、爽やかに飲むにはしっかり冷やすのがいいようです。
夏だと、飲む20分前に冷蔵庫から出すのが良いそう。冬なら30分くらい。
たしかに、キンキンに冷やして飲むと喉が痛くなるくらいの甘さが少し緩和される気がします。
調べてみると、黒蜜やあんこっぽさがあるので、バニラにかけて食べたり、くずきりにかけて食べたり、そのまま、ブルーチーズと食べるのが推奨されていました。
余ったら、バニラアイスにかけて食べてみようっと🍨✨
まとめ
「苦マーマレードのお茶会」を再現しようと調べているうちに、スペインの食文化、特にチーズとワインについて詳しくなれました!🧀🍷
それに、再現したお茶会の献立を食べながら、「これはあの産地、あの動物から作られたもの…」と思いを馳せて、スペインに旅をした気分になれてとても楽しかったです🇪🇸
溺愛攻め・マウリシオと健気受け・リノの甘く優しいラブストーリー「黒豹王の寵愛マーマレード」、ぜひチーズやワインを片手に楽しんでほしいです☺️❤️