ドラマ「美しい彼 シーズン2」(2021)の全話ネタバレ感想・あらすじ・評価・動画配信|好きで、好きで、好きすぎて、満ち足りない。十四番目の月みたいな、この気持ち。

ドラマ

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本屋大賞2020受賞作家・凪良ゆうの大ヒット作を萩原利久・八木勇征ダブル主演で実写ドラマ化!「美しい彼 シーズン2」

全話のネタバレ・あらすじ一覧・本作をより楽しむための小ネタなどを掲載しています。

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:「美しい彼」(シーズン2) | ドラマイズム | MBS 毎日放送

陰キャな大学4年生×美しき「キング」な新人俳優 のお話。

<あらすじ>
穏やかに月日は巡り…平良一成は大学4年生に、清居奏は新人俳優として日々奮闘していた。
晴れて恋人同士となった2人は、平良の家で同棲生活をおくっている。
しかし、平良の信仰にも似た“偏愛”は変わらず、きてほしいところで下がり、下がるべきところで強く出るニュースタイルな関白宣言をかましていて、美しく傲岸なキング・清居の悩みはつきない。

 

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予告編・予告動画

 

こんな人におすすめ

  • 「美しい彼」シリーズが好き👑
  • 凪良ゆう先生作品が気になる📕
  • 王道のシンデレラ・ストーリーがやっぱり好き👠

 

本作をもっとよく知るための小ネタ

①2021年11月からMBSドラマ特区枠(毎週木曜深夜0時59分~)にて、全6話で放送されたドラマ『美しい彼』。原作は、本屋大賞2020受賞作家・凪良ゆうのBL代表作で、累計55万部突破の「美しい彼」シリーズ。
“陰と陽”正反対な2人の男子高校生を萩原利久×八木勇征が演じ、すれ違う恋心を瑞々しく、美しく描き、国内外問わず“沼ハマり”する人々が続出。深夜ドラマで、限られた放送枠にも関わらず、多くの反響を呼び、第59回ギャラクシー賞では《マイベストTV賞 第16回グランプリ》 を受賞し、BLアワード2022 BEST映像部門1位獲得、韓国・ソウルドラマアワードでは、八木勇征が《アジアスター賞》を受賞し、WEIBO Account Festival 2022では、萩原利久が《優秀躍進俳優賞》、八木勇征が《優秀新人俳優賞》、そして2人で《話題俳優ペア賞》を受賞するなど、映画化発表以降、飛ぶ鳥を落とす勢いの本作。

引用:「美しい彼」(シーズン2) | ドラマイズム | MBS 毎日放送

②今回は平良が大学4年生、清居が俳優として邁進していく姿が描かれますが、見どころを教えてください。
萩原:ある意味変わっていないがゆえに、近くにいるのにすれ違い続ける面白さというのがシーズン2には詰まっていると思います。でもシーズン1の時は「完結する」というのを目標に1話ごとにスタートと終わりが明確にある感じだったのですが、今回は映画へと繋がっていくので、綺麗に終わりすぎなくても大丈夫だったんです。それがシーズン1とはまた違ったところかもしれないですね。

引用:<「美しい彼」シーズン2インタビュー>萩原利久が語る“清居に比べ平良が大人になっていない理由” FANTASTICS八木勇征が衝撃受けた前作シーンに進展

③大人になった2人が見られると思いますが、演じていて気をつけた点や、シーズン1と比べて大人になったと感じた部分を教えてください。
八木:清居が大人になりすぎて、平良に求めるハードルがぐっと上がっている。平良を引っ張ってあげるというか、平良を待っているという面では一歩成長したのかなと思います。演じる際には、平良をこっちのステージに引っ張り上げることだけ考えていました。そこで折れない清居でいたいなと。
萩原:平良は変わらないほうがいいのかなと。シーズン1から1年撮影が空き、シーズン2と映画でも制服や当時の衣装を着ることがあって、着れば平良なんですけど、体感としては1年ってけっこう変化があるなと思いました。だから意識して変えると、高校生から大学生への変化以上に変わってしまう気がして、大人になるというより、まっすぐな部分や土台の部分を変えないように意識しました。清居が成長しているので、余計自分が取り残されている感じがあって、それによって考え込むという、そっちのほうがいい気がして。

