烏城あきら「許可証をください!」シリーズのネタバレ感想|町工場でラブバトル!

小説

烏城あきら先生「許可証をください!」シリーズを読みました!

登場人物とあらすじ、どんな人にオススメなのかなど、ネタバレ感想とともにがっつりご紹介します!☺️✨

登場人物とあらすじ


中小化学製品の製造会社 製造部の若頭×品証部のホープ のお話。

<あらすじ>
中小化学薬品メーカー・喜美津化学の品証部に勤務する阿久津弘は初の四大理系卒のホープとして期待されている身。
そんな弘が社命でフォークリフトの免許を取ることになったが、慣れない乗り物の操作に難儀する中、指導係として遣わされてきたのは製造部の若頭・前原健一郎。
弘と同い年であるにもかかわらず同僚からの信頼も厚く、独特の迫力と風格を持ったこの男に、弘はとある出来事がきっかけで苦手意識を持っていたのだが、意外にも前原の方は―。

 

こんな人におすすめ

  • 天然小悪魔受けに振り回されたい😈
  • 寡黙な攻めが悶々とする姿に悶えたい🥺
  • つかずはなれず…恋の駆け引きにドキドキしたい❤️

 

ネタバレ感想

許可証をください!

中小化学薬品メーカー・喜美津化学の品証部ホープ・阿久津が、製造部の若頭・前原と仲を深めていくお話です。

下町の化学工場を舞台に、製造部vs品証部のバトルや大手顧客からのクレーム対応など、働く男たちの生き生きとした姿に引き込まれます!

専門用語がたくさん出てくるのに、話しかけるような文体だからかすごく読みやすいです。脇役たちの個性も光っていて、主人公総受けの王道展開ながら全く飽きない!作品の吸引力がすごい!!

2人のもどかしい恋の行方も気になる❤️

許可証をください!
作者:烏城あきら
中小化学薬品メーカー・喜美津化学の品証部に勤務する阿久津弘は初の四大理系卒のホープとして期待されている身。そんな弘が社命でフォークリフトの免許を取ることになったが、慣れない乗り物の操作に難儀する中、指導係として遣わされてきたのは製造部の若頭・前原健一郎。弘と同い年であるにもかかわらず同僚からの信頼も厚く、独特の迫力と風格を持ったこの男に、弘はとある出来事がきっかけで苦手意識を持っていたのだが、意外にも前原の方は――。

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慰安旅行に連れてって!

前原と対等になりたいと奮闘する阿久津のお話です。

二人の勤務する喜美津化学の排水悪化トラブルで、市役所から「1ヶ月後までに改善しなければ工場を操業停止する」と警告を受けてしまいます。製造部総出で作業を行うため大規模な作業になり、阿久津と前原の連携プレーも見られ、緊張感の中にも心地よさが光る展開でした。ここで前原が阿久津を気遣い「現場のことは俺にまかせとけ」と言ってしまい、前原と対等でいたい阿久津のプライドに火をつけてしまいます🔥

その後二人だけの慰安旅行では、待望の前原からの「好き」を聞けて感動でした😭💐✨️

慰安旅行に連れてって!
作者:烏城あきら , 文月あつよ
地方の化学薬品工場を舞台に、四大卒のホープ、品証の弘と製造部の若頭、前原が繰り広げる、濃密&おとぼけワーキングデイズ。喜美津化学五年に一度のビッグイベント、慰安旅行の幹事を任された弘だが、工場の排水の水質悪化というアクシデントが重なり、寝る間もないほどの忙しさに追われる。さらには将来のために通信制の大学を受験するよう前原を説得して欲しいと、会社から頼まれごとまでされてしまい……。

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嵐を呼ぶ台風!?

十数年振りの大変な水不足に見舞われ、どうにか操業する喜美津化学でしたが、営業から強行に新規注文を依頼されてしまい、極限状態での生産作業を強いられることになります。

さらにそんな中、北海道にいるはずの阿久津の両親が訪ねてきて、「あんたの住んでいる実家を売却したい」と相談してきます。これをきっかけに前原との関係を再考し、二人は晴れて恋人同士に❤️

同じ会社に所属しながらも、部署が違えば重視するものが違ってくるせいで、どうしても対立が生まれてしまう。でも会社に利益を出したい、より良くしたいという気持ちは同じ。その熱い戦いが、まさにお仕事BLの真骨頂という感じで胸が熱くなります🔥

嵐を呼ぶ台風!?
作者:烏城あきら , 文月あつよ
八月、喜美津科学はかつてない渇水に見舞われ、製品が納期に間に合わないかもしれないという危機に直面していた。前原が試作していた冷却器まで持ち出し、盆休み返上で生産を試みる製造部の面々。しかし品証の弘に手伝えることは無く、自宅で通常通りの夏期休暇を取ることに。

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ただいま定修中!

