Chara2020年8月号を読みました!
各作品のおすすめポイントとネタバレ感想を紹介します。
- マミタ「ギンモクセイの仕立て屋」
- 緒芋みお「瑠璃色で君を飾って」
- 稲荷家房之介「Code:Leviathan」
- 原作:神奈木智/作画:二宮悦巳「災厄は僕を好きすぎる」
- 倫敦巴里子「本日、有休使います」
- カノンチヒロ「俺の推しがこんなにエロいはずがない!」
- 岡野夢子「スプリングドリーマー」
- 九號「羊の皮を着たケモノ」
- 高城リョウ「BODY-KILLER!」
- 松吉アコ「パンダフルライフ」
- 見多ほむろ「いびつなボクらのカタチ」
- 吉原理恵子&禾田みちる「幻惑(やみ)の鼓動」
- いちかわ壱 「リブート」
- 夏乃あゆみ「一人暮らし、させてください!」
- 鯛野ニッケ「寄宿舎の黒猫は夜をしらない」
- TONO「カルバニア物語」
- 秋葉東子「グッドルッキング」
- 三島一彦「アイドルと恋するとは思わないじゃん?」
- 未散ソノオ「どうしようもない僕の運命の恋」
- 今 市子「幻月楼奇譚」
- 原作:吉原理恵子/作画:円陣闇丸「二重螺旋」
- 山田まりお「シラフでいても意味がない」
- テクノサマタ(小説/月東 湊)「旅の道づれは名もなき竜」
- まとめ
マミタ「ギンモクセイの仕立て屋」
傲岸不遜な元メートル×閑古鳥のテーラー店店主 のお話。
<あらすじ>
祖父から受け継いだ仕立て屋は、今日も閑古鳥が鳴いている…思い悩む店主の元に、見知らぬ男が突然訪ねてきて!?
正反対の二人が織りなす、スーツ×スーツのアダルト・ラブ❤️
巻頭カラー。褐色肌のテーラー店主という設定が珍しく、心惹かれました!そして絵がうまい。
攻めの魅力的ながら傲岸不遜な性格が言動や表情から溢れ出ていて、お人好しで臆病そうな受けとの対比が面白いです。1話でいきなり受けの髪型が変わるのも衝撃的で興味をそそられました!次話も気になるー!
受けちゃんが刀剣乱舞の大倶利伽羅に似てるので、からちゃんを好きな人はぜひ見てみてほしい…🥺✨
緒芋みお「瑠璃色で君を飾って」
スランプ中の美大生と絵心をくすぐられる美青年 のお話。
<あらすじ>
スランプ中の美大生が出会ったのは、絵心をくすぐられる美青年!?
美大の日本画家に入って2年目の遥ー何を描いても集中できなかったときに、正体不明の美青年と出会いー!?
1st color。カラー、初登場、新連載。Chara編集部期待の新人さんなのかな!?とワクワクしながら読みました。鉛筆で書き殴ったようなざらっとした絵柄にあたたかみを感じます。
安定した絵柄、ストーリーの運び方なので、すごく読みやすい!!
新人さんっぽい題材の斬新さや勢い、絵柄の目新しさはないけれど、安定して次を読みたくなる作品でした。1話目ではメインカプが出会うのみで終わったので、次回以降どんな風に話が進むのか楽しみです。
稲荷家房之介「Code:Leviathan」
水竜の世継ぎリオを中心とした、竜の血族たち のお話。
<あらすじ>
尊はまたもや学校で倒れた兄につきそうが、兄を引き取りに来た姉の髪の短さに違和感を覚える。
一方、リオは時空を移動して、黒い竜と遭遇していた。リオと接触した尊が戻った世界では、兄の様子がいつもと違っていていて…。
series30。カラー。
CLAMP「魔法騎士レイアース」を思い出す〜!!!!🧙♀️🔥
このいろんな太さの線でがっっっっつり描き込まれてる感じ、めちゃくちゃ古のオタク(私)に刺さります。
稲荷家房之介先生の絵、一コマ一コマから情熱を感じますよね。大好きです。
しかし、20年近く絵柄が大きくは変わってなくて、圧巻の個性だな…としみじみ感動しました。絵柄を見てすぐ作者の名前が浮かぶってすごいなあ。
原作:神奈木智/作画:二宮悦巳「災厄は僕を好きすぎる」
前世の記憶を持つ高校2年生 同級生同士 のお話。
<あらすじ>
育美の実家を訪れ、ニャモを見方に引き入れようと画策する紅音。
けれど邪魔が入って、ニャモは紅音の首筋に噛みついて逃走!
