第11話 締める
<あらすじ>
ナム所長が何者かに殺害され、犯人を捕まえるためドンシクとジュウォンは調査を始める。
所長が殺害された日に後を追っていたジュウォンは、所長が誰に会ったのかは分からないが本庁に行っていたことや、本庁のロビーでファン警部補とチョ巡査部長に出くわしたことをドンシクに伝える。
ジフンとジェイはファン警部補を尾行し、ジョンジェはチョ巡査部長の通話明細書を確認、ジファはその日に何があったか再調査することに。
ジェイの店に集まる派出所メンバー。誰もがナム所長の言葉を思い出しては笑います。ジュウォンはジェイに「僕のせいでもっとあなたを孤独にしてしまった。車載カメラのメールも僕が送りました。すみません」と謝ります。
ジュウォンは所長が殺害された日、後を追っていたら誰に会ったのかは分からないが彼が本庁に行っていたことや、本庁のロビーで意外にもグァンヨンとギルグに出くわしたことをドンシクに伝え、一緒に捜査したいと願い出ます。
2000年10月15日、ギルグはクァクから科学捜査チームに指紋がついているギターピックを持っていくよう指示されました。「指紋やDNAなどは検出されず」と書かれた鑑定書もナムにギルグが持っていきました。ナム所長はギルグが鑑定書を処分したのは偽物だったからで、問題にりそうな本物とすり替えたのだろうと追求します。ナム所長はギルグを追求しますが、ギルグは逃げ出します。
実はジンムクが自殺した日、ナム所長はチョルムンに頼んで防犯カメラを止めて忍び込みましたが、その時すでにジンムクは死んでいました。チョルムンは自分達がここに入ったことをバレてはまずいと慌てて2人で外に出ました。ナム所長は「ジュソンの遺体発見現場に落ちてたギターピックの鑑定書の処分はお前の指示か?」と尋ねますが、チョルムンは忘れたとしらを切ります。ナム所長は「お前と関係のあるものがなぜか消えていく。防犯カメラの映像に鑑定書、ジンムクも消えてしまった」と微笑みます。
11月10日ムンジュ警察署留置所の動画を見るチャンジン。メールの送受信者はどちらもチャンジンになっており、誰がやったのかと考えを巡らします。あの日、ナム所長を殺したのはチャンジンでした。
ジョンジェに誘われて会食するヘウォン。チョルムンの携帯を掴むと「010-0640-3324」とつぶやくジュウォン。その瞬間、ヘウォンのもう一台の携帯が鳴ります。ギルグとチョルムンだけでなく、チョルムンとヘウォンも繋がっていたのです。
2000年10月15日、ユヨンは指先を切られて泣きながら道を走っていました。助けてと助けを求める彼女を車が撥ねます。車の脇で呆然と座り込むジョンジェ。ヘウォンはユヨンの死体を見下ろし、チャンジンを呼びつけます。
第12話 ほどく
<あらすじ>
ナム所長が言っていた鑑定書が、ギターピックの鑑定書だと突き止めたクォン検事は、そのことをハン次長に報告する。
21年前、パン・ジュソンの遺体発見現場にギターピックが落ちていたため、持ち主であるドンシクが逮捕されたのだった。
しかし鑑定を依頼した記録は残っているが鑑定書自体は消えてしまっていた。
ジョンジェと接触したドンシクとジュウォンを見たチャンジンは、「HKH」という人物に電話をかけてどこかへ向かいます。
ヘウォンの携帯に電話したギルグは「ナム所長にギターピックの鑑定書がなくなったことに気づかれました。社長室の金庫に鑑定書があったそうです」とまくしたて、「ジュソンの遺体発見現場に落ちてたギターピックは私が処分したの!そのピックからジョンジェの指紋が出たから」とピックと鑑定書を完璧に処分したヘウォンは困惑します。
ジュウォンは精神病院から脱走したジョンジェを車に乗せ、ドンシクが地下室で過ごすよう言っていたと告げます。ジョンジェがハンソン精神病院に入院した理由は、「鹿の姿をした人間を殺したから」。
ジファはヘウォンがこの20年ほどで、所有地の2/3ほどを格安でチャンジン・チョルムン・ガンジャ(ギルグの妻)の三人に売っていることを指摘します。
ユヨンは彼氏であるジョンジェからの「帰りたくない。出てこられる?」とメッセージに応えて、家を出ました。留学前にドンシクに付き合っていることを打ち明けようと提案するジョンジェに、ユヨンは「母親に隠れて連絡するのをやめてからにして」と突き放します。ジョンジェは酔ったまま車を爆走させ、気づくと車の前には女性が倒れていました。その時に持っていたドンシクのギターピックを道に落としたのです。
