2020/02/09開催、樋口美沙緒先生トークショーレポ

小説

2020/02/09(日)に池袋虜にて開催された、樋口美沙緒先生のトークショーレポです!
うろ覚えなところもありますが、雰囲気で読んでください。

トークショー前

池袋虜前に18:30集合厳守!と言われていたので、18:28に到着。この時点ですでに数十人がキチッと並んでいた。えらい!!!!参加者の期待の高さがうかがえる。
あと、すごい長蛇の列だから横を通り過ぎる人たちが「何だ!?」って感じでちらちら見てて面白かった。

あらかじめ当選メールに書かれていた順番に並び、番号の若い順に年齢確認などを池袋虜のスタッフさんにしてもらった後、池袋虜に入場した。この時、スタッフさんに「先生にバースデーソングをサプライズで歌う場面があるので、よろしくお願いします!」と言われる。うほほ〜楽しみ。

 

特製ドリンクが配られた

「愛の巣へ落ちろ!」をイメージした特製ドリンクが全員に配られた。白濁したピーチジュース。その名も「Love Celebrate」。(まんまやんけ)トークショーが始まってから、樋口先生が一口飲んで「甘いですねえ…」としみじみ仰ってて笑った。分かる。めちゃくちゃ甘かったです。

Love Celecrateと書かれたハートのやつは、紙製のシールでした。

ラブセレブレイトドリンク

これがLove Celebrateドリンク

 

樋口先生、そなたは美しい

司会の方に呼ばれ、樋口先生登場。赤紫の、胸上がレースになってるサロペットとハイヒールをお召しになっていた。前髪は横に流して巻いて、サイドを編み込みにしてアップにしてらしたのがゴージャスで素敵だった。房状になったパールのイヤリングもゴールドの腕輪もとても似合ってらした。
あとお顔が小さくて、こぶし大しかないのでは?と思った。(作文)

樋口先生はおっとり優しい話し方をなさる、とてもお茶目な方だった。自分(先生ご自身)も他人も誰も傷つけない平和な話題を自然に出してくださるので拝聴していて安心できた。終始ほっこりにこにこワッハッハでした。

あと、私の席が最前列のちょうど樋口先生のド真ん前だった。一生の幸運を使い果たしてしまった。我が生涯に一片の悔いなし。先生をガン見した。

 

トークショー内容

以下、樋口先生の話し言葉をなるべくそのまま書きました!

😂←この顔文字は、先生が笑ってたところだと思ってください。

「→」から先の文章は、司会の方の発言&樋口先生の回答です。

ムシシリーズは口コミ数が多い

司会者の方も友達から勧められて読んだとのこと。最初は「虫は苦手」と敬遠されるも、既読者たちの熱いプレゼンをきっかけに口コミで「良い」と広まり、売れてきた。

「(言っていいのかわからないけど)最初は全然売れてなかったです😂」

 

「愛の巣へ落ちろ!」は初めての投稿作?

「初めての投稿作ですね。内容はほとんど変わってない…と思います。(変わってない?と担当さんに聞き)そんなに変わってないみたい😂話の前後を入れ替えたりはしてます。」

 

「愛の巣に落ちろ!」が出た経緯

「一度、白泉社の花丸に持っていって落とされたんだけど…「絶対面白いのになあ」と謎の自信があって😂」
「ちょうど今の担当さんが花丸文庫に入られる直前の時に、担当さんに「読んでほしい」と持っていって、刊行できることになりました。編集さんに感謝しています。」

 

「愛の巣へ落ちろ!」のタイトル決め

「もともと投稿作なので、タイトルは自分で考えました。クモなら巣でしょ!というわけで。」

 

「愛の巣へ落ちろ!」を出す前

「先輩作家の方に今度こういう本を出すという話をしたら、絶対売れないからやめといたほうがいいと言われました。まさか10年続くとは…自分でもよく続いたなあと思います。」

 