引用:萩原利久&八木勇征、『美しい彼』シーズン2に手応え「自信を持って」 “ひらきよ”の魅力も語る | マイナビニュース

 

ネタバレ感想

第1話

<あらすじ>
紆余曲折の末、恋人同士となった平良一成と清居奏は、平良が住んでいた一軒家で同棲を始めていた。
穏やかに月日は巡り…平良は大学4年生に、清居は新人俳優として日々奮闘していた。
一方で、平良の信仰にも似た“偏愛”は変わらず、変装をして清居の出待ちをしていたり、狂ったように何度も清居の出演作を観ていたり…、きてほしいところで下がり、下がるべきところでニュースタイルな関白宣言をかましていて、美しく傲岸なキング・清居の悩みはつきない。

ーー信仰にも似たこの気持ちに囚われたまま絶命したって構わない。触れたら崩れてしまいそうだった。なのに人は欲深い。お許しください、勇気を理由に神に触れる大罪を。許されなくても構わない、その変わりに手に入れた俺だけの清居。

「奇蹟だ」と言いながら眠る清居に触れようとする平良に、「またキモいこと言ってんな」と目覚めて開口一番罵倒する清居。「死にたい…清居がかわいすぎるから死にたい」と悶える平良を横目に起きる清居。平良は、この気持ちをなんと呼べばいいのだろうかと幸せな悩みを噛み締めます。

穏やかに月日は巡り、徐々に迫ってくる卒業の時。写真部の後輩から「平良さんの写真って初期の野口大海の写真に似てると思うんですよ」と言われ、好きな写真家の名前を出されて嬉しい平良。
部を辞める辞めないの攻防は長く続いていたものの、清居の後押しで写真部に残ることにした平良。小山は写真部の部長になりました。四年生の秋になり、小山はインターンが大変だと愚痴ります。来週はアルバイトの面接だと言う平良を応援する小山。「清居くんとはどうなの?彼、忙しそうだけど会えてるの」と尋ねる小山に、「会えてるっていうか」と言葉を濁す平良。

事務所で清居が台本を読み込んでいると、「出演ドラマの評判いいよ」とプロデューサーが親しげに話しかけてくれます。先輩女優である安奈のバーターなので、「次に繋がるように頑張ります」と殊勝な発言をする清居に、「出待ちのファンの層が厚くなってるよね。あの”不審くん”とか。背が高くてすごく怪しい彼」とマネージャーは笑います。「不審くん」はどう考えても平良のことで、清居は不機嫌になります。

天才と呼ばれる安奈のドキュメンタリー番組に清居も後輩として一瞬映ります。それを何度も繰り返し見る平良。「清居のいない世界で生きていたくない」とうずくまっていると、清居が帰ってきます。「不審くんね…」と考え込む清居。

エビフライを揚げる平良。「母さんの得意料理だったんだ」と嬉しそうに語る平良に、「揚げたてが一番うまいんだよ」とあーんを待つ清居。しかし結局平良はおどおどするばかりでエビフライは差し出してくれず、「清居が近いから」とおどおどする平良。清居は「明日出かけるぞ」と宣言し、平良は「清居が行くならどこでも行く!」と叫びます。

服屋に行くと、清居は「お前の服を選ぶんだよ」と平良に次々と服を合わせていきます。なるべく目立たないようにせめて汚くないように選ぶのが洋服だと思ってた…と一人考える平良。「俺がキングと買い物をしてるなんて、幸せだけど、恐ろしささえ感じてしまう」とひとりごちながら、「今日着たの全部ください!」と店員に頼むのでした。

