映画「鮫綃碧 真珠の涙」のネタバレ感想|鮫人と人間の異種族愛

映画

「アマプラ同時上映会」第86弾!

当サイトの運営者3人が、Amazonプライムビデオでアニメやドラマ・映画を同時視聴する企画です🎬✨

異なる種族を巻き込んだ大事件と陰謀に翻弄される男たちの純愛と奇跡を描いた、「鮫綃碧 真珠の涙」

早速見てみましょう!

登場人物とあらすじ

引用:Amazon.co.jp: 鮫綃碧(こうしょうへき) 真珠の涙(字幕版)を観る | Prime Video

司法長官×人魚の国の皇子 のお話。

<あらすじ>
唐の時代ー龍獣は、南の海で生まれた人魚たちの住む鮫人の国を支配しようと画策し、さらには欲深い人間の本性を利用するため、長安を毒霧で覆ってしまう。
鮫人が作る”鮫綃”と呼ばれる織物は毒を消す効果を備え持ち、また彼らが流す真珠の涙も貴重な品だった。
人間は鮫人を意のままに飼い売買したが、屈辱と迫害に耐えられない鮫人が主人である人間を殺してしまう事件が頻発する。

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こんな人におすすめ

  • 異種族間ラブが好き❤️
  • 古代中国の世界観が好き🇨🇳
  • 輪廻転生ものが好き🐍

 

 ネタバレ感想

「龍獣の統治が終わったと聞いて国に戻ったが、聖人と呼ばれる男は僕の父を殺した男だった」「僕を捨てたら許さないと言ったはずだ!」と青緑色の胡服の男は紺色の胡服の男の心臓を剣で一突きし、紺色の胡服の男は顔を歪めながら「私の秘密はお前だ」と告げます。

ーーー場面転換ーーー

西暦656年、龍獣国は南の海で生まれた人魚(鮫人)たちの住む鮫人国を支配しようと画策し、滅亡寸前まで追い詰めます。さらに龍獣国は鮫人国を追い込むため唐国の首都・長安を毒霧で覆います。
鮫人だけが作れる”鮫綃”と呼ばれる織物は毒を消す効果を備え持ち、また彼らが流す真珠の涙も高価な品物ゆえ、唐国の人々は鮫人を売買し彼らを意のままに飼育するようになります。
しかし、主人の暴力や迫害に耐えきれず鮫人たちが殺人事件を頻発させるようになり、唐国の人々は鮫人を疎むようになっていきました。

「寅の刻である、薄闇が天下を覆う」と拍子木を鳴らしながら男が長安の街を巡回していると、脇道で男が荷車の車輪に身体を預けて死んでおり、拍子木を打っていた男は思わず持っていた灯籠を落としてしまいます。
毒霧を吸い込まぬよう口元を布で隠した、時の刑部(司法)長官である車遠山と部下たちがその場に駆けつけます。遺体を調べようと車遠山が屈んだ瞬間、彼の目の端に走り去る人影が過ぎり、彼はすぐさまその影の後を追います。

その頃、名家・朱宅では朱尚書(尚書は役職。刑部で長官に次ぐ重役)が、自分は卧榻に横たわり、男には卧榻に腰掛させ自分の身体を撫で回させては恍惚と悦びの声をあげていました。

開けた場所で車遠山と男は一騎打ちになります。全身に黒の布をまとった男は「残念だがそんな武器では何の役にも立たん」と遠山の剣を嘲り、黒い煙を放出し車遠山の首に巻きつけ殺そうとします。車遠山は男の服の端を掴むと証拠として奪います。「韓王と禁軍である」と触れわたる声が聞こえたため、男は逃げ去ります。

車遠山は男の服の端を握ったまま眠っており、彼の妻・麗陽の兄が不吉なそれを取ってやろうと手を開かせようとします。しかしその瞬間、遠山は目を覚まし、自分の簡素な卧榻の上で身を捩り、「これは重要な証拠なので渡しません」と笑いながらより強く握りしめます。
「昨夜私が救わなければお前は死んでいたぞ」と麗陽の兄は小言を言いつつも、荷車に寄りかかり死んでいた男は縛られて失血死したようだと教えてくれます。その時、麗陽と彼女の侍女の晩晴が朝食の粥を運んで来てくれ、二人は笑み崩れます。
車遠山はふと、一年前の今頃にも妓楼で妓兵と妓女六人が同じ死因で亡くなったことを思い出します。麗陽の兄は、「下々の者の死因になどいちいち詮索しなくていい。韓王の怒りだけは買わぬように」と忠告します。