先代の紅音に意識を乗っ取られていた紅音は、自我を取り戻すことに…そしてニャモの正体は、厄災の欠片の一つで敵だった!?
途中まで単行本で追ってたけど離脱してた作品だ…と読みながら思い出しましたw
育美が心身ともにたくましくなっていて、育美兄とともに私も「育美…強くなったわね…」としみじみ。
そして千隼のもとに現れた見届け人が意味深〜!
「ゲームの妨げになりそうな案件を排除するのに力を貸してくれ」「約束を果たしてもらいにきた」ってどういうことなんだ!?
ニャモが人型で登場するんですが、育美は9番目の厄災を乗り越えられるのか…?
倫敦巴里子「本日、有休使います」
有能後輩リーマン×非モテ先輩リーマン のお話。
<あらすじ>
デキる後輩・吉成た地味な先輩・真壁は、秘密の恋人同士。
ある日、中国支社から戻った真壁の友人のエリート・遠野が、吉成の上司に。
遠野が吉成をシゴきまくったせいで吉成がオーバーワークで倒れたことを知った真壁は、「吉成は俺の恋人だ!!」と遠野に激白して!?
最終回。いつもノンケを好きになってしまう吉成は、「中国出向よりも真壁と別れる方が怖い」と出向依頼を断るんですが…真壁に背中を押されて、中国へ!
スパダリ吉成が真壁に振られるのが怖い…ってちっちゃくなってるのが切なくて胸がぎゅってなりました😭
3年後、帰国した吉成と真壁が同棲する部屋を探しにいく姿がかわいかったです。大団円だね!!
カノンチヒロ「俺の推しがこんなにエロいはずがない!」
ゲイバーの用心棒×戦隊モノのレッド役を務める役者 のお話。
<あらすじ>
赤松のマネージャーがケガでしばらく休むことになち、ダメ元で事務所に行ってみたらまさかの採用!?
推しのそばで、戦隊ヒーローの仕事に携われるなんてー!
この時がずっと続けばいいのにと思っていた矢先、週刊誌に写真を撮られてしまいー!?
最終回。すったもんだありつつも、銀次と赤松は付き合うことに。そして銀次は念願の戦隊モノコスプレで赤松を抱き、大いに燃えたのでした。
この作品は第一話しか読んでなかったんですが、最終話は赤松のお尻がエロすぎてやばかったです。ストーリー展開が分からなくてもそこだけ読み返したくなるくらいいい尻…。
筋肉質で、上向きで、でもカッチカチじゃなくて、むちっとしてる感じ。
銀次が赤松の尻を掴んだときの感触が伝わってくるような滑らかな線が素晴らしかったです。尻のラインの描き方が神すぎる。
単行本買います(迫真)
岡野夢子「スプリングドリーマー」
お人好しな純情大型犬男子とド天然な黒髪メガネくん 同じ大学のバイト仲間同士 のお話。
<あらすじ>
真面目で不器用な彼の、素顔を覗いてみたら…❤️
たいして仲の良くないバイト仲間だったのに、彼氏への復讐につきあうことに…!?
第51回Chara新人賞 入選第4席受賞作。
勢いがいい〜!!!
新人作家さんっぽい荒々しさ、原石感がたまらんです💎
伝えたいことはなんとなく分かるのだけど、作者の気が急いてる感じがしました。伝えたいことに絵がついてきてない感じ。
でもきっと何作品も描くうちに追いついてくるんだろうなあ。読みやすい絵柄の作家さんでした。今後が楽しみだなあ。
「彼氏を殺す」「俺でシコるな」とか言葉は過激だけど、相手に恋人がいると知っても憎むことができず「自分が必要とされてる気がして嬉しかった」とつぶやく松谷(受け)がかわいすぎてかわいそうすぎて泣きました…🤦♀️
彼氏が風邪引いたと聞いたから看病しに行ったのに、来るなときれられて、家には誰かがいる雰囲気があって…つらい。その話を聞いて泣く吉野もいい奴です。
造花に水をあげて「毎日水をあげていたからきれいなのかと思ってた」という松谷の純粋さと不器用さにもホロッときます。
相手の彼氏側の居留守にたいして、「こんなの愛を注いだやつに対する態度じゃない」と造花にあげた水がこぼれる背景なのがめっちゃいい!!🌊
「今度は近場で見つけるのもいいかもな」って吉野がいうのにもニヤッとしちゃいました。
吉野がもともと松谷が好きって設定のほうが話の流れ的にスムーズだったかも〜と思いつつ、若き才能に触れられて胸がいっぱいです☺️✨
九號「羊の皮を着たケモノ」
姉のハイスペック婚約者(詐欺師)×純情な大学三年生 のお話。
<あらすじ>
姉の婚約者は、不釣り合いなほどハイスペックな超イケメン!