「人の幸せの量があらかじめ決まっているなら、今後の人生は不幸しかないのかもしれない。清居に先立たれるとか…そうなったら生きていけないかも」とナーバスになる平良。清居にねだられるがまま、かき氷をあーんしてやります。妄想の世界にトリップしている平良に、「一人の世界に入んな。一緒に出かけてんのに」と怒る清居。「ありがとう清居。俺みたいなのでもましに見えるようにしてくれて」と感謝する平良に、「小山の兄さんの方が、お前を褒めてた。目に迫力があるって」と清居は褒めてやります。しかし平良は「演劇やってる人って個性的な人が多いから」と真面目に受け取りません。「普段はともかく、今日のお前はかっこいいんだよ。俺を信じろ」と怒る清居。

モデルたちとの交流会に呼ばれた清居は平良を連れていきますが、平良は「俺がモデルさんたちと話すのは場違いだなって。前に打ち上げとかに行けたのは必死だったから…」と及び腰。「じゃあ今は必死じゃないのかよ。釣った魚に餌はやらないってか」と言う清居の目は、「いつでも捨ててやる」という目をしており、慌てて「参加する」と叫びます。
「清居くん、いつも一人なのに友達連れてきたの?」「普通の大学生なの」「写真得意なら今撮ってよ」と女の子たちに絡まれた平良はトイレに逃げ込みます。しかしトイレから出た瞬間、「平良くんに相手されなくて、みんな怒ってるよ」と女の子に抱きつかれます。動揺する平良ですが、清居が「そこにいると邪魔」と女の子を引き剥がしてくれました。その時、清居から睨みつけられ、これは「お前なんかいつでも捨ててやるけど何か?」という目か?いや、「絶対に殺す」だ…と平良は気づくなり、謝り倒します。しかし清居は意に介さず、平良を家まで無言で引っ張って帰ります。
「俺が浮いててごめん。女の子を怒らせてごめん」と謝ってばかりの平良に、「女にくっつかれてほんとは少しうれしかったんだろ」と怒る清居。「驚きすぎて怒れなかったんだよ。それに写真を撮ってって言われたけど断ったよ」と必死で言う平良。「ポートレートは清居だけを撮りたいから」と平良は続けます。清居は「今日はするからな」と宣言し、清居は「今日もいいの」と喜んで清居に怒られます。

翌朝、清居は「昨日、言い過ぎた。ごめん。お前のことになると俺、ちょっとおかしい」と反省します。平良のかたわらには、写真が。「満月?」と清居が尋ねると、平良は「14番目の月だよ。満ち足りない月」と説明します。
ーー好きで、好きで、好きすぎて満ち足りない。14番目の月みたいな気持ちは、永遠に続いて、自分を切なくさせるんだろう。

「清居が俺の知らないことを教えてくれてるなって」と言う平良に、「お前もだろ。これが金木犀の香りって教えてくれたの、お前だし」と返す清居。そういえば、高校生の時にそんな話をしたのでした。

ーー平良は、ほんとに俺をおかしくする。俺の男はほんとはかっこいいって見せつけたくて、でも誰かに取られそうになると死にそうに苦しい。この矛盾する気持ちをなんというのか、俺は知りたい。
清居は平良の膝で勝手に膝枕をすると、「平良、どこもいくな」とつぶやきます。平良は「うん」と嬉しそうに頷くのでした。

 

第2話

<あらすじ>
縁側に咲いた、金木犀の花。
甘くて酸っぱいこの香りを平良一成が教えてくれた―…高校時代のことを清居奏は思い出していた。
大学4年になった平良は、アルバイトの面接を受けるがなかなか上手くいかない。

「勝手に撮んなよ」と文句を言う高校生の清居に、「きれいだったから、つい」と謝る平良。心の声が聞こえてきそうな平良のまっすぐな瞳に、「いつ告白してくんだよ」と心の中で文句を言う清居。
清居が目の前の木をぼうっと見ていると、平良が「金木犀だよ。甘くて酸っぱいこの香り。この香り嗅ぐたびに思い出すのかな」とつぶやきます。「何を?」と清居が尋ねると、「貴重な瞬間だから、永遠にとっておきたくて」と平良がカメラを構えて微笑みます。「早く言えよ。早く、早く…」と清居の心は急くばかりです。
大学生の平良に膝枕してもらいながら、「平良、お前は本当に俺に永遠をくれるのか」と考える清居。のどが渇いたと清居がこぼすと、「ジンジャーエール買っておくの忘れた!」と真っ青になって転がり出ていく平良。それを見送りながら、「キモくなくちゃ平良じゃない」とも思う清居。