その日、車遠山は全裸の朱尚書が両手を赤い布で縛られ卧榻で絶命している現場に向かいます。朱尚書の頬を撫で匂いを嗅ぐと、車遠山は顔を顰め怪しみます。「発見者は?」と車遠山が土下座している侍女に尋ねると、彼女はただ震えるばかり。「毒死すると七孔から体液が流れるはずだが、そんな痕跡はない。誰が丁寧に拭き取ったんだ?」と車遠山が続けて尋ねると、侍女は「私は何も知りません」と繰り返し、下男が膝で進み出ると車遠山の脚に縋りつき真実(?)を告白します。朱尚書は地下室で鮫人を飼育しており、彼はその鮫人に殺されたのだと言うのです。

車遠山が朱家の地下室へ向かうと、そこには跪く下男たちと小さな一つの卧榻、そして砒素が見つかります。
「陛下の命令だ。鮫人を買えば皆殺し」と車遠山は言うなり、下男たちの首を剣でひと薙ぎします。
ふと違和感を感じた車遠山が飴色の木の戸棚を開け剣を構えると、そこには両眼を青く光らせた鮫人が怯え縮こまっていました。車遠山はなぜか彼を見た途端、紅一色の丸い卧榻の上で睦み合うさまを想像してしまい、動揺します。車遠山が動揺を押し殺し剣を収めると、鮫人の両眼の輝きも落ち着いていきます。

その晩、車遠山は朱家で飼われていた鮫人・漪下を密かに軒車(天蓋付きの馬車)に乗せ、林の中で逃そうとします。しかしそこで漪下は自分が鮫人国の皇子だと明かします。
「皇子だと?」と困惑する車遠山に、漪下は「龍城の支配に我慢ならず、側近と逃亡しました。どうか匿ってください」と懇願します。「都にお前の生きられる場所はない」と車遠山は漪下を冷たく突き放しますが、その時、車遠山の最後にかつて彼を殺そうとした黒衣の男が立っていました。

「龍骨離!お前の代わりに殺すのはもう嫌だ!」と悲痛な叫びをあげる漪下に、龍骨離は「ト部の後は刑部がある。韓王の敵はまだいます」とにんまり笑います。
しかし龍骨離は車遠山の剣を見て「金翅剣?」と動きを止めます。「(荷車にもたれていた)死体のそばには龍涎の痕があった。お前は龍獣の者だろう。龍獣にはこの金翅剣が効くはずだ」と車遠山は彼に斬りかかりますが、龍骨離は車遠山の腰に一太刀浴びせると、毒霧を振りかけて消え去ります。毒霧を吸い朦朧とする車遠山を必死で抱き起こす漪下。

車遠山の家まで、漪下は疲労困憊になりながらも馬車を牽きます。慌てて家から出てくる麗陽と晩晴、そして漪下の寵臣・岑孝。
「王太医に診せて!」と慌て叫ぶ晩晴と、漪下を部下たちに捕らえさせる岑孝。漪下は男たちに引きずられながらも「龍獣から受けた傷は鮫人の唾液でだけ治せるのです」と懸命に主張しますが、誰も彼の話に耳を傾けず、漪下を小部屋に監禁します。

車遠山の傷口はこの世のものとは思えぬような黒い煙をまとっており、それをを見た麗陽は岑孝を呼ぶと漪下を連れてくるよう指示し、漪下に患部を舐めさせます。するとみるみるうちに煙は消え、傷痕さえ綺麗になくなってしまいます。側で見ていた麗陽は驚愕します。
「鮫人は殺さなければ」と麗陽の耳元で囁く晩晴。鮫人がいることが明らかになれば、鮫人を所持していた者もその鮫人も死罪になります。しかし麗陽は車遠山の窮地を救った漪下に慈悲をかけ、「翌朝遠山が起きたら彼に判断を仰ぎましょう」と言います。

