アニメ「魍魎の匣」のネタバレ感想|小説家探偵が難解な連続バラバラ殺人事件を解決する物語

アニメ

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今回観るのは、映画化・舞台化もされた、第49回日本推理作家協会賞受賞作の「魍魎の匣」

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ


名探偵・中禅寺秋彦 のお話。

<あらすじ>
元映画女優・美波絹子の妹・加菜子が何者かにさらわれた。

その背景には、八王子で起こった連続バラバラ殺人事件と、「御筥様」を祀る宗教の奇妙な噂、箱型の建物とのつながりがあり…。

憑き物落としの京極堂、小説家の関口、刑事の木場、探偵の榎木津らが事件を追う!

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こんな人におすすめ

  • 京極夏彦作品が好き!
  • CLAMP作品が好き!
  • 和風ミステリーが大好物❤️

 

 ネタバレ感想

第1話 「天人五衰の事」

<あらすじ>
昭和二十七年、私立の女子校に通う楠本頼子は年老いて醜くなっていく母・君枝に憎悪をつのらせる一方で、聡明で美しい憧れのクラスメイト・柚木加菜子に魅了され、感化されていく。

ある日、なぜ自分のように貧しく父親もいない子と付き合うのか、と尋ねた頼子に対し、加菜子は奇妙なことを口にする。

「君は私の、そして私は君の生まれ変わりなんだ。」

加菜子の「太陽は生命を与える、月の光の中でだけ人は死に近づける」「私たちは生まれ変わり、死に変わり、永遠に巡って今のままなのさ」は、聞きながらゾッとしました。

永遠と死を同時に求め、自分だけは老いない・永遠の美しさこそ最高なのだと理解できない周りの者は皆愚かだと選民意識に浸っている…こういう思考の行き着く先は自殺しかないのではなかろうかと感じました。

頼子は加菜子にニキビができているのを見て、「これは私の加菜子ではない、加菜子は私の理想どおりでなくてはならない」と憎悪を感じ、車線に落として殺そうとしたんじゃないでしょうか?🤔

君枝の「ずっと美しいままなんて魍魎だよ!」と、頼子母の恋人の「人形というのは人の魂を入れる箱なんだよ」が怖かったです。

1話目からいきなりタイトルの意味に踏み込んできたけれど、これからどうなるのか…?

 

第2話 「狸惑わしの事」

<あらすじ>
加菜子をはねた電車に偶然乗り合わせた刑事の木場修太郎は、泣きじゃくる頼子から事情を聞く。

病院には、増岡と雨宮、加菜子の姉の柚木陽子らが駆けつける。

加菜子の深刻な容態を知った陽子は、懇意にしている名外科医のもとへ加菜子を移すと告げる。

加菜子が何番目に死ぬかによって、誰かが利益や不利益を得る関係性があったんですね🤔

そして最後に関口たちが見た、陽子と美馬坂と、三階建ての建物くらいの巨大な箱の謎とは?

 

第3話 「羽化登仙の事」

<あらすじ>
加菜子を乗せた救急車は、箱形の建物—美馬坂近代医学研究所へと到着する。

美馬坂の手術を受けた加菜子は、この夜奇跡的に命を取り留める。

暫くして、加菜子を誘拐するとの脅迫状が陽子の元に届く。

木場は、頼子から「黒服に手袋をした男が加菜子を突き落とした」という新たな証言を得ますが…これ、本当かしら?

普通どれだけ非日常的な状況でも、他殺かどうかはすぐ思い出せそうですよね。

それに、加菜子のニキビを天人五衰の兆候と話したのは、無意識に自分の犯罪を正当化するため…かなと予想しています。

陽子はなぜ遺産相続人ではないんでしょうか?「美馬坂の研究所、あの箱に入ると出られなくなるらしい」とみんな口を揃えて言うのはなぜか?

頼子・木場と入れ違いに美馬坂が医療テント内に入ると、加菜子がベッドの上から忽然と消えていたのも…怖すぎます。一体どんなトリックを使ったんだ?

そして「魍魎が」と錯乱する君枝を「みんな愚かだわ」と侮蔑し、死ねば良いのにと淡々と話す頼子…。謎が多すぎる!

