芹澤知先生「秘め婿」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
大切な幼馴染・シキを祭りの贄にされ喪った少年・ヤマト。
告げられなかった恋心は強迫にも似た激情に変貌し、青年になったヤマトに男子禁制の宮中入りを果たさせる。
国を統べる王にするため人ならざる力を受け継ぎ、生かされていたシキへの想いを殺し、従者として添い遂げることをヤマトは誓うが―…?
こんな人におすすめ
- 歴史モノBLが好き❤️
- 身分違いの恋に悶える!!😭
- 幼馴染ラブに燃える🔥
ネタバレ感想
①絵がべらぼうに美しい
正統派な絵のうまさです。誰が見ても「うまい」と感嘆するような、うまさ。
筋肉の筋や服の流れ方など、どんな小さなコマでもおろそかに描かれているところがありません。
本作を読んでいると、まるで実写映画を見ているような気持ちにさせられます。
②時代背景が服飾なども含め、丁寧に再現されている
卑弥呼が生きた西暦250年前後、人々がどんなものを食べ、どんなところに住み、どのように諍い合って暮らしていたのかが何気ないシーンでもきちんと服飾や言動でわかるようになっています。まるで卑弥呼の学習漫画を読んでいるよう。
メインカップルの惚れた腫れたのストーリーだけでなく、彼らが生きた時代背景を丁寧に描写してくれているので、読者は彼らがどんな生活の中で恋に落ちたのか、想像がしやすいです。
それに、現代と比べて当時何が常識だったのかという違いを感じるのも面白いです!
③心理描写が細やかで、情緒を揺さぶられる
幼馴染のシキ(受)は、前任の「卑弥呼」に見出され、次代の「卑弥呼」を演じています。しかし、「卑弥呼」は国全体を守るために小さな村を見殺しにするなど、非情な決断を迫られることも多くあります。
シキはそのたびに心を痛めており、ヤマト(攻)がそばにいるようになってからは時折その重圧の苦しみを吐露するようになっていました。
幼い頃から一貫してシキを大好きなヤマトは、シキの心に寄り添い続けます。シキが悩んだ時は彼がどんな選択もできるように、自分の欲望を抑えていくつも選択肢を用意してあげたり。
ヤマトとシキのそんな繊細な心の揺れ動きの描写がとても細やかで、読者は2人の…特にシキの気持ちになって、愛するヤマトとただの人として生きていくのか、クニを救う巫女「卑弥呼」として不老不死で生きていくのか、心揺さぶられます🥺✨
まとめ
国を治める神秘的な女王「卑弥呼」の役を演じる重圧に押し潰されそうな、幼馴染のシキ(受)を救うため、「神の力に頼らない国を作ろう」と、シキとともに卑弥呼から人に戻る危険を犯そうとするヤマト(攻)の愛の深さに涙する感動の一作です。
最後はシキがヤマトと力を合わせて「卑弥呼」という特殊な能力を持つ者からただの人間に戻るのですが、その後2人がどうなったのか…気になります。
続編大希望!!🥺✨