就職の予行練習としてアルバイトの面接に行くも、落ちてしまった平良。写真部の後輩は慰めるように昼食に誘ってくれますが、平良は「家で食べる」と断ります。ちょうど同席していた小山は、「平良の写真ってすごいんだから、大学で終わるなんてもったいないよ。野口大海が審査員をやってるコンテストがあるから、出してみれば?」とチラシをくれます。あまりやる気のない平良に、「今日も平良がご飯作るの?」と尋ねる小山。

「大場さん演出の舞台なんだけど、今回はイメージ合わなかったみたい。役の設定で変えられなかったんだ」と言うマネージャーに、「じゃあ挨拶だけでもさせてもらえたら」と食い下がる清居。「どうしてそんなに舞台が好きなの。ドラマのほうが稽古もないしいいのに」と言われ、口ごもります。

18歳で海外の賞を総なめにした天才女優・安奈。ドラマの撮影が一緒になり、安奈は清居の活躍を褒めてくれます。しかし「安奈さんのバーター役のおかげです」と謙遜してしまい、「そういう言い方好きじゃないよ」と安奈に咎められます。
平良が清居の撮影現場にファンに紛れて着ていると、安奈のファンと名乗る男・設楽克己に話しかけられます。「清居くん、いいよね。安奈が褒めてたよ。芝居の勘がいいって」と言われ、嬉しくなった平良は、「安奈さんの演技は勉強になるって、清居もインタビューで言ってました」と答えます。設楽はしみじみと「安奈はすごいんだよ。死んでもいいって時に見てたら、引き込まれたっていうか。魂をさらわれたんだよ」と言い、平良は清居と初めて出会った時のことを思い出し、その気持ちが理解できると深く頷きます。

「俺は舞台ばっかりしたいわけじゃなくて、リアルタイムで視線が突き刺さるのがいいんです。スリルばっか求めてるわけじゃなくて」と説明する清居に、安奈は「恋愛とか?」と突っ込みます。「そうです。今一緒にいるやつとずっと一緒に…」と言いかけた清居に、「今がずっと続けばいいって気持ち、分かるよ。そんなの叶えられるわけないのにね」と安奈は返します。

「好きな男が自分を待ってて、俺のために料理を作ってくれる。これが幸せだ」と、帰宅して冷蔵庫の美味しそうな料理が並んでいるのを見た清居は真剣にそう思います。「俺達の気持ちは変わらない。このまま永遠に続く。そう信じてる。でも」と清居は机で寝こける平良にキスしようとしますが、目を覚まして驚いた平良が「清居が疲れてるのに先に寝るなんて俺はだめだ」と土下座で謝ります。「俺が何しようとしてたか分かるだろ。ふざけんな」と平良に馬乗りになってキスしようとしますが、間が悪いことに電話が鳴ります。「出ろ」と命じる清居。小山がバイトを紹介してくれるという電話でした。

「小山は平良に惚れていた。自分の男がいろいろあったやつと同じサークルっていうのは不愉快だ」と稽古場で台本を読みながら思う清居。そこに入間が入ってきて、「大場さんの主演、決まったって聞きました」とお祝いを口にする清居。「今日はそのための自主練だよ」と言うと、「小山の兄貴、就職するんだって。あいつともっと舞台作りたかったけど、両立は難しかったみたい」と入間は寂しそうに言います。そこに小山が来て、「置いてた荷物を取りに来るように兄さんに言われて」と事務所に入っていきます。

小山を追いかけた清居は、「バイトの件、世話になったな。平良がバイトなんて珍しい」と自分の男アピールをします。小山は苦笑し、「清居くんのためだよ。清居くんのために頑張ってるんだ。清居くんは平良の家に転がり込んでるんでしょ。家事とか全部任せて、自分の好きなことに邁進してるって、バランス悪いよね。清居くんは料理とかできなさそうだし」と痛いところを突きます。レシピさえあれば料理なんて作れると反論する清居に、手書きで常夜鍋のレシピをくれる小山。

