玉川しぇんな先生「善次くんお借りします」を読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
傲岸不遜と噂される野球部エース×顔を見ただけで不調部位が分かる、人懐っこい優等 のお話。
<あらすじ>
両親を亡くし、野球好きの祖父と二人暮らしの高校生・善次は、顔を見ただけでその人の不調部位がわかるという特技を持っている。
けれど同時に、野球部のエースだった父のようになれず大好きな祖父の期待に応えることができないこと、貧弱で女っぽいことにコンプレックスを抱えていた。
そんな善次の密かな日課は、同じクラスの前の席の野球部のヒーローで、クラスで少し浮いている花岡の授業中の居眠り姿を見守ること。
こんな人におすすめ
- 執着溺愛攻め×美人ツンデレメガネ受けが好き🤓✨
- セックスの時、受けが普段よりもっとかわいくえっちに豹変するのが見たい!!🛌🩷
- 高校生同士の胸キュン青春ラブストーリーが読みたい🥹🩷
ネタバレ感想
①どんなに努力しても、愛する人の一番になれない。自己嫌悪する主人公に涙😭
主人公の善次は、野球好きの祖父に育てられました。父は野球部のエースとして活躍したものの若くして死去。母は線の細い人でした。母に似た善次は、野球をするには到底不可能な体つきです。祖父は何度も何度も呪いのように「父に似ていれば」と善次に言いました。
善次にとって、祖父は世界で一番であり唯一である愛すべき人です。その人から、「もし善次が善一(父)に似ていたら、野球をさせられたのに」と恨みのように言い続けられたら、どんな気持ちがするでしょう。
善次は自分が祖父の愛する野球をしてやれないことを申し訳なく思い、勉強に没頭しました。祖父の営む鍼灸院を継げるように、人の顔を見ただけでその人の不調な部位が分かるほどまでになりました。
それでも、祖父は善次が成長するほどに善一の影を追い続けます。
「じいちゃんの一番になりたかった」
善一の影を追い続ける祖父に、涙ながらに善次は叫びます。愛する祖父を自分から奪う野球なんて嫌いだ!!大嫌いだ…!!
雨の中、大声で泣きじゃくる善次を見つめながら、私もいつしか大声で泣いていました😭
生まれつきの体格のせいで、愛する人の一番になれない。一生、なれない。そう思いながら過ごす日々はどんなに苦しいものでしょうか。
②憧れが欲情へ。変わりゆく気持ちに心がついていかない苦しみ。
父の善一そっくりで、祖父のお気に入りである野球部エースの花岡と、偶然仲良くなっていく善次。
祖父の一番に近づきたい。対等な関係になりたい。最初はそんな気持ちだったのに、いつしか、花岡に振り向いて欲しい、自分だけを見つめて欲しいと欲情するようになっていました。
花岡を思って抜いてしまった自分を嫌悪しながらも、花岡への想いが止められずに苦しむ善次は、見ていてつらいです。でもそれと同時に、止められない花岡への想いの熱さに、胸が焦がれます😭🔥
③ラフな絵柄だからこそ、しっとりした濡れ場に胸射抜かれる!ギャップ萌え!🫀
玉川先生の絵柄は比較的ラフで、ざっくりとした線で作られています。だからこそ、ありふれた日常が描かれているテーマにぴったり。読者が気構えることなく、すっと楽に作品の世界に入っていけます。
だからこそ、濡れ場という特別なシーンではその絵柄が逆にギャップを生むんです。
花岡はやや獣(笑)になってしまうだけですが、善次が!善次が!めちゃくちゃ!エロい!!!!!
「やっ」「変なとこ突かんといてやあ」
とか、ピストンされながら涙目で訴える姿が…扇状的すぎて!!!!
普段のラフな2人を知っているからこそ、特に善次のエロさに大興奮しちゃいます🤤🩷
まとめ
両親を亡くし、野球部のエースだった父のようになれず大好きな祖父の期待に応えることができないこと、貧弱で女っぽいことにコンプレックスを抱えていた優等生の善次。
そんな善次が、クラスで少し浮いている野球部のヒーロー花岡と、恋をしながらコンプレックスも乗り越えていこうとする、甘酸っぱい青春ラブストーリーです。
花岡の真っ直ぐすぎる野球と善次への想い。
野球へのコンプレックスを抱えて苦しむ善次の辛さ。2人の入り組んだ複雑な想いが、キャッチボールのように互いの手に渡っていくうちに、それが恋となる。
ハッピーエンドなのかと不安になる場面もありましたが、ラストでは、こちらが恥ずかしくなるほど互いに溺愛状態の2人が見られて最高でした☺️🩷
学生モノ、青春モノ、一途な攻め受けのピュアなラブストーリーが好きな方にぜひおすすめしたい1冊です☺️✨