「愛の蜜に酔え!」の執筆時、すごくプレッシャーがあった

「1作目の時点で続くと思ってなかったです。
だから、2作目は、1作目で面白かったと思って2作目を手に取ってくれた人が満足してくれるのかとても不安でした。
「愛の蜜に酔え!」はものすごく書き直しました。初稿が5種類あって(会場からおお…とどよめきが上がるw)、里久が自分を蝶だと勘違いして、「俺、自分のことをヤマアリだと思ってたのに、蝶だったの!?俺の運命どうなっちゃうのー!?」的なverや天ちゃんと一緒に清掃員として働いてるverなどいろいろあります。結局最初のが一番いいねとなった。けど、そのプロットを書き起こす力、構成力がなくて、15回書き直しました。
当時は作家デビューしたての頃だったのでプレッシャーの乗り越え方も分かってなかったから、とても辛かったです。」

 

→飯田橋に展示されてる樋口先生の製作ノートには、「メンタルが辛い」「あーーーーーー」とか付箋に綴られてる。

「みんなこういうのが見たいかな?と思って出してみました😂
ノートを街子先生達に見せたら、「あーの「ー」が罫線内におさまってるところが小説家っぽい!!はみ出てなくてすごい!!」と言われて笑っちゃった。」

 

綾人に関するメモが印象的だった

「なぜ里久が綾人を好きになるのか分からなくて😂すごく悩みました。」

 

タイトルはどうやってつける?

「タイトル考えるの、すっごく難しいです。代わりに考えてほしい!😂」
「本文中からキーワードをぽんぽん出して考えます。自分で考えることもあるし、担当さんと話しながら決めることも。」
「愛の、までは決まってるから後は…😂無理やりつけたな!ってのもあるんだけどね😂」
「「愛の蜜に酔え!」はノートがたくさん残ってるので、今回飯田橋虜で展示できました。そのほかのものは担当さんと話しながらできたりしたのであまり残っていません。」

 

資料集めはどうやってするの?

「本屋さんに行くこともあるけれど、基本家から出られない(仕事)のでAmazonとかが多いです。でも時々は本屋に行きます。やっぱり「この作品を買った人はこれに興味があります」みたいなレコメンドでは出会えない本に平積みで出会ったりできるのが楽しいです。」
「本屋に行ったら、最初にBLコーナーに行きます。どんなジャンルも…なんでも好きです。素敵な表紙だと買うこともあります。一度に10冊くらい買ったり。」

「ナナフシの資料はたった一冊しかなくて、ほんとすっごく薄い本一冊!「ナナフシの全て」っていう。これでナナフシの全て分かる!?って思いました😂
やっぱりカブトムシや蝶は研究者にも人気があります。あと、アニソモルファは和名がなかったからそのまま書きました。自分で命名するわけにもいかないし…読みにくいから和名にしたかったです。」

「私は月刊ムシを定期購読してるけど、例えばカメムシとかちょっと柄が違うだけで新種になるから…全部を網羅するのは難しいです。月刊ムシは、表紙が毎月素人さんの撮った素敵な写真ですごくいい!」

 

樋口先生の作品は「映像が見える」とよく言われますが…

「作家は内容が映像で見える派と文字で浮かんでくる派がいると思うけれど、私は前者です。
詩的でなく平坦に、簡単な言葉で書こうと思ってるけれど、映像が見えると言われるのは嬉しいですね。」

 

全キャラ一言で表すと?

  • 澄也と翼:熟年夫婦。この子達がいるから他の子たちもいられる、というような。王道。
  • 綾人と里久:2人だけの世界。綾人は変態なんだけど、里久は気付いてない。なんで気づかないのかな?😂
  • 陶也と郁:天上人。2人ともこの世のものではない感じがします。
  • 兜と篤郎:テンションが正反対。テンションめちゃくちゃ高い兜とテンションめちゃくちゃ低い篤郎。破れ鍋に綴じ蓋カップルとも言えますね。
  • 大和と歩:昼は爽やか、夜は淫乱(会場がどよめきに包まれるw)。大和がいつまでも付き合いたての頃のような態度なので…羨ましいなあ😂
  • シモンと葵:百合。この2人はね…百合の花がモチーフだしね!百合…好きです😂
  • 央太と真耶:太陽と月。相手以外だったら誰もいらないという2人。1人でも生きていける2人です。

もし思ってたのと違ったら、解釈違いだわ!!って思ってください😂

 

各キャラの名前の由来は?