そんな井川に就活の相談をしたり、家庭事情を話したりと、姉より頻繁に会っている大地。
ある日、映画を二人で見に行った帰りに、井川の部屋へ初めて訪れた大地は、うっかり酔いつぶれて!?
Fake.3。姉の婚約者を寝取ってしまった!?と焦る弟(受け)と、姉から金を毟り取った挙げ句ドロンする結婚詐欺師(攻め)。いや〜〜ものすごくドロドロでした🥀
九號先生はいつも絵の描き込み量がすごくて(線が多く、一コマあたりの情報量が多い)、絵を見るとすぐに九號先生だとわかるのがすごい。
あと、キャラがムチムチしててエッチなのと、表情が劇画チックなのが素敵ですよね。
今後どうなるのかな〜ワクワク。
高城リョウ「BODY-KILLER!」
大病院のイケメン跡取り×純情ツンデレパティシエ のお話。
<あらすじ>
恋人の阿久津と別れてから、新たな恋人が持てなかったパティシエのアキラ。
心惹かれた年下の大学生・ひかるとH寸前までいくが、なんとひかるの養父が阿久津だとわかり驚く。
さらに再会した阿久津に未練を感じ!?
Shoch★3。阿久津となら結婚してもいいかも…なんて思っていたのに、ベッドの下で太陽(ひかる)との養子縁組の書類を見つけ、すでにゲイ婚してたのかよ!裏切られた!と憤慨し、別れたパティシエのアキラ👨🍳
このアキラがね〜〜かわいいんですよ。別れた後も未練たらたらで、「いつかあいつにこのケーキを食べさせてギャフンと合わせてやる!」って研鑽を重ねてるんです。阿久津が忘れられないんだねえ…うんうん。
そしてそんな矢先、阿久津がアキラの勤めるケーキ屋にやってきます。
阿久津の言動に振り回される自分に自己嫌悪するアキラですが、阿久津は阿久津でもめごとに巻き込まれていました。両親とのいざこざなどなど。
その後、アキラが一人で帰宅していると、高級車に乗った阿久津に拉致され、カーセック…というところで次回へ!!w
いいところで終わってしまった〜〜でも次回はきっとエッチなシーンてんこ盛りですね!!楽しみだなあ。
松吉アコ「パンダフルライフ」
年に一度しか発情できない敏腕社長×社長の生殖訓練をするアルバイト のお話。
<あらすじ>
年に一度しか発情できない半田に何とか興奮してもらうため、試行錯誤を繰り返す笹本。
ある日、秘蔵のAVを巨大スクリーンで鑑賞するが、全く反応を見せない半田をよそに、不覚にも自分が興奮してしまった笹本。
すると半田が、射精するための自慰行為を見学したいと言い出して!?
Act.3。会社のために日々奔走する半田さん。笹本との恋愛の勉強(月9ドラマ鑑賞など)の成果もあって、スマートで紳士な立ち振る舞いも板についたもの。スパダリっぷりに磨きがかかってます👔
半田さんがあまりに女性に反応しないので、もしかしたらゲイなのでは?と笹本がミックスバーに連れて行ったところ、ノンケ好きなオカマちゃんに絡まれます。
半田さんを守らねばと体を張る笹本ですが、オカマちゃんの狙いは実は笹本だったー!!大ピンチ!!
犯される直前で半田さんが駆けつけ、ことなきを得ます。
半田さんが来てくれてよかったと震える笹本に、キスをする半田さん。「なぜだろう 笹本くんといると 感情が大きく動くような…体の奥が少し熱い気がする」と再度キスをする半田さん。イヤーーーどうなっちゃうんだ!!??
