キヅナツキ先生「ギヴン」シリーズを読みました!
▼アニメ版全話のネタバレ感想はこちら⬇️
▼アニメの番外編ネタバレ感想はこちら⬇️
▼映画版のネタバレ感想はこちら⬇️
原作コミックの登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
好きだったはずのギターも、おもしろかったはずのバスケも、くすんで見え始めたある日。
上ノ山は、壊れたギターを抱えた真冬と出会う。
ギターを修理してやったら、途端に懐かれるが、偶然聴いた真冬の歌が、上ノ山に刺さって―。
こんな人におすすめ
- 「ギヴン」シリーズが好き📖♫
- キヅナツキ先生の描く、ヒリヒリした青春のきらめきを浴びたい👫
- 音楽と友情と恋と人生と…悩み迷う高校生たちにときめきたい😭✨
ネタバレ感想
ギヴン(1)
才能と実力はあるのに惰性でギターを弾く立夏(攻め)が、突然「ギターを教えて」と不思議ちゃんな真冬(受け)に頼まれて物語が始まります。
気怠げな立夏が、真冬の美しい歌声に心動かされて情熱を取り戻していく様にワクワク☺️🎵
ギヴン(2)
真冬の元彼の死因が真冬の捨て台詞だったという衝撃の事実が明らかになる一方、初ライブ直前なのに真冬が担当する新曲の歌詞が未完成…などメンバー間の雰囲気は険悪に。
初ライブでの真冬の圧巻の歌声!!
紙越しにもその破壊力が伝わる号泣必至の名シーンでした😭✨
ギヴン(3)
ライブをきっかけに、インスタバンドでなく本格的にバンド活動を始める5人。
あの恋が最初で最後だったと覚悟を決めて生きるのも正解だし、あれは若き日の悲しい恋だったと時間と共に記憶を薄れさせていくのも正解…どんな恋のあり方にも不正解はなくて、だからこそ悲しかったです。
でも、真冬が過去の恋に別れを告げ、次の曲を立夏と作ろうと踏み出す姿に、時間の流れと真冬の成長を感じて涙🤦♀️
秋彦さんら大人組の恋も動きだし、ああ、時は流れていくのだなあと無情な気持ちになりました。
春樹の長髪の理由が明らかになり、意外と(?)乙女な春樹にときめきました❤️
ギヴン(4)
天然プレイボーイの秋彦は、天才ヴァイオリニストの雨月という元彼(現セフレ?)と共依存状態にあることが判明…!!
雨月の存在・秋彦と彼の関係も衝撃だったんですが、それ以上に秋彦が春樹からの好意を随分前から知っていたことが衝撃でしたw クソッこれだからモテ男はw
春樹が自分にずっと片想いしていると知りながら、差し伸べられた手を跳ね除け、雨月と喧嘩した鬱憤ばらしのようにセックスするくだりはしんどかったです😢
雨月との関係は不毛だと分かりつつも、逃れられない…たくさんの人から求められているように見える秋彦の中にあるうつろな部分は、雨月にしか埋められないのかなと切なくなりました。
お兄さんペア、これからどうなることやら。
恋と音楽と人生と、さまざまなものが交わり別れてゆく、激動の巻でした📕
ギヴン(5)
流れで同棲する、春樹と秋彦。秋彦は徐々に音楽への情熱を思い出し、雨月への未練も吹っ切ります。
フェス出場をかけたライブ予選、雨月たちは真冬の歌に心動かされそれぞれの道を歩き出しました。
圧巻のライブシーン、秋彦の春樹への告白シーンに号泣させられます😭✨
ギヴン(6)
立夏姉の「傷つけるんじゃなくてわかってあげたかった ごめんね」の必死な表情、すごくグッときました。
そして、春樹姉(陽キャ)の懐の深さいい〜!!!😂❤️
本編がシリアスなだけに、間に挟まる4コマ漫画はテンポのいいギャグなのが心地いいです❤️
シズのおかん感、柊の普段は俺様だけどどこか脆さがあるところががっちり噛み合ってる感じ、めちゃくちゃ好きです。
そして、シズから真冬への「一緒に生きてく覚悟か執着がないならやめとけ」、ここの目力の強さにシズの覚悟を感じますね…。
シズは「俺は全てを捨てても柊についていくぞ」とすでに決意を固めてるんですね。
真冬への厳しい目と言葉(欲しいもの(柊)のためになりふり構っていられない 人生くらい捨てられる お前、いい身分だなあ、)と、柊への、音楽の才能があって素直で脆くて眩しい 汚したい っていうドロドロした感情がまたすごくいいです。
4コマで描かれてた文化祭のみんな、かわいかった〜!!ドキドキハラハラする展開が続く本編の中で、一服の癒しでした😚❤️
シズから真冬への、ストレートなアドバイスは今後のバンド「ギヴン」のあり方にどう影響してくるのか?次巻が楽しみです。
ギヴン(7)
由紀と真冬の二人だけの世界を「聖域」と考え、特別な二人を観客席から眺めるだけで満足していた柊。その柊が、真冬の隣にいる立夏を気に入らないものの一応は認めて、由紀と柊と玄純の三人で始めた自らのバンドのサポートと、由紀が作りかけた「真冬のための曲」の制作を依頼します。
しかしそこまでして初めて真冬の疎外感を察して動揺する柊に、「ほんとうに、かやの外にいるのって俺だよな」と口火を切る玄純。玄純の予想以上の柊への執着っぷりに鳥肌が立ちました(いい意味で)!玄純が好きだから逃げないと言い切る柊もいい。
また、ギヴンにはプロからの誘いが入ります。ギヴンでの成功にこだわりたい立夏は真冬を誘いますが、真冬は音楽がきっかけで全てをなくした過去から、音楽と真剣に向き合うことを恐れてしまい、立夏へ答えを出す事が出来ません。
ギヴン(8)
音楽を拒絶し歩みを止めてしまった真冬に、立夏は音楽で殴って引きずりあげると決心。秋彦と春樹も真冬を待つことに決めます。
最後に柊たちのバンドのライブ当日、渋谷まで来たものの箱に行くのを躊躇う真冬の前に雨月が現れたのは衝撃でした。また雨月と会えるなんて!!
ギヴン(9)
なんと人気シリーズ「ギヴン」も最終巻。寂しいです。20巻くらい続いてほしかった。
由紀から立夏へと引き継がれた曲が完成します。好きな人が新しくできても、好きだった人が死んでしまっても、記憶から無理に消したり、覚えていようとしなくていい。音楽に触れた時に思い出せるくらいでいい…そんなふうに由紀が真冬を想っていた気持ちを尊重して、曲を作り上げた立夏に感動しました。
音楽のために恋愛を捨てた雨月も、音楽も恋愛も掴みに行く真冬もどちらもかっこいい!二人の輝く未来に期待しています。
まとめ
キヅナツキ先生は、若者同士のヒリヒリした対立シーンの描き方が本当に魅力的だと思います。
苦しいことが多い人生の中で、時折差し込む光に私たちは希望を見出して生きています。
「ギヴン」の登場人物たちにとって、それは音楽でした。
音楽に関わったことで自死を選びたくなるような苦しみと同時に、生まれてきて良かったと思うような出会いや瞬間がある。だからやめられない。
きっと誰もが一度は体感したことがあるであろう、何かとの出会いの喜び・感動がエモーショナルに描かれていて、心を大きく揺さぶられます。
今まさに音楽をやっている人だけでなく、人生に悩み惑っている全ての人が共感できる名シリーズだと思います🎸♫