映画「グレンとグレンダ」のネタバレ感想|1990年代初頭の女装家たち

映画

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「史上最悪の映画監督」として名高いエド・ウッドの半自叙伝、そして異性装と性転換を題材にしたドキュメンタリー・ドラマである、「グレンとグレンダ」

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:Amazon.co.jp: グレンとグレンダを観る | Prime Video

1900年代初頭に生きた女装家の男性たち のお話。

<あらすじ>
服装倒錯が社会から差別的な扱いを強く受けていた時代、服装倒錯者グレンは婚約者のピンクのアンゴラセーターを着て「グレンダ」として街を歩くのが好きだったが、自らの趣味に思い悩んだ末に「人形使い」と呼ばれる科学者に相談した。
心理的な分析を受けながら同性愛、半陰陽、性同一性障害など様々な性的問題と服装倒錯とを比較し、その違いと正常な人間であることを力説される。
最終的に二人は「人形使い」に祝福され、グレンは立派な服装倒錯者として立ち直る。

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こんな人におすすめ

  • 1900年代初頭の女装家事情を知りたい
  • 心と体の性別が別々な人の話を聞きたい
  • 女装しなければ死にたくなるほどの衝動を精神分析したい

 

 ネタバレ感想

「この映画は事実のみを提供している。これこそが今ある現実なのだ。あなたが世間である 汝 裁くなかれ」

ウォーレン刑事は既に服装倒錯により4回もの逮捕歴があった女装家のパトリック(パトリシア)が自殺した事件について助言を得るためオルトン医師に話を聞きに行きます。オルトン医師はグレンという患者の話を始めます。

グレンは性転換したいわけではなく女装が好きな異性愛者でした。学生時代は妹のドレスを着て仮装をして優勝するなどしていましたが、日常でも彼女の服で女装するのを見られ上級裁判所に訴えられます。しかしそれでも「グレンダ」として女装して街を歩くことをやめられません。

婚約者バーバラはグレンの性癖を知らず、普通の結婚生活を送りたいと夢見ています。ある日、バーバラはピンクのアンゴラセーターを着ていましたが、それに目を奪われるグレン。それを見咎めたバーバラはグレンが何か悩んでいるのではと言いますが、グレンは女装趣味の秘密についてとても言い出すことはできません。しかし女装をして街を歩くこともやめられません。

友人のジョニー宅へ遊びに来たグレンは、「グレンダ」について結婚前に彼女に話すべきか悩んでいると打ち明けます。二週間女装をやめてみたけれど気が狂いそうだし、バーバラも失いたくないと言うグレンに、ジョニーは結婚後にうっかり女装趣味がバレて離婚された自分の体験のことを話します。

グレンは苦しんだ末に、バーバラに自分の女装趣味の全てについて話します。彼女は混乱していましたが、彼が着たそうにしていたピンクのアンゴラセーターをその場で脱いで渡し、「分からないけれどきっと乗り越えられるはず」と彼と結婚することを決意します。

オルトン医師はグレンの女装癖は両親に愛されなかった幼少期の環境が原因で生まれたため、条件が揃わないとその人格は死ねないのだと話します。
そして二つ目の症例、アラン(アン)について話し始めます。

アランには娘を望んだ母と仕事にだけ夢中な父がいました。勉強はできましたが、男の子の遊びに加わらないため男女どちらからも嫌われていました。家に帰れば母は娘としてしかアランを愛さないため、彼は自然と家事をするなど精神的に女性的になっていきました。
第二次世界大戦の始まった1941年、彼は徴兵されます。厳しい訓練は女装という週末の楽しみのおかげで乗り越えられました。戦地に送られても服の入った鞄は常に彼と共にあります。終戦と共に彼は除隊しましたが、戦功をあげたので二度受勲もします。負傷時に入院した病院で彼は海外の医師が性転換手術に成功したことを知り、オルトン医師のもとに診察を受けに来ます。そして医師は彼を「偽半陰陽(半陰陽は男性・女性どちらもの性器を持つ者。偽半陰陽はどちらかの性器を完全もしくは不完全に持つ者)」と診断します。どちらの性が誤りかを選ぶように言われ、アランは男性が誤りだとすぐさま選びます。

アランは2年間もの間、何百回ものホルモン注射や整形手術の激痛に耐え続け、最後に性器を切り取り乳をつける手術をします。アンの事例を知った新聞は面白おかしく書き立てました。
しかしアンは懸命に女性としての社会での過ごし方を様々な人から学び、24歳にして女性として胸を張って生きていけるようになりました。

オルトン医師はアンの事例は性転換手術がうまく作用したと話します。グレンには性転換手術をさせても効果はなかっただろうと。

オルトン医師はグレンとバーバラのカウンセリング中、アランの事例を話しながら「グレンは半陰陽ではない」と断言しました。グレンの父は彼を愛さず、アメフトか野球の選手にしたがっていました。夫を嫌っていた母は夫そっくりのグレンを愛さず妹だけを溺愛したため、グレンは妹になりたいと女装するようになったのだとオルトン医師は解説します。さらに、グレンダを殺したいのなら彼女の人格をバーバラに移せばいいと提案します。
バーバラはもし女装がやめられなくてもグレンを愛していると明言し、グレンは微笑みます。時が経ち、グレンダはグレンの中から消えました。

グレンやアランのような人々はまだ世界中に大勢います。その他の人々は彼らのような「ハッピーエンド」を迎えられるのでしょうか?

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

面白かったです。本作は「映画史上最低の50作」の50位にランクインしているそうですが、なぜ最低なのか全く理解できなかったな…🤔
シンプルに、当時の世情と精神分析の限界ってこんな感じだったんだな〜と勉強(?)になりました。

ところどころ演出の意図が分からない部分があって、ホラーっぽくてちょっと怖かった…けれど、そこはグレンのどうにもならない苦悩的なものを示してるのかな?と思ったので、心底全く訳がわからない!という感じではなかったです。

小錦あや
小錦あや

ベラ・ルゴシ氏の演じる「科学者」がめちゃくちゃ謎でしたw
彼が何度も叫ぶ「あなたの戸口に居座る大きな緑の竜に気をつけろ」という警告風のセリフも結局謎だったし、彼の部屋にかけられてる頭蓋骨や干し首やな無意味にたくさん置かれてる試験管も謎だし、彼この映画に必要だった?って首をかしげたまま観終えましたね…。
Wikipediaを読んだら、「科学者」は「服装倒錯を認めてもらいたいというウッド(監督)の思いや迫力が込められている」的なことを書いてあって、ちょっと面白かったですw 景気付けみたいな役割だったのかw

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

B級映画マニアの間では有名な作品だとか。観終えた今、なるほどな…と妙に納得していますw
大筋は面白いんですが、ちょくちょく意味のわからないシーンが延々と続く時があって…そういうターンに入ると観てるのがしんどかったですねw
でも、作中でオルトン医師の話した事例はどちらも本人たちが幸せになれたようだったので、ホッとしました。

今回3人が見た「グレンとグレンダ」は、Amazonプライムビデオで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

引用:Amazon.co.jp: グレンとグレンダを観る | Prime Video

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