ストーリーのテンポが良く、読みやすいです。
半田さんの白黒半々の髪色がパンダっぽくてめちゃくちゃ印象に残るし、攻めが半田、受けが笹本っていかにもパンダ由来なのがまた面白い!🐼
2人がくっつくんだろうけれど、2人のイチャイチャを見続けたくなる吸引力がある。素敵な作家さんだ〜💕
見多ほむろ「いびつなボクらのカタチ」
責任感の強い一児の父と、面倒見のいいピアノ教室の先生 のお話。
<あらすじ>
舞花が家からいなくなってしまった。
実は舞花は、伊吹の恋が実るようにと、今話題の神社に御守りを買いに行っていたのだが、願い事を周りに知られてしまうとその効果は無くなってしまう。
頑なにどこに行っていたかを言わない舞花に、伊吹はつい手をあげそうになってしまいー。
Act.11。祐真と香澄(血の繋がらない祐真母)に、1人で抱え込みすぎないでと心配される伊吹。
舞花の寝ている間にお守りの中身を見てしまい、舞花の願いが全部伊吹の恋や健康に関することだとわかり、私も伊吹も泣いてしまうのであった…。舞花ちゃん😭
後日、香澄と舞花が花火大会に行っている間、祐馬と伊吹はいい雰囲気に。
見多ほむろ先生、どこかで聞いたことが…と思ったら、「好みじゃなかと」だ!と思い出しました。家族のあったかさがにじみ出るお話でした。
吉原理恵子&禾田みちる「幻惑(やみ)の鼓動」
高校3年生 同級生同士のお話。
<あらすじ>
SSSの霊視眼の力をもう一度貸して欲しいー。
神祇院の依頼を携え、直接交渉人として、塔谷邸を訪れた飛鳥井。
新人・真嶋(神祇院お抱えの呪禁師)に術を発動させ、言霊で契約させようとするが、それに気づいた塔谷が激怒し、二人を一方的に威圧するけれど?
第132章。132章!!??と目を疑いましたw 超長編だ…。
「クレイの霊格が見つかった」と緊急事態な感じでみんなが話している…よくわからないが大変そう…。
コーイチと塔谷は二人は前世の記憶がある恋人同士なんですね。髪が綺麗とか言い合ってイチャイチャしてました。
「額を合わせたらおたがいの記憶が見られる」っていう能力、いいな〜!って思いながら読んでましたw
いちかわ壱 「リブート」
<あらすじ>
待望の「リセット」シリーズ続編、番外編。
高校時代の部活中、思い出すのは幼い頃の不思議な出会いでー!?
蒼が「冬馬は名前に冬が入ってるから冷たい」「好きなものは絶対誰にもあげたくない」と昔から言っていたのを思い出す冬馬。
「冬馬は好きなものを独り占めしたくない?」と蒼に聞かれて冬馬が悩んでいたんですが、どう答えるんだろうなあ。
しんどい事件があってもいちかわ先生ならきっと超大団円のはず!と安心して読みましたw
夏乃あゆみ「一人暮らし、させてください!」
大学生同級生同士 のお話。
<あらすじ>
江ノ島に「好きだ」と告白され、返事を保留にしてしまった楓。
翌日一緒にフリマに出かけたりしたけれど、その最中、バイトの助っ人に呼び出され、そのまま実家に帰った楓は結局翌日帰宅。
けれど土産を渡した江ノ島は、微妙に避けているようで!?
Room.8。話しかけるきっかけがほしくて、バイト先のクーポンを江ノ島に渡す楓。でも、バイト先の祖母のお弟子さんのところで賄いが出るからとやんわり断られてしまう。
この時の楓の表情がめちゃくちゃ切ないです。捨てられた子犬みたいな顔をしている…🤦♀️
お祖母さんに迷惑をかけたくないと言っていたはずの江ノ島がなぜ急にバイトを…と考えて、楓は自分と顔を合わせないために彼が急いで雇ってもらったのだと気づきます。避けられてる…!
楓と同じサークルも休んだ江ノ島に、楓は悲しくなり思わず泣いてしまいます。最初に誤魔化したのは自分なのに、今更江ノ島への気持ちに気づくなんてと後悔する楓に胸がつまる…。
一方その頃江ノ島はバイト先で賄いをもらいつつも、楓のご飯が食べたい…と辛い気持ちで思うのでした。江ノ島も楓への想いを必死でこらえているんですね。
江ノ島への気持ちを自覚するも、時すでに遅し。失恋確定の楓は、バイト先で失敗の連続です。早めにバイトを上がることになるが、いろいろ考えた末、やはりきちんと気持ちを伝えねばと決意します。
しかしそう思った矢先、酔っぱらいに絡まれて乱闘寸前に!そこに現れる江ノ島!そしてここで次回へーー!!!あああああいいところでー!!!!😭
超ベテランBL漫画家、夏乃あゆみ先生。なのにめちゃめちゃ絵柄がフレッシュです。この溢れ出る清涼感はなんだ…?