翌朝目覚めた車遠山は、卧榻のすぐ傍らに座っていた麗陽を見て「また心配をかけたな」と謝ります。しかし傷痕が全くないことを不思議に思い尋ねると、漪下が治療したと知り怒りをあらわに漪下の監禁されている小部屋に足音荒く向かいます。小部屋の扉を強引に開けるやいなや、丸腰の漪下に剣を突きつける車遠山。
怯え震える漪下を麗陽は庇います。「匿えば災いの種になる」と車遠山は言い放ち去ります。部屋に残された麗陽と漪下。漪下は麗陽に跪くと、「龍獣に国を追われ、居場所がありません。私を牛馬のように使ってくださって構わないのでここに置いてください」と懇願します。麗陽は逡巡するも何も言わず、部屋を後にします。絶望の表情を浮かべた漪下は部屋に一人取り残されます。
麗陽はその夜なかなか寝つけず、晩晴に漪下の処遇について相談します。黒風呪で国を滅ぼした太祖から、車遠山は金翅剣を授かりました。元々車家は名家な上、所持する武力も強大です。韓王は車家を警戒し続けており、漪下を匿っていれば車遠山が謀反を疑われるかもしれないと悩みます。

車遠山は朱尚書の後任が決まっていない上、刑部全体が毒霧の件に追われていることを韓王に報告します。しかし韓王は政務に関しては無言を貫き、庭師にいい匠を見つけたから宴をしたいから麗陽と来てくれと誘ってきます。

車遠山が韓王の白痴ぶりに呆れて帰宅すると、彼から花が贈られたらしく庭だけでなく室内にまで晩晴によって飾りつけられていました。麗陽は漪下を召使いにすることにしたようで、彼の耳に花を飾って嬉しそうにしています。萎縮している漪下。そこに車遠山が現れ、漪下は気まずげに眼を逸らします。
その後、漪下は晩晴に韓王から贈られた花は夜だけは必ず外に出すように、あの花は龍気をまとっていて人を殺しかねないのだと警告します。しかし晩晴は朱尚書を砒素で殺したくせにと聞く耳を持ちません。実は龍気は凍ると砒素に間違われやすく、朱尚書の死因は花による龍気でした。

車遠山と麗陽が共に昼食をとるため、卓に料理を運ぶ晩晴。拙いながらも彼女を手伝う漪下。麗陽は漪下に「あなたは何も食べていないと聞いたのだけれど」と心配します。漪下がおずおずと「故郷では水草と魚を食べていました」と言うと、麗陽は「長安で暮らすのならそれ以外も食べられるようにならないと」と笑います。そして目の前の料理を指さし、これを食べてみなさいと命じます。漪下は箸を取ると興味深げに一口食べますが、心底まずいと言いたげに顔を顰めます。彼のあからさまな表情を楽しげに見る車遠山と麗陽。漪下は熱っぽく車遠山を見つめており、麗陽はそれに気づき居心地が悪そうにします。

その晩、岑孝に湯の用意をさせながら卧榻に寝転がり書簡を読んでいた車遠山のもとに、漪下が訪ねてきます。車遠山の私室の扉を開けた岑孝に、漪下は「どうしてもお伝えしなければいけないことが」と言い、彼が断っても強引に入室します。沐浴前だったため、車遠山は衵服(襦袢)一枚しか着ていません。そして昼間に漪下が警告したにも関わらず、車遠山の部屋には韓王から贈られた花が所狭しと飾られています。

車遠山に朱尚書の死因の話をする漪下。韓王から贈られた花は普通なら少ししか栽培できませんが、龍骨離だけは一度に大量に栽培できるのだそう。つまり韓王と龍骨離は結託している、もしくは、韓王は龍骨離から教えられた花を毒と知らないかのどちらかだと漪下は言います。さらに、その花は血を好むため月のものがある女子や妊婦に集まりやすく、麗陽の寝間には置いてはいけないと警告します。車遠山はすぐさま岑孝に麗陽と自室から全ての花を撤去するよう命じます。

岑孝に花の撤去を命じ終えると、車遠山は漪下に沐浴の手伝いをするよう命じます。湯船には真っ赤な花びらが大量に浮いています。漪下は車遠山の身体から衵服を落とし、目を閉じて湯に浸かる彼の身体にひしゃくで何度も湯をかけます。
漪下は車遠山の世話をしながら、鮫人について話し始めます。ほとんどの鮫人が唐国の富豪に売られ、真珠を得るために泣けと強要さます。しかし真珠以上に高値で取引されるものがあります。それは”鮫綃”です。最高級品は”鮫綃碧”、その次が”鮫綃春”、普通なのが”鮫綃雪”。鮫綃碧は鮫人の血が織り込まれているため青緑色なのだそうです。漪下は車遠山のために鮫綃碧を織りたいとうっとりと呟きます。鮫綃碧は身体で織る、鮫綃春は上半身で織る、鮫綃雪は手で織る…と言いながら車遠山の剥き出しの肩に手のひらで触れる漪下。車遠山はびくりと震えると、「出ていけ」とぴしゃりと漪下に言い放ちます。漪下は寂しそうに部屋を後にしますが、風呂に残された車遠山は昂る気持ちを必死で押さえようと戸惑っていました。

