中庭みかな「ディアレスト」のネタバレ感想|愛する人の記憶を失う痛みとは?

小説

中庭みかな先生「ディアレスト」を読みました!

登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨

登場人物とあらすじ


人間嫌いの御曹司×幼馴染の召使 のお話。

<あらすじ>
キオにとってロシェルは主で、幼馴染であり、兄同然で―そして最愛の恋人だった。

ロシェルは他社を拒みキオだけを特別に愛するが、キオはそれを幸福に思うと同時に寂しいことだと心を痛めていた。

誰をも慈しみ誰からも慈しまれる良い人生を大切なロシェルに渡すため、彼への恋心を手放すと決めるが…?

 

特典情報

コミコミスタジオでは書き下ろしペーパー、電子版では書き下ろしSSが特典についています!

あと、ルチルレーベル連動フェアで、ルチル7月号もしくは9月号と5〜8月刊のルチル作品新刊を買うと、応募者全員サービスの書き下ろし小冊子がもらえるんですが、「ディアレスト」番外編もこの小冊子に載っています!

詳しくは、ルチル公式サイト中庭みかな先生公式サイトでチェックしてくださいね。

 

こんな人におすすめ

  • かぎりなく繊細で美しい、中庭先生の世界観が好き
  • 魔法使い、薬草、おまじない…中世ファンタジーが好き
  • 健気受けが困難を乗り越えて愛をつかむ物語が大好き

 

ネタバレ感想

本作は本っっっ当にネタバレしたくない作品です…!!

中盤まではなんとなく違和感を感じつつも、いわゆる溺愛攻め×健気受けの身分差恋愛の王道BLかな?と思いきや、終盤一気に衝撃的な展開をします。

驚く、女性、イラスト、びっくり

それまでの穏やかなロシェル(攻め)とキオ(受け)の生活がさまざまな苦悩の上に成り立っていることが明かされ、その闇の深さは涙なしでは読むことができません。

作中で一番印象的なのが、”忘れな草”の「最愛だ」。(これだけじゃ何を言っているのか分からないと思いますが、ぜひ本文で確かめて共に泣いてほしいです)

魂だけになってもロシェルのそばにいると誓ったキオの愛は、それほど純粋で深かったのかと…嗚咽しました🤦‍♀️

いつかキオの脚が治るのではと信じているように揉んだり、普段は無機物しか描かないのにキオのためだけに愛らしい鳥を描いて贈ったり…ロシェルの不器用な愛情表現が走馬灯のように脳裏をよぎり、胸が痛かったです😭

 

コミコミスタジオ特典書き下ろしSSペーパー

床に敷いたリネンの上で、2人の髪の毛が交わっているシーン…すごくすごく美しかったです。

ロシェルが「髪の毛の一本さえ傷つけたくない」と嫌がるところから、彼のキオを真綿に包むように愛したいという柔らかな心を感じました。

ロシェルの分かりづらい優しさが、愛おしくてたまらないです😭

 

まとめ

大・号・泣😭😭😭

読後、題名を見て新たな涙が溢れました。

愛する人を失うよりも、愛した記憶ごと失うことがどれほど辛いかを、読み進めるほど痛感します。

終盤、衝撃の展開にページをめくる手が止まりません。

BL史に滔々と輝く名作です!!!

【電子限定おまけ付き】ディアレスト 【イラスト付き】
作者: 中庭みかな / 野ノ宮いと
キオにとってロシェルは主で、幼馴染であり、兄同然で―そして最愛の恋人だった。ロシェルは他社を拒みキオだけを特別に愛するが、キオはそれを幸福に思うと同時に寂しいことだと心を痛めていた。誰をも慈しみ誰からも慈しまれる良い人生を大切なロシェルに渡すため、彼への恋心を手放すと決めるが…?
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