夏乃先生の絵柄って青春が似合いますよね。
運動場から聞こえる生徒たちの元気な声、セミの鳴き声、薄暗く蒸し暑い教室、リノリウムの床の鳴る音…そういうのがパッと連想されるのはなぜなんでしょう。不思議だ。
本作は大学生二人の物語なんですが、やっぱり青春感が強めです。三ツ矢サイダーが似合う2人。万華鏡みたいにキラキラしてる受けの瞳が素敵です✨
鯛野ニッケ「寄宿舎の黒猫は夜をしらない」
男子のみの寄宿舎で暮らす同級生同士 のお話。
<あらすじ>
ジーンに首筋を噛まれた一件が、頭から離れないー。
悶々としながら、たまたまアウラとバベルのいる部屋を通り過ぎたユキりすると、あれだけ仲の良かった二人が、まるで初めて会ったような会話をしていることに気づく。
バベルに追求したところ、彼が吸血人類だということを知って!?
Story.9。「目が覚めた時にはその痛みごと忘れてるよ」とユキに言うバベル。どういうことだ…?と読んでいると、バベルが「今度こそ何か変わるかもしれないんだ!邪魔するなよ!」と牙を剥き出しにします。そんなバベルを怒りむき出しで止めるジーン。
「寿命が惜しくなったか ゲームのつもりか 他に何人襲った 次の標的をユキにするつもりなら点相応の報いを覚悟しておけ…!」と、ジーンがバベルの喉を締め上げます。
寿命が惜しくなったか=吸血すれば寿命が延びる?ってことなんでしょうか。しかし、バベルの「今度こそ何か変わるかも」が気になります。吸血しても毎回記憶が飛ぶだけではなく、副作用とかがあるってことなのかな?🤔
ジーンとユキの尋問を受けるバベル。アウラの血を飲んだのは自分だが、他のやつの血なんて一滴も飲みたくないと吐き捨てます。
「ジーンにバレだならユキ噛んでごまかしたところで何の猶予にもならないし…」「ここにはもういられなくなるのかなあ… ああ…でもいいかも 学園から追放されればやっと…諦めが…つく…」とバベルはひとりごちます。何を言っているのか分からないジーンとユキ。
吸血は吸ってから時間が経つほど、誰が吸ったかがわからなくなるんでしょうか。諦めがつく、というのは、アウラへの恋心かな?
バベルに「アウラが君に”星の鱗粉”を出したということなんだろうか」と確認するユキ。人間が出す星の鱗粉を吸ってしまうと吸血衝動が出て抗えない、それは吸血人類の免罪符になるはずだとジーンに主張します。
すると、ユキにバベルが激昂します。
「アウラを加害者みたいに言うな!あの子はただ気持ちをくれた…俺を…好きになってくれただけじゃないか…」「それだけだ …でも、そんなの誰が信じる?」「あれはー寝ている間に見る夢と同じで、自分しか見られない 証明する手段もない」「彼は僕を愛してくれましたなんて 確かにそこに存在したのに 嘘だって否定されるのも 不幸な事故みたいに語られるのも 俺は耐えられないー」
苦しむバベル。読みながらつらくて、思わず歯を食いしばってしまいます😭😭😭
「アウラは口数少ないけど、演奏してる時はたくさんおしゃべりしてるみたいだ」と楽しげに話すバベルに、「きみのこと考えながら弾いてたの…ばれたかと思った」と赤面するアウラ。愛おしくて思わず口づけようとしたら、星の鱗粉がアウラから出て、バベルは抗えずに吸血してしまいます。
寝ていたバベルが目を覚ますと、アウラはバベルとの思い出をすべて忘れていた…。
最後の「これが 一回目の恋の終わり」は、バベルはもう何度もアウラに恋をしては破れてるってこと!?としんどすぎて号泣しました。
バベル…なんてことだ…どうして…。バベルとアウラに幸せになってほしいです、どうか、何回忘れても何回も恋に落ちてほしい。涙が止まりません…。
TONO「カルバニア物語」
男装の麗人とその周囲の人々 のお話。
<あらすじ>
パーマー国からカルバニアに届いたら記念式典の招待状。
女王初の外遊でカルバニアは大盛り上がり!
男女の違いに悩みつつも、エキューも公爵としてタニアに同行する決意をするけれどー!?