 

第4話 「火車の事」

<あらすじ>
加菜子が消えた。

程なくして医師・須崎の他殺死体が発見され、雨宮は謎の失踪を遂げる…。

その頃、関口は編集者たちと新鋭作家・久保竣公と、武蔵野周辺で頻発しているバラバラ事件のことについて話を聞いていた。

みんな「火車のせい」って言いますねえ。

というか相模湖で見つかった両足とは別人の右腕2本が出てきた、連続殺人事件と加菜子の失踪事件の関連性はあるんでしょうか?🤔

青木によると、「バラバラ事件の被害者の周辺には、手袋を嵌めた男の目撃情報がある」とのことでしたが、頼子の証言とも合っているのがなんだかもやもや。

加菜子を殺したのもその男なのかな…私はいまだに頼子が怪しいと思うのですが。

美馬坂はフランケンシュタインを作れる、つまり死なない兵士を作れる…。ということは、首だけの少女を生かすこともできるということかしら?

 

第5話 「千里眼の事」

<あらすじ>
“千里眼”を持つ探偵・榎木津礼次郎のもとに、弁護士の増岡が調査依頼に来る。

その内容は、“柚木陽子の娘・加菜子を捜して欲しい”というものだった。

一方、関口は、三鷹の御筥様を潜入取材して失敗したという鳥口から話を聞く。

いよいよ京極堂の登場!!

そして千里眼が使える榎木津も登場!!

鳥口は連続殺人事件を調べるうちに「御筥様」という新興宗教に行きつき、事件に関わりがあるのではと言っていましたが…ウゥッまた「箱」だ…😨

加菜子の死ぬ順序が重要なのは、彼女が大富豪である柴田耀弘の唯一の直系(孫・柴田弘弥の私生児)で、遺産相続するかどうかが問題だからだったんですね。

加菜子が手術を受けている時、なぜあんなに増岡が彼女の生死を気にしていたのか、榎木津のもとに彼女の行方を尋ねにきたのかやっと分かりました。

 

第6話 「筥の事」

<あらすじ>
初対面の鳥口の幼い頃のことを、まるで千里眼のように言い当てた京極堂。

神社の神主で陰陽師でもある京極堂の優れた観察眼・推理力・知識に、鳥口はすっかり心酔する。

そんな鳥口は、ある男から編集部に「御筥様の信者リストを売りたい」と密告があったこと、更に、御筥様の周辺取材をして得た情報を京極堂たちに聞かせる。

京極堂の推理が冴える回✨

鳥口の勤める新聞社に、御筥様という新興宗教の信者リストを売りにきた者がいたという話でしたが…それ自体は犯人の手引きじゃないよな…?と不安でいっぱいです。

鳥口が調べたところによると、御筥様の教主は、以前、箱職人だった寺田兵衛。

先祖伝来?の箱の中に「魍魎」と書いた紙が入ったものを見て以来、兵衛は人が変わったように宗教活動をはじめたと。

御筥様の教えは、「心に囲いを作るとそこに影ができ魍魎が溜まる」「清貧であれ」ということ。

箱を買えとは言わないが、信者は清貧であろうと喜捨を喜んで行うが、喜捨したことで(御筥様のご加護が欲しい)という悪しき心が生まれるのでまた清貧であろうと喜捨をして…の無限ループという。ひええ…宗教怖い。

 

第7話 「もうりょうの事」

<あらすじ>
“心に囲いを作ると魍魎が湧く”というのが御筥様の教えと説明する鳥口。

そして、御筥様の教主が連続バラバラ事件の犯人ではないかと推測。

そして鳥口が見せたのは、警察の内部資料である失踪少女の一覧だった。

鳥口は、事件の被害者の可能性が高いのは13人で、その内の7人が御筥様の信者の娘だったと。

しかも、喜捨額が少なくなったら殺されてる…御筥様と事件の関わりは絶対ありますね…!

京極堂は、清野が持ってきた帳簿の情報を「こっそり」警察に流すようにと指示していましたが、警察にそのまま持っていくのは清野の本意ではないからでしょうか🤔

ちょいちょい関口くんの言動が箱に執着した殺人犯めいてるんですけど…まさか?

いやしかし新進幻想小説家・久保竣公の「匣の中の娘」のとおりに事件や犯人の思惑が進んでる気がするんですが、久保竣公が犯人?もしくは彼の作品に感銘を受けた熱烈な信者とか?

 

第8話 「言霊の事」

<あらすじ>
関口がバラバラ事件の検死を担当した監察医の里村を訪ねた日、木場もそこにいた。

木場の目的は、バラバラ事件の被害者に加菜子がいないかを確かめること。

里村は、加菜子誘拐事件発生の前に発見された相模湖の死体以外は、血液型が違うため別人だと断定する。

里村は犯人が「殺すため」ではなく「バラバラにするため」に少女たちを殺したのではないか、とも話していましたね…。

うーん、分からん。なぜバラバラにする必要があったんでしょう?

