椹野道流先生「従者にあらず」シリーズを読みました!
登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨
登場人物とあらすじ
<あらすじ>
パン屋のホルガーは、毎晩やって来る客の魔法使い・ロテールが気になっていた。
無表情で無感情な彼に戸惑うものの、その惨憺たる食生活を聞いて放っておけなくなり、拒絶するロテールを「親切の押し売りだ!」と説き伏せ食事をさせてせっせと世話を焼いた。
そして酔ったロテールが露わにした脆い素顔に、たまらない気持ちになって抱き締め…。
こんな人におすすめ
- おいしそうなパンで飯テロされたい🍞✨️
- 中世ヨーロッパ風のファンタジーものが読みたい🧙♂️
- のんびり進む恋のお話を堪能したい☺️🌸
ネタバレ感想
従者にあらず
パンを作ることに誇りを持っている、パン屋のホルガー(攻め)は、毎晩前日売れ残った硬いパンを買いにやって来る客の魔法使い・ロテール(受け)が気になっていた。無感情な彼に戸惑うものの、その惨憺たる食生活を聞いて、放っておけなくなり、食事をさせたり世話を焼き…というお話です。
ホルガーの焼くシンプルな田舎のパンがおいしそうすぎる!!!!食べさせてください!!!!!😭
ロテールは、はじめこそ「食べるのめんどくさい」「人付き合いめんどくさい」って対応をしてるんですが、どんどんホルガーの食事の虜になっていくんですよね。それがかわいくって…😂🌸
痛い・切ない展開ゼロなので、「おいしい食事が登場する、スローペースなファンタジーBLを読みたいな〜」って時におすすめ🍳❤️
2人の住む街の様子が丁寧に描かれていて、2人だけでなく賑やかな周囲の人々や流れていく四季が感じられるのもとても素敵です。好きな人との交流が日常になっていくこと、それを幸せに思う2人が微笑ましくて、心があったかくなります😌✨
されどご主人様
生活苦のために10歳の時に親に売られ、魔法使いアレッサンドロの養子となった少年カレル。アレッサンドロが死に、魔法使いとしての仕事に忙殺される日々。カレルは忙しさと寂しさに耐えかね、使役・スヴェインを創るも、彼は使役らしからぬふてぶてしい態度で…というお話です。
魔法使いの仕事は、護符作り、まじない、葬式、調薬…と多岐に渡り、何もかも自分一人で行わなければいけません。カレルは村人たちのために昼夜仕事に追われます。しかし村人たちは魔法使いを頼りにしてはいますが、自分たちと違う「闇に近い存在」として魔法使いを忌んでいるので、カレルと親しくなろうとする人はいません。アレッサンドロがカレルをただの労働力としてしか扱わないのも悲しかったのですが、村人たちに忌み嫌われているというのが辛かったですね…。カレルは村人たちのために身を粉にして働いているのに…。
終盤でカレルの窮地に駆けつけてくれる兄弟子・ロテールは、「従者にあらず」の主人公ですね。本編のその後を描いたSSではホルガーも登場していて、贅沢な気持ちでした。
まとめ
「されどご主人様」が1巻目ですが、2巻目「従者にあらず」の方が人気だからか?、この2巻は「従者にあらず」シリーズと呼ばれているようです。どちらの作品も単品で読めます!
ミヒャエル・エンデ「モモ」が好きな人は好きかも。寝る前に読めば安眠できそうな大人向け絵本(BL)です。
小さくも豊かな町で、穏やかに交流を深める2人が微笑ましい良シリーズです🧙♂️🥖❤️