「Chara Collection Extra2020」を読みました!
本作はChara創刊25周年バースデーフェアの全員サービス本です。
私は樋口美沙緒先生のパブリックスクールシリーズ番外編を目当てに応募したので、感想はとりあえずそれのみ書いておきます😚❤️
他先生の作品の感想も書きたくなったら、随時待機しますね✍️
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
樋口美沙緒先生の「パブリックスクール」番外編は、Charaレーベルの人気作品番外編を特集 したお話。
<あらすじ>
イーストン・スクールの平凡な生徒、オリバー・ウォレスは、メンベラーズのような、聡明な寮長になりたいと日々自己研鑽に励んでいた。
しかし、人種差別的な祖母や権力欲の強い父親の影響からか、メンベラーズが桂人をかわいがることをずっと疑問視していた。
だが、ある出来事をきっかけに、彼は桂人の秘めた賢さと優しさに触れ、自分を変える決意をするー。
こんな人におすすめ
- いろんな作家さんの番外編を読みたい!
- BL漫画も小説も、中堅〜熟練作家さんのファン
- BLは漫画も小説もどちらも好き❤️
ネタバレ感想
優秀で平凡な監督生の回想 「パブリックスクール」番外編
家柄はそこそこだけれど、成績優秀で人付き合いもうまいオリバー。
彼がメンベラーズに「なんであんなアジア人なんか」とうっかり人種差別的な発言をしたことから、全てが変わり始めます。
オリバーは祖母がレイシストなせいで無意識に桂人を馬鹿にしてるんですよね。「俺たちの学校の歴史があのアジア人のせいで汚された」とまで思っています。
メンベラーズはそんなオリバーに、「それが分からないなら君は一生寮長にはなれないだろうね。”親切な平和主義者”くん」と冷たい目で言い放ちます。
ヒュウ〜!!!!!!!メンベラーズ様大好き!!!!!!!
盲信しているメンベラーズからそんな風に言われて、オリバーは顔面蒼白w
しばらくは「なぜアジア人を庇うんだ」と憤ったものの、「メンベラーズがそこまで入れ込む何か秘密があるのか」と桂人の真似をし始めます。
ここがオリバーの賢いところですよね。ただ「あのアジア人め!」と八つ当たりするんじゃなく、ちゃんと「知ろう」と努めるところが生真面目だなと思いました。
そしてオリバーは知るのです。桂人が強者、弱者それぞれの弱さに寄り添い、細い糸を針の穴に通すように、繊細にケアをして回っていることを。
同室の生徒にいじめられていると被害者から訴えがあった時、桂人はいじめている側にも何かいじめをするトリガーがあったのではと探します。
そして、オリバー自身も桂人に労わられることで、寮長になりたいと野心を燃やし、安全地帯を探して隠れるような自分ではなく、本当になりたかったのは、「心に傷を持つ誰かの誰かの安全地帯」である自分だったのだと気づくのでした。
幼い頃、祖母の言葉の刃(人種差別的発言)から仲間を守りたかったし、祖母自身をも守りたかった…そう思い出して、オリバーは泣きます。
もうこのシーンはですね…私も泣かずにはいられなかった…。
オリバーが本当に自分がなりたかったのは何だ?と、桂人の優しさを通して気づいていく姿に、桂人の、人を導く光の強さを感じました。桂人はまるで人々を導く女神のようだ…。
最後はちょっとスタンの拗ねたようなかわいい姿も見られて笑ってしまいましたw
「曇ったメガネを磨いてみたら〜」のくだりがしっかり回収されていて、美しいシメでした🤓✨
樋口先生の文章こそ、どんな人も持っている弱さや柔らかい心に寄り添ってくれる…まるで桂人のようだなあと感じました。
ああ〜〜〜素晴らしかった…。
たった4〜5ページの中に、深い深い、傷ついた心を包み込む優しい物語が書き込まれていました。
本当に、読めてよかったです😭✨
来年もまた応募しよう…!樋口先生を応援し続けよう…!と改めて感じました🥺✨
まとめ
「パブリックスクール」シリーズの、「ツバメと殉教者」カプの番外編でした。
受け・桂人が普段下級生とどんなふうに接しているのか、どう見えているのかを下級生視点で見たことで、より桂人の聡明さや優しさを強く感じられました😭
これまでたくさんの苦しみを乗り越えてきた桂人だからこそ、強い人にも弱い人にも寄り添えるしなやかな優しさを持てるようになったんだなあとまぶしく感じます🥺✨
「パブリックスクール」シリーズファン、「ツバメと殉教者」ファンは必読です!!!!😭❤️❤️❤️