だいたい、起源種にちなんだ名前をつけています。例えば葵なら、ナミキアゲハが起源種だから「並木」という苗字にしたり。

  • 澄也:レッドニータランチュラは、クモ愛好家の間で「スミティー」と呼ばれているから。
  • シモン:起源種と名前は無関係。シモンの性格に合った名前かつ覚えやすい名前にしよう!と選びました。例えばシモンの性格で名前がベッカムとかだと似合わない。小説は名前もその人を表す一部としてとても重要なので、性格も考慮して名前をつけました。
    ちなみに、シモンの起源種であるグーティはすごく獰猛。シモン自身はそんなことないけど。グーティの生息してるインドとかあの辺は攻撃力高いクモが多いんです。
  • 央太:央太はスジボソヤマキチョウからのツマベニチョウで、全然名前と接点がないけれど、これは央太はもともと投稿作ではウスキシロチョウだったから。名字の「白木」に名残がありますね。ウスキシロチョウを却下したのは、体が大きいから。央太は中央の「央」からとって、平均的な、みたいな意味合いでつけました。

 

嫌いな虫はいますか?

「ムカデとゴキブリはあまり好きじゃないです。けど、ゴキブリを退治するのは平気。
全然知らないお隣さんに「ゴキブリが今出たんだけど殺しに来てくれないか」とかお願いされて殺しに行ったりしてた😂お隣さん全然知らない人だったりして😂
高校まで沖縄にいたんだけど、沖縄のゴキブリは大きいんですよ。あと家のどこにでもいるので、弟と一緒に「今日は家中のゴキブリを退治するぞ!!」と決めて退治しまくったりしてました。でも一匹だけ全然捕まらなくて…三日三晩死闘を繰り広げた末に退治できたときはお互い検討をたたえ合ったりして。「なかなかの腕前だな」みたいな😂
ゴキブリの話こんなにするはずじゃなかった…ごめんね😂」

 

→テントウムシの幼虫は検索しないでねと「愛の星をつかめ!」に書いてたけれど?

「私は嫌いじゃないんだけど、嫌いな人もいるかなと…好きにならなくてもいいけど、テントウムシかわいいから…嫌いにならないで😂
飯田橋の展示ではリアルな虫も展示してるけど、苦手な人が見えないように上に被せ物してる…けど、私はウキウキしながらめくりました😂」

 

幼少期からムシと戯れていた?

「小さい頃おばあちゃんの家に預けられることが多かったんだけど、田舎すぎてテレビもたいしたものやってないし、おばあちゃんいなくてひとりで家にいて…おじさんが当時高校生くらいだったんだけど、いけないんだけど!いけないんだけど、山でとった鳥とか虫を売ってて😂
それのおこぼれをもらったりしてました。カブトムシ相撲させたりとか。」

 

文庫本一冊を書き上げるのにどれくらい時間がかかる?

「3ヶ月ですね。2ヶ月で書いたものもあるけど、3ヶ月あるとありがたいかなという感じ。だいたい初稿から5回くらい直して最終稿になります。」
「もっとかかってるものもあります。「愛の蜜に酔え!」は1年くらいかけて書きました。新しい作品は構成を考えるのに時間がかかりがちですね。」

 

初稿について

「キャラクターが言わなさそう、しなさそうなことを無理に書いてるとすごくモヤモヤと違和感があります。でも、違和感があってもそのまま書き続けることはできるので…なんなら文庫本1冊分くらい書いて初稿で出してしまったりするけど、そういう時は担当さんに「クソ原稿です。」って渡して、「これが私の実力だと思わないでください!!!」って負け惜しみみたいに言ったりします😂で、やっぱりそういう時はだいたい担当さんから「面白くない」「つまらない」とはっきり言われるので、ですよね〜ってなりますね。」

「で、そこからキャラと対話して書き直します。そのうち突然「この人、このために生きてるんだ!」って分かることがあって。それがキャラが勝手に動き出すってことかもしれないです。」

 

作品の執筆ペースなどは?