車遠山は、紅い卧榻をすっぽりと覆い隠す薄い布の下で激しく腰を振る自分と自分に抱かれる漪下、そして行為の後に漪下に腕枕をする自分を夢に見て、ハッと深夜に目覚めます。この日を境に、車遠山は漪下を激しく意識するようになります。

添い寝、一緒に寝る、カップル

その頃、漪下は眠気が訪れず、部屋に一つだけある小さな円卓にもたれかかりぼんやりと椅子に座り続けていました。知らぬうちに月は沈み、太陽が空高くのぼっています。
「車遠山様がご出発です」という声が聞こえ、慌てて部屋の外へ駆け出す漪下。木の陰から麗陽と車遠山が仲睦まじく話すさまをそっと見て、思わず嫉妬してしまいます。すると車遠山は漪下に気づいたのか、「漪下も呼べ」と岑孝に命じます。
黒い軒車(天蓋付きの馬車)に乗る車遠山は、天蓋の布を持ち上げて漪下がついてきているか確認します。漪下は徒歩で後を追ってきており、賑やかな街並みを物珍しげに見回していました。生き生きとした漪下の様子に、鉄面皮の車遠山の表情が緩みます。

崔家で青銅の大鐘が撞かれる中、車遠山と部下たちが次々と室内に入っていきます。
「崔尚書、ここで待機を」と言う車遠山に、でっぷりと太った崔尚書は「政務に熱中するあまり私事を疎かにしてしまいました。側室が鮫人を飼っているとは思いもしませんでした。事前にご一報入れたのですから、処分は軽減していただきたい。何卒よろしくお願いします」と慇懃無礼に拱手します。車遠山はそれを冷たい目で見ると、後ろからついてきた漪下に「ここにいろ」と命じ、崔尚書の側室と鮫人のいる場所へ足早に向かいます。

漪下は怯えながらも、言いつけを破って車遠山の後についていきます。砂利の敷かれた庭で後ろ手に縛られ跪かせられている鮫人たち。車遠山は「鮫人と飼い主は問答無用で死罪だ」と剣を抜きますが、漪下は青ざめ、彼の脚に縋りつきます。「この鮫人たちは主人に日々の強要や虐待に耐えられなかった被害者です」と漪下は跪き、彼らの命乞いをします。
車遠山は一瞬戸惑いますが、すぐに迷いを捨て去り、問答無用で次々と無抵抗の鮫人たちを殺害します。鮫人たちの青緑色の鮮血が砂利の上に流れ、漪下は無辜の同胞を殺された絶望に滂沱の涙を流します。その涙は彼の頬から落ちた瞬間に真珠に変わります。崔尚書はそれを見逃さず、車遠山の横顔を睨みつけます。

処罰を終えた車遠山に、崔尚書は酒を飲もうと誘います。車遠山はきっぱりと断りますが、崔尚書は漪下に目をつけ「この男子には初めて会いますな」と彼の肩に手を乗せ、視線や手つきでねっとり迫ります。漪下は恐怖に震えることしかできません。
車遠山は突然明るく笑うと、「まったく、崔尚書には勝てませんな。酒は私一人でご同伴に預かりましょう」と漪下を庇います。

二人は酒を酌み交わします。「車家と交流はないが、崔家が全員無事で済むかは君次第だ。一方で崔家は朱家と関係が深い。親族でもあり、志が同じだからだ」と崔尚書に言われ、車遠山は彼の言いたいことを理解します。「私は朱家の者を殺しました。崔家には来なかったことにしましょう」と言うと、崔尚書は「話が分かるな」と満面の笑みを浮かべます。(つまり、車遠山は親族である朱家の者を殺したのだから、自分(崔尚書)の伴侶の罪は見逃せという意味)
そして崔尚書はどの皇太子候補を推薦するかについて一方的に話し始めます。「国に恩があるため、聖人には剣を任せたい。趙王は人徳がある」と言う崔尚書に、車遠山は「そうですか。では私はこれで」と言及を避け、丁寧に拱手するとその場を後にします。