帰宅した平良は目分量で料理を作っていきます。できた鍋を平良に振る舞い、自分も食べますが、一口で吹き出してしまいます。酒臭いし、砂でじゃりじゃりするし、こんなものはとても食べられません。しかし平良は「これが神の鍋…」と捧げ持ちながら大口で食べていきます。どうにか平良を止めて、彼によそった分の鍋を食べきる清居。
平良は料理ができてすごいと素直に褒める清居に、平良は俺なんか石ころだからと謙遜。しかし清居は「俺の男を石ころって言うな。俺は石ころと付き合ってねえよ」とぴしゃり。そして、「出せよ。ヤングフォトグラフィカ(野口大海が審査員を務める写真コンテスト)。てか、言えよ。バイトのこととか、就職の面接怖いとか、なんで俺じゃなくてあいつに言うんだよ」と当たり散らします。しかし平良は「急にそんな恥ずかしい話できないよ」ともじもじと言います。「グランプリ穫って、プロになれ。そしたら面接とか関係ない世界に飛び込める。好きなんだよ、お前の写真。お前が撮った俺が、一番いい。撮ってくれよ、俺の写真。同じ世界で」で清居は話し尽くすと、「酔った」とソファーに倒れ込みます。思わず涙をこらえる平良。

「出すんだ、ヤングフォトグラフィカ」と写真部のメンバーに報告する平良。「出すんですか!?」と盛り上がる一同。
ーー震え上がるような期待だが、それは雲間から指す一条の光だ。清居と自分は、神の采配ミスのように釣り合わない。だけど、自分が少しでもマシになれば、清居と同じ世界に留まるために。
平良がそう決意している頃、清居は平良が写った写真を手にとって、じっと見つめていました。

 

第3話

<あらすじ>
「グランプリ獲って、プロになれ―」
愛するキング・清居奏からの言葉に、平良一成は、写真家・野口大海が審査員を務めるフォトコンテスト『ヤング・フォトグラフィカ』への応募を決意。
天才女優・安奈が所属する芸能事務所で期待の新人として着実にスターの階段をのぼる清居と比べて、自分は不釣り合いすぎると相変わらずネガティブ思考の平良だが、“清居の写真を撮りたい”という信念は変わらず…。

写真は現実逃避の手段で他人に見せるのは恥ずかしいと思っていましたが、失礼な臣下にキングがくださった慈悲をやらないわけにはいかないと決意を固める平良。平良がベッドに潜り込むと自然と寄り添ってくる清居。

どの写真を送るのかと小山に尋ねられ、悩む平良。清居の写真はどうかと言われますが、「芸能人だから」と却下。「でももったいないな。彼のポートレートは他と違って愛がある。二人の世界っていうか」」と言う小山。
「二人の世界なんてありえない。俺が清居の隣にいるなんておこがましい。あの石ころがそこにあるなと思えるようになりたい」と思う平良。演じる安奈を見ながら「きれいだな」と呟く清居。「こんな過激な芝居なのに純粋に見える。何も知らないから、無知にも気付けない。すげえよな」と真剣にテレビの中の彼女を見つめる清居を撮る平良。「どんな表情も最高だけど、すごくきれいだったから。真剣な表情の清居からは、目が離せなくなる」と嬉しそうに言う平良。
ヤングフォトグラフィカには何の写真を出すのかと問われ、「街の写真にするよ」と答える平良。「結果、分かるの2月だっけ。金木犀、いつの間にか散ってたな」と清居は庭を眺めます。
モラトリアムの秋が終わり、審判の冬が平良と清居のそばにやってきます。

「やばい!目覚まし止めちゃった!」と慌てる平良に、「事務所が車出してくれるって」と二度寝をきめこむ清居。それを見ながら、「事務所の期待の新人、スターへの階段を登る清居にキイキイ鳴る自転車はふさわしくないのかもしれない」と思う平良。
現場では、「清居くんエターナル!清居くんへの愛は永遠!」と叫ぶファンたちがいます。清居への気持ちは永遠に変わらないと思う平良。