ニコールはお腹の子の父親を決して話そうとしません。周りからの熱い説得で、「前公爵のウエディングパーティーで出会った若い男性とイレブンナイトラブくらいして子を授かった」とざっくり説明するニコール。
「いつかもう一人子供は欲しいけれど、自分はホルグの領主だし、面倒だから夫や恋人はいらないし、いい男性もいないから、後腐れのないワンナイトラブで子供を授かれてよかった」と朗らかに話します。
ニコール、芯の通った人ですね。かっこいいなあ。
ニコールの話を聞いて、タキオは「ニコールは男を信用していない」と憤慨します。「大切な女性のために男は必要ないのか」と悲しむけれど、ニコールは「父親なんかいなくても、しっかりした大人の男性が周りにいて時々子供と関わってくれればいい」と笑顔。
ここがめっっちゃくちゃ好きです。タキオはすごく女性に優しいんですよね。自分の妻や娘たちのことを思い出して、自分のまわりにいる大切な女性たちのために役に立ちたいと思っている…ホロッと泣けました🤦♀️
エキューはニコールの話を思い出しながら、まさか相手はナジャールではと思いいたり、恋人の城へ馬を走らせます。
そして、あたり一帯黒こげの葡萄畑ともぬけの空と化したニックス公爵邸を目の当たりに!一体何があったのか!?
実はこの「カルバニア物語」、今回初めて読んだんですけど…吸引力がすごいです。
絵はものすごくシンプルなんですけど、キャラとセリフの重量感がすさまじいです。全体の物語を知らなくても、各キャラの一言一言からにじむ人生哲学に引き込まれます。なんだ?なんなんだこの物語は!?
なにかすごいものの鱗片を見てしまった気がします。才能とは…こういうもののことを言うのだろうか…。
秋葉東子「グッドルッキング」
色男系チャラ営業×超マジメ総務 のお話。
<あらすじ>
地味な総務・和倉とイケメン営業・都築は、密かに相手の顔が超好み!
ただ顔が好きなだけと思っていたけれど、和倉は女子社員に反応する都築を見てモヤモヤ。
一方で、都築は和倉の顔を見ていると下半身が反応し始めて、これはヤバいと和倉を避けるようになり!?
Act5。すれ違う2人が、和倉の強引な誘いでどうにか意思疎通できてよかったです。
「俺にだけわかる残り香みたいなエロス感」に笑いましたw 秋葉先生の作品って、時々出てくるパワーワードがめちゃくちゃ面白いんですよね。大好き。
和倉の蛇っぽい笑い顔、いいなあ〜!!都築がどきっとする気持ちが分かりました。キスまでしちゃってラブラブでした❤️
三島一彦「アイドルと恋するとは思わないじゃん?」
見た目こわもて男子×外面キラキラな新人アイドル 高校同級生同士 のお話。
<あらすじ>
見た目で判断されるという共通の悩みがきっかけでアイドルの有馬と親しくなり、付き合い始めた若林。
人が集まるから来ないと思っていた文化祭に有馬が顔を隠して登場し、無事に一緒に過ごせることに❤️
けれど幸せなひと時の一方で、有馬のファンが文化祭にも来ていたようでー!?
Stage:5。夏生をかわいいかわいいと可愛がる有馬がかわいいですw 有馬を気遣う夏生の優しさにもキュン。
でも正門で待ってる出待ちのファンが怖すぎましたね…。
実害ないからと有馬は笑ってたけど、夏生の嫌な予感は当たる気がします😨
一見淡々としたストーリーに見えますが、キャラの顔が特徴的で惹きつけられます。続きが読みたいな〜!!
未散ソノオ「どうしようもない僕の運命の恋」
愛を弄ぶクズ男と美貌の天才絵本作家 のお話。
<あらすじ>
名家の子息でありながら家族から逃れるように家出をし、女を渡り歩いて生活する前田幾。
ある日、後輩の八雲から紹介されたバイト先のホテルで、具合の悪そうな青年を見つけ介抱して家まで送り届けた。
その青年からお礼にと立派に額装された絵を渡され、戸惑いつつも受け取るがー!?
Act2。10歳の時に初めて描いた絵を、幾に送った三斗。幾はタクシー代を返そうと三斗の家に行ったところ、絵の行方を探していた三斗のボディーガードたちに拘束されます。幾、どう考えても怪しい風貌ですもんねw
三斗の内弟子の玲音は、三斗が幾に恋をしていることをすぐに見抜きます。す、鋭い!
「欲しいものは手元になくて 手持ちのものは欲しがられる 結果僕はいつも何も持ってない ま、身軽なもんだな」という、幾の諦念が好きです。達観しているな…。
そして、三斗の表情の変わり方がすごくかわいい〜!!ほんわりしてて、恋してるってすぐ分かっちゃいます。「会いたかった 僕のペガサス」だって。うきゃ〜!!///
今 市子「幻月楼奇譚」
由緒正しい味噌屋の若旦那と幇間(男芸者) のお話。
<あらすじ>
貞子が気になる与三郎だが…!?
若旦那と幇間の大人気シリーズ、待望の最新作!