漪下は一足先に車家の私室に戻っており、卧榻に腰掛け泣き続けていました。床はまるで真珠の海です。

その夜、漪下は車遠山の沐浴中に「お話が」と彼の私室を訪ねます。岑孝は彼を追い出そうとしますが、漪下の瞳が青く輝くと、突然漪下が望むようにふらふらと部屋の外に出て行ってしまいます。
瞳を閉じて入浴する車遠山に近づくと、漪下は片手に持った短刀を振り上げ彼を殺そうとします。しかし彼に向けて振り下ろした瞬間、車遠山はその刃を素手で受け止めます。彼の手のひらから血が流れ、湯に落ちていきます。激昂している漪下の腕には淡く鱗が浮かんでは消えていきます。しかしどれだけ漪下が刃を食い込ませようと、車遠山は漪下の憎しみのこもった視線から全く瞳を逸らさず、怯みもしません。そのうち、漪下は段々と車遠山への殺意よりも彼を傷つけた後悔が勝り、謝るように彼の傷口を舐めて癒やします。

車遠山は漪下と共に湯に入り、激しく口づけを交わします。湯の中で車遠山は漪下に挿入し、漪下は彼に熱烈に口付けられながら後孔を責め立てられます。何度も何度も情を交わす二人は、周囲が全く見えていません。
二人の情時を、麗陽は衝立の隙間から見つめていました。私室に戻った後も、麗陽は二人の情事を反芻しては涙します。
湯に浸かりながら車遠山の胸に頭をもたれさせ、ぴったりとくっつく漪下。「ずっとおそばに。僕に何をしてもいいけれど、捨てることだけは許しません」と車遠山に縋るように懇願します。
翌朝、車遠山は韓王が花見の宴に共に来るようにと言っていたと麗陽を誘い、話の合間にふと彼女の髪に触れようとしますが、彼女は暗い顔で顔を背けると体調が悪いと部屋から出て行ってしまいます。漪下との恋に浮かれる車遠山は理由が分からず、首をかしげます。

韓王の開いた豪勢な花見の宴で、車遠山は自分に贈ってきた花を育てた庭師の素性について尋ねますが、彼は「さほど慎重にならずとも」と話を聞く気がありません。韓王が懇意にしている庭師とやらは龍骨離で、彼は宴で堂々と剣舞を披露しています。
するとそこで漪下が韓王に拝謁します。車遠山は「彼は私の新しい従者です。剣技が拙いので、ぜひ龍殿にご指導願いたい」と韓王に頼みます。龍骨離は快諾。韓王にも見込みがありそうなので数日間手練を積ませよと笑顔で言われ、車遠山は内心動揺します。

予想外の展開に車遠山が気を揉んでいると、隣の席になぜか麗陽が座ります。体調が悪かったのではと車遠山は彼女に尋ねますが、麗陽は「兄に会いたかったので」と強張った表情のまま車遠山と視線を合わせず答えます。

車遠山はしばし席を外しますと韓王に微笑み腰を上げると、漪下と共に庭を歩きます。漪下は車遠山の言動に憤慨していました。龍骨離の本性を暴き、韓王に彼の危険さをしらしめなければならない。それは分かるが、漪下の命の心配はしてくれないのかと訴えます。「殺されるかもしれない」と怯える漪下に、車遠山は「大丈夫だ。別の方法を考える」と彼を宥めます。「剣技を習わせるつもりだったが、酔ってしまった」と言って帰ろうと微笑む車遠山。
麗陽はずっと青ざめた顔色のまま宴に参加しています。暗い庭で堂々と手を繋ぐ車遠山と漪下の後ろから岑孝が軒車を牽いて現れます。麗陽は宴に残るようです。先に天蓋の中に入った車遠山は、「霧が深いから入れ」と柔らかな表情で漪下を誘います。

韓王は私室に麗陽を呼び「お前は夫を手懐けられていないようだ」と揶揄います。麗陽は控えめに反論しますが、彼女のそばに付いていた晩晴は「韓王が車遠山を甘やかすせいでつけあがっているのです。最近は鮫人を匿って公主様以上に寵愛されています」と激昂します。麗陽は彼女を諌めますが、韓王から鮫人を匿っていることは真かと尋ねられ肯定。さらに「私では車遠山の考えを改めることはできそうもありません。兄上が諌めてくださいませんか」と懇願し、韓王は妹が蔑ろにされている事実に激怒し申し出に首肯します。