写真部に顔を出すと、ヤングフォトグラフィカの一次審査に通ったと後輩が大喜びしていました。一方、平良は落選。うぬぼれた自分を突きつけられたようでした。小山は野口大海に写真を送ろう、落ちた理由を聞こうと気を使ってくれますが、平良は拒絶して家に帰ります。
清居を失った冬を思い出しました。平良と清居の間に冬はありません。今を永遠にしたいのに、その方法は分からないままです。
豪勢な夕食を用意し、清居に何かあったのかと問われるもしらばっくれる平良。清居からヤングフォトグラフィカの結果を聞かれ、落選したと報告。しかし運転免許を取って清居の足になるから捨てないでと必死になる平良。しかし清居は「次頑張ればいいじゃん。俺も初めてのコンテストでは優勝逃したし」とあっけらかんとしています。
「じゃあこのコンテストに出してみれば」と野村伊兵衛写真賞のホームページを見せる清居。アーティスト系カメラマンの登竜門だからと言う清居に、それは写真系の芥川賞みたいなもので才能ある人しか受賞できなくてと慌てる平良。「賞がすべてじゃないけどな」と言いつつも「やってみろよ」と平良に圧をかける清居。平良は「王者の資質は恐ろしい」と清居に畏怖を感じながらも、凡人の自分はまずは足場を固めなきゃと工場でアルバイトをしながら思うのでした。

平良の母に頼まれて顔を見に来たと、従兄弟の菜穂ちゃんと彼女の息子・智也が突然家に訪れます。清居のことを安奈主演のドラマで観て知っている彼女は「清居くんと同居してるなんて」と驚きます。清居の出演するドラマの話が出たので、平良は清居のすごいところを語りまくります。「一成くんは、清居くんのファンでお友達なんだ?」と言われ、あいまいに頷く平良。

彼女たちが帰った後、平良は「清居と友達かって聞かれたんだけど、恐れ多くて」と言います。「お前の母さんも、お前に友達がいるって分かってよかっただろ」と言う清居に、「清居と俺の親は何も関係ないから大丈夫だよ。清居は何も心配しなくていいし。今後俺の親と清居は一切関わることはないから」と平良は念を押します。しかし清居は激昂。「お前、今、俺がどんな気持ちかわかるか!?お前はすぐ謝るけど、いつも何もわかってないだろ」と平良の胸ぐらを掴んで怒鳴りますが、平良は「俺は清居を分かりたくない」と反論します。清居は思わず号泣。平良を振り切って玄関へと走ります。「結局、お前はそこから動くつもりはないんだな。お前は片思いが好きなんだろ?じゃあずっとそこにいろ。ごめんな、お前を好きになって」と言うなり、清居は外へと走り出します。

ーー俺と清居は永遠に分かり合うことはできない。近づいては離れての繰り返し。写真のように時間は止められない。清居は本当に俺に初めての気持ちを教えてくれる。分からない。どうすればいいのか。何も知らないから、自分の罪にも気付けない。こんな俺を殺してください、神様。
平良は清居の写真に囲まれながら、懺悔するように泣きじゃくります。

 

第4話

<あらすじ>
普通の恋人同士になりたい清居奏の気持ちは、一人妄想世界の住人・平良一成には伝わらない。
無神経に傷つくような言葉を言われ、いっそ別れたほうが楽になる、と思った清居だったが…気づけば平良の家にいた。
そして、2人のもとには高校の同窓会の誘いが。

ーー片思いの時間は甘美だったけど、いつその時間が終わってしまうのではと思う苦しさがあった。諦めた方が楽なのかもしれない。
平良がそんなことを思いながら起きると、縁側で丸まって眠る清居の姿が。「清居が家に帰ってた!」と感涙する平良は「もう二度と会えないと思った」と言います。
「俺がなんで帰ってきたか分かるか?」と清居は言いますが、全く分からない平良。「分からないから、好きなだけ殴ってください」と歯を食いしばる平良に、「しばらくキスとかしない。お前がちゃんと向き合うまで。見上げるんじゃない、向き合うんだ」と清居は言います。