「俺が倒れてたユヨンを車で轢いて殺した!ドンシク、俺を殺してくれ」と泣くジョンジェ。
その時、ジファからギファンが長官に内定したと連絡が入ります。
あの日、ユヨンはジンムクが女性を絞殺しているところを見て、止まってくれというように車の前で立ちすくんだのです。ユヨンを最初に轢き殺したのは、ギファンでした。
第13話 問う
<あらすじ>
ユヨンの失踪事件の頃の記憶がなかったジョンジェが記憶を取り戻し、ユヨンを車でひいたことを認める。
しかし、その時のユヨンは倒れている状態だったと言う。
イム巡査長が、ユヨンは立っている状態でひかれたと言っていたため、ドンシクは最初にひいた犯人が別にいるのではないかと考える。
2000年10月14日、再開発を喜ぶチャンジン(ジンリ建業がデベロッパー)とヘウォン(クァンヒョ財団理事長)に会うためムンジュヒャンに来たギファン。ジンリ建業がギファンの妻の実家のオイル建設以外を選べば大損です。俺たちは一蓮托生だとギファンを睨みつけるチャンジン。車で来た時は飲まないようにしていると言うギファンですが、自分達をチンピラ扱いするチャンジンは怒りヘウォンは仲裁するように酒を強要します。
自宅の地下室で、ドンシクはジョンジェが「”倒れている”ユヨンを轢いた」と告白したのだと言います。ソンニョの見立てでは、ユヨンは走ってくる車の方を向いて立っていたはずです。ジョンジェもユヨンを殺しましたが、真犯人は別にいるはずです。
「チャンジンとギファンはどういう関係だろう?」とジュウォンに問いかけるドンシク。ジュウォンはギファンが、ギルグが関わった鑑定書隠滅事件について知らなかったはずだと動揺します。ギルグが「上の指示」だと言ったということは、2000年にムンジュ署の強行犯係の警部補だったチョルムンをソウル庁に連れて行った、当時のムンジュ署長ギファンのはず。21年前の事件を急いで集結させたのもギファン。しかもチャンジンが会いたがっている、つまり全ての線がジュウォンの父であるギファンに向かっているのです。
ジョンジェは「全部思い出したよ。ユヨンを車で轢いたこと。母さんの飛ばし携帯に電話したこと。それで、チャンジンに事を処理した対価として鹿牧場とムンジュ市の土地を安価で売ったんだね?金も土地も渡したのに母さんはずっとチャンジンに騙されてたんだ!」と笑いながらヘウォンに言います。そしてドンシクに言われた通りの言葉を告げます。「チャンジンはギファンと会ってる。あの2人は母さんに秘密がある。母さんは利用されてるんじゃ?」。
警察庁に笑顔で駆けつけたチョルムンはギファンの長官内定を祝います。チョルムンの忠誠を疑うギファンに、彼は「鑑定書からはト議員の息子の指紋が出ました!すり替えた鑑定書も処分させました!鑑識の担当者は病死しましたし、絶対に問題にはなりません!」と叫びます。
イム記者が派出所に入ってきて、ギファンへの祝いのインタビューをさせてくれと言います。頭にきたジュウォンは、人事聴聞会の直前に報道するよう条件をつけて「警官の金品授受疑惑に関して情報提供をする」と言います。
人事聴聞会が始まりました。ハン・ギョンス カンミン党議員は、突然秘書が持ち込んだJSBの記事を読み上げます。「ハン候補の側近である某警視正が20年間金品を受け取り、候補が黙認していたと報道されました。2000年から金品授受の疑惑があり、相場の半分ほどの価格で土地を買ったのだそうです。登記簿謄本も載っています。この記事については?」。ギファンは土地の所有者はお金が必要だったため、某警視正から借りて土地で返したのだと証拠の借用書を議員たちに配ります。
そこにドンシクが入ってきます。「ハン警部補、イ・グムファ殺害事件に関する職権乱用および幇助等の容疑で緊急逮捕します」と、マスコミの前でドンシクはジュウォンに手錠をかけます。その途端、「ハン候補の息子緊急逮捕」と速報が流れ、人事聴聞会は閉会になります。
第14話 答える
<あらすじ>
ハン次長の人事聴聞会が行われている場で、イ・グムファ殺害事件に関する容疑でジュウォンがドンシクに逮捕されてしまう。
これはハン次長を陥れるための芝居だったのだが、ドンシクとの約束を破ってジュウォンが罪を認めてしまったため、ジュウォンは停職処分になる。