其の二十三後半。
若旦那は「分家の人たちから追い出されそうだった自分に唯一優しくしてくれた、初恋の人だから」と、与三郎に貞子を調べさせます。
若旦那が帰宅するとかずえの旦那、太郎がひどい熱とけいれんを起こしていましたが、若旦那が部屋に入ると、太郎の口からネズミのような大きなものが飛び出し、翌日けろっと元気に。
恐ろしい女が首を絞めて動けなかったと話す太郎にギョッとする若旦那たち。若旦那は身に覚えはないけれど、「千鳥」という芸者に惚れられているらしく、そのせいかもと謝ります。
太郎が回想するコマに描かれている女の生霊がめちゃくちゃ怖くて、読んだ日に夢に出ました…おどろおどろしかった…😨
分家の貞子の生き霊が太郎に取り憑いたのではと話す周囲に対し、貞子よりも彼女の父と兄の方が怖いと若旦那の母は漏らします。鶴来治平(貞子の父)と学(貞子の兄)は、近くにきたから寄ってみたとうそぶいて、太郎に建ててやった離れを見にきたに違いない、太郎は分家の毒気に当てられたのだ…と思い悩みます。
母に子供ができず、芸者の子である升一郎(若旦那)を引き取ったことを治平たちはよく思っていませんでした。「本家に子ができない時は分家から跡取りを出すのか決まりだ」と乗り込んできたのだといいます。
鶴来の金物屋の跡取りはどうすると聞かれても、学を本家にやり、貞子に婿をとって継がせる。もしくは龍子(升一郎の義母)と離婚して跡継ぎを生んでくれそうな若い女と再婚しろとせまる治平に、升一郎の義父は激怒。「家庭のことに口出しするな」と追い出してからは分家と仲が悪いのだと母は話します。
ここまで聞いて、ハァ〜由緒正しい家柄っていうのは大変だな…と思ったのですが、これはほんの序盤。ここからどんどんややこしくなりますw
「あんな腹黒い男たちがよこした(若旦那への)縁談なんてここに置いておきたくない」と言う母でしたが、見合いはもう明日です。暗い気持ちになりながら、太郎の様子を見に行く若旦那。
元気そうな太郎と、彼を心配する優しい千賀の様子を見ながら、「太郎がこの家をまとめてくれているんだな」と若旦那は改めて微笑ましく思います。しかし、太郎がいなくなって誰が一番得をするか?を考え始めると、やはり貞子の家が関わっていそうな予感🤔
一方その頃、与三郎はあちこちに貞子について聞き込みをしていました。どこの家も貞子が縁談をまとめて、どこもうまくいっていると話す店の親父さん。そんな親父さんに「もし○○の耳に入ったりしたら…面倒はごめんだよ!」と激怒する奥さん。どうも怪しいです。
さて、若旦那のお見合い日当日。お見合い場所に千鳥が乗り込んできますが、そこで見合いをしていたのは別の男性でした。
若旦那と見合いをしていたと思い込んでいた相手の女性は、千鳥の「年増女、ブス」と嘲笑する言動にひどく傷つき、「貞子さんに言いますから!」と怒り去って行きます。千鳥、めちゃくちゃ性格悪いな!w
貞子さんの身辺を嗅ぎ回る与三郎でしたが、「貞子さんを怒らせたら大変なことになるからね」と逆にあちこちで釘を刺される始末。
そしてそんな中、若旦那は千鳥が急死したことを知らされます。悪い男と手を切りたがってそこいらじゅうの客にこなをかけてたものの、高い熱が出て寝込んだと思ったら一晩であっけなく急死。「言霊ってものがあるように、恨みを買うと死ぬんだよ」という母の言葉が蘇ります。
千鳥の急死は正直、衝撃でしたね…。生きている間は小憎たらしいと思っていたけれど、いざ死んだらなんだか悲しいという…千鳥は貞子が整えた縁談をぶち壊したから呪い殺されたのかな?とふと思いました。
遊郭で与三郎から報告を聞くついでに、彼を抱きしめる若旦那。貞子の嫁ぎ先では亡くなった旦那が酒乱、家業は貞子が嫁いでから上向きになったのもあり悪く言う人はいなかったが、姑だけは「狐憑きの家系(おさき)の女だとしっていたら嫁にもらったりしなかった。貞子が息子を殺したんです」と憎んでいるようだった、と与三郎は報告します。
「おさきは家を守り富ませますが、子を産んで増えて行くのでやがては富を食い尽くします。また結婚により嫁ぎ先にもついていくのでさらに数を増やします」と続ける与三郎。
貞子は人間だと思っていたけれど、なんだか妖怪めいてきたな…とここで感じ始めました。狐の妖怪なのかな?