その時、二人に同窓会のお知らせが届きます。城田が村田と結婚するからそのお祝いもかねてだそうです。
平良は男女に囲まれる清居を見つめながら、「みんな、就職したり前に進んでる。止まってるのは俺だけだ」と疎外感を感じます。
会が終わると、「結婚かー、俺には関係ない話だけど」と清居がカマをかけますが、平良は無反応。「やっぱりこうだ。駆け引きとか、カマをかけたりとかしても、こいつとの距離は縮まらない。憎らしいやつ」と心の中で思う清居。
「お前の親と関係ないって言われるの、どんだけつらいか分かるか?お前の人生とか関わっていいのはこっからここまでって言われてるみたいなもんだ」と言う清居。「俺の人生は全部清居のものだから!」と必死に言う平良に、「お前は俺を見てない」と言う清居。「俺は清居にふさわしくない。俺は地べたに転がってる石ころだ。清居は才能があって美しくて…清居のことが好きだから!そばにいていいのかなって」と言う平良。「平良、俺もお前が好きだ」と言う清居。「なんで?」と本気で不思議そうな平良に、「石ころでもなんでもいいよ。片思いには戻してやんない」と答える清居。別に石ころでも就職できなくても俺が養ってやる…と清居は言いかけますが、明らかに平良の機嫌が悪くなります。「出た。頑固な平良様」と心の中でつぶやく清居。
「じゃあ、馬車馬のように働け。俺に迷惑かけたら、その場で捨てるぞ」と清居が高飛車に言ってやると、満面の笑みになる平良。思わず「キモ…」と清居はこぼしてしまいます。
「今までと同じじゃ嫌だって清居の言葉、嬉しかった」と言う平良に、「馬鹿にしてんのか」と凄む清居。「初めてで嬉しかったから」と言う平良に、「お前、忘れんなよ。俺も初めてなんだよ」と清居は反論します。「この時間を永遠にしたい」と思う平良。

部室で寝ていた平良に声をかける小山。「野口大海さんにみんなの写真を見せたんだけど、平良の写真はなんで提出してないのかって怒ってるって…直接謝りに来いってさ」と気まずげに言われ、平良は青ざめます。

「今年はバレンタイン覚悟したほうがいいよ。彼女さん嫉妬しちゃうかも」とドラマの現場で茶化してくる安奈に、「いや、彼女じゃなくて彼氏だから。一緒に住んでるし」と答える清居。「羨ましいな。私は相手が業界の人だからなかなか会えないし、離れてると憎たらしくなるし。でも、すごい好き。先のことは分かんないし、相手が何考えてるか疑心暗鬼になるんだけど、自分のことだけは信じて素直でいるしかないね。明日会えなくなるかもしれないし」と言う安奈。

野口大海のスタジオに謝罪に行く平良。しかし野口からは「俺、何も怒ってないよ。忙しいから直接会いに来てっては言ったけど。伝言ゲーム怖いな」と笑われます。謝罪用のお菓子の袋に入れていたポートレートを引っ張り出した野口は、「持ってきてんじゃん」とぱらぱらと中身を観てくれます。
「こないだアシスタントの一人が田舎に帰っちまったんだ」とぼやく野口の話を聞きながら「この人と俺は合わない」と思う平良。さっさとお暇しようとしますが、「ヤングフォトグラフィカに出してたのは、すごく幼稚な写真だった。人を撮りたくないなら最初からそんな風景を撮ればいいのに、わざわざ後から人だけを消して、自分は世界を嫌いだと主張してた。俺があの写真から感じたのは、自分勝手さと鼻もちならなさ。まだ何も成してないくせに、自分はすごいと勘違いしてて、でもそんな自分をストレートに見せずに、卑下の殻で守って、世の中を上から目線で見てる、若さ。馬鹿さ。あいまいさ。だから、うちでアシスタントしない?」と野口は平良に言います。どうしてと尋ねる平良に、「昔の俺にそっくりだから。いつから来れる?自分が撮りたい写真が定まるまででもいいよ」と野口は譲歩してくれます。
「撮りたいものは、あります」とはっきり答える平良。