一方、ジョンジェはイ・チャンジンを葦原に呼び出す。
葦原で再会したギファンとチャンジン。あの日、実はチャンジンはギファンにも遺体の始末を頼まれていました。その後、ヘウォンにも同じ理由で呼び出されたのです。
「ジンムクを殺せと言ったのはあなただろうが」というチャンジンの言葉を聞き、衝撃を受けるジュウォン。実はジュウォンはギファンに出ていけと言われた後、密かにギファンの車に盗聴器をしかけていたのです。
「あれはチョン署長の仕業だ。あいつは処理した方がいい。今まで通りに」「あいつはメールを送ってもナム・サンベのように廃車置き場には現れないでしょう。後ろから襲わなければ俺が撃たれて死んでた。そういえばムンジュ警察署でオイル建設について尋ねられました。聴聞会に備えてください。今回の再開発は成功させたいので。これからは俺の電話には出てくださいね。ト議員からの電話には出ないでください。親子でジンムクの死を2人でやったのかと疑ってた。次長がよければ奴を黙らせた理由を話しますが」と話す2人。
ギファンは「覚えていないな」と笑いますが、チャンジンは「本当に?俺があの日ジンムクから聞いた面白い話を?」と言います。
「2000年10月15日の夜中、あいつがここにいて全部見てたんです」と言われ、ギファンの顔色が変わります。「あの日あいつは私がイ・ユヨンを轢いたのを見たのか?」と言うギファンの言葉に、言葉を失うジュウォン。
ジュウォンは車の荷台からゴルフクラブを取り出すと、極寒の雨の中、どこかへ向かいます。
第15話 離す
<あらすじ>
ハン次長の車に盗聴器を仕掛けたジュウォン。
イ・チャンジンとハン次長の会話から、21年前にハン次長がユヨンを車でひいたことを知ってしまう。
ショックを受けたジュウォンはその会話の録音データをドンシクに聞かせる。
ジュウォンは無言で、ギファンとチャンジンの会話データをドンシクに聞かせます。事件の真相を知りハン次長の所へ行こうとするドンシクに「これは盗聴した物だから証拠能力はないし、公表してもチャンジンに罪を被せるでしょう。僕が餌になります。僕が怪物になって父を抱きかかえて…最も高い場所から一緒に地獄に落ちます。それが最高の復讐です。それができそうになければ録音データを公表してください」と懇願するジュウォン。
それから1週間後、ジュウォンが逮捕されたことにより中断していたハン次長の人事聴聞会が再び開かれます。
ジョンジェに鹿の幻聴が聴こえていたのは、彼女が気の小さい息子に苛立って鹿牧場に閉じ込めたからでした。虐待の事実を明かされ絶句するジョンジェ。
ジュウォンは録音データをギファンに聞かせます。「何が望みだ」と言うギファンに、ジュウォンは「父さん、長官になって。父さんの次は僕が長官に就任するんだから。手を切るべき人とはしっかり手を切ってね。録音データは僕の頼み(ソウル庁 監察調査係に復職すること)を聞いてくれたら破棄してあげるよ。そしてチョン署長を消さないとね」と父の手を握ります。
チャンジンの携帯に、突然”JCM”(チョルムン)から「明日会いましょう」と連絡が来ます。翌日、釣りをするチョルムンに、黒手袋をはめ、杖とナイフを持って近づくチャンジン。そこにゴルフクラブを持ったドンシクが近づき、「ソウル庁で仕事の話をしよう」と彼を連行します。
2000年10月15日、正確に言えば10月14日の夜の話をしたいとチャンジンはにやつきます。そして、自分とクァンヒョ財団理事長だったト・ヘウォン、ムンジュ署長だったハン・ギファンと一緒にオイル建設の件で酒を飲んだ、当時のオイル建設の経営状態は風前の灯だったが「落としてくれ」と請託された、お父さんはさすが清廉潔白な警官だと褒め称えます。
さらに、ギファンは多量に酒を飲んだから自分が送り届けた、けれどその日ト議員だけは飲酒運転した、さらに鹿牧場は名義はジンリ建業だがト議員が管理していたのだから、ユヨンは彼女に殺されてジンムクに遺体を埋めさせたんじゃと匂わせます。ヘウォンは土地を多く持っているだけで市長でもないのだから再開発には要らないカードだと言い捨てるチャンジン。さらに、ジョンジェは母親に捕まって精神病院に監禁されていると言います。尋問を切り上げたドンシクとジュウォンは、事件の主役はチャンジンとギファンだったのだと気づきます。ト議員を捨て、ジョンジェの情報も教えたのは注意を逸らすため。つまりチョン署長が危ないとジュウォンは察知します。