「やはり治平たちはうちを乗っ取ろうとしてたんだね」と、若旦那から話を聞いて恐ろしがる母。
貞子を悪く言ったり害を成したものは必ず酷い目に遭うらしく、誰も貞子に逆らえなくなったのだそうです。若旦那は自分に送られた見合い写真などを、直接貞子に突き返すことを決意します。
叔父さんに会いに来た升一郎は、叔父のふりをしている学(貞子の兄)に出会い、あっけにとられます。叔父は実は去年亡くなっていたが、貞子に逆えず貞子に言われるがまま演じていたと話す学の妻。
ここのシーンが一番怖かったです。学が、まるで魂を抜かれたようにぼうっとした顔で若旦那を見上げていて…。鶴来の家を乗っ取ろうとするくらいの精力を全く感じませんでした。貞子にいろんな力を根こそぎ取られてしまったのかな。
若旦那と付き合っている与三郎はに会いたくてと、彼に会いにくる貞子。しかし与三郎が持っていた狼の頭の骨を見た途端転がるように逃げていきます。青梅では狐除けとして頭の骨を祀ってきたのだそうで、貞子にもその効果はあったようです。
それ以来貞子は行方不明、学の病気は治り、店に出られるようになりました。
若旦那は、実は幼少期、貞子に遊んでもらったことはなかったと話します。なぜか貞子は若旦那に近づけず、「あの娘を二度とこの家に入れてはいけない」と父から口酸っぱく言われたのを思い出すのでした。
貞子には幸せになっていて欲しかったの話す若旦那。きっといまはいろんなものから解き放たれて自由なはずと話す与三郎でした。
最後まですごく面白かったです…!!!情報量が多い!!!
若旦那の父が「あの娘を二度とこの家に入れてはいけない」と、貞子の本性になんとなく気づいていたことも驚きでした。霊感の強い人だったのかな👻
そして、貞子にとっての自由とは何なのだろうと思いました。人を結びつけたり殺したりすることが生きがいなのだとしたら、またどこかの街で同じことをして暮らしているのだろうか…それとも、完全に自然に戻って妖怪として暮らしているのか…。ううん、余韻の残る素敵なお話でした。
夏にぴったりの、ちょっと怖いストーリーもよかったです。
原作:吉原理恵子/作画:円陣闇丸「二重螺旋」
超人気モデル×高校生1年生 のお話。
<あらすじ>
雅紀が声をかけてくるのは決して心配しているからじゃない…!?
spiral.19。裕太が家にいると、雅紀が飯食ってるのかと声をかけてきます。雅紀、美しい〜!!!!!圧倒的美貌。
「食べなくて倒れたら堂森に行かせる」と脅す雅紀に、「ろくに家にもいないのに兄貴ヅラ、父親ヅラすんな」と反抗する裕太。
裕太の、つい一言は反抗したくなっちゃう気持ち分かるな〜と思いながら読んでました。中高生くらいの頃って、心配されるとうるさいってはねのけたくなっちゃうよね。
「「あの」父親かわりにされるなんて光栄だな。ナオ(受け)に甘えるのもいい加減にしろ」と裕太に壁ドンして凄む雅紀に裕太は青ざめるのでした。青ざめる裕太もかわいい(違)
山田まりお「シラフでいても意味がない」
葛木志高の絶望32。4コマ漫画。疾走感がすごいですwww シュールなボケ、大好き!!!
アメリカ人マイクのボケ(「全身ハチに刺されたようなはちきれセクシーボディーだったのに」)が特に大好きでしたw
テクノサマタ(小説/月東 湊)「旅の道づれは名もなき竜」
ポスター。キャラ文庫から6/26(金)発売予定の新刊。テクノサマタ先生が表紙を書かれてる作品はいろいろ読んできたけど、全然気づかなかった…!
楽しげな竜と戦士が花畑で休んでる絵でした。竜がお花を食べて?楽しげなのがかわいいし、戦士は木の木陰に座って休みながらも竜を見つめて微笑んでるのが素敵だったなあ☺️🐉🌸
あったかいイラストでした❤️
まとめ
全員サービスに応募するために買ったけれど、改めて「Charaの作家さんたちは面白いなあ」としみじみ思いました。
あと、長編モノが何本も連載されてて、長編を連載し続けられる体力のあるレーベルさんっていいなあ〜〜とうらやましかったです。(推しレーベル、プラチナ文庫の休刊をずっと悲しんでいるオタク)
次回が気になる作品が多くて、来月号も買いたくなりましたw とりあえず私はカルバニア物語の既刊を買います!!!