工場は定期修理(定修)中ですが、その間仕事を休めるわけではなく、阿久津は排水系のクローズドシステムで使用するろ過装置の実験、前原はそのテストに伴う工場機械の管理責任者として忙しくしています。

本巻は、阿久津が仕事とプライベートをどう両立させるか悩み、前原との将来について真剣に考える超重要回となっています。
阿久津に手を出そうとする60過ぎの曲者大先輩・辻本、営業の徳永というなんとも憎めない当て馬キャラがいい味出してます👍✨

ただいま定修中!
作者:烏城あきら , 文月あつよ
十月、秋の工場定期修理が始まり、営業の徳永が製造で研修をすることに。やたらになついてくる徳永をかわしつつクローズドシステムのテストを始めた弘だが、その時起こった機械トラブルを助けたのはなんと定年退職した辻本。弘の色気をいち早く見抜いた油断ならない御大の登場に、危険を察知する前原。

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君にもわかるISO

顧客からの要請でISO規格を取得することになり、大忙しの喜美津化学。取得に乗り気の営業部・品証部とは正反対に、昔ながらのやり方で製品を作り続けている製造部は渋々承諾します。ISOを導入すると、今までだと、小さな故障や不良品などは慣習的に部署内で完結させられたのに、導入後は全てミスを明文化し、他部署にも情報公開しなければならないので、製造部は嫌がっていたんですね。

さらにそこで前原が大学の大学卒業資格取得のためのスクーリングで1週間上京することになり工場を不在にしている間、留守を任された後輩がミスを犯し不良品を出してしまいます。その一件について、ISOの予行演習として、阿久津は書面での報告を製造部の部長に依頼しますが、予想外にも猛反対にあってしまいます。

さらにさらに、離婚以来音沙汰のなかった前原の父と名乗る中尾が「娘の結婚に差し障るから同性同士のつきあいは解消するべきだ」と阿久津に迫ります。仕事では激しくぶつかり合っていても、プライベートでは「リスクを承知の上で別れない」と決断する二人の固い愛に感動しました🥹✨

君にもわかるISO
作者:烏城あきら , 文月あつよ
工場がISO規格を取得することになり、大忙しの弘。中でも昔ながらのやり方で製品を作り続けている製造部の説得には大苦戦。前原はといえば、大学卒業資格取得のためのスクーリングで東京へ。そこに現れたのが前原の父と名乗る、中尾だった。

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放水開始!

5巻目からはじまったISO取得に関する問題は山積みで全く捗らない…にも関わらず製造部は阿久津の目を盗んで消火訓練のタイム短縮に熱中する始末。大口との取引も無くなりそうとの報も入ってきて、どんどん状況は悪化。さらには阿久津は、前原が母・佐知子に自分との関係を明かしたために口もきけない気まずい状況が続いていると知って、精神的に限界に。

前原のおかげでどうにかメンタルの安定は取り戻した阿久津。北海道の両親に元に向かい、前原との関係を告白します。佐知子とも話ができるようになり、二人の今後が楽しみです☺️❤️

実はこの「許可証をください!」シリーズ、2024年12月時点で未完です。2009年発行の6冊目「放水開始!」が実質最終巻状態となっています。
ISOはどうなるのか?大東亜有機の案件は?完結するのか?まだまだ問題は山積みなのでぜひとも続いてほしいです🥹✨
あとがきで次巻が最終巻でサブタイトルは「ステンレスワイヤー」というところまでは予告されているので、実現されると願ってやみません🙏✨

放水開始!
作者:烏城あきら , 文月あつよ
取引先である大東亜有機の要請でISOの取得に乗り出した喜美津化学。実質的な先導役を務める弘はその膨大な作業に追われているが、悩みの種は遅々として進まない製造部の文書作成。ところが当の本人たちは弘の目を盗み、時を同じくして行われる消火栓大会の練習に熱中。

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まとめ

田舎の町工場を舞台に繰り広げられる、無自覚小悪魔受けと寡黙なスパダリ攻めの熱き攻防!!🔥

最初は同じ工場内かつ同世代ながら(だからこそ?)反目しあっていた2人ですが、攻めが受けの隙の多さに気づいてからはぐいぐい距離が縮まっていきます❤️

同僚たちと切磋琢磨しながら、難しい仕事をやり遂げていく達成感。自分の仕事に誇りを持ち、やり遂げる職人魂…数多あるお仕事BLの中でも、組織の中で働くことに関してここまで踏み込んだ作品はなかなかないのではないかと思います。
臨場感溢れる工場での仕事風景は、見事としか言いようがありません。

仕事で切磋琢磨する輝く男たちを見たいあなた!!ぜひ読んでみてください〜!!😆📖