ギファンのもとに大統領府民情主席室から電話が入ります。ギファンの長官任命可否は明日午後に発表されますが、実質彼の長官職は決定したようです。
第16話(最終話) つかむ
<あらすじ>
ジュウォンはチョン・チョルムン署長の様子を確認するため家の中に入っていくが、既にチョン署長は殺されていた。
一方、精神病院に入れられていたジョンジェは、自分のために母親がナム所長とジンムクを殺したのではないかと疑い、ドンシクにそれが事実かどうか確認してほしいと頼む。
そして長官になったハン・ギファンは過去の自分の罪が明らかになることを恐れ、検事のヒョクを使おうとするも裏切られ、窮地に追い込まれる。
緊急ニュースが入り、「ハン長官 21年前に飲酒ひき逃げ事件 被害者は死亡 職権濫用し事件を終結」とテレビで流れます。さらに21年前の事件に関するギファンの音声データが公表されます。しかも提供元はギファンの息子であるジュウォンであると流れ、ギファンは頭を抱えます。
ギファンはマスコミに囲まれながらジファとドスに連行されていきます。ジュウォンは警察大学の卒業式で父と撮った写真を伏せます。「警官を辞めて罰を受けます」と頭を下げるジュウォンに、ドンシクは「ハン警部補に罪はない。死ぬまで刑事として生きるんだ。それが俺への謝罪になる。ミンジョンの指を遺棄して捜査を妨害した容疑で俺を逮捕してください。あなた以外の人に自首するつもりはない」と微笑みます。
2022年2月5日、スヨンの墓に花を供えるジュウォン。ジファから「今日は所長の命日です。マニャン精肉店へ」とメールが届きます。今のジュウォンはマニャン派出所ではなく江原道の警察署の女性青少年係にいます。そこに笑顔で少し髪がさっぱりしたドンシクが現れ、「あの日以来ですね」とジュウォンに声をかけます。
テハク山で事件があったようで、ジュウォンは電話を受けて慌てて去っていきます。ドンシクはその背中に「ジュウォン!しっかり食べてしっかり寝てしっかり出せよ」と笑って見送ります。「タメ口はやめてください、ドンシクさん」と半笑いで注意すると、ジュウォンは歩き出します。
まとめ

素晴らしかった……言葉が出ません。
たった16話とは思えないほど複雑で濃厚なストーリー、そして何より俳優さん各人の演技力が際立っていました。ドラマとは思えない完成度に溢れる感動が止められません。
きっと何度見ても新鮮に感動する名作です。「怪物」に携わってくださったスタッフの皆さんに心からの感謝を😭🙏✨

韓国ならではの「親の罪を子が背負う」感覚はいまいち分からないのですが、韓国で親が犯罪者になった場合こんなにも生きづらいのだとジュウォンを見ながら苦しくなってしまいました。ジュウォンは何も悪くないのに…。
「(プデチゲは)好き?」「好きです」のやりとりは完全にブロマンス好きを狙ったセリフでしたよね!?!?!?最高でした。ジュウォンの「好きです」が聞けて感無量です。

ブロマンスと聞いて観始めた「怪物」。ブロマンス要素はほとんどなかったのに、この充実感はなんでしょう…これから出会う全ての人におすすめしたい素敵な作品でした。
愛、憎悪、憧憬、執着、侮蔑…人間のあらゆる感情が凝縮されたドラマで、毎話心も頭もぐちゃぐちゃにかき回されるような感覚になりました。
視聴者の心の奥底に響きかける、語りかけてくる、素晴らしい作品だと思います。
同じく韓国ドラマでブロマンスものをお探しの方は、映画「メソッド」もおすすめです。憑依型の熟練俳優と若手アイドルの狂気愛を描いています。
「怪物」がヘビーだったからもっとライトなブロマンス(BL)が見たい!という方には、「Mr.ハート」がおすすめ。男子高校生同士のピュアな青春ラブストーリーです。
今回3人が見た「怪物」は、Amazonプライムビデオ、ABEMAプレミアム、Huluで無料視聴できます。
ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨
引用:2021年最大の話題作『怪物』配信記念!韓国ドラマの“廃人視聴”サスペンス5選|カルチャー|ELLE [エル デジタル]
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