榎木津、頼子を行かせてよかったんでしょうか!?

頼子はあの黒服の男に声をかけられていたのに…。榎木津は一体どこまで見えていて、どこまで見えていないのか?🤔

久保の、箱いっぱいの部屋で、これまで切断された少女たちはどうなっているのか…。

 

第9話 「娘人形の事」

<あらすじ>
関口と榎木津は君枝を訪ねるが留守だと知り、近くの喫茶店で若手新進小説家の久保竣公に出くわす。

加菜子を知らないと答える久保に、加菜子の写真を見せると激しく動揺する…。

まもなく関口と榎木津は、自宅の鴨居で首吊り自殺を試みていた楠本君枝を発見する。

榎木津は君枝に、頼子の身の安全を図るように忠告しますが…時すでに遅しですね。

君枝が家にこだわる理由は、娘に何か一つでも残してあげたいという気持ちから…。

君枝が頼子にそれを話せればよかったんですが、頼子がひねくれすぎてるからきっと、生きててもお互い腹を割った話なんてできなかったですよね。お互いに素直になりきれないまま死に別れてしまった…。

木場は陽子に嘘の証言の真意を問いますが、陽子は加菜子を連れ去った犯人は雨宮ではない、と断言。でもそれなら雨宮さんはどこへ?

京極堂はバラバラ死体遺棄事件の犯人が久保であると断定!!!!!ヒュウ!!!!!

榎木津の爆走運転大好きですw

福本がぽつりと言う「頼子ちゃん、学校で嫌われてたんだな…」が胸に刺さります。頼子、加菜子の金魚の糞状態だったし、周りを馬鹿にしてましたもんね。

でも、頼子が死ぬまで律儀に加菜子に巻きつけられた糸を腕に残していたのが切なかったです。

しかも、あっさり死んでしまって、久保に「腐敗するのは汚れているからだ」とか言われて…。

というか、久保が異常に加菜子の写真に驚いていたのが気になります。しかも名前は知らないのに。なぜなんでしょう。

ああ〜そして最後に両腕発見…これは頼子のものですね…。

 

第10話 「鬼の事」

<あらすじ>
京極堂は、御筥様を作ったのが久保であると断定する。

更に、久保の猟奇的な小説の内容が想像の産物ではなく、実際の出来事であるとの見解も明かす。

まもなく、京極堂はその化けの皮を剥がしにかかる。

久保は御筥様の教主・寺田兵衛の息子だったんですね。

箱の中に息子の指が入っていることを言い当てられて、兵衛、へたり込んじゃった。

しかし、久保は気味が悪いですよね。親を操り、教師役をして楽しんでいたとは。

青木が久保を取り逃がしたのは痛かったですが、無数の箱が壁を埋め尽くす部屋ってのもゾッとしたし、箱の中に頼子の首が納められてしたのにもオエエってなりました。箱に取り憑かれた男、久保…。

でも久保のバラバラ死体が発見されたって一報には衝撃でした。えっ、どういうこと…?久保が黒幕ではなかった…!?

あと、これまでの箱に異常に執着する関口くんの様子は、久保の「匣の中の娘」を読んでて自己投影してる心象風景だったんですね。関口くんが真犯人かと疑ってたのでホッとしました。

 

第11話 「魔窟の事」

<あらすじ>
京極堂は、自分と美馬坂の関係を明かした。

京極堂は戦時中、陸軍の研究所だった例の箱型の建物内で、異教徒を国家神道に改宗させるための洗脳実験をやらされていた。

その時、美馬坂は、死なない兵士、人工臓器の研究に没頭していたという…。

美馬坂こそが久保を操っていた、裏の主犯なんでしょうか?

木場刑事は美馬坂が、加菜子を生かすために、他の娘たちの臓器を使ったと推理した木場は、真偽を直接質しますが…。彼を撃ったのか気になります。

にしては、陽子が持っていた加菜子への脅迫文とか、雨宮の失踪とか、まだ謎が多いです。

 