漪下は宴から自宅へ戻る軒車の天蓋の中で、「二人で秘密を交換しませんか」とうっとりと口を開きます。漪下は瞳で魔術をかけられるのだそう。「120歳だから少しだけです。長く使えば死にます」と言う彼を抱き寄せる車遠山。漪下は車遠山の秘密も聞きたがりますが、彼が曖昧に微笑んでいると軒車は自宅に着いてしまいます。そこには、韓王と龍骨離が待っていました。

車遠山と部屋に二人きりになった韓王は、「とぼけても無駄だ!お前は身内ゆえ鮫人を所有しているかどうかなどはどうでもいいが、麗陽を愛していないだろう」と表情を動かさない車遠山に噛みつきます。車遠山は話を濁し、「龍骨離をなぜ重用するのですか」と尋ねますが誤魔化されます。「麗陽を大切に思うなら私を皇太子に推せ。忠誠の証に漪下を差し出せ」と言われ、車遠山は初めて狼狽します。陛下の耳にも漪下の話が入ってしまい、車遠山は漪下を手放さざるを得なくなってしまいます。
陛下に鮫人を匿った理由を告げるため、車遠山は麗陽と共に軒車で外出します。漪下は自分の衣の一部を天蓋の中に投げ入れ、どうか自分を忘れてくれるなと願いますが、帰ってきた車遠山はもう漪下と目も合わすことがなく、漪下はそんな車遠山の態度に絶望します。

晩春は漪下を夜の庭に呼び出すと、「陛下は今回の件について尋ねられただけで、罰はおりないでしょう。けれどお前は車家から出ていきなさい」とぴしゃりと言います。しかしその時、韓王から贈られた花から毒が漂い、漪下が気づいた時には時既に遅し、晩晴は毒で死んでいました。

その頃、韓王は龍骨離を呼びつけ「お前のお陰で計画が完成しそうだ。皇太子が授けた侍女の晩晴が死んだ」と嬉々として彼の所業を讃えていました。龍骨離は不安の芽は全て摘むことを韓王に約束します。

車遠山は久々に漪下と酒を飲み交わします。何杯も杯を重ね、二人は泥酔。楽しげに会話をしながら、見つめ合い、ねっとりと口づけを交わします。
漪下は車遠山の胸に抱かれて幸せそうにそのまま眠りにつき、車遠山も彼を大切そうに抱きしめるも、「すまない」と苦しげに謝ります。

その夜、漪下はかつて捨てられそうになった山へ軒車で連れられ、岑孝に天蓋から引き摺り下ろされます。
「僕をどこへ?」「長安を離れ、二度と戻るな」「岑さん!遠山様に仕えさせてください!」「車家に調査が入る、捨て置けない」と縋り付く漪下と跳ね除ける岑孝。
そこに龍骨離が現れ、岑孝を殺そうとします。それを観た車遠山はとっさに天蓋から出て戦闘に参戦。しかし戦いの最中、車遠山を庇って麗陽が致命傷を負ってしまいます。それを呆然と見つめる漪下。

慌てて麗陽を抱き起こす車遠山に、彼女は「まだあなたは覚えてる?私を娶った日に、私を死ぬまでずっと愛すると言った…」と言い残し死亡。「麗陽!」と彼女を抱き叫ぶ車遠山。その場に亡骸を横たえると、車遠山は岑孝と共に龍骨離に立ち向かいます。漪下は麗陽の傍らに跪き、龍骨離を睨みつけます。龍骨離は車遠山に投げ飛ばされて負傷し、煙になってかき消えます。
車遠山は麗陽の亡骸を横抱きにするとよろよろと軒車に向かって歩き出し、「早く行け」と漪下を見捨てます。漪下は呆然と車遠山の後ろ姿を見つめていました。

龍骨離が死して三年後、韓王は悪疾を患い、世を不安に陥れます。彼は死ぬ直前、車遠山に「許してくれ」と泣いて懇願し、車遠山はただ黙って頷くのでした。

鮫人国の宮殿では、漪下が剣術の鍛錬に励んでいました。その最中、部下から「長安の道を見つけた」と報告されます。
同じ頃、赤い花びらを浮かべた風呂を見ては車遠山は漪下のことをぼんやりと思い出していました。そんなある日、いかにも皇子然とした漪下が車遠山の屋敷を訪ねてきます。