「連絡もせずに何してたんだよ」と帰宅した平良に文句を言う清居。「決まった。野口さんのところで、アシスタント」と言う平良。喜ぶ清居に、「撮りたい写真がある。清居の写真」と平良は言います。「いつも撮ってんじゃん」と清居は言いますが、「同じステージで。いつか清居を撮って、”写真 平良一成”って載せる。小さくても構わないから、同じステージで、同じ空間で。だめかな?」と必死に言う平良。「なんでそんなこと聞くんだ?おめでとう」とはにかむ清居。そして、「はい」とアヒル隊長を乗せたチョコレートのギフトボックスを差し出します。「別に、おめでとうっていうか、バレンタインだから」と恥ずかしそうに言う清居に、「家宝にする!写真撮る!」と大騒ぎする平良。「俺嬉しくて死にそう。永久保存するから」とまだ平良は騒いでいましたが、清居に「ほら食え」とあーんをされて、チョコを一粒食べます。平良はそのまま清居にキスすると、「ごめん、清居。今日は我慢できない」と押し倒します。

秋を経て、冬が終わり、清居と出会った季節・春を迎えました。
事務所に届いたバレンタインのチョコレートの山を見ていた清居は、ひときわ大きな箱の中にアヒル隊長の形のチョコが紛れ込んでいることに気づきます。しかも、添えられているメモには、大きく、「清居へ エターナル 平良一成」と書かれており、清居は思わず笑ってしまいます。

ーー同じじゃない。少しずつだけど、前に進んで、肩を並べてる。
「桜、そろそろ咲くかな」と言う清居に、「きれいだろうな。桜の下の清居」とうっとりとつぶやく平良。「キモ」と吐き捨てる清居の横顔を撮る平良。「不意打ちやめろって」「ごめん」とじゃれ合う二人。
ーー学生時代の終わり、卒業まであと少し。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

めちゃくちゃ良かった…ただの陰気な卑屈男に見える平良の性格を野口大海がしっかり分析してくれてて、言語化すげ〜!!と感動しちゃいました。一言一句すべてに完全同意です。
それに、清居が平良の恋愛・対人関係への無知さ・理解しようとする努力のしなさに打ちのめされながらも、それでも嫌いになることができずに折れて、歩み寄ろうとする姿がとにかく健気で…感情的な面で言えば、平良こそが「キング」で、清居が「臣下」だよなとおかしさを覚えました。
映画でこの後の二人を観るのが楽しみです。

小錦あや
小錦あや

②先輩女優の安奈が予想以上に清居の恋にナイスアシストしてくれていて驚きました。特に、「素直に鳴るしかない」と清居にアドバイスするところは、恋愛の達人や…と感嘆してしまいました。安奈は、本人は意図してないんですけど、いつも清居のほしい言葉をくれるんですよね。そこは「ご都合主義」と感じそうなところですが、安奈が天真爛漫なキャラゆえに、自分の言葉に相手が影響されるということをあまり深刻には考えていない感じが「なぜか相手の心に響く言葉を言ってしまう」という天才性を感じさせて、面白かったです。
ただ、不安になったのが安奈のファンの設楽克己の存在。ドラマの中では一瞬清居に不穏な感情を抱いていそうなシーンがありましたが、それ以上の進展はなく。とはいえ、わざわざ彼と平良の会話シーンが撮られているということは、映画で彼が活躍?するのかなと予想しています。

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

シーズン1で不憫な当て馬役だった小山がまた出てくれました。シーズン2では清居と平良の関係を知る数少ない関係者として、お節介を焼いてくれる優しいお兄さんポジションに。清居に料理を教えたり、平良に野口大海を紹介したりと、二人の仲を取り持ってくれて、小山には感謝してもしきれないですね。小山は原作にも出てくるキャラクターなのかな?小山が主役のスピンオフとかないのかなと期待してしまいます。

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引用:「美しい彼」(シーズン2) | ドラマイズム | MBS 毎日放送

 

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