第12話 「脳髄の事」

<あらすじ>
関口、榎木津、陽子らが箱型の研究所に到着したのは、木場が美馬坂に向けた拳銃の引き金に指を置いた直後だった。

その場の状況を見た陽子は、美馬坂が自分の父親だと叫ぶ。

まもなく、京極堂が姿を見せたことから、美馬坂の研究所は、一連の奇怪な事件を解き明かす場となった…。

なるほど…美馬坂のこの研究所自体が人間の臓器で、久保は脳だけがこの研究所で生きているんですね。

加菜子は、陽子たちが金目当ての医師・須崎にそそのかされて、脳以外全てをバラバラにした…。

つまり加菜子失踪事件は、体などそもそもなくて、須崎が脳髄だけで生きていた加菜子の頭部を小さな箱に詰めることでみんなの目をくらませていた…。

しかも頼子は加菜子を車線に後ろから突き落としたわけですが、それは関口くんの小説に感化されてやったことだったと…。

ひえ〜〜登場人物全員の言動が絡み合ってこの難解な事件が作られたのか…。

 

第13話 「魍魎の匣、あるいは人の事」

<あらすじ>
京極堂は、ごく普通の若手の幻想作家だった久保を殺人鬼に変えた原因を明かし始めた。

夜行列車で久保は、匣入りの生きている加菜子の頭部を見せられた。

匣を持っていたのは、研究所から匣を持ち出した須崎ではなく、雨宮だった。

失踪していた雨宮さんの謎がやっと解けました!!!!!

実は雨宮は、陽子ではなく加菜子を愛していて、加菜子の手足は焼却路に保管されていたので、生きた腕にたびたび会いに行っていたと。

しかし、彼にとっては神にも等しい、加菜子の顔を持ってきた須崎と対面し、激昂して殺してしまった…。

それから、雨宮は加菜子の腕を湖に連れて行ったり、顔をどこか遠くへ連れ出したりしてデートを楽しんでいたんですね…こ、怖すぎる…。

さらに雨宮が電車でどこかへ移動する途中、久保は雨宮に加菜子の首を見せられ、それが自分も欲しくなって何度も殺人を繰り返したし、写真を見た瞬間驚いていたと。

箱の中で何日かは頭だけでも生きられるというのにもゾッとします。

加菜子の幻影に取り付かれた久保は次々と少女を殺し始めたけれど、少女の匣詰めにことごとく失敗した久保は、美馬坂のことを知り、研究所にやって来たと。

美馬坂は久保の希望に従って生体実験を行い、その頭部を匣に入れてしまった。

つまり研究所にいる全員が今久保の中にいるということ…オロロロ😨

でも久保は匣詰めの美少女が欲しかったはずなのに、どうして自分が入っちゃったんでしょうね?🤔

あと、①美馬坂が不老不死の研究に一心不乱だったのは、陽子が老いていく姿を嫌悪していたから ②加菜子は美馬坂との娘(父娘の近親相姦)は衝撃的でした…。

陽子は柴田弘弥の子供にしたくなかったから相続を拒んでいた、彼女の芸名が”絹子”と母の名前なのは、実の母の代わりに父に最初に女として愛されたかったという思いから…。

献身的に看病する父を罵倒する不治の病の母が憎くて、父を誘った…しかもそれに父も乗ったと。ウエッ。

そして最後は、屍を食う魍魎に、久保自身がなった…もはや美馬坂は人間としては死んでいたも同然だったから食らったということでしょうか。

中禅寺の「人を止めれば幸せになるのは簡単だ」が心に沁みます。たしかになあ。

雨宮は今も干物になった加菜子の首を大事に持ち運んで回っているというのが怖すぎます。

また新たな殺人鬼が生まれるきっかけにならぬよう、雨宮も早くお縄につきますように。

敦子の「書くことは日常に回帰すること」「多くの犯罪者は犯罪という非日常をおかしたあと、日常に回帰しようとする」は、壮絶な事件を見た後だからこそ、いろいろ考えさせられました。

そして、書くことで発散できるつきものと、取材することで得てしまう魍魎、どちらが先に溢れてしまうのか…。

記者、探偵業とは危うい仕事ですね…。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

最初から最後までずっと京極夏彦ワールドの中で踊らされていました…す、す、すごすぎる…京極先生の作品は初めて観たのですが、世界観の深さに圧倒されています…。

小錦あや
小錦あや

CLAMPさん原案のキャラクターたちがとても魅力的でした!

「xxxHOLiC」に近い世界観なので、すんなり入ってきます。

原作既読なのですが、アニメならではの場面展開のテンポの良さや音楽演出が絶妙で…舞台や映画も観たくなりました❤️

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

百鬼夜行シリーズは読破、本アニメも随分前に視聴していたのですが、改めて見ると「ここでヒントが出ていたのか!」と気付かされたり、以前の自分では分からなかった苦悩を共感することができて面白かったです。

何度見ても、名作は良いものですねえ。

今回3人が見た、「魍魎の匣」は、Amazonプライムビデオで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

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