「龍獣の統治が終わったと聞いて国に戻ったが、世で聖人と呼ばれているその男は僕の父を殺して覇権を得ていた。しかしその聖人よりもあなたが憎い!僕を捨てたら許さないと言ったはずだ!」と、漪下は愛剣で車遠山の心臓近くを一突きします。
車遠山はくず折れそうになりながらも、「漪下、私の秘密はお前だ」と漪下の目を見つめて告げます。剣を取り落とす漪下。「どうしてもあなたを忘れられなかった…この生命であなたを守り続ける。生まれ変わろうとも永遠に」と、漪下は緑色の気体になると、車遠山の傷口にするりと吸収されます。

崔尚書は、「車遠山が二心を抱いて謀反を企て朝廷を見出した罪は重い。趙王は英傑なり、よって新君主とする」と朗々と言い渡します。車遠山は衛兵たちをばっさばっさと斬り殺していきます。それを安全な場所から見守る崔尚書。車遠山はどれだけ衛兵たちに斬られ刺されようと、傷がすぐに治ります。
「漪下、お前が守ってくれているんだな」と呟きながら崔尚書を斬ると、車遠山は疲れたように震えながら立ち尽くします。
胸元から出したのは緑の布ー漪下の血で織られた鮫綃碧です。
布を握り締め、地に倒れる車遠山。彼はこれまでの半生を回想します。

「…カット!見事な芝居だった!お疲れ様!」と監督から声がかかり、車遠山は体を起こします。車遠山から斬られた男たちも次々体を起こし、我先にと弁当を貰いに行きます。車遠山もかつらや衣装を外し、ひっそりとスタッフから食事をもらいますが、「あの人、身分証持ってないみたい。いつも一人で素性が知れない」と陰口を叩かれています。
緑の布を傍らに置き、車遠山は弁当を食べ始めます。ふと彼の目の前をカメラを首から下げた漪下そっくりな男性が横切ります。車遠山は思わず緑の布を左手に握りしめ、弁当はそのままに漪下の姿を捜します。

あちらか、こちらか、と記憶を辿り二人の思い出の場所を懸命に辿る車遠山。時折足をもつれさせながらも足を進めていると、車遠山の妄想に出てきたあの紅い卧榻を見つけます。漪下とその上で抱き合った光景を反芻しながら、車遠山は足取り重く車家の跡をぼんやりと見つめます。美しい庭はそのままです。

すると、ふと誰かが車遠山の肩に手をかけます。車遠山は振り向くと、顔をくしゃくしゃに歪め、泣き出します。そこには現代の服装をした漪下が微笑んでいました。
車遠山の手から緑の布がすり抜けます。漪下は現代でカメラマンになっていました。緑の布は車遠山の手を離れ、青い空高く飛んでいきます。

 

まとめ

たこわさ
たこわさ

物語前半は、車遠山が鮫人の売人も鮫人もどちらの事情も聞かず大量殺戮するからただただ怖かったです。せめて鮫人は逃してあげて…被害者なのよ…。

車遠山は麗陽を愛してるけど漪下のことも愛していて、麗陽も夫を命の危機から救った漪下に恩義を感じて苦しむ…泥沼ですね。

でもそういう単純な不倫愛の泥沼話でなく、宮廷内の政争も多分に描写されていて、よく60分にこの情報量を詰め込んだなあと感嘆します。

輪廻転生もの好きにオススメ♻️

小錦あや
小錦あや

車遠山と漪下、ミステリアスな男たちが身分を越えて惹かれあう姿は儚くも美しい…😭✨

それぞれの種族を巻き込んだ大事件、陰謀に翻弄される彼らの純愛、その末に起きた奇跡に胸を打たれます。

逆襲のゆりこ
逆襲のゆりこ

本作は2019年公開の作品ですが、ブロマンス作品が次々お蔵入りになっている2022年現在の状況を鑑みると、当時は相当検閲が緩かったんだなあと思います。

キスシーンどころか割とモロわかりなセックスシーンもありますしね🛌

非常にお耽美で眼福でした❤️

今回3人が見た「鮫綃碧 真珠の涙」は、Amazonプライムビデオで無料視聴できます。

ぜひチェックしてみてくださいね〜☺️✨

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