「例えばこの話は300ページくらいになるなと考えて、1ヶ月間毎日この日は何ページ書く、と割り振っていきます。スケジュールを決めるだけの日もあるんですよ。1日30分しか仕事しないみたいな。
最初は筆が乗らないからページ数少しだけ、でも後になるほど筆が乗るから知らない間にどんどん書いてたという感じです。最後の3〜4日はうわーっと書けたり。」

「でも、例えば最後の2週間すっごい予定詰め込んでスケジュール立ててたりすると、過去の自分にめっちゃ腹立ったりします😂なんで!?みたいな😂
そんな時はいい感じにまた自分でスケジュール消して立て直したりしますね。その日書くページ数が終わったら後はやりません。遅くまで仕事をやることがないようなペースでスケジュールを組んでます。
あと、執筆中はキャラの台詞を言いながらそのあとの展開を考えたりします。兜の「あっちゃん…!」みたいなセリフとか言いながら次の展開を考えたり😂

そういえば、トークショー直前の、飯田橋虜でのサイン会で兜の悪口言ったら(あいつはヤバい奴ですよね的な話をしたら)壁が倒れてきて…兜の呪いだ!って話してました😂」

※樋口先生に怪我はなかったらしい

 

執筆に取り掛かるまで取り掛かってから

「取り掛かるまで2時間くらいTwitterとかネットニュースを見てごろごろ〜として、エディターを開いて30分くらいごにょごにょ〜として、そこから始めます😂
とりかかってからは5分書く、5分休む、という感じでタイマーで測りながらやります。」

 

執筆のお供は?

「水とお茶とチョコレートと柿ピーです。甘いものを食べるとしょっぱいものが食べたくなるんだけど、家にチキンラーメンしかない…チキンラーメンをバリバリ割るか…(と言いながら、チキンラーメンの塊を割る動きをする先生。ぐぬぬと力を入れる表情つき。)と思ったりしてたんだけど、つい最近街子先生が柿ピーを常備してると仰ってて「それいい!!」とまねっこしてます。
最初はアーモンドチョコが脳の活性化にいいと聞いて食べてたんだけど、一箱食べたら翌日ニキビができたから5粒たべたらしばらく置いておくとかマイルールを決めてます😂」

 

ムシ以外に好きな生き物は?

「海洋生物が好きです。深海生物も詳しくはないけど好き…だけど、見目麗しくないといけないから作品にするのは難しいかな…😂」

 

どんな作家になりたい?

(あらかじめ先生に渡されていた質問だそう)「難しいですね…。わからないです。これからも細々と、読んでくれる人がいる限り書き続けたいです。」

 

〜ここで樋口先生からサイン入りコースターのプレゼント〜

8種類に一つずつサインをしてくれて、それぞれみんなvs先生でじゃんけん。先生に買った人はサイン入りコースターの引換券をもらってた。羨ましい!

 

〜さらにここで樋口先生作家生活11年目、ムシシリーズ10周年記念のケーキが先生にサプライズで贈られる〜

みんなでハッピーバースデーを歌う。先生に「10」とロウソクが立てられたハート型のチョコレートケーキが贈られる。先生が涙目に。

樋口美沙緒先生トークショー、ケーキ

樋口先生がトークショー中に座っていらした机とお祝いのケーキ

 

読者へ

「自分の作品を、分かってくれる人だけでなくもっと遠くまで届けたい、たくさんの人に読んでほしいと思ったからプロ(の作家)を目指しました。
今、自分の作品を読んで、読者の方々が生活の中で苦しいことなどを「この本を読んで乗り越えられた」とか手紙やメールで教えてくれるのがすごく嬉しいです。作家がどんなに伝えたいことがあって、書いても、それを受け取る人がいないと成立しません。つまり、本を読んで読者の方々が感じてくれたことは皆さんそれぞれがもともと持っていた感情だということ。だから、自分の作品のおかげで励まされたとか辛い時を乗り越えられたという話を聞くと、この人はなんて心のきれいな人なんだろうと思うんです。
これからも書き続けていきたいです。」

 

以上です!!!

 

たこわさ
たこわさ

樋口先生、人生初のトークショーだったそう。

でもとてもリラックスしてらしたので安心感がありました🌸

 

池袋虜も、虜でのイベントも初だったけれど、とても楽しくて良い思い出になりました。

 

ムシシリーズ20周年もお祝いしたいぜ!!!!!!

この記事を書いた人

たこわさ
たこわさ
夜明けの腐女子。樋口美沙緒先生「パブリックスクール」・葵居ゆゆ先生「愛傷コレクション」・伊勢原ささら先生「嫌われ魔物の大好きなひと」が愛読書。スパダリ執着攻め×一途健気受けが死ぬほど好き。